JP2782604B2 - 多気筒エンジンの吸気装置 - Google Patents

多気筒エンジンの吸気装置

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JP2782604B2 JP23061289A JP23061289A JP2782604B2 JP 2782604 B2 JP2782604 B2 JP 2782604B2 JP 23061289 A JP23061289 A JP 23061289A JP 23061289 A JP23061289 A JP 23061289A JP 2782604 B2 JP2782604 B2 JP 2782604B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は多気筒エンジンの吸気装置、特に各気筒に接
続される複数の分岐通路と、これらの分岐通路が集合す
る集合室と、その上流側に連設される上流通路とで構成
される多気筒エンジンの吸気装置に関する。
(従来の技術) 近年、自動車用等のエンジンにおいては、出力性能の
向上のために、慣性効果や共鳴効果等の吸気系内におけ
る吸気の動的効果を利用して吸気充填効率を高めように
する場合がある。この場合、吸気系統には、エアクリー
ナから導かれた上流通路が接続されるサージタンク等の
集合部が設けられ、該集合部から分岐された気筒数と同
数の分岐通路を各気筒にそれぞれ接続する構成とされ
る。
このような構成によれば、上記集合部を、吸気弁の開
時に分岐通路の下流部に発生する負圧波を正圧波に反転
される大気解放部として作用させることにより、慣性効
果による吸気充填量の増大効果が得られ、また、該集合
部とその上流側通路とでなる空間を吸気系内の圧力振動
に対する共鳴空間として作用させることにより、共鳴効
果による吸気充填量の増大効果が得られる。
ところで、上記のような集合部として、従来は、一端
の壁面もしくは周壁面の中央部に上流側通路が接続され
且つ各分岐通路が周壁面に並設される細長いサージタン
ク状のものが多く用いられているが、このような集合部
の場合、上記上流側通路の接続部から各分岐通路の接続
部までの距離や各分岐通路の長さが相違するため、各気
筒への吸気の分配性或は各気筒に対する慣性効果の作用
等が不均一になり、また上流側通路の開口部から各分岐
通路の開口部に至る吸気の流動経路が急激に屈曲するこ
とになって、吸気の吸入抵抗が増大することになる。
これに対しては、例えば実開昭60−88062号公報に第
7図に示すような形状の集合部が開示されている。つま
り、この集合部Aは、略円錐台状とされていると共に、
その小径側の端面に開口する上流通路の開口部Bの中心
を通る軸線L−Lに関して、該集合部自体の形状及び大
径側の端面に開口する各分岐通路C…Cの開口部の配置
を略線対称に設けた形状とされている。
これによれば、集合部Aにおける上流側通路の開口部
Bから各分岐通路C…Cの開口部までの距離や各分岐通
路C…Cの長さが略等しくなって、各気筒への吸気の分
配性や各気筒に対する慣性効果の作用等が均一化され、
また吸気の流動経路の急激な屈曲がなくなって吸気抵抗
が低減され、その結果、吸気充填効率ないしエンジン出
力性能が向上することになる。また、集合部Aの下流側
の端面に各分岐通路C…Cの上流端が近接して開口する
ので、慣性効果に関して、各分岐通路C…Cが互いに他
の分岐通路Cに対する大気解放空間として作用し、従っ
て集合部Aの容積を小さくすることができるのである。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記の慣性効果は、吸気弁の開時に分岐通
路の下流部に生じる負圧波が該通路を上流側に向かって
伝播し、大気解放部(集合部)で正圧波に反転した上で
下流側に方向変換した後、この正圧波が吸気弁の閉弁直
前に分岐通路下流端に到達したときに最も大きな過給効
果が得られるものであり、このように圧力波が分岐通路
を2往復する時間と吸気弁の開時から閉時までの時間と
が略等しくなる特定のエンジン回転数で効果が最大とな
る。また、共鳴効果も、各気筒における吸気弁の開時に
順次生じる負圧波が吸気振動の起振力となって、その振
動周波数が集合部とその上流側通路とでなる共鳴空間の
固有振動数に一致したときに大きな過給効果が得られる
ものであるから、同じく特定のエンジン回転数で効果が
最大となる。
つまり、吸気の慣性効果や共鳴効果等の動的効果は、
吸気系統の所定の形状に対して、特定の同調回転数及び
その近傍の回転数においてのみ得られるものであって、
広いエンジン回転領域で常に過給効果が得られるもので
はなく、一般に、慣性効果を利用する場合には同調回転
