JP2778938B2 - ノズル式ダンプニング装置のノズル移動制御装置 - Google Patents

ノズル式ダンプニング装置のノズル移動制御装置

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JP2778938B2
JP2778938B2 JP7300817A JP30081795A JP2778938B2 JP 2778938 B2 JP2778938 B2 JP 2778938B2 JP 7300817 A JP7300817 A JP 7300817A JP 30081795 A JP30081795 A JP 30081795A JP 2778938 B2 JP2778938 B2 JP 2778938B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル式ダンプニ
ング装置のノズル移動制御装置、特に平板印刷機のノズ
ル式ダンプニング装置において、印刷機の稼働速度に応
じ、ダンプニング液を噴出するノズルを、対向するロー
ラーに対して遠近移動させるようにしたノズル式ダンプ
ニング装置のノズル移動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平板印刷は、画像部を親油性とし、非画
像部を親水性として形成されたほとんど凹凸のない刷版
を使用し、水が主成分であるダンプニング液と油性イン
キとを刷版面に供給し、両者の相互反発性を利用して画
像部のみにインキを供給して印刷するものであり、ダン
プニング液を供給するダンプニング装置として実施され
ている機構には、大別して次の2種類の形式がある。
【0003】その1つの形式は、ダンプニング液貯留部
から刷版面に至るローラー列が設けられ、ダンプニング
液貯留部のダンプニング液に一部浸漬されて回転するロ
ーラーの周面により、該ダンプニング液を導き出し、更
に、順次隣り合うローラーの周面の接触によって刷版面
に達しさせ、その結果、ダンプニング液を刷版面に付与
するものである。
【0004】この形式は、ローラーの軸方向全体にわた
る均等な薄膜のダンプニング液の供給が可能であるが、
ローラーの軸方向の部分毎にダンプニング液の供給量を
変えることが難しく、また、連続するローラー列を介し
て刷版面からダンプニング液貯留部にインキが浸入し、
ダンプニング液を汚染してしまう不都合がある。
【0005】もう1つの形式は、前記の形式の不都合を
解決するべく、ダンプニング液の供給元を刷版面又は刷
版面に至るローラー列とは分断して設けられ、ダンプニ
ング液を刷版面又は刷版面に至るローラー列に向けて飛
翔させて供給するようにして、ローラーの軸方向の部分
毎にダンプニング液の供給量を変えることができるもの
である。この形式のものには、従来の技術として、例え
ば、特開昭51−59511号公報、特開平1−110
146号公報、特開平5−330009号公報等に示さ
れたダンプニング液をノズルから噴出させるようにした
ノズル式のダンプニング装置が含まれる。
【0006】特開昭51−59511号公報には、複数
のノズルのそれぞれに計量ポンプによって調整された量
のダンプニング液を供給するとともに、ブロアーによっ
て空気を供給し、急速な空気流によってダンプニング液
を霧状に噴出するダンプニング装置が示されており、こ
のダンプニング装置では、計量ポンプを印刷機の速度に
対応する望ましい速度で作動するように、駆動モーター
の作動が制御されている。
【0007】特開平1−110146号公報には、ダン
プニング液を供給するポンプユニットと、ポンプユニッ
トから供給されるダンプニング液を噴出するノズルと、
印刷機の印刷速度に応じてノズルからのダンプニング液
の噴出量を制御する制御装置とを有するダンプニング装
置が示されており、ダンプニング液の噴射量は、予め設
定して記憶させた基本値と、各噴射ノズルに対応する画
像に応じて入力設定する調整値と、印刷機の印刷速度毎
