JP2788016B2 - 偏平中空容器本体を有する樹脂製中空容器の製造装置および製造方法 - Google Patents

偏平中空容器本体を有する樹脂製中空容器の製造装置および製造方法

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JP2788016B2 JP28941090A JP28941090A JP2788016B2 JP 2788016 B2 JP2788016 B2 JP 2788016B2 JP 28941090 A JP28941090 A JP 28941090A JP 28941090 A JP28941090 A JP 28941090A JP 2788016 B2 JP2788016 B2 JP 2788016B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術の分野 本発明は、偏平中空容器本体を有する樹脂製中空容器
の製造装置に関し、中空容器本体の横断面が偏平形状で
あっても、この中空容器本体の周方向の肉厚を均一に形
成することができる樹脂製中空容器の製造装置に関す
る。
発明の技術的背景 プラスチック製中空容器を製造する方法としては、ブ
ロー成形が広く用いられている。中空容器をブロー成形
するためには、まずチューブ状のパリソンを成形する必
要がある。
プラスチック製中空容器をブロー成形するためのチュ
ーブ状パリソンを成形する方法および装置としては、特
公昭60−8214号公報に記載されたものが知られている。
この公報に開示された技術によれば、得ようとする中
空容器の形状に合わせて、パリソンの肉厚を長手方向に
変化させることが可能であるため、ブロー成形によって
生じる虞のある完成品の肉厚の不均一を防止することが
期待できる。
ところで、中空容器本体には、横断面が円形のものの
他に、第11図に示すように、横断面が偏平形状であり、
互いに近接した一対の平面部aとこれらの平面部aを連
結する一対の曲部bとからなる偏平中空容器本体があ
る。
ところが、従来、横断面円形の中空容器本体を製造す
る場合にも、この横断面偏平の中空容器本体を製造する
場合にも、同じダイが用いられている。
このダイでは、偏平中空容器本体を成形する場合、樹
脂注出路は、円筒状であり、この注出路の幅は周方向に
均一であるため、これから押し出されたパリソンc(第
11図)の肉厚も周方向に均一になっているが、金型面に
最初に接触すると平面部a部は金型面でほとんどすべる
ことなく冷却固化される。従って、横バリを出さないよ
うな成形法の場合、曲部b形成のためにどうしてもパリ
ソンはさらに伸ばされ薄くなる。
このように、偏平中空容器本体の曲部bの肉厚が薄い
と、容器本体の機械的強度が弱いという問題があるとと
もに、特に容器全体が薄肉に形成されている近年の樹脂
容器では、容器本体が歪むといった問題もあった。
発明の目的 本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたもの
であって、偏平中空容器本体の周方向の肉厚を均一に形
成することができ、これにより、容器本体の機械的強度
に優れた偏平中空容器本体を有する樹脂製中空容器の製
造装置を提供することを目的とする。
発明の概要 この目的を達成するため、本発明は、 ダイに形成された筒状の樹脂注出路から流動状態の樹
脂を流出させて容器の首部を射出成形し、 この首部を筒状の樹脂注出路から引離しつつ、この筒
状の樹脂注出路から流動状態の樹脂をチューブ状に押出
して、前記首部に連続したチューブを形成し、 このチューブ内に圧力気体を供給し、このチューブを
横断面が略円形状となるように膨らませ、偏平中空容器
本体をブロー成形する樹脂製中空容器の製造装置におい
て、 前記筒状の樹脂注出路の径方向幅を、周方向に沿って
異ならしめ、前記チューブによって成形される偏平容器
本体の両端の部位に樹脂を供給する前記樹脂注出路の部
分の径方向幅を、これ以外の部分の幅よりも大きくして
あることを特徴としている。