数を比較的高回転数に設定し、共鳴効果を利用する場合
には同調回転数を比較的低回転数に設定するのが通例で
ある。
そこで、本発明は、前述の吸気の分配性の均一化や吸
気抵抗の低減化等を図った吸気装置において、吸気の動
的効果による過給効果が広いエンジン回転領域で得られ
るようにすることを課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため、本発明は次のように構成し
たことを特徴とする。
すなわち、本発明に係る多気筒エンジンの吸気装置
は、吸気行程が等間隔となる複数の気筒毎にグループ分
け可能な4気筒以上の気筒を有し、且つ各気筒にそれぞ
れ接続される気筒数と同数の分岐通路と、これらの分岐
通路が集合する集合室と、該集合室の上流側に連設され
る上流通路とを有すると共に、上記集合室を、上記各分
岐通路上流端の開口部における軸線と略同一方向の軸線
を有し且つ上流通路が接続された上流側端面から各分岐
通路が接続された上記上流側端面より大きい断面積を有
する下流側端面にかけて断面積が滑らかに変化する形状
とした構成において、上記集合室及び上流通路を、これ
らの軸線に沿って延びる隔壁により、上記気筒グループ
毎に複数の集合室及び上流通路に分割する。そして、該
隔壁における集合室下流側端面の近傍位置に分割された
各集合室を互いに連通させる連通孔を設けると共に、該
連通孔に、エンジンの低回転領域で閉じ、高回転領域で
開く開閉弁を備えたことを特徴とする。
(作用) 上記の構成によれば、エンジンの低回転領域では、開
閉弁が集合室と上流通路とを分割する隔壁に設けられた
連通孔を閉じるので、該集合室及び上流通路が複数の気
筒グループ毎に完全に分割されることになる。その場合
に、該集合室及び上流通路は吸気行程が等間隔となる気
筒のグループ毎に分割されるので、各グループにおいて
は、分割された集合室と上流通路内に、各気筒の吸気行
程時に発生する負圧波を起振力とするエンジン回転数に
比例する周波数の圧力振動が発生する。そして、低エン
ジン回転領域の所定回転数で、この圧力振動が上記の分
割された集合室と上流通路とでなる共鳴空間内で共鳴す
るように該空間の固有振動数を設定しておくことによ
り、その共鳴現象によって大きな圧力振動が発生し、こ
れにより燃焼室に対する吸気の過給作用が生じることに
なる。
また、エンジンの高回転領域では、上記開閉弁が隔壁
に設けられた連通孔を開くので、集合室内の全体が所要
の容積を有する比較的大きな空間となる。そのため、各
気筒の吸気弁の開時に分岐通路の下流部に発生する負圧
波が該分岐通路を上流側に伝播して集合室に到達したと
きに、該集合室が大気解放部として作用した負圧波が確
実に正圧波に反転されることになる。従って、上記各分
岐通路の長さ等を適切に設定しておくことにより、高エ
ンジン回転領域の所定の回転数で上記の正圧波が吸気弁
の閉弁直前に分岐通路の下流端に到達して、慣性効果に
よる燃焼室内への吸気の過給作用が得られることにな
る。
そして、特に上記集合室は、上記各分岐通路上流端の
開口部における軸線と略同一方向の軸線を有し且つ上流
通路が開口する上流側端面から各分岐通路が開口する上
記上流側端面より断面積が大きい下流側端面にかけて断
面積が滑らかに変化する形状とされているので、コンパ
クトに構成されると共に、吸気抵抗が少なくなり、しか
も各気筒への吸気の分配性等が均一化されて、上記の共
鳴効果及び慣性効果と相俟って吸気充填効率ないしエン
ジン出力が効果的に向上することになる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例について説明する。
第1図は本発明を直列4気筒エンジンに適用した実施
例を示すもので、この実施例に係る吸気マニホルド10
は、エンジンのシリンダヘッド(図示せず)に取り付け
られるフランジ部11と、該フランジ部11に一端が接続さ
れて上記シリンダヘッドにおける吸気ポートを介して第
1〜第4気筒の燃焼室にそれぞれ連通される第1〜第4
分岐通路121〜124と、これらの分岐通路121〜124の上流
端部が集合する集合室13と、該集合室13から上流側に延
びる上流通路14とを有し、該上流通路14の上流端にエア
フローメータ15を介してエアクリーナ16が取り付けられ
ている。
上記各分岐通路121〜124は、長さが略等しくなるよう
に屈曲されて上流部が一体的に束ねられており、その上
流開口端12a…12aが互いに近接した状態で上記集合室13
の下流側の端面13aに開口されている。また、この集合
室13は、上記各分岐通路121〜124の開口端12a…12aにお
ける軸線方向と略同一方向の軸線を有すると共に、上記
上流通路14の下流端が接続された上流側端面13bから上
記下流側端面13aにかけて断面積が滑らかに変化する形
