JP2787086B2 - エレクトロクロミック素子 - Google Patents
エレクトロクロミック素子Info
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- JP2787086B2 JP2787086B2 JP1175693A JP17569389A JP2787086B2 JP 2787086 B2 JP2787086 B2 JP 2787086B2 JP 1175693 A JP1175693 A JP 1175693A JP 17569389 A JP17569389 A JP 17569389A JP 2787086 B2 JP2787086 B2 JP 2787086B2
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- layer
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- plastic
- electrochromic
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はプラスチック基板あるいはプラスチック素子
基板を用いたエレクトロクロミック素子(以下EC素子と
略称する)に関するものである。
基板を用いたエレクトロクロミック素子(以下EC素子と
略称する)に関するものである。
[従来の技術] 従来のEC素子は第5図に示すような構造であった。図
において、ガラスからなる素子基板101の上には、少な
くとも一方が透明の一対の電極層102,104とその間に挟
まれたEC層3が蒸着によって積層されている。これらの
電極層102,104及びEC層103は非常に薄く破損変形しやす
いため、電極層104の外側にはエポキシ樹脂等からなる
接着層105を介してガラスからなる保護基板108が貼設さ
れている。
において、ガラスからなる素子基板101の上には、少な
くとも一方が透明の一対の電極層102,104とその間に挟
まれたEC層3が蒸着によって積層されている。これらの
電極層102,104及びEC層103は非常に薄く破損変形しやす
いため、電極層104の外側にはエポキシ樹脂等からなる
接着層105を介してガラスからなる保護基板108が貼設さ
れている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記のような従来の技術に於いては、EC素子
の軽量化を図るためにプラスチック保護基板を用いる
と、EC素子中の水分が接着層を介して保護基板によって
吸収・放出され、透過率の変化幅が縮小してしまう(EC
素子の着消色の濃度差が小さくなる)という問題点があ
った。
の軽量化を図るためにプラスチック保護基板を用いる
と、EC素子中の水分が接着層を介して保護基板によって
吸収・放出され、透過率の変化幅が縮小してしまう(EC
素子の着消色の濃度差が小さくなる)という問題点があ
った。
水分の放出は、EC素子を高温環境下に保持した場合に
著しく(60℃以上の耐熱テストにおいて透過率の変化幅
の減少が顕著)、80℃,50時間の耐熱テストではEC素子
は殆ど着消色しなくなってしまう。
著しく(60℃以上の耐熱テストにおいて透過率の変化幅
の減少が顕著)、80℃,50時間の耐熱テストではEC素子
は殆ど着消色しなくなってしまう。
この発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、
軽量でかつ水分量の変化による透過率変化幅の減少を防
止することのできるEC素子を提供することを目的とする
ものである。
軽量でかつ水分量の変化による透過率変化幅の減少を防
止することのできるEC素子を提供することを目的とする
ものである。
[課題を解決するための手段] 本発明のEC素子は、素子基板上に、少なくとも一方が
透明な1対の電極層,この1対の電極層の間に形成され
たEC層,接着層及び保護基板が積層されてなるEC素子で
あって、上記目的の達成のために、下記1)又は2)又
は3)の構成をなすEC素子である。
透明な1対の電極層,この1対の電極層の間に形成され
たEC層,接着層及び保護基板が積層されてなるEC素子で
あって、上記目的の達成のために、下記1)又は2)又
は3)の構成をなすEC素子である。
1)素子基板がガラス、保護基板がプラスチックからな
り、接着層と保護基板の間にEC素子中の水分が放出され
ることを阻止するブロック層を有する。
り、接着層と保護基板の間にEC素子中の水分が放出され
ることを阻止するブロック層を有する。