このように、本発明では、チューブ(パリソン)にお
ける他の部位より両端の部位に樹脂を供給する樹脂注出
路の一部分の径方向幅を、これ以外の部分の幅よりも大
きくしてある。そのため、パリソンを形成するとき、こ
の両端の部位の肉厚を他の部位より厚肉にすることがで
きる。そのため、ブロー成形時に、パリソンは、肉厚が
周方向に不均一に膨らむことになっても金型に接触した
際、中空容器本体の横断面が偏平であっても、成形され
た容器本体の肉厚は周方向に均一になっている。
したがって、成形された容器は、機械的強度に優れて
いるとともに、容器全体が薄肉である場合にも容器が歪
むことを防止できる。
また、請求項第4項に係る樹脂製容器の製造方法につ
いても、上記と同じ作用・効果がある。
さらに、請求項第2項に係るように、前記ダイに穿設
されたノズルにピストンを挿入して、これらの間の筒状
空間を前記筒状の樹脂注出路とし、さらに、前記ピスト
ンを軸方向に移動させてこの樹脂注出路を閉止/開放す
るように構成してなり、 前記ノズルは、断面略円形に形成された部分を有する
と共に、ピストンは、断面略楕円に形成された部分を有
し、この楕円の短軸の方向が、前記チューブにより成形
される偏平中空容器の両端方向に略一致してあり、 これにより、前記筒状の樹脂注出路の径方向幅を、周
方向に沿って異ならしめ、前記チューブにより成形され
る偏平中空容器本体の両端の部位に樹脂を供給する前記
樹脂注出路の部分の径方向幅を、これ以外の部分の幅よ
りも大きくしてあっても良い。
この場合には、樹脂注出路の幅を、周方向に連続的に
変化させることができ、ブロー成形時、パリソンを周方
向により一層均一に成形することができる。
発明の具体的説明 以下、本発明を図面に示す実施例に基づき詳細に説明
する。
第1図は本発明の一実施例に係る偏平中空容器本体を
有する樹脂製中空容器の製造装置の全体概略断面図、第
2図はこの製造装置により製造される樹脂製偏平中空容
器の正面図、第3図及び第4図はこの製造装置のダイの
抽出ノズル及びピストンの断面図、第5図は、第3図の
V−V線に沿う断面図、第6図乃至第10図はこの製造装
置により中空容器を製造するための各工程図である。
第1,6図に示すように、本実施例に係る製造装置は、
筒状のノズル2が穿設されたダイ4を有している。ダイ
4内には、流動状態の樹脂を一時貯留させるアキュムレ
ータ室6が形成してある。このアキュムレータ室6に
は、注入口8およびノズル2が連通されている。注入口
8は、図示しない流動状樹脂供給装置に接続され、そこ
らかアキュムレータ室6内に流動状態の樹脂を供給可能
になっている。流動状樹脂供給装置としては、たとえ
ば、インラインスクリュー式プラスチック押出機、イン
ラインスクリュー式プラスチック射出成形機などが用い
られる。
アキュムレータ室6およびノズル2内には、閉止ピス
トン14が軸方向移動自在に配置してある。この閉止ピス
トン14と、ノズル2との間の筒状空間が、流動状態の樹
脂をダイ4から注出するための筒状の樹脂注出路10とな
る。また、後述するように、閉止ピストン14が軸方向に
移動されて、ノズル2の内周壁に密着することにより、
又はノズル2の内周壁から離れることにより、樹脂注出
路10が閉止され、又は開放される。なお、この閉止ピス
トン14は、油圧シリンダ12若しくはその他の駆動機構に
より駆動されるようになっている。
さらに、ダイ4の後端には押出ピストン18が軸方向進
退移動自在に装着してある。押出ピストン18の先端部は
アキュムレータ室6内に入り込み、押出ピストン18が前
進移動すると、開放された樹脂注出路10からダイ4外部
へ、流動状態の樹脂が押し出されるようになっている。
このような押出ピストン18は、油圧シリンダ20もしくは
その他の駆動機構によって駆動されるようになってい
る。
ここで、第3図乃至第5図に示すように、ノズル2
は、出口側に近づく程径が小さくなるような円形断面に
形成されている。一方、閉止ピストン14では、その最先
端部14aが出口側に近づく程径が小さくなるような円形
