JP2786203B2 - 凝縮性成分及びミストを含むガスの流量測定方法及びその装置 - Google Patents

凝縮性成分及びミストを含むガスの流量測定方法及びその装置

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JP2786203B2 JP63181644A JP18164488A JP2786203B2 JP 2786203 B2 JP2786203 B2 JP 2786203B2 JP 63181644 A JP63181644 A JP 63181644A JP 18164488 A JP18164488 A JP 18164488A JP 2786203 B2 JP2786203 B2 JP 2786203B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、凝縮性成分及びミストを含むガス、例え
ば、自動車などの往復式ピストン内燃機関のシリンダの
燃焼室から、クランク室へ漏洩するブローバイガスのよ
うに、凝縮性成分及び油のミストなどを含むガスの流量
の測定、特に、ブローバイガスのように、その流量が非
定常的に変動する場合におけるその流量の測定方法及び
そのための装置に関するものである。
従来の技術 自動車のガソリンエンジンは、そのピストンに、従来
3個のピストンリングを使用しているが、その性能と経
済性の向上とのために、最近、これを2個とするための
研究開発が、各方面において開始されており、一方、バ
スやトラックなどに使用されている大形ディーゼルエン
ジンは、経済性の見地から、エンジンの寿命限界まで使
用されることが多いが、これらのいずれの場合にも、エ
ンジンのシリンダの燃焼室からクランク室へ漏れるガ
ス、すなわち、ブローバイガスの量が、重要な社会問題
となって来ており、そのために、当業界においては、こ
の問題の解決のために、ブローバイガスの流量の正確な
測定が、重要な課題となって来ている。なお、このブロ
ーバイガスは、燃焼ガスを主成分とし、これに、水蒸気
から凝縮した水滴、潤滑油の微少な油滴、未燃焼燃料液
滴などから成るミストが含有されている。
このブローバイガスの問題が最近注目を浴びて来たの
は、従来、このブローバイガスの流量を測定するのに、
主として、湿式ガスメータにより測定する方法が知られ
ているが、この測定方法には、種々の問題点があるから
である。
今、この方法を図面に基づいて、説明をすると、次ぎ
のようになる。すなわち、添付図面の第3図には、この
湿式ガスメータによるブローバイガスの流量の測定原理
が略図により示されているが、同図中に参照数字1〜5
により現されている各要素ないしは物質は、それぞれ、
次ぎのものを示すものである。すなわち 1…ブローバイガス、2…オイルトラップ、 3…サージタンク、4…湿式ガスメータ、 5…液放出口 である。
このような要素から成り立っている流量測定装置にお
いては、図示されていないエンジンからのブローバイガ
ス1が、まず、箱形容器のオイルトラップ2に導かれ、
そこて、ガスの速度を、ほとんどゼロの状態とし、ガス
の中に含有されている水蒸気と油とのミストが、重力に
より降下し、オイルトラップ2の底に溜まるようにして
ある。このようにして、オイルトラップ2を通過するこ
とによりミストを除去されたガスは、その流量を測定す
るために、湿式ガスメータ4に導かれる。
しかしながら、この湿式ガスメータ4は、その中にお
ける圧力降下が大きいために、エンジンの圧力変動に起
因するブローバイガス1の圧力変動の影響を受け、従っ
て、そのメータの指示は安定しない。そこで、この指示
を安定させるために、大きな容量を有するサージタンク
3を必要とする訳である。しかしながら、湿式ガスメー
タ4は、体積流量計であり、そのために、流量が大きく
なると、この湿式ガスメータ4内における圧力損失が大
きくなり、そのために、そのメータの指示から真の流量