2)素子基板及び保護基板の両方がプラスチックからな
り、電極層と素子基板の間及び接着層と保護基板の間の
少なくとも一方にEC素子中の水分が放出されることを阻
止するブロック層を有する。
り、電極層と素子基板の間及び接着層と保護基板の間の
少なくとも一方にEC素子中の水分が放出されることを阻
止するブロック層を有する。
3)素子基板がプラスチック、保護基板がガラスからな
り、電極層と素子基板の間にEC素子中の水分が放出され
ることを阻止するブロック層を有する。
り、電極層と素子基板の間にEC素子中の水分が放出され
ることを阻止するブロック層を有する。
本発明における水分のブロック層を構成するに好まし
い物質の具体例としては、SiO2,Al2O3,Si−Al−O−N
等がある。
い物質の具体例としては、SiO2,Al2O3,Si−Al−O−N
等がある。
[作 用] 本発明のEC素子は、素子基板及び保護基板の少なくと
も何れか一方がプラスチックで構成されている。プラス
チック基板はガラス基板に比較して吸水率が大きいとい
う欠点があるが、本発明ではプラスチック基板の内側に
EC素子中の水分が放出されることを阻止するブロック層
を設けているので、EC素子内の水分がプラスチック基板
に吸収されて減少するのを防止できる。EC層の着消色反
応に関与する水分量が一定に保たれることにより、ほぼ
一定の透過率の変化幅が維持される。
も何れか一方がプラスチックで構成されている。プラス
チック基板はガラス基板に比較して吸水率が大きいとい
う欠点があるが、本発明ではプラスチック基板の内側に
EC素子中の水分が放出されることを阻止するブロック層
を設けているので、EC素子内の水分がプラスチック基板
に吸収されて減少するのを防止できる。EC層の着消色反
応に関与する水分量が一定に保たれることにより、ほぼ
一定の透過率の変化幅が維持される。
本発明におけるブロック層は、基板を構成するプラス
チックより吸水率が小さい物質であれば得に限定される
ものではないが、薄膜化した場合にもほとんど水分を吸
収・透過しないSiO2,Al2O3,Si−Al−O−N,CeO2,TiO2,Y
2O3,ZrO2,HfO2,Ta2O5,MgF2,YF3,NdF3,LaF3,CeF3等で構
成することが望ましい。
チックより吸水率が小さい物質であれば得に限定される
ものではないが、薄膜化した場合にもほとんど水分を吸
収・透過しないSiO2,Al2O3,Si−Al−O−N,CeO2,TiO2,Y
2O3,ZrO2,HfO2,Ta2O5,MgF2,YF3,NdF3,LaF3,CeF3等で構
成することが望ましい。
ここで、本発明にかかるEC素子の電極及びEC層の構造
について説明する。EC素子は、面状であり、好ましい薄
膜タイプの構造の一例を示すと、電極層/EC層/イオ
ン導電層/電極層のような4層構造、電極層/還元着
色型EC層/イオン導電層/可逆的電解酸化層ないし酸化
着色型EC層/電極層のような5層構造があげられる。こ
の場合、電極層は、少なくともいずれか一方が透明でな
ければならない。
について説明する。EC素子は、面状であり、好ましい薄
膜タイプの構造の一例を示すと、電極層/EC層/イオ
ン導電層/電極層のような4層構造、電極層/還元着
色型EC層/イオン導電層/可逆的電解酸化層ないし酸化
着色型EC層/電極層のような5層構造があげられる。こ
の場合、電極層は、少なくともいずれか一方が透明でな
ければならない。
透明電極の材料としては、例えばSnO2,In2O3,ITOなど
が使用される。不透明な電極材料としては、Al,Ag,Au,
ステンレス等である。不透明な電極は反射層を兼用して
いてもよい。このような電極層は、一般には真空蒸着,
イオンプレーティング,スパッタリングなどの真空薄膜
形成技術で形成される。
が使用される。不透明な電極材料としては、Al,Ag,Au,
ステンレス等である。不透明な電極は反射層を兼用して
いてもよい。このような電極層は、一般には真空蒸着,
イオンプレーティング,スパッタリングなどの真空薄膜
形成技術で形成される。
(還元着色性)EC層としては一般にWO3,MoO3などが使
用される。
用される。
イオン導電層としては、例えば酸化ケイ素、酸化タン
タル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸
化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ランタン、フッ
化マグネシウムなどが使用される。
タル、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸
化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ランタン、フッ
化マグネシウムなどが使用される。
これらの物質薄膜は製造方法により電子に対して絶縁
体であるが、プロトン(H+)およびヒドロキシイオン
(OH-)に対しては良導体となる。EC層の着色消色反応
にはカチオンが必要とされ、H+イオンやLi+イオンをEC
層その他に含有させる必要がある。H+イオンは初めから
イオンである必要はなく、電圧が印加されたときにH+イ
オンが生じればよく、従ってH+イオンの代わりに水を含
有させてもよい。この水は非常に少なくて十分であり、
しばしば、大気中から自然に侵入をする水分でも着消色
する。
体であるが、プロトン(H+)およびヒドロキシイオン
(OH-)に対しては良導体となる。EC層の着色消色反応
にはカチオンが必要とされ、H+イオンやLi+イオンをEC
層その他に含有させる必要がある。H+イオンは初めから
イオンである必要はなく、電圧が印加されたときにH+イ
オンが生じればよく、従ってH+イオンの代わりに水を含
有させてもよい。この水は非常に少なくて十分であり、
しばしば、大気中から自然に侵入をする水分でも着消色
する。
EC層とイオン導電層とは、どちらを上にしても下にし
てもよい。さらにEC層に対して間にイオン導電層を挟ん
で可逆的電解酸化層ないし酸化着色型EC層又は触媒層を
配設してもよい。このような層としては、例えば酸化な
いし水酸化イリジウム、同じくニッケル、同じくクロ
ム、同じくバナジウム、同じくルテニウム、同じくロジ
ウムなどがあげられる。
てもよい。さらにEC層に対して間にイオン導電層を挟ん
で可逆的電解酸化層ないし酸化着色型EC層又は触媒層を
配設してもよい。このような層としては、例えば酸化な
いし水酸化イリジウム、同じくニッケル、同じくクロ
ム、同じくバナジウム、同じくルテニウム、同じくロジ
ウムなどがあげられる。
これらの物質は、イオン導電層又は透明電極中に分散
されていても良いし、それらの構成物質を分散して含有
していてもよい。
されていても良いし、それらの構成物質を分散して含有
していてもよい。
このようなEC素子に1〜3ボルト程度の直流電圧を印
加すると徐々に着色され、同程度の逆電圧を印加すると
消色され、その結果、EC素子の透過率又は反射率を変化
させることができる。
加すると徐々に着色され、同程度の逆電圧を印加すると
消色され、その結果、EC素子の透過率又は反射率を変化
させることができる。
[実施例] 第1図は本発明の第1の実施例を示す断面図である。
本実施例では、まず所定の曲率を有するガラス素子基材
1(平板であっても良い)の凹面上に透明電極層2,EC層
3,透明電極層4を順次蒸着して積層した。本実施例にお
いては透明電極層2,4はITO(SnO2等でも良い)で構成
し、EC層3は酸化発色型EC層/誘電体層/還元発色型EC
層の3層構造(図ではEC層3内の積層構造は省略してい
る)、具体的にはIrOx/Ta2O5/WO3の3層構造とした。電
極層2,4は必ずしも両方とも透明電極とする必要はな
く、上部電極層4を金属層として反射型EC素子としても
良い。また、EC層の構造も上記の3層構造以外であって
も良い。
本実施例では、まず所定の曲率を有するガラス素子基材
1(平板であっても良い)の凹面上に透明電極層2,EC層
3,透明電極層4を順次蒸着して積層した。本実施例にお
いては透明電極層2,4はITO(SnO2等でも良い)で構成
し、EC層3は酸化発色型EC層/誘電体層/還元発色型EC
層の3層構造(図ではEC層3内の積層構造は省略してい
る)、具体的にはIrOx/Ta2O5/WO3の3層構造とした。電
極層2,4は必ずしも両方とも透明電極とする必要はな
く、上部電極層4を金属層として反射型EC素子としても
良い。また、EC層の構造も上記の3層構造以外であって
も良い。
一方、ポリカーボネート(PC)からなるプラスチック
保護基板7の内側の面(凸面)には、SiO2を蒸着するこ
とによって予め水分のブロック層6bを形成しておき、ブ
ロック層6b形成面を内側にしてエポキシ接着層5を介し
て保護基板7を透明電極層4の凹面に貼設した。
保護基板7の内側の面(凸面)には、SiO2を蒸着するこ
とによって予め水分のブロック層6bを形成しておき、ブ
ロック層6b形成面を内側にしてエポキシ接着層5を介し
て保護基板7を透明電極層4の凹面に貼設した。
保護基板7を構成するプラスチックとしては、PCの他
には、ポリメチルメタクリレート(PMMA),ジエチレン
グリコールビスアリルポリカーボネート(商品名 CR3
8,ピーピージー社製)を重合して得られるもの等が好ま
しく使用される。また、ブロック層6bもSiO2の他にAl2O
3,Si−Al−O−N等で構成しても良く、真空蒸着、スパ
ツタリング等によって形成する以外に、プラスチック保
護基板7表面にセラミック等の粉末を塗布することによ
って形成しても良い。
には、ポリメチルメタクリレート(PMMA),ジエチレン
グリコールビスアリルポリカーボネート(商品名 CR3
8,ピーピージー社製)を重合して得られるもの等が好ま
しく使用される。また、ブロック層6bもSiO2の他にAl2O
3,Si−Al−O−N等で構成しても良く、真空蒸着、スパ
ツタリング等によって形成する以外に、プラスチック保
護基板7表面にセラミック等の粉末を塗布することによ
って形成しても良い。
以上のようにして作製した透過型EC素子を温度80℃の
条件で50時間の耐熱テストを行なったところ、試験前後
において透過率変化幅に差はなく、加熱によるEC素子の
劣化は認められなかった。
条件で50時間の耐熱テストを行なったところ、試験前後
において透過率変化幅に差はなく、加熱によるEC素子の
劣化は認められなかった。
また、本実施例のEC素子は、EC素子の構成部材の中で
大きな重量比を占める素子基板と保護基板のうち保護基
板がプラスチックで構成されているので、素子基板,保
護基板ともガラス基板で構成する場合に比べて素子全体
の重量を約25%程度削減することができた。
大きな重量比を占める素子基板と保護基板のうち保護基
板がプラスチックで構成されているので、素子基板,保
護基板ともガラス基板で構成する場合に比べて素子全体
の重量を約25%程度削減することができた。
第2図は本発明の第2の実施例を示す断面図である。
本実施例では素子基板9,保護基板7の両方ともPC等のプ
ラスチックで構成した。所定の曲率のプラスチック素子
基板9の凹面上に、SiO2等からなる水分のブロック層6a
を蒸着あるいは塗布等によって薄膜状に形成し、このブ
ロック層6a上に透明電極層2,EC層3,透明電極層4を積層
した。電極層2,4及びEC層の構造は第1実施例と同様で
ある。そして、電極層4の外側には水分のブロック層6b
を蒸着又は塗布したプラスチック保護基板7をエポキシ
接着層5を介して貼設した。
本実施例では素子基板9,保護基板7の両方ともPC等のプ
ラスチックで構成した。所定の曲率のプラスチック素子
基板9の凹面上に、SiO2等からなる水分のブロック層6a
を蒸着あるいは塗布等によって薄膜状に形成し、このブ
ロック層6a上に透明電極層2,EC層3,透明電極層4を積層
した。電極層2,4及びEC層の構造は第1実施例と同様で
ある。そして、電極層4の外側には水分のブロック層6b
を蒸着又は塗布したプラスチック保護基板7をエポキシ
接着層5を介して貼設した。
このようにして構成した透過型EC素子について、第1
の実施例と同様に耐熱テストを行なったところ、試験前
後において透過率変化幅に差はなく、加熱によるEC素子
の劣化は認められなかった。
の実施例と同様に耐熱テストを行なったところ、試験前
後において透過率変化幅に差はなく、加熱によるEC素子
の劣化は認められなかった。
また、本実施例においては素子基板,保護基板が両方
ともプラスチックで構成されているので、素子基板,保
護基板をガラス基板で構成する場合に比べて素子全体の
重量を約50%程度削減することができた。
ともプラスチックで構成されているので、素子基板,保
護基板をガラス基板で構成する場合に比べて素子全体の
重量を約50%程度削減することができた。
第3図は本発明の第3の実施例を示す断面図である。
本実施例では、素子基板9,保護基板7ともプラスチック
基板を用い、保護基板7とエポキシ樹脂からなる接着層
5との間に水分のブロック層6bを設けない以外は、第2
実施例と同様な構成とした。
本実施例では、素子基板9,保護基板7ともプラスチック
基板を用い、保護基板7とエポキシ樹脂からなる接着層
5との間に水分のブロック層6bを設けない以外は、第2
実施例と同様な構成とした。
本実施例のEC素子は、素子基板9,保護基板7の両方を
プラスチックで構成しているのに対して、素子基板9に
しか水分のブロック層6aを設けていないが、第1及び第
2実施例と同様に耐熱テストを行なったところ、水分の
ブロック層を全く設けない従来の場合に比べてEC素子の
透過率変化幅の縮小の程度は僅かであった。
プラスチックで構成しているのに対して、素子基板9に
しか水分のブロック層6aを設けていないが、第1及び第