断面に形成されており、この最先端部14aのアキュムレ
ータ室6側に隣接する部分14bは、その径が出口側に近
づく程小さくなっているが、その断面は楕円形に形成さ
れている。
したがって、第5図に示すように、樹脂注出路10の幅
は、この楕円の短軸に対応する一対の部分10aで最も大
きくなっており、楕円の長軸に近づくにつれて連続的に
小さくなり、この長軸に対応する部分で最も小さくなっ
ている。この楕円の短軸の方向は、第2図に示すよう
に、横断面が偏平である中空容器本体において、ブロー
成形された偏平中空容器の両端方向であるx方向に対応
されており、この楕円の長軸の方向は、ブロー成形され
た中央部y方向に対応されている。したがって、パリソ
ン成形時に、容器本体の曲部bとなるパリソンの部位の
肉厚を他に比べて厚くでき、ブロー成形時、パリソンは
肉厚が周方向に均一な製品に成形される。そのため、成
形された偏平中空容器本体は、従来のように曲部bの肉
厚が薄くなるといったことがなく、肉厚を周方向に均一
することができる。したがって、成形された容器は、機
械的強度に優れているとともに、容器全体が薄肉である
場合にも容器が歪むことを防止できる。
具体的には、楕円の長軸の長さd1、短軸の長さd2、ノ
ズル2の円の径Dとすると、D>d1>d2に設定されてい
る。また、このd1、d2の差(d1−d2)は、容器本体の偏
平率(第2図において、l/t)によって、 に設定されていることが好ましい。
なお、本実施例では、閉止ピストン14の部分14a,14
b、及びノズル2は、共に出口側に近づく程径が小さく
なっているが、本発明は、これに限られず、これらが出
口側に近づく程径が大きくなっていても良い。この場合
には、ピストンの最先端部分が断面楕円形に形成される
とともに、これの内側部分が断面円形に形成され、ノズ
ル内周壁に密着する部分となる。
次に、このようなダイ4のノズル2側には、一対の射
出金型22が連結可能になっている。各射出金型22には、
射出金型22がダイ4に連結された際にダイ4のノズル2
に連通する首部の外形状のキャビティ24が形成してあ
る。これらの一対の射出金型は、治具26により支持され
ており、容器の成形完了後、治具26が上方に移動される
と、一対のピン27を支点として外方に揺動されて開き、
成形された首部から離れるように構成されている。
3つの部品28a,28b,28cからなるノック・ピストン28
内には、マンドレル30が軸方向移動可能に挿入されてい
る。このマンドレルには、ブロー成形時に圧力気体をパ
リソン46内に供給するためのブロー通路48が形成されて
いる。さらに、このマンドレル30に形成されたフランジ
30aと、ノック・ピストン28の部品28bとの間には、バネ
31が介装されており、これにより、マンドレル30は下方
に向けて付勢されている。このマンドレル30の先端は、
キャビティ24内の軸芯を通り、バネ31の付勢力により閉
止ピストン14の頂面に押圧されている。
これにより、第6図及び第7図に示すように、ダイ4
と射出金型22とが連結された状態にあるときには、マン
ドレル30の先端は常時閉止ピストン14の頂部を押圧して
いる状態にある。そのため、射出成形時、マンドレル30
の先端に開口したブロー通路48に流動状態の樹脂が流入
することを極めて容易に防止することができる。
また、これらの射出金型22および治具26などは、射出
金型開閉ユニット32に連結されており、この射出金型開
閉ユニット32は、引離機構としての駆動ユニット34に装
着されている。この駆動ユニット34により、射出金型22
がダイ4に対して引き離される。
第1図に示すように、これらの開閉ユニット32および
駆動ユニット34は、引離機構制御部40によって制御され
る。この引離機構制御部40は、後述するブロー金型42を
移動させるための油圧シリンダ44等の駆動機構にも電気
的に接続され、この駆動機構を制御するようになってい
る。
次に、ブロー金型42は、第9,10図に示すように、一対