に予め設定して記憶させた補正値とから、ダンプニング
液の噴出タイミングを印刷機の版胴の回転数に関連させ
て求め、求めたタイミング毎にノズルを一定時間だけ開
放することによって制御されている。即ち、ダンプニン
グ液の定量噴出を、印刷機の版胴が前記求めた数値だけ
回転する毎に行うように制御されている。
【0008】なお、特開平1−110146号公報に
は、具体的な内容は記載されていないが、上記のような
制御の他に、噴出時間、即ちノズルの開放時間の変更又
は噴出圧の変更によってダンプニング液の噴出量を制御
してもよく、更にノズルの前方に設けられたシャッター
部材の開口面積を変更することによってダンプニング液
の噴出量を制御してもよい旨記載されている。
【0009】特開平5−330009号公報には、印刷
機の印刷速度を検出する速度検出手段と、印刷条件およ
び印刷機の印刷速度に対応して供給すべきダンプニング
液の供給量が記憶されるメモリーと、ダンプニング液源
と空気源とに配管連結され、急速な空気流によって、刷
版又は刷版に接触するローラーの周面に向けてダンプニ
ング液を霧状に連続して噴出する複数のノズルを有する
噴出手段と、ダンプニング液源と噴出手段とを連結する
配管中に設けられ、噴出手段へのダンプニング液の供給
圧力を、メモリーに記憶されているダンプニング液の供
給量に基づいて制御する圧力制御手段とを有するダンプ
ニング装置が示されている。
【0010】特開平5−330009号公報に示される
ダンプニング装置においては、印刷速度、湿度及び温度
などの印刷条件に対応して、ダンプニング液の供給量が
設定され、この設定されたダンプニング液の供給量と、
圧力制御手段より下流側の配管路の圧力値とを比較し
て、圧力制御手段の下流側に吐出されるダンプニング液
の圧力を一定にすることによって、ダンプニング液の噴
出量が制御されるようになっており、更に、各ノズル毎
に、ノズルの上流にニードル弁が設けられ、このニード
ル弁によってダンプニング液の供給量が微調節され得る
ようになっており、この微調節によって、ダンプニング
液の供給量の定量性が向上され得る旨が記載されてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、ノズルから
噴射される流体の量は、分布域全体で均一でなく、通常
は、分布域の周辺部分では少なめである。
【0012】従って、上記のような従来の技術による印
刷機のノズル式ダンプニング装置においては、隣り合う
ノズルから噴射するダンプニング液の分布が噴出先の刷
版の幅方向において、又はローラーの軸方向において、
若干重なり合うように、隣り合うノズルの間隔及びノズ
ルと噴射先との距離を設定してノズルを設け、隣接する
ダンプニング液の少ない領域が互いに不足分を補填し合
うようになっている。
【0013】しかし、そのようなノズル式のダンプニン
グ装置を使用して種々の印刷試験を行った結果、その理
由は必ずしも明らかではないが、印刷条件に応じてダン
プニング液の供給量を調整制御しているにもかかわら
ず、印刷速度を上昇させると、ダンプニング液の分布域
が重なり合う部位に対応する印刷面部分に、ダンプニン
グ液多過による不具合が発生する事実と、ノズルと噴射
先との間隔を変えてノズルの噴射するダンプニング液の
分布域の重なり合う部位の大きさを変えることによっ
て、前記の不具合を解消することができる事実との実験
結果を得た。
【0014】本発明は、上記の実験結果に基づいたもの
であり、ノズルと噴射先との間隔を、印刷速度、すなわ
ち印刷機の稼働速度に対応して適宜の間隔に制御するよ
うにしたノズル式ダンプニング装置のノズル移動制御装
置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を解決するた
めに、本発明のノズル式ダンプニング装置のノズル移動
制御装置は単数又は複数のローラーを備えたローラー手
段、複数のノズルがローラーの軸線に沿ってローラー手
