JP2785278B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

圧電アクチュエータ

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JP2785278B2
JP2785278B2 JP63234820A JP23482088A JP2785278B2 JP 2785278 B2 JP2785278 B2 JP 2785278B2 JP 63234820 A JP63234820 A JP 63234820A JP 23482088 A JP23482088 A JP 23482088A JP 2785278 B2 JP2785278 B2 JP 2785278B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は圧電アクチュエータに関する。
〔従来の技術〕
アクチュエータハウジング内にピストン孔を形成して
ピストン孔内にピストンを摺動可能に挿入し、ピストン
端面により画定された可変容積室をピストンの一側に有
すると共にピストン他側とアクチュエータハウジング間
に圧電素子を挿入し、可変容積室内に皿ばねを挿入して
この皿ばねによりピストンを介して圧電素子に圧縮荷重
を付与するようにした圧電アクチュエータが公知である
(特開昭59−206668号公報参照)。この圧電アクチュエ
ータでは圧電素子として多数の圧電素子片を積層した積
層型圧電素子を用いており、この積層型圧電素子に電荷
をチャージして積層型圧電素子が伸長したときにピスト
ンが移動して可変容積室の容積が減少せしめられ、それ
によって可変容積室内に充填された燃料の圧力が高めら
れる。次いで積層型圧電素子にチャージされた電荷がデ
ィスチャージされて積層型圧電素子が収縮したときにピ
ストンが移動して可変容積室の容積が増大せしめられ、
それによって可変容積室内の燃料圧が低下せしめられ
る。ところがこのような積層型圧電素子では各圧電素子
片間に微少な空隙が存在し、その結果圧電素子が伸長を
開始して可変容積室内の燃料圧が高まるとこれら空隙が
潰れるまで圧電素子の伸長作用が停止せしめられる。即
ち、圧電素子の伸長作用に遊びが存在し、この遊びのた
めに圧電素子の十分な伸長量を確保できない。また、圧
電素子の収縮動作に対する可変容積室内の燃料圧低下の
良好な応答性を確保するには圧電素子とピストンとが離
れないことが必要である。そこで上述の圧電アクチュエ
ータでは皿ばねによりピストンを介して圧電素子に圧縮
荷重を加え、それによって圧電素子片間の微少空隙を予
め潰しておくことにより圧電素子に電荷がチャージされ
たときに圧電素子が十分に伸長するようにし、更にピス
トンと圧電素子とが離れないようにして圧電素子が収縮
したときにただちに可変容積室の容積が増大するように
している。
また、中空円筒体の外周面上に中空円筒体の横断面内
において点対称に配置された複数個のスリットを形成す
ることにより中空円筒体にばね機能をもたせ、中空円筒
体の内部に中空円筒体の内径よりも小さな外径を有する
積層型圧電素子を挿入し、中空円筒体の両端部に螺着さ
れた栓間において積層型圧電素子を保持するようにした
圧電アクチュエータが公知である(特開昭58−106881号
公報参照)。この圧電アクチュエータでは中空円筒体の
ばね力により積層型圧電素子に圧縮荷重を与えて圧電素
子片間の微少空隙を潰し、それによって圧電素子伸長作
用時の遊びをなくすようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら特開昭59−206668号公報に記載されてい
るように皿ばねを用いると皿ばねはピストンに対して一
様な分布荷重を加えることができず、ピストンに偏荷重
が加わる。ところがピストンに偏荷重が加わるとピスト