の金型42,42から成り、内部に容器の本体形状の型内周
面42aを有する。このような一対のブロー金型42,42は、
射出金型22がダイ4から十分に引き離され、射出金型22
とダイ4との間に、軸方向に若干の張力が加えられたチ
ューブ(パリソン)46が形成された場合に、射出金型22
と相互に組合され、連結されるようになっている。ブロ
ー金型42,42が組み合わされた状態では、第10図に示す
ように、パリソン46の底部は潰されて閉止され、その後
のブロー工程によって、パリソン46が型内周面42aに沿
って膨らむようになっている。
ブロー成形を行なうために、上述したように、マンド
レル30の内部には、軸芯に沿ってブロー通路48が形成さ
れ、その一方の開口端がパリソン46内に連通するように
なっており、他方の開口端は、連通通路49を塊して、第
1図に示すブロー機構50に連通するようになっている。
ブロー機構50は、本実施例では、第1プリブロー手段50
aと、第2プリブロー手段50bと、第3プリブロー手段50
cと、本ブロー手段50dとから成る。このようなブロー手
段50a〜50dは、それぞれブロー通路48を通してパリソン
46内に所定圧(0.01〜6kg/cm2(ゲージ圧))の空気を
所定量送り込むための装置から成り、たとえばコンプレ
ッサー等によって構成される。このようなブロー手段50
a〜50cの制御は、引離機構制御部40によって行なわれ
る。
第1プリブロー手段50aは、射出金型22をダイ4から
引き離し開始時から引き離し終了時直前近傍までの間連
続的に、パリソン46内にパリソン46が潰れない程度の空
気等の気体を封入するためのものである。第1プリブロ
ー手段50aよりパリソン46内へ送り込まれる気体の圧力
は、0.01〜0.5kg/cm2(ゲージ圧)であることが好まし
く、気体の体積はパリソン46内容積の増加量に略等しい
ことが好ましい。
第2プリブロー手段50bは、第1プリブロー手段50aに
よりパリソン46内に気体がプリブローされているとき、
容器本体の肩部d(第2図)を形成する樹脂が押し出さ
れた時(第8図の状態)に瞬間的にプリブローされるも
のである。この第8図の状態になる瞬間は、パリソン46
の延伸スタート時からの経過時間がタイマー(図示略)
により計測されて、この瞬間が検知されている。この瞬
間は、例えば、パリソン46の延伸スタート時から0.1〜
1.0秒経過後である。また、第2プリブロー手段50bより
パリソン46内へ送り込まれる気体の圧力は、0.1〜0.5kg
/cm2(ゲージ圧)であることが好ましく、気体の体積は
製品容器の本体部46aの内容積の1/3〜1/2に略等しいこ
とが好ましい。
第3プリブロー手段50cは、射出金型引離工程の終了
直前近傍から、本ブロー開始前に、パリソン46内に空気
等の気体を送り込み、本ブローを良好に行なわしめるた
めのものである。第3プリブロー手段50cよりパリソン4
6内に送り込まれる気体の圧力は、0.5〜2kg/cm2(ゲー
ジ圧)であることが好ましく、その気体の体積は、製品
容器の本体部46aの内容積に略等しいことが好ましい。
本ブロー手段50dは、パリソン46内に圧力気体を送り
込み、ブロー金型42の型内周面42a形状に沿ってパリソ
ン46をブロー成形し、容器の本体部分46bを形成するた
めのものである。本ブローにより、パリソン46内へ送り
込まれる気体の圧力は、パリソン46の材質によっても異
なるが、一般に、4〜7kg/cm2(ゲージ圧)であること
が好ましい。
次に、第1図に参照しつつ、ダイ4の後端に装着され
た押出ピストン18と、閉止ピストン14との関係について
説明する。
押出ピストン18は、前述したように油圧シリンダ20に
よって駆動されるが、油圧シリンダ20の起動は射出金型
22がダイ4に連結される位置に来た場合、駆動し始め、
第7図に示すように射出金型22のキャビティ24内に流動
状態の樹脂を射出させ、ここで容器の首部を成形するよ
うになっている。
押出ピストン18の移動位置は、位置センサ54によって
検出され、その検出信号は、肉厚制御部(パリソンコン
