JP2779342B2 - リフティングマグネット - Google Patents

リフティングマグネット

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JP2779342B2 JP4063896A JP4063896A JP2779342B2 JP 2779342 B2 JP2779342 B2 JP 2779342B2 JP 4063896 A JP4063896 A JP 4063896A JP 4063896 A JP4063896 A JP 4063896A JP 2779342 B2 JP2779342 B2 JP 2779342B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、専用設備の設置が
ない通常の作業台車への装着が可能であってその装着作
業が容易であるリフティングマグネットに関し、操作バ
ルブの開閉や発信機のオン・オフによってマグネット部
から被吸着材を速やかに離脱させるリフティングマグネ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】バックホーなどの作業台車に装着するリ
フティングマグネットは、金属板,屑鉄のような重い被
吸着材を確実に吸引・保持するために強い電磁力を必要
とするため、その電力消費量が約10kWというように
非常に大きい。このように大きい電力消費量では、作業
台車に搭載しているエンジン始動用や制御用のバッテリ
では容量が不足して使用できない。
【0003】 従来のリフティングマグネットでは、例
えば、実開昭57−99882号や実開昭57−120
587号で開示するように、作業台車の本体に専用の油
圧モータと発電機を別個に取り付けたり、台車本体のエ
ンジンによって専用の発電機を直接駆動している。この
ため、リフティングマグネットを作業台車のアーム先端
部に装着する際に、作業台車の本体に発電機を取り付け
るとともに、この発電機からリフティングマグネットま
で給電ケーブルを架設することを要する。これらのリフ
ティングマグネットには、作業台車の運転室内に専用の
操作切換弁を設置し、該切換弁によって油圧モータまた
は発電機を介してマグネット部を励磁・消磁するように
構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のリフティングマ
グネットでは、装着すべき作業台車に駆動電力供給用の
給電ケーブル、操作切換弁、発電機などの専用設備の設
置が必要であり、これらの設備の準備がないとリフティ
ングマグネットは装着不可能である。このため、リフテ
ィングマグネットは全体としての設備費用が高くなるう
えに、作業台車への専用設備の装着スペースの確保と装
着作業および該台車からの脱離などの準備作業が煩雑に
なってしまう。
【0005】 また、リフティングマグネットで金属板
などの被吸着材を吸引して移送すると、マグネット部へ
の給電を停止しても被吸着材の残留磁気により、被吸着
材が比較的軽量ならばマグネット部から自動的に落下せ
ず、移送作業に支障を来す場合がある。この場合、手動
で発電機に一時的に逆励磁を掛けるため、給電停止時に
油圧モータが瞬時逆転した後に停止するようなバルブ操
作をすればよいが、このようなバルブ操作は熟練運転者
でないと実施不可能である。油圧モータ駆動の発電機
は、一般に慣性力が大きくて急激な停止と逆転に適さ
ず、作動遅れを生じるのみならず、しかも急停止によっ
て油圧回路に衝撃的な高圧が作用すると油圧機器を傷め
ることになる。
【0006】 本発明は、従来のリフティングマグネッ
トに関する前記の問題点を改善するために提案されたも
のであり、専用設備を設置していない通常の作業台車に
容易に装着可能であるうえに、作業台車への装着および
該台車からの脱離作業も容易であるリフティングマグネ
ットを提供することを目的としている。本発明の他の目
