JP2783897B2 - ヘリカルインターナルギアの塑性加工装置 - Google Patents

ヘリカルインターナルギアの塑性加工装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
に係わり、特に、金属素材を金型内にパンチにより順次
押し込み、一回の金型内通過でヘリカルインターナルギ
アを押し出し形成するヘリカルインターナルギアの塑性
加工装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、捩じれ歯を有するヘリカルインターナルギアを
押し出し加工により塑性成形する装置としては、例え
ば、米国特許第3,605,475号明細書および同第3,910,091
号明細書等に開示されるものが知られている。
しかしながら、このような従来の装置では、リードギ
ャップの発生およびこれによる金型と素材との焼き付
き,かじり等の発生があり、また、ヘリカルインターナ
ルギアの工業的量産に適していないという問題があっ
た。
そこで、このような問題を解決したヘリカルインター
ナルギアの塑性加工装置として、本出願人は、先に、特
願昭62−330926号としてヘリカルインターナルギアの塑
性加工装置を出願した。
このヘリカルインターナルギアの塑性加工装置は、中
心穴を有する金属素材が挿入される外形拘束用コンテナ
と、このコンテナの下方に位置して円周方向に相対回転
可能に配置されたダイと、前記コンテナ内の中心軸線上
に配置した上マンドレルと、この上マンドレルの下端に
円周方向に回転可能に連結されているとともに前記ダイ
内の中心軸線上に配置された下マンドレルと、前記上下
マンドレルと前記コンテナおよびダイ間の隙間内に前記
金属素材を順次押し込むパンチとを備え、前記下マンド
レルの外周壁には、その上端部外周から素材押し出し方
向に行くにしたがいヘリカルインターナルギア歯形に変
化する形状のアプローチ歯形を有するアプローチ部およ
びこれに連設するヘリカルインターナルギア歯形の完成
歯形部を形成し、前記下マンドレルの前記アプローチ部
の始端と対向する前記ダイの内周面には、金属素材を縮
径してヘリカルインターナルギア成形に必要な断面積を
設定する縮径部を形成するとともに、前記下マンドレル
のアプローチ部に対向して素材外周部がアプローチ部に
より次第にヘリカルインターナルギア歯形に流動変形さ
れる過程での実質的外形拡大量があっても素材の水平断
面積が一定となるように素材外形を拡大変形させる外径
成形部を形成し、さらに前記下マンドレルの完成歯形部
に対向して成形品の外径を正規寸法に設定する円筒部を
形成してなるものである。
そして、このヘリカルインターナルギアの塑性加工装
置によれば、第9図および第10図に示すように、下マン
ドレル11のマウス部13においてマウス径D1とダイ15の最
小径部17とによって形成される空間の水平断面積と、ア
プローチ部19の各階層においてアプローチ部19とダイ15
の外径成形部21とによって形成される水平断面積が、最
終的に得られるヘリカルインターナルギアの断面積とほ
ぼ同一であることにより、アプローチ部19から完成歯形
部23を含むどの階層においても素材と下マンドレル1の
リードが一定に保持され、これにより、リードギャップ
の発生およびこれによる下マンドレル11と素材との焼き
付き,かじり等の発生を有効に防止し、また、ヘリカル
インターナルギアの工業的量産を可能にすることができ
る。
なお、図においてDは、完成歯形の歯先径を示してお
り、また、符号25は上マンドレルを示している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来のヘリカルインターナ
ルギアの塑性加工装置では、設計製作上は、下マンドレ
ル11およびダイ15の各寸法が設計値とほぼ同一に設定さ
れ、ダイ15と下マンドレル11との間隙が、空間としては
同一の水平断面積を有していても、第11図に示すよう
に、下マンドレル11のアプローチ部19に形成されるアプ
ローチ歯形27の歯先形成部29に素材31が完全に充填され
ず残余空間33が形成されてしまうという問題があった。
このように残余空間33が形成されると、素材31として
は、水平断面積が減少し、すなわち、軸方向に伸展し、
かつまた、この残余空間33に、素材31を最終的に充填す
るのにも、多大な自己発生的カウンター圧力が必要にな
り、最終的に完全に充填するためには、摩擦抵抗により
自己発生的カウンター圧力を発生させる完成歯形部23
に、過大な長さが要求されることになる。
なお、この残余空間33は、実設計製作上、アプローチ
部19を、例えば、0.5〜1.0mm毎に10階層程度に分割し、