2実施例と同様に耐熱テストを行なったところ、水分の
ブロック層を全く設けない従来の場合に比べてEC素子の
透過率変化幅の縮小の程度は僅かであった。
また、本実施例の場合も第2実施例と同様に、素子全
体の重量はガラス基板を用いる場合に比較して約50%程
度削減することができた。
体の重量はガラス基板を用いる場合に比較して約50%程
度削減することができた。
第4図は本発明の第4実施例を示す断面図である。本
実施例においては、第1図に示された実施例とは逆に素
子基板9をプラスチックで、保護基板8をガラスで構成
した。プラスチック素子基板9の内側には第3図の場合
と同様に水のブロック層6aを形成し、その上に上述した
実施例と同様に電極層2,EC層,電極層4を積層した。そ
して電極層4の外側に、接着層5を介してガラス保護基
板8を貼設した。ガラスは水分を吸収・透過しないの
で、接着層5と保護基板との間にはブロック層は設けな
かった。
実施例においては、第1図に示された実施例とは逆に素
子基板9をプラスチックで、保護基板8をガラスで構成
した。プラスチック素子基板9の内側には第3図の場合
と同様に水のブロック層6aを形成し、その上に上述した
実施例と同様に電極層2,EC層,電極層4を積層した。そ
して電極層4の外側に、接着層5を介してガラス保護基
板8を貼設した。ガラスは水分を吸収・透過しないの
で、接着層5と保護基板との間にはブロック層は設けな
かった。
このように構成したEC素子について、上記の実施例と
同様に耐熱テストを行なったところ、EC素子の透過率変
化幅は変化せず、耐熱テストによる劣化は認められなか
った。
同様に耐熱テストを行なったところ、EC素子の透過率変
化幅は変化せず、耐熱テストによる劣化は認められなか
った。
また、EC素子全体の重量は第1の実施例と同様に素子
基板,保護基板ともガラスで構成した場合に比べて約25
%程度削減できた。
基板,保護基板ともガラスで構成した場合に比べて約25
%程度削減できた。
[発明の効果] 以上のように、本発明によるEC素子は素子基板または
保護基板の少なくとも一方がプラスチックで構成され、
かつプラスチック基板の内側にEC素子中の水分が放出さ
れることを阻止するブロック層が設けられているので、
EC素子の着消色に関与する水分がプラスチック基板によ
って吸収放出されることがなく、加熱時においてもほぼ
一定の水分量が保たれる。
保護基板の少なくとも一方がプラスチックで構成され、
かつプラスチック基板の内側にEC素子中の水分が放出さ
れることを阻止するブロック層が設けられているので、
EC素子の着消色に関与する水分がプラスチック基板によ
って吸収放出されることがなく、加熱時においてもほぼ
一定の水分量が保たれる。
即ち、本発明のEC素子は、軽量であるとともに、水分
量の減少によって透過率の変化幅が小さくなってしまう
ことがなく、高温環境下にあっても良好な着消色特性を
確保することがてきるという優れた効果を有するもので
ある。
量の減少によって透過率の変化幅が小さくなってしまう
ことがなく、高温環境下にあっても良好な着消色特性を
確保することがてきるという優れた効果を有するもので
ある。
第1図は本発明の第1実施例を示す断面図、第2図は本
発明の第2実施例を示す断面図、第3図は本発明の第3
実施例を示す断面図、第4図本発明の第4実施例を示す
断面図、第5図は従来例を示す断面図である。 [主要部分の符号の説明] 1……ガラス素子基板 2,4……電極層 3……EC層 5……接着層 6a,6b……水分のブロック層 7……プラスチック保護基材 8……ガラス保護基板 9……プラスチック素子基板
発明の第2実施例を示す断面図、第3図は本発明の第3
実施例を示す断面図、第4図本発明の第4実施例を示す
断面図、第5図は従来例を示す断面図である。 [主要部分の符号の説明] 1……ガラス素子基板 2,4……電極層 3……EC層 5……接着層 6a,6b……水分のブロック層 7……プラスチック保護基材 8……ガラス保護基板 9……プラスチック素子基板
Claims (4)
- 【請求項1】素子基板上に、少なくとも一方が透明な1
対の電極層、該1対の電極層の間に形成されたエレクト
ロクロミック層、接着層及び保護基板が積層されてなる
エレクトロクロミック素子において、 前記素子基板がガラスで、前記保護基板がプラスチック
で構成されるとともに、前記接着層と保護基板の間にエ
レクトロクロミック素子中の水分が放出されることを阻
止するブロック層が設けられたことを特徴とするエレク
トロクロミック素子。 - 【請求項2】素子基板上に、少なくとも一方が透明な1
