JP2784392B2 - Fe−Al系軟磁性材の熱処理方法とそれに使用する治具 - Google Patents

Fe−Al系軟磁性材の熱処理方法とそれに使用する治具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータのステータ等の
電磁部品に用いるFe−Al系軟磁性材の熱処理方法と
それに使用する治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にモータのステータなどに用いられ
る軟磁性材は、保持力が小さく、かつ最大透磁率が大き
い等の磁気特性の秀れたものが望まれる。軟磁性材とし
ては、純鉄材やパーマロイ材などが一般的に用いられて
いる。特に45%Niパーマロイ材は保持力が極度に小
さくかつ最大透磁率が大きいので、高性能モータのステ
ータ材等として多く採用されている。しかし、パーマロ
イ材は価格が高いためにコスト上の問題があり、その代
替品の採用が検討されている。
【0003】最近、45%Niパーマロイ材に匹敵する
磁気特性を有し、しかも安価な軟磁性材として、鉄(F
e)中に1%のアルミニウム(Al)を含有させたFe
−1%Al軟磁性材(商品名FERROPERM・日本
鋼管株式会社)が開発されている。しかし、このFe−
Al系軟磁性材は、磁気特性が秀れているが、その反面
において結晶組織が純鉄に近いフェライト組織になって
いるため、耐食性が不足する短所がある。そのため実際
にこれを使用する場合には、耐食性を付与するための表
面処理や塗装などの処理を行なう必要がある。
【0004】しかし、このような表面処理を施すと、コ
スト面で45%Niパーマロイ材に太刀打ちできなくな
り、これを採用するメリットがなくなってしまう。そこ
で、低コストで耐食性を付与する手段として、磁性焼鈍
を行なう際に、磁気特性の向上と同時に表面に極く薄い
酸化被膜を形成して一種の不働体を形成し、これを耐食
性被膜にすることが行なわれている。この耐食性被膜の
形成は、還元性又は真空中で行なわれる磁性焼鈍におい
て、熱処理炉内の露点を若干上げて雰囲気を酸化性にし
て、酸化被膜のつき易い雰囲気を作り出すことによって
表面にAlを主成分とする酸化被膜を形成することが行
なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術にお
いて行なわれているように、雰囲気の露点を上げること
によって被処理材の表面に酸化被膜を形成する場合に
は、酸化被膜の膜厚の制御が微妙になる。そのため、上
記したような電磁部品を量産する際に、酸化被膜が形成
され易い雰囲気とするために、各被処理材毎に均一な露
点制御を行なうことは困難である。
【0006】そこで各被処理材ごとに均等な雰囲気を作
るための手段として、被処理材間の距離を十分にとった
り、炉中におけるガスの流れを良くするために炉内構成
を検討することなどが行なわれている。このため、被処
理材の配置や炉内雰囲気の調節等処理操作上面倒な手間
を要し、かつ被処理材同士の間隔も大きくしなければな
らないなど、熱処理の能率低下の原因となっている問題
があった。
【0007】また、従来技術においては、表面に形成さ
れる酸化被膜としてFe−Al−O系の組成を構成する
のに、被処理材中に存在しているAlの成分が酸化被膜
の形成に供されるため、内部におけるAlの組成が減少
して磁気特性を低下させる原因にもなっている。
【0008】そこで本発明の目的は、Fe−Al系軟磁
性材からなる被処理材に磁性焼鈍を行なうと同時に、磁
気特性を低下させることなしに秀れた耐食性被膜を容易
に形成可能な熱処理を行なうことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のFe−Al系軟磁性材の熱処理方法の特
徴は、Fe−Al系軟磁性材の被処理材の複数個を、A
23の焼結体によって構成された揃え治具に積層した
状態で支持し、被処理材を揃え治具とともに熱処理炉内
に入れて、Feに対しては還元反応が起こるとともにA
lに対しては酸化反応が起こる雰囲気または同反応が起
こる度合いの真空中で950℃〜1150℃に所定時間
だけ加熱保持して徐冷し、当該加熱保持・徐冷によって
各被処理材を磁性焼鈍させると同時に、被処理材の表面
にAlを主成分とする酸化被膜からなる耐食性被膜を形
させるところに特徴がある。
【0010】上記したFe−Al系軟磁性材の熱処理方
法に使用する揃え治具の特徴は、被処理材の複数個を積
層した状態に保持する支持体を有するAl23の焼結体
からなるベースと、このベースを覆うAl23の焼結体
