JP2780783B2 - 騎乗形車両の後輪支持装置 - Google Patents

騎乗形車両の後輪支持装置

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JP2780783B2 JP63178568A JP17856888A JP2780783B2 JP 2780783 B2 JP2780783 B2 JP 2780783B2 JP 63178568 A JP63178568 A JP 63178568A JP 17856888 A JP17856888 A JP 17856888A JP 2780783 B2 JP2780783 B2 JP 2780783B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば前輪および後輪にバルーンタイヤを
装備した自動四輪車のような騎乗形車両に係り、特にそ
の後輪を支持する支持装置の構造に関する。
〔従来の技術〕
低圧幅広のバルーンタイヤを装備した自動四輪車は、
自動二輪車と同様にエンジンを搭載した車体の後部に、
スイング式のリヤアームを備えている。このリヤアーム
を構成する左右一対のアーム部材の後端には、後車軸を
介して左右の後輪が支持されており、この後車軸はアー
ム部材の後端部に設けた車軸管に挿通支持されている。
そして、この後車軸はエンジン動力を伝える駆動軸と連
動されており、この駆動軸は一方のアーム部材の内側を
通して後方に導かれている。
ところで、この種の自動四輪車は、砂地や湿地帯のよ
うな不整地でも無理なく走行できるとともに、左右の後
輪が共通のリヤアームで支持されているため、荷物を偏
った位置に積載しても車体の傾きが少ないといった利点
を有しており、最近ではこの利点を生かして、例えば農
耕機械を牽引したり、荷物を運搬する実用的な用途にも
使用されている。そして、この実用向けの自動四輪車で
は、旋回性能を高めたり、操向操作時の操作力を軽くす
るため、例えば「特開昭61−105279号公報」にその一例
が示されているように、後車軸を左右に分割して、これ
ら左右の後車軸と駆動軸とを差動歯車装置を介して連動
させている。
この差動歯車装置を設けた場合には、後車軸を支持す
る車軸管も必然的に左右に分割されるので、これら左右
の車軸管の対向端部は、差動歯車装置を収容するハウジ
ングの左右両側面に連結する必要がある。この際、後車
軸は車軸管をハウジングに連結した後、この車軸管内に
挿通して、その挿通先端部をハウジング内の差動歯車に
スプライン結合しているため、ハウジングに対する車軸
管の取付け位置に誤差が生じたりすると、後車軸が傾い
てしまい、差動歯車との連結が不可能となる。
このため、従来では上記公開特許公報にも見られるよ
うに、ハウジングの左右両側面に嵌合孔を形成し、この
嵌合孔内に車軸管の対向端部を嵌め込む、いわゆるいん
ろう接合することで、ハウジングに対する車軸管の取付
け精度を高めている。
一方、差動歯車装置のハウジングは、左右いずれかの
アーム部材の後端部にボルト締めされるため、左右の車
軸管のいずれか一方は、上記公開特許公報にも見られる
ように、ハウジングのみに支持された片持ち状態とな
り、支持強度が不足気味となる。したがって、重い荷物
を積載したり、凹凸の激しい場所を走行する等して、後
車軸に大きな荷重が加わると、車軸管の支持部が変形し
たり破損する虞れがあり、実用的な用途には不向きとな
る。
そこで、この対策として、左右の車軸管をアーム部材
の後端に夫々連結し、これらアーム部材の間に駆動軸を
挿通配置するとともに、この駆動軸の周囲を別の保護パ
イプによって覆い、この保護パイプの後端部を上記ハウ
ジングにボルト締めすることが考えられる。この構成に
よれば、左右の車軸管は共にハウジングとアーム部材と
によって支えられるので、この車軸管の支持強度を充分
に確保することができ、重量物を積載しても、何等問題
は生じないことになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、この構成において、左右の車軸管をアーム
部材に溶接してしまうと、車軸管をハウジングに嵌合さ
せることが不可能となるので、少なくとも一方の車軸管
とアーム部材とは、着脱可能にボルト締めする構造とせ
ざるを得ない。この場合、リヤアームの組立て手順の関
係から、ハウジングと保護パイプとは、アーム部材と車
軸管とを締め付け固定する以前にボルト締めする必要が
あるので、このハウジングと保護ケースとの合わせ部に
誤差があると、上記アーム部材とボルト締めすべき車軸