的は、作業台車本体の操作バルブなどの開閉または発信
機のスイッチ操作だけでマグネット部から被吸着材を速
やかに離脱させることにより、被吸着材の移送作業を迅
速且つ安全に実施できるリフティングマグネットを提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るリフティングマグネット1は、図1に
示すように、その下端部にマグネット部2が位置し、上
方のブラケット部3に2個の連結用ピン孔を設け、両ピ
ン孔に挿入したピン9,11を介してバックホー4など
の作業台車(図2)に着脱自在に装着する。1対のブラ
ケット部3,3間には、マグネット部2と電気接続する
励磁用の小型発電機5と、該発電機を駆動する油圧モー
タ7とを収納している。
【0008】 リフティングマグネット1において、発
電機5と油圧モータ7をカップリング6などを介して連
結してマグネット部2の上方に固着し、該リフティング
マグネットを作業台車に装着する時に、油圧モータ7は
ブラケット部3上のオイルコネクタ8およびホース13
を介して作業台車の取付配管10に接続する。1対のブ
ラケット部3,3は、小型発電機5および油圧モータ7
とを対向配置させて収納できる高さと横幅を有し、発電
機5および油圧モータ7が外部に露出することを防いで
いる。
【0009】 リフティングマグネット1は、バックホ
ー4のような作業台車に搭載する操作バルブ12(図3
参照)の開閉でマグネット部2の励磁と消磁を行い、該
バルブとしてはコントロールバルブの分岐バルブやサー
ビスバルブなどである。取付配管10は、通常のバック
ホー4ではアーム17の先端部近傍まで延びているか
ら、油圧ホース13によるオイルコネクタ8との接続が
容易であり、この取付配管の位置に応じてホース13の
長さを定めればよい。
【0010】 リフティングマグネット1において、操
作バルブ12の閉鎖によってマグネット部2から被吸着
材を速やかに離脱させるために、図3に示すように、マ
グネット部2と発電機5との接続回路内に切換えスイッ
チ15を含む制御機構16を介在させることを要する。
制御機構16により、発電機5の起動時においてマグネ
ット部2を逆接続で瞬時保持し、その後にマグネット部
2を正接続に切換える。
【0011】 この種の制御機構は、図4や図5に示す
ように正接続から一時的に反転させて逆励磁を掛けるよ
うに機能させてもよく、図4では油圧モータ7の油供給
路側にアキュムレータ22を取り付け、図5ではさらに
圧力検出部材24(例えば圧力スイッチ)を取り付ける
ことを要する。図4に示すように、マグネット部2と発
電機5との接続回路内に電圧検出部材40(例えば電圧
低下の検知リレー)と切換えスイッチを含む制御機構5
0を介在させ、発電機5の回転数が低下して出力電圧が
下降すると直ちに、電圧検出部材40からの信号によっ
て制御機構50を作動させる。また、図5のようにマグ
ネット部2と発電機5との接続回路内に切換えスイッチ
を含む制御機構60を介在させ、作動油の供給停止によ
って供給油圧力が低下すると直ちに、圧力検出部材24
からの信号によって制御機構60を作動させてもよい。
制御機構16,50,60はいずれも基本的な回路構成
にすぎず、実際にはさらに自己保持回路などを組込んで
いる。
【0012】 リフティングマグネット1は、図1に示
すように1対のブラケット部3,3間において発電機5
と油圧モータ7とを収納するか、または図6のように発
電機5とエンジン74およびエンジン用燃料タンク76
とを収納し、この態様で装置全体を構成している。この
ため、発電機5や油圧モータ7などをあらかじめバック
ホー4の本体に設置しておく必要がなく、リフティング
マグネット1は、特殊装備のない通常のバックホーに装
着可能である。リフティングマグネット1では、別個の
発電機5などの重量がリフティングマグネット1の操作
の際に負担になるけれども、発電機5と油圧モータ7ま
たはエンジン74はリフティングマグネット1に比べて
