JP2779275B2 - 長尺物の計尺装置 - Google Patents

長尺物の計尺装置

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JP2779275B2
JP2779275B2 JP12558291A JP12558291A JP2779275B2 JP 2779275 B2 JP2779275 B2 JP 2779275B2 JP 12558291 A JP12558291 A JP 12558291A JP 12558291 A JP12558291 A JP 12558291A JP 2779275 B2 JP2779275 B2 JP 2779275B2
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東治 金
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は移動している長尺物、
例えば通信用ケーブル等の長さを正確に測定するための
長尺物の計尺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通信用ケーブル、電力用ケーブルなどの
長尺物の長さを測定する場合、通常、長尺物が移動して
いる状態で行う。その測定方法としては、計尺基準距離
ごとのケーブルの長さを測定し、この計尺基準距離につ
いて測定した長さを累積していく。ケーブルの長さは非
常に長いので、計尺基準距離当たりの測定誤差が累積さ
れるとケーブル全体の長さとしては大きな誤差となる。
したがって、計尺基準距離ごとのケーブルの長さを測定
する精度は非常に高くなければならない。たとえば、ケ
ーブル長を0.02%程度もの非常に高い精度で測定す
る必要がある。
【0003】従来、ケーブルの長さを測定する方法とし
ては、エンコーダ方式とマーキング方式(尺取り方式)
とが知られている。エンコーダ方式は、移動しているケ
ーブルに1つのエンコーダホィール(回転部材)を接触
させてケーブルの移動によってエンコーダホィールを回
転させ、ケーブル移動量に対応するパルスをエンコーダ
から出力させ、そのパルスを計数してケーブルの長さを
測定する。
【0004】上記のエンコーダ方式は簡単な構成で計尺
を行うことができ、マーキング方式では計尺できない短
い長さでも計尺できるという利点がある。しかしなが
ら、エンコーダ方式においては、エンコーダホィールの
スリップ、温度変化または磨耗などによるエンコーダホ
ィールの外径の変動、ケーブルの表面の変形などによる
誤差がかなり大きく、その検出精度は高々0.2%程度
であり、プレハプ工法などにおいて要求されている0.
02%程度の高い精度が得られないという問題がある。
【0005】一方、マーキング方式は、たとえば、特開
昭57−28204号公報に記載されている。このよう
なマーキング方式においては、ケーブルの移動方向に計
尺基準距離を隔ててマーカとマーカによってつけられた
マークを検出するセンサとが設けられている。センサが
マークを検出するとその検出信号を計尺装置本体に出力
し、計尺装置本体はマーカを駆動してケーブルの表面に
マークをつけさせ、ケーブルが計尺基準距離だけ移動し
たものとしてカウンタを1だけ進める。マーカによって
つけられたマークはセンサによって検出される。この計
尺基準距離ごとのケーブルの長さの測定動作を反復し
て、最終のカウント数Nに計尺基準距離Sを乗じてケー
ブルの全長を算出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のマーキング方式
は、予め定められた計尺基準距離の整数倍としてケーブ
ルの計尺を行うので、エンコーダ方式よりも測定精度が
高いという利点を有している。しかしながら、この方式
の場合は、計尺基準距離Sを計尺の基準尺度としてお
り、これが狂うと正確な計尺を行うのが不可能となる。
たとえば、計尺精度0.02%の場合、計尺基準距離S
の設定精度としては0.01%以下が要求される。従っ
て、仮に計尺基準距離Sが3mの場合、許容誤差は0.
