JP2786204B2 - 帯域阻止フイルタ - Google Patents

帯域阻止フイルタ

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JP2786204B2 JP63184923A JP18492388A JP2786204B2 JP 2786204 B2 JP2786204 B2 JP 2786204B2 JP 63184923 A JP63184923 A JP 63184923A JP 18492388 A JP18492388 A JP 18492388A JP 2786204 B2 JP2786204 B2 JP 2786204B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はマイクロ波帯の通信機器等に使用される帯域
阻止フィルタに関するものである。
従来の技術 従来、マイクロ波帯で使用される帯域阻止フィルタは
複数個の直列共振回路間を1/4波長の同軸ケーブルを用
いて接続して構成している。
ところで、帯域阻止フィルタにおいては阻止周波数帯
の高域側あるいは低域側の挿入損失を重視する場合が多
い。次に、その理由についてアンテナ共用器を一例にと
って説明する。
アンテナ共用器は移動無線機器等に用いられるもので
あり、このアンテナ共用器においては一般に送信用フィ
ルタが同一のアンテナの端子部で接続されており、送信
側から受信側への信号の回りこみを防ぐために送信(或
は受信)用フィルタの阻止周波数帯は受信(或は送信)
用フィルタの通過周波帯よりも広く設定されている。
又、特に最近では通話チャンネルの増加に伴い送信及び
受信の通過周波数帯が広帯域化し、両者の通過帯域が接
近してきている。これにより送信及び受信フィルタにお
ける通過周波数帯と阻止周波数帯のバンドエッジの差は
減少する携行にあり両者の特性を満足することが困難と
なってきている。この問題を解決するには周波数特性の
対称性を犠牲にしても阻止周波数帯の低減或は高域側
(通過周波数帯)の挿入損失を改善する必要がある。
上記したようなフィルタ特性を実現するものとして、
特開昭56−79502号公報に記載されているように複数個
の直列共振回路間を共振周波数の波長の1/4波長より5
〜20%だけ長い(或は短かい)同軸ケーブルにて接続す
る方法がある。この構造を有する帯域阻止フィルタの周
波数特性は非対称となり、中心周波数に対する低域ある
いは高域側の挿入損失を低減できるという特徴がある。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記したような帯域阻止フィルタは各
直列共振器間を同軸ケーブルを用いて接続するものであ
るため、材料コストの増加、加工及び組立工程における
作業時間の増加、更には同軸ケーブルを引き回すための
スペースを必要とし、製品寸法の増加という新たな問題
を生じる。
本発明は以上の問題点を解決し、小型で低コストの帯
域阻止フィルタを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明の帯域阻止フィル
タは、複数の同軸型共振器と、前記複数の同軸型共振器
それぞれに前記複数の同軸型共振器の中心導体と一端が
接続され、前記複数の同軸型共振器との間に隙間を設け
た第1のキャパシタと、前記第1のキャパシタの他端と
接続され、第2のキャパシタかインダクタの一方を導体
パターンで形成した基板とを備え、前記基板の導体パタ
ーンと前記第1のキャパシタの他端を接続することによ
って、前記第1のキャパシタ間を前記第2のキャパシタ
か前記インダクタの一方で接続するとともに、前記第1
のキャパシタと前記基板は別部材とした。
作 用 この構成によって、第1のキャパシタとして大容量の
ものを用いることができるとともに、第1のキャパシタ
の取り替えが容易になる。また、第1のキャパシタの容
量のばらつきも抑えることができる。
実 施 例 第1図は本発明の帯域阻止フィルタの第1実施例を示
す図である。
第1図において1,2,3は一端に短絡部を有する同軸型
共振器であり、本実施例では第2図に示しているような
円筒状のセラミック誘電体4に中心導体5と外部導体6
及び短絡面7を形成したものを用いている。
尚、同軸型共振器としては断面形状が矩形状のもの、
或は特性インピーダンスが同軸型共振器内で変化するも
の(例えば第3図に示しているように、セラミック誘電
体8の外径が途中で変化しているもの等)を用いてもよ
い。
上記同軸型共振器1,2,3の中心導体5には第1のキャ
パシタ9,10,11の一端が接続され他端は基板12上に形成
されたインダクタ或は第2のキャパシタを介して隣接す
るもの同志が接続される。また、隣接する上記同軸型共
振器1,2,3の外部導体間は半田等の導体層を介して接続
される。13,14は回路との接続に用いる入出力端子であ
る。
基板12としては第4図及び第5図に示しているような
導体パターンを絶縁基板上に形成したものを用いた。
第4図は絶縁基板上にインダクタを構成した例であ
り、絶縁基板としては低誘電率或は高透磁率のものを用
いるのが望ましく、本実施例ではガラスエポキシ基板を
用い、基板上に予め銅箔を接着しておいたものをエッチ
ング処理し導体パターンを形成した。他の基板材料とし
ては、テフロン或はフェライト系セラミック基板等を用
いても良い。
第5図は絶縁基板上にキャパシタを構成した例で、絶