遥かに軽いので影響は殆どない。
【0013】 図1のリフティングマグネット1は、バ
ックホー4に装着する時に、油圧モータ7をブラケット
部上のオイルコネクタ8を介してバックホー4の取付配
管10に接続するだけでよく、2本の油圧ホース13に
よる油路接続だけで完了する。一方、図6のリフティン
グマグネット70では、発電機5を内蔵のエンジン74
で駆動することにより、ブームとアームに油圧配管を取
り付けていない作業台車でも装着可能である。これらの
リフティングマグネットでは、バックホー4に搭載する
操作バルブ12や発信機72を利用してマグネット部2
の励磁と消磁を行うことができ、運転室14内で被吸着
材の吸引と脱離による移送作業を実施できる。
【0014】 図3では、操作バルブ12を切換えて発
電機5を停止した際に、軽い被吸着材などがマグネット
部2に吸着されたままであれば、該バルブを一時的に再
度切換えて油圧モータ7で発電機5を駆動する。この時
に、マグネット部2が瞬時逆励磁になり、吸着されたま
まの被吸着材の残留磁気を打ち消し、該被吸着材はマグ
ネット部2から離れて落下する。操作バルブ12をオン
にしたままであると、マグネット部2は起動時に逆励磁
された後に正常な励磁状態に反転し、この状態で被吸着
材を吸着吸引できる。
【0015】 図4または図5では、操作バルブ12の
切換えによって油圧モータ7への作動油の供給を停止し
ても、アキュムレータ22から流出する油圧油および操
作バルブ12のポートB〜Tのバイパス通路を通過する
戻り油によって、発電機5はその出力電圧を低下しなが
ら回転を続け、この慣性回転中にもマグネット部2へ電
力を供給する。そして発電機5の出力電圧が設定値以下
に下降すると直ちに、電圧検出部材40や圧力検出部材
24からの信号によって制御機構50,60を作動する
結果、マグネット部2への電気接続路を一時的に反転さ
せて逆励磁を掛け、被吸着材の脱離を迅速に達成する。
制御機構50,60は、所定時間の経過後に正規の電気
接続に復帰するように構成する。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例に基づいて
説明する。図1は、本発明に係るリフティングマグネッ
ト1の全体側面を示し、図2において、リフティングマ
グネット1を装着した状態のバックホー4を例示する。
リフティングマグネット1を装着する作業台車は、バッ
クホー4のほかにパワーショベル,トラクタショベル,
トラッククレーン,クローラクレーンなどでも適用可能
である。
【0017】 リフティングマグネット1は、その下端
部において水平に配置する円形平面のマグネット部2を
有する。1対のブラケット部3,3は、マグネット部2
の上方に平行且つ垂直に立設し、各ブラケット部に設け
た2個の連結用ピン孔の部分に、両ピン孔に挿入したピ
ン9,11を介して、バックホー4のアーム17の先端
部とバケットリンク18の先端部とをそれぞれピン連結
する。図2から明らかなように、バックホー4のアーム
17,バケットリンク18,ブーム19の各シリンダの
伸縮動作により、リフティングマグネット1をバックホ
ー4のアーム17とブーム19を含む垂直平面に沿って
上下前後に自在に移動と回転が可能である。
【0018】 1対のブラケット部3,3間には、小型
発電機5と油圧モータ7さらに制御機構16を収納し、
これらをマグネット部2の上部に固着している。発電機
5は、給電ケーブル20,21を介してマグネット部2
と接続し(図3参照)、該発電機と油圧モータ7をカッ
プリング6を介して対向配置する。マグネット部2は、
有底の中空円筒体であり、図3に概略で示すように、そ
の内部中心にコア部を有する磁心部材41の下端面を固
着し、該磁心部材にコイル42を巻き付けている。コイ
ル42の両端子26,28をケーブル20,21に接続
し、マグネット部2を発電機5で励磁して被吸着材を吸
引・保持する。