3mm未満となる。そして、計尺基準距離Sの長さを大
きくすれば、許容誤差を大きくすることができるが、長
尺物の移動方向に沿った計尺装置の長さが長くなり、そ
の長い計尺基準距離Sの範囲を移動する長尺物の直線性
を保ことが難しくなる。したがって、計尺基準距離Sは
大きくとれず、むしろ、1m以下にすることが要望され
ているため、所定の精度で計尺することが困難になる。
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、計尺の基本となる計尺基準距離を
正確に測定でき、最終的な長尺物への計尺の精度を向上
することのできる長尺物の計尺装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る長尺物の計尺装置では、移動する
長尺物に対し、計尺基準距離ごとの長さを測定し、この
計尺基準距離について測定した長さを累積することによ
りその長尺物を計尺する計尺装置において、前記計尺基
準距離の両端に設けられた2つのラベルと、これらラベ
ルの間で前記長尺物の移動方向に沿って移動可能で、絶
対原点を有し,移動方向に沿って直線状に目盛りがつけ
られたリニアスケール手段と,前記リニアスケール手段
の目盛りを検出するスライドヘッド手段と、前記リニア
スケール手段とともに移動し,前記ラベルのエッジを検
出するセンサとを有し,前記リニアスケール手段を前記
長尺物の移動方向に沿って移動させ,前記センサが前記
ラベルのエッジを検出した両端の距離から,前記計尺基
準距離を測定する手段を設けた。
【0008】
【作用】まず、リニアスケールを全ストロークを移動さ
せ、パソコンはリニアスケールの原点を検出した瞬間リ
ニアスケールのパルスカウンタをクリアし、カウントを
スタートする。次に、ターゲットをケーブルの移動方向
と同じ方向に移動させ、4つのレーザスイッチがそれぞ
れラベルのエッジを検出した瞬間に、コンピュータは二
つのリニアスケールのカウント数を読み取る。その方法
で二つのリニアスケールのパルスカウントによって各マ
ーク検出センサの検出ポイントとリニアスケールの絶対
原点との相対距離を簡単に計算できる。以後、その実測
された計尺基準距離に基づいて、計尺処理を行う。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る長尺物の計尺装置の好適
な実施例について添付図面を参照にして詳述する。ま
ず、図1を用いて、本発明の基本構成について説明す
る。同図に示すように本発明は、マーキング方式とエン
コーダ方式とを組み合わせて計尺装置が構成されてい
る。具体的は、以下の通りである。
【0010】長尺物たる通信用ファイバー等のケーブル
1は、その下方に配設された複数の搬送ローラー2で支
持され、その搬送ローラー2の回転にともなって矢印A
方向に移動されるようになっている。そして、本計尺装
置は、移動するケーブル1の表面に狭い範囲でマーク3
をつけるマーカー4と、ケーブル1の移動方向Aに沿っ
て配置された第1および第2のセンサ5,6、および、
エンコーダホィール7aがケーブル1の表面に接触する
エンコーダ7を有している。
【0011】第1のセンサ5の検出ポイント5aと第2
のセンサ6の検出ポイント6aとの間隔が計尺基準距離
Sであり、この計尺基準距離Sは、通常1〜3m程度で
ある。マーカー4としては、本例では光学的に検出可能
なマークをつけるもの、たとえば、インクジェット方式
のマーカーまたはスタンプ方式のマーカーが用いられて
いる。第1のセンサ5および第2のセンサ6としては、
高い精度でマーカー4でつけられたマークのエッジが検
出可能なセンサ、たとえば、レーザースイッチである。
【0012】ケーブル1の表面の色が「黒」の場合、マ
ーカー4は「白いマーク」をつけ、第1のセンサ5およ
び第2のセンサ6としてのレーザースイッチは、検出対
象物であるマークの平均反射率の差、すなわち、レーザ
ービーム照射時の反射光量の差によりマークを識別す
る。
【0013】さらに本計尺装置は、レーザースイッチで
ある第1および第2のセンサ5,6からの反射光量を示
すアナログ検出信号をディジタル信号に変換する第1お
よび第2のアナログ/ディジタル変換器(ADC)8,
9、エンコーダ7からの位置検出パルスを計数するカウ
ンタ10、これらADC8,9およびカウンタ10から