段と対向し、かつローラー手段の対向部位に対して一体
で遠近方向に移動可能なノズル手段、及びノズル手段を
上記遠近方向に移動させる変位手段を有し、ノズル手段
が噴出するダンプニング液をローラー手段によって胴版
の版面に供給するように構成された平版印刷機のダンプ
ニング装置において、変位手段を駆動しノズル手段を移
動させる可逆転モーターと、可逆転モーターによって移
動するノズル手段の、予め定められた基準位置に対する
現在位置を出力するノズル位置信号出力手段と、ノズル
手段の移動すべき移動位置を予め定めた移動位置設定手
段と、印刷機の版胴の回転と同期してパルス信号を出力
する稼動パルス出力手段と、稼動パルス出力手段が出力
するパルス信号から印刷機の稼動速度を検出し、その稼
動速度に応じたデータセレクト信号を出力するデータセ
レクト信号出力手段と、データセレクト信号出力手段が
出力するデータセレクト信号に基づいて、移動位置設定
手段から対応のノズル手段の移動すべき移動位置を選択
し、これをノズル移動信号として出力するノズル移動信
号出力手段と、ノズル移動信号出力手段から選択された
ノズル移動信号とノズル位置信号出力手段の現在位置の
出力とから、可逆転モーターの作動信号を生成する作動
信号出力手段と、作動信号出力手段の作動信号に基づい
て可逆転モーターの回転方向を定めるスイッチ手段とを
備えたことを特徴としている。
【0016】ノズル位置信号出力手段は、印刷機の稼動
にともなって予め定められた基準位置に対するノズル手
段の現在位置をノズル位置信号として出力する。一方デ
ータセレクト信号出力手段は、稼動パルス出力手段から
のパルス信号を基に印刷機の稼動速度、すなわち印刷速
度を検出し、当該印刷速度に対応したデータセレクト信
号を出力する。
【0017】ノズル移動信号出力手段は、移動位置設定
手段から当該データセレクト信号に整合するノズル移動
信号を得て、当該ノズル移動信号を作動信号出力手段に
送出する。作動信号出力手段は、このノズル移動信号と
ノズル位置信号出力手段のノズル位置信号とから可逆転
モーターの作動信号を生成し、スイッチ手段を介して可
逆転モーターを作動させる。これによりノズル手段は変
位手段の移動機構を介して移動させられ、対応するロー
ラー手段との間隔が所定間隔となるまで可逆転モーター
が回転し、やがて停止する。
【0018】このようなフィードバック機構が働き、ノ
ズル手段は、対応するローラー手段との間隔を、印刷機
の稼動速度に対応して自動的に変えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1の本発明に係るノズル式ダン
プニング装置のノズル移動制御装置の一実施例構成を説
明する前に、図2以降の本発明が用いられるオフセット
印刷機を前以て説明しておく。
【0020】図2はノズル式ダンプニング装置を有する
オフセット印刷機の概略構成説明斜視図、図3は変位手
段の一実施例構成説明図、図4は図3に示した変位手段
の一方側の部分斜視図、図5はダンプニング装置のノズ
ルが噴出したダンプニング液の上流ローラー周面上の分
布域を示す説明図である。
【0021】図2に示されたダンプニング装置1を有す
る平板印刷機において、画像部が親油性として、非画像
部が親水性として形成された刷版(図示せず)が版胴P
Cに装着されており、この刷版表面にインキ装置IN
(図2では上流側を省略して示している)によって適量
のインキが供給されると共に、ダンプニング装置1によ
って適量のダンプニング液が供給されるようになってい
る。
【0022】その結果、前記刷版面の画像部と非画像部
との相反する物性と、水を主成分としたダンプニング液
と油性インキとの相互に反発する物性を利用して、画像
部のみにインキが着けられ、ブランケット胴BCに装着
されたブランケット(図示せず)の表面を介して、ブラ
ンケット胴BCと圧胴ICとの間に通されたウェブW
に、画像が印刷されるようになっている。