ンがピストン孔に対して傾斜するためにピストンが偏摩
耗を生じ、更にピストンが傾斜すると圧電素子に偏荷重
が作用するために圧電素子が破損するという問題を生ず
る。これは皿ばねに代えて圧縮ばねを用いたときでも同
じである。
また、特開昭58−106881号公報に記載されている圧電
アクチュエータではばね機能を有する中空円筒体が何ら
拘束を受けていないために中空円筒体の中心軸線が湾曲
してしまい、その結果圧電素子に偏荷重が作用して圧電
素子が破損してしまうという問題を生ずる。
また、積層型圧電素子は繰返し伸縮せしめられると高
温となり、従って積層型圧電素子を強力に冷却する必要
がある。しかしながら上述のいずれの圧電アクチュエー
タにおいても積層型圧電素子を強力に冷却にすることに
ついては何ら示唆していない。
〔課題を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために本発明によればアクチュ
エータハウジング内にピストン孔を形成してこのピスト
ン孔内にピストンを摺動可能に挿入し、ピストン端面に
より画定された可変容積室をピストンの一側に有すると
共にピストン他側とアクチュエータハウジング間に圧電
素子を挿入し、ピストンとアクチュエータハウジング間
にピストンの外周面周りに延びる冷却室を形成して冷却
室内に燃料を流通させ、冷却室内に弾撥性中空筒体を配
置すると共に中空筒体をピストンの外周面上に嵌着して
中空筒体により圧電素子にピストンを介して圧縮荷重を
付与し、中空筒体がその外周面上に横断面内において点
対称に形成された複数個のスリットを有している。
〔作用〕
ばね機能を有する中空筒体がピストンの外周面上に嵌
着されているので中空筒体はピストンによって拘束され
る。その結果、中空筒体の中心軸線は湾曲することなく
直線状に維持されるためにピストンに偏荷重が作用する
ことなく、更に圧電素子に偏荷重が作用することがな
い。また、圧電素子は冷却室内を流通する燃料によって
良好に冷却される。
〔実施例〕
第1図から第7図に本発明をユニットインジェクタに
適用した場合について示す。
第1図から第4図を参照すると、1はハウジング本
体、2はその先端部にノズル口3を形成したノズル、4
はスペーサ、5はスリーブ、6はこれらノズル2、スペ
ーサ4、スリーブ5をハウジング本体1に固締するため
のノズルホルダを夫々示す。ノズル2内にはノズル口3
の開閉制御を行なうニードル7が摺動可能に挿入され、
ニードル7の頂部は加圧ピン8を介してスプリングリテ
ーナ9に連結される。このスプリングリテーナ9は圧縮
ばね10により常時下方に向けて押圧され、この押圧力は
加圧ピン8を介してニードル7に伝えられる。従ってニ
ードル7は圧縮ばね10によって常時閉弁方向に付勢され
ることになる。
一方、ハウジング本体1内にはニードル7と共軸的に
プランジャ孔11が形成され、このプランジャ孔11内にプ
ランジャ12が摺動可能に挿入される。プランジャ12の上
端部はタペット13に連結され、このタペット13は圧縮ば
ね14により常時上方に向けて付勢される。このタペット
13は機関駆動のカム(図示せず)により上下動せしめら
れ、それによってプランジャ12がプランジャ孔11内にお
いて上下動せしめられる。一方、プランジャ12下方のプ
ランジャ孔11内にはプランジャ12の下端面12aによって
画定された燃料加圧室15が形成される。この燃料加圧室
15は棒状フィルタ16および燃料通路17(第4図)を介し
てニードル加圧室18に連結され、このニードル加圧室18
はニードル7周りの環状燃料通路19を介してノズル口3
に連結される。また、プランジャ孔11の内壁面上には第
3図に示すようにプランジャ12が上方位置にあるときに
燃料加圧室15内に開口する燃料供給ポート20が形成さ
れ、この燃料供給ポート20から燃料加圧室15内に2〜3k