からなるカバーとからなり、ベースとカバーとの少なく
とも一方には複数の通気孔が形成してあるところに
る。
【0011】また、熱処理用治具を構成する支持体は、
ベースに対し着脱自在になっている。支持体の形状は、
各被処理材の最も耐食性を要求される部分に当接するよ
うに形成することが望ましい。
【0012】
【作用】Al23の焼結体によって構成される揃え治具
に複数個のFe−Al系軟磁性材の被処理材を積層した
状態に並べ、これら両者を熱処理炉内に入れて、Feに
対しては還元反応が起こるとともにAlに対しては酸化
反応が起こる雰囲気または同反応が起こる度合いの真空
で950℃〜1150℃の温度で所定時間加熱保持し
て徐冷すると、各被処理材はそれぞれ磁性焼鈍されると
ともに、この被処理材の表面にこの被処理材中のAlと
の酸化物からなる酸化被膜が形成される。これととも
に、揃え治具のAl成分が被処理材の表面に拡散浸透
し、被処理材中のAl成分の減少を抑えた条件の下にA
lを主成分とする強固な耐食性被膜を形成する。
【0013】Al23からなる揃え治具のベースまたは
カバーに複数の通気孔が設けてあることにより治具内
部の露点を上げる働きをなし、熱処理炉内雰囲気におけ
る露点の制御なしに被処理材に対する酸化被膜の形成を
容易にする。
【0014】また、支持体はベースに対して着脱自在で
あるため、被処理材を積層した状態に支持してベースに
着脱可能になるため、積層した状態に支持された多量の
被処理材を熱処理炉内で同時に処理可能になる。
【0015】そして、支持体の形状を、被処理材のうち
最も耐食性を要求される部分に当接可能な形状に形成す
れば、被処理材の当接部分にAlの拡散が容易となり、
その部分の酸化被膜を強固に形成する。これとともに酸
化被膜形成のための被処理材内のAlの消費を抑えて磁
気特性の低下を防止する。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。
【0017】初めに、本実施例における被処理材とな
る電磁部品について説明する。この電磁部品の素材は、
従来技術で採用しているFe−1%Al軟磁性材(FE
RROPERM)の薄板であり、具体的にはこれをプレ
ス打ち抜き加工することによって、完成後は図1,2に
示すような小形モータのステータとして用いられるもの
(以下「ステータ材」という。)で、このステータ材
長方形板の一短辺から他方の短辺に向けて所定幅の溝部
1aを形成し、この溝部の入口近傍に円弧状のロータ部
1bが形成してある。このステータ材1において、溝部
1a及びロータ部1bの内側面が最も耐食性を要求され
る部分である。
【0018】ステータ材1に磁性焼鈍及び耐食性被膜を
形成するための熱処理を施すために用いられる揃え治具
2は、多数のステータ材1を積層した状態に保持する支
持体3と、この支持体を支持し、多数の気孔が点在する
Al23(アルミナ)の焼結体からなるベース4及び、
このベースを覆うカバー5によって構成されている。支
持体3もカバー5もベース4と同様にいずれもAl23
の焼結体によって構成されている。
【0019】支持体3の断面は、ステータ材1の最も耐
食性を要求される部分である溝部1a及びロータ部1b
と当接する形状をしている。支持体3の両端の突起部3
aが、ベース4に形成された係合溝4aに係合すること
によってこの支持体は着脱自在であり、多数のステータ
1をこのベース内で支持可能にしてある。
【0020】ベース4の内側壁部に形成されている複数
対の係合溝4aは、所定間隔で設けられ、複数の支持体
3の両端の突起部3aを介して平行に並設可能である。
したがって積層した状態に支持された多数のステータ
1が支持体3に支持されてベース4内に収納可能で
ある。
【0021】カバー5の天井部には、適当な間隔に複数
の通気孔5aが設けてあり、少量の炉内ガスがベース
内に進入可能であり、ステータ材1の周囲の雰囲気の露
点を上げることにより酸化され易い雰囲気にする働きを
する。なお、これらの通気孔5aはベース4に設けるよ
うにしてもよい。
【0022】次に本発明による磁性焼鈍及び耐食性被膜
形成の工程について説明する。
【0023】図2に示すように、初めに酸洗いなど前処
理をした多数のステータ材1を板厚方向に積層し、溝部
1a及びロータ部1bの内側壁面に、支持体3を外周面
が当接する状態に挿通し、多数のステータ材1が密着し
て積層した状態に支持する(図1参照)。
【0024】次に図1に示すように、多数の被処理材1
を支持した支持体3を次々とベース4の係合溝4aを介
してこのベース内に収納する。支持体3に支持された