管が傾いて、これらアーム部材と車軸管との連結部相互
が大きくずれてしまい、締付けが不可能となる虞れがあ
る。
したがって、ハウジングと保護パイプとの合わせ部に
は、高精度の機械加工を施さねばならなくなり、その
分、加工工数が増したり、加工に手間を要するといった
不具合がある。
したがって、本発明の目的は、左右の車軸管の支持強
度を十分に確保しつつ、高精度な機械加工を不要とする
ことができ、製造コストを低減できるとともに、組み立
て作業を容易に行なうことができる騎乗形車両の後輪支
持装置を得ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、 エンジンが搭載された車体と; この車体の後部に回動可能に連結されるとともに、上
記車体の後方に向けて延びる左右一対のアーム部材を有
するリヤアームと; 上記アーム部材の後端に夫々連結され、上記車体の幅
方向に沿って延びる左右の車軸管と; これら車軸管内に挿通配置され、左右の後輪を個別に
支持する左右の後車軸と; 上記アーム部材の間に配置され、上記エンジンの動力
が伝達される駆動軸と; この駆動軸の周囲を覆うとともに、上記リヤアームに
支持された保護パイプと; この保護パイプの後方に配置され、上記駆動軸と上記
左右の後車軸とを互いに連動させる差動歯車装置と;を
備えており、 上記差動歯車装置は、互いに噛み合う複数の歯車を収
容したハウジングを有し、このハウジングの左右の側面
に夫々嵌合孔を形成するとともに、これら嵌合孔内に上
記車軸管の端部を嵌合させた騎乗形車両の後輪支持装置
を前提としている。
そして、上記駆動軸は、上記左右のアーム部材の間を
通って車体の前後方向に延びる中心線よりも一方のアー
ム部材側に偏った位置に配置され、 この一方のアーム部材の後端と上記一方の車軸管と
は、溶接によって一体に接合されているとともに、他方
のアーム部材の後端と上記他方の車軸管とは、ボルトを
介して取り外し可能に連結され、 また、上記保護パイプの後端と上記ハウジングとは、
上記駆動軸の軸方向に互いに離間して配置されていると
ともに、これら保護パイプの後端とハウジングとの間に
は、弾性変形が可能な筒状部材が掛け渡されていること
を特徴としている。
〔作用〕
このような構成によれば、ハウジングと保護パイプと
は、この保護パイプの軸方向および径方向のいずれの方
向にも相対的に変位可能な状態に保持されるので、たと
えハウジングと保護パイプとの互いに向かい合う端部に
寸法誤差が生じたとしても、この誤差分を筒状部材の変
形によって吸収することができる。したがって、ハウジ
ングの嵌合孔に嵌合された車軸管が不所望に傾くのを防
止でき、高精度な機械加工を省略することができる。
また、左右の車軸管は、夫々ハウジングとアーム部材
とによって支持されるから、車軸管が片持ちの状態とな
らず、これら車軸管ひいては後車軸の支持強度を十分に
確保することができる。
しかも、上記構成によると、駆動軸は、一方のアーム
部材側に偏った位置に配置されているので、この保護パ
イプの後端と他方のアーム部材の後端との間には、車体
の幅方向に広がる広い空間が確保される。そのため、リ
ヤアーム回りの組み立て時に、他方のアーム部材の後端
を他方の車軸管に連結していない状態で、上記差動歯車
装置のハウジングを上記広い空間を通じて左右のアーム
部材の間に導くことができ、上記筒状部材を用いた保護
パイプとの接続作業を容易に行なうことができる。した
がって、一方のアーム部材と一方の車軸管とが一体に溶
接されて、格別なボルト締め作業が不要となることと合
わせて、リヤアームに車軸管や差動歯車装置を組み込む
際の作業性が良好となる。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を、自動四輪車に適用した図面
にもとづいて説明する。
第3図中符号1は車体を構成するパイプフレームであ
り、このパイプフレーム1は燃料タンク2を支持する左
右の上部レール3を備えている。上部レール3は互いに
平行をなして前後方向に延びており、その前後両端部は
下向きに曲げられるとともに、前後方向に延びる左右の
下部レール4と連結されている。このパイプフレーム1
の前端両側部には、左右の前輪5が配置されており、こ
の前輪5はバーハンドル6によって操向操作される。
上部レール3と下部レール4との間にはエンジン7が
搭載されている。このエンジン7はパイプフレーム1の
中央部付近に位置されており、そのクランクケース8内
には図示しない歯車変速機が組み込まれている。
なお、上部レール3の後部から後方に延びる左右のソ