いかなる階層間においても水平断面積が増大することを
避ける方向で、有効桁数を3桁程度で数値処理した結果
発生する各階層における1〜2%の実質断面減少率が存
在しても、その変形抵抗による側方応力によって素材31
が充填されるものではないことが本発明者によって確認
されている。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされ
たもので、アプローチ部において残余空間が発生して
も、素材断面積をヘリカルインターナルギアの最終歯形
断面積とほぼ同一の値に常に維持することのできるヘリ
カルインターナルギアの塑性加工装置を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
は、中心穴を有する金属素材が挿入される外形拘束用コ
ンテナと、このコンテナの下方に位置して円周方向に相
対回転可能に配置されたダイと、前記コンテナ内の中心
軸線上に配置した上マンドレルと、この上マンドレルの
下端に円周方向に回転可能に連結されているとともに前
記ダイ内の中心軸線上に配置された下マンドレルと、前
記上下マンドレルと前記コンテナおよびダイ間の隙間内
に前記金属素材を順次押し込むパンチとを備え、前記下
マンドレルの外周壁には、その上端部外周から素材押し
出し方向に行くにしたがいヘリカルインターナルギア歯
形に変化する形状のアプローチ歯形を有するアプローチ
部およびこれに連設するヘリカルインターナルギア歯形
の完成歯形部を形成し、前記下マンドレルの前記アプロ
ーチ部の始端と対向する前記ダイの内周面には、金属素
材を縮径してヘリカルインターナルギア成形に必要な断
面積を設定する縮径部を形成するとともに、前記下マン
ドレルのアプローチ部に対向して素材外周部がアプロー
チ部により次第にヘリカルインターナルギア歯形に流動
変形される過程での実質的外形拡大量があっても素材の
水平断面積が一定となるように素材外形を拡大変形させ
る外径成形部を形成し、さらに前記下マンドレルの完成
歯形部に対向して成形品の外径を正規寸法に設定する円
筒部を形成してなるヘリカルインターナルギアの塑性加
工装置において、前記下マンドレルのアプローチ部に形
成されるアプローチ歯形の歯先形成部に、この歯先形成
部に素材が完全に充填されず残余空間が形成されてしま
うことを補うための補填空間を形成したものである。
請求項2のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
は、請求項1において、補填空間は、アプローチ歯形の
歯先形成部の谷径を径方向に縮小することにより形成さ
れ、その溝底径を、完成歯形歯先径より小とされている
ものである。
請求項3のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
は、請求項2において、溝底径と完成歯形歯先径との径
差が0.5モジュール以内であるものである。
請求項4のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
は、請求項1において、補填空間は、アプローチ歯形の
歯先形成部を、隣接するアプローチ歯形方向に向けて拡
大することにより形成されているものである。
〔作 用〕
請求項1のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
では、下マンドレルのアプローチ部に形成されるアプロ
ーチ歯形の歯先形成部に、この歯先形成部に素材が完全
に充填されず残余空間が形成されてしまうことを補うた
めの補填空間を形成したので、アプローチ部における素
材の押し出し時には、補填空間に素材が流れ、アプロー
チ部における素材断面積がヘリカルインターナルギアの
最終歯形断面積とほぼ同一の値に常に維持される。そし
て、補填空間に流れた素材は、完成歯形部において残余
空間に充填されることになる。
請求項2のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
では、補填空間が、アプローチ歯形の歯先形成部の谷径
を径方向に縮小することにより形成され、かつ、その溝
底径が、完成歯形歯先径より小とされる。
請求項3のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
では、溝底径と完成歯形歯先径との径差が0.5モジュー
ル以内とされる。
請求項4のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
では、補填空間が、アプローチ歯形の歯先形成部を、隣
接するアプローチ歯形方向に向けて拡大することにより
