JP2782984B2 - 増幅型光電変換素子 - Google Patents

増幅型光電変換素子

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JP2782984B2
JP2782984B2 JP3156146A JP15614691A JP2782984B2 JP 2782984 B2 JP2782984 B2 JP 2782984B2 JP 3156146 A JP3156146 A JP 3156146A JP 15614691 A JP15614691 A JP 15614691A JP 2782984 B2 JP2782984 B2 JP 2782984B2
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久夫 伊藤
毅 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリなどに用
いられる光電変換素子に係り、特に光電流の増幅ができ
る増幅型光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のイメ−ジセンサとしては、光電変
換素子の集合体で原稿幅とほぼ同じ幅の光電変換素子ア
レイを有し、原稿と密着して用いられる密着型イメ−ジ
センサがあった。また、従来のイメ−ジセンサにおける
光電変換素子には、ショットキ−接合の光電変換素子
と、p-i-n 型の光電変換素子とがあった。
【0003】従来の密着型イメ−ジセンサにおけるショ
ットキ−接合の光電変換素子の構造ついて、図8の平面
説明図と図8のA−A′部分の断面説明図である図9を
使って説明する。
【0004】ショットキ−接合の光電変換素子は、図9
に示すようにガラス等の絶縁性の基板1上に金属電極2
となるクロム、半導体層3となる水素化アモルファスシ
リコン(a−Si:H)、透明電極5となる酸化インジ
ウム錫(ITO)を順次積層したサンドイッチ型の構造
となっている。
【0005】また、図8に示すように、金属電極2は共
通電極となっており、その上部を半導体層3が主走査方
向に離散的に形成され、更にその上部を透明電極5も離
散的に形成されてイメ−ジセンサの個別電極となるよう
形成され、金属電極2と透明電極5で半導体層3を挟ん
だ部分が一画素分の受光部を形成している。そして、金
属電極2には、正のバイアス電圧が印加されている。
【0006】従来のショットキ−接合の光電変換素子に
おけるキャリアの動きについて図10を使って説明す
る。図10はエネルギ−バンド図であって、縦方向が電
位差を示している。この場合、金属電極2は透明電極5
に対して正にバイアスされており、半導体層3のa−S
i:H膜の光学的バンドギヤップは約1.7eVであ
る。透明電極5及び金属電極2は半導体層3とショット
キ−接合を有し、透明電極5と半導体層3の間の接合は
電子に対するバリア−として、また金属電極2と半導体
層3の間の接合はホ−ルに対するバリア−として動作す
る。
【0007】光が半導体層3内へ入射すると、図10に
示すように半導体層3内で電子e8とホ−ルh8 を一対
とするキャリアが生成され、ホ−ルh8 は透明電極5側
に到達するよう動作し、電子e8 は金属電極2側に到達
するまで動作し、半導体層3内に光量に対応した光電流
が発生することになる。
【0008】次に、従来の密着型イメ−ジセンサにおけ
るp-i-n 型の光電変換素子の構造について、図11の断
面説明図を使って説明する。p-i-n 型の光電変換素子
は、図11に示すように絶縁性の基板1上に金属電極2
となるクロム、n+ 型半導体層6となるn+ 水素化アモ
ルファスシリコン(n+ a−Si:H),半導体層3と
なる水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)、p
+ 型半導体層7となるp+ 水素化アモルファスシリコン
(p+ a−Si:H)、透明電極5となるITOが順次
積層したサンドイッチ構造をしている。また、金属電極
2は共通電極となっており、透明電極5が個別電極とな
るように形成されている。そして、金属電極2には、正
のバイアス電圧が印加されている。
【0009】そして、上記従来のp-i-n 型の光電変換素
子においては、量子効率が1を越えられないために、光
電流が低く、高解像度及び光応答反応の高速化への対応
が困難であるとのことから、p+ 型半導体層7と半導体
