JP2784320B2 - 湯面浄化浴槽および湯面浄化システム - Google Patents

湯面浄化浴槽および湯面浄化システム

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JP2784320B2
JP2784320B2 JP6028041A JP2804194A JP2784320B2 JP 2784320 B2 JP2784320 B2 JP 2784320B2 JP 6028041 A JP6028041 A JP 6028041A JP 2804194 A JP2804194 A JP 2804194A JP 2784320 B2 JP2784320 B2 JP 2784320B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湯面に浮かぶ垢や髪の
毛などのゴミを低水位まで有効かつ効率的に回収するこ
とのできる湯面浄化浴槽と、この湯面浄化浴槽を用いた
湯水の循環によりゴミを回収することのできる湯面浄化
システムとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、浴槽に湯水を供給して追焚きを行
なう風呂装置においては、浴槽の中央部より下側に取り
付けられた循環口から湯水を吸引し、濾過器にて垢など
を濾過して浄化し、浴槽に還流させるものが多く使われ
ている。これらの風呂装置は、浴槽中の湯水を吸引して
浄化することから、浴槽内の湯水は浄化してくれるが、
浴槽表面に浮かぶ垢や髪の毛などのゴミは回収して浄化
することができず、結局は洗面器などで垢や髪の毛など
のゴミをすくって捨てなければならなかった。そこで、
本出願人は、先に、浴槽の湯面に浮かぶ垢や髪の毛など
のゴミを効率よく回収するための湯面浄化浴槽とこの浴
槽を用いた浴槽水の還流浄化方法について出願した(特
願平5−217686号、特開平7−68253号
照)。
【0003】この先願の湯面浄化浴槽は、図16および
図17にその概要を示すように、浴槽1の内壁面2の所
定位置に所定容積からなる凹部3を一体的に形成し、こ
の凹部3に着脱式のカバー4を被せることにより、浴槽
1内とは隔成されたゴミ回収室5を形成したもので、前
記カバー4には、浴槽1内の湯水6をゴミ回収室5内に
引き込むための長穴状の開口部7が穿設されているとと
もに、前記カバー4の背面には、ガイドレール8によっ
て案内され、かつそのスカート部9が前記開口部7を覆
うように上下に摺動する断面倒L字形のフロート10が
設けられている。
【0004】さらに、前記カバー4の下端部には、浴槽
1内とゴミ回収室5内とを連通する水抜き用間隙11を
形成するとともに、ゴミ回収室5の下底部にはゴミ回収
室内に吸い込まれた湯水を外部へ排出するための吸込口
12を設け、さらに浴槽1の内壁面2の所望位置には浄
化後の湯水を再び浴槽内へ還流するための吐出口13を
設けたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】先願の湯面浄化浴槽
は、湯面に浮かぶ垢や髪の毛などを効率よく回収し、湯
面のみならず浴槽の湯水を綺麗に維持することができる
という素晴らしいものであるが、カバー4にただ一つの
開口部7を穿設し、この開口部7から浴槽内の湯水6を
吸い込むようにしている。ところで、この開口部7の背
面側には、そのスカート部9が前記開口部を覆うように
上下に摺動するフロート10を設ける必要があり、開口
部7の上下方向の穴寸法をあまりに長くすると、湯面が
低下したときにフロート10スカート部9がゴミ回収室
5の下底に当たってしまい、フロート10はそれ以上下
方へ下がることができなくなってしまう。したがって、
フロート10の動作上、開口部7の上下方向の穴寸法
は、図17に示すように、最大でもカバー4の上下方向
全長の半分以下としなければならなかった。
【0006】浴槽には、体格の大きな人が入る場合や、
子供が入る場合などがあり、体格の大きな人が浴槽から
出たときには水位が大幅に低下したり、また、子供にと
っては水位が低い方が快適な入浴を楽しめる場合があ
る。また、人によっては、体格にかかわらず低い水位が
好みの人や、浴槽の壁面上部までたっぷりと湯を張って
入浴する人もおり、人によって好みの水位がさまざまで
ある。
【0007】しかしながら、先願の湯面浄化浴槽の場
合、浴槽内に張られた湯水の水位がカバー4のほぼ真ん
中あたりまで下がると、開口部7は完全に湯面上に出て
しまい、開口部7より低い水位で入浴を楽しむ場合にお
いて、湯面の垢や髪の毛などのゴミを浄化して清潔な入
浴を楽しむことができず、浴槽の循環口より上の水位
で、入浴者の好みの水位に応じて、清潔感あふれる入浴
を実現しなければならないという課題が生じてきた。
【0008】本発明は上記問題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、先願の湯面浄化浴
槽におけるカバーに改良を加え、湯面に浮かぶ垢や髪の
毛などのゴミを先願の湯面浄化浴槽よりもより低水位ま
で有効かつ効率的に回収することのできる湯面浄化浴槽
、この湯面浄化浴槽を用いた湯水の循環によりゴミを
回収することのできる湯面浄化システムとを提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために次のような構成を採用した。すなわち、
求項1に記載した本発明に係る湯面浄化浴槽は、浴槽の
内壁に、該浴槽の上端部から所定の深さ寸法で形成され
た湯水の回収のための凹部にカバーを被せることによ
、前記浴槽内とは隔成されたゴミ回収室を形成し、前
記カバーに、前記浴槽内と前記ゴミ回収室内とを連通さ
せる開口部を複数形成して、各開口部を、前記浴槽の上
下方向に延在する長穴状に各々構成するとともに、前記
上下方向における前記カバー上での位置を互いにずらし
て各々配置し、前記カバーの前記ゴミ回収室に臨む背面
に、前記各開口部に対応する複数のフロートを設けて、
これら各フロートを、前記ゴミ回収室内の湯水面の変位
に追従して前記背面上を前記上下方向に摺動し、該摺動
により対応する前記各開口部を開閉させるように各々構
成し、前記ゴミ回収室の底部に、該ゴミ回収室から前記
浴槽の外部に湯水を排出するための吸込口を形成すると
ともに、前記浴槽に、前記ゴミ回収室から前記吸込口を
経て前記浴槽の外部に排出された前記湯水を該浴槽の内
部に流入させるための吐出口を形成したことを特徴とす
るものである。
【0010】また、請求項2に記載した本発明に係る湯
面浄化浴槽は、前記フロートは、前記カバーの背面上を
摺動するスカート部と、該スカート部の上端から水平方
向に突設されて前記ゴミ回収室内の湯水面上に位置する
水平突片とを有しているものである。
【0011】さらに、請求項3に記載した本発明に係る
湯面浄化浴槽は、前記各フロートの前記水平突片は、該
各フロートに対応する前記開口部と隣合う他の開口部に
対応する他の前記フロートの前記水平突片に対して接触
可能に構成されているものである。
