JP2778988B2 - 光学材料の製造法 - Google Patents

光学材料の製造法

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【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 <産業上の利用分野> 本発明は、光学材料、とりわけ情報の書き込み及び消
去可能な光ディスク用の基板、に関する。さらに具体的
には、本発明は、複屈折、耐熱性、透明性及び記録膜等
の保護に優れた光学材料を製造する方法に関するもので
ある。
<従来の技術> 光ディスク基板に用いられる樹脂としては、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂及びポリカーボネート樹脂が代表
的である。しかしながら前者は、複屈折等の光学的特性
に優れる反面、耐熱性、吸水性とりわけ吸水時の形状保
持性、に問題があり、一方後者は、前者と比較して耐熱
性、吸水性に優れるものの光学的特性等未だ改良すべき
問題点を有している。
上記の樹脂が保有する本質的な問題点を解決するべく
種々の提案がなされており、なかでも、一分子中に重合
性官能基を複数個有する熱硬化性樹脂を注型重合する方
法により優れた特性を有する基板が得られている(特開
昭61−174208号、特開昭61−275321号、特開昭61−2879
13号、特開昭、特開昭62−225508号各公報等)。
ところで多官能性のラジカル重合性基を有する化合物
を使用した系は、注型重合における生産性の低さを克服
するものとして注目すべき技術のひとつである(特開昭
62−18223号、特開昭62−279910号各公報等)。
しかしながら、一般に知られている通り、多官能性の
ラジカル重合性基を有する化合物を注型重合する際にそ
のラジカル重合性基を全て反応させることは極めて困難
であり、多くの場合に、これらは未反応モノマー(少な
くとも1個のラジカル重合性基が未重合で存在している
ものを未反応モノマーと総称することにする)として重
合体中に残存する。この未反応モノマーは吸水時の寸法
安定性の低下、更に又記録膜等の金属薄膜の腐食等、致
命的な欠陥が発生する要因となり、実用に供する上にお
いて未反応モノマー含有率の低い基板が切に要望されて
いるのが現状である。
〔発明の概要〕
<発明が克服しようとする課題> 本発明は、多官能性ラジカル重合性基を有する化合物
を注型重合して、光学材料を得る際にその材料中とりわ
け表面部分に含まれる未反応モノマーの量を低減するこ
とを目的としたものである。
<課題を解決するための手段> 上記の課題を解決する手段として本発明による光学材
料の製造法は、下記(I)で示される多官能性(メタ)
アクリル酸エステル化合物から主としてなる単量体を型
内でラジカル重合させて板状体とし、次いで該板状体を
不活性ガス雰囲気下で紫外線照射して表面の重合度を高
めること、を特徴とするものである。
(R1およびR2は、同一でも異なってもよくて、それぞれ
水素又はメチル基である。nは、0又は1の整数であ
る。) <発明の効果> 本発明の手法を用いることにより、光学材料を製造す
る際、多官能性の(メタ)アクリル酸エステル化合物の
注型重合において、極めて容易に重合度、とりわけ表面
付近のアクリル酸又はメタクリル酸エステル残基の反応
率、を高めることが可能である。更に、表面の未反応モ
ノマーの残存率が低減することにより、記録膜等の金属
薄膜の腐食が抑制されることが期待できる。
〔発明の具体的説明〕
[I]単量体およびその重合 <単量体> 本発明で使用する上式(I)の化合物の具体例として
は、ビス(オキシメチル)トリシクロ〔5.1.1.02,6〕デ
カン=ジアクリレート、ビス(オキシメチル)トリシク
ロ〔5.2.1.02,6〕デカン=ジメタクリレート、ビス(オ
キシメチル)トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン=アクリ
レートメタクリレート及びこれらの混合物、ビス(オキ
シメチル)ペンタシクロ〔6.5.1.1.3,60.2,79,13〕ペ
ンタデカン=ジアクリレート、ビス(オキシメチル)ペ
ンタシクロ〔6.5.1.1.3,60.2,79,13〕ペンタデカン=
ジアクリレート、ビス(オキシメチル)ペンタシクロ
〔6.5.1.1.3,60.2,79,13〕ペンタデカン=アクリレー
