JP2782272B2 - 宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置 - Google Patents

宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置

Info

Publication number
JP2782272B2
JP2782272B2 JP22638290A JP22638290A JP2782272B2 JP 2782272 B2 JP2782272 B2 JP 2782272B2 JP 22638290 A JP22638290 A JP 22638290A JP 22638290 A JP22638290 A JP 22638290A JP 2782272 B2 JP2782272 B2 JP 2782272B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heating medium
evaporator
control system
cooling medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22638290A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04108097A (ja
Inventor
歳和 矢野
良二 今井
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 石川島播磨重工業株式会社 filed Critical 石川島播磨重工業株式会社
Priority to JP22638290A priority Critical patent/JP2782272B2/ja
Publication of JPH04108097A publication Critical patent/JPH04108097A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2782272B2 publication Critical patent/JP2782272B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、スペースシャトル等の内部や機器を冷却し
た熱を排出するために使用する、宇宙往還機の熱制御系
排熱用蒸発装置に関するものである。
[従来の技術] 近年、スペースシャトル等の宇宙往還機に関する研究
開発が進んでいる。
宇宙往還機には人間やコンピュータ等の電子機器が載
せられるため、内部の温度を高い精度で制御する必要が
ある。
このような宇宙往還機に従来から使用されている熱制
御系の一例を第2図によって説明すると、1はフロン等
の熱媒体が循環するフロン主ループであってポンプ2を
備えており、電子機器等の発熱源3、熱交換器4、ラジ
エータ5、蒸発器6を通る循環路になっている。そして
熱交換器4は、補助流体ループ7を介して燃料電池等の
発熱源8に接続されている。
上記のラジエータ5は軌道上でのみ拡げることのでき
るパネル状のものであり、燃料電池等の発熱源8で発生
した水9は水タンク10に補給され、水タンク10の水は冷
却媒体としてバルブ11、配管12を通り、蒸発器6に送ら
れるようになっている。
蒸発器6は第3図に示すように、配管12を通って来た
冷却媒体である水をノズル13から噴射させて蒸発させる
蒸発室14を備えている。蒸発室14は宇宙往還機外部の気
圧と等しい圧力になっていて、蒸発室14の一端には上述
したノズル13が設けられており、蒸発室14の他端には、
宇宙往還機の外部に開放している排出口15が設けられ、
蒸発室14内部の排出口15に近接した箇所には、邪魔板16
が配設され、該邪魔板16にはフロン主ループ1のフロン
が導かれるようになっている。蒸発室14の外周を取り巻
くジャケット17が設けてあって、フロン主ループ1を循
環するフロンはフロン入口18からジャケット17の内部に
入り、ジャケット17を通ったフロンはフロン出口19から
フロン主ループ1に戻るようになっている。
次に、上述した従来の熱制御系の温度制御について説
明する。
ポンプ2を作動してフロン主ループ1にフロンを循環
させることにより、発熱源3は直接に、発熱源8は熱交
換器4、補助流体ループ7を介して間接に、フロンで冷
却される。発熱源3,8を冷却したフロンは温度が上昇す
るので、ラジエータ5、蒸発器6のいずれかを用いて排
熱が行われ、宇宙往還機が温度制御される。
先ず、宇宙往還機の打ち上げからしばらくの時間の間
に通過する区間(大気圏)はフロン主ループ1自体の熱
容量により発熱源3,8から発生した熱をフロン主ループ
1で吸収させ、その後宇宙往還機が大気圏外に出てから
軌道に乗るまでの区間は蒸発器6を使用し、水タンク10
内の水を大気圏外の気圧と等しい極く低い圧力の蒸発室
14内へ供給することにより水を蒸発させ、蒸発の潜熱と
してフロン主ループ1の熱を排熱する。軌道上の区間で
はラジエータ5を開くことができるので、ラジエータ5
からフロン主ループ1の熱を宇宙空間に排熱する。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記従来の宇宙往還機の熱制御系に備えられ
る蒸発器6は、水等の冷却媒体をフラッシュさせ、その
蒸発潜熱によってフロン主ループ1のフロンを冷却する
方式であるため、冷却媒体が気化することなくミスト状
のまま排出される水滴のキャリーオーバーが多く、この
ために冷却効率が低下し、冷却媒体の使用量が増加する
問題があり、又蒸発器6は中央に広い空間の蒸発室14を
必要とするために装置が大型化して占有スペースか増加
する問題があり、更に前記冷却媒体が水の場合には前記
ミストによる水滴が宇宙往還機外に排出するための排出
ダクト等に凍結してしまう恐れがある等、種々の問題を
有していた。
本発明は上述の実情に鑑みて成したもので、冷却媒体
を確実に気化せしめて排出し、ミストの水滴排出がなく
なるようにすると共に、装置の小型化が図れるようにし
た宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置を提供すること
を目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置は、蒸
発室の外周に設けられ加熱媒体を内部に流通させるよう
にしたジャケットと、前記蒸発室の一端に設けられ前記
蒸発室内に冷却媒体を噴射するノズルと、前記蒸発室の
他端に設けられ前記蒸発室内の冷却媒体を排出する排出
口と、該排出口の前記蒸発室側に充填された多孔質材
と、該多孔質材の内部に設けられ加熱媒体の流通する加
熱媒体流通管と、を備えたことを特徴とするものであ
る。
[作用] ノズルから蒸発室に噴射された冷却媒体は、ジャケッ
ト内部を流通する加熱媒体の熱を吸収して気化すると共
に、ミストは多孔質材の内部において、加熱媒体流通管
を通る加熱媒体の熱を吸収して気化した後、排出口から
排出される。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の一実施例の縦断面図であって、蒸発
装置20は、従来と同様の配管12を通って来た冷却媒体の
水をノズル13から噴射させて蒸発させる蒸発室14を備
え、蒸発室14の一端には上述のノズル13が設けられてお
り、蒸発室14の他端には、宇宙往還機の外部に開放して
いる排出口15が設けられている。蒸発室14の外周にはジ
ャケット17が設けてあって、従来と同様なフロン主ルー
プ1を循環する加熱されたフロンの加熱媒体がフロン入
口18からジャケット17の内部に入り、ジャケット17を通
ってフロン出口19からフロン主ループ1に戻るようにな
っている。
排出口15の蒸発室14側に近接している箇所には、蒸発
室14の全断面にわたって多孔質材21が充填されている。
多孔質材21は金属の繊維焼結体、金属粉末焼結体、金網
等より成っており、多孔質材21の内部には加熱媒体流通
管22が設けてあって、加熱されたフロンの加熱媒体が通
るようになっている。
また蒸発室14内部の多孔質材21に近接した箇所には金
属製の邪魔板23が配設されており、邪魔板23の内部にも
加熱媒体流通管24が設けてあって、加熱されたフロンの
加熱媒体が通るようになっている。
次に、第1図の装置の作用を説明する。
図示しない発熱源を冷却して温度上昇したフロンは、
加熱媒体としてフロン入口18からジャケット17に入り、
ジャケット17内を通った後、フロン出口19からフロン主
ループ1に還流する。
一方、配管12を通って送られて来た冷却媒体の水は、
ノズル13から蒸発室14内に噴射される。そしてジャケッ
ト17内を通っている加熱媒体のフロンから熱を吸収して
蒸発し、加熱媒体のフロンを冷却する。蒸発室14内で蒸
発して気体となった冷却媒体は、邪魔板23のまわりを迂
回しながら加熱媒体流通管24内を通る加熱媒体の熱を吸
収して温度上昇した後、多孔質材21を通り抜ける際にも
加熱媒体流通管22内を通る加熱媒体の熱を吸収してさら
に温度上昇し、排出口から宇宙往還機外に排出される。
ノズル13から蒸発室14内に噴射されて完全に気化せず
にミスト状のままになっている冷却媒体は、邪魔板23を
迂回する際に一部は気化し、残余のミスト状の冷却媒体
は、多孔質材21によって捕捉される。そして多孔質材21
内部の加熱媒体流通管22を通る加熱媒体の熱を吸収して
気化した後、多孔質材21を通り抜けて排出口15から宇宙
往還機外に排出される。
従って排出口15から宇宙往還機外に排出される冷却媒
体は全てが気化したものとなり、ミスト状で排出される
冷却媒体は無くなることになる。
[発明の効果] 本発明はミスト状の冷却媒体が排出されないので、ミ
ストによる水滴が排出ダクト等に凍結してしまう支障が
生じなくなる効果がある。
また冷却媒体は多孔質材の内部でも加熱媒体の熱を吸
収するので冷却効率が上昇するため、装置を小型化でき
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の縦断面図、第2図は宇宙往
還機に使用されている熱制御系の系統図、第3図は従来
の蒸発装置の縦断面図である。 図中、13はノズル、14は蒸発室、15は排出口、17はジャ
ケット、20は蒸発装置、21は多孔質材、22は加熱媒体流
通管を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B64G 1/50 B64G 1/14 F25D 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸発室の外周に設けられ加熱媒体を内部に
    流通させるようにしたジャケットと、前記蒸発室の一端
    に設けられ前記蒸発室内に冷却媒体を噴射するノズル
    と、前記蒸発室の他端に設けられ前記蒸発室内の冷却媒
    体を排出する排出口と、該排出口の前記蒸発室側に充填
    された多孔質材と、該多孔質材の内部に設けられ加熱媒
    体の流通する加熱媒体流通管と、を備えたことを特徴と
    する宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置。
JP22638290A 1990-08-28 1990-08-28 宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置 Expired - Fee Related JP2782272B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22638290A JP2782272B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22638290A JP2782272B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04108097A JPH04108097A (ja) 1992-04-09
JP2782272B2 true JP2782272B2 (ja) 1998-07-30