g/cm2程度のフィード圧の燃料が供給される。この燃料
供給ポート20は燃料供給ポート20から直角方向に延びる
燃料排出通路20aおよび開弁圧が2〜3kg/cm2程度のリリ
ーフ弁(図示せず)を介して例えば燃料タンク(図示せ
ず)に接続される。また、第3図に示されるようにプラ
ンジャ孔11に対して燃料供給ポート20と反対側には燃料
供給ポート20の穿設作業上必然的に形成される燃料ポー
ト21が形成され、この燃料ポート21の外端部は盲栓22に
よって閉鎖される。この燃料ポート21は燃料供給ポート
20と共軸的に延びてプランジャ孔11内に開口する。プラ
ンジャ孔11の内壁面上には燃料供給ポート20から燃料ポ
ート21に向けて延びる円周溝23が形成される。従ってプ
ランジャ12が下降してプランジャ12が燃料供給ポート20
および燃料ポート21を閉鎖したときに燃料供給ポート20
と燃料ポート21とは円周溝23を介して互いに連通せしめ
られ、従って燃料ポート21内の燃料圧は燃料供給ポート
20内と同じフィード圧に維持される。ニードル7を押圧
するための圧縮ばね10を収容する圧縮ばね収容室24は燃
料返戻通路25を介して燃料供給ポート20に連結され、圧
縮ばね収容室24内に漏洩した燃料は燃料返戻通路25を介
して燃料供給ポート20内に返戻される。一方、プランジ
ャ下端面12aよりもわずかばかり上方のプランジャ12の
外周面上には円周溝26が形成され、この円周溝26はプラ
ンジャ12内に穿設された燃料逃し孔27を介して燃料加圧
室15内に連通せしめられる。
一方、ハウジング本体1内にはプランジャ孔11内の側
方近傍において横方向に延びる摺動孔30が形成される。
従ってこの摺動孔30はその軸線がプランジャ12とニード
ル7の共通軸線にほぼ直交する直線に対し間隔を隔てて
平行をなすように形成される。この摺動孔30内には溢流
弁31が摺動可能に挿入される。第1図および第2図に示
されるように摺動孔30は互いに共軸的に配置された小径
孔32と大径孔33からなり、これら小径孔32と大径孔33の
間には小径孔32および大径孔33の共通軸線に対してほぼ
垂直をなす段部34が形成される。この段部34と小径孔32
との接続部には環状をなす弁座35が形成される。一方、
溢流弁31は小径孔32内に位置する小径部36と大径孔33内
に位置する大径部37からなる。小径部36の外端部には小
径孔32の内壁面と密封的に接触する第1の環状嵌合部38
が形成され、大径部37の外端部には大径孔33の内壁面と
密封的に接触する第2の環状嵌合部39が形成される。こ
れら第1環状嵌合部38と第2環状嵌合部39間の溢流弁31
の外周面上には弁座35上に着座可能な環状弁部40が形成
される。環状弁部40と第1環状嵌合部38間の溢流弁31の
外周面周りには環状の加圧燃料導入室41が形成され、環
状弁部40と第2環状嵌合部39間の溢流弁31の外周面周り
には環状の燃料溢流室42が形成される。第2図に示され
るように燃料溢流室42を画定する大径部37の外周面の径
は小径孔32の径よりも大きく形成されており、従って燃
料溢流室42の容積はかなり小さく形成されている。小径
孔32の外端部は盲栓43により閉鎖されており、盲栓43と
溢流弁31との間には溢流弁背圧室44が形成される。この
溢流弁背圧室44内には溢流弁31の環状弁部40を弁座35か
ら引き離す方向、即ち溢流弁31を開弁方向に向けて付勢
する圧縮ばね45が挿入される。溢流弁31の大径部37内に
は半径方向に延びて燃料溢流室42内に開口する燃料通路
46が形成され、小径部36内には軸線方向に延びて溢流弁
背圧室44内に開口する燃料通路47が形成される。これら
の燃料通路46,47は溢流弁31内において互いに連通して
おり、従って溢流弁背圧室44は燃料通路46,47を介して
燃料溢流室42に連通する。第2環状嵌合部39側の溢流弁