【0012】また、請求項4に記載した本発明に係る湯
面浄化浴槽は、前記カバーの下端部に、前記浴槽内と前
記ゴミ回収室内とを連通させる水抜き用間隙を設けた
のである。
【0013】さらに、請求項5に記載した本発明に係る
湯面浄化浴槽は、前記水抜き用間隙を開閉するフラップ
と、前記ゴミ回収室内の湯水面の変位に追従して前記フ
ラップを前記水抜き用間隙の閉塞箇所と開放箇所との間
で移動させるフラップレバーとをさらに有しており、該
フラップレバーは、前記ゴミ回収室内の湯水面が前記カ
バー上の前記開口部の下端以上である際に、前記フラッ
プを前記閉塞箇所に位置させるとともに、前記ゴミ回収
室内の湯水面が前記カバー上の最下方に配置された前記
開口部の下端よりも下方である際に、前記フラップを前
開放箇所に位置させるものである。
【0014】また、請求項6に記載した本発明に係る湯
面浄化浴槽は、前記カバーを着脱自在としたものであ
る。
【0015】さらに、請求項7に記載した本発明に係る
湯面浄化システムは、請求項1〜6のいずれかに記載の
前記湯面浄化浴槽と、前記湯面浄化浴槽の前記吸込口に
接続された戻り管と前記吐出口に接続された往き管とを
有する循環経路と、前記循環経路中に設けられ前記吸込
口から排出された湯水を前記吐出口に向けて環流させる
循環ポンプと、前記循環経路中に設けられ前記循環ポン
プにより前記吸込口から前記吐出口に向けて環流される
湯水を濾過する濾過器とを備えたことを特徴とする。
【0016】また、請求項8に記載した本発明に係る湯
面浄化システムは、前記循環経路には、該循環経路を流
れる前記湯水を加熱する熱交換器が選択的に介設される
とともに、前記浴槽に向けて湯水を供給する給湯装置が
選択的に接続されるものである。
【0017】
【作用】請求項1に記載した本発明の湯面浄化浴槽によ
れば、ゴミ回収室の底部の吸込口から浴槽の外部に湯水
を排出すると、その排出量に応じてゴミ回収室内の湯水
面が浴槽内の湯水面よりも降下し、カバーの各開口部
は、その開口部の上端より もゴミ回収室内の湯水面が上
方にある場合は、フロートが湯水中に没してその摺動範
囲の最上端に位置することから閉じられ、また、開口部
の下端よりもゴミ回収室内の湯水面が下方にある場合
は、フロートが湯水面よりも上方にあって、自重により
その摺動範囲の最下端に位置することから開かれる。
らに、開口部の上端と下端との間にゴミ回収室内の湯水
面がある場合は、ゴミ回収室内の湯水面の降下に追従し
てフロートがカバーの背面上を摺動しつつ降下すること
から、ゴミ回収室内の湯水面の位置に応じた寸法で開口
部が上端側から開かれる。 この結果、フロートにより上
端側から開かれている開口部を通して、浴槽内の湯水の
うちゴミ回収室内の湯水面よりも上方の部分の湯水が、
ゴミ回収室内に流入し、この浴槽内からゴミ回収室内へ
の湯水の流入により、浴槽内の湯水表面に浮かんだ垢や
髪の毛などのゴミが浴槽内の湯水と一緒になってゴミ回
収室内に吸い込まれる。
【0018】そして、フロートにより開閉される開口部
が互いの配置を上下方向にずらしてカバー上に複数形成
されていることから、一つの開口部を上下方向に大きい
寸法で形成するのに比べて、各開口部とこの開口部を開
閉するフロートとの上下方向における寸法が小さくな
り、フロートの上下方向寸法が小さくなる分、フロート
が開口部を全開させるために、カバー上の最下方の開口
部よりもさらに下方に必要となる、フロートの逃げ領域
の上下寸法が小さくて済み、したがって、湯水表面に浮
かんだ垢や髪の毛などのゴミを低い水位まで回収するこ
とが可能となる。
【0019】また、請求項2に記載した本発明の湯面浄
化浴槽によれば、開口部の上端と下端との間にゴミ回収
室内の湯水面があり、ゴミ回収室内の湯水面の位置に応
じた寸法で開口部が上端側から開かれている際には、フ
ロートのうちスカート部上端の水平突片が、ゴミ回収室
内の湯水面上に浮いていることから、この上端側から開
かれている開口部においては、浴槽内からゴミ回収室内
への湯水の流入は可能であるものの、ゴミ回収室内から
浴槽内への湯水の逆流は、水平突片に邪魔されて阻止さ
れる。 この結果、ゴミ回収室内に吸い込まれた垢や髪の
毛などのゴミが浴槽内に戻るのを防止することが可能と
なる。
【0020】さらに、請求項3に記載した本発明の湯面
浄化浴槽によれば、各開口部のカバー上での互いの配置
が上下方向にずれており、その上で、各開口部のフロー
トの水平突片とその隣の開口部のフロートの水平突片と
が接触可能であるということは、すなわち、各開口部と
その隣の開口部とが、上下方向において一部重なるよう
にカバー上に配置されていることとなる。 したがって、
ゴミ回収室内の湯水が減少して湯水面が降下する際に
は、その湯水面の降下に追従して降下するフロートによ
りカバー上のある開口部が上端側から開かれつつ、その
開口部が全開状態に近づくと、降下中のフロートの水平
突片が、その開口部よりもカバー上の下方に配置された
隣の開口部のフロートの水平突片に上方から接触し、こ
の隣の開口部のフロートが、ゴミ回収室内の湯水面のさ
らなる降下に追従して降下しようとする際に、既に降下
しているフロートの水平突片により上方から押される。
【0021】反対に、ゴミ回収室内の湯水が増加して湯
水面が上昇する際には、その湯水面の上昇に追従して上
昇するフロートによりカバー上のある開口部が下端側か
ら閉じられつつ、その開口部が全閉状態に近づくと、上
昇中のフロートの水平突片が、その開口部よりもカバー
上の上方に配置された隣の開口部のフロートの水平突片
に下方から接触し、この隣の開口部のフロートが、ゴミ
回収室内の湯水面のさらなる上昇に追従して上昇しよう
とする際に、既に上昇しているフロートの水平突片によ
り下方から押される。 このため、ゴミ回収室内の湯水の
圧力によりフロートのスカート部がカバーの背面に張り
付いて動かなくなるのを防止することが可能となる。
【0022】また、請求項4に記載した本発明の湯面浄
化浴槽によれば、カバーの下端部に浴槽内とゴミ回収室
内とを連通させる水抜き用間隙を設けることにより、給
湯時など浴槽内に湯水を溜める際にはゴミ回収室内と浴
槽内が常に同水位に保たれる だけでなく、入浴終了後な
どにおける浴槽内の湯水の排水時にはこの水抜き用間隙
からゴミ回収室内の湯水も同時に排水される。 したがっ
て、浴槽内の湯水の排水時にゴミ回収室内の湯水を同時
に確実に排水させるために、ゴミ回収室内の湯水の水位
を監視する水位センサや排水弁などをゴミ回収室内に別
に設ける必要がなく、ゴミ回収室部分をより小型に構成
することが可能となるとともに、排水後はゴミ回収室内
に湯水が残留することがないので、湯水を抜く作業を省
くことが可能となり、しかも、ゴミ回収室内での湯水の
残留がなくなる分、浴槽の湯水の排水後に、衛生的に良
好な状態を保つことが可能となる。
【0023】さらに、請求項5に記載した本発明の湯面
浄化浴槽によれば、ゴミ回収室内の湯水面がカバー上の
最下方に配置された開口部の下端よりも下方である際に
