JP2787738B2 - Crt保護装置 - Google Patents

Crt保護装置

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JP2787738B2
JP2787738B2 JP1212992A JP1212992A JP2787738B2 JP 2787738 B2 JP2787738 B2 JP 2787738B2 JP 1212992 A JP1212992 A JP 1212992A JP 1212992 A JP1212992 A JP 1212992A JP 2787738 B2 JP2787738 B2 JP 2787738B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CRTの表示面を塵埃
から保護するためのCRT保護装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のCRT保護装置を示す要
部縦断面図である。図において、1は制御盤筐体内に収
納されたCRTユニットであり、球面状の表示面2Aを
有するCRT2、CRT2を支持するカバー3から構成
されている。そしてCRTユニット1は、架台(図示な
し)の上に設置された取付台4上に引き出し自在に設置
されている。5は制御盤の筐体の一部を構成する扉であ
り、その前面には矩形の開口部5Aが設けられており、
CRT2の表示面2Aは開口部5Aをとうして見ること
ができる。6は開口部5Aの前面を閉塞するように配設
された透視フィルタユニットであり、透視フィルタ8及
び透視フィルタ8を固定する額縁状の枠7、枠7と扉5
を気密に保つためのパッキン9及び枠7と透視フィルタ
8を気密に保つための両面粘着パッキン10から構成さ
れている。
【0003】枠7は樹脂成形品であり、扉5の前面に位
置する正面枠部7Aと、正面枠部7Aの内周縁より後方
に延び透視フィルタ8の表面に当接する内周壁部7B
と、正面枠部7Aの外周縁より後方に延び、扉5の表面
に当接する外周壁部7Cとから構成されている。透視フ
ィルタ8はその周縁部を正面枠部7Aの裏面にタッピン
ねじ11によって密着固定されている。このとき正面枠
部7Aの裏面四隅に形成されたボス(図示せず)にタッ
ピンねじ11をねじ込むようにしている。また、透視フ
ィルタ8の表面周縁部と正面枠部7Aの裏面の間には両
面粘着パッキン10が配設されており、このため透視フ
ィルタ8と枠7の接合がより気密になっている。なお、
透視フィルタ8はアクリルなどからなるプラスチック板
の表面に金属の薄膜多層コート加工を施したものであ
り、外光の反射を抑制してCRT画面のコントラストを
向上し、紫外線を遮断するとともに制御盤を密閉すると
いう機能を兼ね備えている。9は外周壁部7Cの内側に
枠7の全周に渡って配設されたパッキンであり、これに
よって枠7と扉5との接合がより気密になっている。透
視フィルタユニット6は正面枠部7Aに適宜設けられた
取付け穴7Dにねじ12を挿入し、ねじ12を扉5の前
面に螺入することによって固定されている。
【0004】制御盤筐体は防塵構造に設計されており通
常は密閉されているが、据付けまたは保守の際などには
扉が開放されて制御盤内に塵埃が侵入する。そして、通
電中にはCRT表示面2A、及び透視フィルタ8の内面
に静電気が発生し、制御盤内の浮遊塵埃が帯電してCR
T表示面2A、及び透視フィルタ8の内面に付着する。
この塵埃の付着が進行するとCRT画面が見にくくな
る。そこで、このような塵埃付着を防止するためにCR
T表示面2Aの外周と扉5との間に、新たなパツキン1
3,14が配設されている。13は左右一対の縦パッキ
ン、14は上下一対の横パツキンで、硬度15°程度の
柔らかいゴム材で作られ、それぞれ扉5の開口部5Aの
周縁裏面に接着されている。この接着された面と反対側
の端面は球面状のCRT表示面2Aに沿う円弧状に形成
され、各パッキン13,14の四隅の合せ目は接着剤に
よってそれぞれ接合されている。この円弧状端面13
A,14Aは扉5の閉止状態においてCRT表示面2A
に圧縮されて当接している。これによって、透視フィル
タ8とCRT表示面2Aとの間の空間は制御盤筐体内の
空間と気密に隔離され、塵埃の侵入が防止されてCRT
表示面2Aへの塵埃の付着も抑制される。
【0005】なお、扉等に取付けた枠にCRTユニット