31の端面48の中央部には燃料通路46の近傍まで延びる凹
溝49が形成される。このように溢流弁31内には凹溝49お
よび燃料通路46,47が形成されているので溢流弁31の質
量はかなり小さくなる。
第4図に示されるようにハウジング本体1内には燃料
通路17から上方に延びて常時加圧燃料導入室41内に開口
する燃料溢流路50が形成される。この燃料溢流路50は常
時燃料加圧室15に連通しており、従って加圧燃料導入室
41は常時燃料加圧室15に連通している。また、第7図に
示されるように溢流弁背圧室44は燃料通路51を介して垂
直方向に延びる燃料通路52に連結され、この燃料通路52
の下端部は第3図に示すように燃料ポート21に連結され
る。また、第7図に示されるように燃料溢流室42は燃料
流出通路53に連結され、この燃料流出通路53から流出し
た燃料は例えば燃料タンク(図示せず)へ返戻される。
第1図および第2図に示されるように摺動孔30の大径
孔33の外端部にはロッド60を案内支持するロッドガイド
61が嵌着され、このロッドガイド61はその内部にロッド
孔62を具備する。ロッド60はロッド孔62内に摺動可能に
挿入された中空円筒状の小径部63と、大径孔33内に摺動
可能に挿入された大径部64からなり、大径部64の端面が
溢流弁31の端面48に当接せしめられる、ロッドガイド61
の内端部とロッド60の大径部64間にはロッド背圧室65が
形成される。大径部64と反対側のロッド60の端部には小
径部63の端面63aにより画定された圧力制御室66が形成
される。この圧力制御室66の上方にはアクチュエータ70
が配置される。第1図および第2図に示されるようにロ
ッド60は中空円筒状をなしており、従ってロッド60の質
量はかなり小さくなる。
第1図および第5図に示されるようにアクチュエータ
70はハウジング本体1と一体形成されかつその内部にピ
ストン孔71を形成したアクチュエータハウジング72と、
ピストン孔71内に摺動可能に挿入された中空円筒状のピ
ストン73と、アクチュエータハウジング72の頂部を覆う
端板74と、端板74をアクチュエータハウジング72の頂部
に固定するための端板ホルダ75と、端板74の上端部を覆
う合成樹脂製キャップ76とを具備する。ピストン73と端
板74間には多数の圧電素子板を積層した積層型ピエゾ圧
電素子77が挿入され、ピストン73下方のピストン孔71内
にはピストン73の下端面によって画定された可変容積室
78が形成される。この可変容積室78は燃料通路79を介し
て圧力制御室66に連通する。ピストン73とアクチュエー
タハウジング72間には環状の冷却室80が形成され、この
冷却室80内にはピストン73を常時上方に向けて付勢する
弾揆性中空円筒体81が挿入される。ピエゾ圧電素子77に
電荷をチャージするとピエゾ圧電素子77は軸方向に伸長
し、その結果可変容積室78の容積が減少する。一方、ピ
エゾ圧電素子77にチャージされた電荷をディスチャージ
するとピエゾ圧電素子77は軸方向に収縮し、その結果可
変容積室78の容積が増大する。
第5図に示されるようにハウジング本体1には逆止弁
82が挿入される。この逆止弁82は弁ポート83の開閉制御
をするボール84と、ボール84のリフト量を規制するロッ
ド85と、ボール84およびロッド85を常時下方に向けて押
圧する圧縮ばね86とを具備し、従って弁ポート83は通常
ボール84によって閉鎖される。逆止弁82の弁ポート83は
燃料流入通路87を介して例えば低圧燃料ポンプ(図示せ
ず)に連結され、2〜3kg/cm2の低圧の燃料が燃料流入
通路87から供給される。逆止弁82は可変容積室78内に向
けてのみ流通可能であり、従って可変容積室78内の燃料
圧が2〜3kg/cm2よりも低下すると燃料が逆止弁82を介
して可変容積室78内に補給される。従って可変容積室78
内は常時燃料によって満たされている。一方、第5図に
