JP2787086B2 - エレクトロクロミック素子 - Google Patents

エレクトロクロミック素子

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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はプラスチック基板あるいはプラスチック素子
基板を用いたエレクトロクロミック素子(以下EC素子と
略称する)に関するものである。
[従来の技術] 従来のEC素子は第5図に示すような構造であった。図
において、ガラスからなる素子基板101の上には、少な
くとも一方が透明の一対の電極層102,104とその間に挟
まれたEC層3が蒸着によって積層されている。これらの
電極層102,104及びEC層103は非常に薄く破損変形しやす
いため、電極層104の外側にはエポキシ樹脂等からなる
接着層105を介してガラスからなる保護基板108が貼設さ
れている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記のような従来の技術に於いては、EC素子
の軽量化を図るためにプラスチック保護基板を用いる
と、EC素子中の水分が接着層を介して保護基板によって
吸収・放出され、透過率の変化幅が縮小してしまう(EC
素子の着消色の濃度差が小さくなる)という問題点があ
った。
水分の放出は、EC素子を高温環境下に保持した場合に
著しく(60℃以上の耐熱テストにおいて透過率の変化幅
の減少が顕著)、80℃,50時間の耐熱テストではEC素子
は殆ど着消色しなくなってしまう。
この発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、
軽量でかつ水分量の変化による透過率変化幅の減少を防
止することのできるEC素子を提供することを目的とする
ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明のEC素子は、素子基板上に、少なくとも一方が
透明な1対の電極層,この1対の電極層の間に形成され
たEC層,接着層及び保護基板が積層されてなるEC素子で
あって、上記目的の達成のために、下記1)又は2)又
は3)の構成をなすEC素子である。
1)素子基板がガラス、保護基板がプラスチックからな
り、接着層と保護基板の間にEC素子中の水分が放出され
ることを阻止するブロック層を有する。
2)素子基板及び保護基板の両方がプラスチックからな
り、電極層と素子基板の間及び接着層と保護基板の間の
少なくとも一方にEC素子中の水分が放出されることを阻
止するブロック層を有する。
3)素子基板がプラスチック、保護基板がガラスからな
り、電極層と素子基板の間にEC素子中の水分が放出され
ることを阻止するブロック層を有する。
本発明における水分のブロック層を構成するに好まし
い物質の具体例としては、SiO2,Al2O3,Si−Al−O−N
等がある。
[作 用] 本発明のEC素子は、素子基板及び保護基板の少なくと
も何れか一方がプラスチックで構成されている。プラス
チック基板はガラス基板に比較して吸水率が大きいとい
う欠点があるが、本発明ではプラスチック基板の内側に
EC素子中の水分が放出されることを阻止するブロック層
を設けているので、EC素子内の水分がプラスチック基板
に吸収されて減少するのを防止できる。EC層の着消色反
応に関与する水分量が一定に保たれることにより、ほぼ
一定の透過率の変化幅が維持される。
本発明におけるブロック層は、基板を構成するプラス
チックより吸水率が小さい物質であれば得に限定される
ものではないが、薄膜化した場合にもほとんど水分を吸
収・透過しないSiO2,Al2O3,Si−Al−O−N,CeO2,TiO2,Y
2O3,ZrO2,HfO2,Ta2O5,MgF2,YF3,NdF3,LaF3,CeF3等で構
成することが望ましい。
ここで、本発明にかかるEC素子の電極及びEC層の構造
について説明する。EC素子は、面状であり、好ましい薄
膜タイプの構造の一例を示すと、電極層/EC層/イオ
ン導電層/電極層のような4層構造、電極層/還元着
色型EC層/イオン導電層/可逆的電解酸化層ないし酸化
着色型EC層/電極層のような5層構造があげられる。こ
の場合、電極層は、少なくともいずれか一方が透明でな
ければならない。
透明電極の材料としては、例えばSnO2,In2O3,ITOなど
が使用される。不透明な電極材料としては、Al,Ag,Au,
ステンレス等である。不透明な電極は反射層を兼用して
いてもよい。このような電極層は、一般には真空蒸着,
イオンプレーティング,スパッタリングなどの真空薄膜
形成技術で形成される。
(還元着色性)EC層としては一般にWO3,MoO3などが使
用される。
イオン導電層としては、例えば酸化ケイ素、酸化タン