のディジタル信号を入力し計尺処理を行い、計尺処理に
応じてマーカー4にマーキング指令を出力するコンピュ
ータ本体(CPU)およびメモリを有する計尺装置本体
11を有している。
【0014】さらに計尺装置は、計尺装置本体11で演
算した計尺結果を表示するCRTまたはLCDなどの表
示器12、および、計尺動作の開始時または終了時など
に手動で巻尺などで測定する後述する計尺結果を計尺装
置本体11に入力するキーボードなどの入力装置13を
有している。
【0015】次ぎに、図2〜図7を参照して図1に示し
た計尺装置の動作を述べる。ケーブル1の移動によりエ
ンコーダホイール7aを回転させ、その回転角度に応じ
てエンコーダ7からパルスを出力する。計尺装置本体1
1はそのパルス数によってケーブル1の移動距離Lをを
求める。 L=P・N ・・・(1) ただし、Pは1パルス当たりの長さで、Nはパルスカウ
ント数である。Pは次の式(2)によって求められる。 P=D・π/En ・・・(2) ただし、Dはホイールの外径で、En は1回転相当のエ
ンコーダ7の出力パルス数である。
【0016】計尺装置本体11に計尺スタート命令を出
した後、マーカー4がケーブル1の表面に第1のマーク
31を張り付ける。このマークはマーカー4によりほぼ
基準距離S毎にケーブル1上に形成される。図2にその
スタート状態を示す。この時はケーブル1は停止してい
る。巻尺を利用して先端部の長さaを測定し、その結果
を計尺装置本体11に入力した後、ケーブル1が図3に
示すように矢印方向に移動する。
【0017】尚、計尺装置本体11はマーカー4にマー
キング指令を出力するとき。ケーブル1の搬送ローラー
2を含むケーブル搬送機構(図示せず)に搬送指令を出
力して動作させ、ケーブル1を矢印方向Aに移動させ
る。
【0018】図4に示すように、ケーブル1がさらに移
動されて第1のマーク31が第2のセンサ6の検出ポイ
ント6aに到達すると、第2のセンサ6がこのマーク3
1のエッジを検出する。第2のセンサ6の検出信号は第
2のADC9を介して計尺装置本体11に入力される。
第1のマーク31のエッジが第2のセンサ6で検出され
たときケーブル1は計尺基準距離Sだけ移動したことに
なる。したがって、計尺装置本体11は計尺基準距離S
だけ計尺が行われたことを示す1カウントの計数更新を
行い、その計数結果をメモリに記憶する。なお、計尺基
準距離Sの計数はメモリのあるアドレスの値を更新する
ことにより行い、そのメモリアドレスの値は上記計尺開
始時点において「0」に初期化されている。
【0019】計尺装置本体11は距離(a+S)を計算
し、この計算した距離を表示器12に表示する。この時
の第2のマーク32の位置と第1のセンサ5の検出ポイ
ント5aとの距離を余長C1 とする。なお、余長とは、
計尺基準距離Sとケーブル1の表面、または、ケーブル
1とともに搬送されるテープに付着される隣接するマー
クとマークとの間の距離との差をいう。この余長は通
常、計尺基準距離Sの数%である。
【0020】図5に示すように、第2のマーク32 のエ
ッジが第1のセンサ5の検出ポイント5aに到達する
と、第1のセンサ5が第2のマーク32 のエッジを検出
し、その検出結果が第1のADC8を介して計尺装置本
体11に出力される。このケーブル1の移動期間、エン
コーダ7がケーブル1の移動距離を検出しており、その
結果がカウンタ10で計数されている。計尺装置本体1
1は第1のADC8からの検出信号が入力された時、カ
ウンタ10の計数値を入力し所定の変換係数を掛けて距
離(余長)C2 を計算し、カウンタ10の係数値を
「0」にする。計尺装置本体11は、メモリに記憶され
ている距離C1 と余長C2 とを加算する。なお、便宜的
に距離C1 も最初の余長と呼ぶ。計尺装置本体11は距
離(a+S+C1 )を計算し、メモリに記憶するととも
に表示器12に表示する。
【0021】図6に示すように、第2のマーク32 のエ
ッジが第2のセンサ6の検出ポイント6aに到達する
と、第2のセンサ6が第2のマーク32 のエッジを検出
する。その検出信号が第2のADC9を介して計尺装置
本体11に入力される。上記同様、ケーブル1が計尺基
準距離Sだけ移動しているから、計尺装置本体11はメ
モリ内の距離計数値を1進めて2とする。
【0022】この時の第3のマーク33 の位置と第1の