示されるように冷却室80の下端部は燃料流入通路88を介
して例えば低圧燃料ポンプ(図示せず)に連結され、2
〜3kg/cm2の低圧の燃料が燃料流入通路88から冷却室80
内に供給される。この燃料によってピエゾ圧電素子77が
冷却される。また、第3図に示されるように冷却室80の
下端部は燃料流出通路89を介して燃料供給ポート20に連
結され、この燃料供給ポート20内に冷却室80から燃料供
給ポート20に向けてのみ流通可能な逆止弁90が配置され
る。この逆止弁90は弁ポート91の開閉制御をするボール
92と、ボール92のリフト量を規制するロッド93と、ボー
ル92およびロッド93を常時上方に向けて押圧する圧縮ば
ね94からなる。冷却室80内の燃料はピエゾ圧電素子77を
冷却した後、燃料流出通路89を介して燃料供給ポート20
に供給される。また、第1図および第2図に示されるよ
うに冷却室80の下端部は燃料通路95を介してロッド背圧
室65に連結され、従ってロッド背圧室65は2〜3kg/cm2
の燃料で満たされる。
第1図および第5図に示すように前述した如くアクチ
ュエータハウジング72内に形成された冷却室80内にはピ
ストン73を常時上方に向けて付勢する弾撥性中空円筒体
81が挿入される。この中空円筒体81は第8図および第9
図に示されるように一様肉厚の薄肉中空円筒体からな
り、この中空円筒体81はその全長に亘って一様な外径と
一様な内径を有する。中空円筒体81の外周面上には軸線
K−K方向において交互に等間隔を隔てて配置された第
1群のスリット100と第2群のスリット101が形成され、
これらの各スリット100,101は中空円筒体81の内周面上
まで中空円筒体81内を貫通して延びる。第1群の各スリ
ット100は中空円筒体81の横断面内において軸線K−K
に対して点対称に配置された一対のスリットからなる。
従って第9図に示されるように各スリット100は同一の
角度範囲に亘って延びており、各スリット100間には軸
線K−Kに対して点対称に配置されかつ同一の角度範囲
に亘って延びる橋絡部102が形成される。一方、第2群
の各スリット101は第1群の各スリット100に対して90度
だけずれた同一の形状を有する。従って、第2群の各ス
リット101は中空円筒体81の横断面内において軸線K−
Kに対して点対称に配置されかつ同一の角度範囲に亘っ
て延びる一対のスリットからなり、これらのスリット間
には中空円筒体81の横断面内において軸線K−Kに対し
て点対称に配置されかつ同一の角度範囲に亘って延びる
橋絡部103が形成される。また、各スリット100,101の横
巾は同一である。
第10図および第11図は弾撥性中空円筒体の別の実施例
を示す。この実施例では中空円筒体81′の外周面上に軸
線K−K方向において交互に等間隔を隔てて配置された
第1群のスリット110と第2群のスリット111が形成され
る。第1群の各スリット110は中空円筒体81′の横断面
内において軸線K−Kに対して点対称に配置された3個
のスリットからなる。従って第11図に示されるように各
スリット110は同一の角度範囲に亘って延びており、各
スリット110間には軸線K−Kに対して点対称に配置さ
れかつ同一の角度範囲に亘って延びる橋絡部112が形成
される。一方、第2群の各スリット111は第1群の各ス
リット110に対して60度だけずれた同一の形状を有す
る。従って、第2群の各スリット111は中空円筒体81′
の横断面内において軸線K−Kに対して点対称に配置さ
れかつ同一の角度範囲に亘って延びる3個のスリットか
らなり、これらのスリット間には中空円筒体81′の横断
面内において軸線K−Kに対して点対称に配置されかつ
同一の角度範囲に亘って延びる橋絡部113が形成され
る。また、各スリット110,111の横巾は同一である。
第8図および第10図に示す弾撥性中空円筒体81,81′
