JP2787463B2 - 電子部品封止成形物 - Google Patents

電子部品封止成形物

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JP2787463B2 JP1056185A JP5618589A JP2787463B2 JP 2787463 B2 JP2787463 B2 JP 2787463B2 JP 1056185 A JP1056185 A JP 1056185A JP 5618589 A JP5618589 A JP 5618589A JP 2787463 B2 JP2787463 B2 JP 2787463B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐湿性および半田耐熱性に優れた電子部品
封止成形物に関し、さらに詳しくは、ポリアリーレンス
ルフィド(以下、「PAS」と略記)樹脂組成物で封止成
形してなる電子部品封止成形物であって、封止成形後
に、PAS樹脂組成物とリードフレーム等金属部との界面
が特定の室温硬化型シリコーンゴムでシール(充填)さ
れていることにより、チップ工法での実装時における高
温環境に耐え、かつ、高耐湿性を有する電子部品封止成
形物に関するものである。
〔従来の技術〕
電子部品、例えば、コンデンサー、ダイオード、トラ
ンジスター、IC、LSI等は電気絶縁性の保持、外部雰囲
気による特性変化の防止に加え、生産性やコストの有利
さ等の目的で、合成樹脂封止を施すことが広く行なわれ
ている。
従来、封止用の合成樹脂としては、エポキシ樹脂やシ
リコーン樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられているが、熱
硬化に長時間を要し成形サイクルが長いこと、硬化の進
行を防ぐための樹脂の保存方法が容易でないこと、スプ
ルーランナーの再利用ができないこと等の欠陥が指摘さ
れている。
そこで、近年、耐熱性、難燃性、電気的特性などに優
れた熱可塑性樹脂であるPAS樹脂、特にその代表的な樹
脂であるポリフェニレンスルフィド(以下、「PPS」と
略記)を主体とする樹脂組成物を電子部品封止用樹脂と
して用いることが提案されている(例えば、特公昭56−
9014号、特開昭57−21844号、特開昭57−40557号、特開
昭59−20910号、特開昭59−20911号、特公昭60−40188
号、特開昭62−66351号、特開昭62−197451号、特開昭6
3−146963号、特開昭63−219145号)。
しかしながら、PAS樹脂組成物で封止を行なった場
合、PASは電子部品のリードフレームあるいはリードワ
イヤー(ボンディングワイヤー)との密着性に劣るた
め、高湿度雰囲気下に置いた場合、封止用樹脂とリード
フレーム等との界面から容易に水分が侵入し、電気絶縁
性の低下や、リードフレームやワイヤーの腐食等を引き
起こし、電子部品の電気的特性を低下させるという欠点
を有している。
また、樹脂封止による電子部品は、封止すべき素子の
熱膨張等による変形に追随して変形できるようにし、半
田浴槽に浸漬した時などに外装ひび割れを起こさないこ
とが要求される。
さらに、封止用樹脂組成物は成形時に高粘度であると
素子「ずれ」やボンデイングワイヤーの外れを起こしや
すく、低粘度であることが要求される。
最近、電子部品をPPS樹脂で封止したのち、電子部品
のリードフレーム等とPPS樹脂との界面部に低粘度の接
着剤を充填することにより耐湿特性などを改善する方法
が提案されているが(特開昭62−120036号)、具体的に
提示されている接着剤はいずれも酸性物質であるため、
銅などの金属を腐食するおそれがあり、また、接着膜が
硬く、熱膨張によるひび割れが発生するおそれがある。
このように電子部品封止成形物は耐湿性、半田耐熱性
および成形加工性に優れていることが要求されるが、こ
れまでのPAS樹脂組成物による電子部品封止成形物で
は、これらの点についての改善効果が未だ不充分であ
り、実用化する上での解決すべき課題となっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、封止用樹脂としてPAS樹脂組成物を
用い、耐湿性および半田耐熱性に優れた電子部品封止成
形物を得ることにある。
また、本発明の目的は、低粘度で高流動性のPAS樹脂
組成物を用い、成形加工性、耐湿性および半田耐熱性に
優れた電子部品封止成形物を得ることにある。
本発明者等は、従来技術の有する問題を解決すべく鋭
意研究した結果、PAS樹脂組成物で封止された電子部品
のリードフレームおよび/またはリードワイヤーと該封
止樹脂組成物との界面を硬化前粘度0.1〜800ポイズ(25