を気密に取付けるための先行技術としては、例えば実開
1−147438号、特開昭62−8423号、実開
昭62−169448号公報などに開示された発明があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のC
RT保護装置における樹脂製の枠7は、縦横の寸法が大
きい割には奥行きの寸法が小さい形状のため、成形時に
反りが出やすい。反りが出ると枠7を組み付けたときに
外周壁部7Cと扉5の表面と間に隙間が生ずる。隙間が
わずかな場合にはパッキン9が配設されているので気密
性が損なわれることはないが、外観上は好ましくなく、
また高温環境下に設置した場合には熱膨張などで反りが
増して気密性が損なわれる懸念がある。この反りを防止
するために、ねじ12による固定箇所を増やすことも考
えられるが、このようにするとコストアップになり、外
観的にも好ましくない。また、枠7の奥行きの寸法を大
きくすることは、隣接するシートキースイッチとの奥行
き方向の断差が大きくなり、操作性を損なうことになる
(シートキースイッチは一般に扉5の開口部5A内に取
り付けられ、その操作面は扉の内面と同一面である)。
そこで、枠7の成形による反りを防止するためにアニー
リング処理をしていたため成形コストが高くなってい
た。
【0007】また、パッキン13,14は円弧状端面を
有するので両端部の高さ寸法が大きくなり、柔らかい材
料であるために起こりやすい倒れ込みを防ぐため厚さを
厚くくする必要から材料費が高くなっていた。また、一
般に硬度15°程度のスポンジゴムのモールド成形は困
難であり、パッキン13,14は平板材から切断加工し
て作られるのであるが、このCRT保護装置1台につき
四片に切断したものが必要であり、このため加工工数が
多くなるばかりでなく、扉内面への接着や四隅の接着も
手間のかかる作業であり、全体に生産コストが高いとい
う問題があった。
【0008】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたもので、樹脂製の枠の成形が安価にでき、防
塵用パッキンの配設も容易にできるとともに、外観的に
も優れたCRT保護装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明にかかるCR
T保護装置は、内部にCRTを収納した筐体の正面壁を
形成し、前記CRTの表示面に対応させて矩形状の開口
部が形成された扉と、前記開口部を気密に閉塞する透視
フィルタと、該透視フィルタを固定するために前記開口
部周縁に取り付けられた額縁状の枠と、該額縁状の枠と
前記CRT表示面との間に配設されて前記透視フィルタ
と前記CRT表示面との間の空間を筐体内空間から隔離
するパッキンとを備えたものにおいて、前記額縁状の枠
を、前記扉の開口部周縁に当接した中間壁部と、前記扉
表面より前方に位置した前記中間壁部の前端から前記開
口部の内方に延びる正面枠部と、該正面枠部の内周縁よ
り後方に延び前記透視フィルタの表面に当接する内周壁
部と、前記中間壁部の後端から前記扉の内面側において
前記開口部の外方に延びる内面枠部と、該内面枠部の外
周縁より前方に延び前記扉の内面に当接する外周壁部と
から構成したものである。
【0010】第2の発明にかかるCRT保護装置は、内
部にCRTを収納した筐体の正面壁を形成し、前記CR
Tの表示面に対応させて矩形状の開口部が形成された扉
と、前記開口部を気密に閉塞する透視フィルタと、該透
視フィルタを固定するために前記開口部周縁に取り付け
られた額縁状の枠と、該額縁状の枠と前記CRT表示面
との間に配設されて前記透視フィルタと前記CRT表示
面との間の空間を筐体内空間から隔離するパッキンとを
備えたものにおいて、前記枠側に前記パッキンを支持す
るためのパッキン支持枠を設けたものである。
【0011】第3の発明にかかるCRT保護装置は、第
2の発明におけるパッキン支持枠を額縁状の枠の裏面側
に該額縁状の枠と一体成形したものである。
【0012】第4の発明にかかるCRT保護装置は、第
2または第3の発明におけるパッキン支持枠のCRTと
の対向面全周に、パッキンの一部が嵌入可能な溝を形成
したものである。
【0013】
【作用】上記のように構成したCRT保護装置におい
て、透視フィルタを固定するための額縁状の枠を、扉の
前方と後方に渡る筒状の形状にしたので、奥行き寸法を