トローラー)56に入力するようになっている。肉厚制御
部56は、押出ピストン18を駆動するための油圧シリンダ
20を制御するようになっており、押出ピストン18の移動
位置に応じて、閉止ピストン14を軸方向に移動させ、樹
脂注出路10の開度を変化させるようになっている。
次に、本実施例に係る樹脂製中空容器の製造装置を用
いて、これを製造する工程を、第6図乃至第10図を参照
して詳細に説明する。
第6図に示すように、まず第1に射出金型22をダイ4
に連結させる。このとき、閉止ピストン14の頂面は、ダ
イ4の頂面と略面一になっている。そのため、射出金型
22の底面がダイ4の頂面に当接されると、マンドレル30
がバネ31の付勢力に抗して押上られる。そのため、射出
金型22の位置が若干左右にずれていたとしても、従来の
ようにマンドレルが閉止ピストンの凹所に嵌合する場合
に比べて、このマンドレル30と閉止ピストン14との位置
合せを容易に行なうことができる。
この後、第7図に示すように、閉止ピストン14が押し
下げられると、筒状の樹脂注出路10が開放される。この
とき、バネ31の付勢力によりマンドレル30が下方に押し
下げられて、キャビティ24と樹脂注出路10とが連通され
る。次いで、押出ピストン18を油圧ピストン20により駆
動し、アキュムレータ室6内の流動状態樹脂を射出金型
22のキャビティ24内に射出し、容器の首部を射出成形す
る(射出成形工程)。
次に、引離機構制御部40の指令に基づき、駆動ユニッ
ト34を駆動し、射出金型22をダイ4から引き離す。それ
と同時に、油圧シリンダ20を駆動し、押圧ピストン18を
上方移動させ、樹脂注出路2から流動状態の樹脂を押し
出し、第8図に示すように、容器の首部に連続したパリ
ソン46を形成する(射出金型引離工程)。
射出金型22の引離速度は、ノズル2から押し出される
流動状態樹脂の軸方向速度よりも同速又は速いようにな
っている。この引離速度は、引離工程時において略一定
の速度であるが、タイマーにより引離工程の初期と終期
は多少遅くなるように設定しても良い。
このとき、本実施例では、ノズル2の断面を円形に形
成し、閉止ピストン14の断面を楕円に形成しているた
め、偏平中空容器本体の曲部bとなるパリソン46の部位
の肉厚を他に比べて厚くできる。そのため、後のブロー
成形直前の金型に接触する前のパリソンは肉厚が周方向
に不均一にされても、金型で成形された時には、偏平中
空容器本体の肉厚を周方向に均一することができる。
また、このように射出金型引離工程中においては、押
出ピストン18の移動位置を位置センサ54で検知し、それ
に基づきパリソン肉厚制御部56が油圧シリンダ12に出力
信号を出し、この油圧シリンダ12を駆動して、閉止ピス
トン14を移動させ、樹脂注出路10の開度を変化させるこ
ともできる。
さらに、射出金型引離工程の開始時から終了時直前近
傍までの間連続的に、第1プリブロー手段50aによっ
て、パリソン46内にパリソン46が軸方向の引張りによっ
て潰れない程度の気体(通常は空気)が封入される(第
1プリブロー工程)。
この第1プリブロー手段50aによりパリソン46内に気
体がプリブローされているとき、容器本体の肩部d(第
2図)を形成する樹脂が押し出された時(即ち、第8図
の状態)、第2プリブロー手段50bにより瞬間的に気体
が封入される(第2プリブロー工程)。
この第2プリブロー時、樹脂注出路10の開度を調整し
て比較的多くの樹脂を押し出している。この理由は、以
下の通りである。
第2図に示すように、容器本体の肩部dは、容器本体
の側壁eに比べて大きく伸ばされるため、この肩部dの
肉厚は、薄くなる虞がある。
本実施例では、この肩部dを形成する樹脂を樹脂注出
路10から押し出すとき、この注出路10の開度を調製し、
側壁eを形成する樹脂を押し出すときに比べて多量の樹
脂を押し出し、これにより、肩部dの肉厚が薄くなるこ
とを防止し、均一にしている。
一方、このように比較的多量の樹脂によりパリソンを
形成した場合、偏肉が大きくなる虞があるが、本実施例