【0019】 油圧モータ7の各ポートは、ホース(図
示しない)によって1対のブラケット部3のそれぞれに
取り付けられたオイルコネクタ8,8と接続され、オイ
ルコネクタ8は油圧ホース13を介してバックホー4の
アーム17に取り付けた配管10に接続する。取付配管
10は、通常のバックホーに作業機械への油圧供給用と
してあらかじめ設置されており、バックホー4の本体内
からブーム19とアーム17に沿って該アームの先端近
傍まで延びている。取付配管10への作動油は、バック
ホー4の駆動用油圧ポンプの油を兼用する。
【0020】 図3は、リフティングマグネット1にお
いて、発電機5を駆動する油圧モータ7を含む油圧回路
と、マグネット部2の励磁と消磁を制御する電気回路の
組合わせの一例を示している。図3において、油圧モー
タ7は、油圧ホース13,13を介してバックホー4の
運転室14(図2参照)内の操作バルブ12と連通し、
該操作バルブを経てバックホー駆動用油圧ポンプからの
油圧源30およびタンク31へ接続する。バイパス通路
32は、油圧モータ7の供給側を戻り側と短絡し、該バ
イパス通路の逆止弁34によって作動油の戻り側から供
給側への流れのみが可能である。
【0021】 マグネット部2と発電機5との接続路内
には、切換えスイッチ15を含む制御機構16を介在さ
せる。制御機構16は、時限リレーTxが介在する接続
路35と、リレーTxの閉路時延a接点TとリレーCが
直列に介在する接続路36とからなり、これらをケーブ
ル20,21に並列接続する。制御機構16において、
マグネット部2寄りの切換えスイッチ15は、端子26
−20の接続路に設けたリレーCのa接点C1、端子2
8−21の接続路に設けたリレーCのa接点C2、端子
28−20の接続路に設けたリレーCのb接点C3、端
子26−21の接続路に設けたリレーCのb接点C4か
らなり、接点C1,C2,C3,C4は連動作動する。
【0022】 リフティングマグネット1において、操
作バルブ12を切り換えて発電機5を停止した際に、軽
い被吸着材などがマグネット部2に吸着されたままであ
れば、該バルブを一時的に再度切換えて発電機5を起動
する。発電機5の駆動開始の瞬間は、図3のように接点
C3,C4が閉で接点C1,C2が開であることによ
り、発電機5とマグネット部2は逆接続状態になってマ
グネット部2を逆励磁するとともに、時限リレーTxに
通電して時間のカウントを開始する。マグネット部2が
瞬時逆励磁になれば、吸着されたままの被吸着材の残留
磁気が打ち消され、該被吸着材はマグネット部2から離
れて落下する。
【0023】 操作バルブ12をオンにしたままである
と、時限リレーTxが設定時間(例えば0.5〜1秒)
に達し、該リレーTxが励磁されて接点Tを閉にする。
この結果、リレーCを励磁することにより、接点C3,
C4を開および接点C1,C2を閉に切換え、この状態
で発電機5とマグネット部2は正接続になり、マグネッ
ト部2は正常な励磁状態を維持する。つまり、マグネッ
ト部2は、起動時に瞬時逆励磁された後に正常な励磁状
態に反転し、この状態で被吸着材を吸着吸引するから搬
送作業に使用することができる。
【0024】 図4は、リフティングマグネット1で用
いる油圧回路と電気回路の組合わせの変形例を示す。図
4では、油圧モータ7の油供給路側において絞り23を
設けた枝管を介してアキュムレータ22を設置し、且つ
油圧モータ7の供給側と戻り側を短絡するバイパス通路
32を付設し、該バイパス通路の逆止弁34によって作
動油の戻り側から供給側への流れのみが可能である。
【0025】 図4において、マグネット部2と発電機
5との電気接続路に介在させる電圧検出部材40と切換
えスイッチ15を含む制御機構50を示す。電圧検出部
材40は、例えば電圧低下の検知リレーVRからなり、
該リレーVRが介在する接続路53をケーブル20,2
1に接続する。また、制御機構50は、正接続用リレー
Xおよび開路時延リレーT0が並列に介在する接続路5