は、フラップレバーによってフラップが開放箇所に位置
されて水抜き用間隙が開放されることから、たとえ、カ
バー上の最下方の開口部よりも浴槽内の湯水面が下方に
あり、この最下方の開口部を通して浴槽内の湯水がゴミ
回収室内に流入できない場合であっても、ゴミ回収室の
底部よりも浴槽内の湯水面が上であれば、ゴミ回収室内
の湯水を吸込口から浴槽の外部に排出し、吐出口からゴ
ミ回収室内に湯水を流入させている際に、水抜き用間隙
を通して浴槽内の湯水をゴミ回収室内に流入させて、浴
槽内の垢や髪の毛などのゴミをゴミ回収室内に吸い込ま
せ回収することが可能となる。一方、ゴミ回収室内の湯
水面がカバー上の最下方に配置された開口部の下端以上
である際には、フラップレバーによってフラップが水抜
き用間隙の閉塞箇所に位置されて水抜き用間隙が閉塞さ
れることから、フロートにより開かれた開口部を通して
浴槽内からゴミ回収室内に湯水とともに流入させた垢や
髪の毛などのゴミが、水抜き用間隙を通して浴槽内に戻
るのを防止することが可能になるとともに、水抜き用間
隙を通して浴槽内の湯水がゴミ回収室内に流入すること
を阻止し、カバー上の開口部からの吸引力を高めて、湯
面に浮かぶ垢や髪の毛などのゴミの回収をより容易に
ることが可能となる。
【0024】また、請求項6に記載した本発明の湯面浄
化浴槽によれば、前記カバーを着脱自在とした場合、浴
槽の掃除などに際してゴミ回収室内の掃除を容易にする
ことが可能となる。
【0025】さらに、請求項7に記載した本発明に係る
湯面浄化システムによれば、ゴミ回収室内の湯水を循環
ポンプにより吸込口から循環経路に排出させて、この湯
水を吐出口に向けて環流させることで、ゴミ回収室内の
湯水面が降下して浴槽内の湯水面よりも低くなり、した
がって、ゴミ回収室内の湯水面の降下に追従してフロー
トが降下した開口部を通しての、浴槽内からゴミ回収室
内への湯水の流入を発生させ、浴槽内の垢や髪の毛など
のゴミを効率よくゴミ回収室内に回収させることが可能
となる。 その上、たとえ、ゴミ回収室に回収されたゴミ
のうち垢などの小さなゴミが吸込口から循環経路に排出
されたとしても、循環経路中の濾過器によりこの小さな
ゴミを濾過し、吐出口を経て浴槽内に環流される湯水に
残らないようにすることが可能となる。
【0026】また、請求項8に記載した本発明に係る湯
面浄化システムによれば、前記循環経路に、この循環経
路を流れる湯水を加熱する熱交換器を選択的に介設した
り、浴槽に向けて湯水を供給する給湯装置を選択的に接
続することで、追焚と湯水の補給を行ないながら、浴槽
内の湯水の浄化を行なうことが可能となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図11はカバーに2つの開口部を設けた場
合の本発明に係る湯面浄化浴槽の一実施例を示すもの
で、図1はゴミ回収室部分の拡大断面図、図2は湯面浄
化浴槽の全体斜視図、図3はカバーの斜視図、図4はカ
バーの正面図、図5はカバーの背面図、図6はカバーの
側面図、図7はカバーの底面図、図8はフラップ部分の
拡大図、図9はフラップ部分の拡大断面図、図10はフ
ロートの斜視図、図11はフラップの開閉状態の説明図
である。なお、前述した先願の湯面浄化浴槽と同一若し
くは相当部分には同一の符号を付して示した。
【0028】前記実施例の湯面浄化浴槽の構造を説明す
る前に、実施例の湯面浄化浴槽が先願の湯面浄化浴槽と
大きく異なる点を挙げると、次の通りである。 浴槽1内の湯水6が低水位になっても湯面に浮かぶ
垢や髪の毛などのゴミを回収できるようにするために、
カバー4に第1および第2の二つの開口部7A,7Bを
設けた点。 給湯器などの故障原因となる髪の毛などの大きなゴ
ミを予め取り除くため、ゴミ回収室5下底の吸込口12
にゴミ除去用のフィルター18を装着した点。 ゴミ回収時における湯水の吸引力を増大するため
に、カバー4の下端部の水抜き用間隙11部分に、ゴミ
回収時には該水抜き用間隙11を塞ぎ、かつ浴槽内の湯
水の排水時には該水抜き用間隙11部分を開くように回
動するフラップ16を取り付けた点。 表面張力や水圧によってフロート10A,10Bが
カバー4の背面に張り付いてしまって動けなくなること
を防止するために、フロート10A,10Bの スカート
9A,9Bのカバー摺動面部分に小さな突起22(図
10参照)を複数設けてカバーとフロートが点接触する
ようにするとともに、フロートの所々に切り込み部23
を設け、さらに、水位が第1の開口部7Aから第2の開
口部7Bへ、あるいは第2の開口部7Bから第1の開口
部7Aへ変わる際に、第1および第2のフロート10
A,10Bの水平突片14A,14Bの端縁15A,1
5B同士を当接させ、他方のフロートを上方へ押し上げ
あるいは下方へ押し下げるようにした点。
【0029】進んで、図1〜図11を参照して前記実施
例に係る湯面浄化浴槽の構造について詳細に説明する。
浴槽1には、図1,図2に示すように、その内壁面2に
位置して浴槽の湯水を回収するための所定の容積からな
る凹部3が一体的に形成されており、この凹部3に着脱
式のカバー4を被せることにより、浴槽1内とは隔成さ
れたゴミ回収室5が形成されている。このカバー4に
は、図3,図4に示すように、浴槽1内の湯水をゴミ回
収室5内に吸引するための第1の開口部7Aと第2の開
口部7Bの二つの開口部が左右方向に所定の距離W(図
3参照)を隔てて上下に穿設されている。上側に位置す
る第1の開口部7Aは、浴槽1の満水レベル付近からカ
バー4のほぼ真ん中付近まで達する長穴とされ、下側に
位置する第2の開口部7Bは、この第1の開口部7Aの
下端付近からカバー4の下端のほぼ半分位置付近まで達
する長穴とされている。
【0030】上記上側に位置する第1の開口部7Aの穴
下縁と、下側に位置する第2の開口部7Bの穴上縁は、
横方向から見てわずかの距離だけ重なるように構成され
ており、後述するゴミ回収動作時に、浴槽内の湯水の水
位が第1の開口部7Aから第2の開口部7Bへ、あるい
は逆に第2の開口部7Bから第1の開口部7Aに切り換
わる際に、開口部からの湯水の吸引が途切れることがな
いように工夫されている。
【0031】また、前記カバー4の背面には、図4〜図
9に示すように、前記第1の開口部7A部分に位置し
て、ガイドレール8,8によって案内され、そのス
カート部9Aが前記第1の開口部7Aを覆うように上下
に摺動する断面倒L字形の第1のフロート10Aが取り
付けられているとともに、前記第2の開口部7B部分に
は、ガイドレール8,8によって案内され、そのス
カート部9Bが前記第2の開口部7Bを覆うように上下
に摺動する断面倒L字形の第2のフロート10Bが取り
付けられている。このフロート10A,10Bは、水よ
りも比重が軽く、しかも水に濡れても腐食しない材料、
例えば発泡剤の入ったポリプロピレンやFRP(強化プ
ラスチック)などで構成されている。
【0032】前記第1のフロート10Aの水平突片14
Aおよび第2のフロート10Bの水平突片14Bの相隣
り合う側の端縁15Aと15Bは、お互いに当接できる