状とされている。
また、この集合室13と、上流側通路14の中間部までの
部分の内部には、これらの軸線に沿って延びる隔壁17が
設けられ、該隔壁17により、集合室13が第1、第2集合
室131,132に、また上流通路17の下流部が第1、第2上
流通路141,142に分割されている。その場合に、上記隔
壁17は、第2、第3気筒の分岐通路122,123を第1集合
室131ないし第1上流通路141に連通させ、第1、第4気
筒の分岐通路121,124を第2集合室132ないし第2上流通
路142に連通させるように、つまり、各気筒の吸気順序
が#1→#3→#4→#2である場合に、吸気行程の間
隔が等間隔となる2つの気筒毎にグループ分けされて、
第1、第2集合室131,132ないし第1、第2上流通路1
41,142にそれぞれ連通するように設けられている。
そして、第2図に拡大して示すように、上記隔壁17に
おける集合室13の下流側端面13aの近傍位置には、第
1、第2集合室131,132を連通させる連通孔17aが設けら
れていると共に、該連通孔17aを開閉する開閉弁18が備
えられている。
この開閉弁18には上記隔壁17内を貫通して外部に突出
する回動軸18aが設けられ、該軸18aを回動させることに
よって上記連通孔17aを開閉するようになっていると共
に、レバー19及びロッド20を介してこの回動軸18aを回
動させる負圧ダイアフラム式のアクチュエータ21が備え
られている。また、該アクチュエータ21に三方電磁弁22
を介して作動負圧を供給する真空タンク23と、上記三方
電磁弁22を開閉制御するコントローラ24とが備えられ、
該コントローラ24にエンジン回転数を検出するエンジン
回転センサ25からの信号S1が入力されるようになってい
る。そして、コントローラ24は、上記信号S1が示すエン
ジン回転数が所定値以下の低回転領域では、上記アクチ
ュエータ21を介して開閉弁18が連通孔17aを閉じるよう
に、また所定回転数以上の高回転領域では、該開閉弁18
が連通孔17aを開くように、上記三方電磁弁22に制御信
号S2を出力する。
次に、この実施例の作用を説明する。
まず、エンジン回転数が所定値以下の低回転領域で
は、コントローラ24及びアクチュエータ21の作動によ
り、開閉弁18が集合室13及び上記通路14の下流部を分割
する隔壁17に設けられた連通孔17aを閉じるので、該集
合室13及び上流通路14が第1、第2集合室131,132及び
第1、第2上流通路141,142に完全に分割されることに
なる。その場合に、第1集合室131ないし第1上流通路1
41は、吸気行程が等間隔となる第2、第3気筒の分岐通
路122,123に連通し、また第2集合室132ないし第2上流
通路142は、同じく吸気行程が等間隔となる第1、第4
気筒の分岐通路121,124に連通することにより、これら
の2つのグループのそれぞれにおいて、分割された集合
室131,132及び上流通路141,142でなる各共鳴空間I,II内
で、各気筒の吸気行程時に発生する負圧波を起振力とす
るエンジン回転数に比例する周波数の圧力振動が発生す
る。そして、低エンジン回転領域の所定回転数で、この
圧力振動が上記の共鳴空間I,IIの固有振動数に一致する
ことにより、そのエンジン回転数の周辺で上記空間I,II
内に共鳴現象による大きな圧力振動が発生し、この圧力
振動が燃焼室に吸気を過給する作用を行うことにより吸
気充填量が増大する。その結果、第3図に破線で示すよ
うに、所定の低エンジン回転数N1で高いピークを有する
エンジン出力特性が得られることになる。
一方、エンジンの高回転領域では、上記開閉弁18が隔
壁17に設けられた連通孔17aを開くので、集合室13の全
体が所要の容積を有する比較的大きな空間となり、各分
岐通路121〜124に対する大気解放部として作用するよう
になる。そのため、各気筒の吸気弁の開時に分岐通路12
1〜124の下流端部に発生する負圧波が該分岐通路121〜1
24を上流側に伝播して集合室13に到達したときに、該集
合室13の下流側端面13aで確実に正圧波に反転されるこ
とになる。従って、上記各分岐通路121〜124の長さを適
切に設定しておくことにより、高エンジン回転領域の所
定の回転数で上記の正圧波が吸気弁の閉弁直前に分岐通
路121〜124の下流端部に到達して燃焼室内への吸気の過
給作用が得られ、この慣性効果により、第3図に鎖線で
示すように、所定の高エンジン回転数N2で高いピークを
有するエンジン出力特性が得られることになる。
従って、上記の所定エンジン回転数N1,N2の中間の回
転数N3で開閉弁18を開動もしくは閉動させることによ
り、第3図に実線で示すように、共鳴効果及び慣性効果
が共に利用されて、広いエンジン回転領域で出力が向上
