JP2782278B2 - マンホール嵩高さ調整工法 - Google Patents
マンホール嵩高さ調整工法Info
- Publication number
- JP2782278B2 JP2782278B2 JP2303331A JP30333190A JP2782278B2 JP 2782278 B2 JP2782278 B2 JP 2782278B2 JP 2303331 A JP2303331 A JP 2303331A JP 30333190 A JP30333190 A JP 30333190A JP 2782278 B2 JP2782278 B2 JP 2782278B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- receiving frame
- lid
- block
- lid receiving
- mortar
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、道路下等に敷設されたガス管路等の経路に
設置されているマンホールの蓋体を傾斜した路面レベル
に対応する高さ及び傾斜状態に嵩上げするマンホール嵩
高さ調整工法に関する。
設置されているマンホールの蓋体を傾斜した路面レベル
に対応する高さ及び傾斜状態に嵩上げするマンホール嵩
高さ調整工法に関する。
特に都市部の地下には、多数のガス管路,送電ケーブ
ル,下水道管路等が埋設されている。これら地下埋設物
の途中には、マンホールや各種の桝(以下、これをマン
ホールで総称する)が設けられており、これらマンホー
ルを介して保守・点検等の作業を行う際、作業者が地下
に入ったり、覗いたりしている。
ル,下水道管路等が埋設されている。これら地下埋設物
の途中には、マンホールや各種の桝(以下、これをマン
ホールで総称する)が設けられており、これらマンホー
ルを介して保守・点検等の作業を行う際、作業者が地下
に入ったり、覗いたりしている。
ところで、道路工事や再舗装等が行われたとき、作業
の前後で路面の高さが異なることがある。また、場合に
よっては、路面の傾斜状態に変更を生じることがある。
このようなとき、路面に凹凸を生じさせないため、作業
後の路面にマンホールの蓋体表面を一致させる嵩高さ調
節作業が必要とされる。
の前後で路面の高さが異なることがある。また、場合に
よっては、路面の傾斜状態に変更を生じることがある。
このようなとき、路面に凹凸を生じさせないため、作業
後の路面にマンホールの蓋体表面を一致させる嵩高さ調
節作業が必要とされる。
従来の嵩高さ調節作業は、次のように行われていた。
まず、道路工事等が終了した後の路面に露出している
中蓋ブロックの上面に立設されている埋込みボルトに、
単数又は複数の調整ブロックを挿通する。このとき、予
め用意された各種高さの調整ブロックの中から所要高さ
の調整ブロックを選び、或いは複数の調整ブロックを組
み合わせることによって、中蓋ブロックの上に積み上げ
られた調整ブロックの上面が、必要とする高さに設定さ
れる。
中蓋ブロックの上面に立設されている埋込みボルトに、
単数又は複数の調整ブロックを挿通する。このとき、予
め用意された各種高さの調整ブロックの中から所要高さ
の調整ブロックを選び、或いは複数の調整ブロックを組
み合わせることによって、中蓋ブロックの上に積み上げ
られた調整ブロックの上面が、必要とする高さに設定さ
れる。
次いで、複数又は単数の鉄片ライナーを上段の調整ブ
ロックと蓋受け枠との間に差し込み、調整する路面高さ
に対応する関係に蓋受け枠の上面を位置合せする。
ロックと蓋受け枠との間に差し込み、調整する路面高さ
に対応する関係に蓋受け枠の上面を位置合せする。
この状態で、埋込みボルトの頭部を蓋受け枠のフラン
ジに設けたボルト孔に嵌合し、ナットにより蓋受け枠を
埋込みボルトに締め付け固定する。そして、鉄片ライナ
ーの挿入等によって生じた空隙部にモルタルを充填し
て、蓋受け枠を一体的に固定する。
ジに設けたボルト孔に嵌合し、ナットにより蓋受け枠を
埋込みボルトに締め付け固定する。そして、鉄片ライナ
ーの挿入等によって生じた空隙部にモルタルを充填し
て、蓋受け枠を一体的に固定する。
ところが、嵩上げ用として中蓋ブロックの上に積み重
ねられる調整ブロックは、中蓋ブロックに立設された埋
込みボルトに貫通されてはいるものの、ルーズに嵌合さ
れているだけである。そのため、調整ブロックは、マン
ホール蓋の上を通過する車両の重量や衝撃,地震,路面
の温度変化等により影響を受ける水平方向,垂直方向の