比較的大きくすることができる。また、透視フィルタと
CRT表示面との間の空間を筐体内空間から隔離するパ
ッキンを支持するためのパッキン支持枠が、パッキンの
倒れ込みを防止し、パッキンの配設を容易にする。さら
に、パッキン支持枠を額縁状の枠の裏面側に額縁状の枠
と一体成形したので、このパッキン支持枠の分だけ額縁
状の枠の奥行き寸法を大きくできる。パッキン支持枠に
設けたパッキンの一部が嵌入可能な溝が、パッキンの支
持を確実なものにする。
【0014】
【実施例】
実施例1.図1は第1の発明の一実施例を示す要部断面
図である。図において、従来例を示した図11と同一部
分には同一符号を付し、説明を省略する。16は扉5の
開口部5Aを閉塞するように配設された透視フィルタユ
ニットであり、透視フィルタ8、透視フィルタ8を固定
する額縁状の枠17、枠17と扉5を気密に保つための
パッキン9及び枠17と透視フィルタ8を気密に保つた
めの両面粘着パッキン10から構成されている。枠17
は樹脂成形品であり、扉5の開口部5Aの周縁に当接し
た中間壁部17Aと、扉5の表面より前方に位置し、中
間壁部17Aの前端から開口部5Aの内方に延びる正面
枠部17Bと、正面枠部17Bの内周縁より後方に延び
透視フィルタ8の表面に当接する内周壁部17Cと、中
間壁部17Aの後端から扉5の内面側において開口部5
Aの外周方向に延びる内面枠部17Dと、内面枠部17
Dの外周縁より前方に延び扉5の内面に当接する外周壁
部17Eとから構成されている。そして、正面枠部17
Bの後方側に断面矩形状の第1の溝17Fが、また内面
枠部17Dの前方側に断面矩形状の第2の溝17Gがそ
れぞれ全周に渡って形成されている。
【0015】10は第1の溝17Fに配設された透視フ
ィルタ8を接合するための両面粘着パッキンである。9
は第2の溝17Gに配設されたパッキンであり、これに
よって枠17と扉5との接合がより気密になっている。
透視フィルタユニット16は外周壁部17Eに突出して
設けられた複数の脚部17Hをスタッドねじ18とナッ
ト19によって扉5の内面に固定されている。また、透
視フィルタ8とCRT表示面2Aとの間の空間を制御盤
内の空間から隔離するためのパッキン13,14は内面
枠部17Dに接着されている。
【0016】上記のように構成した実施例1のCRT保
護装置においては、パッキン9の保持部が扉5の内面側
にあるので、外観や操作性に制約されることなく、この
保持部を構成している中間壁部17A及び外周壁部17
Eの奥行き寸法を任意に長くでき、枠17の剛性を大き
くできる。また、中間壁部17Aの前後端部の上下に正
面枠部17Bと内面枠部17Dを有し、一般的に成形時
の反りが出にくい形状になっている。しかも、多少反り
が生じた場合でも扉5と枠17の外周壁部17Eとの接
合部が扉5の裏面側にあり、扉5の外面側からは反りの
あることが判らず、外観的にも好ましい。このため枠1
7は成形後のアニーリング処理が不要になり、成形コス
トを低減することができる。また、正面枠部17Bが扉
5の表面から前方に出る寸法を任意に決めることがで
き、構造的にも外観的にも自由度が大きく、例えば正面
枠部17Bの位置を扉5表面に近ずけて隣接されるシー
トキースイッチとの奥行き方向の段差を少なくして操作
性を向上することも容易にできる。さらに、パッキン1
3,14はあらかじめ別工程で枠17に張り付けしてお
けるので従来より組み立て作業性が向上する。
【0017】実施例2.図2は第2の発明の一実施例を
示す要部断面図、図3は図2に示した実施例の要部背面
図、図4は図2に示した実施例のパッキン支持枠の要部
斜視図である。図において、実施例1を示した図1と同
一部分には同一符号を付し、説明を省略する。20は透
視フィルタ8とCRT表示面2Aとの間の空間を筐体内
空間から隔離するパッキンを支持するための額縁状のパ
ッキン支持枠である。パッキン支持枠20は樹脂成形品
であり、基底部20Aの両側に外周壁部20B、内周壁
部20Cを有し、これらの間にパッキン嵌合溝20Dが
形成されている断面コ字状の形状である。外周壁部20
B、内周壁部20CはそれぞれCRT表示面2Aに沿う
円弧状端縁20B1,20C1を有するように形成され
ている。そして、パッキン嵌合溝20D内には円弧状端
縁20B1,20C1からの距離が一定となる高さのリ
ブ20Eが一定の間隔で多数形成されている。21は一