4と、逆接続用リレーYが介在する接続路55とを有す
る。接続路54には、リレーVRのa接点VCとリレー
Yのb接点YCを並列接続のリレーX,T0に対して直
列に挿入する。接続路55には、リレーT0の時限復帰
のa接点TCとリレーXのb接点XCとをリレーYに対
して直列に挿入する。切換えスイッチ15において、端
子26−20の接続路にリレー接点X1、端子28−2
1の接続路にリレー接点X2、端子28−20の接続路
にリレー接点Y1、端子26−21の接続路にリレー接
点Y2をそれぞれ設ける。接点X1,X2はリレーXの
a接点であり、且つ接点Y1,Y2はリレーYのa接点
である。
【0026】 リフティングマグネット1において、操
作バルブ12を切り換えて発電機5を始動し、出力電圧
が急上昇して検知リレーVRの設定値(例えば約170
V)を超えると、a接点VCが閉となる。この結果、リ
レーXおよびリレーT0を同時に通電し、リレーT0で
a接点TCが瞬時遅れて閉にしてもリレーXでb接点X
Cを開にしていることにより、逆接続用リレーYが励磁
することを防止し、さらにa接点X1,X2を閉にして
マグネット部2を励磁する。
【0027】 一方、操作バルブ12を図示の位置に切
り換え、作動油の供給が停止されても、アキュムレータ
22から流出する油圧油および操作バルブ12のポート
B〜Tのバイパス通路を通過する戻り油によって油圧モ
ータ7は回転を続け、発電機5もその出力電圧を低下し
ながら慣性回転を持続する。そして発電機5の出力電圧
がマグネット部2の負荷によって低下し、検知リレーV
Rの設定値(例えば160V)以下に下降すると、直ち
にa接点VCが開となる。この結果、リレーXおよびリ
レーT0が同時に無励磁となり、a接点X1,X2を開
にしてマグネット部2を一旦無励磁するとともに、b接
点XCを閉にする。
【0028】 時限復帰のa接点TCは、開路時延リレ
ーT0が励磁から無励磁に移行しても設定時間(例えば
約2秒間)は閉を保ち、この時に接続路55は閉路であ
るから逆接続用リレーYを励磁することにより、b接点
YCを開にして正接続用リレーXを作動させない。ま
た、リレーYが励磁することにより、a接点Y1,Y2
を閉じてマグネット部2を逆励磁する。マグネット部2
の逆励磁状態は、発電機5の慣性回転下で行われ、該発
電機の回転数低下とともに急激に電圧が下降するため、
ごく短時間しか持続しないけれども、a接点TCが時限
復帰すれば接続路55は自動的に開となり、マグネット
部2を確実に無励磁状態に復帰させる。マグネット部2
をごく短時間逆励磁することにより、該マグネット部2
の残留磁気で吸引されるはずの被吸着材を確実に脱離す
る。
【0029】 図5は、油圧および電気回路の組合わせ
の別の変形例であり、図4とほぼ同様の油圧回路である
けれども、油圧ポンプ7の供給路側にさらに圧力スイッ
チ24を設置する。圧力検出部材24である圧力スイッ
チは、他の公知の圧力検出器で代用してもよい。
【0030】 図5の制御機構60では、ケーブル2
0,21間に、閉路時延リレーTaが介在する接続路6
2と、開路時延リレーTbおよび圧力スイッチ24のb
接点PSとリレーTaの時限動作のa接点T1とが直列
に介在する接続路64と、逆接続切換用リレーCおよび
リレーTbの時限復帰のa接点T2が介在する接続路6
6とを設ける。そして制御機構60におけるマグネット
部2寄りには、図3と同様に、リレーCのb接点C1、
b接点C2、a接点C3およびa接点C4をそれぞれ設
け、各接点C1,C2,C3,C4は機械的に連動して
作動するスイッチである。
【0031】 リフティングマグネット1において、操
作バルブ12を切り換えると、発電機5の始動に先だっ
て圧力スイッチ24が作動し、該圧力スイッチと接続し
たb接点PSが開となる。ついで、発電機5の出力電圧
が上昇して閉路時延リレーTaが励磁され、その設定時
間(例えば約1秒)後にa接点T1を閉にしても、既に