層3の間に絶縁層4を一層薄く挟むことにより、高電界
時のおけるキャリアの増倍効果を利用した光電変換素子
が提案されている。
【0010】例えば、上記従来のp-i-n 型の光電変換素
子のp+ 型半導体層7と半導体層3の界面において、光
学ギャップが2.4eVであるアモルファス系の窒化シ
リコン(a−SiNx )を絶縁層として挿入し、バイア
ス電圧を20〜30Vとすれば、a−SiNx の膜厚を
0〜500オングストロ−ムと変化させて量子効率が1
を越えるようにすることができ、しかも、a−SiNx
の膜厚が上記範囲内において厚くなるに従って電流の増
加率も大きくなることが報告されている([応用物理学
会予稿集 ’89春]、4a−ZR−8、吉見、浜川 e
t al参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のショットキ−接合の光電変換素子では、高解像度を
図ろうとした場合に、各光電変換素子の受光領域面積を
小さくして高感度化を図らなければならないので、各光
電変換素子の受ける光量が従来と比較して減少してしま
い、半導体層中で生成されるキャリアの数も減少するた
め、光電流の低下を招き、感度低下になるとの問題点が
あった。
【0012】また、上記従来の絶縁層が挿入されたp-i-
n 型の光電変換素子においても、光電流増幅率(ゲイ
ン)が5〜10程度とまだ不充分であり、且つ光応答速
度も数msec と非常に遅い為、ファクシミリ等において
特に必要とされていた原稿読み取りの高速化への対応が
困難であるとの問題点もあった。
【0013】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、ショットキ−接合の光電変換素子及びp-i-n 型の光
電変換素子の高電界印加時における光電流を量子効率が
1を越えるよう増幅し、且つ光応答速度を不純物ド−プ
により高速化した光電変換素子とすることで、高感度の
増幅型光電変換素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、増幅型光電変換素
子において、基板上に形成された金属電極と、前記金属
電極上に形成されたi型半導体層と、前記i型半導体層
上に形成された透明電極と、前記i型半導体層中に形成
された絶縁層とを有することを特徴としている。
【0015】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、増幅型光電変換素子において、基板
上に形成された金属電極と、前記金属電極上に形成され
たn型半導体層と、前記n型半導体層上に形成されたi
型半導体層と、前記i型半導体層上に形成されたp型半
導体層と、前記p型半導体層上に形成された透明電極
と、前記n型半導体層と前記p型半導体との間に複数層
形成された絶縁層とを有することを特徴としている。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明によれば、i型半導体層中
に絶縁層を形成した増幅型光電変換素子としているの
で、金属電極側のi型半導体層で発生したキャリアのう
ちホ−ルを絶縁層にトラップさせることにより電界変調
を起こさせ、透明電極側のi型半導体層中の電子のトン
ネリング増倍により光電流を増幅できる。
【0017】請求項2記載の発明によれば、i型半導体
層中に複数の絶縁層を形成したp-i-n 型の増幅型光電変
換素子としているので、複数の絶縁層によってi型半導
体層中で発生したキャリアのうちトラップされるホ−ル
の量を増大させて電界変調を起こさせ、電子のトンネリ
ング増倍により光電流を更に増幅できる。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照しながら説明
する。イメ−ジセンサは、ガラス等の絶縁性の基板上に
並設された複数個のサンドイッチ型の光電変換素子から
なる長尺状の光電変換素子アレイと、各光電変換素子に
それぞれ接続された駆動回路から構成されている。各光
電変換素子に発生した電荷は、時系列的に駆動回路にて
画像信号として出力される。
【0019】図1は、本発明の一実施例に係るショット
キ−接合の増幅型光電変換素子の断面説明図である。
尚、図8〜図10において、同様の構成をとる部分につ
いては同一の符号を付して説明する。
【0020】ショットキ−接合の増幅型光電変換素子