はかなりの高荷重まで荷重と歪が直線性を有する。第1
図および第5図に示されるようにこの弾撥性中空円筒体
81はピストン73の円筒状外周面上に圧縮された状態で嵌
着され、従ってこの中空円筒体81のばね力によりピスト
ン73を介してピエゾ圧電素子77に圧縮荷重が加えられ
る。中空円筒体81はピストン73の円筒状外周面上に嵌着
されるので中空円筒体81はピストン73の円筒状外周面に
より保持され、従って中空円筒体81はその軸線が湾曲す
ることなく、直線状に維持される。その結果、中空円筒
体81によってピストン73に一様な分布荷重が作用し、偏
荷重が作用しないのでピストン73がピストン孔71の軸線
に対して傾くことがなく、斯くしてピストン73が偏摩耗
するのを阻止することができる。更にピストン73が傾く
ことがないのでピエゾ圧電素子77に偏荷重が作用するこ
ともなく、従ってピエゾ圧電素子77が破損するのを阻止
することができる。
前述したように燃料は燃料流入通路88を介して冷却室
80内に供給され、次いでこの燃料はピエゾ圧電素子77を
冷却した後、燃料流出通路89および逆止弁90を介して燃
料供給ポート20内に供給される。第3図に示すようにプ
ランジャ12が上方位置にあるときには燃料供給ポート20
から燃料加圧室15内に燃料が供給され、従ってこのとき
には燃料加圧室15内は2〜3kg/cm2程度の低圧になって
いる。一方、このときピエゾ圧電素子77は最大収縮位置
にあり、このとき可変容積室78および圧力制御室66内の
燃料圧は2〜3kg/cm2程度の低圧になっている。従って
このとき溢流弁31は圧縮ばね45のばね力により第1図お
よび第2図において右方に移動して環状弁部40が弁座35
から離れている、即ち溢流弁31が開弁している。従って
燃料加圧室15内の低圧の燃料は一方では燃料溢流路50お
よび加圧燃料導入室41を介して燃料溢流室42内に供給さ
れ、他方では燃料通路52,51、溢流弁背圧室44および溢
流弁31内の燃料通路47,46を介して燃料溢流室42内に供
給され、燃料溢流室42内に供給された燃料は燃料流出通
路53から排出される。従ってこのとき加圧燃料導入室4
1、燃料溢流室42および溢流弁背圧室44内も2〜3kg/cm2
の低圧の燃料で満たされている。
次いでプランジャ12が下降すると燃料供給ポート20お
よび燃料ポート21がプランジャ12によって閉鎖されるが
溢流弁31が開弁しているために燃料加圧室15内の燃料は
燃料溢流路50、溢流弁22の加圧燃料導入室41を介して燃
料溢流室42内に流出する。従ってこのときも燃料加圧室
15内の燃料圧は2〜3kg/cm2程度の低圧となっている。
次いで燃料噴射を開始すべくピエゾ圧電素子77に電荷
がチャージされるとピエゾ圧電素子77は軸線方向に伸長
し、その結果ピストン73が下降するために可変容積室78
および圧力制御室66内の燃料圧が急激に上昇する。圧力
制御室66内の燃料圧が上昇するとロッド60が第1図およ
び第2図において左方に移動するためにそれに伴なって
溢流弁31も左方に移動し、溢流弁31の環状弁部40が弁座
35に当接して溢流弁31が閉弁せしめられる。溢流弁31が
閉弁すると燃料加圧室15内の燃料圧はプランジャ12の下
降運動により急速に上昇し、燃料加圧室15内の燃料圧が
予め定められた圧力、例えば1500kg/cm2以上の一定圧を
越えるとニードル7が開弁してノズル口3から燃料が噴
射される。このとき燃料溢流路50を介して溢流弁31の加
圧燃料導入室41内にも高圧が加わるが加圧燃料導入室41
の軸方向両端面の受圧面積が等しいためにこの高圧によ
って溢流弁31に駆動力が作用しない。
次いで燃料噴射を停止すべくピエゾ圧電素子77にチャ
ージされた電荷がディスチャージされるとピエゾ圧電素
子77が収縮する。その結果、ピストン73が中空円筒体81