接続路64は開になっている。この結果、開路時延リレ
ーTbは無励磁状態であるからa接点T2も開のままで
あり、リレーCは無励磁状態であり、各接点C1,C
2,C3,C4は図示の状態を保ってマグネット部2を
正接続で励磁する。
【0032】 一方、操作バルブ12を図示の位置に切
り換えると、アキュムレータ22および操作バルブ12
のポートB〜Tのバイパス通路からの油圧油によって発
電機5は慣性回転となり、油圧力が次第に低下し、圧力
スイッチ24が復帰してb接点PSを閉にする。a接点
T1は既に閉になっているから、開路時延リレーTbが
励磁されてa接点T2を閉にするため、リレーCを励磁
することにより、各接点C1,C2,C3,C4は図示
の状態と逆になってマグネット部2を逆励磁する。
【0033】 マグネット部2の逆励磁状態は、発電機
5の慣性回転下で行われ、該発電機の回転数低下ととも
に急激に電圧が下降するため、ごく短時間しか持続しな
いけれども、a接点T2が時限復帰すれば、接続路66
は自動的に開となり、マグネット部2は確実に無励磁状
態に復帰する。このように、マグネット部2をごく短時
間逆励磁することにより、該マグネット部の残留磁気で
吸引されるはずの被吸着材を確実に脱離する。電圧が大
幅に低下すれば、リレーTaが無励磁となってa接点T
1が開に復帰する。
【0034】 図6のリフティングマグネット70にお
いて、マグネット部2と電気接続する励磁用の発電機5
と、該発電機を駆動するエンジン74およびエンジン用
燃料タンク76とを備え、発電機5,エンジン74およ
び燃料タンク76を1対のブラケット部3,3間に収納
して固着する。リフティングマグネット70では、図7
に示すように、マグネット部2と発電機5との接続回路
内に接続制御機構78および切換えスイッチ15を含む
制御機構16を介在させ、該制御機構16は図3のそれ
と実質的に同一である。
【0035】 接続制御機構78は、制御機構16より
も発電機5側に配置し、作業台車などに取り付けた遠隔
操作の発信機72からの指令信号を受ける受信機80を
給電ケーブル20,21に接続するとともに、受信機8
0の信号受けによって作動するリレーa接点Rとリレー
Sを直列に介在させた回路84を接続する。給電ケーブ
ル20,21には、回路84よりも制御機構16側にそ
れぞれスイッチの連動接点S1,S2を介在させ、接点
S1,S2はリレーSの励磁時に閉となる。
【0036】 リフティングマグネット70は、エンジ
ン74を起動して発電機5を常時運転しながら、遠隔操
作の発信機72から指令信号を出し、接続制御機構78
を介してスイッチの連動接点S1,S2をオン・オフす
る。つまり受信機80が発信機72からの指令信号を受
けると、a接点Rが閉じてリレーSを励磁し、連動接点
S1,S2をオンにして発電機5をマグネット部2と接
続する。この結果、マグネット部2の励磁と消磁を行
い、リフティングマグネット70によって被吸着材を搬
送できる。
【0037】 リフティングマグネット70において、
発信機72で受信機80のリレーRcを無励磁すること
により、接点Rを開にして接点S1,S2を開に停止し
た際に、軽い被吸着材などがマグネット部2に吸着され
たままであれば、該発信機を再び操作する。発信機72
がオンの指令を発した瞬間は、リレー接点S1,S2が
閉となり、接点C3,C4は図示のように発電機5とマ
グネット部2は逆接続状態になってマグネット部2を逆
励磁する。マグネット部2が瞬時逆励磁になれば、吸着
されたままの被吸着材の残留磁気を打ち消し、該被吸着
材を落下させる。その後に時限リレーTxが設定時間に
達すると、リレーCを励磁することにより、発電機5と
マグネット部2は正接続になり、マグネット部2は正常
な励磁状態を維持する。
【0038】
【発明の効果】本発明に係るリフティングマグネット
は、1対のブラケット部間に必要な部材を収納している
ため、装着すべき作業台車に駆動電気供給用の給電ケー