は、ガラス等の絶縁性の基板1上にクロム等により膜厚
500〜1000オングストロ−ムとなるよう金属電極
2が共通電極として形成され、金属電極2上部にイント
リンシックの水素化アモルファスシリコン(i−a−S
i:H)からなる膜厚5000〜10000オングスト
ロ−ムのi型半導体層3aが離散的に形成されている。
【0021】そして、i型半導体層3a上部にアモルフ
ァス系の窒化シリコン(a−SiNx )からなる膜厚5
0〜500オングストロ−ムの薄い絶縁層4が形成さ
れ、絶縁層4上部にやはりi−a−Si:Hからなる膜
厚500〜5000オングストロ−ムのi型半導体層3
bが形成され、i型半導体層3b上部に酸化インジウム
スズ(ITO)からなる膜厚500〜1500オングス
トロ−ムの透明電極5が各々形成されている積層構造の
光電変換素子となっている。
【0022】そして、金属電極2がイメ−ジセンサの主
走査方向に帯状に形成されて共通電極となっており、ま
た半導体層3aは金属電極2を覆うように離散的に形成
され、薄い絶縁層4も同様にi型半導体層3a上部に形
成され、更に絶縁層4上部にi型半導体層3bと透明電
極5とが順に積層される構成になっている。尚、金属電
極2は、イメ−ジセンサの共通電極となっており、正の
電圧が印加される構成である。
【0023】次に、実施例のショットキ−接合の増幅型
光電変換素子の製造方法について説明する。ガラス等の
基板上1にスパッタ法によりクロムを500〜1000
オングストロ−ム程度に着膜し、共通電極となるような
所定の形状にパタ−ニングして金属電極2を形成する。
【0024】続いて、i型半導体層3aとなるi−a−
Si:HをプラズマCVD法によりSiH4 ガスを用い
基板温度200〜300℃で5000〜10000オン
グストロ−ム程度に着膜する。
【0025】次に、絶縁層4となるa−SiNx をSi
4 及びNH3 ガスを用いSiH4/NH3 =1/2〜
1の混合比で基板温度200〜300℃で50〜500
オングストロ−ム程度に着膜する。
【0026】更に、i型半導体層3bとなるi−a−S
i:Hをi型半導体層3aと同様の着膜法により500
〜5000オングストロ−ム程度に着膜する。
【0027】続いて、透明電極5となるITOをスパッ
タ法により500〜1500オングストロ−ム程度に室
温着膜する。次いで、ITOをフォトリソグラフィ−に
より個別電極となるような離散形状にパタ−ニングして
透明電極5を形成し、i−a−Si:H,a−SiNx
,i−a−Si:Hの各層をドライエッチングにより
所定の形状にパタ−ニングすることによりi型半導体層
3b、絶縁層4、i型半導体層3aの形状を形成し、本
実施例であるショットキ−接合の増幅型光電変換素子が
完成する。
【0028】次に、本実施例の動作を図3のバイアス印
加時の状態のバンド図を使って説明する。尚、図2は、
本実施例のショットキ−接合の増幅型光電変換素子のバ
イアス印加していない状態のバンド図であり、図2、図
3は図10同様縦方向が電位差を示している。本実施例
のショットキ−接合の増幅型光電変換素子においては、
入射光のうち短波長光Xはi型半導体層3bに到達し、
長波長光Yはi型半導体層3aにまで到達するものとし
て、以下説明する。
【0029】金属電極2側を正電圧とした逆バイアスを
印加しているので、短波長光Xによってi型半導体層3
b内で生成された一対のキャリアのうちホ−ルh1 は透
明電極5に到達し、電子e1 は薄い絶縁層4を通過して
そのまま金属電極2に到達する。一方、長波長光Yによ
ってi型半導体層3a内で生成された一対のキャリアの
うち電子e2 は金属電極2に到達するが、移動度の低い
ホ−ルh2 は絶縁層4方向に移動し、薄い絶縁層4との
界面にトラップされる。
【0030】そして、絶縁層5との界面にトラップされ
た、例えば、ホ−ルh2 、ホ−ルh3 によりi型半導体
層3b中の電子e3 、電子e4 が絶縁層4との界面に生
成され、電界変調が起きて、i型半導体層3bの価電子
帯中の電子e3 、電子e4 等のトンネリング効果によ
り、電子e3 、電子e4 は絶縁層4を通過して金属電極
2に到達する。したがって、膜厚が50〜500オング
ストロ−ムの薄い絶縁層4が存在することにより、電子
e1 、電子e2 の他に電子e3 、電子e4等が得られる
ので、本実施例のショットキ−接合の増幅型光電変換素
子においてはトンネリング増倍により量子効率1を越え
るフォトキャリアを得ることができる。