形成される。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細を図面を用いて説明する。
第1図および第2図は、第3図のヘリカルインターナ
ルギアの塑性加工装置の下マンドレルの詳細を示してお
り、第3図は、本発明のヘリカルインターナルギアの塑
性加工装置の一実施例を示している。
第3図において符号41は、中心穴43を有する金属の素
材45が挿入される外形拘束用のコンテナを示している。
このコンテナ41の下方には、コンテナ41に対して円周
方向に相対回転可能にダイ47が配置されている。
コンテナ41とダイ47内の中心軸線上には、上部に上マ
ンドレル46が配置されている。
そして、この上マンドレル46の下端には、下マンドレ
ル47が配置されている。
この下マドレル47は、上マンドレル46に、ブッシュ50
およびボルト52を介して、円周方向に回転可能に連結さ
れ、また、ダイ49内の中心軸線上に配置されている。
コンテナ41の上方には、上下マンドレル46,47とコン
テナ41およびダイ49間の隙間内に金属素材45を順次押し
込むパンチ51が配置されている。
下マンドレル47の外周壁には、第1図および第2図に
示すように、その上端部外周面から素材45押し出し方向
に行くにしたがいヘリカルインターナルギア歯形に変化
する形状のアプローチ歯形53を有するアプローチ部55が
形成されている。
そして、このアプローチ部55に連設してヘリカルイン
ターナルギア歯形の完成歯形部57が形成されている。
一方、ダイ49のアプローチ部55の始端と対向する内周
面には、第3図に示したように、金属素材45を縮径して
ヘリカルインターナルギア成形に必要な断面積を設定す
る縮径部59が形成されている。
また、ダイ49における下マンドレル47のアプローチ部
55に対向する位置には、素材45外周部がアプローチ部55
により次第にヘリカルインターナルギア歯形に流動変形
される過程での実質的外形拡大量があっても素材45の水
平断面積が一定となるように素材45外径を拡大変形させ
る外径成形部61が形成されている。
さらに、ダイ49には、下マンドレル47の完成歯形部57
に対向して成形品の内径を正規寸法に設定する円筒部63
が形成されている。
なお、第3図において、符号65は、スライダを示して
おり、このスライダ65には、ホルダ67を介してパンチ51
が円周方向に回転可能に支持されている。
また、符号69は、ボルスタを示しており、このボルス
タ69には、受台71が固定され、また、複数のガイドロッ
ド73の下端が固定されている。
このガイドロッド73には、支持プレート75が上下動自
在に支持され、支持プレート75は、圧縮ばね77により上
方に向けて付勢されている。
支持プレート75には、ボルト79によりホルダ81が固定
され、このホルダ81には、コンテナ41およびダイ47のフ
ランジ部83,85が回転可能に支持されている。
しかして、この実施例では、第1図,第2図および第
4図に示すように、下マンドレル47のアプローチ部55に
形成されるアプローチ歯形53の歯先形成部87には、この
歯先形成部87に素材45が完全に充填されず残余空間が形
成されてしまうことを補うための補填空間89が形成され
ている。
この補填空間89は、アプローチ歯形53の歯先形成部87
の谷径を径方向に縮小することにより形成され、その溝
底径D0を、完成歯形歯先径Dより小とされている。
そして、この実施例では、溝底径D0と完成歯形歯先径
Dとの径差が0.5モジュールとされている。
以上のように構成されたヘリカルインターナルギアの
塑性加工装置では、コンテナ41と上マンドレル46との間
に素材45を収容した後、スライダ65を下降させ、パンチ
51により、素材45を下マンドレル47のアプローチ部55お
よび完成歯形部57に向けて前方押し出しすることにより
所定形状のヘリカルインターナルギア91が形成される。
そして、以上のように構成されたヘリカルインターナ
ルギアの塑性加工装置では、下マンドレル47のマウス部
93のマウス径とダイ49の最小径部95とによって形成され
る空間の水平断面積と、アプローチ部55の各階層におい
てアプローチ部55とダイ49の外径成形部61とによって形
成される水平断面積が、最終的に得られるヘリカルイン
ターナルギアの断面積とほぼ同一であることにより、ア
プローチ部55から完成歯形部57を含むどの階層において
も素材45と下マンドレル47のリードが一定に保持され、
これにより、リードギャップの発生およびこれによる下
マンドレル47と素材45との焼き付き,かじり等の発生を
有効に防止し、また、ヘリカルインターナルギアの工業
的量産を可能にすることができる。
しかして、以上のように構成されたヘリカルインター