された特性が得られることになるのである。
そして、特に上記集合室13は、上記各分岐通路121〜1
24の上流端の開口部における軸線と略同一方向の軸線を
有し、且つ上流通路14が開口する上流側端面13bから各
分岐通路121〜124が開口する上記上流側端面13bより断
面積が大きい下流側端面13aにかけて断面積が滑らかに
変化する形状とされているので、吸気の流動経路の屈曲
が少なくなって吸気抵抗が低減され、しかも各気筒への
吸気の分配性が均一化されて、上記の共鳴効果及び慣性
効果と相俟ってエンジン出力が効果的に向上することに
なる。また、各分岐通路121〜124の上流端12a…12aが互
いに近接した状態で集合室13の下流側端面13aに開口し
ているので、慣性効果に関して、各分岐通路121〜124
互いに他の分岐通路に対する大気解放空間として作用す
ることになり、従って集合室13自体の容積が比較的少な
くて済むことになる。
次に、第4図に示す本発明の第2実施例について説明
する。
この実施例は、本発明を直列6気筒エンジンに適用し
た場合のものであって、前記第1実施例と同様に、吸気
マニホルド30は、フランジ部31に一端が接続され且つ長
さが略等しくなるように屈曲された6つの分岐通路321
〜326と、これらの分岐通路321〜326の上流部が一体的
に束ねられた状態で集合する集合室33と、該集合室33か
ら上流側に延びる上流通路34とで構成されている。ま
た、上記集合室33は、各分岐通路321〜326の上流開口端
32a…32aにおける軸線と略同一方向の軸線を有すると共
に、上流通路34が接続された上流側端面33bから各分岐
通路321〜326が接続された上記上流側端面33bより断面
積が大きい下流側端面33aにかけて断面積が滑らかに変
化する形状とされている。
そして、上記集合室33及び上流通路34は、これらの軸
線に沿って延びる隔壁37により、吸気行程が等間隔とな
る第1〜第3気筒の分岐通路321〜323に連通する第1集
合室331及び第1上流通路341と、同じく吸気行程が等間
隔となる第4〜第6気筒の分岐通路324〜326に連通する
第2集合室332及び第2上流通路342とに分割されている
と共に、該隔壁37における集合室33の下流側端面33aの
近傍位置には第1、第2集合室331,332を連通させる連
通孔37aが設けられ、且つ該連通孔37aを開閉する開閉弁
38が備えられている。
この開閉弁38は、前記第1実施例と同様に、図示しな
いコントローラ及びアクチュエータの作動により、所定
回転数以下の低エンジン回転領域で連通孔37aを閉じ、
所定回転数以上の高エンジン回転領域で該連通孔37aを
開くようになっている。
従って、この実施例においても、前記第1実施例と同
様に、エンジンの低回転領域で共鳴効果が、高回転領域
で慣性効果がそれぞれ得られると共に、吸気抵抗が小さ
くなり、且つ各気筒への吸気の分配性や上記共鳴効果及
び慣性効果の各気筒に対する作用が均一化されて、吸気
充填量が増大し、ひいては広い回転領域でエンジン出力
が向上することになる。また、各分岐通路321〜326の上
流端部32a…32aが互いに近接した状態で集合室33の下流
側端面33aに開口しているので、各分岐通路321〜326
互いに他の分岐通路に対する大気解放空間として作用し
て、集合室33がコンパクトに構成されることになる。
さらに、第5,6図に示す第3実施例は、直列状に並ぶ
3つの気筒をそれぞれ有する2つのバンクをV型に配置
してなるV型エンジンに本発明を適用したものであっ
て、この実施例に係る吸気マニホルド40は、第1、第2
バンクA,Bのシリンダヘッドにそれぞれ接続される2つ
のフランジ部411,412と、これらのフランジ部411,412
一端が接続された各3つ、合計6つの分岐通路421〜426
と、これらの分岐通路421〜426の上流部が一体的に束ね
られた状態で集合する集合室43と、該集合室43から上流
側に延びる上流側通路44とで構成されている。
また、上記集合室43は各分岐通路421〜426の上流開口
端における軸線と略同一方向の軸線を有すると共に、上
流通路44が接続された上流側端面43bから各分岐通路421
〜426が接続された上記上流側端面43bより断面積が大き
い下流側端面43aにかけて断面積が滑らかに変化する形
状とされている。
そして、この実施例においても、上記集合室43及び上
流通路44は、これらの軸線に沿って延びる隔壁47によ
り、吸気行程が等間隔となる第1〜第3気筒の分岐通路
421〜423に連通する第1集合室431及び第1上流通路441
と、同じく吸気行程が等間隔となる第4〜第6気筒の分
岐通路424〜426に連通する第2集合室432及び第2上流