【0031】本実施例のショットキ−接合の増幅型光電
変換素子によれば、この増幅型光電変換素子を高密度化
した集合体からなる光電変換素子アレイを用いれば、高
感度で高解像度のイメ−ジセンサが実現できる効果があ
る。
【0032】特に、図1において、金属電極2側のi型
半導体層3aを透明電極側5のi型半導体層3bよりも
厚くしているので、金属電極2側のi型半導体層3aで
生成されるホ−ル数が多くなり、従って、絶縁層4界面
において蓄積されるホ−ル数も多くなるので光電流増幅
が一層効果的となる。
【0033】また、本実施例のショットキ−接合の増幅
型光電変換素子において形成される絶縁層を複数層とす
れば、各絶縁層でトンネリング増倍が引き起こされるた
め、光電流の増幅が更に増大する効果がある。
【0034】次に、別の実施例について、図4を使って
説明する。図4は、別の実施例に係る増幅型光電変換素
子で、絶縁層が挿入され、且つAl、Ga,In等の不
純物をド−ピングしたp-i-n 型の増幅型光電変換素子の
断面説明図である。
【0035】p-i-n 型の増幅型光電変換素子は、ガラス
等の絶縁性の基板1上にクロム等による膜厚500〜1
000オングストロ−ムの金属電極2と、n+ 水素化ア
モルファスシリコン(n+ a−Si:H)からなる膜厚
100〜1000オングストロ−ムのn+ 型半導体層6
と、イントリンシックの水素化アモルファスシリコン
(i−a−Si:H)からなる膜厚1000〜5000
オングストロ−ムのi型半導体層3aと、アモルファス
系の窒化シリコン(a−SiNx )等からなる膜厚10
0〜1000オングストロ−ムの薄い絶縁層4aと、i
型半導体層3aと同様にi−a−Si:Hからなる膜厚
1000〜5000オングストロ−ムのi型半導体層3
bが形成され、a−SiNx 等からなる膜厚100〜1
000オングストロ−ムの薄い絶縁層4bと、i−a−
Si:Hからなる膜厚1000〜5000オングストロ
−ムのi型半導体層3cと、a−SiNx 等からなる膜
厚100〜1000オングストロ−ムの薄い絶縁層4c
と、p+ a−Si:Hからなる膜厚100〜1000オ
ングストロ−ムのp+ 型半導体層7と、酸化インジウム
スズ(ITO)からなる膜厚500〜1500オングス
トロ−ムの透明電極5とが順次積層された構造となって
いる。
【0036】但し、金属電極2は、イメ−ジセンサの主
走査方向に帯状に形成されて共通電極となっており、正
のバイアス電圧が印加されている。また、透明電極5
は、個別電極となるような所定の形状に形成されてい
る。そして、金属電極2と透明電極5との間の各層(n
+ 型半導体層6、i型半導体層3a、絶縁層4a、i型
半導体層3b、絶縁層4b、i型半導体層3c、絶縁層
3c,p+ 型半導体層7)は、それぞれ離散的に形成さ
れ、更に、i型半導体層3a、i型半導体層3b、i型
半導体層3cの上層部数10オングストロ−ムにはA
l、Ga、In等の不純物が10〜1000ppm 程度ド
−ピングされている。
【0037】次に、別の実施例のp-i-n 型の増幅型光電
変換素子の製造方法について説明する。ガラス等の基板
1上にスパッタ法によりクロムを500〜1000オン
グストロ−ム程成する。そして、金属電極2をフォトリ
ソグラフィ−により共通電極となるような帯状の形状に
パタ−ニングして形成する。
【0038】続いて、n+ 型半導体層6となるn+ a−
Si:HをPH3 及びSiH4 ガスを用いPH3 /Si
4 =1/100の混合比で基板温度250℃で500
オングストロ−ム程度に着膜する。
【0039】次に、i型半導体層3aとなるi−a−S
i:HをプラズマCVD法によりSiH4 ガスを用い基
板温度250℃で2000オングストロ−ム程度に着膜
する。但し、このi−a−Si:H層の上層数10オン
グストロ−ム程度には、10〜1000ppm 程度のA
l,Ga,In等の不純物がド−ピングされている。
【0040】更に、絶縁層4aとなるa−SiNx をS
iH4 及びNH3 ガスを用いSiH4 /NH3 =1/5
の混合比で基板温度250℃で500オングストロ−ム
程度に着膜する。
【0041】そして、i型半導体層3bとなるi−a−
Si:Hをi型半導体層3aと同様の着膜法により、上
記の不純物を10〜1000ppm 程度程度ド−ピングし
た数10オングストロ−ム程度の層を上部に有するよう
に2000オングストロ−ム程度着膜する。