テータ材1の列は、所定間隔をおいてベース4内に整然
と配列される。
【0025】揃え治具2に収納された多数のステータ材
1を、この治具とともに熱処理炉(図示略)内に入れ、
水素ガスを還流させたFeに対しては還元性雰囲気であ
り、かつAlに対しては酸化雰囲気となる約1000℃
に加熱する。この加熱温度は被処理材の大きさや磁性焼
鈍の内容に対応して950℃〜1150℃の範囲で適
宜選択設定される。この温度で約1時間保持した後、約
3時間で常温になるように徐冷する。
【0026】上記の加熱した炉内雰囲気において、揃え
治具2を構成するAl23内に点在する多数の気孔が露
点を上げる役割を果すことによって、ステータ材1の周
囲を酸化され易い雰囲気とする。これと同時に、治具
成分であるAl23からイオン化したAlが分離して、
以下の反応によってステータ材1の表面に拡散浸透する
ものと思われる。Al23+6H++6e→2Al+3
2Oこの反応によってAl23ステータ材1の表面
に拡散し易いAl金属となる。ステータ材1の表面に拡
散浸透したAlは、以下のような反応によりAl23
なって、Fe−Al−O系の酸化被膜となる。 Al→Al3++3e 1/2O2+2e→O2- 2Al3++3O2-→Al23 このAl23は、ステータ材1の表面でFeその他の微
量に含有する不純物と化合してAlを主成分とする酸化
被膜を生成する。この酸化被膜は、一種の不働体であ
り、図3に示すように、フェライト組織6の表面に十数
オングストロームの厚さにAlを主成分とする酸化被膜
7を形成する。この酸化被膜7が一種の不働体であり、
微小な厚さでありながら腐蝕の進行を妨げる働きをす
る。
【0027】この反応は、揃え治具2の支持体3と接触
している部分、即ちステータの溝部1a及びロータ部
bの内側面において最も活発に行なわれ、これらの内
側面に強固な耐食性被膜が生成される。また、ステータ
材1が直接的に揃え治具2の支持体3と接触してない部
分であっても、この治具内の雰囲気により、Al23
このステータ材の表面から拡散して同様の酸化被膜
生成される。
【0028】これと同時に、ステータ材1の周囲には、
揃え治具2の内部に点在する多数の気孔によって酸化さ
れやすい雰囲気を作っているために、ステータ材1の表
面は、その成分であるFeとAl及びその他の不純物と
の化合物から成る酸化被膜が生成される。
【0029】さらに、ステータ材1を積層した状態に並
べて熱処理しているので、それぞれのステータ材1の広
い面積を占める両面には、実質的に露点を上げるような
作用が生じ、それぞれの両面に酸化被膜を形成し易く
し、隣同士のステータ材1間の密着を防止する働きをす
る。この場合のステータ材1周辺の揃え治具2内露点が
雰囲気ガスの露点である−60℃程度から−20℃〜−
30℃に上げることができるため、均一で強固な酸化被
膜が生成可能となる。このため、従来技術で行なってい
たようにステータ材1の間隔を一定に空けることを要し
なく、それぞれを積層した状態で熱処理が可能となるの
で、1回の熱処理におけるステータ材1の処理量が飛躍
的に増大し、量産性を向上させることができる。
【0030】こうしてステータ材1の周辺部分は露点を
上げることにより、このステータ材1の周囲の部分は、
ステータ材1内のAl成分との化合物によって形成され
るものと、揃え治具2を構成するAl23からのAlの
拡散によって形成される酸化被膜とによって構成され
る。これに対し、ステータ材1のなかで最も耐食性を要
求されるステータの溝部1aやロータ部1bには、Al
の含有濃度を高くすることが要求されるが、揃え治具2
の支持体3に当接する治具を構成するAl23からAl
を補給し、これらの部分に拡散浸透するようにしてある
ため、雰囲気により生成される酸化被膜と併せてAl濃
度が高くなり、かつ形成される被膜が厚くなるため、さ
らに耐食性の秀れた酸化被膜が形成されることになる。
【0031】以上のように、最も耐食性を要求される部
分の酸化被膜を特にAl濃度が高くかつ被膜が厚くなる
ようにしてあっても、この部分の酸化被膜を形成するた
めのAlは、大部分が揃え治具2を構成するAl23
ら供給されるものであるため、ステータ材1内のAl成
分はほとんど消費されないので、電磁部品本来の性質で
ある電磁特性を低下させるおそれはない。
【0032】以上のような熱処理を施したステータ材1
を、腐食実験として、温度90℃及び湿度90%の恒温
・恒湿槽に入れた過酷な条件の下にて3か月以上経過さ
せた場合にも腐蝕を生じない結果が得られている。
【0033】なお、本実施例では、水素ガスの還元性雰
囲気を採用しているが、これは真空中でも実現可能であ