タル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸
化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ランタン、フッ
化マグネシウムなどが使用される。
これらの物質薄膜は製造方法により電子に対して絶縁
体であるが、プロトン(H+)およびヒドロキシイオン
(OH-)に対しては良導体となる。EC層の着色消色反応
にはカチオンが必要とされ、H+イオンやLi+イオンをEC
層その他に含有させる必要がある。H+イオンは初めから
イオンである必要はなく、電圧が印加されたときにH+
オンが生じればよく、従ってH+イオンの代わりに水を含
有させてもよい。この水は非常に少なくて十分であり、
しばしば、大気中から自然に侵入をする水分でも着消色
する。
EC層とイオン導電層とは、どちらを上にしても下にし
てもよい。さらにEC層に対して間にイオン導電層を挟ん
で可逆的電解酸化層ないし酸化着色型EC層又は触媒層を
配設してもよい。このような層としては、例えば酸化な
いし水酸化イリジウム、同じくニッケル、同じくクロ
ム、同じくバナジウム、同じくルテニウム、同じくロジ
ウムなどがあげられる。
これらの物質は、イオン導電層又は透明電極中に分散
されていても良いし、それらの構成物質を分散して含有
していてもよい。
このようなEC素子に1〜3ボルト程度の直流電圧を印
加すると徐々に着色され、同程度の逆電圧を印加すると
消色され、その結果、EC素子の透過率又は反射率を変化
させることができる。
[実施例] 第1図は本発明の第1の実施例を示す断面図である。
本実施例では、まず所定の曲率を有するガラス素子基材
1(平板であっても良い)の凹面上に透明電極層2,EC層
3,透明電極層4を順次蒸着して積層した。本実施例にお
いては透明電極層2,4はITO(SnO2等でも良い)で構成
し、EC層3は酸化発色型EC層/誘電体層/還元発色型EC
層の3層構造(図ではEC層3内の積層構造は省略してい
る)、具体的にはIrOx/Ta2O5/WO3の3層構造とした。電
極層2,4は必ずしも両方とも透明電極とする必要はな
く、上部電極層4を金属層として反射型EC素子としても
良い。また、EC層の構造も上記の3層構造以外であって
も良い。
一方、ポリカーボネート(PC)からなるプラスチック
保護基板7の内側の面(凸面)には、SiO2を蒸着するこ
とによって予め水分のブロック層6bを形成しておき、ブ
ロック層6b形成面を内側にしてエポキシ接着層5を介し
て保護基板7を透明電極層4の凹面に貼設した。
保護基板7を構成するプラスチックとしては、PCの他
には、ポリメチルメタクリレート(PMMA),ジエチレン
グリコールビスアリルポリカーボネート(商品名 CR3
8,ピーピージー社製)を重合して得られるもの等が好ま
しく使用される。また、ブロック層6bもSiO2の他にAl2O
3,Si−Al−O−N等で構成しても良く、真空蒸着、スパ
ツタリング等によって形成する以外に、プラスチック保
護基板7表面にセラミック等の粉末を塗布することによ
って形成しても良い。
以上のようにして作製した透過型EC素子を温度80℃の
条件で50時間の耐熱テストを行なったところ、試験前後
において透過率変化幅に差はなく、加熱によるEC素子の
劣化は認められなかった。
また、本実施例のEC素子は、EC素子の構成部材の中で
大きな重量比を占める素子基板と保護基板のうち保護基
板がプラスチックで構成されているので、素子基板,保
護基板ともガラス基板で構成する場合に比べて素子全体
の重量を約25%程度削減することができた。
第2図は本発明の第2の実施例を示す断面図である。
本実施例では素子基板9,保護基板7の両方ともPC等のプ
ラスチックで構成した。所定の曲率のプラスチック素子
基板9の凹面上に、SiO2等からなる水分のブロック層6a
を蒸着あるいは塗布等によって薄膜状に形成し、このブ
ロック層6a上に透明電極層2,EC層3,透明電極層4を積層
した。電極層2,4及びEC層の構造は第1実施例と同様で
ある。そして、電極層4の外側には水分のブロック層6b
を蒸着又は塗布したプラスチック保護基板7をエポキシ
接着層5を介して貼設した。
このようにして構成した透過型EC素子について、第1
の実施例と同様に耐熱テストを行なったところ、試験前
後において透過率変化幅に差はなく、加熱によるEC素子
の劣化は認められなかった。
また、本実施例においては素子基板,保護基板が両方
ともプラスチックで構成されているので、素子基板,保
護基板をガラス基板で構成する場合に比べて素子全体の
重量を約50%程度削減することができた。
第3図は本発明の第3の実施例を示す断面図である。
本実施例では、素子基板9,保護基板7ともプラスチック
基板を用い、保護基板7とエポキシ樹脂からなる接着層