センサ5の検出ポイント5aとの距離を余長C2 とす
る。計尺装置本体11は距離(a+2S+(C1 +C2
))を計算しメモリに記憶し、この計算した距離を表
示器12に表示する。以後、図2〜図6を参照して述べ
た上記計尺動作が反復して行われる。
【0023】そして、図7に示すように、第N番目(最
終)のマーク3N が第2のセンサ6の検出ポイント6a
を通過し、計尺が終了したときのケーブル1の長さL1
は、計尺装置本体11内のメモリの計数値がNとなって
いるから下記になる。 L1 =a+N・S+ΣCi ・・・(3)
【0024】図7において、ケーブル1の移動が停止さ
れたとき、作業者は巻尺などでマーク3N からケーブル
1の末端1Bとの距離bを測定して、これらの距離を入
力装置13から計尺装置本体11に入力する。
【0025】計尺装置本体11は上記距離L2にこれら
の入力された距離bを加算して下記距離L2 を算出す
る。 L2 =a+N・S+ΣCi +b ・・・(4) 以上により、ケーブル1の長さが測定される。
【0026】上述したように、エンコーダで測定する余
長Ci の各々は計尺基準距離Sより短く(通常、数%程
度)であるから、エンコーダによる測定誤差は相対的に
小さい。また、マーキング方式による計尺基準距離Sの
測定と、エンコーダ方式による余長測定を組み合わせて
おり、かりに、ケーブル1の移動速度が変動しても、こ
れらの組合せにより、ケーブル1の速度変化に依存せ
ず、正確な計尺が可能となる。
【0027】次にこのような計尺結果の精度評価を行
う。エンコーダ7の測定精度を±εとする。ただし、ε
は1%程度である。上記手動で測定した距離a,bは計
尺装置による自動計尺の対象外であるので、精度評価の
対象から外す。これにより、精度評価の対象となる測定
距離L3は次の式で表される。 L3=N・S+ΣCi ・・・(5) 上記計尺装置による測定誤差をEとすると次の式が成立
する。 E=±〔ε・ΣCi 〕+ΣΔSi ・・(6)
【0028】距離ΔSi は第i番目のマーク3i のエッ
ジを第1のセンサ5が検出したときから第2のセンサ6
が検出する間に、ケーブル1が実際の移動した距離S’
と計尺基準距離Sとの差を示す。この距離ΔSi の大き
さは通常、センサ5,6のマークエッジの検出精度に依
存し、これらセンサにレーザースイッチを使用したとき
検出精度は約0.1mmである。したがって、距離ΔSi
は通常、0.1mmのオーダーとなる。
【0029】この実施例の計尺装置による測定精度をβ
とすると下記式が成立する。 β=±〔εΣCi 〕+ΣΔSi ・・(7) ΣΔS<<〔εΣCi 〕であるので、βは下記式で表さ
れる。 β=±〔εΣCi 〕/〔ΣCi +NS〕 ・・(8) また、(N・S)>>ΣCi であるのでβは下記式で表
される。 β=±〔εΣCi 〕/(NS) =±ε〔ΣCi /(NS)〕 ・・・ (9) たとえば、〔ΣCi /(NS)〕=1/100 とすると、 β=±(ε/100 ) ・・・ (10) となる。
【0030】以上述べたように、この基本構成例におい
ては、測定精度の高いマーキング方式を用いて距離の長
い計尺(N・S)を行い、エンコーダ方式を用いてマー
クが付けられた位置から第1のセンサ5の検出ポイント
5aまでの短い距離、すなわち、余長Ci を測定してい
るので、高い精度の計尺が行われる。また、この実施例
によれば、マークのとりつけ精度、あるいは、ケーブル
1の移動速度変化に依存せず精度の高いケーブル長さの
測定を行うことができる。さらに、第1のセンサ5を設
けてマークが付けられた時の位置を測定し、隣接するマ
ーク間の距離の変動をエンコーダ方式で測定しているか
ら、マーキング方式における欠点が改善されている。
【0031】以上の基本構成例においては、ケーブル1
が計尺基準距離Sだけ搬送されるごとにエンコーダから
のパルス信号を計数するカウンタ10を「0」にクリア
して、余長に相当する距離の計数を「0」から開始する
ようにしたが、このように各尺とり処理ごとカウンタ1
0の値をクリアせず、前回の計数値と今回の計数値の差
を計算してもよい。
【0032】また、以上の基本構成例において、余長測
定手段としてエンコーダを用いた場合について述べた
が、余長の測定は、連続的にケーブル1の移動距離を測
定できる装置、たとえば、ドップラー効果を用いたレー