Family

ID=16844246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22638290A Expired - Fee Related JP2782272B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2782272B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9586703B2 (en) 2012-03-30 2017-03-07 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Cooling device for use in space environment

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2640911B2 (ja) * 1994-03-02 1997-08-13 宇宙開発事業団 噴霧冷却式除熱器の制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9586703B2 (en) 2012-03-30 2017-03-07 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Cooling device for use in space environment

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04108097A (ja) 1992-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6840056B2 (en) Cooling system with adsorption refrigerator
US20120000220A1 (en) Adsorption Cooling System And Adsorption Cooling Method For An Aircraft
US20070209782A1 (en) System and method for cooling a server-based data center with sub-ambient cooling
US20030167925A1 (en) Heat storage system for vehicle, with adsorbent
US2990694A (en) Refrigeration apparatus
JP2782272B2 (ja) 宇宙往還機の熱制御系排熱用蒸発装置
JP2008102683A (ja) 自動販売機
US3316736A (en) Absorption refrigeration systems
RU2622173C1 (ru) Способ обеспечения теплового режима приборного отсека летательного аппарата
JP2867662B2 (ja) 宇宙往還機の排熱用蒸発装置
JPH083392B2 (ja) 濃度差蓄冷熱発生装置
JP2002089791A (ja) 液化ガス気化装置
KR102266937B1 (ko) 리퀴드 매개체의 서큘레이션을 이용한 냉매 열교환 시스템
JP2855811B2 (ja) 宇宙往還機における熱シンク装置
JP4277378B2 (ja) 冷却システム
JP4200214B2 (ja) 粒子循環型吸着式ヒートポンプ
US4003212A (en) Air conditioning system for aircraft
JP2751337B2 (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2782271B2 (ja) 多段式気液分離装置
JPH02162795A (ja) 電子部品冷却装置
JP2548269Y2 (ja) ガソリン冷却装置
JP2642048B2 (ja) 深夜電力利用の蓄熱式冷暖房装置
JP3316859B2 (ja) 化学蓄熱システム
JPH04254297A (ja) 宇宙用温度制御方法
JPH01222172A (ja) エンジン冷暖房機の冷媒加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080522

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080522

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080522

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090522

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees