JP2787077B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JP2787077B2 JP15718889A JP15718889A JP2787077B2 JP 2787077 B2 JP2787077 B2 JP 2787077B2 JP 15718889 A JP15718889 A JP 15718889A JP 15718889 A JP15718889 A JP 15718889A JP 2787077 B2 JP2787077 B2 JP 2787077B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レーザー光を用いて情報の記録、再生及び
消去を行う光磁気記録媒体に関し、特にC/N比が高くか
つ変動の少ない光磁気記録媒体に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、書き換え可能な光記録媒体として、磁気光学効
果を利用した光磁気記録媒体が精力的に研究開発され、
一部では実用化されるに至っている。この光磁気記録媒
体は大容量高密度記録、非接触記録再生、アクセスの容
易さ等の利点に加え、重ね書き(オーバーライト)が可
能という点で文書情報ファイル、ビデオ・静止画ファイ
ル、コンピュータ用メモリ等への利用が期待されてい
る。
上記光磁気記録媒体は、垂直磁化膜すなわち膜面と垂
直な方向に磁化容易軸を有する磁性膜を記録層とし、レ
ーザービームを照射するとともに磁界を印加することに
より情報の記録、再生及び消去を行うようになってい
る。
すなわち、情報の記録は、垂直磁化膜の磁化方向を予
め一定方向にそろえておき、垂直磁化膜の微小部分にレ
ーザービームを集光し、その部分のみを昇温させて磁化
を失わせ、その後温度が室温に戻る時に磁界をその部分
の磁化方向が周囲と逆になるように印加し磁化させるこ
とによりビットを形成して行う。
情報の再生は、一般に、再生用のレーザービーム(パ
ワーが記録用より小)を記録層に照射し、その照射部分
の磁化方向の違いにより反射ビームの偏光面の回転方向
が異なる磁気カー効果を利用して行う。
また情報の消去は、記録ビットにレーザービームを照
射するとともに、記録の際の磁界と逆方向の磁界を印加
することにより行う。
一方、光磁気記録媒体の膜構成としては種々のものが
提案されているが、第2図に示すように基板11上に誘電
層12、磁性層13及び保護層14を順次積層した構造のもの
が一般的である。このタイプの光磁気記録媒体におい
て、基板11の材料としては透光性を有するプラスチック
又はガラスが使用される。誘電層12は保護膜とカー効果
エンハンスメント膜を兼ね、磁性層13の酸化による磁気
特性の劣化を防止するとともに、光の多重反射を利用し
てカー効果を増大させ再生特性を向上させる役割をす
る。磁性層13としては遷移金属と希土類金属とを組合せ
たTbFeCo等の非晶質磁性合金膜(垂直磁化膜)が主に使
用される。保護層14は磁性層13の損傷を防止し、かつ磁
性層13の酸化による磁気特性の劣化を防止する役割をす
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の光磁気記録媒体には以下の
ような欠点があった。
従来の光磁気記録媒体における誘電層12及び保護層14
は光吸収係数kが0.005以下の無機膜で構成されていた
(以下光吸収係数kが0.005以下の膜を光吸収のない
膜、0.005より大きい膜を光吸収のある膜という。)。
このため、特に誘電層12の膜厚と屈折率がエンハンス構
成から少しでもずれると、第3図に示すようにビットが
不均一となり、さらには動特性のC/N等の劣化が生じて
しまう。そして、誘電層12及び保護層14はスパッタ等で
成膜されるため、膜厚と屈折率を均一に制御することは
困難であり、上記の不都合の発生は避けられなかった。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するた
めになされたもので、誘電層の屈折率、膜厚にバラツキ
があっても、記録ビット形状が均一となり、動特性が向
上された光磁気記録媒体を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明によれば、基板上に
誘電層を介して光磁気記録層を設け、さらにその上に保
護層を設けてなる光磁気記録媒体において、前記誘電層
及び前記保護層を屈折率2.1以上の無機膜により形成
し、かつ、これらの層のうちの少なくとも一方を、その
膜厚の2/3〜9/10の部分が波長600nm〜830nmの光に対し
て光吸収係数kが0≦k≦0.005の膜となり、その残り
である膜厚の1/3〜1/10の部分が波長600nm〜830nmの光
に対して光吸収係数kが0.005<k≦0.01の膜となるよ
うに構成したことを特徴とする光磁気記録媒体が提供さ
れる。
次に、図面により本発明をさらに説明する。
第1図は本発明による光磁気記録媒体の層構成例を示
す部分断面図であり、基板1上に誘電層2、磁性層3及
び保護層4が順次積層された構成になっている。誘電層
2は光吸収のない膜2aと光吸収のある膜2bからなり、光
吸収のない膜2aは誘電層2の膜厚d1の2/3〜9/10の部分
を占め、波長600〜830nmの光に対する光吸収係数kは0
≦k≦0.005であり、一方、光吸収のある膜2bはその残
りの部分すなわち誘電層2の膜厚d1の1/3〜1/10の部分
を占め、波長600〜830nmの光に対する光吸収係数kは0.