ートレール9上には、運転者が跨いだ姿勢で着座するシ
ート10やキャリア11が設置されているとともに、下部レ
ール4には運転者の足置きとなる左右のフートレスト12
が取付けられている。
また、上部レール3と下部レール4の後端部を連結す
る左右のブラケット13には、リヤアームアッセンブリ14
の前端が揺動可能に枢着されている。リヤアームアッセ
ンブリ14は第1図に示すように、後方に延びる左右のア
ーム部材15a,15bを備えており、これらアーム部材15a,1
5bは後方に進むに従い互いに離間する方向に拡開されて
いる。アーム部材15a,15bの前端部は、左右方向に沿う
ピボットパイプ16により結合されており、このピボット
パイプ16の両端部が左右のピボット軸17を介して上記ブ
ラケット13に枢着されている。左右のアーム部材15a,15
bの間には、保護パイプ18が配置されている。保護パイ
プ18は、左右のアーム部材15a,15bの間を通って車体の
前後方向に延びる中心線X1−X1と平行をなすとともに、
この中心線X1−X1よりも左側のアーム部材15a側に偏っ
た位置に挿通配置されている。保護パイプ18は、左側の
アーム部材15aに溶接されているとともに、その前端が
上記ピボットパイプ16に連結されている。そして、この
保護パイプ18内には、変速軸の出力端に連動してエンジ
ン動力を伝える駆動軸19が挿通されている。
アーム部材15a,15bの後端部には、円筒状をなす左右
の車軸管20a,20bが取付けられている。これら車軸管20
a,20bはピボットパイプ16と平行に設けられており、本
実施例の場合、右側の車軸管20bの外周面には、取付け
板21が溶接されている。取付け板21はアーム部材15bの
後端の板状をなすブラケット22に重ね合わされており、
これらブラケット22と取付け板21は、その重なり部分に
開設したボルト孔23にボルト24を挿通してナット25で締
付けることで、着脱可能に固定されている。これに対し
左側の車軸管20aはアーム部材15aの後端部に一体に溶接
されており、これら両方の車軸管20a,20b内には、左右
に分割された後車軸26a,26bが軸受27を介して回転自在
に挿通支持されている。夫々の後車軸26a,26bの外側端
部は、車軸管20a,20bを貫通して外方に導出されてお
り、この導出端に左右の後輪28のハブ29がスプライン結
合されている。
そして、後車軸26a,26bと上記エンジン動力を伝える
駆動軸19とは、終減速装置30を介して連動されている。
終減速装置30は、アルミ合金製のハウジング31を備えて
いる。このハウジング31は、前方に向かって延びる筒状
のボス部31bを有し、このボス部31bの前端開口部31aと
上記保護パイプ18の後端開口部18aとは、互いに向かい
合っている。ボス部31bの内部には、筒状の軸受ハウジ
ング32がボルト33を介して締め付け固定されている。軸
受ハウジング32の前端は、ボス部31bの前端開口部31aか
ら突出されており、この軸受ハウジング32の前端と上記
保護パイプ18の後端開口部18aとは、軸方向に互いに離
間されている。
軸受ハウジング32の内部には、軸受35を介して減速歯
車軸36が支持されている。減速歯車軸36は、駆動軸19の
後端に連結されて、この駆動軸19と一体に回転駆動され
るようになっている。そして、軸受ハウジング32の前端
と保護パイプ18の後端開口部18aとの間には、弾性変形
が可能な筒状部材としてのゴム製のブーツ37が掛け渡さ
れている。ブーツ37は、駆動軸19と減速歯車軸36との連
結部分を覆っている。このブーツ37の前端部は、締付け
リング38を介して保護パイプ18の外周面に固定されてい
るとともに、ブーツ37の後端部は、軸受ハウジング32の
前面外周部に押え金具39を介して固定されている。した
がって、保護パイプ18とハウジング31とは、ブーツ37を
介して保護パイプ18の軸方向および径方向に相対的に変
位可能に接続されている。
なお、押え金具39は軸受ハウジング32を固定するボル
ト33を利用して、この軸受ハウジング32に共締めされて
いる。
また、ハウジング31は左右の車軸管20a,20bの間に位
置されており、このハウジング31の左右両側面は前後方
向に沿う平坦面をなしている。ハウジング31の左右両側
面には夫々円形の嵌合孔40が同軸状に開口されている。
この嵌合孔40内には車軸管20a,20bの対向端部が側方か
ら嵌め込まれて、いわゆるいんろう接合されており、こ
の車軸管20a,20b内に支持された後車軸26a,26bの内側端