る。この真空の度合いは、Feは還元されかつAlは酸
化される度合いの真空を意味する。また、被処理材につ
いてはステータ材以外にもFe−Al系軟磁性材からな
る各種の電磁部品に適用可能である。さらに加熱時間並
びに冷却時間等については、熱処理条件に応じて一定の
範囲内で設定変更しても構わない。
【0034】
【発明の効果】本発明の効果は、第1にAl23の焼結
体によって構成される熱処理用治具を用いて熱処理を行
なうものであるため、被処理材の表面に形成されるAl
を主成分とする酸化被膜は、被処理材中の成分であるA
lによるもののほか、治具中のAlが拡散浸透したもの
によって形成される。したがって、被処理材中のAl成
分をあまり減少させないので磁気特性を損ずることなく
耐食性を向上させることが可能になる。
【0035】第2に、被処理材を積層した状態に並べる
ことによって、多くを一度に熱処理ができるので量産に
適し、熱処理のコスト低減に寄与する。
【0036】第3に、揃え治具を構成するベースまたは
カバーに複数の通気孔が設けてあるので、特別の操作を
要することなく治具内の露点を上げることが可能とな
り、酸化被膜の形成を容易にする効果がある。
【0037】第4に、被処理材を支持する支持体が、ベ
ースに対して着脱自在になっているので被処理材の出し
入れが容易となり、熱処理の作業能率を向上させること
ができる。
【0038】そして第5に、支持体を被処理材の最も耐
食性を要求される部分に当接する形状に形成すれば、被
処理材内のAl成分の消費を抑えて主として支持体から
拡散するAl成分によって酸化被膜を形成するので、F
e−Al系軟磁性材の磁気特性を低下させることなく、
その部分のAlを主成分とする酸化被膜が強固となり、
電磁部品の寿命が長期化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、被処理材を治
具内に収納する要領を示す斜視図である。
【図2】同、積層した状態に並べた被処理材を支持体に
挿通する要領を示す斜視図である。
【図3】被処理材の表面に酸化被膜が形成された結晶組
織の断面を示す図である。
【符号の説明】
1 被処理材(ステータ材) 1a,1b 被処理材において最も耐食性を要求される
部分 2 揃え治具(熱処理用治具) 3 支持体 4 ベース 5 カバー 5a 通気孔 7 酸化被膜(耐食性被膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 9/00 C21D 1/00 C23C 8/06 - 8/18 F01F 1/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe−Al系軟磁性材の被処理材の複数
    個を、Al23の焼結体によって構成された揃え治具に
    積層した状態で支持し、 上記被処理材を上記揃え治具とともに熱処理炉内に入れ
    て、Feに対しては還元反応が起こるとともにAlに対
    しては酸化反応が起こる雰囲気または同反応が起こる度
    合いの真空中で950℃〜1150℃に所定時間だけ加
    熱保持して徐冷し、上記加熱保持・徐冷によって、 上記被処理材を磁性焼鈍
    させると同時に上記被処理材の表面にAlを主成分と
    する酸化被膜からなる耐食性被膜を形成させることを特
    徴とするFe−Al系軟磁性材の熱処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1のFe−Al系軟磁性材の熱処
    理方法に使用する揃え治具は、上記被処理材の複数個を
    積層した状態に保持する支持体を有するAl23の焼結
    体からなるベースとこのベースを覆うAl23の焼結体
    からなるカバーとからなり、上記ベースと上記カバーと
    の少なくとも一方には複数の通気孔が形成してあること
    を特徴とするFe−Al系軟磁性材の熱処理に使用する
    治具。
  3. 【請求項3】 請求項2において、上記支持体は上記ベ
    ースに対し着脱自在になっていることを特徴とするFe
    −Al系軟磁性材の熱処理に使用する治具。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、上記支持体
    は、上記被処理材の最も耐食性を要求される部分に当接
    する形状に形成されていることを特徴とするFe−Al
    系軟磁性材の熱処理に使用する治具。
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