ザー式移動距離測定装置、あるいは、スぺクトルパター
ンを利用したレーザー式移動距離測定装置などを用いる
ことができる。以下の記述において、連続的移動距離手
段としてエンコーダを例示するが、これらレーザー式移
動距離測定装置が適用できることはいうまでもない。
【0033】ここで、上記基本構成例に基づいてなされ
た本発明の一実施例について、図8,図9を参照して述
べる。上機構成例から明らかなように、計尺の基準とな
るのは計尺基準距離Sであり、これが狂うと正確な計尺
を行うのが不可能となる。そこで、本発明では、計尺を
行うに際し、係る計尺基準距離Sを実際に測定すること
により正確な計尺を行うものである。
【0034】図8にはダブルチェック装置として、上記
長尺物に設けたマークを検出するために4個のセンサ2
0〜23を用いている。これらセンサ20〜23のレー
ザービームスポット位置は第1の基準距離S11と第2
の基準距離S12を規定する。すなわち、第1のセンサ
20のスポット20aと第3のセンサ22のスポットと
22aの間が第1の基準距離S11であり、第2のセン
サ21のスポット21aと第4のセンサ23のスポット
23aとの間が第2の基準距離S12である。本実施例
における基準距離校正とは、これら基準距離S11,S
12を正確に測定することをいう。
【0035】このように、第1のセンサ20と第3のセ
ンサ22とで主測定系を構成し、第2のセンサ21と第
4のセンサ23とで副測定系を構成している。そして、
両測定系から得られる検出結果を比較し、両者に大きな
差がある場合には、一方が故障している可能性が高いた
め、その故障したセンサを特定し、残りの3つのセンサ
で主,副測定系を構成構成し(1つのセンサは両測定系
を兼ねる)、測定を続ける。これにより測定誤差や故障
による測定不能となる事態が防止される。
【0036】また、本計尺装置は、上記センサ20〜2
3から得られる情報に基づいて計測の演算制御を行うコ
ンピュータ(CPU)25を有し、さらにそのコンピュ
ータ25と上記第1,第2のセンサ20,21とは第1
のセンサスイッチアダプタ26を介し、また、コンピュ
ータ25と上記第3,第4のセンサ22,23とは第2
のセンサスイッチアダプタ27を介してそれぞれ接続さ
れている。
【0037】ここで本発明では、上記の計尺装置に対
し、基準距離S11,S12を測定するための基準距離
計測装置を具備している。すなわち、その基準距離計測
装置は、まず、第1のリニアスケール30および第2の
リニアスケール31を有する。第1のリニアスケール3
0には第1のLMガイド32が設けられ、その先に第1
のターゲット33が装着され、第1のターゲット33の
先端には第1のラベル34と第1の黒いゴム35が設け
られている。第2のリニアスケール31、第2のLMガ
イド36、第2のターゲット37、第2のラベル38お
よび第2の黒いゴム39も同様である。
【0038】第1のリニアスケール30は図中矢印B方
向に移動する。第1のリニアスケール30と第1のLM
ガイド32とがケーブル1の移動方向と正確に平行して
移動可能になるように、第1のリニアスケール30およ
び第1のLMガイド32をケーブル移動ガイドの本体の
上に装着する。ケーブル表面とマークのコントラストを
正確に再現するため第1のターゲット33を設け、この
ターゲットの上に薄いゴム板の第1の黒いゴム35を貼
り、その上に白い第1のラベル34を貼る。この第1の
ラベル34の左側のエッジはケーブル1の移動方向、す
なわち、方向Bと直交し、常に同じ位置にする。また、
第1のターゲット33、第1のLMガイド32のブロッ
ク、第1のリニアスケール30のスライドヘッドとの相
対位置はターゲット架台に固定される。このターゲット
架台は、計尺基準距離Sの測定のときに図示のごとき位
置にあるが、通常のケーブル1の計尺動作のときは、ケ
ーブル1移動位置から退避される。以上、第1のリニア
スケール30側について述べたが、第2のリニアスケー
ル31側も同様である。
【0039】また第1のリニアスケール30と第2のリ
ニアスケール31にはそれぞれ、第1のリニアスケール
絶対原点30aと第2のリニアスケール絶対原点31a
が設けられ、これらの間の距離は固定のL11である。
第1のリニアスケール絶対原点30aとスライドヘッド
