JP2787031B2 - 段ボール紙等製の柩 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は一定期間死体を収納
・保管しておくための柩に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、柩はその蓋、本体ともに木材で製
造されることが一般的であった。

【０００３】

【発明が解決しょうとする課題】従来の柩は、木材製で
あるため、重量があり、死体を安置した状態で持ち運ぶ
には適していなかった。

【０００４】また、一枚板で製造されるため木材消費量
が多く環境保護にも適しておらず、しかも通常高価なも
のになりがちであった。

【０００５】本発明は、軽量であり、且つ、木材を僅か
しか使用しないが故に環境保護にも適し、しかも廉価な
柩を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、蓋体と、本体をともに支持枠、密封材以
外の部材は段ボール紙等の紙で構成されている。

【０００７】

【作用】本件発明に係る柩は、その主要部分が段ボール
紙等の紙製であるので、重量が軽く、死体を安置した状
態でも容易に運搬が可能である。

【０００８】また、木材は支持枠と密封材にしか使用さ
れておらず、環境保護上も好ましいものである。

【０００９】さらに、主要部分が紙製であるので廉価で
製作することができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】

【００１１】１、 図１は本件発明に係る柩を構成する
蓋体（１）の分解斜視図である。

【００１２】蓋体（１）は箱状であり、その側壁は段ボ
ール紙等製の内側壁パネル（２）と外側壁パネル（３）
の二層構造になっており、又、頂壁も内頂壁パネル
（７）と該頂壁パネル（８）の二層構造になっている。

【００１３】二層を形成している各パネルの間には、木
材製であってコ字形の支持枠（４）が数ケ所はめこまれ
ており、蓋体（１）の強度を保っている。

【００１４】２、 図２は本件発明に係る柩の本体
（１’）の分解斜視図である。

【００１５】柩本体（１’）は箱状であり、その側壁は
段ボール紙等製の内側壁パネル（２’）と外側壁パネル
（３’）の二層構造になっており、又、底壁も内底壁パ
ネル（７’）と外底壁パネル（８’）の二層構造になっ
ている。

【００１６】二層を形成している各パネルの間には、木
材製であってコ字形の支持枠（４’）が数ケ所はめこま
れており、柩本体（１’）の強度を保っている。即ち、

【００１７】Ａ コ字形の複数の支持枠（４）を形成
し、該支持枠（４）を平行に列設して長尺の内側壁パネ
ル（２）を支持枠（４）の開放辺内面に長尺の内頂壁パ
ネル（７）を支持枠（４）の底辺内面にそれぞれ貼着
し、支持枠（４）の開放辺外面に長尺の外側壁パネル
（３）を内側壁パネル（２）に対し、支持枠（４）の底
辺外面に長尺の外頂壁パネル（８）を内頂壁パネル
（７）に対しそれぞれ空間を保持して貼着すると共に、
両端における支持枠（４）の外側面に側壁パネル（６）
をそれぞれ貼着し、更に内側壁パネル（２）と外側壁パ
ネル（３）の間に形成された前記空間を被う板状の密封
材（５）を支持枠（４）の開放辺下端面に、側壁パネル
（６）の下端面に短い板状の密封材（５）をそれぞれ固
着した蓋体（１）と、

【００１８】Ｂ コ字形の複数の支持枠（４’）を形成
し、該支持枠（４’）を平行に列設して長尺の内側壁パ
ネル（２’）を支持枠（４’）の開放辺内面に長尺の内
側壁パネル（７’）を支持枠（４’）の底辺内面にそれ
ぞれ貼着し、支持枠（４’）の開放辺外面に長尺の外側
壁パネル（３’）を内側壁パネル（２’）に対し、支持
枠（４’）の底辺外面に長尺の外底壁パネル（８’）を
内底壁パネル（７’）に対しそれぞれ空間を保持して貼
着すると共に、両端における支持枠（４’）の外側面に
側壁パネル（６’）をそれぞれ貼着し、更に内側壁パネ
ル（２’）と外側壁パネル（３’）の間に形成された前
記空間を被う板状の密封材（５’）を支持枠（４’）の
開放辺上端面に側壁パネル（６’）の上端面に短い板状
の密封材（５’）をそれぞれ固着した本体（１’）とか
ら成る段ボール紙製等製の柩であり、前記長尺の密封材
（５’）の側面に取っ手（８）を取り付けて成るもので
ある。