を求めるには、温度及び圧力の補正をすることが必要と
なる。また、湿式ガスメータ4は、一定時間の積算流量
を測定する装置であるので、エンジンの加速や、減速な
どの場合における流量に追随して測定を行うことは、不
可能なところである。更に、湿式ガスメータ4は、測定
可能な流量範囲が狭く、従って、種々の容量のエンジン
のブローバイガスの測定を行うためには、使用すること
ができない。特に、大容量のエンジンが多く使用されて
いるディーゼルエンジン、例えば、6,000cc以上の容量
を有するディーゼルエンジンのブローバイガスの流量の
測定は、非常に不正確なものとなる。例えば、長年使用
しているディーゼルエンジンにおいて、そのシリンダの
内面が摩耗しているか否かを、ディーゼルエンジンを分
解すること無しに確かめるためには、まず、ブローバイ
ガスの流量を測定することが、一番適しているが、湿式
ガスメータを、この測定に使用することはできない。ま
た、ブローバイガスが多いことは、環境や公害の見地か
らも見逃すことのできない問題であり、その問題の解決
のためにも、ブローバイガスの流量の正確な測定は、欠
くことができないところである。
このように、公害問題と直接的に関係する、特に、大
形のディーゼルエンジンなどのブローバイガスの流量の
測定は、従来の湿式ガスメータによっては、正確に測定
することができず、また、これに代わる信頼性のある測
定方法が無いのが、現状である。
発明が解決しようとする課題 そこで、本発明は、上記のように、従来広い流量範囲
の測定が困難であり、また、エンジンの加速時や、減速
時におけるブローバイガスの流量測定を正確に行うこと
ができなかったという事実のあることに鑑がみ、流量測
定装置内における圧力損失がほどんど無く、しかも、ガ
スの流量変化に対する応答性にも優れており、また、エ
ンジンの要求を十分に満足させることができる、ブロー
バイガスのような凝縮性成分及びミストを含むガスの流
量の正確な測定方法及びそのための装置を得ることを、
その課題とするものである。
課題を解決するための手段 本発明は、この課題を解決するために、その方法にお
いては、まず、凝縮性成分及びミストを含むガスから、
ミストを除去し、その後、ミストを除去されたガスを大
気温度近くまで冷却することにより凝縮性成分を凝縮
し、このようにして液相となった水及び油のミストをガ
スから分離し、このガスの流量を測定し、また、液相と
なった水及び油を一定時間溜め、その液量から、ブロー
バイガス中のミストの流量を測定することも可能である
ことを特徴とするものである。
また、その装置においては、上記の方法を実施するた
めに、凝縮性成分及びミストを含むガスを導入し、ガス
から凝縮性成分及びミストを除去するための凝縮性成分
及びミスト除去部と、ガスの流量を測定する流量測定部
と、凝縮性成分及びミスト除去部及び流量測定部を相互
に連結する管路部とから構成され、凝縮性成分及びミス
ト除去部は、直立塔状の容器から成り、その下方部分に
凝縮性成分及びミストを含むガスを導入するための水平
なガス入口を設け、ガス入口の部分の容器内には、入口
ミスト衝突板を設け、その上方には内部ミスト衝突板及
びミスト収集皿を設け、更に、それらの上方には水冷却
器を設置し、また、容器の頂部近くの内部には、水冷却
器の上方にフイルタを設置し、容器には、このフイルタ
設置部分に、管路部を構成している管部材の入口部を接
続し、管部材の中間部分に流量測定部を接続し、流量測
定部には流量測定装置を設けたことを、特徴とするもの
である。
また、本発明装置においては、流量測定装置として、
ガソリンあるいはディーゼルエンジンなどの加速時や、
減速時などに非定常的に変動するブローバイガスの流量
をも測定することが可能である熱細管流量計を使用する
ことをも、特徴とするものである。
更に、これに加えて、流量測定の精度を高めるため
に、ブローバイガスの中に含まれるミストを、ガスから
除去した後、ガス中に含まれる水蒸気などの凝縮性成分