ように、相手側の移動軌跡内まで入り込んだ形状とされ
ており、これによって第1のフロート10Aが第1の開
口部7Aの最下端まで下がり、かつ第2のフロート10
Bが第2の開口部7Bの最上端まで上がったときに、お
互いの端縁15A,15B同士が当接して相手方のフロ
ートを上方へ押し上げあるいは下方へ押し下げ、フロー
ト10A,10Bが湯水の表面張力や水圧によってカバ
ー4の背面などに張り付いたままとなることを防止して
いる。
【0033】さらに、この実施例の場合、フロート10
A(10B)のスカート部9A(9B)のカバー摺動面
には、図10に示すように、例えば高さ0.5mm、直
径1mm程度の半球状の小さな突起22が複数形成され
ており、スカート部9A(9B)をカバー4に対して点
接触状態で摺動させるとともに、スカート部9A(9
B)には所々に切り込み部23を設け、開口部7から流
入しようとする湯水の圧力を逃がすようになし、前記フ
ロートの水平突片同士の当接動作と相まって、フロート
の動きがさらに良くなるように工夫されている。
【0034】また、前記カバー4の下端部には、浴槽1
内とゴミ回収室5内とを連通する水抜き用間隙11が形
成されており、この水抜き用間隙11部分には回動式の
フラップ16が取り付けられている。このフラップ16
は、例えばステンレス、銅,アルミなどの水よりも比重
の大きな材料で作られている。このフラップ16は、下
側に位置する第2のフロート10Bによって開閉される
もので、浴槽1内が湯水で満たされて第2のフロート1
0Bが浮いている状態においては、フラップ16自身の
自重により、図11(A)に示すように水抜き用間隙1
1部分を塞ぐように回動し、ゴミ回収室5内をより水密
に維持するように作用する。このフラップ16の閉止時
には、開口部からの吸引力が高まり、湯面に浮かぶ髪の
毛や垢などのゴミの回収がより容易となる。
【0035】一方、入浴終了後の排水時などにおいて、
湯水の水位が第2の開口部7Bの下縁位置よりも低くな
ると、第2のフロート10Bが第2の開口部7Bの最下
端まで降下し、その下端縁でフラップ16のレバー17
を押し、フラップ16は図11(B)に示すように水抜
き用間隙11を開放するように回動する。これにより、
ゴミ回収時にはゴミ回収室5内をより水密として湯水の
吸引力を高め、また排水時には水抜き用間隙11を通じ
てゴミ回収室5内に溜まっている湯水を速やかに浴槽1
内へ排水することができるようにしたものである。
【0036】また、開口部より下に湯面がある時でも、
フラップ16が開いて水抜き用間隙11からゴミ回収室
5内に湯水が入るため、循環ポンプにより湯水の吸引を
行なったときに空気を吸引してしまったりして、循環不
能に陥るようなことはない。さらに、第2の開口部7B
の下端は、ゴミ回収室5の吸込口12より上で、浴槽内
の湯水の循環追焚をするのに安全な水位に相当し、人に
よっては、この第2の開口部より下で、かつ吸込口より
上の水位で入浴を楽しむことがあるが、このような場合
には、フロートが下がってフラップ16を開き、水抜き
用間隙11を開放するので、ここから浴槽内の湯水を吸
引して浄化を行なうことができる。
【0037】ゴミ回収室5の下底部には、第1または第
2の開口部7A,7Bからゴミ回収室内に引き込まれた
湯水をゴミ回収室外へ吸い出すための吸込口12が設け
られ、この吸込口12には垢や髪の毛などのゴミを濾過
するための金属メッシュや不織布などからなるフィルタ
ー18が装着されている。また、水抜き用間隙11の下
部の浴槽内壁面には、ゴミを除去した後の湯水を再び浴
槽1内へ還流するための吐出口13が設けられていると
ともに、浴槽1の底面には浴槽1内の湯水を排水するた
めの排水口19が設けられている。
【0038】前記吐出口13は、浴槽内に吐出された湯
水によって水平よりも下向き、例えば約30度程度下向
きとすることが好ましい。これによって、吐出口13か
ら吹き出された湯水が浴槽内で対流を起こし、浴槽内の
垢や髪の毛などのゴミを湯面に浮かび上がらせ、ゴミの
回収をより促進することが可能となる。
【0039】なお、前記カバー4の背面上端の左右位置
には、カバー4を浴槽1の凹部3に被せた時の緩衝材と
なるゴム脚20が取り付けられ、さらに左右両側には、
ゴミ回収室5内をより水密に保つためのゴムパッキン2
1が埋め込まれている。
【0040】図12に、上記湯面浄化浴槽を用いて構成
した本発明の湯面浄化浴槽装置の一実施例を示す。この
実施例の湯面浄化システムは、上記した浴槽1と給湯機
器51とにより構成されている。給湯機器51は吸込口
12と吐出口13の間に接続されている。なお、図12
の場合、説明を分かり易くするために、浴槽1も給湯機
器51と同様に線図によって簡略化して示した。
【0041】まず、図12中の給湯機器51の構造につ
いて説明する。52は給湯用熱交換器、53は追焚用熱
交換器であって、給湯用熱交換器52の入水口側は、入
水量センサ54、入水温センサ55を介して外部給水管
56に接続されているとともに、流路開閉弁57を介し
てホッパー58に接続されている。一方、給湯用熱交換
器52の出湯口側は、出湯温センサ59、混合弁60、
混合湯温センサ61、外部給湯管62を介して蛇口など
の外部給湯栓(図示なし)に接続されているとともに、
流路開閉弁63を介してホッパー58に接続されてい
る。
【0042】ホッパー58の第1の出湯管64は、水量
計65、流路切換弁66、往き管67を介して浴槽1の
吐出口13に接続されている。また、ホッパー58の第
2の出湯管68は、流路切換弁69、流路切換弁70、
圧力式水位センサ71、温度センサ72、戻り管73を
介して浴槽1のゴミ回収室5の吸込口12に接続されて
いる。圧力式水位センサ71は浴槽1内の水位をその水
圧から検出するものであり、温度センサ72は浴槽1内
の湯水の湯温を検出するものである。
【0043】一方、追焚用熱交換器53の出湯口側74
は、流路切換弁66を介して往き管67に接続されてい
る。追焚用熱交換器53の入水口側75は、殺菌器76
を介して濾過器77に接続されているとともに、流路切
換弁78、流水スイッチ79、追焚用の循環ポンプ8
0、流路切換弁70を介して戻り管73に接続されてい
る。さらに、濾過器77の入口側81は、流路切換弁7
8に接続されているとともに、流路開閉弁82を介して
外部排水管83に接続されている。
【0044】次に、図12〜図14を参照して前記湯面
浄化システムの動作を説明する。なお、図13は湯水6
が第1の開口部7A付近まで張られているときのゴミ回
収動作の説明図、図14は湯水6が第2の開口部7B付
近まで下がったときのゴミ回収動作の説明図である。
【0045】図12において、給湯機器51に付属され
ているリモコン装置(図示せず)を操作し、湯温と水位
を設定した後、リモコンの自動スイッチを押すと給湯を
開始し、給湯用の水が外部給水管56、入水温度センサ
55、入水量センサ54を介して給湯用熱交換器52へ
送られる。この給湯用の水は給湯用熱交換器52におい