定の幅を有する帯状のパツキンであり、パッキン嵌合溝
20D内に嵌め込まれて保持されている。パッキン21
はリブ20Eによって嵌合深さが円弧状端縁20B1,
20C1から一定の距離を保つように規制されており、
パッキン嵌合溝20Dから飛び出している側の端縁も円
弧状端縁20B1,20C1に沿った形状になってい
る。
【0018】パツキン支持枠20の縦横寸法は枠17の
中間壁部17Aに内接するように設定にされており、パ
ツキン支持枠20は四隅に設けられた取付穴20Fを通
るタッピンねじ11によって透視フィルタ8を介して枠
17に固定されている。そして、パッキン支持枠20の
円弧状端縁20B1,20C1は扉5を閉止した状態
で、CRT表示面2Aと数ミリメートル離れる高さに設
定されており、パッキン21はCRT表示面2Aに圧縮
されて当接している。
【0019】上記のような実施例2のCRT保護装置に
おいては、パッキン21をリング状にしてパッキン嵌合
溝20D内に嵌め込まれて保持されるので、一カ所を接
着接合すればよく、図1または図11に示したパッキン
13,14のごとく四隅の接着接合や扉5または枠17
への張り付け作業が不要となり、組立工数を低減でき
る。また、パッキン21はあらかじめ別工程でパッキン
支持枠20に嵌め込みしておけるので、従来例のものよ
り組み立て作業性を向上できる。さらに、パッキン21
は外周壁部20B、内周壁部21Cによって保持されて
倒れ込みが阻止されているので、厚さの薄いものでよく
材料費が安くでき、また単純な帯状に切断加工して製造
できるので製造コストも低減できる。
【0020】実施例3.図5は第2の発明の他の実施例
を示す要部断面図である。本実施例は図11に示した従
来例のCRT保護装置において、透視フィルタ8とCR
T表示面2Aとの空間を筐体内空間から隔離するための
パッキンをパッキン支持枠50内に嵌め込んで保持した
ものである。図において、従来例を示した図11と同一
部分には同一符号を付し説明を省略する。パッキン支持
枠50は図2〜図4に示したパッキン支持枠20と全く
同じ構成のものであり、開口部5Aを貫通するように配
設され、枠7の内面にねじ止め固定されている。そし
て、パッキン嵌合溝50Dには図2に示した帯状のパッ
キン21が嵌め込まれている。上記のように構成した本
実施例のCRT保護装置は、従来例と同じ枠7にパッキ
ン支持枠50を取り付けることによって簡単に製作でき
る。また、枠7にアニーリング処理が必要になるなどの
点は従来例と同じであるが、パッキン21の組立工数を
低減でき、材料費や製造コストも低減できるという効果
を有する。その他の変更例としてパッキン支持枠50は
扉5の内面にねじ止め固定してもよい。
【0021】実施例4.図6は第3の発明の一実施例を
示す要部断面図である。図において、実施例2を示した
図2と同一部分には同一符号を付し、説明を省略する。
26は透視フィルタユニットであり、透視フィルタ8、
透視フィルタ8を固定する額縁状の枠27、枠27と扉
5を気密に保つためのパッキン9及び枠27と透視フィ
ルタ8を気密に保つための両面粘着パッキン10から構
成されている。枠27には図1に示した実施例1の枠1
7の内面枠部17Dにその全周に渡り一対のパッキン支
持側壁27H,27Jが一体形成されており、その他は
枠17と同様に構成されている。パッキン支持側壁27
H,27JはそれぞれCRT表示面2Aに沿う円弧状端
縁27H1,27J1を備えた4辺の側壁からなり、こ
れらの側壁によって形成されたパッキン嵌合溝27Kの
内部には、図4に示したリブ20Eと同様のパッキン嵌
合深さ規制のためのリブ(図示せず)が多数設けられて
いる。21は図2に示した帯状のパッキンと同じもの
で、パッキン嵌合溝27K内に保持されている。
【0022】上記のような実施例4のCRT保護装置に
おいては、パッキン21は枠27の内面に一体成形され
たパッキン支持側壁27H,27Jの間に嵌め込み保持
できるので、実施例2の如くパッキン支持枠20を別途
製作する必要がなく、部品点数を少なく構成でき、組立
工数も減少し製作費を安価にできる。また、枠27は内
面にパッキン支持側壁27H,27Jが一体成形されて
いるので、奥行き寸法がさらに長くなり、枠全体の剛性
が大きくなるので、枠27全体を薄肉にでき実施例2の
ものより樹脂材料が低減できる。これらに加えて実施例
1、実施例2と同様の効果が得られる。
