JP2788491B2 - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物

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JP2788491B2 JP15819689A JP15819689A JP2788491B2 JP 2788491 B2 JP2788491 B2 JP 2788491B2 JP 15819689 A JP15819689 A JP 15819689A JP 15819689 A JP15819689 A JP 15819689A JP 2788491 B2 JP2788491 B2 JP 2788491B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は帯電防止性の良好な新規なポリフェニレンエ
ーテル系樹脂組成物に関するものである。さらに詳しく
いえば、本発明は、ポリフェニレンエーテル樹脂、スチ
レン系樹脂及びポリアミドイミドエラストマーを基本樹
脂成分とし、恒久的な帯電防止性を有し、かつ機械的性
質や成形加工性が良好で、電子・電気機器やOA機器など
のハウジングやケース類の素材などとして好適なポリフ
ェニレンエーテル系樹脂組成物に関するものである。
従来の技術 近年、ポリフェニレンエーテル系樹脂は、耐熱性や機
械的性質などの物性に優れたエンジニアリングプラスチ
ックとして、種々の分野で幅広く用いられている。
しかしながら、このポリフェニレンエーテル系樹脂
を、OA機器や電子・電気機器などのハウジングやケース
類などの材料として用いる場合、静電気の発生、帯電に
よりゴミの付着、放電などの障害を伴うという欠点があ
るため、この物本来の望ましい性質に加えて、帯電防止
性を有する成形材料の開発が要望されていた。
ところで、熱可塑性樹脂に対し、帯電防止性を付与す
る方法としては、これまで種々の方法が試みられてい
る。例えばアルキレンオキシドと共役ジエン化合物との
ゴム共重合体に、スチレンスルホン酸ナトリウムのよう
なビニル又はビニリデン単量体をグラフト重合させるこ
とにより、帯電防止性重合体が得られること(米国特許
第4,384,078号明細書)、ポリフェニレンエーテル樹脂
に、スルホネート基などの基を核置換させて、ある種の
イオン性誘導体を形成させることにより、帯電防止性が
付与されること(米国特許第3,529,502号明細書)、p
−トルエンスルホン酸のある種のビス−エトキシ化第四
級アンモニウム塩が、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ABS樹
脂などの帯電防止剤として有用であること(米国特許第
3,933,779号明細書)などが開示されている。しかしな
がら、これらはいずれも長期的に十分な帯電防止効果を
得る技術としては不十分であるという欠点を有してい
る。
また、ポリエーテルエステルアミドとカルボキシル基
含有ビニル共重合体とから成る帯電防止性組成物が提案
されているが(特開昭60−23435号公報)、この組成物
においては、実用的な帯電防止性を得るためには、ポリ
エーテルエステルアミドの配合量を多くする必要があっ
て、曲げ弾性率の低下を免れないという欠点がある。
さらに、熱可塑性樹脂に対し、帯電防止剤としてポリ
オキシアルキレン基含有アルキルアミン、アルキルスル
ホン酸ナトリウム及び無機アルカリ金属塩類の組合せを
添加して成る組成物が開示されているが(特開昭61−26
1359号公報)、この組成物も長期的な帯電防止性につい
ては不十分である。また、熱可塑性樹脂に対し、アクリ
ル酸エステル系エラストマー(特開昭63−48355号公
報)や、スチレン−アクリル酸共重合体(特開昭64−15
6号公報)を配合して帯電防止性を付与することも試み
られている。しかしながら、これらにおいては、いずれ
も帯電防止性の付与効果が十分ではない上、アクリル酸
エステル系エラストマーを配合する場合、剛性の低下を
免れないなどの欠点がある。
従来、ポリフェニレンエーテル系樹脂に対し、帯電防
止性を付与するには、一般に帯電防止剤や、カーボンブ
ラック、金属粉末などの導電性充てん剤を配合すること
が行われている。しかしながら、帯電防止剤を配合する
方法は、樹脂の外観や加工性をそこなうことなく、帯電
防止性を付与する方法として有効であるが、前記したよ
うに、帯電防止性、特に持続的な帯電防止性の付与効果
は必ずしも十分ではないという欠点を有しており、一方
導電性充てん剤を配合する方法は、優れた帯電防止性を
付与しうるものの、例えばカーボンブラックを配合する
と暗色に着色されるのを免れず、明るい色調の材料が要
求される場合には使用できないし、また金属粉末を配合
すると成形加工性が低下し、成形品の外観がそこなわれ
る上、耐衝撃性などの物性も低下するなどの欠点があ
る。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような事情のもとで、恒久的な帯電防
止性を有するとともに、機械的性質、成形加工性、外観
などに優れ、例えば電子・電気機器やOA機器などのハウ
ジングやケース類の素材などとして好適なポリフェニレ
ンエーテル系樹脂組成物を提供することを目的としてな
されたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、ポリフェニレンエーテル樹脂とスチレ
ン系樹脂との樹脂混合物に対し、帯電防止性を付与する
ために種々研究を重ねた結果、ポリオキシエチレングリ