℃)の脱アルコール型の1液形室温硬化型シリコーンゴ
ムでシールすることにより、界面部の間隙が封鎖され、
耐湿性および半田耐熱性に優れた電子部品封止成形物の
得られることを見出した。
また、PAS樹脂組成物として、繊維状充填材を配合
し、高温で可撓性のあるPAS樹脂組成物を用いると、加
工性、耐湿性および半田耐熱性に優れた電子部品封止成
形物の得られることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至った
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明の要旨は、ポリアリーレンスルフィ
ド樹脂組成物で封止された電子部品封止成形物であっ
て、電子部品のリードフレームおよび/またはリードワ
イヤーと該封止樹脂組成物との界面が、硬化前粘度0.1
〜800ポイズ(25℃)の脱アルコール型の1液形室温硬
化型シリコーンゴムでシールされていることを特徴とす
る電子部品封止成形物にある。
また、本発明によれば、PAS樹脂組成物として、PAS50
〜95重量%と、繊維状充填材5〜50重量%を含む溶融粘
度(310℃、剪断速度104/秒で測定)40〜300ポイズの樹
脂組成物が好適に使用できる。
以下、本発明の各構成要素について詳述する。
(PAS樹脂組成物) 本発明で使用するPAS樹脂組成物は、合成樹脂としてP
ASを用い、これに物性改良のために各種の繊維状充填材
や無機充填材、他の合成樹脂、エラストマーなどを配合
した樹脂組成物である。その中でも、半田耐熱性を向上
させるためには、繊維状充填材を配合したものが好まし
い。
また、成形加工性を改良するためには、後述するよう
な溶融粘度を有するPAS樹脂組成物を用いることが好ま
しい。
PAS 本発明で用いるPASは、ポリマーの主構成単位として
p−フェニレンスルフィドの繰り返し単位 を50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、さらに
好ましくは90重量%以上含むポリアリーレンスルフィド
であり、実質的に線状構造を有するものが好ましい。
実質的に線状構造とは、酸化架橋などによる溶融粘度
の増大処理(キュアー)で得られるような架橋、分枝構
造を有するポリマーではなく、実質的に二官能性モノマ
ーを主体とするモノマーから得られたポリマーである。
p−フェニレンスルフィド単位が50重量%以上である
ことに対応して、このPASは50重量%未満の他の共重合
単位を含んでいてもよい。このような構成単位として
は、m−フェニレンスルフィド単位、ジフェニルスルフ
ォンスルフィド単位、ジフェニルスルフィド単位、ジフ
ェニルエーテルスルフィド単位、2,6−ナフタレンスル
フィド単位等がある。また、p−フェニレンスルフィド
繰り返し単位70〜95重量%と、m−フェニレンスルフィ
ド繰り返し単位5〜30重量%とからなるブロック共重合
体も好ましく用いられる。
本発明で使用するPASは、溶融粘度(310℃、剪断速度
が104/秒で測定)が好ましくは10〜150ポイズ、さらに
好ましくは20〜130ポイズのポリマーであることが望ま
しい。溶融粘度が低過ぎると、機械的な強度が低い封止
成形物となり、逆に、高過ぎると、流動性が悪くなり封
止成形が困難となるので、いずれも好ましくない。
このようなPASは、公知の方法で製造することができ
る。例えば、特開昭61−7332号公報に記載されているよ
うに、アルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物とをN
−メチルピロリドンなどの有機アミド溶媒中で水の存在
下に特定の二段階昇温重合する方法により好適に得るこ
とが出来る。
なお、本発明で使用するPASは、実質的に線状構造を
有するものが加工性や物性上から好ましいが、トリクロ
ルベンゼンなどのポリハロベンゼンを少量成分として共
重合させることにより、若干の分枝構造を導入したPAS
も用いることができる。
繊維状充填材 半田耐熱性を改良するために、繊維状充填材を配合
し、樹脂組成物に可撓性を付与することが好ましい。
繊維状充填材としては、例えば、ガラス、チタン酸カ
リウム、アルミナ、ジルコニア、シリカ、ケイ酸カリウ
ム、硫酸カルシウム、アラミド等の繊維もしくはウイス
カーが使用できる。この中でも特にガラス繊維が物性
上、経済上の観点から好ましい。
繊維の径は、通常、1.1〜12μm、好ましくは1.1〜10
μmが適当である。繊維径が大きすぎると、素子ずれや
ワイヤー変形等を起こすおそれがあり、逆に、小さすぎ
ると、封止成形時に成形機のスクリューやシリンダーへ
の粘着が起こって成形加工が困難となるおそれがあるの
で、好ましくない。
これら繊維状充填材は、単独で、あるいは2種以上組