【００１９】３、 土葬用の柩においては、図３に示す
ように段ボール紙等の中にアルミニウム箔のライニング
（９）を施す。

【００２０】４、 蓋体（１）の上面には各宗派の様式
に従った印刷された装飾物を貼着自在な接着剤で取り付
ける。キリスト教式の柩であれば図４に示すように、十
字架の印刷物を取り付けるのである。

【００２１】５、 蓋体（１）と本体（１’）、密封材
（５）（５’）にはシリコン樹脂等の密封剤を塗布する
ことで各パネル接合面及び支持枠（４）（４’）との完
璧な密封を行う。

【００２２】

【発明の効果】本件発明は以上のように構成されている
ので、以下のような効果を奏する。

【００２３】 収容部分が段ボール紙製であるため、
軽量であり、且つ廉価である。

【００２４】 木材を僅かしか使用しないため環境保
護に資する。

【００２５】 蓋体（１）と本体（１’）の各側壁パ
ネルが支持枠（４）（４’）で補強され柩が堅牢であ
る。

【００２６】 シリコン樹脂等の密封剤で、継ぎ目部
分が密封されるため、一定期間死体が外部環境要因から
影響を受けない。

【００２７】 各パネル間には空間が形成されるため
断熱効果が大である。

【００２８】 蓋体（１）と本体（１’）の開口部端
面が密封材（５）（５’）で補強され各側壁パネルの開
口部が堅牢に保形され型崩れしない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の蓋体を示す分解斜視図。

【図２】 本発明の本体を示す分解斜視図。

【図３】 本発明に係る土葬用柩の主要部分を形成する
段ボール紙等の一部切欠断面図。

【図４】 本発明の実施例を示す外観斜視図。

【図５】 本発明の本体底面側を示す斜視図。

【符号の説明】

１、 蓋体 １’、本体 ２、２’ 内側壁パ
ネル ３、３’ 外側壁パネル ４、４’ 支持枠
５、５’ 密封材 ６、６’ 側壁パネル ７、内頂壁パネル ７’、
内底壁パネル ８、８’ 外側壁パネル １０、 取っ手

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】Ａ コ字形の複数の支持枠（４）を形成
   し、該支持枠（４）を平行に列設して長尺の内側壁パネ
   ル（２）を支持枠（４）の開放辺内面に長尺の内頂壁パ
   ネル（７）を支持枠（４）の底辺内面にそれぞれ貼着
   し、支持枠（４）の開放辺外面に長尺の外側壁パネル
   （３）を内側壁パネル（２）に対し、支持枠（４）の底
   辺外面に長尺の外頂壁パネル（８）を内頂壁パネル
   （７）に対しそれぞれ空間を保持して貼着すると共に、
   両端における支持枠（４）の外側面に側壁パネル（６）
   をそれぞれ貼着し、更に内側壁パネル（２）と外側壁パ
   ネル（３）の間に形成された前記空間を被う板状の密封
   材（５）を支持枠（４）の開放辺下端面に、側壁パネル
   （６）の下端面に短い板状の密封材（５）をそれぞれ固
   着した蓋体（１）と、Ｂ コ字形の複数の支持枠（４’）を形成し、該支持枠
   （４’）を平行に列設して長尺の内側壁パネル（２’）
   を支持枠（４’）の開放辺内面に長尺の内底壁パネル
   （７’）を支持枠（４’）の底辺内面にそれぞれ貼着
   し、支持枠（４’）の開放辺外面に長尺の外側壁パネル
   （３’）を内側壁パネル（２’）に対し、支持枠
   （４’）の底辺外面に長尺の外底壁パネル（８’）を内
   底壁パネル（７’）に対しそれぞれ空間を保持して貼着
   すると共に、両端における支持枠（４’）の外側面に側
   壁パネル（６’）をそれぞれ貼着し、更に内側壁パネル
   （２’）と外側壁パネル（３’）の間に形成された前記
   空間を被う板状の密封材（５’）を支持枠（４’）の開
   放辺上端面に側壁パネル（６’）の上端面に短い板状の
   密封材（５’）をそれぞれ固着した本体（１’）とから
   成る段ボール紙等製の柩。
2. 【請求項２】前記長尺の密封材（５’）の側面に取っ手
   （８）を取り付けて成る請求項１記載の段ボール紙等製
   の柩。