JP2788155B2 - 複合パネルの製造方法 - Google Patents

複合パネルの製造方法

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JP2788155B2 JP21209992A JP21209992A JP2788155B2 JP 2788155 B2 JP2788155 B2 JP 2788155B2 JP 21209992 A JP21209992 A JP 21209992A JP 21209992 A JP21209992 A JP 21209992A JP 2788155 B2 JP2788155 B2 JP 2788155B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は複合パネルの製造方法
に関し、詳しくは、多孔質無機質板材を基板としその表
面に化粧板材を一体に接着する複合パネルの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築用板材としてセメント等を主
成分として成形された無機質板材が非常に広く使用され
ている。この種建築用板材は同材質のものが大量生産可
能であり、また木材のような天然資源を消費しないので
自然保護の点からも好都合である利点を有する。しかし
ながら、上記無機質板材はそのままであると地色が灰白
色〜灰黒色の無彩色であるので建材としての意匠性が乏
しい上、吸水性を有するのため屋外建築用板材としては
耐水性に問題がある欠点がある。このような問題を解消
するため、無機質板材表面に各種化粧層を一体に設け、
意匠性付与を兼ねて耐水性を付与することが行われてい
る。そして、この化粧層を設ける手段として、大理石や
陶板タイルなどを接着剤で接着することなどが行われる
場合がある。
【0003】
【従来技術の問題点】ところで、上記化粧板を接着して
化粧する場合、化粧板と基板との収縮率の差などに起因
して接着界面に剥離が生じる懸念があり、高層建築物の
外壁として使用した場合には雨水の浸透なども影響する
ので剥離が助長されやすく危険となる懸念があった。も
っとも、このような問題点を解消するため、下地となる
無機質板材表面と化粧板裏面に相互に雌雄関係をなして
嵌合する係合部を形成して、これらを嵌合させた上で接
着剤で接着するものも提案されているが、これらを実施
するにはそれぞれの積層される材料に係合部を一体に形
成する必要があり製造工程が増加する結果、製品も高価
となる欠点があった。
【0004】また、大理石や陶板タイルなどの化粧板は
比重が大きいため、比重の嵩む無機質板に積層すると全
体の重量がさらに増すといった問題がある。そこで、基
材としての無機質板材を多孔質無機質板材あるいは発泡
無機質板材とすることにより軽量化を図ることが考えら
れるが、接着に備えこれら軽量化板材の表面を平らに研
削すると内部の気泡が開口され、この開口が実質的に非
接着面となるので、充実の無機質板材に比べ接着力が低
下し剥離の危険が増し、この種化粧板材として軽量なも
のは耐剥離性の安全性の面で欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記問題点
に鑑み、無機質板材の表面に化粧板を接着剤を介して積
層する場合、全体の軽量化を図ると共に化粧板の接着強
度を著しく向上させもって剥離を実用上問題が無い程度
に防止することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明の複合パ
ネルの製造方法は、多孔質無機質板材表面を平滑に研削
する工程、該多孔質無機質板材表面を加熱する工程、高
温状態を維持する加熱多孔質無機質板材の研削表面に接
着剤を塗布する工程、接着剤が硬化するまでに前記加熱
多孔質無機質板材表面に化粧板材を積層し次いで冷却す
る工程よりなることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】この発明における複合パネルは、発泡パーライ
ト等などの無機発泡粒子、発泡ポリスチレン粒子、マイ
クロカプセルなどの合成樹脂粒子を混合して成形した多
孔質無機質板材あるいは気泡連行剤の使用により独立気
泡を無数に含む発泡あるいは多孔質無機質板材を基材と
し、その表面に大理石や陶板タイルなどの化粧板材を接