の一部分を、大気温度の水、又は、空気により冷却する
ことにより凝縮させることにより取り除いた後、これを
管部材としての断熱管の中を流し、時定数が約1秒であ
り且つガス温度の補償をしてある熱細管流量計によりガ
スの流量を測定するこを特徴とするものである。
また、容器の下部に一定時間内に溜まったミスト液及
び大気温度までに凝縮した凝縮液の液量を測定すること
により、その流量をも測定することができることも、特
徴とするものである。
実施例 以下、本発明をその実施例を示す添付図面の第1及び
2図に基づいて、詳細に説明をする。
まず、第1図は、本発明の1実施例を略図により示す
ものであるが、この図から分かるように、本発明装置10
は、まず、ブローバイガス中に含有される凝縮性成分及
びミストを除去するための凝縮性成分及びミスト除去部
20と、この凝縮性成分及びミスト除去部20を通ることに
より凝縮性成分及びミストを除去されたガスの流量を測
定するための流量測定部30と、これらの凝縮性成分及び
ミスト除去部20と、流量測定部30とを相互に連結する管
路部40とから成り立っている。
これらの各部の内、まず、凝縮性成分及びミスト除去
部20は、直立する塔状の形状を有する容器21から成り立
っており、その下方部分には、ブローバイガスBを導入
するためのブローバイガス入口211が設けられており、
また、容器21内には、このブローバイガス入口211に面
して、上方部を閉鎖されると共に下方部を開放された直
立円筒状の入口ミスト衝突板22が設置されており、ブロ
ーバイガス入口211から容器21内に導入されたブローバ
イガスBが、まず、この入口ミスト衝突板22の円筒部の
外周壁に衝突することにより、下方へ転向され、その際
に、その中に含有されているミストの大部分が落下さ
れ、その大部分は、入口ミスト衝突板22の下周辺に水平
に取り付けられた、横断面がV字状の環状のミスト収集
とい221の中に収集され、このようにして収集されたミ
ストは、とい221の底部に直立して設置された凝縮液・
ミスト落下管222を経て、ミスト液溜まり23の中に流下
する、後に説明をする凝縮液と一緒に、容器21の底部に
形成された凝集液・ミスト液溜まり23の中に、凝集液・
ミスト液Fとして収集するようにしてある。
また、容器21の内部には、入口ミスト衝突板22の直立
する円筒部の内周壁の開口部の上部付近に、横断面がV
字状である水平なミスト収集皿24が、その外周辺が、入
口ミスト衝突板22の円筒部の内周壁と間隔を置かれて、
容器21と同軸心に設置されており、その底部の中心部に
は、入口ミスト衝突板22のミスト収集とい221に取り付
けられた凝縮液・ミスト液落下管222と同一の目的を有
する、直立する凝縮液・ミスト液落下管241が取り付け
られている。
更に、容器21の内部には、入口ミスト衝突板22の円筒
部の内周壁と、ミスト収集皿24の外周壁との間に形成さ
れる環状空間の上部に、この環状空間を覆うように、横
断面が逆V字状である環状の内部ミスト衝突板25が、容
器21と同軸心に且つ水平に取り付けられている。このよ
うにして、ブローバイガス入口211から容器21内に導入
されたブローバイガスBは、入口ミスト衝突板22に衝突
することにより下方に転向され、更に、その下部のミス
ト収集とい221の回りを180°転向され、その円筒部の内
筒周壁に沿って上昇した後、内部ミスト衝突板25に衝突
するので、その中にに含有されているミストの大部分を
捕捉され、入口ミスト衝突板22のミスト収集とい221
びミスト収集皿24の中に落下・収集される。
また、容器21の内部には、内部ミスト衝突板25の上方
に、多数の直立管から成る水冷却器26が設置されてお
り、この水冷却器26には、容器21の外部から、冷却水入
口261及び冷却水出口262を介して、冷却水Wが循環され
るようになっている。このようにして、これまでにミス
トのほとんど全部を除去されたブローバイガスBは、水
冷却器26を上方へ通過することにより、その中に含有さ