合せて用いることができる。
本発明で用いる封止用PAS樹脂組成物として、PAS50〜
95重量%と繊維状充填材5〜50重量%を含み、かつ、樹
脂組成物の溶融粘度(310℃、剪断速度104/秒で測定)4
0〜300ポイズ、好ましくは60〜250ポイズの樹脂組成物
が好ましい。
繊維状充填材が50重量%超過では、樹脂組成物の溶融
粘度が上昇し、溶融粘度が300ポイズを超えると、素子
ずれ、ワイヤーはずれもしくは変形等を起こし易くなる
ので好ましくない。
一方、5重量%未満では可撓性が不足し、半田耐熱性
の改良効果が少なく、外装割れを生じ易く、かつ、常温
での曲げ強度が低下し、端子折り曲げ工程での破損の恐
れがあるので好ましくない。また、溶融粘度が40ポイズ
未満では、成形時にバリの発生にともなう外観不良を起
こすおそれがあるので好ましくない。
本発明で用いる封止用PAS樹脂組成物は、PASおよび繊
維状充填材の外に、必要に応じて次のような無機充填
材、他の合成樹脂、エラストマー、シリコーンオイル等
の耐熱性オイル、顔料、その他各種添加剤を、本発明の
目的を損なわない範囲で添加することができる。
無機充填材 本発明で使用できる無機充填材としては、例えば、タ
ルク、マイカ、カオリン、クレイ、リン酸マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシュウム、酸化チタン、酸化クロム、酸
化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、フッ化ホウ素、二硫化モリブ
デン等の粒状、鱗片状または粉末状の充填材が挙げられ
る。これら無機充填材も、それぞれ単独で、あるいは2
種以上組合せて用いることができる。
他の合成樹脂およびエラストマー 本発明の封止用樹脂組成物には、他の合成樹脂および
エラストマーとして、例えば、ポリオレフィン、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリ
スルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリケトンスルフィド、ポリアリーレ
ン、ポリアセタール、ポリ四フッ化エチレン、ポリ二フ
ッ化エチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等
の合成樹脂、あるいはポリオレフィン系ゴム、フッ素ゴ
ム、シリコーンゴム等のエラストマーが使用できる。
これらの合成樹脂およびエラストマーは、それぞれ単
独で、あるいは2種以上を組合わせて使用することがで
きる。
ここで各成分を混合する方法は、特に限定されない。
通常広く使用されている方法、例えば、各成分をタンブ
ラー、ブレンダー等の混合機で混合し、押出機などを用
いて溶融混練する方法などを採用すればよい。また、PA
S樹脂組成物を用いて電子部品を封止成形する方法につ
いても特定の方法に限定されない。例えば、射出成形法
等の通常の成形方法が採用できる。
(シーリング材) 本発明においては、電子部品封止成形物の外装部(封
止PAS樹脂組成物)とリードフレーム等の封止した電子
部品との界面にシーリング材として、該外装部の樹脂成
分ならびに該金属に対し優れた接着性を示す特定の室温
硬化型シリコーンゴム(以下、「RTVシリコーンゴム」
と略記)を使用する点に最大の特徴を有する。
RTVシリコーンゴムとして、脱酢酸縮合反応型、脱オ
キシム縮合反応型、脱アルコール縮合反応型、脱アミン
縮合反応型など多くの種類のものが知られているが、一
般に、作業性ならびに耐湿性や非腐食性等の性能の両面
から、例えば、トーレ・シリコーン(株)社製の商品名
トーレ・シリコーンSE9155〜SE9158RTVおよびSE9166〜S
E9168RTVなどに代表される1液形RTVシリコーンゴムで
あって、シラノールとアルコキシシロキサンとの脱アル
コール縮合反応によるいわゆる脱アルコール(縮合反
応)型のものが多く使用されている。
この脱アルコール型の1液形RTVシリコーンゴムとし
ては、上記のほかに、例えば、トーレ・シリコーン
(株)社製のSE9100シリーズ、信越化学(株)社製のKE
48等、および東芝シリコーン(株)社製のTSE380等多く
の種類が市販されており、硬化反応前は液体である流動
タイプと固体である非流動タイプがある。
本発明において使用するRTVシリコーンゴムは、これ
ら脱アルコール型の1波形のものであって、かつ、硬化
反応前の粘度(25℃)が0.1〜800ポイズ、好ましくは1
〜600ポイズのものであり、特に、この粘度範囲のもの
がPAS樹脂組成物で封止された電子部品成形物に対する
シール効果が優れている。
粘度が0.1ポイズ未満であると、シーリング材の1波