荷重に対しブロック相互間に位置ズレを生じ易い。その
結果、ガタツキが発生したり、調整ブロックの位置ズレ
によって積重ね状態も変化し路面との間に段差を生じさ
せることになる。
ねられる調整ブロックは、中蓋ブロックに立設された埋
込みボルトに貫通されてはいるものの、ルーズに嵌合さ
れているだけである。そのため、調整ブロックは、マン
ホール蓋の上を通過する車両の重量や衝撃,地震,路面
の温度変化等により影響を受ける水平方向,垂直方向の
荷重に対しブロック相互間に位置ズレを生じ易い。その
結果、ガタツキが発生したり、調整ブロックの位置ズレ
によって積重ね状態も変化し路面との間に段差を生じさ
せることになる。
また、微調整用に挿入される鉄片ライナーも、埋込み
ボルトに螺合されるナットによる締付けで固定されてい
るだけである。そのため、蓋体上を通過する車両等の荷
重や衝撃によってナットが緩んだとき、鉄片ライナーも
位置ズレを起こして落込み、蓋体表面と路面との間に段
差を発生させることになる。
ボルトに螺合されるナットによる締付けで固定されてい
るだけである。そのため、蓋体上を通過する車両等の荷
重や衝撃によってナットが緩んだとき、鉄片ライナーも
位置ズレを起こして落込み、蓋体表面と路面との間に段
差を発生させることになる。
更に、ナットによる締付け部は、振動によって緩み易
いので、車両通行等に伴ったガタツキ音が早期に発生す
る欠陥ともなる。また、微調整用に鉄片ライナーを使用
するため、嵩上げ作業が手数のかかるものとなる。
いので、車両通行等に伴ったガタツキ音が早期に発生す
る欠陥ともなる。また、微調整用に鉄片ライナーを使用
するため、嵩上げ作業が手数のかかるものとなる。
これらの問題を解消し、耐久性に優れた嵩上げ作業を
容易に行うため、本発明者等は、弾性体で蓋受け枠を支
持した状態で、埋込みボルトと蓋受け枠との締結部をモ
ルタルで一体化する嵩高さ調整工法を開発し、別途特許
出願した。
容易に行うため、本発明者等は、弾性体で蓋受け枠を支
持した状態で、埋込みボルトと蓋受け枠との締結部をモ
ルタルで一体化する嵩高さ調整工法を開発し、別途特許
出願した。
この工法においては、マンホール本体の上部に接合さ
れた中蓋ブロックに埋込みボルトをインサートする。そ
して、嵩上げ高さ調整用の複数又は単数の調整ブロック
を埋込みボルトに貫通して中蓋ブロック上に積み重ね
る。このとき、埋込みボルトに嵌挿された蓋受け枠の上
面が路面レベルに一致する高さで蓋受け枠を調整ブロッ
クの上方に維持するように、調整ブロックと蓋受け枠と
の間に配置された弾性体で前記蓋受け枠を支持する。ま
た、蓋受け枠の上面が前記路面レベルに一致した高さに
なるように、ナットを埋込みボルトに締結し、嵩高さを
微調整する。この状態で、蓋受け枠の締結部を含めた調
整ブロックの上方空間にモルタルを充填・固化する。
れた中蓋ブロックに埋込みボルトをインサートする。そ
して、嵩上げ高さ調整用の複数又は単数の調整ブロック
を埋込みボルトに貫通して中蓋ブロック上に積み重ね
る。このとき、埋込みボルトに嵌挿された蓋受け枠の上
面が路面レベルに一致する高さで蓋受け枠を調整ブロッ
クの上方に維持するように、調整ブロックと蓋受け枠と
の間に配置された弾性体で前記蓋受け枠を支持する。ま
た、蓋受け枠の上面が前記路面レベルに一致した高さに
なるように、ナットを埋込みボルトに締結し、嵩高さを
微調整する。この状態で、蓋受け枠の締結部を含めた調
整ブロックの上方空間にモルタルを充填・固化する。
このとき、中蓋ブロックに積み上げられた調整ブロッ
クが水平方向に位置ズレを起こさないように、調整ブロ
ックの内周面及び外周面にそれぞれ当接する環状内枠及
び環状外枠で調整ブロックが支持される。
クが水平方向に位置ズレを起こさないように、調整ブロ
ックの内周面及び外周面にそれぞれ当接する環状内枠及
び環状外枠で調整ブロックが支持される。
この工法による嵩上げ調整部は、モルタルによって一
体的に固定されるため、水平方向及び垂直方向の荷重に
対して充分な強度をもったものになる。したがって、従
来のような位置ズレに起因した種々の問題が解消され
る。また、埋込みボルトのナット締結部も、モルタルに
埋め込まれているので、ナットに緩みがなくなり、蓋体
或いは蓋受け枠のガタツキも防止される。しかも、上方
からナットを締め付ける作業によって嵩高さを微調整す
ることができるため、作業自体もきわめて容易なものと
なる。
体的に固定されるため、水平方向及び垂直方向の荷重に
対して充分な強度をもったものになる。したがって、従
来のような位置ズレに起因した種々の問題が解消され