のばね力により上昇せしめられるために可変容積室78お
よび圧力制御室66内の燃料圧が低下する。前述したよう
にロッド60および溢流弁31の質量は小さく、従って圧力
制御室66内の燃料圧が低下するとロッド60および溢流弁
31が圧縮ばね45のばね力によりただちに第1図および第
2図において右方に移動し、溢流弁31の環状弁部40が弁
座35から離れて溢流弁31が即座に開弁する。溢流弁31が
開弁すると燃料加圧室15内の高圧の燃料が燃料溢流路50
および加圧燃料導入室41を介して燃料溢流室42内に噴出
し、その結果燃料加圧室15内の燃料圧は急速に低下す
る。一方、燃料溢流室42の容積が小さいために加圧燃料
が燃料溢流室42内に噴出すると燃料溢流室42内の燃料圧
は一時的にかなり高圧となる。前述したように溢流弁31
の大径部37の端面48と燃料溢流室42間には第2環状嵌合
部39が形成されているので燃料溢流室42内に発生した高
圧が溢流弁31の大径部37の端面48に作用しない。その結
果、燃料溢流室42内に発生した高圧は摺動孔30の大径孔
33の断面積から小径孔32の断面積を差引いた面積に対し
て溢流弁31の開弁方向にのみ作用し、斯くして溢流弁31
は燃料溢流室42内に発生した高圧によって開弁方向に付
勢されることになる。また燃料溢流室42内に高圧の燃料
が噴出するとこの高圧燃料の一部は溢流弁31内の燃料通
路46を介して燃料通路47から溢流弁背圧室44内に噴出す
る。このように燃料通路47から高圧の燃料が噴出すると
噴出作用の反力により溢流弁31には開弁方向の付勢力が
作用することになる。また、高圧燃料が溢流弁背圧室44
内に噴出すると溢流弁背圧室44内の燃料圧が上昇し、そ
の結果溢流弁背圧室44内の燃料圧によって溢流弁31には
開弁方向の付勢力が作用する。このように溢流弁31が開
弁すると燃料溢流室42内の圧力上昇、燃料通路47からの
燃料噴出作用および溢流弁背圧室44内の圧力上昇によっ
て溢流弁31に開弁方向の付勢力が作用するために溢流弁
31の環状弁部40が弁座35を離れるや否や溢流弁31は急速
に開弁せしめられ、更に溢流弁31は一旦開弁すると開弁
状態に保持される。従って溢流弁31が開弁すると燃料加
圧室15内の燃料圧が連続的に急速に低下するために溢流
弁31が開弁するとただちにニードル7が下降して燃料噴
射が停止せしめられる。一方、溢流弁31を開弁するため
にピエゾ圧電素子77が収縮せしめられて可変容積室78の
燃料圧が低下せしめられたときに可変容積室78の燃料圧
が燃料流入通路87(第5図)内の燃料圧よりも低くなれ
ば逆止弁82を介して低圧の燃料が可変容積室78内に補給
される。
次いでプランジャ12が更に下降するとプランジャ12の
外周面上に形成された円周溝26が燃料供給ポート20およ
び燃料ポート21に連通する。このとき燃料加圧室15内の
燃料圧が燃料供給ポート20および燃料ポート21内の燃料
圧よりも高いときは燃料加圧室15内の燃料がプランジャ
12内に形成された燃料逃し孔27および円周溝26を介して
燃料供給ポート20および燃料ポート21内に排出される。
次いでプランジャ12が上昇して上端位置まで戻り、再び
下降を開始する。
このようにプランジャ12には燃料加圧室15内の燃料圧
が1500kg/cm2以上の高圧となるように強力な下向きの駆
動力が与えられる。しかしながら摺動孔30はプランジャ
12の側方に配置されているので摺動孔30が歪むことな
く、斯くして溢流弁31の円滑な摺動作用を確保すること
ができる。また、摺動孔30はプランジャ12の側方におい
て横方向に延びるように配置されているので摺動孔30を
燃料加圧室15に近接して配置することができる。その結
果、燃料溢流路50の長さを短かくすることができるので
燃料溢流路50も含めた燃料加圧室15の容積を小さくする
ことができる。従って燃料加圧室15内の燃料圧を容易に