対の電極層、該1対の電極層の間に形成されたエレクト
ロクロミック層、接着層及び保護基板が積層されてなる
エレクトロクロミック素子において、 前記素子基板及び前記保護基板がプラスチックで構成さ
れるとともに、前記電極層と素子基板の間及び前記接着
層と保護基板の間の少なくとも一方にエレクトロクロミ
ック素子中の水分が放出されることを阻止するブロック
層が設けられたことを特徴とするエレクトロクロミック
素子。 - 【請求項3】素子基板上に、少なくとも一方が透明な1
対の電極層、該1対の電極層の間に形成されたエレクト
ロクロミック層、接着層及び保護基板が積層されてなる
エレクトロクロミック素子において、 前記素子基板がプラスチックで、前記保護基板がガラス
で構成されるとともに、前記電極層と素子基板の間にエ
レクトロクロミック素子中の水分が放出されることを阻
止するブロック層が設けられたことを特徴とするエレク
トロクロミック素子。 - 【請求項4】前記ブロック層がセラミック薄膜からなる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載さ
れたエレクトロクロミック素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1175693A JP2787086B2 (ja) | 1989-07-10 | 1989-07-10 | エレクトロクロミック素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1175693A JP2787086B2 (ja) | 1989-07-10 | 1989-07-10 | エレクトロクロミック素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0342634A JPH0342634A (ja) | 1991-02-22 |
JP2787086B2 true JP2787086B2 (ja) | 1998-08-13 |
Family
ID=16000593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1175693A Expired - Fee Related JP2787086B2 (ja) | 1989-07-10 | 1989-07-10 | エレクトロクロミック素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2787086B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5471554A (en) * | 1993-11-12 | 1995-11-28 | Ppg Industries, Inc. | Primer for electrochromic device with plastic substrate |
US5471338A (en) * | 1993-11-12 | 1995-11-28 | Ppg Industries, Inc. | Electrochromic device with plastic substrate |
US5520851A (en) * | 1993-11-12 | 1996-05-28 | Ppg Industries, Inc. | Iridium oxide film for electrochromic device |
US5798860A (en) * | 1996-01-16 | 1998-08-25 | Ppg Industries, Inc. | Iridium oxide film for electrochromic device |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6118925A (ja) * | 1984-07-06 | 1986-01-27 | Seiko Epson Corp | 表示装置 |
-
1989
- 1989-07-10 JP JP1175693A patent/JP2787086B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0342634A (ja) | 1991-02-22 |
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---|---|---|
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