着処理することを特徴とする。
【0008】上記多孔質無機質板材は表面が平滑に研削
されると、内部に含まれる合成樹脂粒子等よりなる空洞
の一部が研削表面に開口する状態となり、その分布に応
じた多孔状態の表面となる。
【0009】このような板材表面に接着剤を塗布する
と、既述のように接着材の表面張力の影響により接着剤
は気泡の開口部分のみをブリッジ状に覆うだけで、気泡
内部の奥深くまで充填されることはなく、従って接着力
は開口の全くない平滑表面に対するものよりは通常弱く
なる。
【0010】そこで、本発明においては、上記研削によ
って多数の気泡を開口させた多孔質無機質板材を加熱
し、その熱が高温状態を維持している間に接着剤を表面
に塗布すると共に化粧板を積層し、その後接着剤が硬化
するまでの間に全体を冷却するのである。
【0011】この時、気泡内部は冷却により気圧が下が
り、表面を覆う接着剤を吸引する状態となり、接着剤は
その吸引力により気泡内部へ浸透していく。また、冷却
は接着剤が硬化するまでの間に行われるから、流動性さ
えあればその粘度の差に関わりなく接着剤は気泡内面に
流入していき、この部分がアンカー部分となって表面化
粧板材との接着強度を著しく改良するのである。
【0012】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。
【0013】実施例1 セメント45重量%、珪砂45重量%、パルプ繊維 5重量
%、平均粒径0.8mm の発泡ポリスチレン粒子 5重量%よ
りなるセメント配合物に対し外割りでメチルセルロース
0.1重量%及び水25重量%を添加して均一混合し、該混
合スラリーを押出成形して厚さ 2cm、幅25cmの板状体を
押出成形した。この押出成形板を長さ100cm ごとに裁断
後室温にて12時間自然養生、次いでオートクレーブ養生
を行い試験板を得た。この試験板の表面をルーターによ
って約 1mmの厚さ研削して均一表面とし、内面にポリス
チレン樹脂の付着した空洞を多数開口させ、この研削表
面をエアブラシにより清掃し、切削粉を綺麗に除去し
た。
【0014】次いで、この試験板を加熱炉で 100℃に加
熱し、加熱炉から取り出して後80℃に温度降下しない間
に弾性変成エポキシ・シリコン系接着剤 (セメダイン社
製:PM 240、PM 240T 又はPM 250) を、500 g/m2
ドクターナイフでしごき塗りし、直ちに予め接触面に前
記と同じ接着剤を塗布した厚さ 3mmの陶板タイルを積層
し圧着した。この圧着状態のまま積層板を室温まで送風
冷却した後さらに20℃・65%RH の条件で14日間養生硬化
させた
【0015】実施例2 実施例1で使用した発泡ポリスチレン粒子に代えて、ポ
リ塩化ビニリデン系樹脂のマイクロカプセル(松本油脂
製薬株式会社製 マイクロスフェアーF30E) を使用し、
セメント45重量%、珪砂49.5重量%、パルプ繊維 5重量
%、平均粒径20μm の上記マイクロカプセル 0.5重量%
の配合とし、このセメント配合物に対し外割りでメチル
セルロース 0.1重量%及び水30重量%を添加して均一混
合し、該混合スラリーを原料として以後実施例1と同様
にして試験板を得た。
【0016】実施例3 セメント45重量%、珪砂45重量%、パルプ繊維 5重量
%、平均粒径0.8mm の発泡ポリスチレン粒子 5重量%よ
りなるセメント配合物に対し外割りで空気連行剤(ボホ
ーズ社製 「CEMOS 110 」) 2重量%と水30重量%を添
加して均一混合して発泡混合スラリーを得、これを注型
して厚さ 2cm、幅25cm、長さ100cm の板状体を成形し
た。
【0017】この成形板を室温にて12時間自然養生、次
いでオートクレーブ養生を行い試験板を得た。この試験
板の表面をルーターによって約 1mmの厚さ研削して均一
表面とし、マトリックス内に無数に含まれる空洞を多数
開口させ、この研削表面をエアブラシにより清掃し、切
削粉を綺麗に除去した。
【0018】次いで、この試験板を加熱炉で 100℃に加
熱し、実施例1と同様加熱炉から取り出して後80℃に温
度降下しない間に弾性変成エポキシ・シリコン系接着剤
(セメダイン社製:PM 240、PM 240T 又はPM 250) を、
500 g/m2 でドクターナイフでしごき塗りし、直ちに
予め接触面に前記と同じ接着剤を塗布した厚さ 3mmの陶