ブル、操作切換弁、発電機などの専用設備の事前取り付
けが不要であり、これらの設備の準備がない通常のバッ
クホーにも装着可能である。このリフティングマグネッ
トでは、長い給電ケーブルの架設による作業台車自体や
アームの作動制限というような問題がなく、ケーブルは
ブラケット部内に収納されているため、現場作業中に給
電ケーブルの引っ掛け切断や損傷による事故も発生しな
い。
【0039】 本発明は、一方においてリフティングマ
グネットを作業台車に装着する時にブラケット部のオイ
ルコネクタを作業台車の取付配管と接続するだけでよ
く、大電力を供給するための電気接続が全く不要である
ので作業台車への装着と脱離が容易である。このリフテ
ィングマグネットは、一般に作業台車に搭載する操作バ
ルブを利用してマグネット部の励磁と消磁を行い、該作
業台車の運転室内から被吸着材の吸引と脱離による移送
作業を容易に実施できる。
【0040】 本発明は、他方において、リフティング
マグネット収納の発電機を内蔵のエンジンで駆動するこ
とにより、作業台車のブームとアームに油圧配管を取り
付けていないものでもリフティングマグネットを装着可
能であるのみならず、このリフティングマグネットは、
発電機を駆動するのに十分な吐出量の油圧ポンプを持た
ない小型の作業台車にも搭載できるという利点がある。
【0041】 本発明における一方のリフティングマグ
ネットは、マグネット部への給電開始時に一時的に逆接
続することにより、保持していた被吸着材の残留磁気を
消磁して該被吸着材を速やかに離脱させる。このリフテ
ィングマグネットは、被吸着材上で給電を開始すれば、
瞬時の逆励磁後に強励磁を作用させて被吸着材を吸着移
送できる。また、他方のリフティングマグネットは、被
吸着材を吸着移送後に、作動油の供給停止などによって
発電機がその出力電圧を徐々に低下しながら回転する慣
性回転中に、マグネット部への電気接続路を一時的に反
転させて逆励磁を掛け、金属板などの被吸着材の脱離を
迅速に達成する。
【0042】 本発明のリフティングマグネットで金属
板などの被吸着材を吸引して移送すると、被吸着材の残
留磁気があっても直ちにマグネット部から離脱でき、こ
の際に操作自体は通常の場合と殆ど同じであるから、未
熟練運転者でも被吸着材の移送作業を迅速且つ安全に実
施できる。また、逆励磁を掛ける際に油圧回路に衝撃的
な高圧が作用しないから、設置した油圧機器を長期間故
障なく使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るリフティングマグネットの側面
図である。
【図2】 本発明のリフティングマグネットをバックホ
ーに装着した状態を示す全体側面図である。
【図3】 本発明のリフティングマグネットで用いる油
圧回路と電気回路の組合わせを例示する説明図である。
【図4】 油圧回路と電気回路の組合わせの変形例を示
す図3と同様の説明図である。
【図5】 油圧回路と電気回路の組合わせの別の変形例
を示す図3と同様の説明図である。
【図6】 リフティングマグネットの変形例を示す説明
図である。
【図7】 図6のリフティングマグネットで用いる制御
回路を示す説明図である。
【符号の説明】
1 リフティングマグネット 2 マグネット部 3 ブラケット部 4 バックホー 5 励磁用発電機 7 油圧モータ 8 オイルコネクタ 9,11 連結ピン 10 取付配管 11 ホース 12 操作バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66C 1/00 - 1/68

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端部に位置するマグネット部と、作業
    台車に装着するための2個の連結用ピン孔を設けた1対
    のブラケット部と、マグネット部と電気接続する励磁用
    の発電機と、該発電機を駆動する油圧モータとを備え、