コールをソフトセグメントとし、カプロラクタムとトリ
メリット酸又はピロメリット酸のような少なくとも1個
のイミド環を形成しうる芳香族ポリカルボン酸とから得
られたポリアミドイミドジカルボン酸をハードセグメン
トとするポリアミドイミドエラストマーは、ポリフェニ
レンエーテル樹脂とスチレン系樹脂との樹脂混合物に対
し、相容性を有し、かつ耐熱性もあり、これを該樹脂混
合物に比較的少ない量で配合すると、その望ましい特性
をそこなうことなく、持続的な帯電防止性を付与しうる
ことを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
すなわち、本発明は、(A)(イ)ポリフェニレンエ
ーテル樹脂20〜80重量%と(ロ)スチレン系樹脂80〜20
重量%との樹脂混合物100重量部に対し、(B)(a)
カプロラクタム、(b)少なくとも1個のイミド環を形
成しうる三価又は四価の芳香族ポリカルボン酸、(c)
ポリオキシエチレングリコール又はポリオキシエチレン
グリコールを主体とするポリオキシアルキレングリコー
ル混合物及び場合により用いられる(d)炭素数2〜10
のジアミンの少なくとも1種から得られる、(c)成分
の含有量が30〜85重量%で、かつ温度30℃における相対
粘度が1.5以上のポリアミドイミドエラストマー2〜40
重量部を配合させて成るポリフェニレンエーテル系樹脂
組成物を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明組成物の(A)成分における(イ)成分として
用いられるポリフェニレンエーテル樹脂は、公知のポリ
フェニレンエーテル樹脂とスチレン系樹脂から成る樹脂
組成物において使用されているポリフェニレンエーテル
樹脂の中から任意に選ぶことができる。このようなもの
としては、例えば一般式 (式中のR1及びR2は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子
又は炭素数1〜4のアルキル基、アリール基のような一
価の残基である) で表わされる繰り返し単位から成る単独重合体、又は前
記繰り返し単位と一般式 (式中のR3,R4,R5及びR6は、それぞれ水素原子、ハロゲ
ン原子又は炭素数1〜4のアルキル基、アリール基のよ
うな一価の残基であり、 R5及びR6は同時に水素原子でありえない) で表わされる繰り返し単位とから成る共重合体が挙げら
れる。
ポリフェニレンエーテル単独重合体の代表例として
は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロ
ピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル
−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロル−1,4−フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシ
エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチ
ル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテルな
どが挙げられる。
ポリフェニレンエーテル共重合体としては、例えば一
般式 (式中のR3,R4,R5及びR6は前記と同じ意味をもつ) で表わされる2,3,6−トリメチルフェノールのようなア
ルキル置換フェノールと、クレゾールのようなモノアル
キルフェノールを共重合して得られるポリフェニレンエ
ーテル構造を主体として成るポリフェニレンエーテル系
共重合体が挙げられる。
一方、該(A)成分における(ロ)成分として用いら
れるスチレン系樹脂としては、公知のポリフェニレンエ
ーテル樹脂とスチレン系樹脂から成る樹脂組成物におい
て使用されているスチレン系樹脂の中から任意に選ぶこ
とができる。このようなものとしては、例えば一般式 (式中のR7は水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキル
基、R8は水素原子、ハロゲン原子、ビニル基又は低級ア
ルキル基、nは1〜5の整数であり、nが2以上の場
合、R8はたがいに異なるものであってもよい) で表わされる芳香族ビニル化合物から形成される単量体
単位少なくとも25重量%を含有するものを挙げることが
できる。
このようなスチレン系樹脂の例としては、ポリスチレ
ン、ポリα−メチルスチレン、ポリクロロスチレンなど
のスチレン系単独重合体、ゴム変性ポリスチレンなどの
変性ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体(AS)、スチレン−ブタジエン共重合体(SB)、スチ
レン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(AB
S)、エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合
体などのスチレン系共重合体がある。これらのスチレン
系樹脂は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。
また、スチレン系樹脂としては、カルボキシル基を導
入したスチレン系樹脂を用いることもできる。このよう
なカルボキシル基変性スチレン系樹脂は、スチレンとカ
ルボキシル基を含有するビニルモノマーとを共重合させ
るか、あるいはこの共重合体をポリスチレンやゴム強化