れている大気温度までに凝縮する凝縮性成分を凝縮さ
れ、このようにして生じた凝縮液は、直接的に容器21の
底部の凝縮液・ミスト液溜まり23に落下し、あるいは、
内部ミスト衝突板25,ミスト収集皿24、入口ミスト衝突
板22などの上に落下し、ミスト収集皿24内や、入口ミス
ト衝突板22のミスト収集とい221の中に収集され、それ
らの中に収集されているミストを伴って、凝縮液・ミス
ト液落下管241や、222を経て、同様に、容器21の底部の
凝縮液・ミスト液溜まり23内に、凝縮液・ミスト液Fと
して収集される。なお、容器21の底部には、この凝縮液
・ミスト液Fを排出するための液排出弁27が設置されて
いる外、凝縮液・ミスト液溜まり23の液面を制御するた
めの液面上昇警報器28が設置してある。
更に、容器21の内部の上方部には、水冷却器26の上部
に、容器21の内壁から間隔を置いて、円筒状のフィルタ
29が同軸心に設置してあり、水冷却器26を通過したブロ
ーバイガスBが、フィルタ29の内筒内に導かれ、その外
筒面まで通過させることにより、ブローバイガスB内に
残っていることのある微少の粒子を除去し、容器21の上
端部近くに設けられたブローバイガス出口212から、凝
縮性成分及びミストを除去されたガスB0として排出する
ようにする。
次ぎに、流量測定部30は、管路部40の一部分に接続さ
れるようにされた、管路部40を構成している管部材41の
横断面と同一の横断面を有している管状の本体31から成
り立っており、その内部には、流量計として熱細管流量
計32が、管部材41の軸心に対して直角に水平に設置され
ており、また、その電気出力は、本体31に設置された流
量計電気出力取り出しプラグ33から外部に取り出せるよ
うにしてある。なお、この熱細管流量計32は、本出願人
の所有に係る特許第1、096、114号の発明「流速測定装
置」(特公昭56−39427号公報)を、使用するものであ
る。すなわち、この熱細管流量計32は、同特許の明細書
中の、特に、「特許請求の範囲」の記載から明らかであ
るとおり、2本の同じ熱伝導性の密封金属細管から成
り、一方のものは電源に接続されていて通電され、他方
のものは無電源で通電されないようになっており、これ
らの2本の同じ熱伝導性の密封金属細管を被測定流体中
へ、その流れ方向と直角に配置し、これらの金属細管
に、相互に連続する熱電対の各検出部を導入させて成る
ことを特徴とするものである。そして、本発明において
は、この熱細管流量計32として、エンジンの各シリンダ
のサイクルごとのガス排出による高い周波数の変動には
感じないが、エンジンの加速時や減速時におけるブロー
バイガスBの流量変化には感ずるように、約1秒の時定
数を持つものを、使用するもである。
最後に、管路部40は、凝縮性成分及びミスト除去部20
と、流量測定部30とを連結する管部材41から成り立って
おり、その1端部411は、凝縮性成分及びミスト除去部2
0を構成している容器21の上端部近くに設けられたブロ
ーバイガス出口212に連結されると共にその中間部に、
流量測定部30を取り付けるようになっており、また、流
量測定部30の下流側の端部412において、出口リザーバ4
2に連結されているが、この出口リザーバ42には、ブロ
ーバイガス排出管43が連結されている外、液取り出し弁
44も取り付けられている。なお、この管部材41は、その
内部を通過するブローバイガスB0が、凝縮性成分及びミ
スト除去部20の容器21に設置されているフィルタ29と、
流量測定部30の熱細管流量計32との間において、凝縮性
成分などが凝縮することが無いように、その外周部に
は、断熱層45を施した断熱管とするものとする。
上記の説明から分かるように、本発明装置において
は、まず、ブローバイガスBから、その中に含まれてい
る凝縮性成分及びミストを効率良く除去するために、ブ
ローバイガスBを最初に入口ミスト衝突板22に衝突させ
下方へ転向させ、この際に、凝縮したミストを、この入