ナルギアの塑性加工装置では、下マンドレル47のアプロ
ーチ部55に形成されるアプローチ歯形53の歯先形成部87
に、この歯先形成部87に素材45が完全に充填されず残余
空間が形成されてしまうことを補うための補填空間89を
形成したので、アプローチ部55における素材45の押し出
し時には、第4図に示したように、補填空間89に素材A
が流れることになり、アプローチ部55において残余空間
Bが発生しても、素材45断面積をヘリカルインターナル
ギアの最終歯形断面積とほぼ同一の値に常に維持するこ
とができる。
そして、補填空間89に流れた素材Aは、完成歯形部57
において残余空間Bに充填されることになるため、非常
に精度の高いヘリカルインターナルギアを得ることがで
きる。
また以上のように構成されたヘリカルインターナルギ
アの塑性加工装置では、補填空間89を、アプローチ歯形
53の歯先形成部87の谷径を径方向に縮小することにより
形成し、かつ、その溝底径D0を、完成歯径歯先径Dより
小としたので、補填空間89への素材45の流れが円滑とな
り、また、補填空間89の形成が非常に容易となる。
さらに、以上のように構成されたヘリカルインターナ
ルギアの塑性加工装置では、溝底径D0と完成歯形歯先径
Dとの径差を0.5モジュールとしたので、補填空間89の
形成により下マンドレル47の剛性が低下することを有効
に防止できる。
なお、第4図に示した素材Aと残余空間Bとをバラン
スさせるための溝底径D0と完成歯形歯先径Dとの径差
は、実験により0.5モジュール程度あれば充分であるこ
とが確認されたが、これより大きく設定しても、実質的
には、素材Aが増大することはなく、不都合が発生しな
いことが実験により確認されている。
第5図および第6図は、本発明のヘリカルインターナ
ルギアの塑性加工装置の他の実施例を示すもので、この
実施例では、補填空間89を形成するアプローチ歯形53の
歯先形成部87の溝底径D0が、下マンドレル47の上端面ま
で延在開放されている。
以上のように構成されたヘリカルインターナルギアの
塑性加工装置においても第1図に示した実施例とほぼ同
様の効果を得ることができるが、この実施例では、補填
空間89を下マンドレル47の上端面まで延在したので、下
マンドレル47の製作を非常に容易なものにすることが可
能となる。
第7図は、本発明のヘリカルインターナルギアの塑性
加工装置の他の実施例を示すもので、この実施例では、
補填空間89を形成するアプローチ歯形53の歯先形成部87
の溝底径D0が、アプローチ部55から下方に向けて距離L
だけ延在されている。
以上のように構成されたヘリカルインターナルギアの
塑性加工装置においても第1図に示した実施例とほぼ同
様の効果を得ることができる。
第8図は、本発明のヘリカルインターナルギアの塑性
加工装置の他の実施例を示すもので、この実施例では、
補填空間97が、アプローチ歯形53の歯先形成部87を、隣
接するアプローチ歯形53方向に向けて拡大することによ
り形成されている。
以上のように構成されたヘリカルインターナルギアの
塑性加工装置においても第1図に示した実施例とほぼ同
様の効果を得ることができるが、この実施例では、下マ
ンドレルの外形が縮小するのを防止できる。なお、この
実施例の場合には、下マンドレルの製作が困難になるた
め、製造上の問題を考慮した場合には、第6図に示した
実施例のように製作することが好ましい。
〔発明の効果〕
以上述べたように、請求項1のヘリカルインターナル
ギアの塑性加工装置では、下マンドレルのアプローチ部
に形成されるアプローチ歯形の歯先形成部に、この歯先
形成部に素材が完全に充填されず残余空間が形成されて
しまうことを補うための補填空間を形成したので、アプ
ローチ部における素材の押し出し時には、補填空間に素
材が流れることになり、アプローチ部において残余空間
が発生しても、素材断面積をヘリカルインターナルギア
の最終歯形断面積とほぼ同一の値に常に維持することが
できる。
そして、補填空間に流れた素材は、完成歯形部におい
て残余空間に充填されることになるため、非常に精度の
高いヘリカルインターナルギアを得ることができる。
請求項2のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
では、補填空間を、アプローチ歯形の歯先形成部の谷径
を径方向に縮小することにより形成し、かつ、その溝底
径を、完成歯形歯先径より小としたので、補填空間への
素材の流れが円滑となり、また、補填空間の形成が非常
に容易となる。
請求項3のヘリカリインターナルギアの塑性加工装置
では、溝底径と完成歯形歯先径との径差を0.5モジュー
ル以内としたので、補填空間の形成により下マンドレル