板タイルを積層し圧着した。この圧着状態のまま積層板
を室温まで送風冷却した後さらに20℃・65%RH の条件で
14日間養生硬化させた
【0019】比較例1 発泡化原料として、発泡ポリスチレン粒子、マイクロカ
プセル、空気連行剤等を使用しない配合材料とした他は
実施例1と同様にして、非多孔質の充実無機質板材を得
その表面に研削処理を施すと共に表面に陶板タイルを積
層接着した。
【0020】比較例2 実施例1において、加熱炉による加熱処理を行なわない
他は実施例1と同様にして試験板を得た。
【0021】次に、実施例1、2、3及び比較例1、2
の試験板を切断し、その切断面を顕微鏡により拡大観察
したところ、実施例1は図1、実施例2は図2、実施例
3は図3、比較例1は図4、比較例2は図5の状態とな
り、実施例のものはいずれも接着剤1が開口気泡2内部
に浸透しているのが確認された。図中4は多孔質無機質
板材、4は表面化粧材を示す。なお、比較例2の加熱処
理を行わないものは気泡2内部への接着剤1の浸透は殆
ど見られなかった。
【0022】
【表1】
【0023】次いで、実施例1、2、3及び比較例1、
2の試験板を20℃の常態、80℃の熱水浸漬、高湿度条
件、水浸漬のそれぞれの放置条件の後に化粧板材3の表
面垂直方向の剥離強度を測定したところ表1の結果とな
った。なお、試験条件は表1内に示す。
【0024】表1において、陶板タイルの剥離状態は実
施例1、2のものは多孔質無機質板材表面近傍のマトリ
ックス部分で生じており、接着剤層の破壊による剥離は
無かった。また比較例1は一部接着層での破壊剥離が見
られ、比較例2は殆ど多孔質無機質板材表面の接着剤と
の界面剥離であった。表1より明らかなように、この発
明の実施例は比較例1、2比べ常態引張強度で3倍以上
の耐剥離強度を示し、また熱劣化、耐湿性、耐水性の各
試験においても比較例に比べ試験条件が厳しいにも関わ
らず良好な耐剥離強度を示すことが判明した。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の方法に
よれば表面に開口する気泡の冷却時の圧力減少を利用し
て未硬化の接着剤を吸引させて浸透させ、これを硬化さ
せるので、この浸透部分のアンカー効果により、多孔質
無機質板であっても非常に強力な接着効果を発揮させる
のである。、従って、軽量で、かつ表面に化粧板材が強
固に一体的に積層接着された複合パネルが接着剤の使用
により容易に製造することが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得た試験片の拡大断面図である。
【図2】実施例2で得た試験片の拡大断面図である。
【図3】実施例3で得た試験片の拡大断面図である。
【図4】比較例1で得た試験片の拡大断面図である。
【図5】比較例2で得た試験片の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…接着剤 2…開口気泡

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質無機質板材表面を平滑に研削する
    工程、該多孔質無機質板材表面を加熱する工程、高温状
    態を維持する加熱多孔質無機質板材の研削表面に接着剤
    を塗布する工程、接着剤が硬化するまでに前記加熱多孔
    質無機質板材表面に化粧板材を積層し次いで冷却する工
    程よりなることを特徴とする複合パネルの製造方法。
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KR100648651B1 (ko) * 2004-12-21 2006-11-23 주식회사 패널뱅크 폴리스티렌 비드를 첨가시킨 폴리우레탄 폼 패널의 제조방법
US9050807B2 (en) * 2013-05-14 2015-06-09 Xerox Corporation Process for bonding interstitial epoxy adhesive for fabrication of printhead structures in high density printheads

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