て所定温度まで加熱された後、出湯温センサ59、混合
弁60、混合湯温センサ61によって設定温度に調整さ
れ、流路開閉弁63、ホッパー58、水量計65、流路
切換弁69,70、圧力式水位センサ71、温度センサ
72、戻り管73を経由して吸込口12から浴槽1内に
注湯開始される。
【0046】この注湯によって戻り管73内に溜まって
いる空気が排出されると、流路切換弁69,70と流路
切換弁66を切り換え、ホッパー58、水量計65、流
路切換弁66、往き管67を経由して吐出口13から浴
槽1への注湯を行なう。
【0047】このとき、カバー4の水抜き用間隙11に
設けられたフラップ16は、最下端まで降下している第
2のフロート7Bの自重によって押され、図11(B)
に示すように開いているので、上記注湯によって浴槽1
内の湯水6の水位が上がり、その水位が水抜き用間隙1
1位置まで達すると、湯水は水抜き用間隙11からゴミ
回収室5内に流れ込み、浴槽内の湯水6の水位上昇と同
時にゴミ回収室5内の湯水の水位も上昇していく。した
がって、浴槽1内の湯水6の水位とゴミ回収室5内の湯
水の水位は常に一致しているので、ゴミ回収室5内の水
位を監視する必要がなく、ゴミ回収室5内に水位センサ
などを設ける必要がなくなる。
【0048】上記注湯によって浴槽1内の湯水6の水位
が設定された満水位置まで達したことを圧力式水位セン
サ71より検出し、給湯が停止される。このようにして
浴槽1への給湯が終了した後、浴槽内の湯水を設定温度
に維持するための追焚きが開始される。上記実施例に係
る湯面浄化浴槽は、この追焚きと同時に、以下のように
して湯水表面に浮かんでいる垢や髪の毛などのゴミの回
収動作を行なう。
【0049】すなわち、給湯機器51の自動動作あるい
は手動操作よって追焚きが開始されると、循環ポンプ8
0が作動されるとともに追焚用熱交換器53のバーナが
点火される。これによって、ゴミ回収室5内の湯水は、
吸込口12、戻り管73、温度センサ72、圧力式水位
センサ71、流路切換弁70、循環ポンプ80、流水ス
イッチ79、流路切換弁78、濾過器77、殺菌器76
を介して追焚用熱交換器53に送られ加熱された後、追
焚用熱交換器53の出湯口側74、流路切換弁66、往
き管67を介して吐出口13から再び浴槽1内へ還流さ
れる。
【0050】上記のようにして循環ポンプ80が作動し
て追焚きが開始されると、ゴミ回収室5内の湯水の水位
は、図13に示すように、循環ポンプ80の吸引流量に
応じて下降し、浴槽1内の湯水6との間に落差を生じ
る。したがって、この落差のために、浴槽1内の湯水6
は第1の開口部7Aからゴミ回収室5内に流れ込むよう
になる。この時、第1の開口部7Aの湯面よりも下側部
分は第1のフロート10Aのスカート部9Aによって遮
られ、また湯中に水没している第2の開口部7Bの全面
は第2のフロート10Bのスカート部9Bによって遮ら
れているので、浴槽1内の湯水6の表面水が効率よくゴ
ミ回収室5内へ流れ込み、湯面に浮かんだ垢や髪の毛な
どのゴミが効率よく回収される。
【0051】なお、この実施例の場合、図10に示した
ように、フロート10A(10B)のスカート部9A
(9B)のカバー摺動面にはカバー4の背面との間で点
接触を行なわせるための小さな突起22が形成されてお
り、この突起22によってスカート部とカバー背面との
間に僅かな隙間ができるが、この突起22は高さ0.5
mm程度の極めて小さな突起であるため隙間も極めて小
さなものとなり、この隙間から大量のお湯が流れ込んで
前記ゴミ吸引作用に悪影響を及ぼすというようなことは
ない。
【0052】上記のようにしてゴミ回収室5内に吸い込
まれた湯水は、その中に混じっているゴミのうち、髪の
毛などの大きなゴミについては吸込口12に装着されて
いるフィルター18で除去され、さらに、このフィルタ
ー18で除去できなかった垢やフケなどの小さなゴミに
ついては濾過器77で濾過した後、殺菌器76で殺菌さ
れ、追焚用熱交換器53で加熱されて吐出口12から浴
槽1内に再び還流される。
【0053】一方、図14に示すように、浴槽1内の湯
水6の水位が第2の開口部7B付近まで下がった場合に
は、ゴミの回収処理は、前記第1の開口部7Aに代え
て、第2の開口部7Bより行なわれる。すなわち、浴槽
1内の湯水6の水位が第2の開口部7B付近まで低下す
ると、浴槽1内の湯水6とゴミ回収室5内の湯水との間
には図示のように落差を生じ、浴槽1内の湯水6は第2
の開口部7Bからゴミ回収室5内に流れ込み、前述した
場合と同様にしてゴミの回収と殺菌が行なわれる。この
場合において、第2の開口部7Bの湯面よりも下側部分
はスカート部9Bによって遮られているので、浴槽1内
の湯水6がゴミ回収室5内へ集中的に流れ込み、湯面に
浮かんだ垢や髪の毛などのゴミを効率よく回収すること
ができる。
【0054】このように、カバー4に設けるゴミ回収用
の開口部を上下2つに分けることによって、浴槽1内の
湯水6の水位が低下して上側の開口部7Aからゴミの回
収ができなくなっても、引き続いて下側の開口部7Bか
らゴミを回収することができ、先願発明に比べてより低
い水位までゴミの回収を行なうことができる。
【0055】なお、上記ゴミ回収動作中においては、水
抜き用間隙11部分に設けられたフラップ16は、その
自重および循環ポンプ80による吸引力によって、図1
1(A)に示すように水抜き用間隙11を塞ぐように回
動している。したがって、ゴミ回収室5内はより水密に
維持され、その分だけ循環ポンプ80による湯水の吸引
力が大きくなるので、フラップ16を設けていない先願
発明に比べて浴槽内のゴミをより効率良く回収すること
ができる。
【0056】また、浄化後の湯水を還流する吐出口13
は、湯水の吐出方向が水平よりもやや下向き(例えば約
30゜程度)になるように取り付けることが好ましい。
このような向きに取り付けることにより、吐出口13か
ら下向きに吹き出されたお湯が浴槽1内で対流を起こ
し、浴槽底に沈んでいる垢や髪の毛などのゴミを水面ま
で浮かび上がらせ、ゴミの回収をより促進させることが
できる。
【0057】追焚きを止めるために循環ポンプ80を停
止すると、循環ポンプ80による吸引力がなくなるの
で、浴槽1内の湯水6とゴミ回収室5内の湯水の水位差
による水圧によってフラップ16が回動し、浴槽1内の
湯水が水抜き用間隙11からゴミ回収室5内に浸入し、
ゴミ回収室5内の水位は速やかに浴槽内の湯水6と同水
位に戻る。
【0058】この時、ゴミ回収室5内に吸い込まれて残
留している垢や髪の毛などのゴミは、第1および第2の
フロート10A,10Bのスカート部9A,9Bならび
に水面位置に浮かんでいる側のフロートの水平突出片1
4Aまたは14Bによって浴槽1側へ流れ込まないよう
に遮られるので、浴槽1側へ流出することがなく、非常
に衛生的である。
【0059】また、上記ゴミ回収動作時において、浴槽
1内に張られた湯水6の水位が第1の開口部7Aの下端
付近から第2の開口部7Bの上端付近へ変わる際には、
第1の開口部7Aに設けられた第1のフロート10Aは