005<k≦0.01である。また、保護層4も光吸収のない
膜4aと光吸収のある膜4bからなり、光吸収のない膜4aは
保護層4の膜厚d2の2/3〜9/10の部分を占め、波長600〜
830nmの光に対する光吸収係数kは0≦k≦0.005であ
り、一方、光吸収のある膜4bはその残りの部分すなわち
誘電層4の膜厚d2の1/3〜1/10の部分を占め、波長600〜
830nmの光に対する光吸収係数kは0.005<k≦0.01であ
る。光の吸収のある膜2b、4bは上記の範囲より膜厚が薄
いと光の吸収の効果が少ないため記録ビット形状が均一
とならず、上記の範囲より膜厚が厚いと光の吸収が多
く、ビット形状が大きくなるという不都合がある。また
k=0.005とk=0.01の数値の意義については、kが0.0
05より大であると光の吸収がある数値といえ、又、k=
0.01以上では光吸収が多すぎて、光の透過率が悪くなる
値である。
さらに、誘電層2及び保護層4は磁性層3の保護及び
カー効果エンハンストを十分なものとするため屈折率n
≧2.1の無機材料を用いて形成される。このような材料
としてはSiNX、ZnSが好ましいが、これに限定されるも
のではない。
本発明において使用する光吸収のない膜2a、4aと光吸
収のある膜2b、4bとの2層構成の膜は、成膜時に両膜の
成膜条件を適宜変えることにより作製することができ
る。
以上本発明の一構成例につき述べてきたが、本発明に
よれば、上記のように誘電層2と保護層4の両方を光吸
収のある膜と光吸収のない膜との2層構成にしなくて
も、いずれか一方が2層構成であれば前述の目的を達成
することができる。
〔作用〕
本発明では、誘電層ないしは保護層の1/3〜1/10を光
の吸収のある膜としているため、屈折率、膜厚に多少の
バラツキ(10%未満)があっても、光吸収のある膜の作
用により基板側から入った光の熱が誘電層の磁性層側の
所で均一に拡散し、第4図に示すように記録ビットの形
状が均一となる。
〔実施例〕
次に本発明を実施例及び比較例により更に詳しく説明
する。
先ず、誘電層ないしは保護層における光吸収のない膜
の作製例について述べる。これらの膜をSiNX膜で形成す
る場合、直径6インチ(約15.2cm)のSiターゲットを用
い、N2≒1〜5SCCM、Ar/N2≒10〜20、パワー300〜500
W、基板(公転)−ターゲット間距離70〜100mmの条件で
スパッタすることによりn≧2.1で0≦k≦0.005の膜を
形成することができる。
(作製例1) 基板としてガラス(コーニング0317)を用い、下記の
条件でスパッタすることにより、屈折率n≒2.22、光吸
収係数k=0.001の光吸収のないSiNX膜が得られた。
N2≒2SCCM Ar/N2≒19 パワー300W 基板−ターゲット間距離90mm (作製例2) 基板としてガラス(コーニング0317)を用い、下記の
条件でスパッタすることにより、屈折率n≒3.01、光吸
収係数k=0.001の光吸収のないSiNX膜が得られた。
N2≒25SCCM Ar/N2≒19 パワー500W 基板−ターゲット間距離90mm 次に、誘電層ないしは保護層における光吸収のある膜
の作製例について述べる。これらの膜をSiNXで成形する
場合、例えばAr/N2を11以上とすることによりn≧2.1で
0.005<k≦0.01の膜を形成することができる。
(作製例3) 基板としてガラス(コーニング0317)を用い、下記の
条件でスパッタすることにより、屈折率n=2.24、光吸
収係数k=0.01の光吸収のあるSiNX膜が得られた。
N2≒2SCCM Ar/N2≒22 パワー300W 基板−ターゲット間距離 90mm 次に本発明の実施例及び比較例を述べる。
(実施例1〜5) 直径130mm、厚さ1.2mmのガラス板(商品名:旭ガラス
製AS/AN/SCT)を基板とし、該基板上に誘電層として表
−1に示す厚さの光吸収のないSiNX膜及び光吸収のある
SiNX膜を順次スパッタ法により形成した。誘電層の合計
厚さは800Åとした。
光吸収のないSiNX膜のスパッタ条件は下記のとおりで
あり、得られた膜の屈折率nは2.22、光吸収係数kは0.