【0023】ダンプニング装置1には、刷版との接触部
を有するローラー手段10と、該ローラー手段10の適
宜所定の部位に向けてダンプニング液を噴出して供給す
るノズル手段30と、ノズル手段30にダンプニング液
を供給するダンプニング液供給手段50とが設けられて
いる。
【0024】ローラー手段10は、刷版と接触して回転
する下流ローラー11と、該下流ローラー11と接触し
て回転すると共に、ノズル手段30から噴出されるダン
プニング液を受け取る受液ローラーとなる上流ローラー
12とが互いに平行に設けられて構成されている。
【0025】図示のローラー手段10は、前記のように
2本のローラー、すなわち下流ローラー11及び上流ロ
ーラー12で構成されているが、下流ローラー11が除
去され、上流ローラー12が刷版に接触する構成でもよ
く、また他のライダーローラーや中間ローラーが付加さ
れた構成でもよい。更に、ダンプニング液の受取りが、
隣接するローラーの接触部近傍で複数のローラーの外周
面によって行われる構成でもよい。すなわち受液ローラ
ーは1本に限定されるものではない。
【0026】ノズル手段30は、上流ローラー12の軸
線と略平行に設けた管部材31と、該管部材31に略等
間隔に取り付けらて設けられた複数(図示の例では8
個)のノズル32とを具備し、図3,図4で詳しく説明
する変位手段70を介して長手方向の両側が、フレーム
(図3のF)に取り付けられ、管部材31には、ダンプ
ニング液供給手段50からダンプニング液が加圧さた状
態で供給されるようになっている。
【0027】変位手段70は、図5に示した上流ローラ
ー12の周面上のダンプニング液分布域32aの、上流
ローラー12の軸方向の重なり量Lを調節するもので、
ノズル32を上流ローラー12の周面に対して遠近変位
させるように構成されている。
【0028】ノズル32は、ダンプニング液を上流ロー
ラー12の外周面に対し長円形に分布するように噴出す
る噴出口を有し、ダンプニング液の取入れ口が管部材3
1に対して開口し、ダンプニング液の噴出口が上流ロー
ラー12の外周面に向けられて管部材31に設けられて
いる。そして各ノズル32は、図5に示すように、上流
ローラー12の外周面上における長円形のダンプニング
液分布域32aの各長軸線が上流ローラー12の軸線に
対して傾斜し、かつ互いに略平行であるような姿勢とな
っている。
【0029】また、ノズル手段30には、ノズル32が
噴出したダンプニング液の飛散を防止すると共に、余分
なダンプニング液を回収するカバー80が設けられてい
る。カバー80は、上流ローラー12の軸線方向に伸び
た長方形開口を上下に有する、筒状の内側カバー81
と、この内側カバー81の下部に外側から嵌合し、内側
カバー81の下方開口を塞ぐと共に、内側カバー81に
嵌合した状態で内側カバー81に対して上下方向に移動
可能な、長方形の浅い槽状の外側カバー82とからな
り、内側カバー81は、後に説明する変位手段70の第
1ブロック材71(図3参照)を介してフレームF(図
3参照)に取り付けられ、外側カバー82は、変位手段
70の第2ブロック材72(図3参照)の移動に伴って
移動可能であるように、第2ブロック材72に取り付け
られている。
【0030】更に、外側カバー82には、回収した余分
なダンプニング液を排出する排出口が設けられると共
に、ノズル手段30との接触部分が、水密に設けられて
いる。内側カバー81の上方開口の端縁は、上流ローラ
ー12の下側外周面に微小間隔で近接して設けられてい
る。
【0031】ノズル32には、後述のノズル作動制御手
段100の制御に基づくソレノイドの励磁により噴出口
を開き、消磁によりばねの弾性力で噴出口を閉じる電磁
弁機構が設けられている。
【0032】ダンプニング液供給手段50は、ダンプニ
ング液を貯留するダンプニング液槽51、ダンプニング
液槽51と管部材31とを接続する管路52及び該管路
52中に介在するポンプ53を具備し、更に必要に応じ