では、第2プリブロー手段50bにより、肩部dを形成す
る樹脂が押し出された時(即ち、第8図の状態)に瞬間
的に気体を封入し、これにより、肩部dと他の厚肉部と
の肉厚差を少なくする。
したがって、本実施例では、肩部dを形成する樹脂を
押し出すとき、注出路10の開度を調整して比較的多くの
樹脂を押すとともに、第2プリブローすることにより、
肩部dの肉厚が薄くなることを防止すると同時に、肩部
dと他の厚肉部(中央部)との肉厚差を少なくする。
射出金型引離工程が終了すると、第9,10図に示すよう
に、一対のブロー金型42,42が射出金型22に連結される
ように組み合わされる。その際に、パリソン46の底部は
ブロー金型42,42の合せ面によって潰され封止される。
それと同時もしくは直前に、閉止ピストン14が最上部に
移動し、樹脂注出路10を閉止する。これによって、ノズ
ル近傍に生じる虞のある樹脂バリを最小限にすることが
可能になる。
射出金型引離工程が終了し、ブロー金型42,42が完全
に組み合わされる直前(射出金型引離工程終了時近傍)
から、第3プリブロー手段50cによって、パリソン46内
には、得られる容器の本体部46a内容積と同程度の体積
の気体が所定圧で瞬時に導入される(第3プリブロー工
程)。
ブロー金型42,42が完全に組み合わされた後には、本
ブロー手段50dによってパリソン46内に圧力気体を送り
込み、パリソン46を型内周面に沿って膨らまし、中空容
器の本体部46aをブロー成形する(本ブロー工程)。
パリソン46内へ送り込まれる気体は、前述したように
一般に空気であり、その圧力は、好ましくは4〜7kg/cm
2(ゲージ圧)である。
その後、ブロー金型42,42相互を引き離し、成形済の
中空容器を射出金型22で保持し、これらを他の場所へ移
動させた後に、治具26を上方に移動させて、一対の射出
金型22をピン27を支点として揺動させて開き、首部およ
び偏平中空容器本体を有する樹脂製中空容器を自動的に
取り出すことができる。
なお、位置センサ52aは射出金型22の下降時の下限界
を、52bは下降時の減速開始点を、52cは本ブロー位置
を、52dは上限界をそれぞれ検出するものである。
このように、本実施例では、プリブロー工程が3段階
になっていることと、肉厚制御部(パリソンコントロー
ラー)との組合せにより従来に比較して容器形状に対す
る追従性が良く、後工程でのブロー成形が良好に行なわ
れ、偏平中空容器でも肉厚分布に優れた中空容器を成形
することが可能になる。特に、薄肉中空容器を製造する
際に適している。
なお、本発明によって得られる中空容器の材質は、特
に限定されないが、たとえばポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテンなどが例示される。また、中空容器の
具体的形状も特に限定されないが、本発明方法は、特に
偏平薄肉中空容器を成形する際に特に適している。
また、本発明に係る中空容器の製造装置は、上述した
実施例に限定されるものではなく、種々に改変すること
が可能である。
たとえば駆動機構としては、必ずしも油圧シリンダ1
2,20などに限定されるものではなく、モータあるいはそ
の他の駆動機構であっても良い。また、本発明に係る製
造装置にあっては、ブロー機構50は、必ずしも四つのブ
ロー手段50a〜50dから成る必要はなく、二つのブロー手
段から成っていても良い。
発明の効果 以上延べたように、本発明では、チューブ(パリソ
ン)における成形された偏平中空容器本体の両端の部位
に樹脂を供給する樹脂注出路の部分の径方向幅を、これ
以外の部分の幅よりも大きくしてある。そのため、パリ
ソンを形成するとき、偏平中空容器の両端の部位の肉厚
を他の部位より厚肉することができる。そのため、ブロ
ー成形直前の金型に接触する前のパリソンは肉厚が周方
向に不均一に膨らまされても、金型で成形された時には
中空容器本体の横断面が偏平であっても、成形された容
器本体の肉厚は周方向に均一になっている。