通路442とに分割されていると共に、該隔壁47における
集合室43の下流側端面43aの近傍位置には第1、第2集
合室431,432を連通させる連通孔47aが設けられ、且つ該
連通孔47aを開閉する開閉弁48が備えられている。そし
て、この開閉弁48も、前記第1、第2実施例と同様に、
所定回転数以下の低エンジン回転領域で連通孔47aを閉
じ、所定回転数以上の高エンジン回転領域で該連通孔47
aを開くようになっている。
従って、この実施例においても、エンジンの低回転領
域で共鳴効果が、高回転領域で慣性効果がそれぞれ得ら
れると共に、吸気抵抗が小さくなり、且つ各気筒への吸
気の分配性や各気筒に対する上記共鳴効果及び慣性効果
の作用等が均一化されて、吸気充填効率ないしエンジン
出力性能が向上し、また集合室43がコンパクトに構成さ
れることになる。
なお、この実施例においては、各分岐通路421〜42
6が、長さが略等しくなるように屈曲されて第2バンク
B側に導かれていると共に、該第2バンクBの上方で集
合されている。これは、第6図に示すように、当該エン
ジンを車両のエンジンルームXにクランクシャフトの軸
線を横方向に向けて搭載したときに、後方に位置する第
2バンクBとエンジンルームXの上方を覆うボンネット
Yとの間に生じるスペースを有効利用して、該エンジン
を収納するためである。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、各気筒に接続される気
筒数と同数の分岐通路と、これらの分岐通路の上流端部
が集合する集合室と、該集合室から上流側に延びる上流
通路とを有する多気筒エンジンの吸気装置において、吸
気抵抗が低減され、且つ各気筒に対する吸気の分配性を
向上すると共に、低エンジン回転領域では吸気の共鳴効
果が、高エンジン回転領域では吸気の慣性効果がそれぞ
れ得られることになる。その結果、エンジンの広い回転
領域で、吸気充填量が増大されてエンジン出力性能が効
果的に向上されることになる。また、上記集合室、ひい
ては当該吸気装置がコンパクトに構成されることにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1〜6図は本発明の実施例を示すもので、第1図は第
1実施例に係る吸気マニホルドの斜視図、第2図はその
要部拡大断面図、第3図は該実施例によるエンジン出力
特性図、第4図は第2実施例に係る吸気マニホルドの斜
視図、第5図は第3実施例に係る吸気マニホルド及びそ
の周辺の平面図、第6図は第5図VI−VI線で切断した断
面図である。また、第7図は本発明を従来技術を示す吸
気マニホルドの平面図である。 10,30,40……吸気マニホルド、121〜124,321〜326,421
〜426……分岐通路、13,33,43……集合室、14,34,44…
…上流通路、17,37,47……隔壁、17a,37a,47a……連通
孔、18,38,48……開閉弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 幹公 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02B 27/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気行程が等間隔となる複数の気筒毎にグ
    ループ分け可能な4気筒以上の気筒を有し、且つ各気筒
    にそれぞれ接続される気筒数と同数の分岐通路と、これ
    らの分岐通路の上流端部が集合する集合室と、該集合室
    の上流側に連設される上流通路とを有すると共に、上記
    集合室が、上記各分岐通路上流端の開口部における軸線
    と略同一方向の軸線を有し且つ上流通路が開口する上流
    側端面から各分岐通路が開口する上記上流側端面より大
    きい断面積を有する下流側端面にかけて断面積が滑らか
    に変化する形状とされた多気筒エンジンの吸気装置であ
    って、上記集合室及び上流通路を、これらの軸線に沿っ
    て延びる隔壁により、上記気筒グループ毎に複数の集合
    室及び上流通路に分割すると共に、該隔壁における集合
    室下流側端面の近傍位置に分割された各集合室を互いに
    連通させる連通孔を設け、且つ該連通孔にエンジンの低
    回転領域で閉じ、高回転領域で開く開閉弁を備えたこと
    を特徴とする多気筒エンジンの吸気装置。
JP23061289A 1989-09-05 1989-09-05 多気筒エンジンの吸気装置 Expired - Fee Related JP2782604B2 (ja)

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