トメタクリレート及びこれらの混合物である。これら上
記のトリシクロデカン化合物及びペンタシクロペンタデ
カン化合物は群内の外に群間で2種以上を併用しても良
い。
本発明での重合対象としての単量体は、上記の式
(I)の化合物から主としてなるものである。ここで
「主としてなる」ということは、式(I)の化合物100
重量部に対して、0〜20重量部の共重合体単量体を併用
してもよいことを意味する。
すなわち、本発明では、上記式(I)の化合物に対し
て本発明の目的を損なうことのない範囲でラジカル重合
性の化合物を併用することができる。そのような共単量
体の具体的な例としては、メチルアクリレート、メチル
メタクリレート等の一官能性のアクリル酸及びメタクリ
ル酸エステル類、スチレン等の芳香族ビニル化合物類、
ビスフェノール−Aのエチレンオキサイド付加体のジア
クリレート及びジメタクリレート等の二官能性のアクリ
ル酸及びメタクリル酸エステル類等が挙げられる。これ
らラジカル重合性の化合物の使用量は、式(I)の化合
物100重量部に対して20重量部以下である。
[II]重合 式(I)の化合物を重合させて、光学材料を製造する
方法については、種々の提案が既に公開されている。式
(I)の化合物をラジカル重合させるのに必要な過酸化
物及び/又は光開始剤を混合し、注形型の中に注入後熱
及び/又は紫外線を使用して基板とする方法が一般的で
あり、本発明もこれに従うことができる。
ここで使用される過酸化物としては、過酸化ベンゾイ
ル、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ラウロイ
ルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキシピバ
レート、ジクミルパーオキサイド、アゾイソブチロニト
リル等である。又、光開始剤の具体例としては、ベンゾ
フェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジル、アセ
トフェノン、アントラキノン、ジフェニルサルファイ
ト、チオカーバメート等の硫黄化合物などである。
これらの過酸化物及び光開始剤の使用量は、前記式
(I)の化合物100重量部に対して0.01〜20重量部、好
ましくは、0.1〜10重量部、の範囲である。
熱及び/又は紫外線を使用して型中で式(I)の化合
物を重合させて、重合体の形成と成形を同時に行って基
板とする方法では、重合時の収縮に伴う光学的な歪、外
観上の形状歪、例えば平面度、表面粗度等の発生を極力
抑制する必要がある。それを解決する方法として、プリ
キュアー/ポストキュアーの二段法、すなわち、熱及び
/又は紫外線を用い、型中で基板の形状を保持できる程
度に重合させた後、脱型し、加熱することによりポスト
キュアーを行なう方法が好ましい。
プリキュアーは、室温〜100℃の温度で、空気又は不
活性ガス中で実施することができる。脱型は、不活性ガ
ス中で行なった後、2枚のガラス板及びスペーサーより
成るポストキュアー用の型の中に基板を挿着する。ポス
トキュアーの条件は、150℃〜200℃、空気又は不活性ガ
ス中で実施できる。
このように、重合体を直接に板状体(必ずしも最終の
形態ではなく、表面仕上げを更に行なう場合を包含す
る)として得る。
上記の方法により、形状、光学的特性、耐熱性等に優
れた光学材料を製造することが可能であるが、本基板の
重合度、すなわち式(I)の(メタ)アクリル酸エステ
ル化合物の反応率、は95%を越えることは困難であっ
て、未反応モノマーが残存していることは前記したとこ
ろである。
[III]表面重合 本発明の光学材料の製造法は、上記で得られた基板の
表面付近の(メタ)アクリル酸エステル化合物の反応率
を高めて、未反応モノマーの残存量を低減する方法であ
る。
前記のポストキュアーを行なった型中にある基板を所
定の温度に保った後、型を構成するガラスを通して紫外
線を照射する。本発明で使用する紫外線は、0.1〜600n
m、好ましくは、190〜430nm、の波長を有するものが適
当であり、被照射物表面において0.1〜50J/cm2、好まし
くは1〜30J/cm2、の全光量を照射する。1J/cm2未満で
は効果が少なく、30J/cm2を越えては、不経済である。
紫外線を照射する時の被照射物、すなわちガラス型の中
にある板状体、の温度は、室温〜200℃の範囲にあれば
よい。温度を高くすることにより、紫外線照射光量が低
減され、作業時間が短縮されるが、一方高温では得られ