る。また、埋込みボルトのナット締結部も、モルタルに
埋め込まれているので、ナットに緩みがなくなり、蓋体
或いは蓋受け枠のガタツキも防止される。しかも、上方
からナットを締め付ける作業によって嵩高さを微調整す
ることができるため、作業自体もきわめて容易なものと
なる。
ところが、この嵩高さ調整工法は、傾斜をもった路面
に埋設されているマンホールに適用するとき、モルタル
の充填状態に偏りが生じ、嵩上げ作業を安定且つ確実に
行うことができないという問題があった。
に埋設されているマンホールに適用するとき、モルタル
の充填状態に偏りが生じ、嵩上げ作業を安定且つ確実に
行うことができないという問題があった。
すなわち、路面の傾斜角度に対応して蓋体を傾斜して
配置するマンホールにあっては、中蓋上方の蓋受け枠支
持部も傾斜している。また、蓋支持部の周囲に充填され
たモルタルが硬化して必要強度を発現するまでには、時
間を要する。そのため、路面の傾斜角度に合わせて調整
した蓋受け枠をモルタルで固定するとき、充填されたモ
ルタルは、硬化するまでの間に路面の傾斜状態に応じて
調整用の間隙空間内を通って傾斜下位側に流動する。
配置するマンホールにあっては、中蓋上方の蓋受け枠支
持部も傾斜している。また、蓋支持部の周囲に充填され
たモルタルが硬化して必要強度を発現するまでには、時
間を要する。そのため、路面の傾斜角度に合わせて調整
した蓋受け枠をモルタルで固定するとき、充填されたモ
ルタルは、硬化するまでの間に路面の傾斜状態に応じて
調整用の間隙空間内を通って傾斜下位側に流動する。
この流動によって、硬化後のモルタル層は、傾斜上位
側では低く、傾斜下位側では厚いものとなる。その結
果、所期設定値通りの強度で蓋受け枠を支持固定するこ
とができないという欠点が発生する。
側では低く、傾斜下位側では厚いものとなる。その結
果、所期設定値通りの強度で蓋受け枠を支持固定するこ
とができないという欠点が発生する。
そこで、本発明は、このような問題を解消するために
案出されたものであり、硬化するまでのモルタルの流動
を狭い範囲に限定することにより、傾斜上位側と傾斜下
位側との間でモルタル層に生じる厚みの不均一を抑え、
路面の高さ及び傾斜状態に対応した蓋受け枠の嵩上げを
簡単な作業で行い、しかも充分な強度で蓋受け枠を固定
することを目的とする。
案出されたものであり、硬化するまでのモルタルの流動
を狭い範囲に限定することにより、傾斜上位側と傾斜下
位側との間でモルタル層に生じる厚みの不均一を抑え、
路面の高さ及び傾斜状態に対応した蓋受け枠の嵩上げを
簡単な作業で行い、しかも充分な強度で蓋受け枠を固定
することを目的とする。
本発明のマンホール嵩高さ調整工法は、この目的を達
成するため、マンホール本体の上部に接合された中蓋ブ
ロックに埋込みボルトをインサートし、嵩上げ高さ調整
用の複数又は単数の調整ブロックを前記埋込みボルトに
貫通して前記中蓋ブロック上に積み重ね、前記埋込みボ
ルトに嵌挿された蓋受け枠の上面が路面レベルに一致す
る高さで前記蓋受け枠を前記調整ブロックの上方に維持
するように、前記調整ブロックと前記蓋受け枠との間に
配置された弾性体で前記蓋受け枠を支持し、内周側及び
外周側がそれぞれ環状内枠及び環状外枠で区画され、且
つ円周方向に複数の流動阻止体で仕切られた環状空間部
を前記調整ブロックの上方に設け、前記蓋受け枠の上面
が前記路面レベルに一致した高さで前記蓋受け枠を前記
埋込みボルトに締結し、前記環状空間部にモルタルを充
填して硬化させることを特徴とする。
成するため、マンホール本体の上部に接合された中蓋ブ
ロックに埋込みボルトをインサートし、嵩上げ高さ調整
用の複数又は単数の調整ブロックを前記埋込みボルトに
貫通して前記中蓋ブロック上に積み重ね、前記埋込みボ
ルトに嵌挿された蓋受け枠の上面が路面レベルに一致す
る高さで前記蓋受け枠を前記調整ブロックの上方に維持
するように、前記調整ブロックと前記蓋受け枠との間に
配置された弾性体で前記蓋受け枠を支持し、内周側及び
外周側がそれぞれ環状内枠及び環状外枠で区画され、且
つ円周方向に複数の流動阻止体で仕切られた環状空間部
を前記調整ブロックの上方に設け、前記蓋受け枠の上面
が前記路面レベルに一致した高さで前記蓋受け枠を前記
埋込みボルトに締結し、前記環状空間部にモルタルを充
填して硬化させることを特徴とする。
蓋受け枠の高さ及び傾斜状態は、中蓋に積み上げられ
る調整ブロックで調整された後、埋込みボルトに対する
ナットの締結によって微調整される。この状態で、調整
ブロック上方の環状空間部にモルタルが充填され、モル