最下端位置まで下がり、一方、第2の開口部7Bに設け
られた第2のフロート10Bは最上端位置まで浮き上が
った状態となる。
【0060】このため、水位が低下していく際には、上
側から下降してくる第1のフロート10Aの水平突片1
4Aの端縁15Aが第2のフロートの水平突片14Bの
端縁15Bに当接し、第2のフロート10Bを押し下げ
るように作用し、また、水位が上昇していく際には、下
側から上昇していく第2のフロート10Bが第1のフロ
ート10Aを押し上げるように作用する。
【0061】したがって、第1あるいは第2のフロート
10A,10Bが湯水の表面張力や水圧によってカバー
4の背面に張り付いているような場合でも、水位の変化
に伴って一方のフロートが他方のフロートを押し下げあ
るいは押し上げるように作用するので、フロートがカバ
ー背面に張り付いたまま動かなくなるというようなこと
も防止される。
【0062】加えて、第1および第2のフロート10
A,10Bのスカート部9A,9Bには、図10に示し
たように所々に切込み部23が形成されており、第1お
よび第2の開口部7A,7Bから吸引されようとする水
の圧力をこの切り込み部23より逃がし、フロートがカ
バー背面に張り付いて動かなくなることをさらに防止し
ている。
【0063】次に、図15を参照して、浴槽1内に張ら
れた湯水6を排水する場合の動作について説明する。入
浴終了後などにおいて、排水口19を開くと、浴槽1内
とゴミ回収室5内の湯水が浴槽下底の排水口19から排
水されていくが、その水位が第2の開口部7B位置より
も低くなると、第2のフロート10Bは第2の開口部7
Bの最下端位置まで降下し、スカート部9Bの下端部で
フラップ16のレバー17を押してフラップ16を回動
し、水抜き用間隙11部分を開放する(図11(B)参
照)。このため、ゴミ回収室5の下部側に最後まで溜ま
っている湯水も水抜き用間隙11を通じて浴槽1側へ速
やかに流れ出し、浴槽1内の湯水6の排水完了と同時に
ゴミ回収室5内の湯水の排水も完了する。したがって、
ゴミ回収室5内に溜まった湯水を排水するためにカバー
4をいちいち取り外すなどの必要がなくなる。
【0064】また、上記のように水抜き用間隙11を通
じてゴミ回収室5内の湯水が排出されるので、ゴミ回収
室5内に湯水が残留することがなく衛生的であり、ゴミ
回収室5には水位センサや専用の排水弁などを設ける必
要がないので、ゴミ回収室5を小型に構成することがで
き、ゴミ回収室5を従来の浴槽縁部の寸法内に収めるこ
とができる。この結果、浴槽全体としての大きさも従来
の浴槽と同寸法に構成することができ、既設の浴槽を交
換する場合などにおいても浴室の拡張工事などを要する
ことなく対応することができる。
【0065】また、第1および第2フロート10A,1
0Bとして断面倒L字形のものを使用した場合、この倒
L字形のフロート10A,10Bのスカート部9A,9
Bをガイドレール8〜8部分に差し込むだけで簡単
に組み付けることができるので、フロート部分の取付構
造をより簡素化することができ、浴槽の掃除などをより
容易に行なうことができる。
【0066】なお、上記実施例は追焚きと同時にゴミ回
収動作を行なうようにした場合について述べたが、追焚
用熱交換器53のバーナーを点火しないで上記動作を実
行すれば、ゴミの回収のみを行なうことができる。さら
に、上記実施例は、開口部を2つだけ設けた場合につい
て示したが、開口部の数は3個以上設けてもよいもので
ある。開口部の数が多ければ多いほど、より低水位まで
浴槽内の湯水を効率的に吸引することができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た本発明の湯面浄化浴槽によれば、浴槽の内壁に、該浴
槽の上端部から所定の深さ寸法で形成された湯水の回収
のための凹部にカバーを被せることにより、前記浴槽内
とは隔成されたゴミ回収室を形成し、前記カバーに、前
記浴槽内と前記ゴミ回収室内とを連通させる開口部を複
数形成して、各開口部を、前記浴槽の上下方向に延在す
る長穴状に各々構成するとともに、前記上下方向におけ
る前記カバー上での位置を互いにずらして各々配置し、
前記カバーの前記ゴミ回収室に臨む背面に、前記各開口
部に対応する複数のフロートを設けて、これら各フロー
トを、前記ゴミ回収室内の湯水面の変位に追従して前記
背面上を前記上下方向に摺動し、該摺動により対応する
前記各開口部を開閉させるように各々構成し、前記ゴミ
回収室の底部に、該ゴミ回収室から前記浴槽の外部に湯
水を排出するための吸込口を形成するとともに、前記浴
槽に、前記ゴミ回収室から前記吸込口を経て前記浴槽の
外部に排出された前記湯水を該浴槽の内部に流入させる
ための吐出口を形成する構成とした。
【0068】このため、ゴミ回収室の底部の吸込口から
浴槽の外部に湯水を排出すると、その排出量に応じてゴ
ミ回収室内の湯水面が浴槽内の湯水面よりも降下し、カ
バーの各開口部は、その開口部の上端よりもゴミ回収室
内の湯水面が上方にある場合は、フロートが湯水中に没
してその摺動範囲の最上端に位置することから閉じら
れ、また、開口部の下端よりもゴミ回収室内の湯水面が
下方にある場合は、フロートが湯水面よりも上方にあっ
て、自重によりその摺動範囲の最下端に位置することか
ら開かれる。
【0069】さらに、開口部の上端と下端との間にゴミ
回収室内の湯水面がある場合は、ゴミ回収室内の湯水面
の降下に追従してフロートがカバーの背面上を摺動しつ
つ降下することから、ゴミ回収室内の湯水面の位置に応
じた寸法で開口部が上端側から開かれる。
【0070】この結果、フロートにより上端側から開か
れている開口部を通して、浴槽内の湯水のうちゴミ回収
室内の湯水面よりも上方の部分の湯水が、ゴミ回収室内
に流入し、この浴槽内からゴミ回収室内への湯水の流入
により、浴槽内の湯水表面に浮かんだ垢や髪の毛などの
ゴミが浴槽内の湯水と一緒になってゴミ回収室内に吸い
込まれる。
【0071】そして、フロートにより開閉される開口部
が互いの配置を上下方向にずらしてカバー上に複数形成
されていることから、一つの開口部を上下方向に大きい
寸法で形成するのに比べて、各開口部とこの開口部を開
閉するフロートとの上下方向における寸法が小さくな
り、フロートの上下方向寸法が小さくなる分、フロート
が開口部を全開させるために、カバー上の最下方の開口
部よりもさらに下方に必要となる、フロートの逃げ領域
の上下寸法が小さくて済み、したがって、湯水表面に浮
かんだ垢や髪の毛などのゴミを低い水位まで回収するこ
とができる。
【0072】また、請求項2に記載した本発明の湯面浄
化浴槽によれば、前記フロートは、前記カバーの背面上
を摺動するスカート部と、該スカート部の上端から水平
方向に突設されて前記ゴミ回収室内の湯水面上に位置す
る水平突片とを有している構成とした。
【0073】このため、開口部の上端と下端との間にゴ
ミ回収室内の湯水面があり、ゴミ回収室内の湯水面の位
置に応じた寸法で開口部が上端側から開かれている際に