    発電機および油圧モータを1対のブラケット部間に収納
    して固着し、油圧モータのオイルコネクタを作業台車の
    アームに取り付けた配管に接続することにより、作業台
    車側における操作バルブの開閉によってマグネット部の
    励磁と消磁を行うように構成するとともに、マグネット
    部と発電機との接続回路内に切換えスイッチを含む制御
    機構を介在させ、該制御機構によって発電機の起動時に
    おいてマグネット部を逆接続で瞬時保持し、その後にマ
    グネット部を正接続に切換えるリフティングマグネッ
    ト。
  2. 【請求項2】 下端部に位置するマグネット部と、作業
    台車に装着するための2個の連結用ピン孔を設けた1対
    のブラケット部と、マグネット部と電気接続する励磁用
    の発電機と、該発電機を駆動する油圧モータとを備え、
    発電機および油圧モータを1対のブラケット部間に収納
    して固着し、油圧モータの油供給路側にアキュムレータ
    を取り付け且つ該油圧モータのオイルコネクタを作業台
    車のアームに取り付けた配管に接続することにより、作
    業台車側における操作バルブの開閉によってマグネット
    部の励磁と消磁を行うように構成するとともに、マグネ
    ット部と発電機との接続回路内に電圧検出部材および切
    換えスイッチを含む制御機構を介在させ、作動油の供給
    停止によって発電機の回転数が低下して出力電圧が下降
    すると直ちに、電圧検出部材からの信号によって制御機
    構を作動する結果、正接続の切換えスイッチを一時的に
    反転させて逆励磁を掛けるリフティングマグネット。
  3. 【請求項3】 下端部に位置するマグネット部と、作業
    台車に装着するための2個の連結用ピン孔を設けた1対
    のブラケット部と、マグネット部と電気接続する励磁用
    の発電機と、該発電機を駆動する油圧モータとを備え、
    発電機および油圧モータを1対のブラケット部間に収納
    して固着し、油圧モータの油供給路側にアキュムレータ
    および圧力検出部材を取り付け且つ該油圧モータのオイ
    ルコネクタを作業台車のアームに取り付けた配管に接続
    することにより、作業台車側における操作バルブの開閉
    によってマグネット部の励磁と消磁を行うように構成す
    るとともに、マグネット部と発電機との接続回路内に切
    換えスイッチを含む制御機構を介在させ、作動油の供給
    停止によって供給油圧力が低下すると直ちに、圧力検出
    部材からの信号によって制御機構を作動する結果、正接
    続の切換えスイッチを一時的に反転させて逆励磁を掛け
    るリフティングマグネット。
  4. 【請求項4】 油圧モータの油圧回路内に作動油の戻り
    側から供給側への流れのみが可能なバイパス通路を設け
    る請求項2または3記載のリフティングマグネット。
  5. 【請求項5】 下端部に位置するマグネット部と、作業
    台車に装着するための2個の連結用ピン孔を設けた1対
    のブラケット部と、マグネット部と電気接続する励磁用
    の発電機と、該発電機を駆動するエンジンおよびエンジ
    ン用燃料タンクとを備え、発電機,エンジンおよび燃料
    タンクを1対のブラケット部間に収納して固着し、マグ
    ネット部と発電機との接続回路内に接続制御機構および
    切換えスイッチを含む制御機構を介在させ、指令信号に
    よって接続制御機構をオン・オフしてマグネット部の励
    磁と消磁を行うように構成するとともに、スイッチ制御
    機構によって発電機の起動時においてマグネット部を逆
    接続で瞬時保持し、その後にマグネット部を正接続に切
    換えるリフティングマグネット。
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