30bとの間の距離がa11、スライドヘッド30bと
第1のラベル34の左側エッジの位置30cとの間の距
離がb11である。同様に、第2のリニアスケール絶対
原点30aとスライドヘッド31bとの間の距離がa1
2、スライドヘッド31bと第2のラベル38の左側エ
ッジの位置31cとの間の距離がb12である。
【0040】第1のリニアスケール30の位置を検出す
る第1のリニアスケールアダプタ40および第1のエン
コーダカウンタ157、同様に第2のリニアスケールア
ダプタ166および第2のエンコーダカウンタ167を
有している。本実施例において、第1のリニアスケール
30および第2のリニアスケール31の分解能は5μm
であり、変位測定の最大誤差は20μmである。第1の
リニアスケール絶対原点30aは20μmの精度で検出
可能である。この第1のリニアスケール絶対原点30a
は第1のリニアスケール30にある位置に固定してい
る。ただし、第1のリニアスケール絶対原点30aの位
置と第2のリニアスケール絶対原点31aの位置とは異
なる。
【0041】距離a11は第1のリニアスケールアダプタ
40および第1のエンコーダカウンタ41を介してコン
ピュータ25によって測定でき、スライドヘッドに対す
るその相対精度は20μmである。距離a12も、第2の
リニアスケールアダプタ42及び第2のエンコーダカウ
ンタ43を用いて同様に行われる。
【0042】以下、基準距離S11およびS12を測定
する基本動作について述べる。まず、リニアスケールを
全ストローク移動させ、コンピュータ25はリニアスケ
ールの原点を検出した瞬間リニアスケールのパルスカウ
ンタをクリアし、カウントをスタートする。次に、各タ
ーゲット33、37をケーブル1の移動方向と同じ方向
で移動させ、4つのセンサ20〜23がそれぞれラベル
のエッジを検出した瞬間に、コンピュータ25は二つの
リニアスケール30、31のカウント数を読み取る。そ
の方法で二つリニアスケール30、31のパルスカウン
トによって各マーク検出センサの検出ポイントとリニア
スケールの絶対原点との相対距離を簡単に計算できる。
これにより、上記第1および第2の距離S12,S12
が測定できる。
【0043】次に、2つのラベル34,38の間のエッ
ジ間の距離Mをいかに正確に測定するかについて述べ
る。2つのラベル間の距離Mは次の式で規定される。 M=L11+a11+a12+b11+b12 ・・ (11)
【0044】ここで、上述したように距離a11とa1
2とはコンピュータ25を介して20μm程度の精度が
正確に求めることができた。距離(L11+b11+b
12)は変動しない固定の値である。したがって、一
旦、この距離(L11+b11+b12)を求めてコン
ピュータ25のメモリに記憶すれば、距離a11,a1
2を上述した方法で測定することにより、2つのラベル
間の距離Mを測定できる。
【0045】以下、上記固定の距離(L11+b11+
b12)を求めて記憶しておくために、初期処理として
2つのラベル間の距離Mを測定する方法について述べ
る。2つのラベル間の距離Mを測定する第1の方法は、
たとえば、3mの長さの高精度の金属製直尺と20倍の
拡大鏡を用いる方法である。拡大鏡を用いて2つのター
ゲットのラベルをそれぞれ高精度金属製直尺の目盛りの
罫線とぴったり合うようにa11とa12aを適切に調
整して2つのラベル間の距離Mを測定する。この測定方
法によれば、約0.2mm程度の精度で2つのラベル間
の距離Mを測定できる。
【0046】2つのラベル間の距離Mを測定する第2の
方法を図9を参照して述べる。ケーブル移動ガイドの本
体50に長いリニアスケール51を取りつける。このリ
ニアスケール51の長さL12を、たとえば、3mとす
る。架台にリニアスケール51のスライドヘッド52,
LMガイド53のブロック、および、センサであるレー
ザースイッチ54を一体化する。
【0047】図8に示したように、リニアスケール51
には第2のリニアスケールアダプタ42および第2のエ
ンコーダカウンタ43、および、コンピュータ25が接
続されており、リニアスケール51を移動させた時の出
力パターンをコンピュータ25が読み取る。この読み取
り精度は上述したように20μmである。またレーザー
スイッチ54の検出信号をコンピュータ25に入力す
る。
【0048】かかる構成において、以下のように2つの