形RTVシリコーンゴムがリードフレーム等との界面部か
ら広く拡散しすぎて、シール効率を充分発揮するのに必
要な厚みの塗膜が得られにくくなる。
一方、粘度が800ポイズを越すと、1波形RTVシリコー
ンゴムの流動性が低下し、リードフレーム等との界面の
微細部への浸入が不充分になるとともに、塗膜厚みの不
均一化による耐湿性の低下が生じ、また、塗布作業性も
損われる。
このような性状を満たすRTVシリコンゴムシーリング
材として、トーレ・シリコーン(株)社製SE9156RTV、S
E9157LRTVおよびSE9166RTVなどが、特に好ましく使用で
きる。これら脱アルコール型の1液形RTVシリコーンゴ
ムは、金属を腐食するおそれがなく、電気特性の経時的
安定性(封止効果)に優れているとともに、縮合生成物
がアルコールであるため取扱性においても優れている。
次に、これら脱アルコール型の1波形RTVシリコーン
ゴムによるシール法は、特定な方法に限定されるもので
はなく、封止PAS樹脂組成物層と電子部品のリードフレ
ーム等との界面に、滴下塗り、刷毛塗りあるいは1液形
RTVシリコーンゴム液中への浸漬塗り等により行うこと
ができる。
脱アルコール型の1液形RTVシリコーンゴムの硬化
は、通常、室温または数十℃の温度条件下で、数時間〜
1日程度放置すればよい。
(電子部品封止成形物) 本発明の電子部品封止成形物は、封止樹脂組成物であ
るPAS樹脂組成物と電子部品のリードフレーム等との界
面が脱アルコール型の1液形RTVシリコーンゴムで充填
され、シールされているので、封止電子部品が機械的に
保護され、電気絶縁性に優れているとともに、耐湿性お
よび耐半田耐熱性に優れている。
〔実施例〕
以下に実施例、比較例および合成実験例を挙げて本発
明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに
限定されるものではない。
[合成実験例] (ポリ−p−フェニレンスルフィドの合成) 含水硫化ソーダ(水分51.97重量%)373kgおよびN−
メチルピロリドン(以下、「NMP」と略記)1070kgをチ
タン張りオートクレーブに仕込み、約203℃まで昇温し
て少量のNMPおよびH2Sを含む水を溜出させた。
次いで、p−ジクロルベンゼン347kgを仕込んだ。220
℃で5時間反応させた後に水77kgを追加した。そして、
258℃で3時間重合させた。反応混合物を目開き0.1mmの
スクリーンで篩分してポリマーを分離し、アセトン洗、
水洗して、洗浄ポリマーを得た。
この洗浄ポリマーを2%・NH4Cl水溶液に浸漬し、40
℃で30分間処理した後、水洗し、80℃で減圧してポリ−
p−フェニレンスルフィド(以下、「PPPS」と略記)を
得た。このPPPSの溶融粘度(310℃ 剪断速度104/秒)
は、100ポイズであった。
[実施例1] 合成実験例で得たPPPS90重量%とガラス繊維(日本電
気硝子社製 ECSO3T−717DE/P)10重量%をブレンダー
を用いて均一にドライブレンドし、二軸混練押出機に
て、シリンダー温度310℃でペレット化した。このペレ
ットを用いて、溶融粘度を測定した。
また、シリンダー温度310℃、金型温度150℃の条件で
射出成形してテストピース(形状130×12.7×3.2mm)を
作成した。さらに、このペレットを用いて封止成形機
(日本製鋼所製 JT−40S)にて、コンゼンサー(静電
容量100nF)を封止成形し、封止成形品の樹脂組成物と
リード間に、脱アルコール型の1液形RTVシリコーンゴ
ム(トーレ・シリコーン(株)社製 SE9157LRTV)を滴
下した。
滴下後、20℃、湿度50%で20時間放置することによ
り、RTVシリコーンゴムを硬化させた。
得られた封止電子部品について、次の方法により評価
試験を行なった。
物性試験方法 <素子ずれ等> コンデンサー素子が正常に封止されたものか否か、す
なわち、素子「ずれ」もしくはリードワイヤーの剥離が
生じていないかを判断するために、軟X線透過法により
観察を行なった。素子ずれ等の有無を次の二段階で評価
した。
○:無し、×:有り <耐湿性> 耐湿性は、軟X線透過法による観察にて正常と判断さ
れた封止電子部品の内5個を高温恒湿槽にてバイアス試
験(85℃×95%・DC−25V)にかけ、500時間後の静電容
量変化値がすべて5%以内に収まっているか否かの測定
を行なった。評価は次の2段階で行なった。
○:静電容量変化値が5%以内、×:5%超過 <半田耐熱性> 半田耐熱性は、軟X線透過法による観察にて正常と判
断された封止電子部品の内5個を高温恒湿槽(85℃、85
%)にて4時間放置処理後、260℃で10秒間半田槽に浸
漬し、外装のひび割れを目視および顕微鏡にて判定し
た。評価は次の2段階で行なった。