高圧化することができるので良好な噴射燃料の微粒化を
確保することができる。更に、燃料加圧室15の容積を小
さくすることができるので溢流弁31が開弁したときに燃
料加圧室15内の燃料圧がただちに低下し、燃料噴射がた
だちに停止する。従って溢流弁31が開弁した後に低圧下
で燃料噴射が継続することがないのでスモークの発生を
抑制でき、しかも機関出力を向上できると共に燃料消費
率を向上することができる。また、溢流弁31の開閉動作
に応動して燃料噴射量が即座に立上り、燃料噴射が即座
に停止するので良好なパイロット噴射を行なうことがで
きる。
また、摺動孔30をプランジャ12の側方において横方向
に延びるように形成することによってユニットインジェ
クタの横巾を狭くすることができ、更にピエゾ圧電素子
77をその軸線が摺動孔30およびロッド60の共通軸線に対
してほぼ直角をなすように、即ちプランジャ12とニード
ル7の共通軸線に対してほぼ平行をなすように配置する
ことによってユニットインジェクタの横巾を更に狭くす
ることができる。
〔発明の効果〕
ばね機能を有する中空筒体をピストンの外周面上に嵌
着することによってピストンの偏摩耗を阻止することが
でき、圧電素子が破損するのを阻止することができる。
また、冷却室内を流通せしめられる燃料によって圧電素
子を良好に冷却することができ、更にこの燃料によって
中空筒体とピストン外周面間を潤滑することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第4図のI−I線に沿ってみたユニットインジ
ェクタの側面断面図、第2図は第1図の一部の拡大側面
断面図、第3図は第4図のIII−III線に沿ってみた側面
断面図、第4図は第1図のIV−IV線に沿ってみた側面断
面図、第5図は第1図および第7図のV−V線に沿って
みた側面断面図、第6図は第1図の平面図、第7図は第
1図のVII−VII線に沿ってみた平面断面図、第8図は弾
撥性中空円筒体の拡大側面図、第9図は第8図のIX−IX
線に沿ってみた断面図、第10図は弾撥性中空円筒体の別
の実施例の拡大断面図、第11図は第10図のXI−XI線に沿
ってみた断面図である。 3…ノズル口、7…ニードル、11…プランジャ孔、12…
プランジャ、15…燃料加圧室、20…燃料供給ポート、30
…摺動孔、31…溢流弁、41…加圧燃料導入室、42…燃料
溢流室、60…ロッド、66…圧力制御室、71…ピストン
孔、72…アクチュエータハウジング、73…ピストン、77
…ピエゾ圧電素子、78…可変容積室、81,81′…弾撥性
中空円筒体、100,101,110,111…スリット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 41/083 H01L 41/09 F02M 51/00 F02M 57/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクチュエータハウジング内にピストン孔
    を形成して該ピストン孔内にピストンを摺動可能に挿入
    し、ピストン端面により画定された可変容積室をピスト
    ンの一側に有すると共にピストン他側とアクチュエータ
    ハウジング間に圧電素子を挿入し、ピストンとアクチュ
    エータハウジング間にピストンの外周面周りに延びる冷
    却室を形成して該冷却室内に燃料を流通させ、該冷却室
    内に弾撥性中空筒体を配置すると共に該中空筒体をピス
    トンの外周面上に嵌着して該中空筒体により圧電素子に
    ピストンを介して圧縮荷重を付与し、該中空筒体がその
    外周面上に横断面内において点対称に形成された複数個
    のスリットを有する圧電アクチュエータ。
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