て該管路52中のポンプ53の下流側に圧力調整器54
が設けられる。
【0033】管路52は、少なくとも管部材31との結
合部近傍では、例えば可撓管材が用いられ、後述する変
位手段70の作動によるノズル手段30の変位に追従可
能となっている。
【0034】ノズル作動制御手段100は、図1で詳細
に説明するノズル手段の移動制御装置200と共用する
稼動パルス出力手段206のロータリーエンコーダー2
06aからパルス信号が入力されるように接続され、そ
のパルス信号を計数し、その計数値が所定値に達する毎
にノズル32のソレノイドに対し励磁電流を出力すると
共に、所定時間における計数値、すなわち印刷速度に応
じた所定時間だけ励磁電流の出力を継続するようになっ
ており、例えばソレノイドドライバー及びCPUを具備
している。そして列設されたノズル32のソレノイドに
対する励磁電流の出力制御は、個別のノズル32毎に行
われ得るようになっている。
【0035】次にノズル手段30をフレームFに対して
変位可能に支持する変位手段70について、図3,図4
を用いて説明する。図3,図4において、フレームFに
は、ブラケット73を介して第1のブロック材71が、
上流ローラー12(図2参照)の軸線に平行な軸線上
で、他側に設けられる同様の第1のブロック材71と対
向して取り付けられている。
【0036】下方に伸びた第1のブロック材71の下部
には、上流ローラー12の軸線と平行な軸線上で対向す
る歯車軸74が、回転自在に軸受けされており、歯車軸
74の内側端面には、偏心軸部74aが、対向する歯車
軸74の内側端面の偏心軸部74aと整合する位相で設
けられ、歯車軸74の外側端部には、歯車74bが取り
付けられている。偏心軸部74aには、コロ74cが回
転可能に装着されている。
【0037】また、第1のブロック材71の下部には、
歯車軸74の軸線と平行な通し軸75の両端部が、それ
ぞれ回転自在に軸受けされ、通し軸75の両外端部に
は、歯車74bと噛み合う歯車75aが取り付けられて
いる。
【0038】更に、一方の第1のブロック材71の下部
には、この変位手段70の作動を制御する、ノズル手段
の移動制御装置200のノズル位置信号出力手段202
であるポテンショメーター202aが、ブラケット20
2bを介して取り付けられており、ポテンショメーター
202aの操作軸には、歯車202cが取り付けられて
いる。
【0039】他方、第1のブロック材71の上部の内側
面には、それぞれ一対の案内部材76が取り付けられ、
第2のブロック材72が、その上下方向に伸びる基部7
2aの上方を、一対の案内部材76に挟まれて、上下方
向に移動可能に取り付けられている。
【0040】この第2のブロック材72は、前記基部7
2aと、この基部72aに対して直角な突出部を形成す
る突出部72bとからなっており、前記基部72aの下
部には、長孔72cが設けられ、この長孔72cには、
前記歯車軸74の偏心軸部74aに装着されたコロ74
cが、長孔72cに沿って移動可能に係合されている。
【0041】また、第2のブロック材72の突出部72
bは、上流ローラー12の軸線に平行な軸線上で互いに
対向して設けられ、両突出部72bの各先端部に、ノズ
ル手段30の管部材31の端部を閉塞した閉塞部材31
aが取り付けられている。従って、管部材31は、両端
の閉塞部材31aを介して、第2のブロック材72に両
端が取り付けられ、支持されている。
【0042】他方、一方のフレームFには、第1のブロ
ック材71の下部に対応させて、駆動源用ブラケット7
7bを介して、変位手段70の駆動源77である可逆転
モーター77aが取り付けられ、この可逆転モーター7
7a出力軸には、前記歯車軸74に取り付けられた歯車
74b及び前記ポテンショメーター202aの操作軸に
取り付けられた歯車202cの双方と噛み合う歯車77
cが取り付けられている。
【0043】前記可逆転モーター77aは、前述のよう
にノズル手段の移動制御装置200によって制御され作