口ミスト衝突板22の下部に取り付けたミスト収集とい22
1に集め、このようにして、大部分のミストを除去され
たガスを、その流れ方向を180°転向させて上向きに流
し、内部ミスト衝突板25に衝突させ、残っているミスト
をミスト収集皿24内に集める。この場合、ミスト収集と
い221及びミスト収集皿24内に集められたミストは、凝
縮液・ミスト液落下管222,241を通して、下部の凝縮液
・ミスト液溜り23内に溜め、液排出弁27を経て容器21の
外部に排出することができる。
次いで、ガスは、内部ミスト衝突板25の上方に設置し
てある水冷却器26へ上方へ流れるようにするが、この水
冷却器26は、冷却水Wが冷却水入口261から冷却水出口2
62へ流れることにより、水冷却器26を通過するガスBは
大気温度近くまで冷却され、その中に含まれている凝縮
性成分が凝縮され、これの凝縮液を、水冷却器26の下方
に設置してある内部ミスト衝突板25を経てミスト収集皿
24内に集め、これから、凝縮液・ミスト液落下管241
介して、凝縮液・ミスト液溜り23内に溜め、必要に応じ
て、液排出弁27を経て容器21の外部に排出する。
更に、水冷却器26により大気温度近くまで冷却され、
凝縮ミストを除去されたガスは、水冷却器26の上部に配
置されたフィルタ29に導かれ、これを通過することによ
り、水冷却器26を通過する際に落下すること無く、ブロ
ーバイガスBと共に上昇するミストを取り除くようにす
る。
このようにして、ブローバイガスBの中に含まれる凝
縮性成分及びミストを、ほとんど完全に除去されたガス
B0だけを、管部材41を経て熱細管流量計32へ導くが、こ
の際に、ガスB0が、フイルタ29と、熱細管流量計32との
間において、その中に依然として残っている凝縮性成分
などが、管部材41の内壁面上に凝縮することを防止する
ために、この管部材41は、その外壁面に施された断熱層
45により、断熱管とされている。
このようにして、十分にミスト及び凝縮性成分を除去
されたガスB0は、熱細管流量計32に導かれるが、この流
量計32は、上記のように、時定数を、約1秒としておく
ことにより、エンジンの各シリンダのサイクルごとのガ
ス排出による高周波数の変動には感じないが、エンジン
の加速時や、減速時におけるブローバイガスBの流量変
動には感ずることが可能となり、本発明の目的を達成す
ることができるものである。なお、この熱細管流量計32
の測定値は、電気出力取り出しプラグ33から、電気出力
として、装置の外部へ取り出すことができる。
このようにして、流量を測定された後、ガスB0は、出
口リザーバ42を経て、ブローバイガス排出管43から装置
外へ排出され、また、出口リザーバ42内に溜まる液は、
液取り出し弁44を経て、装置外へ取り出すようにする。
一方、凝縮液・ミスト液溜り23内に溜まった凝縮液及
びミスト液Fは、これを液排出弁27を介して一定時間ご
とに排出し、その量を測定することにより、凝縮液・ミ
スト液Fの流量をも、測定することができる。なお、こ
の凝縮液・ミスト液溜り23内には、液面上昇警報器28が
備えられており、異常な液面の上昇を防止するようにし
てある。
以上の説明から明らかであるとおり、本発明装置によ
ると、その中に導入されるブローバイガスBなどのよう
に、凝縮性成分及びミストを含むガスの流量を正確に測
定するために、まず、ガスBの中に含まれるミストを十
分に取り除き、次いで、流量計32が大気温度近くにおい
て作動するように、ミストを除去されたガスBを水冷却
器26を通すことにより、これを大気温度近くまで冷却す
ると同時にその中に含まれている大気温度までに凝縮す
る成分をガスBの中から除去した後、このガスB0の流量
を測定するものであるので、その測定を正確に実施する
ことが可能となる。
本発明は、上記のような構成及び作用を有するもので
あるが、次ぎに、この装置により実施された測定結果の
数値例を説明する。
数値例 本発明装置により、水冷4サイクル直列2シリンダの