ポリスチレンなどで希釈することにより調製することが
できる。スチレン系樹脂へのカルボキシル基による変性
量は4重量%以下が好ましく、さらに好ましくは2重量
%以下である。
さらに、本発明においては、前記のポリフェニレンエ
ーテル樹脂として、カルボキシル基を導入した変性ポリ
フェニレンエーテル樹脂を用いることができる。この変
性ポリフェニレンエーテル樹脂に、(B)成分のポリア
ミドイミドエラストマーを混練した場合、良好な帯電防
止効果が発現される。その機構については必ずしも明確
ではないが、層状剥離することなくかつ完全には相容と
はならない程度に適度の相容性をもつ変性ポリフェニレ
ンエーテル樹脂が好ましい。
ポリフェニレンエーテル樹脂にカルボキシル基を導入
して変性する場合、ポリアミドイミドエラストマーとの
相容性が向上し、該ポリアミドイミドエラストマーの分
子量、組成、末端水酸基と末端カルボキシル基との割合
などによって異なるが、通常変性ポリフェニレンエーテ
ル樹脂のカルボキシル基の量が4重量%を超えると帯電
防止効果が低くなり好ましくない。したがって、望まし
い帯電防止効果を発現させるには、変性ポリフェニレン
エーテル樹脂におけるカルボキシル基による変性量は4
重量%以下、より好ましくは2重量%以下が望ましい。
本発明組成物において用いられる好ましい変性ポリフ
ェニレンエーテル樹脂は、例えば、ラジカル開始剤の存
在下に、ポリフェニレンエーテル樹脂に不飽和カルボン
酸やその官能的誘導体を溶融混練し、反応させることに
よって製造される。この場合、スチレン系単量体を共存
させて、これを構成単位中に含ませることもできるし、
またスチレン系樹脂を共存させて変性スチレン系樹脂を
生成させ、これを含有したまま用いることもできる。
前記不飽和カルボン酸又はその官能的誘導体として
は、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ハロゲ
ン化マレイン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジ
カルボン酸、エンド−シス−ビシクロ〔2,2,1〕−5−
ヘプテン−2,3−ジカルボン酸などや、これらジカルボ
ン酸の酸無水物、エステル、アミド、イミドなど、さら
にはアクリル酸、メタクリル酸などや、これらモノカル
ボン酸のエステル、アミドなどが挙げられる。これらは
1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。これらの中で不飽和ジカルボン酸及びその官能的
誘導体、特に無水マレイン酸が好適である。
次に、本発明組成物の(B)成分のポリアミドイミド
エラストマーは、(a)カプロラクタム、(b)三価又
は四価のポリカルボン酸、及び(c)ポリオキシエチレ
ングリコール又はポリオキシエチレングリコールを主体
とするポリオキシアルキレングリコールとの混合物から
成り、しかも、(a)成分と(b)成分とからハードセ
グメントとなるポリアミドイミドが得られ、これがソフ
トセグメントである(c)成分のグリコールとエステル
結合で連結されたマルチブロック型の共重合体である。
この(b)成分としては、アミノ基と反応して少なく
とも1つのイミド環を形成しうる三価又は四価の芳香族
ポリカルボン酸、あるいはこれらの酸無水物が用いられ
る。
(b)成分として用いる三価のトリカルボン酸として
は、具体的には、1,2,4−トリメリット酸、1,2,5−ナフ
タレントリカルボン酸、2,6,7−ナフタレントリカルボ
ン酸、3,3′,4−ジフェニルトリカルボン酸、ベンゾフ
ェノン−3,3′,4−トリカルボン酸、ジフェニルスルホ
ン−3,3′,4−トリカルボン酸、ジフェニルエーテル−
3,3′,4−トリカルボン酸などが挙げられる。
また、四価のテトラカルボン酸としては、具体的に
は、ピロメリツト酸、ジフェニル−2,2′,3,3′−テト
ラカルボン酸、ベンゾフェノン−2,2′,3,3′−テトラ
カルボン酸、ジフェニルスルホン−2,2′,3,3′−テト
ラカルボン酸、ジフェニルエーテル−2,2′,3,3′−テ
トラカルボン酸などが挙げられる。
これらのポリカルボン酸は、グリコール成分(c)に
対して実質上等モル、すなわち、0.9〜1.1倍モルの範囲
で用いられる。
ハードセグメントであるポリアミドイミドは、エラス
トマーの耐熱性、強度、硬度、ポリフェニレンエーテル
系樹脂との相容性に関与するものであり、このエラスト
マー中のポリアミドイミド含有量は、15〜70重量%であ
ることが必要である。該含量が15重量%未満では、エラ
ストマーの強度が低くなり、ポリフェニレンエーテル系
樹脂に混練したとき、衝撃強度が低くなるので好ましく
ないし、70重量%を超えると、親和性が悪くなったり、
帯電防止効果が低くなったりするので好ましくない。
また、ポリアミドイミドの数平均分子量は、500以
上、3000以下であることが好ましく、より好ましくは50
0以上、2000以下である。ポリアミドイミドの数平均分
子量が500未満となると融点が低くなり、耐熱性が低下
するし、また3000を超えるとポリフェニレンエーテル系
樹脂との親和性が低くなるので好ましくない。
本発明組成物において、耐熱性を向上させるため、ポ
リアミドイミドにさらにイミド環を導入するのに(d)
ジアミンを併用する場合には、前記ポリカルボン酸はグ
リコール成分(c)とジアミン成分(d)の合計モル数
に対して0.9〜1.1倍モルで用いる。