【0023】実施例5.図7は第3の発明の他の実施例
を示す要部断面図である。図において、36は透視フィ
ルタユニット、37は透視フィルタ8を固定する額縁状
の枠であり、その他の構成は図6に示した実施例4と同
様である。枠37は実施例4の枠27を変形したもの
で、内面枠部37Dの全周に渡ってパッキン支持壁37
Jが一体形成されている。このパッキン支持壁37Jは
CRT表示面2Aに沿う円弧状の端縁37J1を備えた
4辺の側壁から成っている。23は一対の縦パッキン、
24は一対の横パッキンで、側壁37の端縁37J1と
同様の円弧状端縁23A,24Aを備えている。パッキ
ン23,24は比較的薄い厚さに構成され、パッキン支
持壁37Jの側面に接着されている。その他の構成は図
6の場合と同様であるので説明を省略する。本実施例に
よれば、枠37は実施例4のものより形状が簡素化され
ているので、モールド成形金型の作成費が安くでき、樹
脂材料も少なくてよいので枠37の製作コストをさらに
低減できる。その外に実施例1と同様の効果が得られ
る。
【0024】実施例6.図8は第3の発明の他の実施例
を示す要部断面図である。本実施例は実施例5のものに
おいて、パッキン23,24の代わりに押し出し成形で
作成したパッキン25を使用したものである。パッキン
25は断面がほぼU字形を成し、枠37に一体形成され
たパッキン支持壁37Jの円弧状端縁37J1に全周に
渡って嵌め込まれている。その他の構成は図7と同様で
あるので説明は省略する。本実施例によれば実施例5と
同様に金型製作費及び樹脂材料費が低減でき、さらにパ
ッキン25が安価に製作できるとともに枠37への取り
付けも容易にできる。なお、パッキン25は押し出し成
形で作成されるので比較的硬度の高い材料が使用され柔
軟性に欠ける場合があるが、CRT表示面2Aとの当接
部に中空部を形成するような形状、例えば断面H状にし
て実質的に柔らかい材料と同様の弾力性を持たせれば、
円弧状の端縁37J1に沿って嵌めやすく、また圧縮さ
れやすくなる。
【0025】実施例7.図9は第3の発明の他の実施例
を示す要部断面図である。本実施例は図11に示した従
来例のCRT保護装置において、透視フィルタ8とCR
T表示面2Aとの空間を筐体内空間から隔離するための
パッキンを、実施例4と同様に枠の裏面に一体成形され
たパッキン支持側壁内に嵌め込み保持したものである。
図において、47は図11に示した従来例と同様に扉5
の表面にねじ止め固定された額縁状の枠である。枠47
の裏面には実施例4と同様の円弧状端縁を成した一対の
パッキン支持側壁47H,47Jが、透視フィルタ8の
外周を囲むように一体に形成されている。そして、パッ
キン支持側壁47H,47Jの間に形成されたパッキン
嵌合溝47F内には、図4に示したリブ20Eと同様の
パッキン嵌合深さ規制のためのリブ(図示せず)が多数
設けられている。その他の構成は図11と同様であるの
で説明を省略する。本実施例は、枠47にアニーリング
処理が必要になるなどの点は従来例と同じであるが、実
施例4と同様に部品点数を少なく構成でき、組立工数も
減少し製作費を安価にできる。
【0026】実施例8.図10は第4の発明の一実施例
を示す要部斜視図である。図において、30は透視フィ
ルタ8とCRT表示面2Aとの空間を筐体内空間から隔
離するためのパッキン21を保持するパッキン支持枠
で、その4辺は外周壁部30A、内周壁部30B、中間
部30Cからなる断面H字状に形成されている。外周壁
部30A、内周壁部30BはそれぞれCRT表示面2A
に沿う円弧状端縁30A1,30B1を有し、中間部3
0Cはこれらと一定の距離を保つような円弧状に延設さ
れ、一定深さのパッキン嵌合溝30Dが形成されてい
る。中間部30Cは4隅において取付穴30Fが穿設さ
れた底部30Eに連続している。この底部30E及び取
付穴30Fは内周壁部30Bの一部を内側にふくらませ
て適宜な位置に設けてもよい。帯状のパッキン21は嵌
合溝30D内に嵌め込むのみで保持できる。本実施例は
パッキン21の全長に渡って円弧状の中間部30Cで支
えられることになるので、圧縮寸法を大きくして気密性
をより確実なものにできる。なお、本実施例のパッキン
支持枠30は、先に述べた実施例2及び実施例3にも使
用できる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように第1の発明によれば、