約1,200ccのディーゼルエンジンのブローバイガスの測
定を行った。
このディーゼルエンジンは、圧縮比が20であり、定格
出力は2,600rpmで25.5PSであり、最大出力は2,000rpm
で、トルクは70N・mである。また、エンジン出力は、
渦流式電気動力計により測定した。
試験は、エンジンの回転数を2,000rpmに一定にしてお
き、トルクを変えた場合のブローバイガスの測定流量
の、吸入空気量に対する比を百分率で現して、第2図に
示す結果が得られた。この線図から分かるように、トル
クの増大は、燃焼室への噴射燃料量の増加によるシリン
ダ内のガス圧力の上昇に起因するが、このシリンダ内の
ガス圧力の上昇により、ブローバイガスの流量が増加す
ることを示しており、また、このことは、本発明による
装置の測定結果が、信頼することのできるものであるこ
とを示している。
このように、本発明によると、ブローバイガスのよう
な凝縮性成分及びミストを含むガスの正確な流量の測定
を行うことのできることが分かるが、ここで、その理由
を簡単に説明をすると、次ぎのようになる。すなわち 第一に、流量計として、熱細管流量計を使用してい
るので、この流量計の特徴である精度良好に且つ広い流
量範囲のガスの流量の測定が可能である点を利用して、
種々の容量のエンジンのブローバイガスなどの凝縮性成
分及びミストを含むガスの流量を正確に測定することが
できること 第二に、熱細管流量計の時定数を約1秒に取ってあ
るので、エンジンの各シリンダからのブローバイガスの
流量変動には応答しないが、エンジンの加速や、減速に
は正確に応答をし、従って、回転数変動時を含めて、各
種のエンジンの運転状態におけるブローバイガスの流量
を測定することができること 第三に、ブローバイガスは、燃焼ガスを主成分と
し、水蒸気などの凝縮性成分を含んでいるので、ガスの
流量を正確に測定するためには、凝縮性成分及びミスト
を除去し、ガスだけの状態とし、このガスを熱細管流量
計により測定すると共にブローバイガスの中に含まれて
いる凝縮性成分及びミストそれら自体の流量をも、測定
することができること などにあるものと考えられる。
発明の効果 本発明装置は、上記のような構成を有し、また、上記
のようにして測定を行うものであり、特に、時定数約1
秒の精度の良い熱細管流量計を使用しているので、凝縮
性成分及びミストを含むガス、特に、ガソリンエンジン
や、ディーゼルエンジンの燃焼室から、ピストンリング
を経てクランク室に漏洩するブローバイガスの流量を、
一定回転で運転する時は言うに及ばず、加速時や、減速
時などのように、回転数が変化する場合にも、そのガス
の流量を正確に測定することが可能である。更に、ブロ
ーバイガスに含まれる大気温度までに凝縮する凝縮性成
分及びミストの流量をも測定することが可能である。
また、本発明装置は、ガソリンエンジンの一つのピス
トンに使用するピストンリングの個数を3個から2個に
減らす場合におけるシリンダからの漏洩ガス量の測定
や、長年使用したディーゼルエンジンのシリンダの摩耗
によるシリンダガスの漏洩量などの測定に利用すること
ができ、更に、エンジンからのブローバイガスの中に
は、油ミストや、油蒸気などの公害物質を含むことが多
いが、この場合にも、本発明装置により、これらの流量
を、ブローバイガスの流量の測定と同時に測定すること
ができるので、ブローバイガスによる環境汚染の防止に
役立てることも可能となる。
このように、本発明装置は、今後の地球環境の悪化の
防止に寄与することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による装置の1実施例を示す全体の概
略配置図、第2図は、本発明装置を使用し、ディーゼル
エンジンのブローバイガスの、吸入空気量に対する比の
百分率と、トルクとの間の関係を示す実験結果の1例を
示す線図、第3図は、従来使用されている典型的なブロ
ーバイガス測定装置の例を示す系統図である。 20…凝縮性成分及びミスト除去部、21…容器、22…入口
ミスト衝突板、23…凝縮液・ミスト液溜り、24…ミスト
収集皿、25…内部ミスト衝突板、26…水冷却器、27…液
取り出し弁、29…フィルタ、30…流量測定部、32…熱細
管流量計、40…管路部、41…管部材、42…出口リザー
バ、44…液取り出し弁。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】往復式ピストン内燃エンジンのシリンダ燃
    焼室からクランク室へ漏洩するブローバイガスなどの凝
    縮性成分及びミストを含むガスの流量測定方法におい
    て、 凝縮性成分及びミストを含むガスをミスト衝突板に衝突
    させることによりガスに含まれるミストをガスから除去
    し、 このミストが除去されたガスを大気温度近くまで冷却す
    ることによりガスに含まれる凝縮性成分を凝縮させてガ
    スから除去し、 ミスト及び凝縮性成分が除去されたガスの流量を流量計
    により測定する ことを特徴とする凝縮性成分及びミストを含むガスの流
    量測定方法。
  2. 【請求項2】流量計が、時定数の小さな熱細管流量計で
    ある請求項1記載の凝縮性成分及びミストを含むガスの
    流量測定方法。
  3. 【請求項3】単位時間内にガス中から除去された凝縮性
    成分及びミストの量を測定することにより、それらの流
    量をも測定するようにする請求項1又は2記載の凝縮性
    成分及びミストを含むガスの流量測定方法。
  4. 【請求項4】凝縮性成分及びミストを含むガスの流量測
    定装置において、装置が 凝縮性成分及びミストを含むガスを導入し、ガスから凝
    縮性成分及びミストを除去するための凝縮性成分及びミ
    スト除去部と ガスの流量を測定する流量測定部と 凝縮性成分及びミスト除去部及び流量測定部を相互に連
    結する管路部とから構成され、 凝縮性成分及びミスト除去部は 直立塔状の容器から成り立ち、その下方部分に凝縮性成
    分及びミストを含むガスを導入するための水平なガス入
    口を設け、ガス入口の部分の容器内には、上部が閉鎖さ
    れ下方が開放している円筒状の入口ミスト衝突板を設
    け、その上方には、内部ミスト衝突板及びミスト収集皿
    を設け、それらの上方には、水冷却器を設置し、更に、
    水冷却器の上方には、フィルタを設置されており、 流量測定部は 凝縮性成分及びミスト除去部において凝縮性成分及びミ
    ストを除去されたガスの流量を測定するための流量測定
    装置から成り立ち、 管路部は 凝縮性成分及びミスト除去部のフィルタ設置部分に接続
    されるようにされた入口端部、流量測定部の流量測定装
    置を設置するようにされた中間部及び出口リザーバに接
    続されるようにされた出口端部を有する管部材から成っ
    ている ことを特徴とする凝縮性成分及びミストを含むガスの流
    量測定装置。
  5. 【請求項5】流量測定装置が、熱細管流量計である請求
    項4記載の凝縮性成分及びミストを含むガスの流量測定
    装置。
  6. 【請求項6】熱細管流量計が、約1秒の時定数を有して
    いる請求項5記載の凝縮性成分及びミストを含むガスの
    流量測定装置。
  7. 【請求項7】凝縮性成分及びミスト除去部を構成してい
    る容器の内部の底部に凝縮液・ミスト液溜りを設け、ま
    た、この容器の底部に、これに連通する液排出弁を設け
    た請求項4、5又は6記載の凝縮性成分及びミストを含
    むガスの流量測定装置。
  8. 【請求項8】管路部の管部材が断熱されている請求項4
    〜7のいずれかに記載の凝縮性成分及びミストを含むガ
    スの流量測定装置。
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