タルの硬化によって蓋受け枠が埋込みボルトに一体化さ
れる。
る調整ブロックで調整された後、埋込みボルトに対する
ナットの締結によって微調整される。この状態で、調整
ブロック上方の環状空間部にモルタルが充填され、モル
タルの硬化によって蓋受け枠が埋込みボルトに一体化さ
れる。
このとき、環状空間部は、その円周方向に沿って配置
されている複数の流動阻止体によって複数の区画に区分
されている。そのため、充填後のモルタルは、区分され
た小さな区画に制限された範囲で流動するに過ぎない。
したがって、硬化したモルタル層が路面レベルの傾斜状
態に対応した厚みを持つものとなり、蓋受け枠の締結部
は充分な強度で埋込みボルトに固定される。
されている複数の流動阻止体によって複数の区画に区分
されている。そのため、充填後のモルタルは、区分され
た小さな区画に制限された範囲で流動するに過ぎない。
したがって、硬化したモルタル層が路面レベルの傾斜状
態に対応した厚みを持つものとなり、蓋受け枠の締結部
は充分な強度で埋込みボルトに固定される。
以下、図面を参照しながら、実施例によって本発明を
具体的に説明する。
具体的に説明する。
マンホール口部は、第1図に示したように、道路下等
に埋設されているコンクリート製のマンホール本体10に
中蓋ブロック20が積み重ねられる。中蓋ブロック20は、
接合面同士を含浸工法等によって接着した状態で、マン
ホール本体10に重合されている。中蓋ブロック20の内周
面には段差21が形成されており、段差21で中蓋22が支持
される。
に埋設されているコンクリート製のマンホール本体10に
中蓋ブロック20が積み重ねられる。中蓋ブロック20は、
接合面同士を含浸工法等によって接着した状態で、マン
ホール本体10に重合されている。中蓋ブロック20の内周
面には段差21が形成されており、段差21で中蓋22が支持
される。
中蓋ブロック20には、埋込みボルト23が立設されてい
る。この埋込みボルト23によって、蓋受け枠30のフラン
ジ部31が支持される。また、蓋受け枠30の上部には、路
面の高さ及び傾斜状態と一致させて蓋体32が装着され
る。
る。この埋込みボルト23によって、蓋受け枠30のフラン
ジ部31が支持される。また、蓋受け枠30の上部には、路
面の高さ及び傾斜状態と一致させて蓋体32が装着され
る。
[嵩上げ高さの位置合せ工程] 蓋体32の嵩上げを行うとき、中蓋ブロック20の上面を
基盤として、上面レベルCから路面レベルGLまでの距離
が嵩上げ高さの寸法Hとなる。路面が傾斜していると
き、嵩上げ高さHは、円周方向に一様ではない。すなわ
ち、傾斜上位側の嵩上げ高さH1は、傾斜下位側の嵩上げ
高さH2よりも大きくなっている。
基盤として、上面レベルCから路面レベルGLまでの距離
が嵩上げ高さの寸法Hとなる。路面が傾斜していると
き、嵩上げ高さHは、円周方向に一様ではない。すなわ
ち、傾斜上位側の嵩上げ高さH1は、傾斜下位側の嵩上げ
高さH2よりも大きくなっている。
中蓋ブロック20の上面には、円周方向に等間隔で4本
の埋込みボルト23〜26がインサートによって立設されて
いる。これら埋込みボルト23〜26の上部には、ナット27
が螺合するネジ28が切られている。
の埋込みボルト23〜26がインサートによって立設されて
いる。これら埋込みボルト23〜26の上部には、ナット27
が螺合するネジ28が切られている。
埋込みボルト23〜26には、嵩上げ高さHに対応して、
予め用意されている各種高さの調整ブロックから任意の
ものが選択され、その選択,組合せによって調整ブロッ
ク40〜42の積重ね高さが所望の高さhになるように重合
させる。なお、調整ブロック40〜42の個数は、高さhに
応じて決められるものであり、単数又は複数の何れでも
よい。また、円周方向に複数分割した調整ブロックを使
用し、傾斜上位側と傾斜下位側とで、中蓋ブロックの上
に積み重ねる調整ブロックの個数を変えることもでき
る。
予め用意されている各種高さの調整ブロックから任意の
ものが選択され、その選択,組合せによって調整ブロッ
ク40〜42の積重ね高さが所望の高さhになるように重合
させる。なお、調整ブロック40〜42の個数は、高さhに
応じて決められるものであり、単数又は複数の何れでも
よい。また、円周方向に複数分割した調整ブロックを使
用し、傾斜上位側と傾斜下位側とで、中蓋ブロックの上
に積み重ねる調整ブロックの個数を変えることもでき
る。
埋込みボルト23は、中蓋ブロック20上に調整ブロック
40〜42を積み重ねた高さhよりも長く、上段の調整ブロ
ック41,42から上方に突出する長さとなっている。そし