の剛性が低下することを有効に防止できる。
請求項4のヘリカルインターナルギアの塑性加工装置
では、補填空間を、アプローチ歯形の歯先形成部を、隣
接するアプローチ歯形方向に向けて拡大することにより
形成したので、ダイの外形が拡大するのを防止できると
いう利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は第3図の下マンドレルの詳細を示す縦断面図で
ある。 第2図は第1図の下マンドレルの詳細を示す上面図であ
る。 第3図は本発明のヘリカルインターナルギアの塑性加工
装置の一実施例を示す縦断面図である。 第4図は下マンドレルに形成される補填空間の詳細を説
明するための説明図である。 第5図は本発明のヘリカルインターナルギアの塑性加工
装置の他の実施例の下マンドレルを示す縦断面図であ
る。 第6図は第5図の下マンドレルの上面図である。 第7図は本発明のヘリカルインターナルギアの塑性加工
装置のさらに他の実施例の下マンドレルを示す縦断面図
である。 第8図は本発明のヘリカルインターナルギアの塑性加工
装置のさらに他の実施例の下マンドレルを示す説明図で
ある。 第9図は従来のヘリカルインターナルギアの塑性加工装
置のダイおよびマンドレルを示す縦断面図である。 第10図は第9図の上面図である。 第11図は下マンドレルに形成される残余空間の詳細を説
明するための説明図である。 〔主要な部分の符号の説明〕 41……コンテナ 45……素材 46……上マンドレル 47……下マンドレル 49……ダイ 51……パンチ 53……アプローチ歯形 55……アプローチ部 57……完成歯形部 59……縮径部 61……外径成形部 63……円筒部 87……歯先形成部 89……補填空間。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心穴を有する金属素材が挿入される外形
    拘束用コンテナと、このコンテナの下方に位置して円周
    方向に相対回転可能に配置されたダイと、前記コンテナ
    内の中心軸線上に配置した上マンドレルと、この上マン
    ドレルの下端に円周方向に回転可能に連結されていると
    ともに前記ダイ内の中心軸線上に配置された下マンドレ
    ルと、前記上下マンドレルと前記コンテナおよびダイ間
    の隙間内に前記金属素材を順次押し込むパンチとを備
    え、前記下マンドレルの外周壁には、その上端部外周か
    ら素材押し出し方向に行くにしたがいヘリカルインター
    ナルギア歯形に変化する形状のアプローチ歯形を有する
    アプローチ部およびこれに連設するヘリカルインターナ
    ルギア歯形の完成歯形部を形成し、前記下マンドレルの
    前記アプローチ部の始端と対向する前記ダイの内周面に
    は、金属素材を縮径してヘリカルインターナルギア成形
    に必要な断面積を設定する縮径部を形成するとともに、
    前記下マンドレルのアプローチ部に対向して素材外周部
    がアプローチ部により次第にヘリカルインターナルギア
    歯形に流動変形される過程での実質的外形拡大量があっ
    ても素材の水平断面積が一定となるように素材外形を拡
    大変形させる外径成形部を形成し、さらに前記下マンド
    レルの完成歯形部に対向して成形品の外径を正規寸法に
    設定する円筒部を形成してなるヘリカルインターナルギ
    アの塑性加工装置において、前記下マンドレルのアプロ
    ーチ部に形成されるアプローチ歯形の歯先形成部に、こ
    の歯先形成部に素材が完全に充填されず残余空間が形成
    されてしまうことを補うための補填空間を形成したこと
    を特徴とするヘリカルインターナルギアの塑性加工装
    置。
  2. 【請求項2】補填空間は、アプローチ歯形の歯先形成部
    の谷径を径方向に縮小することにより形成され、その溝
    底径を、完成歯形歯先径より小とされていることを特徴
    とする請求項1記載のヘリカルインターナルギアの塑性
    加工装置。
  3. 【請求項3】溝底径と完成歯形歯先径との径差が0.5モ
    ジュール以内であることを特徴とする請求項2記載のヘ
    リカルインターナルギアの塑性加工装置。
  4. 【請求項4】補填空間は、アプローチ歯形の歯先形成部
    を、隣接するアプローチ歯形方向に向けて拡大すること
    により形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    ヘリカルインターナルギアの塑性加工装置。
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