ラベル間の距離Mを測定する。コンピュータ25を介し
てリニアスケール51の絶対原点51aを検出し、第2
のエンコーダカウンタ43をリセットする。レーザース
イッチ54をリニアスケール51の左側から右側に手動
で走査させる。レーザースイッチ54が左側のターゲッ
ト55の白いラベルのエッジを検出した瞬間、コンピュ
ータ25はリニアスケール51の出力値N11を読み取
りメモリに記憶する。引き続いて、レーザースイッチ5
4が右側に移動され、レーザースイッチ54が右側のタ
ーゲット56の白いラベルのエッジを検出した瞬間、リ
ニアスケール51の出力値J11を読み取りメモリに記
憶する。以上から、コンピュータ25は2つのラベル間
の距離Mを次の式で算出する。 M=Pk (J11−N11) ・・・ (12) ただし、Pk はパルス/長さ変換係数である。
【0049】なお、上記測定動作の前にレーザースイッ
チ54の感度を調整し、ターゲットのラベルとレーザー
スイッチ54との距離を適切な大きさ、たとえば、36
mmに設定しておく。
【0050】上記いずれかの方法で(L11+b11
12)が算出されると、a11とa12の測定によって移動
中のターゲット上にあるラベルのエッジ間の距離を簡単
に測定できる。そのエッジが各マーク検出センサに検出
された瞬間のa11あるいはa12をコンピュータに記憶さ
せれば、基準距離S1 とS2 を正確に求められ、ケーブ
ル1の計尺が非常に正確になる。
【0051】なおまた、本発明の実施例として、計尺す
べき対象である長尺物としてケーブル1を例示して述べ
たが、本発明の計尺装置はケーブルに限定されることな
く、上記ケーブルと同様の長い物を正確に測定する計尺
装置に広く適用できる。また、上記した実施例では、セ
ンサーを4つ用いたダブルチェック方式のものについて
説明したが、本発明はこれに限ることなく図1に示した
基本構成例のものに対して適用しても良く、要は、計尺
基準距離を用いて長尺物の長さを測定する装置に対して
適用することができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る長尺物の計
尺装置では、計尺基準距離を正確に実測することができ
るため、より正確に長尺物の計尺を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る計尺装置の基本構成例を示す図で
ある。
【図2】図1に示した装置の動作を説明する図である。
【図3】図1に示した装置の動作を説明する図である。
【図4】図1に示した装置の動作を説明する図である。
【図5】図1に示した装置の動作を説明する図である。
【図6】図1に示した装置の動作を説明する図である。
【図7】図1に示した装置の動作を説明する図である。
【図8】本発明に係る計尺装置の好適な一実施例を示す
図である。
【図9】本発明の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 ケーブル(長尺物) 20〜23 センサ 30 第1のリニアスケール 30b スライドヘッド 31 第2のリニアスケール 31b スライドヘッド 34 第1のラベル 38 第2のラベル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動する長尺物に対し、計尺基準距離ご
    との長さを測定し、この計尺基準距離について測定した
    長さを累積することによりその長尺物を計尺する計尺装
    置において、前記計尺基準距離の両端に設けられた2つ
    のラベルと、これらラベルの間で前記長尺物の移動方向
    に沿って移動可能で、絶対原点を有し,移動方向に沿っ
    て直線状に目盛りがつけられたリニアスケール手段と,
    前記リニアスケールの目盛りを検出するスライドヘッド
    手段と、前記リニアスケール手段とともに移動し,前記
    ラベルのエッジを検出するセンサとを有し,前記リニア
    スケール手段を前記長尺物の移動方向に沿って移動さ
    せ,前記センサが前記ラベルのエッジを検出した両端の
    距離から,前記計尺基準距離を測定する手段を備えた長
    尺物の計尺装置。
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