て、埋込みボルト23の突出部分に、上部に至るに従って
コイル径が小さくなり、充分な撓み量が得られる円錐コ
イルバネ43が挿着されている。円錐コイルバネ43によっ
て所望の微調整用空間aを設けた状態で、蓋受け枠30の
フランジ部31に埋込みボルトを嵌挿し、ナット27をネジ
28に螺合させる。
40〜42を積み重ねた高さhよりも長く、上段の調整ブロ
ック41,42から上方に突出する長さとなっている。そし
て、埋込みボルト23の突出部分に、上部に至るに従って
コイル径が小さくなり、充分な撓み量が得られる円錐コ
イルバネ43が挿着されている。円錐コイルバネ43によっ
て所望の微調整用空間aを設けた状態で、蓋受け枠30の
フランジ部31に埋込みボルトを嵌挿し、ナット27をネジ
28に螺合させる。
埋込みボルト23のネジ28に対するナットの締付け量
を、路面の傾斜下位側では大きくし、傾斜上位側では小
さくする。これにより、微調整用空間aの間隙が調整さ
れ、第1図に示すように蓋受け枠30の上面が路面レベル
GLの傾斜状態に一致する。その結果、蓋受け枠30に挿着
される蓋体32の上面は、路面から凹凸することなく設定
される。
を、路面の傾斜下位側では大きくし、傾斜上位側では小
さくする。これにより、微調整用空間aの間隙が調整さ
れ、第1図に示すように蓋受け枠30の上面が路面レベル
GLの傾斜状態に一致する。その結果、蓋受け枠30に挿着
される蓋体32の上面は、路面から凹凸することなく設定
される。
[嵩上げ調整部の密閉工程] 蓋受け枠30を位置合せした後、中蓋ブロック20と蓋受
け枠30との間の空間の内周側及び外周側を、それぞれ所
定の高さをもった環状内枠50及び環状外枠51で仕切る。
これにより、調整ブロック40〜42の上方に、環状空間部
52が形成される。環状空間部52には、第2図に示すよう
に複数の流動阻止体53〜56が配置される。
け枠30との間の空間の内周側及び外周側を、それぞれ所
定の高さをもった環状内枠50及び環状外枠51で仕切る。
これにより、調整ブロック40〜42の上方に、環状空間部
52が形成される。環状空間部52には、第2図に示すよう
に複数の流動阻止体53〜56が配置される。
流動阻止体53〜56は、図示するように蓋受け枠30のフ
ランジ部31が嵌まり込む切欠き部57が形成されている。
切欠き部57をフランジ部31に嵌め合わせることによっ
て、環状空間部52の所定位置に流動阻止体53〜56が配置
される。環状空間部52は、これら流動阻止体53〜56によ
り複数の小区画52a〜52dに分割される。
ランジ部31が嵌まり込む切欠き部57が形成されている。
切欠き部57をフランジ部31に嵌め合わせることによっ
て、環状空間部52の所定位置に流動阻止体53〜56が配置
される。環状空間部52は、これら流動阻止体53〜56によ
り複数の小区画52a〜52dに分割される。
流動阻止体53〜56としては、第4図に示すように、軟
質スポンジ5aと硬質スポンジ5bとを張り合わせて断面コ
の字型に形成したものを使用することが好ましい。この
軟質スポンジ5aは、蓋受け枠30を調整ブロック40〜42上
に配置したとき、両者の間隙を充填するものとなる。た
とえば、蓋受け枠30のフランジ31と調整ブロック41,42
との間の間隙を最大50mm程度に設定し、50mm以下の間隙
調整は、軟質スポンジ5aが圧縮されることによって厚み
tを変えて、圧縮状態でその間隙に充填される。
質スポンジ5aと硬質スポンジ5bとを張り合わせて断面コ
の字型に形成したものを使用することが好ましい。この
軟質スポンジ5aは、蓋受け枠30を調整ブロック40〜42上
に配置したとき、両者の間隙を充填するものとなる。た
とえば、蓋受け枠30のフランジ31と調整ブロック41,42
との間の間隙を最大50mm程度に設定し、50mm以下の間隙
調整は、軟質スポンジ5aが圧縮されることによって厚み
tを変えて、圧縮状態でその間隙に充填される。
また、蓋受け枠30下の空間に充填される樹脂で軟質樹
脂5a及び硬質樹脂5bを含浸させたものが好ましい。これ
によって、充填された樹脂と流動阻止体53〜56との親和
性が向上し、蓋受け枠30及びその下方部分の一体化が容
易に行われる。
脂5a及び硬質樹脂5bを含浸させたものが好ましい。これ
によって、充填された樹脂と流動阻止体53〜56との親和
性が向上し、蓋受け枠30及びその下方部分の一体化が容
易に行われる。
なお、環状内枠50及び環状外枠51としては、特に図示
はしていないが、半径方向に拡径或いは縮径できる構造
をもつものが好ましい。このような環状内枠50を使用す