【0042】次に、絶縁層4bとなるa−SiNx をS
iH4 及びNH3 ガスを用いSiH4 /NH3 =1/5
の混合比で基板温度250℃で500オングストロ−ム
程度に着膜する。
【0043】続いて、i型半導体層3cとなるi−a−
Si:Hをi型半導体層3aと同様の着膜法により、上
記の不純物を10〜1000ppm 程度ド−ピングした数
10オングストロ−ム程度の層を上部に有するように2
000オングストロ−ム程度着膜する。
【0044】そして、絶縁層4cとなるa−SiNx を
絶縁層4a,絶縁層4bと同様の方法により500オン
グストロ−ム程度に着膜する。
【0045】更に、p+ 型半導体層7となるp+ a−S
i:HをB26 とH2 及びSiH4 ガスを用い、B2
6 /H2 /SiH4 =1/100/100の混合比で
基板温度250℃で150オングストロ−ム程度に着膜
する。
【0046】続いて、スパッタ法により透明電極5とな
るITOを500〜1500オングストロ−ム程度に室
温着膜する。次いでITOを個別電極となるような形状
にパタ−ニングして透明電極5を形成し、p+ a−S
i:H,a−SiNx ,i−a−Si:H,a−SiN
x ,i−a−Si:H,a−SiNx 、i−a−Si:
H,n+ a−Si:Hをドライエッチングにより所定の
離散形状にパタ−ニングp+ 型半導体層7、絶縁層4
c、i型半導体層3c,絶縁層4b、i型半導体層3
b,絶縁層4a,i型半導体層3a、n+ 型半導体層6
の各層の形状を形成することにより、別の実施例のp-i-
n 型の増幅型光電変換素子が完成する。
【0047】次に、別の実施例の動作を図6のバイアス
印加時の状態のバンド図を使って説明する。尚、図5
は、別の実施例のp-i-n 型の増幅型光電変換素子のバイ
アス印加していない状態のバンド図であり、図5、図6
は図10同様縦方向が電位差を示している。別の実施例
の増幅型光電変換素子においては、入射光のうち短波長
光Xはi型半導体層3cに到達し、長波長光Y1 及びY
2 は、それぞれi型半導体層3b及びi型半導体層3a
にまで到達するものとして、以下説明する。
【0048】金属電極2側を正電圧としたバイアスを印
加しているので、短波長光Xによってi型半導体層3c
内で生成された一対のキャリアのうちホ−ルh1 は不純
物準位に沿って透明電極5へ到達し、電子e1 は絶縁層
4bと絶縁層4a及びn+ 型半導体層6を通過して金属
電極2に到達する。一方、長波長光Y1 によってi型半
導体層3b内で生成された一対のキャリアのうち電子e
2 は絶縁層4aとn+型半導体層6とを通過して金属電
極2に到達し、移動度の低いホ−ルh2 は不純物準位に
沿って絶縁層4b方向に移動し、絶縁層4b界面にトラ
ップされる。
【0049】更に、長波長光Y2 によってi型半導体層
3a内で生成された一対のキャリアのうち電子e3 はn
+ 型半導体層6を通過して金属電極2に到達し、移動度
の低いホ−ルh3 は不純物準位に沿って絶縁層4a方向
に移動し、絶縁層4a界面にトラップされる。
【0050】そして、絶縁層4bとの界面にトラップさ
れた、例えば、ホールh2,ホールh4によってi型半
導体層3c中より電子e4、電子e5が絶縁層5bとの
界面に生成され、電界変調が起きて、i型半導体層3c
の価電子帯中の電子e4、電子e5等のトンネリング効
果により、電子e4、電子e5は絶縁層4bと絶縁層4
a及びn+型半導体層6を通過して金属電極2に到達す
る。同様に、絶縁層4aとの界面にトラップされた、例
えば、ホールh3,ホールh5によってi型半導体層3
b中より電子e6、電子e7が絶縁層4aとの界面に生
成され、電界変調が起きて、i型半導体層3bの価電子
帯中の電子e6、電子e7等のトンネリング効果によ
り、電子e6、電子e7は絶縁層4aとn+型半導体層
を通過して金属電極2に到達する。
【0051】したがって、膜厚が50〜500オングス
トロ−ムの薄い絶縁層4aと絶縁層4bが存在すること
により、電子e1 、電子e2 、電子e3 の他に電子e4
、電子e5 、電子e6 、電子e7 等が得られ、且つ各
半導体層と絶縁層との界面部分におけるAl,Ga,I
n等の不純物ド−プにより、不純物準位がエネルギ−準
位の浅い位置に多量に作られているので、別の実施例の
p-i-n 型の増幅型光電変換素子においてはトンネリング
増倍により量子効率1を越え且つ半導体層と絶縁層との
界面におけるトラッピング及びデトラッピング時間が短