は、フロートのうちスカート部上端の水平突片が、ゴミ
回収室内の湯水面上に浮いていることから、この上端側
から開かれている開口部においては、浴槽内からゴミ回
収室内への湯水の流入は可能であるものの、ゴミ回収室
内から浴槽内への湯水の逆流は、水平突片に邪魔されて
阻止される。
【0074】この結果、ゴミ回収室内に吸い込まれた垢
や髪の毛などのゴミが浴槽内に戻るのを防止することが
できる。
【0075】さらに、請求項3に記載した本発明の湯面
浄化浴槽によれば、前記各フロートの前記水平突片は、
該各フロートに対応する前記開口部と隣合う他の開口部
に対応する他の前記フロートの前記水平突片に対して接
触可能に構成されているものとした。
【0076】このため、各開口部のカバー上での互いの
配置が上下方向にずれており、その上で、各開口部のフ
ロートの水平突片とその隣の開口部のフロートの水平突
片とが接触可能であるということは、すなわち、各開口
部とその隣の開口部とが、上下方向において一部重なる
ようにカバー上に配置されていることとなる。
【0077】したがって、ゴミ回収室内の湯水が減少し
て湯水面が降下する際には、その湯水面の降下に追従し
て降下するフロートによりカバー上のある開口部が上端
側から開かれつつ、その開口部が全開状態に近づくと、
降下中のフロートの水平突片が、その開口部よりもカバ
ー上の下方に配置された隣の開口部のフロートの水平突
片に上方から接触し、この隣の開口部のフロートが、ゴ
ミ回収室内の湯水面のさらなる降下に追従して降下しよ
うとする際に、既に降下しているフロートの水平突片に
より上方から押される。
【0078】反対に、ゴミ回収室内の湯水が増加して湯
水面が上昇する際には、その湯水面の上昇に追従して上
昇するフロートによりカバー上のある開口部が下端側か
ら閉じられつつ、その開口部が全閉状態に近づくと、上
昇中のフロートの水平突片が、その開口部よりもカバー
上の上方に配置された隣の開口部のフロートの水平突片
に下方から接触し、この隣の開口部のフロートが、ゴミ
回収室内の湯水面のさらなる上昇に追従して上昇しよう
とする際に、既に上昇しているフロートの水平突片によ
り下方から押される。
【0079】このため、ゴミ回収室内の湯水の圧力によ
りフロートのスカート部がカバーの背面に張り付いて動
かなくなるのを防止することができる。
【0080】また、請求項4に記載した本発明の湯面浄
化浴槽によれば、前記カバーの下端部に、前記浴槽内と
前記ゴミ回収室内とを連通させる水抜き用間隙を設ける
構成とした。
【0081】このため、カバーの下端部に浴槽内とゴミ
回収室内とを連通させる水抜き用間隙を設けることによ
り、給湯時など浴槽内に湯水を溜める際にはゴミ回収室
内と浴槽内が常に同水位に保たれるだけでなく、入浴終
了後などにおける浴槽内の湯水の排水時にはこの水抜き
用間隙からゴミ回収室内の湯水も同時に排水される。
【0082】したがって、浴槽内の湯水の排水時にゴミ
回収室内の湯水を同時に確実に排水させるために、ゴミ
回収室内にゴミ回収室内の湯水の水位を監視する水位セ
ンサや排水弁などを別に設ける必要がなく、ゴミ回収室
部分をより小型に構成することができるとともに、排水
後はゴミ回収室内に湯水が残留することがないので、湯
水を抜く作業を省くことができ、しかも、ゴミ回収室内
での湯水の残留がなくなる分、浴槽の湯水の排水後に、
衛生的に良好な状態を保つことができる。
【0083】さらに、請求項5に記載した本発明の湯面
浄化浴槽によれば、前記水抜き用間隙を開閉するフラッ
プと、前記ゴミ回収室内の湯水面の変位に追従して前記
フラップを前記水抜き用間隙の閉塞箇所と開放箇所との
間で移動させるフラップレバーとをさらに有しており、
該フラップレバーは、前記ゴミ回収室内の湯水面が前記
カバー上の最下方に配置された前記開口部の下端以上で
ある際に、前記フラップを前記閉塞箇所に位置させると
ともに、前記ゴミ回収室内の湯水面が前記カバー上の最
下方に配置された前記開口部の下端よりも下方である際
に、前記フラップを前記開放箇所に位置させる構成とし
た。
【0084】このため、ゴミ回収室内の湯水面がカバー
上の最下方に配置された開口部の下端よりも下方である
際には、フラップレバーによってフラップが開放箇所に
位置されて水抜き用間隙が開放されることから、たと
え、カバー上の最下方の開口部よりも浴槽内の湯水面が
下方にあり、この最下方の開口部を通して浴槽内の湯水
がゴミ回収室内に流入できない場合であっても、ゴミ回
収室の底部よりも浴槽内の湯水面が上であれば、ゴミ回
収室内の湯水を吸込口から浴槽の外部に排出し、吐出口
からゴミ回収室内に湯水を流入させている際に、水抜き
用間隙を通して浴槽内の湯水をゴミ回収室内に流入させ
て、浴槽内の垢や髪の毛などのゴミをゴミ回収室内に吸
い込ませ回収することができる。
【0085】一方、ゴミ回収室内の湯水面がカバー上の
最下方に配置された開口部の下端以上である際には、フ
ラップレバーによってフラップが水抜き用間隙の閉塞箇
所に位置されて水抜き用間隙が閉塞されることから、フ
ロートにより開かれた開口部を通して浴槽内からゴミ回
収室内に湯水とともに流入させた垢や髪の毛などのゴミ
が、水抜き用間隙を通して浴槽内に戻るのを防止するこ
とが可能になるとともに、水抜き用間隙を通して浴槽内
の湯水がゴミ回収室内に流入することを阻止し、カバー
上の開口部からの吸引力を高めて、湯面に浮かぶ垢や髪
の毛などのゴミの回収をより容易にすることができる。
【0086】また、請求項6に記載した本発明の湯面浄
化浴槽によれば、前記カバーを着脱自在とした場合、浴
槽の掃除などに際してゴミ回収室内の掃除を容易にする
ことができる。
【0087】さらに、請求項7に記載した本発明に係る
湯面浄化システムによれば、請求項1〜6のいずれかに
記載の前記湯面浄化浴槽と、前記湯面浄化浴槽の前記吸
込口に接続された戻り管と前記吐出口に接続された往き
管とを有する循環経路と、前記循環経路中に設けられ前
記吸込口から排出された湯水を前記吐出口に向けて環流
させる循環ポンプと、前記循環経路中に設けられ前記循
環ポンプにより前記吸込口から前記吐出口に向けて環流
される湯水を濾過する濾過器とを備える構成とした。
【0088】このため、ゴミ回収室内の湯水を循環ポン
プにより吸込口から循環経路に排出させて、この湯水を
吐出口に向けて環流させることで、ゴミ回収室内の湯水
面が降下して浴槽内の湯水面よりも低くなり、したがっ
て、ゴミ回収室内の湯水面の降下に追従してフロートが
降下した開口部を通しての、浴槽内からゴミ回収室内へ
の湯水の流入を発生させ、浴槽内の垢や髪の毛などのゴ
ミを効率よくゴミ回収室内に回収させることができる。
【0089】その上、たとえ、ゴミ回収室に回収された
ゴミのうち垢などの小さなゴミが吸込口から循環経路に
排出されたとしても、循環経路中の濾過器によりこの小
さなゴミを濾過し、吐出口を経て浴槽内に環流される湯
水に残らないようにすることができる。
【0090】また、請求項8に記載した本発明に係る湯
面浄化システムによれば、前記循環経路には、該循環経