るとき、縮径した状態でマンホール口部内に環状内枠50
を挿入し、次いで半径方向に拡径して環状内枠50を中蓋
ブロック20の内周面に密着させることができる。また、
環状外枠51は、拡径した状態でマンホール口部の外周に
装着した後、内側方向に縮径して中蓋ブロック20或いは
調整ブロック40〜42の外周面に密着させる。その結果、
環状空間部52の密閉効果を高めることができる。
はしていないが、半径方向に拡径或いは縮径できる構造
をもつものが好ましい。このような環状内枠50を使用す
るとき、縮径した状態でマンホール口部内に環状内枠50
を挿入し、次いで半径方向に拡径して環状内枠50を中蓋
ブロック20の内周面に密着させることができる。また、
環状外枠51は、拡径した状態でマンホール口部の外周に
装着した後、内側方向に縮径して中蓋ブロック20或いは
調整ブロック40〜42の外周面に密着させる。その結果、
環状空間部52の密閉効果を高めることができる。
[樹脂モルタルの充填工程] 環状空間部52の内周側及び外周側を環状内枠50及び環
状外枠51でそれぞれ密閉した後、環状外枠51と蓋受け枠
30との間からモルタル58を注入する。モルタル58として
は、たとえばエポキシ系樹脂と砂とを混合した流動性の
ある樹脂モルタルが使用される。
状外枠51でそれぞれ密閉した後、環状外枠51と蓋受け枠
30との間からモルタル58を注入する。モルタル58として
は、たとえばエポキシ系樹脂と砂とを混合した流動性の
ある樹脂モルタルが使用される。
モルタル58は、埋込みボルト23に螺合されたナット27
を覆う高さ位置まで、環状空間部52の各小区画52a〜52d
に充填される。注入されたモルタル58は、充填圧によっ
て微調整用空間aに充満する。また、モルタル58の一部
は、微調整用空間aから調整ブロック40〜42に貫通され
た埋込みボルト23と挿通孔との隙間に浸透し、更に挿通
孔を介して調整ブロック40〜42間の接合面にも浸透充填
する。
を覆う高さ位置まで、環状空間部52の各小区画52a〜52d
に充填される。注入されたモルタル58は、充填圧によっ
て微調整用空間aに充満する。また、モルタル58の一部
は、微調整用空間aから調整ブロック40〜42に貫通され
た埋込みボルト23と挿通孔との隙間に浸透し、更に挿通
孔を介して調整ブロック40〜42間の接合面にも浸透充填
する。
このとき、環状空間部52は流動阻止体53〜56によって
複数の小区画52a〜52dに分割されている。そのため、た
とえば傾斜上位側の小区画52aに注入されたモルタル58
は、傾斜下位側の小区画52b〜52dに流動することがな
く、小区画52a内だけの傾斜状態に応じて流動する。そ
の結果、路面レベルGLの傾斜状態に対応した量のモルタ
ル注入が可能となり、傾斜上位側では厚く、傾斜下位側
では薄いモルタル層が形成される。そして、この厚みが
調整されたモルタル層によって、埋込みボルト23のネジ
28に螺合されたナット27が完全に覆われ、蓋受け枠30が
調整部ロック40〜42と共にマンホール本体10に一体化さ
れる。
複数の小区画52a〜52dに分割されている。そのため、た
とえば傾斜上位側の小区画52aに注入されたモルタル58
は、傾斜下位側の小区画52b〜52dに流動することがな
く、小区画52a内だけの傾斜状態に応じて流動する。そ
の結果、路面レベルGLの傾斜状態に対応した量のモルタ
ル注入が可能となり、傾斜上位側では厚く、傾斜下位側
では薄いモルタル層が形成される。そして、この厚みが
調整されたモルタル層によって、埋込みボルト23のネジ
28に螺合されたナット27が完全に覆われ、蓋受け枠30が
調整部ロック40〜42と共にマンホール本体10に一体化さ
れる。
[環状内枠及び環状外枠の撤去工程] 環状空間部52に注入されたモルタル58は、所定の時間
を経過することによって硬化する。これにより、蓋受け
枠30は、充分な強度で固定される。その後、環状内枠50
及び環状外枠51を撤去し、蓋受け枠30の周辺を埋め戻
す。これにより、嵩高さ調整作業を完了する。なお、環
状外枠50及び環状外枠51を取り外すことなく、装着した
ままで工事を完了することもできる。
を経過することによって硬化する。これにより、蓋受け
枠30は、充分な強度で固定される。その後、環状内枠50
及び環状外枠51を撤去し、蓋受け枠30の周辺を埋め戻
す。これにより、嵩高さ調整作業を完了する。なお、環
状外枠50及び環状外枠51を取り外すことなく、装着した
ままで工事を完了することもできる。
以上に説明したように、本発明においては、調整ブロ