モールド成形時の反りが発生しにくく、また反りが発生
した場合でも外観的にその悪影響を受けにくいように樹
脂製枠を構成したので、成形費用が安価で、外観的にも
優れたCRT保護装置を得ることができる。また、第2
の発明によれば、透視フィルタとCRT表示面との空間
を筐体内空間から隔離するためのパッキンをパッキン支
持枠を介して取り付けるようにしたので、防塵用パッキ
ンの配設や組立が容易にできるCRT保護装置が得られ
る。さらに、第3の発明によれば、パッキン支持枠を額
縁状の枠の裏面側に該額縁状の枠と一体成形したので、
さらに組立が容易にできるCRT保護装置が得られる。
また、第4の発明によれば、パッキン支持枠のCRTと
の対向面全周に、パッキンの一部が嵌入可能な溝を形成
したので、パッキンの配設が容易で、かつ、パッキンの
保持が確実にできるCRT保護装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例1を示す要部断面図であ
る。
【図2】第2の発明の実施例2を示す要部断面図であ
る。
【図3】実施例2の要部背面図である。
【図4】実施例2のパッキン支持枠の要部斜視図であ
る。
【図5】第2の発明の実施例3を示す要部断面図であ
る。
【図6】第3の発明の実施例4を示す要部断面図であ
る。
【図7】第3の発明の実施例5を示す要部断面図であ
る。
【図8】第3の発明の実施例6を示す要部断面図であ
る。
【図9】第3の発明の実施例7を示す要部断面図であ
る。
【図10】第4の発明の実施例8を示す要部斜視図であ
る。
【図11】従来のCRT保護装置の一例を示す要部縦断
面図である。
【符号の説明】
2 CRT 2A CRT表示面 5 扉 5A 開口部 7,17,27,37,47 枠 8 透視フィルタ 13,14,21 パッキン 17A 中間壁部 17B 正面枠部 17C 内周壁部 17D 内面枠部 17E 外周壁部 20,30 パッキン支持枠 20D,27K,30D,47F,50D パッキン嵌
合溝

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にCRTを収納した筐体の正面壁を
    形成し、前記CRTの表示面に対応させて矩形状の開口
    部が形成された扉と、前記開口部を気密に閉塞する透視
    フィルタと、該透視フィルタを固定するために前記開口
    部周縁に取り付けられた額縁状の枠と、該額縁状の枠と
    前記CRT表示面との間に配設されて前記透視フィルタ
    と前記CRT表示面との間の空間を筐体内空間から隔離
    するパッキンとを備えたCRT保護装置において、 前記額縁状の枠を、前記扉の開口部周縁に当接した中間
    壁部と、前記扉表面より前方に位置した前記中間壁部の
    前端から前記開口部の内方に延びる正面枠部と、該正面
    枠部の内周縁より後方に延び前記透視フィルタの表面に
    当接する内周壁部と、前記中間壁部の後端から前記扉の
    内面側において前記開口部の外方に延びる内面枠部と、
    該内面枠部の外周縁より前方に延び前記扉の内面に当接
    する外周壁部とから構成したことを特徴とするCRT保
    護装置。
  2. 【請求項2】 内部にCRTを収納した筐体の正面壁を
    形成し、前記CRTの表示面に対応させて矩形状の開口
    部が形成された扉と、前記開口部を気密に閉塞する透視
    フィルタと、該透視フィルタを固定するために前記開口
    部周縁に取り付けられた額縁状の枠と、該額縁状の枠と
    前記CRT表示面との間に配設されて前記透視フィルタ
    と前記CRT表示面との間の空間を筐体内空間から隔離
    するパッキンとを備えたCRT保護装置において、 前記枠側に前記パッキンを支持するためのパッキン支持
    枠を設けたことを特徴とするCRT保護装置。
  3. 【請求項3】 パッキン支持枠を額縁状の枠の裏面側に
    該額縁状の枠と一体成形したことを特徴とする請求項2
    記載のCRT保護装置。
  4. 【請求項4】 パッキン支持枠のCRTとの対向面全周
    に、パッキンの一部が嵌入可能な溝を形成したことを特
    徴とする請求項2または請求項3記載のCRT保護装
    置。
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