部がハウジング31内に導入されている。そして、車軸管
20a,20bの対向端部側の外周面には、支持プレート41が
溶接されており、この支持プレート41をハウジング31の
左右両側面に重ね合わせてボルト42で締付けることによ
り、車軸管20a,20bとハウジング31とが結合されてい
る。
なお、車軸管20a,20bと上記シートレール9の後端部
との間には、左右の油圧緩衝器43が架設されているとと
もに、支持プレート41には農耕機械やトレーラを索引す
るためのヒツチ44がボルト締めされている。
上記ハウジング31内には、終減速装置30を構成する減
速歯車装置45と差動歯車装置46が収容されている。減速
歯車装置45は減速歯車軸36の後端部に設けた減速小歯車
47と、この減速小歯車47と噛み合う減速大歯車48とで構
成される。減速大歯車48は差動歯車ケース49にボルト締
めされており、この差動歯車ケース49はハウジング31の
内部に軸受50を介して軸支されている。また、差動歯車
装置46は差動歯車ケース49の内部に、一対の差動小歯車
51と差動大歯車52を直角に配置して構成される。これら
両歯車51,52は互いに噛み合っており、その差動小歯車5
1は差動小歯車軸53を介して差動歯車ケース49に軸支さ
れているとともに、差動大歯車52は上記後車軸26a,26b
の内側端部にスプライン結合されている。
したがって、左右の後輪28が等速回転している時に
は、差動小歯車51は差動歯車ケース49と一体に回転し
て、後車軸26a,26bに連動する差動大歯車52を等速で回
転させるが、旋回等により左右の後輪28に回転差が生じ
ると、差動小歯車51が公転しつつ回転して、左右の後車
軸26a,26bに差動を与えるようになっている。
なお、後輪28および前輪5は、低圧幅広のバルーンタ
イヤを装備している。
このような構成において、リヤアームアッセンブリ14
を組み立てるには、まず、左右の車軸管20a,20bの対向
端部をハウジング31の嵌合孔40に嵌合させ、この車軸管
20a,20bと一体の支持プレート41をハウジング31にボル
ト締めする。そして、このハウジング31と保護パイプ18
とをブーツ37で接続したならば、右側の車軸管20bの取
付け板21と、右側のアーム部材15bのブラケット22のボ
ルト孔23を位置合わせし、このボルト孔23に挿通したボ
ルト24をナット25で締付けることにより、車軸管20bと
アーム部材15bとを結合する。この際、リヤアームアッ
センブリ14の各部の寸法公差等により、相対向するボル
ト孔23の間にずれが生じたとしても、ボルト24の締付け
に伴って取付け板21もしくはブラケット22が変形して寸
法公差分を吸収するので、車軸管20bとアーム部材15bを
確実に結合することができる。
ところで、上記構成においては、差動歯車装置46を収
容するハウジング31と保護パイプ18との間を、弾性変形
可能なゴム製のブーツ37で接続したので、これらハウジ
ング31と保護パイプ18とは、保護パイプ18の軸方向およ
び径方向に相対的に変位可能な状態に保たれることにな
り、たとえハウジング31と保護パイプ18の対向端部との
間に寸法誤差が生じたとしても、この誤差分をブーツ37
の変形によって吸収することができる。
したがって、ハウジング31と保護パイプ18を接続して
も、右側の車軸管20bが傾くことはないので、これらハ
ウジング31と保護パイプ18の接続部の加工精度を高める
必要もなく、高精度な機械加工を省略することができ
る。よって、その分、加工に手間を要さないとともに、
寸法管理も容易に行なえ、安価に提供することができ
る。
また、左右の後車軸26a,26bを個別に支持する車軸管2
0a,20bは、共にアーム部材15a,15bとハウジング31によ
って支持されるから、車軸管20a,20bが片持ち状態とな
らずに済み、これら車軸管20a,20bひいては後車軸26a,2
6bの支持強度も充分に確保することができる。
さらに、上記構成によると、駆動軸19やこれを覆う保
護パイプ18は、左側のアーム部材15aの方向に偏った位
置に配置されているので、左側のアーム部材15aの後端
と保護パイプ18の後端との間には、車体の幅方向に広が
る空間が確保される。そのため、リヤアームアッセンブ
リ14を組み立てる際に、右側の車軸管20bを右側のアー
ム部材15bに連結する以前に上記空間を利用して終減速
装置30のハウジング31を左右のアーム部材15a,15bの間
に導くことができ、上記ブーツ37を用いた保護パイプ18
との接続作業を容易に行なうことができる。
したがって、左側のアーム部材15aと左側の車軸管20a