路を流れる前記湯水を加熱する熱交換器が選択的に介設
されるとともに、前記浴槽に向けて湯水を供給する給湯
装置が選択的に接続される構成とした。
【0091】このため、前記循環経路に、この循環経路
を流れる湯水を加熱する熱交換器を選択的に介設した
り、浴槽に向けて湯水を供給する給湯装置を選択的に接
続することで、追焚と湯水の補給を行ないながら、浴槽
内の湯水の浄化を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る湯面浄化浴槽のゴミ回収室部分の
拡大断面図である。
【図2】前記実施例に係る湯面浄化浴槽の全体斜視図で
ある。
【図3】前記実施例におけるカバーの斜視図である。
【図4】前記実施例におけるカバーの正面図である。
【図5】前記実施例におけるカバーの背面図である。
【図6】前記実施例におけるカバーの側面図である。
【図7】前記実施例におけるカバーの底面図である。
【図8】前記実施例におけるカバー下端の水抜き用間隙
部分の拡大図である。
【図9】前記実施例におけるカバー下端の水抜き用間隙
部分の拡大側面図である。
【図10】前記実施例におけるフロートの斜視図であ
る。
【図11】前記実施例におけるフラップの開閉状態の説
明図である。
【図12】本発明に係る湯面浄化システムの一実施例を
示す図である。
【図13】水位が第1の開口部付近にある場合の前記実
施例に係る湯面浄化システムのゴミ回収動作の説明図で
ある。
【図11】水位が第2の開口部付近にある場合の前記実
施例に係る湯面浄化システムのゴミ回収動作の説明図で
ある。
【図15】前記実施例に係る湯面浄化システムにおける
排水動作の説明図である。
【図16】先願に係る湯面浄化浴槽の説明図である。
【図17】先願に係る湯面浄化浴槽のカバーの斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 浴槽 2 浴槽の内壁面 3 凹部 4 カバー 5 ゴミ回収室 6 湯水 7A 第1の開口部 7B 第2の開口部 8〜8ガイドレール 9A 第1のフロートのスカート部 9B 第2のフロートのスカート部 10A 第1のフロート 10B 第2のフロート 11 水抜き用間隙 12 吸込口 13 吐出口 14A 第1のフロートの水平突片 14B 第2のフロートの水平突片 15A 水平突片の端縁 15B 水平突片の端縁 16 フラップ 17 フラップのレバー 18 フィルター 19 排水口 20 ゴム脚 21 ゴムパッキン 51 給湯機器 52 給湯用熱交換器 53 追焚用熱交換器 58 ホッバー 67 往き管 73 戻り管 76 殺菌器 77 濾過器 80 循環ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 35/027 A47K 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽の内壁に、該浴槽の上端部から所定
    の深さ寸法で形成された湯水の回収のための凹部にカバ
    ーを被せることにより、前記浴槽内とは隔成されたゴミ
    回収室を形成し、 前記カバーに、前記浴槽内と前記ゴミ回収室内とを連通
    させる開口部を複数形成して、各開口部を、前記浴槽の
    上下方向に延在する長穴状に各々構成するとともに、前
    記上下方向における前記カバー上での位置を互いにずら
    して各々配置し、 前記カバーの前記ゴミ回収室に臨む背面に、前記各開口
    部に対応する複数のフロートを設けて、これら各フロー
    トを、前記ゴミ回収室内の湯水面の変位に追従して前記
    背面上を前記上下方向に摺動し、該摺動により対応する
    前記各開口部を開閉させるように各々構成し、 前記ゴミ回収室の底部に、該ゴミ回収室から前記浴槽の
    外部に湯水を排出するための吸込口を形成するととも
    に、前記浴槽に、前記ゴミ回収室から前記吸込口を経て前記
    浴槽の外部に排出された前記湯水を該浴槽の内部に流入
    させるための吐出口を形成した、 ことを特徴とする湯面浄化浴槽。
  2. 【請求項2】 前記フロートは、前記カバーの背面上を
    摺動するスカート部と、該スカート部の上端から水平方
    向に突設されて前記ゴミ回収室内の湯水面上に浮く水平
    突片とを有していることを特徴とする請求項1記載の湯
    面浄化浴槽。
  3. 【請求項3】 前記各フロートの前記水平突片は、該各
    フロートに対応する前記開口部と隣合う他の開口部に対
    応する他の前記フロートの前記水平突片に対して接触可
    能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の
    湯面浄化浴槽。
  4. 【請求項4】 前記カバーの下端部に、前記浴槽内と前
    記ゴミ回収室内とを連通させる水抜き用間隙を設けたこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の湯面浄
    化浴槽。
  5. 【請求項5】 前記水抜き用間隙を開閉するフラップ
    と、前記ゴミ回収室内の湯水面の変位に追従して前記フ
    ラップを前記水抜き用間隙の閉塞箇所と開放箇所との間
    で移動させるフラップレバーとをさらに有しており、該
    フラップレバーは、前記ゴミ回収室内の湯水面が前記カ
    バー上の最下方に配置された前記開口部の下端以上であ
    る際に、前記フラップを前記閉塞箇所に位置させるとと
    もに、前記ゴミ回収室内の湯水面が前記カバー上の最下
    方に配置された前記開口部の下端よりも下方である際
    に、前記フラップを前記開放箇所に位置させることを特
    徴とする請求項4に記載の湯面浄化浴槽。
  6. 【請求項6】 前記カバーを着脱自在としたことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の湯面浄化浴槽。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の湯面浄
    化浴槽と、 前記湯面浄化浴槽の前記吸込口に接続された戻り管と前
    記吐出口に接続された往き管とを有する循環経路と、 前記循環経路中に設けられ前記吸込口から排出された湯
    水を前記吐出口に向けて環流させる循環ポンプと、 前記循環経路中に設けられ前記循環ポンプにより前記吸
    込口から前記吐出口に向けて環流される湯水を濾過する
    濾過器と、 を備えたことを特徴とする湯面浄化システム。
  8. 【請求項8】 前記循環経路には、該循環経路を流れる
    前記湯水を加熱する熱交換器が選択的に介設されるとと
    もに、前記浴槽に向けて湯水を供給する給湯装置が選択
    的に接続されることを特徴とする請求項7記載の湯面浄
    化システム。
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