縁基板としては低透磁率或は高誘電率のものを用いるの
が望ましく、本実施例ではアルミナ基板を用い、Ag−Pd
系の電極材料をスクリーン印刷して導体パターンを形成
した。
以上のような構成からなる帯域阻止フィルタの周波数
特性は非対称を示すようになり、第4図に示すインダク
タを構成した基板を基板12として用いた場合は低域側に
おける挿入損失が低減し、低域側の減衰特性は急峻とな
る。
尚、インダクタとしては基板上に構成されたもの以外
に、銅線等をコイル状または波状に加工したものを用い
ても同様の結果が得られる。
また第5図に示すキャパシタを構成した基板を基板12
として用いた場合は上記のようにインダクタを構成した
ものとは逆に高域側における挿入損失が減少し、高域側
の減衰特使は急峻となる。
以上のようにして得られる帯域阻止フィルタの製品寸
法は従来のものと比較すると大幅に小型化できる。
また、キャパシタ9,10,11は同軸型共振器1,2,3と基板
12とは別部材にする事によって、キャパシタ9,10,11の
容量を大きくすることができるので減衰量を大きくする
ことができ、フィルタ特性を向上させることができる。
更に、キャパシタ9,10,11を同軸側共振器1,2,3と基板
12とは別部材にする事によって、キャパシタ9,10,11に
不具合が生じた場合、取り替えが容易であるので、修理
などが行い易い。
更に、キャパシタ9,10,11と中心導体5との接続は容
易である事によって取付誤差等は発生しにくくそれに伴
って生じる容量のばらつきを抑えることができ、しかも
別部材でキャパシタ9,10,11を設けたことによって、キ
ャパシタ自体の容量のばらつきを抑えることができるの
で、フィルタ特性を劣化させることはない。
発明の効果 以上のように、本発明の帯域阻止フィルタは、複数の
同軸型共振器と、前記複数の同軸型共振器それぞれに前
記複数の同軸型共振器の中心導体と一端が接続され、前
記複数の同軸型共振器との間に隙間を設けた第1のキャ
パシタと、前記第1のキャパシタの他端と接続され、第
2のキャパシタかインダクタの一方を導体パターンで形
成した基板とを備え、前記基板の導体パターンと前記第
1のキャパシタの他端を接続することによって、前記第
1のキャパシタ間を前記第2のキャパシタか前記インダ
クタの一方で接続するとともに、前記第1のキャパシタ
と前記基板は別部材としたことにより、第1のキャパシ
タとして大容量のものを用いることができるので、減衰
量を大きくすることができ、フィルタ特性を向上させ、
しかも第1のキャパシタの取り替えを容易に行えるの
で、修理等が行い易くなる。更に第1のキャパシタ自体
の容量のばらつきも抑えることができるので、フィルタ
特性の劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の帯域阻止フィルタの側面
図、第2図は同実施例に用いた同軸型共振器の断面図、
第3図はその他の同軸型共振器の断面図、第4図はイン
ダクタを構成した基板の平面図、第5図はキャパシタを
構成した基板の平面図である。 1,2,3……同軸型共振器 4,8……セラミック誘電体、5……中心導体、 6……外部導体、7……短絡面、 9,10,11……キャパシタ、12……基板、 13,14……入出力端子
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 慎一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 米田 穀彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 多木 宏光 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 江口 和弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 佐川 守一 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (72)発明者 牧本 三夫 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−208902(JP,A) 特開 昭61−69202(JP,A) 実開 昭58−155102(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の同軸型共振器と、前記複数の同軸型
    共振器それぞれに前記複数の同軸型共振器の中心導体と
    一端が接続され、前記複数の同軸型共振器との間に隙間
    を設けた第1のキャパシタと、前記第1のキャパシタの
    他端と接続され、第2のキャパシタかインダクタの一方
    を導体パターンで形成した基板とを備え、前記基板の導
    体パターンと前記第1のキャパシタの他端を接続するこ
    とによって、前記第1のキャパシタ間を前記第2のキャ
    パシタか前記インダクタの一方で接続するとともに、前
    記第1のキャパシタと前記基板は別部材であることを特
    徴とする帯域阻止フィルタ。
  2. 【請求項2】同軸型共振器として特性インピーダンス比
    が共振器内で変化するものを用いたことを特徴とする請
    求項1記載の帯域阻止フィルタ。
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