る光学材料が著しく着色し、記録/消去/読取りに使用
されるレーザー光の透過率が低下し、実用上大きな問題
となる。紫外線を照射する方法としては、前記のごとく
ポストキュアーを行った後、不活性ガス雰囲気下で脱型
後、ガラス型及びスペーサーを用いることなく、同様の
雰囲気下で紫外線照射を実施しても良い。
[IV]実施例 参考例(光ディスク基板の製造例) ビス(オキシメチル)トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカ
ン=アクリレートメタクリレート(ジアクリレート体16
%、ジメタクリレート体36%及びアクリレート/メタク
リレート交叉体48%とから成る混合物)100部に対し
て、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(「イルガキュアー184」、チバガイギー社品)0.1部及
びジクミルパーオキサイド1.0部(いずれも重量部)を
加えて均一に撹拌混合した後、脱泡した。次いで、この
液を、ガラス板とシリコーンゴムで構成された、直径13
cmで厚み1.5mmの鋳型の中へ注入した。出力80W/cmの高
圧水銀灯を用いてガラス板面より15秒間紫外線を照射し
たところ、液状部分のない硬化物が得られた。更にこの
硬化物をエアーオーブン中150℃で2時間加熱して、無
色透明の光ディスク基板状の硬化物を得た。
光ディスク基板の表面反応性は、赤外吸収スペクトル
分析における多重反射法(ATR−FT法)を用いて(Digil
ab社製FTS−15C FTIR装置KRS−5反射板)、スペクト
ル中の炭素−炭素二重結合に由来するピークの変化よ
り、その反応度を見積った。
炭素−炭素二重結合の減少率(α)は、下式より求め
た。
α=100×(1−γ1) γ及びR1は、各々上記二重結合の照射及び照射後の
残存率を示す。γ1は、各々の赤外吸収スペクトル
における上記二重結合に由来する吸収ピーク(810c
m-1)とカルボキシル基に由来する吸収ピーク(1730cm
-1)の吸収強度比より算出することができる。
実施例1〜5 参考例に示した方法で得られた光ディスク基板を窒素
下でガラス板及びシリコーンゴムスペーサーで構成され
た型の中に挿着し、所定の温度(表−1に記載)に加熱
した後、ガラス板面より、出力80W/cmの高圧水銀灯を用
いて、所定の全光量(表−1に記載)となるように紫外
線を照射した。照射面の表面における炭素−炭素二重結
合の減少率及び外観評価の結果を表−1にまとめて示し
た。
比較例1 製造例に示した方法で得られた光ディスク基板をエア
ーオーブン中240℃で1時間加熱した。得られた基板
は、著しく着色しており、表面部における炭素−炭素二
重結合の消失が確認されるものの、赤外吸収スペクトル
の各吸収帯の巾が広がっていて、上記の結合部以外によ
る架橋反応が生じていることを示した。結果を表−1に
示した。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は、各々参考例、実施例5及
び比較例1で得られた光ディスク基板の表面赤外吸収ス
ペクトル図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 7/24 516 G11B 7/24 516 // B29K 33:00 (56)参考文献 特開 昭61−174208(JP,A) 特開 昭63−214375(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29D 11/00 B29D 17/00 B29L 11:00 B29L 17:00 C08F 6/26 C08F 20/20 C08F 8/00 B29K 33:00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(I)で示される多官能性(メタ)ア
    クリル酸エステル化合物から主としてなる単量体を型内
    でラジカル重合させて板状体とし、次いで該板状体を不
    活性ガス雰囲気下で紫外線照射して表面の重合度を高め
    ることを特徴とする、光学材料の製造法。 (R1およびR2は、同一でも異なってもよくて、それぞれ
    水素又はメチル基である。nは、0又は1の整数であ
    る。)
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