001であった。
N≒2.0SCCM Ar/N2≒19 パワー300W 基板−ターゲット間距離90mm 一方、光吸収のあるSiNX膜のスパッタ条件は下記のと
おりであり、得られた膜の屈折率nは2.24、光吸収係数
kは0.01であった。
N≒2SCCM Ar/N2≒22 パワー300W 基板−ターゲット間距離90mm 次に、誘電層の上に磁性層としてTbDyFeCoからなる非
晶質磁性合金薄膜をマグネトロンスパッタ法により800
Å厚に設け、さらにその上に保護層としてSiNX膜をスパ
ッタ法により800Å厚に形成した光磁気ディスクを得
た。保護層のSiNX膜のスパッタ条件は下記のとおりと
し、得られた膜の屈折率nは2.22、光吸収係数kは0.00
1であった。
N≒2SCCM Ar/N2≒19 パワー300W 基板−ターゲット間距離90mm 以上のようにして作製した各光磁気ディスクの動特性
を評価したところ、表−1に示すような結果を得た。な
お、ビット長は1.2μmであった。
実施例6〜10 直径130mm、厚さ1.2mmのガラス板(商品名:旭ガラス
製AS/AN/SCT)を基板とし、該基板上に誘電層として光
吸収のないSiNX膜スパッタ法により形成した。誘電層の
厚さは800Åとした。
光吸収のないSiNX膜のスパッタ条件は下記のとおりで
あり、得られた膜の屈折率nは2.22、光吸収係数kは0.
001であった。
N≒2.0SCCM Ar/N2≒19 パワー300W 基板−ターゲット間距離90mm 次に、誘電層の上に磁性層としてTbDyFeCoからなる非
晶質磁性合金薄膜をマグネトロンスパッタ法により800
Å厚に設け、さらにその上に保護層を形成した。
保護層は表−2に示す厚さの光吸収のないSiNX膜及び
光吸収のあるSiNX膜を順次スパッタ法により形成した。
誘電層の合計厚さは800Åとした。
光吸収のないSiNX膜のスパッタ条件は下記のとおりで
あり、得られた膜の屈折率nは2.22、光吸収係数kは0.
001であった。
N≒2.0SCCM Ar/N2≒19 パワー300W 基板−ターゲット間距離90mm 一方、光吸収のあるSiNX膜のスパッタ条件は下記のと
おりであり、得られた膜の屈折率nは2.24、光吸収係数
kは0.01であった。
N≒2.0SCCM Ar/N2≒22 パワー300W 基板−ターゲット間距離90mm 以上のようにして作製した各光磁気ディスクの動特性
を評価したところ、表−2に示す結果を得た。なお、ビ
ット長は1.2μmであった。
(比較例) 上記実施例において、誘電層全体を光吸収のない膜
(厚さ800Å)で形成したこと以外は同様にして光磁気
ディスクを得た。この光磁気ディスクについても上記と
同様に動特性を評価した。その結果を表−1に併せて示
す。
表−1及び2から明らかなように、本発明の実施例に
係る光磁気ディスクは比較例に比べてすぐれた動特性
(C/N)を有することが確認できた。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明によれば、誘電層
及び保護層を特定の屈折率を有する無機膜で構成し、さ
らに、これらのうちの少なくとも一方を光吸収のない膜
及び光吸収のある膜の2層構成としたので、記録された
ビットの形状が均一となり、動特性(C/N)が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による光磁気記録媒体の構成例を示す部
分断面図、第2図は従来の光磁気記録媒体の構成を示す
部分断面図、第3図は第2図の光磁気記録媒体に最適パ
ワーで記録したときのビットの形状を示す図、第4図は
第1図の光磁気記録媒体に最適パワーで記録したときの
ビットの形状を示す図である。 1……基板 2……誘電層 2a……光吸収のない膜 2b……光吸収のある膜 3……磁性層 4……保護層 4a……光吸収のない膜 4b……光吸収のある膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に誘電層を介して光磁気記録層を設
    け、さらにその上に保護層を設けてなる光磁気記録媒体
    において、 前記誘電層及び前記保護層を屈折率2.1以上の無機膜に
    より形成し、かつ、これらの層のうちの少なくとも一方
    を、その膜厚の2/3〜9/10の部分が波長600nm〜830nmの
    光に対して光吸収係数kが0≦k≦0.005の膜となり、
    その残りである膜厚の1/3〜1/10の部分が波長600nm〜83
    0nmの光に対して光吸収係数kが0.005<k≦0.01の膜と
    なるように構成したことを特徴とする光磁気記録媒体。
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