この(d)成分のジアミンとしては、エチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、フェニレンジアミンなどが挙げられる。この使用量
はグリコール成分(c)の1倍モル以下とすることが好
ましく、これよりも多く用いると均質なエラストマーが
得られにくくなり、ポリフェニレンエーテル系樹脂との
相容性が低下するので好ましくない。
ポリアミドイミドエラストマー中の(c)成分として
は、ポリオキシエチレングリコールあるいはポリオキシ
エチレングリコールとポリオキシエチレングリコール以
外のポリオキシアルキレングリコールとの混合物が用い
られる。
使用するポリオキシエチレングリコールの数平均分子
量は、特に制限はないが、500〜5000の範囲内であるの
が好ましい。500より小さいと、エラストマーの組成に
もよるが、融点が低くなったりして耐熱性が不足してく
ることがあるので好ましくない。また、5000を超える
と、強靭なエラストマーが形成しにくくなり、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂に混練した際に、衝撃強度の低下
や剛性の低下などが生じることがあるので好ましくな
い。
ポリオキシエチレングリコールと併用することのでき
るポリオキシアルキレングリコールとしては、グリコー
ル成分の50重量%未満で、数平均分子量が500〜5000の
ポリオキシテトラメチレングリコール、変性ポリオキシ
テトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリ
コールなどを用いることができる。
変性ポリオキシテトラメチレングリコールとしては、
通常のポリオキシテトラメチレングリコールの−(C
H2−O−の一部を−R−O−で置き換えたものが挙
げられる。ここで、Rは炭素数2〜10のアルキレン基で
あり、例えばエチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プ
ロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2,2−ジ
メチル−1,3−プロピレン基、ペンタメチレン基、ヘキ
サメチレン基などが挙げられる。変性量については特に
制限はないが、通常3〜50重量%の範囲で選ばれる。ま
た、この変性量や前記アルキレン基の種類は、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂組成物の要求特性、例えば低温耐
衝撃性、耐熱性などに応じ適宜選ばれる。
この変性ポリオキシテトラメチレングリコールは、例
えばヘテロポリ酸を触媒とするテトラヒドロフランとジ
オールとの共重合や、ジオール又はジオールの縮合物で
ある環状エーテルとブタンジオールとの共重合などによ
って製造することができる。
本発明組成物で用いるポリアミドイミドエラストマー
の製造法に関しては、均質なアミドイミドエラストマー
が製造できる方法であればどのような方法でもよく、例
えあ、次の方法などが用いられる。
カプロラクタム成分(a)、芳香族ポリカルボン酸成
分(b)及びグリコール成分(c)とを、(b)成分と
(c)成分が実質上等モルになる割合で混合し、生成す
る重合体中の水分含有率を0.1〜1重量%に保ちなが
ら、150〜300℃、より好ましくは180〜280℃で重合する
方法である。本方法では、脱水縮合させる際に、反応温
度を階段的に昇温させることもできる。
この際、一部のカプロラクタムは未反応で残るが、こ
れは減圧下に留去して反応混合物から除く。この未反応
のカプロラクタムを除いた後の反応混合物は、必要に応
じて減圧下200〜300℃、より好ましくは230〜280℃で後
重合することによりさらに重合させることができる。
この反応方法では脱水縮合の過程でエステル化とアミ
ド化を同時に起こさせることにより、粗大相分離するこ
とを防止し、これにより均質で透明なエラストマーを生
成させる。これがポリフェニレンエーテル系樹脂との相
容性に優れ、ポリフェニレンエーテル系樹脂に混練した
ときに、優れた帯電防止効果、機械的特性を発現するの
である。
エステル化反応とカプロラクタムの重合とを同時に起
こさせ、しかもそれぞれの反応速度をコントロールし
て、透明性を有し、かつ均質なエラストマーを得るため
には、生成する水を系外に除去して、反応系の水分含有
量を0.1〜1重量%の範囲に保持して重合させるのが好
ましい。この水分含量が1重量%を超えるとカプロラク
タムの重合が優先して粗大相分離を生じ、一方、0.1重
量%未満ではエステル化が優先してカプロラクタムが反
応せず、所望の組成のエラストマーが得られない。この
水分含有量はエラストマーに望まれる物性に応じて前記
範囲内で適宜選ばれる。
また、この反応では、所望に応じ、反応の進行に伴い
反応系中の水分含有量を漸次減少させるようにしてもよ
い。この水分含有量のコントロールは、例えば反応温
度、不活性ガスの導入流量、減圧度のような反応条件の
制御や反応器構造の変更によって行うことができる。
本発明組成物に用いるポリアミドイミドエラストマー
の重合度を、必要に応じて任意に変えることができる
が、メタクレゾール中0.5%(重量/容量)で30℃で測
定した相対粘度が1.5以上になるようにするのが好まし
い。1.5より低いと、機械的物性を十分に発現すること
ができないし、ポリフェニレンエーテル系樹脂に混練し
た場合にも、機械的物性が不足することがある。より好
ましい相対粘度は1.6以上である。
ジアミン(d)を併用する場合に、1段で反応させる
方法と2段で反応させる方法のいずれかで行うことがで