く光応答反応の速いフォトキャリアを得ることができ
る。
【0052】次に、別の実施例のp-i-n 型の増幅型光電
変換素子のイメ−ジセンサにおける、電流−電圧特性を
図7を使って説明する。図7は、縦軸が明電流を、横軸
がバイアス電圧をそれぞれ示している。
【0053】例として、バイアス電圧が20〜30Vの
場合、図7に示すように、従来例の絶縁層1層のみのp-
i-n 型の光電変換素子においてはゲインが5〜10であ
るのに対して、別の実施例の絶縁層3層のp-i-n 型の増
幅型光電変換素子におけるゲインが約20と大幅に改善
され、且つ光応答反応も従来例の数msec から数100
μsec へと約1桁の改善が為される。
【0054】それ故、別の実施例のp-i-n 型の増幅型光
電変換素子を高密度化した集合体からなる光電変換素子
アレイを用いれば、光応答速度が速く且つ高感度で高解
像度のイメ−ジセンサが実現できる効果がある。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、i型半導
体層中に絶縁層を形成した増幅型光電変換素子としてい
るので、金属電極側のi型半導体層で発生したキャリア
のうちホ−ルを絶縁層にトラップさせることにより電界
変調を起こさせ、透明電極側のi型半導体層中の電子の
トンネリング増倍により光電流を増幅できる効果があ
る。
【0056】請求項2記載の発明によれば、i型半導体
層中に複数の絶縁層を形成したp-i-n 型の増幅型光電変
換素子としているので、複数の絶縁層によってi型半導
体層中で発生したキャリアのうちトラップされるホ−ル
の量を増大させて電界変調を起こさせ、電子のトンネリ
ング増倍により光電流を更に増幅できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るショットキ−接合の
増幅型光電変換素子の断面説明図である。
【図2】 本実施例に係るショットキ−接合の増幅型光
電変換素子のバイアス印加していない状態のバンド図で
ある。
【図3】 本実施例に係るショットキ−接合の増幅型光
電変換素子のバイアス印加時の状態のバンド図である。
【図4】 本発明の別の実施例に係るp-i-n 型の増幅型
光電変換素子の断面説明図である。
【図5】 別の実施例のp-i-n 型の増幅型光電変換素子
のバイアス印加していない状態のバンド図である。
【図6】 別の実施例のp-i-n 型の増幅型光電変換素子
のバイアス印加時の状態のバンド図である。
【図7】 別の実施例のp-i-n 型の増幅型光電変換素子
のバイアス印加時の電流−電圧特性図である。
【図8】 従来のショットキ−接合の光電変換素子の平
面説明図である。
【図9】 従来のショットキ−接合の光電変換素子構造
の図7におけるA−A′部分の断面説明図である。
【図10】 従来の光電変換素子のバイアス印加時の状
態のバンド図である。
【図11】 従来のp-i-n 型の光電変換素子の断面説明
図である。
【符号の説明】
1…基板、 2…金属電極、 3…i型半導体層、 4
…絶縁層、 5…透明電極、 6…n+ 型半導体層、
7…p+ 型半導体層、 X…短波長光、 Y…長波長
光、 e…電子、 h…ホ−ル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−66178(JP,A) 特開 昭61−244072(JP,A) 特開 昭59−55081(JP,A) 特開 平3−187276(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された金属電極と、前記金
    属電極上に形成されたi型半導体層と、前記i型半導体
    層上に形成された透明電極と、前記i型半導体層中に形
    成された絶縁層とを有することを特徴とする増幅型光電
    変換素子。
  2. 【請求項2】 基板上に形成された金属電極と、前記金
    属電極上に形成されたn型半導体層と、前記n型半導体
    層上に形成されたi型半導体層と、前記i型半導体層上
    に形成されたp型半導体層と、前記p型半導体層上に形
    成された透明電極と、前記n型半導体層と前記p型半導
    体との間に複数層形成された絶縁層とを有することを特
    徴とする増幅型光電変換素子。
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