動されるべく、ノズル手段の移動制御装置200に連係
されている。
【0044】なお、前記カバー80を形成する内側カバ
ー81は、前記案内部材76を介して第1のブロック材
71に取り付けられ、外側カバー82は、突出部72b
または基部72aに取り付けることによって、第2のブ
ロック材72に取り付けられる。この構成により、ノズ
ル手段30の移動に従って、カバー80が伸縮する。
【0045】次にノズル手段の移動制御装置200を、
図1を参照しながら説明する。ノズル手段の移動制御装
置200は、基準位置に対するノズル手段30の現在位
置を検出するノズル位置信号出力手段202、ノズル手
段30の移動ステップを定める移動位置設定手段20
4、図2で説明したようにノズル作動制御手段100と
共用の胴版PCの回転に同期したパルスを出力する稼動
パルス出力手段206、印刷機の稼動速度に対応したデ
ータセレクト信号を出力するデータセレクト信号出力手
段208、ノズル移動信号を出力するノズル移動信号出
力手段210、可逆転モーター77aの作動信号を出力
する作動信号出力手段212、及び可逆転モーター77
aの正転又は逆転を選択するスイッチ手段214を備え
ている。ノズル位置信号出力手段202はポテンショメ
ーター202aでなり、当該ポテンショメーター202
aでローラー手段10に対して遠近移動するノズル手段
30の、予め定められた基準位置に対する現在位置を検
出するようになっている。
【0046】移動位置設定手段204は複数(図示の例
では3個)のポテンショメーター204a,204b,
204cで構成されており、上記ローラー手段10に対
して遠近移動するノズル手段30の、予め定められた基
準位置に対する移動ステップの移動位置を、それぞれノ
ズル位置信号と正負が逆である電圧値として設定されて
いるものである。
【0047】稼動パルス出力手段206はロータリーエ
ンコーダー206aでなり、印刷機の稼動状態を、版胴
PCの回転に同期するパルス信号として当該ロータリー
エンコーダ206aから出力するようになっている。
【0048】データセレクト信号出力手段208はF/
V変換器208a、A/D変換器208b、CPU20
8cを備え、稼動パルス出力手段206からの版胴PC
の回転に同期するパルス信号を基に、印刷機の稼動速度
を検知し、その検知した稼動速度に対応したデータセレ
クト信号を出力するようになっている。
【0049】ノズル移動信号出力手段210はアナログ
マルチプレクサー210aでなり、移動位置設定手段2
04の各ポテンショメーター204a,204b,20
4cに予め設定されている電圧値の中から、データセレ
クト信号出力手段208から出力されたデータセレクト
信号に基づいて該当の電圧値を選択し、これをノズル移
動信号として出力するようになっている。
【0050】作動信号出力手段212はオペアンプ21
2a、フォトカプラー212b,212c、バッファー
212d,212e等で構成されており、ノズル位置信
号出力手段202からのノズル位置検出信号とノズル移
動信号出力手段210からのノズル移動信号との両信号
の電圧値の和に基づいて、可逆転モーター77aを正逆
いずれかの向きで回転作動させるべく作動信号を出力す
るようになっている。
【0051】スイッチ手段214はソリッドステートリ
レー214a,214bで構成されており、作動信号出
力手段212からの作動信号に対応して、モーター電源
と可逆転モーター77aとの間を正転オン又は逆転オン
にするようになっている。
【0052】ノズル手段の移動制御装置200はこのよ
うに構成されているので、印刷機の稼動状態により次の
ように動作する。まず、印刷機の稼動に先立って、又は
稼動後の適宜の時機に、移動位置設定手段204のポテ
ンショメーター204a,204b,204cをそれぞ
れ操作し、ノズル手段30の基準位置(ローラー手段1
0に対する最遠位置)に対する複数の所望位置が得られ