きる。前者はカプロラクタム(a)、ポリカルボン酸成
分(b)、グリコール成分(c)、及びジアミン成分
(d)を同時に仕込み、反応させる方法である。また、
後者は、ポリカルボン酸成分(b)とジアミン成分
(d)を先に反応させ、次いでカプロラクタム(a)と
グリコール成分(c)とを合わせて反応させる方法であ
る。
ポリアミドイミドエラストマーを製造する際に、エス
テル化触媒を重合促進剤として用いることができる。
この重合促進剤としては、例えばリン酸、ポリリン
酸、メタリン酸などのリン化合物;テトラブチルオルソ
チタネートなどのテトラアルキルオルソチタネート;ジ
ブチルスズオキシド、ジブチルスズラウレートなどのス
ズ系触媒;酢酸マンガンなどのマンガン系触媒;三酸化
アンチモンなどのアンチモン系触媒;酢酸鉛などの鉛系
触媒などが好適である。触媒の添加時期は重合初期でも
よいし、また重合中期でもよい。
また、得られたポリアミドイミドエラストマーの熱安
定性を高めるために、各種の耐熱老化防止剤、酸化防止
剤などの安定剤を用いることができ、これらは重合の初
期、中期、末期のどの段階で添加してもよい。また、重
合後、ポリフェニレンエーテル系樹脂との混練前に添加
することもできる。
この耐熱安定剤としては、例えばN,N′−ヘキサメチ
レン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシケ
イ皮酸アミド)、4,4′−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフ
ェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−
t−ブチルフェノール)などの各種ヒンダードフェノー
ル類;N,N′−ビス(β−ナフチル)−p−フェニレンジ
アミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン)などの芳香族アミン類;塩化銅、ヨウ化銅などの銅
塩;ジラウリルチオジプロピオネートなどのイオウ化合
物やリン化合物などが挙げられる。
本発明組成物においては、前記(B)成分のポリアミ
ドイミドエラストマーの配合量は、(A)成分の(イ)
ポリフェニレンエーテル樹脂と(ロ)スチレン系樹脂と
の樹脂混合物100重量部に対し、2〜40重量部の範囲で
選ばれる。この配合量が2重量部未満では十分な帯電防
止効果が得られないし、40重量部を超えると剛性が不足
するようになる。
本発明組成物において、ポリアミドイミドエラストマ
ーとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのような電
解質を併用すると、帯電防止効果で顕著な相乗効果を示
すことが分かった。
このような効果を示す有機電解質としては、酸性基を
有する有機化合物若しくはその金属塩又は有機アンモニ
ウム塩若しくは有機ホスホニウム塩などが挙げられる。
この酸性基を有する有機化合物若しくはその金属塩とし
ては、例えばドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸とホ
ルマリンとの縮合物、ポリスチレンスルホン酸などの芳
香族スルホン酸、ラウリンスルホン酸などのアルキルス
ルホン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ポリアクリル酸
などの有機カルボン酸、亜リン酸ジフェニル、リン酸ジ
フェニルなどの有機リン酸やそれらのアルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩が挙げられる。
遊離酸の形でも効果を発現するが、好ましくはアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属の塩の形で用いた方がよ
く、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシ
ウム、カルシウムの塩などが好ましい。
有機アンモニウム塩としては、例えばトリメチルオク
チルアンモニウムブロミド、トリメチルオクチルアンモ
ニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミ
ド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、トリオク
チルメチルアンモニウムブロミドなどの四級アンモニウ
ム塩が挙げられ、有機ホスホニウル塩としては、例えば
アミルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチ
ルホスホニウムブロミドなどの四級ホスホニウム塩が挙
げられる。
一方、無機電解質としては、例えばAgNO3,BeSO4,CaCl
2,Ca(NO32,CdCl2,Cd(NO32,CoCl2,CrCl3,CsCl,CuC
l2,Cu(NO32,CuSO4,FeCl2,KBr,KH2PO4,KNCS,KNO3,LiC
l,LiOH,LiNO3,MgCl2,Mg(NO32,MgSO4,MnCl2,MnSO4,NH
4Cl,NH4NO3,(NH42SO4,NaBr,Na2CO3,NaH2PO4,NaNO3,N
iSO4,Pb(NO32,PrCl3,RbCl,RbNO3,Zn(NO32,ZnSO4
などが挙げられる。
これらの電解質の添加量は、(A)成分と(B)成分
との合計量100重量部に対し、通常0.01〜10重量部、好
ましくは0.1〜5重量部の範囲で選ばれる。この量が0.0