○:ひび割れ無し、×:ひび割れ有り 測定結果を第1表に示す。
[実施例2] PPPS70重量%とガラス繊維30重量%をブレンダーを用
いて均一にドライブレンドした以外は実施例1と同様に
して、テストピースおよび封止電子部品を成形して、同
様に評価した。
[実施例3] PPPS60重量%とガラス繊維30重量%およびチタン酸カ
リウム繊維(日本チタン工業(株)製HT−200)10重量
%をブレンダーを用いて均一にドライブレンドした以外
は実施例1と同様にして、テストピースおよび封止電子
部品を成形して、同様に評価した。
[実施例4] 封止成形品の樹脂組成物とリードワイヤー間にRTVシ
リコーンゴム(トーレ・シリコーン(株)社製 SE9156
RTV)を塗布した以外は実施例1と同様にして、テスト
ピースおよび電子部品を封止成形して、同様に評価し
た。
[実施例5] 封止成形品の樹脂組成物とリードワイヤー間にRTVシ
リコーンゴム(トーレ・シリコーン社製 SE9166RTV)
を塗布した以外は実施例1と同様にして、テストピース
および電子部品を成形して同様に評価した。
[実施例6] PPPS80重量%とガラス繊維(日本電気硝子(株)社製
ECSO3T−717DE)10重量%と溶融シリカ(電気化学
(株)社製 FS−44シラン処理品)10重量%をブレンダ
ーを用いて均一にドライブレンドした以外は実施例1と
同様にして、テストピースおよび電子部品を封止成形し
て、同様に評価した。
[比較例1] 封止成形品の樹脂組成物とリードワイヤー間へのRTV
シリコーンゴムの滴下を止めた以外は、実施例1と同様
にしてテストピースおよび電子部品を封止成形して、同
様に評価した。
[比較例2] RTVシリコーンゴムとして粘度(25℃)が900ポイズと
高粘度のトーレ・シリコーン(株)社製 SE9158RTVを
用いた以外は、実施例1と同様にしてテストピースおよ
び電子部品を封止成形して、同様に評価した。
[比較例3] PPPS40重量%とガラス繊維60重量%をブレンダーを用
いて、均一にドライブレンドした以外は実施例1と同様
にして、テストピースおよび電子部品を封止成形して、
同様に評価した。
[比較例4] PPPS97重量%とガラス繊維3重量%をブレンダーを用
い、均一にドライブレンドした以外は実施例1と同様に
して、テストピースおよび電子部品を封止成形して、同
様に評価した。
[比較例5] 実施例1で用いたRTVシリコーンゴムのSE−9157LRTV
を四塩化炭素で希釈して、粘度を0.05ポイズ(25℃)に
調整して用いた以外は実施例1と同様にして、電子部品
を封止成形して、同様に評価した。
実施例1〜6および比較例1〜4の結果を一括して第
1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の電子部品封止成形物は、封止PAS樹脂組成物
と電子部品のリードフレーム等との界面が脱アルコール
型の1液形RTVシリコーンゴムでシールされているた
め、従来品に比べて、耐湿性および耐半田耐熱性等が改
良されている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/31 (56)参考文献 特開 昭62−120036(JP,A) 特開 昭62−297356(JP,A) 特開 昭53−66565(JP,A) 特開 昭62−197451(JP,A) 特開 昭63−219145(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 23/30 C08L 81/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物で封
    止された電子部品封止成形物であって、電子部品のリー
    ドフレームおよび/またはリードワイヤーと該封止樹脂
    組成物との界面が、硬化前粘度0.1〜800ポイズ(25℃)
    の脱アルコール型の1液形室温硬化型シリコーンゴムで
    シールされていることを特徴とする電子部品封止成形
    物。
  2. 【請求項2】ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が、
    ポリアリーレンスルフィド50〜95重量%と繊維状充填材
    5〜50重量%を含む溶融粘度(310℃、剪断速度104/秒
    で測定)40〜300ポイズの樹脂組成物である請求項1記
    載の電子部品封止成形物。
JP1056185A 1989-03-10 1989-03-10 電子部品封止成形物 Expired - Lifetime JP2787463B2 (ja)

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