5との間に水分のブロック層6bを設けない以外は、第2
実施例と同様な構成とした。
本実施例のEC素子は、素子基板9,保護基板7の両方を
プラスチックで構成しているのに対して、素子基板9に
しか水分のブロック層6aを設けていないが、第1及び第
2実施例と同様に耐熱テストを行なったところ、水分の
ブロック層を全く設けない従来の場合に比べてEC素子の
透過率変化幅の縮小の程度は僅かであった。
また、本実施例の場合も第2実施例と同様に、素子全
体の重量はガラス基板を用いる場合に比較して約50%程
度削減することができた。
第4図は本発明の第4実施例を示す断面図である。本
実施例においては、第1図に示された実施例とは逆に素
子基板9をプラスチックで、保護基板8をガラスで構成
した。プラスチック素子基板9の内側には第3図の場合
と同様に水のブロック層6aを形成し、その上に上述した
実施例と同様に電極層2,EC層,電極層4を積層した。そ
して電極層4の外側に、接着層5を介してガラス保護基
板8を貼設した。ガラスは水分を吸収・透過しないの
で、接着層5と保護基板との間にはブロック層は設けな
かった。
このように構成したEC素子について、上記の実施例と
同様に耐熱テストを行なったところ、EC素子の透過率変
化幅は変化せず、耐熱テストによる劣化は認められなか
った。
また、EC素子全体の重量は第1の実施例と同様に素子
基板,保護基板ともガラスで構成した場合に比べて約25
%程度削減できた。
[発明の効果] 以上のように、本発明によるEC素子は素子基板または
保護基板の少なくとも一方がプラスチックで構成され、
かつプラスチック基板の内側にEC素子中の水分が放出さ
れることを阻止するブロック層が設けられているので、
EC素子の着消色に関与する水分がプラスチック基板によ
って吸収放出されることがなく、加熱時においてもほぼ
一定の水分量が保たれる。
即ち、本発明のEC素子は、軽量であるとともに、水分
量の減少によって透過率の変化幅が小さくなってしまう
ことがなく、高温環境下にあっても良好な着消色特性を
確保することがてきるという優れた効果を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す断面図、第2図は本
発明の第2実施例を示す断面図、第3図は本発明の第3
実施例を示す断面図、第4図本発明の第4実施例を示す
断面図、第5図は従来例を示す断面図である。 [主要部分の符号の説明] 1……ガラス素子基板 2,4……電極層 3……EC層 5……接着層 6a,6b……水分のブロック層 7……プラスチック保護基材 8……ガラス保護基板 9……プラスチック素子基板

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】素子基板上に、少なくとも一方が透明な1
    対の電極層、該1対の電極層の間に形成されたエレクト
    ロクロミック層、接着層及び保護基板が積層されてなる
    エレクトロクロミック素子において、 前記素子基板がガラスで、前記保護基板がプラスチック
    で構成されるとともに、前記接着層と保護基板の間にエ
    レクトロクロミック素子中の水分が放出されることを阻
    止するブロック層が設けられたことを特徴とするエレク
    トロクロミック素子。
  2. 【請求項2】素子基板上に、少なくとも一方が透明な1
    対の電極層、該1対の電極層の間に形成されたエレクト
    ロクロミック層、接着層及び保護基板が積層されてなる
    エレクトロクロミック素子において、 前記素子基板及び前記保護基板がプラスチックで構成さ
    れるとともに、前記電極層と素子基板の間及び前記接着
    層と保護基板の間の少なくとも一方にエレクトロクロミ
    ック素子中の水分が放出されることを阻止するブロック
    層が設けられたことを特徴とするエレクトロクロミック
    素子。
  3. 【請求項3】素子基板上に、少なくとも一方が透明な1
    対の電極層、該1対の電極層の間に形成されたエレクト
    ロクロミック層、接着層及び保護基板が積層されてなる
    エレクトロクロミック素子において、 前記素子基板がプラスチックで、前記保護基板がガラス
    で構成されるとともに、前記電極層と素子基板の間にエ
    レクトロクロミック素子中の水分が放出されることを阻
    止するブロック層が設けられたことを特徴とするエレク
    トロクロミック素子。
  4. 【請求項4】前記ブロック層がセラミック薄膜からなる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載さ
    れたエレクトロクロミック素子。
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