したがって、成形された容器は、機械的強度に優れて
いるとともに、容器全体が薄肉である場合にも容器が歪
むことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る偏平中空容器本体を有
する樹脂製中空容器の製造装置の全体概略断面図、第2
図はこの製造装置により製造される偏平中空容器の正面
図、第3図及び第4図はこの製造装置のダイのノズル及
びピストンの断面図、第5図は、第3図のV−V線に沿
う断面図、第6図乃至第10図はこの製造装置により中空
容器を製造するための各工程図、第11図は従来の製造装
置により製造された偏平中空容器の正面図である。 4……ダイ、10……樹脂注出路 46……チューブ(パリソン)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイに形成された筒状の樹脂注出路から流
    動状態の樹脂を流出させて容器の首部を射出成形し、 この首部を筒状の樹脂注出路から引離しつつ、この筒状
    の樹脂注出路から流動状態の樹脂をチューブ状に押出し
    て、前記首部に連続したチューブを形成し、 このチューブ内に圧力気体を供給し、このチューブを横
    断面が略円形状となるように膨らませ、偏平中空容器本
    体をブロー成形する樹脂製中空容器の製造装置におい
    て、 前記筒状の樹脂注出路の径方向幅を、周方向に沿って異
    ならしめ、前記チューブによって成形される偏平容器本
    体の両端の部位に樹脂を供給する前記樹脂注出路の部分
    の径方向幅を、これ以外の部分の幅よりも大きくしてあ
    ることを特徴とする偏平中空容器本体を有する樹脂製中
    空容器の製造装置。
  2. 【請求項2】前記ダイに穿設されたノズルにピストンを
    挿入して、それらの間の筒状空間を前記筒状の樹脂注出
    路とし、さらに、前記ピストンを軸方向に移動させてこ
    の樹脂注出路を閉止/開放するように構成しており、 前記ノズルは、断面略円形に形成され、ピストンは、断
    面略楕円に形成された部分を有し、この楕円の短軸の方
    向が、前記チューブによって成形される偏平容器の両端
    の径方向に略一致してあり、 これにより、前記筒状の樹脂注出路の径方向幅を、周方
    向に沿って異ならしめ、前記チューブによって成形され
    る偏平容器本体の両端の部位に樹脂を供給する前記樹脂
    注出路の部分の径方向幅を、これ以外の部分の幅よりも
    大きくしてあることを特徴とする請求項第1項に記載の
    偏平中空容器本体を有する樹脂製中空容器の製造装置。
  3. 【請求項3】前記ピストンは、前記断面略楕円に形成さ
    れた部分以外に、断面略円形に形成された前記ノズルの
    内周面に密着して前記樹脂注出路を閉止する部品を有し
    ていることを特徴とする請求項第2項に記載の偏平中空
    容器本体を有する樹脂製中空容器の製造装置。
  4. 【請求項4】径方向幅が周方向に沿って異なり、かつ一
    部分の径方向幅がこの部分以外より大きいダイに形成さ
    れた筒状の樹脂注出路を、射出金型内の容器首部のキャ
    ビティに連結し、 この筒状の樹脂注出路から流動状態の樹脂を前記キャビ
    ティ内に流入して容器の首部を射出成形し、 この首部を射出金型と共にダイの筒状の樹脂注出路から
    引離しつつ、この筒状の樹脂注出路から流動状態の樹脂
    をチューブ状に押出し、その結果、前記首部に連続して
    いるとともに、肉厚が周方向に沿って異なり、かつ一部
    位の肉厚が他の部位より厚肉にされたチューブを形成
    し、 このチューブ内に圧力気体を供給し、このチューブを略
    円筒状に膨らませ、横断面が偏平である偏平中空容器本
    体をブロー成形することを特徴とする偏平中空容器を有
    する樹脂製中空容器の製造方法。
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