ックと蓋受け枠との間の環状空間部を流動阻止体で仕切
って複数の小区画に分割し、これら小区画にモルタルを
注入して蓋受け枠を一体化している。そのため、モルタ
ルの流動は個々の小区画内に制限され、環状空間の上位
側から下位側にモルタルが流動することがなくなる。し
たがって、傾斜した路面レベルに対応して、傾斜上位側
では厚く、傾斜下位側では低いモルタル層を形成し、何
れの側においても蓋受け枠を固定する埋込みボルトに螺
合したナットを完全にモルタル層に埋没させることがで
きる。
ックと蓋受け枠との間の環状空間部を流動阻止体で仕切
って複数の小区画に分割し、これら小区画にモルタルを
注入して蓋受け枠を一体化している。そのため、モルタ
ルの流動は個々の小区画内に制限され、環状空間の上位
側から下位側にモルタルが流動することがなくなる。し
たがって、傾斜した路面レベルに対応して、傾斜上位側
では厚く、傾斜下位側では低いモルタル層を形成し、何
れの側においても蓋受け枠を固定する埋込みボルトに螺
合したナットを完全にモルタル層に埋没させることがで
きる。
このようにして、充分な強度で蓋受け枠が支持される
ため、蓋体上を走行する車両の荷重や衝撃,地震,路面
の温度変化等に起因した水平方向及び垂直方向の力に耐
え、傾斜した路面に敷設されるマンホールにあっても位
置ズレやガタツキを生じることなく、蓋体を装着するこ
とが可能となる。また、ナットがモルタルに埋め込まれ
るため、埋込みボルトに対するナットの螺合・締結状態
に緩が生じず、耐久性に優れた蓋体支持構造となる。
ため、蓋体上を走行する車両の荷重や衝撃,地震,路面
の温度変化等に起因した水平方向及び垂直方向の力に耐
え、傾斜した路面に敷設されるマンホールにあっても位
置ズレやガタツキを生じることなく、蓋体を装着するこ
とが可能となる。また、ナットがモルタルに埋め込まれ
るため、埋込みボルトに対するナットの螺合・締結状態
に緩が生じず、耐久性に優れた蓋体支持構造となる。
第1図は本発明の嵩高さ調整工法を適用したマンホール
口部の一部を示す断面図、第2図は調整ブロックと蓋受
け枠との間の環状空間部を示した平面図、第3図はその
環状空間部の斜視図、第4図は流動阻止体の一例を示す
斜視図である。 10……マンホール本体,20……中蓋ブロック,23……埋込
みボルト,40〜42……調整ブロック,30……蓋受け枠,43
……円錐コイルバネ(弾性体)50……環状内枠,51……
環状外枠,52……環状空間部,52a〜52d……小区画,53〜5
6……流動阻止体,58……モルタル,GL……路面レベル,5a
……軟質樹脂,5b……硬質樹脂
口部の一部を示す断面図、第2図は調整ブロックと蓋受
け枠との間の環状空間部を示した平面図、第3図はその
環状空間部の斜視図、第4図は流動阻止体の一例を示す
斜視図である。 10……マンホール本体,20……中蓋ブロック,23……埋込
みボルト,40〜42……調整ブロック,30……蓋受け枠,43
……円錐コイルバネ(弾性体)50……環状内枠,51……
環状外枠,52……環状空間部,52a〜52d……小区画,53〜5
6……流動阻止体,58……モルタル,GL……路面レベル,5a
……軟質樹脂,5b……硬質樹脂
Claims (1)
- 【請求項1】マンホール本体の上部に接合された中蓋ブ
ロックに埋込みボルトをインサートし、嵩上げ高さ調整
用の複数又は単数の調整ブロックを前記埋込みボルトに
貫通して前記中蓋ブロック上に積み重ね、前記埋込みボ
ルトに嵌挿された蓋受け枠の上面が路面レベルに一致す
る高さで前記蓋受け枠を前記調整ブロックの上方に維持
するように、前記調整ブロックと前記蓋受け枠との間に
配置された弾性体で前記蓋受け枠を支持し、内周側及び
外周側がそれぞれ環状内枠及び環状外枠で区画され、且
つ円周方向に複数の流動阻止体で仕切られた環状空間部
を前記調整ブロックの上方に設け、前記蓋受け枠の上面
が前記路面レベルに一致した高さで前記蓋受け枠を前記
埋込みボルトに締結し、前記環状空間部にモルタルを充
填して硬化させることを特徴とするマンホール嵩高さ調
節工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2303331A JP2782278B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | マンホール嵩高さ調整工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2303331A JP2782278B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | マンホール嵩高さ調整工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04176915A JPH04176915A (ja) | 1992-06-24 |