とが一体に溶接されて、格別なボルト締め作業が不要と
なることと合わせて、リヤアーム14に車軸管20a,20bや
ハウジング31を組み込む際の作業性が良好となるといっ
た利点がある。
なお、保護パイプは、駆動軸全体を覆うものに限ら
ず、例えば保護パイプで駆動軸の前半部分を覆い、後半
部はブーツで覆うようにしても良い。
〔発明の効果〕
以上詳述した本発明によれば、ハウジングと保護パイ
プとは、この保護パイプの軸方向および径方向のいずれ
の方向にも相対的に変位可能であるから、たとえハウジ
ングと保護パイプとの接続部に寸法誤差が生じたとして
も、この誤差分を筒状部材の変形によって吸収すること
ができ、ハウジングの嵌合孔に嵌合された車軸管が不所
望に傾くのを防止できる。したがって、ハウジングと保
護パイプとの接続部に高精度な機械加工を施す必要はな
く、その分、加工に手間を要しないとともに、寸法管理
も容易に行なえ、安価に提供することができる。
また、左右の車軸管は、夫々ハウジングとアーム部材
とによって支持されるから、車軸管が片持ちの状態とな
らず、これら車軸管ひいては後車軸の支持強度を十分に
確保することができる。
しかも、保護パイプは、一方のアーム部材側に偏った
位置に配置されているので、この保護パイプの後端と他
方のアーム部材の後端との間には、車体の幅方向に広が
る広い空間が確保される。そのため、リヤアーム回りの
組み立て時に、他方の車軸管を他方のアーム部材に連結
する以前に上記空間を利用して差動歯車装置のハウジン
グを左右のアーム部材の間に導くことができ、筒状部材
を用いた保護パイプとの接続作業を容易に行なうことが
できる。
よって、一方のアーム部材と一方の車軸管とが一体に
溶接されて、格別なボルト締め作業が不要となることと
合わせて、リヤアームに車軸管や差動歯車装置を組み込
む際の作業性が良好となるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は後車軸と駆動
軸との連動部分を断面したリヤアームアッセンブリの平
面図、第2図は自動四輪車の後面図、第3図は自動四輪
車の側面図、第4図はリヤアームアッセンブリの左側面
図、第5図は右側のアーム部材と車軸管との取付け部分
を示す側面図である。 1…車体(パイプフレーム)、7…エンジン、14…リヤ
アームアッセンブリ、15a,15b…アーム部材、18…保護
パイプ、19…駆動軸、20a,20b…車軸管、24…ボルト、2
6a,26b…後車軸、28…後輪、31…ハウジング、37…筒状
部材(ブーツ)、40…嵌合孔、46…差動歯車装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンが搭載された車体と; この車体の後部に回動可能に連結されるとともに、上記
    車体の後方に向けて延びる左右一対のアーム部材を有す
    るリヤアームと; 上記アーム部材の後端に夫々連結され、上記車体の幅方
    向に沿って延びる左右の車軸管と; これら車軸管内に挿通配置され、左右の後輪を個別に支
    持する左右の後車軸と; 上記アーム部材の間に配置され、上記エンジンの動力が
    伝達される駆動軸と; この駆動軸の周囲を覆うとともに、上記リヤアームに支
    持された保護パイプと; この保護パイプの後方に配置され、上記駆動軸と上記左
    右の後車軸とを互いに連動させる差動歯車装置と;を備
    えており、 上記差動歯車装置は、互いに噛み合う複数の歯車を収容
    したハウジングを有し、このハウジングの左右の側面に
    夫々嵌合孔を形成するとともに、これら嵌合孔内に上記
    車軸管の端部を嵌合させた騎乗形車両の後輪支持装置に
    おいて、 上記駆動軸は、上記左右のアーム部材の間を通って車体
    の前後方向に延びる中心線よりも一方のアーム部材側に
    偏った位置に配置され、 この一方のアーム部材の後端と上記一方の車軸管とは、
    溶接によって一体に接合されているとともに、他方のア
    ーム部材の後端と上記他方の車軸管とは、ボルトを介し
    て取り外し可能に連結され、 また、上記保護パイプの後端と上記ハウジングとは、上
    記駆動軸の軸方向に互いに離間して配置されているとと
    もに、これら保護パイプの後端とハウジングとの間に
    は、弾性変形が可能な筒状部材が掛け渡されていること
    を特徴とする騎乗形車両の後輪支持装置。
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