1重量部未満では添加効果が十分に発揮されないし、10
重量部を超えると衝撃強度の低下、金型の腐食、モール
ドデポジットの発現、外観の低下などの原因となるので
好ましくない。
また、これらの電解質の中で、金型腐食性や外観の点
から、有機電解質の方が無機電解質よりも好ましい。
本発明組成物には、本発明の目的をそこなわない範囲
で、所望に応じ各種添加成分、例えば顔料、染料、補強
剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、核剤、滑剤、可塑
剤、帯電防止剤、離型剤、他の重合体などを、混練過程
や成形過程などの任意の過程において含有させることが
できる。
本発明組成物は、前記の(A)成分、(B)成分及び
必要に応じて用いられる電解質や各種添加成分から成る
混合物を公知の方法、例えばバンバリーミキサー、ミキ
シングロール、一軸若しくは二軸の押出機などを使用し
て混練する方法により調製することができる。この際の
混練温度は180〜280℃の範囲で行うのが好ましい。
このようにして得られた本発明のポリフェニレンエー
テル系樹脂組成物は、一般に熱可塑性樹脂の成形に用い
られている公知の方法、例えば射出成形、押出成形、ブ
ロー成形、真空成形などの方法によって成形することが
できる。
発明の効果 本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、ポ
リフェニレンエーテル樹脂、スチレン系樹脂及びポリア
ミドイミドエラストマーを基本樹脂成分とするものであ
って、恒久的な帯電防止性を有するとともに、機械的性
質や成形加工性が良好であるなどの特徴を有し、例えば
電子・電気機器やOA機器などのハウジングやケース類な
どの素材として好適に用いられる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
なお、組成物及びエラストマーの各物性は次に示す方
法に従って求めた。
(1) 引張降伏強度及び引張破断伸度: ASTM D638に準じて1/8インチ厚みのダンベル片を用
い、23℃、50%RHで測定した。
ただし、エラストマーは、降伏点を有しない方が多い
ため、1mm厚みのダンベル片を用い、引張降伏強度及び
引張破断伸度を絶乾状態で測定した。
(2) 曲げ弾性率: ASTM D790に準じて1/4インチ厚みの試験片を用い、23
℃、50%RHで測定した。
(3) アイゾット衝撃強度: ASTM D256に準じて1/4インチ厚みのノッチ付試験片を
用いて、23℃、50%RHで測定した。
(4) 表面抵抗率: ASTM D257に準じて、東亜電波工業(株)製、極超絶
縁計SM−10E型を用い、23℃、50%RHの条件で1日間状
態調節した成形品の表面抵抗率(初期値)及び23℃、50
%RHの条件にて4か月間放置後の成形品の表面抵抗率を
求めた。
なお、本発明における持続的な帯電防止性能を有する
組成物とは、成形後23℃、50%RHの恒温室条件下で、90
日以上放置しても、実質的に初期値の表面抵抗率を保持
している組成物、又は成形後、10分間流水中に浸せきし
たのち、表面の水分を取除き、23℃、50%RHの条件にて
24時間状態調節したのち、測定した表面抵抗率が実質的
に初期値の表面抵抗率を保持している組成物を意味す
る。実質的に初期値の表面抵抗率を保持するとは、初期
値の10.0倍を超えない値、より好ましくは5.0倍を超え
ない値を保持することをいう。
(5) エラストマーの相対粘度: メタクレゾール中、30℃、0.5重量/容量%の条件で
測定した。
(6) エラストマーの熱分解温度: 重量減少温度は示差熱天秤を用い、昇温速度10℃/分
で測定した。
また、本実施例及び比較例で使用した原料は、製造例
で得たもののほかに以下のものである。
ポリフェニレンエーテル; ηsp/c=0.56(クロロホルム0.5%溶液)のポリ(2,6
−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル)(以下PPEと略
記する) スタイロンQH405; 旭化成工業(株)製ハイインパクトポリスチレン 製造例1 ポリアミドイミドエラストラー(B−1)の
製造 かきまぜ機、窒素導入口及び留去管を取付けた10の
ステンレス製反応容器に、ポリオキシエチレングリコー
ル(数平均分子量1980)2680g、無水トリメリット酸、2
59.4g、カプロラクタム1707g及びペンタエリスリチル−
テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕とトリス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイトの1:1ブレンド品
(商品名:イルガノックスB225:酸化防止剤)8.0gを仕
込み、100℃で1Torrに減圧し、1時間かきまぜて原料中
の水分を除去した。その後、窒素を導入して300Torrに
圧力を保持しながら、260℃に昇温して4時間重合し、
同温度で徐々に減圧して、未反応のカプロラクタムを留
去した。
次いで、再び窒素を導入して200Torrbに圧力を保持
し、テトラブチルオルソチタネート4.0gをカプロラクタ
ム100gに溶解した溶液を添加したのち、1Torrに減圧
し、同温度で7時間重合した。得られたポリマーを冷却
ベルト上にガット状に吐出し、ペレタイズすることによ
ってペレット状のエラストマーを得た。
このエラストマーは、淡褐色透明で、ポリオキシエチ
レングリコールの含有量が67重量%であり、相対粘度2.
18で、引張強度及び伸度は、それぞれ310kg/cm2、850%
であった。
また、このエラストマーの熱分解開始温度、10%重量
減少温度、30%重量減少温度は、それぞれ353℃、377
℃、394℃であった。
製造例2 ポリアミドイミドエラストマー(B−2)の
製造 かきまぜ機、窒素導入口及び留去管を取付けた500ml
のセパラブルフラスコに、ポリオキシエチレングリコー
ル(数平均分子量2010)144g、無水トリメリット酸13.7
g、カプロラクタム68.2g及びポリ(2,2,4−トリメチル
−1,2−ジヒドロキノリン)(商品名:ノクラック224:
酸化防止剤)0.4gを仕込み、100℃でかきまぜながら30
分間1Torr以下に減圧して脱水した。次いで、窒素を60m
l/分で流しながら260℃に昇温し、4時間重合を行った
のち、同温度で徐々に減圧にして未反応のカプラロクタ
ムを系外に留去した。
次いで、テトラブチルチタネート0.4gを添加し、1Tor
rに減圧して、7時間重合して淡黄色透明のエラストマ
ーを得た。
このエラストマーは、ポリオキシエチレングリコール
の含有量が72重量%であり、ポリアミドイミドの数平均
分子量は800で、相対粘度2.25で、引張強度及び伸度は2
90kg/cm2、1200%であった。
また、このエラストマーの熱分解開始温度、10%重量
減少温度、30%重量減少温度は、それぞれ350℃、425
℃、443℃であった。
なお、260℃で反応開始後、1、2、4時間後の重合
系中の水量は0.7重量%、0.6重量%、0.6重量%であっ
た。
製造例3〜5 ポリアミドイミドエラストマー(B−
3、B−4)及びポリアミドエラストマー(B−5)の
製造 製造例2と同様にして第1表に示す組成のポリアミド
イミドエラストマー及びポリアミドエラストマーを製造
した。エラストマーの物性を第2表に示す。
実施例1 PPE30重量部、スタイロンQH405 70重量部、マークAO3
0(アデカアーガス社製)1重量部及びエラストマー
(B−1)10重量部を混合し、ナカタニ機械(株)製NA
S型二軸ベント式押出機を用いて、最高シリンダー温度2
50℃の条件下で押出してペレットを得、260℃にて射出
成形機で試験片を作成し、物性を評価した。その結果を
第3表に示す。
実施例2 実施例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム1重量部を添加したこと以外は、実施例1と全く
同じ手順で物性を測定した。その結果を第3表に示す。
実施例3 実施例2において、ポリフェニレンエーテル樹脂とし
てPPE20重量部及びカルボキシル基変性PPE10重量部を用
いたこと以外は、実施例2と全く同じ手順で物性を測定
した。その結果を第3表に示す。
実施例4 実施例3において、エラストマー(B−1)の量を20
重量部に変えたこと以外は、実施例3と全く同じ手順で
物性を測定した。その結果を第3表に示す。
実施例5 実施例2において、エラストマー(B−1)の量を5
重量部に変えたこと以外は、実施例2と全く同じ手順で
物性を測定した。その結果を第3表に示す。
実施例6 実施例5において、エラストマー(B−1)を3重量
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを2重量部
にしたこと以外は、実施例5と全く同じ手順で物性を測
定した。その結果を第3表に示す。
実施例7 実施例2において、エラストマーを(B−2)に変え
たこと以外は、実施例2と全く同じ手順で物性を測定し
た。その結果を第3表に示す。
実施例8 実施例2において、エラストマーを(B−3)に変え
たこと以外は、実施例2と全く同じ手順で物性を測定し
た。その結果を第3表に示す。
実施例9 実施例1において、エラストマーを(B−4)に変え
たこと以外は、実施例1と全く同じ手順で物性を測定し
た。その結果を第3表に示す。
実施例10 実施例2において、スチレン系樹脂としてスタイロン
QH405を60重量部、カルボキシル基変性QH405を10重量部
用いたこと以外は、実施例2と全く同じ手順で物性を測
定した。その結果を第3表に示す。
比較例1 実施例1において、エラストマーを添加しなかったこ
と以外は、実施例1と全く同じ手順で物性を測定した。
その結果を第3表に示す。
比較例2 比較例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム1重量部を添加したこと以外は、比較例1と全く
同じ手順で物性を測定した。その結果を第3表に示す。
比較例3 比較例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム2重量部を添加したこと以外は、比較例1と全く
同じ手順で物性を測定した。その結果を第3表に示す。
比較例4 比較例2において、ポリフェニレンエーテル樹脂とし
て、PPE20重量及びカルボキシル基変性PPE10重量部を用
いたこと以外は、比較例2と全く同じ手順で物性を測定
した。その結果を第3表に示す。
比較例5 実施例1において、エラストマー(B−1)を2重量
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを2重量部
添加したこと以外は、実施例1と全く同じ手順で物性を
測定した。その結果を第3表に示す。
比較例6 実施例3において、エラストマー(B−1)を45重量
部に変えたこと以外は、実施例3と全く同じ手順で物性
を測定した。その結果を第3表に示す。
比較例7 実施例1において、エラストマーを(B−5)に変え
たこと以外は、実施例1と全く同じ手順で物性を測定し
た。その結果を第3表に示す。
実施例11 実施例1で作製したテスト用試料片を1日間流水に浸
しておいたのち、80℃で真空乾燥して帯電圧テストを行
った結果、水洗前と変わらなかった。
実施例12 PPE60重量部、スタイロンQH405 40重量部、マークAO3
0(アデカアーガス社製)1重量部及びエラストマー
(B−1)10重量部を混合し、ナカタニ機械(株)製NA
S型二軸ベント式押出機を用いて、最高シリンダー温度2
80℃の条件下で押出してペレットを得、290℃にて射出
成形機で試験片を作成し、その物性を評価した。その結
果を第4表に示す。
実施例13 実施例12において、ポリフェニレンエーテル樹脂とし
てPPE50重量部及びカルボキシル基変性PPE10重量部を用
い、かつドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量
部を添加したこと以外は、実施例12と全く同じ手順で物
性を測定した。その結果を第4表に示す。
実施例14 実施例13において、エラストマー(B−1)を20重量
部に変えたこと以外は、実施例13と全く同じ手順で物性
を測定した。その結果を第4表に示す。
実施例15 実施例13において、PPEを40重量部、カルボキシル基
変性PPEを20重量部に、エラストマー(B−1)を30重
量部に変えたこと以外は、実施例13と全く同じ手順で物
性を測定した。その結果を第4表に示す。
実施例16 実施例12において、エラストマー(B−1)を5重量
部にし、かつドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを
3重量部添加したこと以外は、実施例12と全く同じ手順
で物性を測定した。その結果を第4表に示す。
実施例17 実施例12において、エラストマーを(B−3)に変
え、かつドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量
部を添加したこと以外は、実施例12と全く同じ手順で物
性を測定した。その結果を第4表に示す。
実施例18 実施例17において、エラストマーを(B−4)に変え
たこと以外は、実施例17と全く同じ手順で物性を測定し
た。その結果を第4表に示す。
実施例19 実施例12において、スチレン系樹脂としてスタイロン
QH405を30重量部、カルボキシル基変性QH405を10重量部
添加したこの以外は、実施例12と全く同じ手順で物性を
測定した。その結果を第4表に示す。
比較例8 実施例12において、エラストマーを添加しなかったこ
と以外は、実施例12と全く同じ手順で物性を測定した。
その結果を第4表に示す。
比較例9 比較例8において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム1重量部を添加したこと以外は、比較例8と全く
同じ手順で物性を測定した。その結果を第4表に示す。
比較例10 比較例8において、ポリフェニレンエーテル樹脂とし
てPPE50重量部及びカルボキシル基変性PPE10重量部を用
いたこと以外は、比較例8と全く同じ手順で物性を測定
した。その結果を第4表に示す。
比較例11 比較例10において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム1重量部を添加したこと以外は、比較例10と全く
同じ手順で物性を測定した。その結果を第4表に示す。
比較例12 実施例12において、エラストマーを(B−5)に変え
たこと以外は、実施例12と全く同じ手順で物性を測定し
た。その結果を第4表に示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 79:08) (56)参考文献 特開 平3−24158(JP,A) 特開 平3−24142(JP,A) 特開 平3−24143(JP,A) 特開 平2−255851(JP,A) 特開 平2−255850(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 71/00 - 71/14 C08G 73/00 - 73/26 C08L 79/00 - 79/08 C08L 25/00 - 25/18 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(イ)ポリフェニレンエーテル樹脂
    20〜80重量%と(ロ)スチレン系樹脂80〜20重量%との
    樹脂混合物100重量部に対し、 (B)(a)カプロラクタム、(b)少なくとも1個の
    イミド環を形成しうる三価又は四価の芳香族ポリカルボ
    ン酸及び(c)ポリオキシエチレングリコール又はポリ
    オキシエチレングリコールを主体とするポリオキシアル
    キレングリコール混合物から得られる、(c)成分の含
    有量が30〜85重量%で、かつ温度30℃における相対粘度
    が1.5以上のポリアミドイミドエラストマー2〜40重量
    部を配合させて成るポリフェニレンエーテル系樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】(A)(イ)ポリフェニレンエーテル樹脂
    20〜80重量%と(ロ)スチレン系樹脂80〜20重量%との
    樹脂混合物100重量部に対し、 (B)(a)カプロラクタム、(b)少なくとも1個の
    イミド環を形成しうる三価又は四価の芳香族ポリカルボ
    ン酸、(c)ポリオキシエチレングリコール又はポリオ
    キシエチレングリコールを主体とするポリオキシアルキ
    レングリコール混合物及び(d)炭素数2〜10のジアミ
    ンの少なくとも1種から得られる、(c)成分の含有量
    が30〜85重量%で、かつ温度30℃における相対粘度が1.
    5以上のポリアミドイミドエラストマー2〜40重量部を
    配合させて成るポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリフェニレンエーテル樹脂がその少なく
    とも一部を不飽和カルボン酸又はその官能的誘導体で変
    性された変性ポリフェニレンエーテル樹脂である請求項
    1又は2記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】電解質を含む請求項1、2又は3記載のポ
    リフェニレンエーテル系樹脂組成物。
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