JP2782278B2 true JP2782278B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=17919692
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2303331A Expired - Lifetime JP2782278B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | マンホール嵩高さ調整工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2782278B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220153327A (ko) * | 2021-05-11 | 2022-11-18 | 한선규 | 조립식 주택용 수평 조정형 주춧돌 |
-
1990
- 1990-11-08 JP JP2303331A patent/JP2782278B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220153327A (ko) * | 2021-05-11 | 2022-11-18 | 한선규 | 조립식 주택용 수평 조정형 주춧돌 |
KR102577854B1 (ko) * | 2021-05-11 | 2023-09-13 | 한선규 | 조립식 주택용 수평 조정형 주춧돌 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04176915A (ja) | 1992-06-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2266370C2 (ru) | Способ замены горловины и крышки колодца | |
JP2003055984A (ja) | 柱脚連結構造 | |
JP6624797B2 (ja) | 杭基礎構造の構築方法および杭基礎構造 | |
JP2782278B2 (ja) | マンホール嵩高さ調整工法 | |
KR101184606B1 (ko) | 개선된 구조의 방진체결장치 받침이 적용된 콘크리트 도상 선로 | |
JPH08246407A (ja) | 覆工方法および覆工板 | |
JP2019148158A (ja) | 壁高欄施工方法と壁高欄 | |
JP3096349B2 (ja) | マンホールの蓋高さ調整工法 | |
JP3171675U (ja) | 浮上防止機能付マンホール周辺沈下防止床版 | |
US4353666A (en) | Device for transferring loads between adjoining concrete slabs | |
JP2022182348A (ja) | 球面滑り装置用基礎とその施工方法 | |
KR101685479B1 (ko) | 맨홀보수구조 및 그 시공방법 | |
JP2000045433A (ja) | 型枠の取付方法、及びコンクリート構造物の施工方法 | |
JP2782283B2 (ja) | マンホールの蓋高さ調整工法 | |
JPH08113959A (ja) | 構造物の支持地盤の補強構造 | |
JP3672748B2 (ja) | 鉄骨中脚部の接合構造の施工方法 | |
JP7463331B2 (ja) | 仮設治具、該仮設治具を用いた人工地盤の構築方法 | |
JP7493284B2 (ja) | マンホール更生構造の施工方法 | |
JP2977364B2 (ja) | マンホールの蓋高さ調整工法 | |
JP3074062B2 (ja) | マンホールの蓋高さ調整工法 | |
JP7535269B2 (ja) | マンホール蓋受枠 | |
JP6139583B2 (ja) | 擁壁及び擁壁の据付方法 | |
KR102495869B1 (ko) | 구조물 단차 방지구조 | |
JP3171670U (ja) | マンホール周辺沈下防止床版 | |
JP7270824B1 (ja) | 基礎構造の施工方法及び基礎構造 |