る電圧値を設定する。図1の場合では、正の電圧値を設
定する。
【0053】印刷機が稼動されると、これに伴って、ノ
ズル位置信号出力手段202のポテンショメーター20
2aが、ノズル手段30の基準位置に対する現在位置を
示すノズル位置信号を、負の電圧値で出力する。なおノ
ズル手段30が基準位置にあるとき、ポテンショメータ
ー202aが出力するノズル位置信号の出力電圧値は零
である。
【0054】また、印刷機が稼動されると、稼動パルス
出力手段206のロータリーエンコーダー206aは、
版胴PCの回転に同期するパルス信号を出力する。当該
パルス信号はデータセレクト信号出力手段208のF/
V変換器208a、A/D変換器208b、CPU20
8cによって処理される。つまり印刷機の稼動速度が演
算され、この演算された印刷機の稼動速度に基づいて、
当該稼動速度に対応したデータセレクト信号を出力す
る。このデータセレクト信号は、例えば、印刷機の稼動
速度Xについて、0部/時<X<5万部/時(第1段
階)、5万部/時≦X<10万部/時(第2段階)、1
0万部/時≦X<15万部/時(第3段階)の各段階毎
に、それぞれ相違した信号を出力する。
【0055】当該データセレクト信号はノズル移動信号
出力手段210のアナログマルチプレクサー210aに
入力される。他方、当該アナログマルチプレクサー21
0aには、移動位置設定手段204の各ポテンショメー
ター204a,204b,204cに設定された正の電
圧値が入力されている。
【0056】ノズル移動信号出力手段210のアナログ
マルチプレクサー210aは、入力されたデータセレク
ト信号に応じ、上記ポテンショメーター204a,20
4b,204cに設定された正の電圧値の中から、対応
のものを選択して、ノズル移動信号として出力する。す
なわち、例えば印刷機の稼動速度が上記第1段階にある
ときは、第1段階に対応したデータセレクト信号がアナ
ログマルチプレクサー210aに入力され、このデータ
セレクト信号に応じて、アナログマルチプレクサー21
0aはポテンショメーター204aに設定された正の電
圧値を選択し、この正の電圧値をノズル移動信号として
出力する。印刷機の稼動速度が上記第2段階にあるとき
は、第2段階に対応したデータセレクト信号がアナログ
マルチプレクサー210aに入力され、このデータセレ
クト信号に応じて、アナログマルチプレクサー210a
はポテンショメーター204bに設定された正の電圧値
を選択し、この正の電圧値をノズル移動信号として出力
する。印刷機の稼動速度が上記第3段階にあるときは、
第3段階に対応したデータセレクト信号がアナログマル
チプレクサー210aに入力され、このデータセレクト
信号に応じて、アナログマルチプレクサー210aはポ
テンショメーター204cに設定された正の電圧値を選
択し、この正の電圧値をノズル移動信号として出力す
る。
【0057】上記ノズル移動信号は、ノズル位置信号出
力手段202のポテンショメーター202aが出力する
ノズル位置信号の負の電圧値と加算され、その和である
電圧値が作動信号出力手段212内のオペアンプ212
aに入力される。オペアンプ212aではその和である
電圧値が増幅され、フォトカプラー212b又は212
cを駆動する。すなわちノズル移動信号とノズル位置信
号との和が正の電圧値であるときは、オペアンプ212
aの出力が正の電圧値となり、フォトカプラー212b
が駆動され、バッファー212dによりその出力がHレ
ベルとなる。ノズル移動信号とノズル位置信号との和が
負の電圧値であるときは、オペアンプ212aの出力が
負の電圧値となり、フォトカプラー212cが駆動さ
れ、バッファー212eによりその出力がHレベルとな
る。そして、フォトカプラー212bが駆動され、バッ
ファー212dによりその出力がHレベルで出力される
信号、又はフォトカプラー212cが駆動され、バッフ
ァー212eによりその出力がHレベルで出力される信
号が、作動信号出力手段212から出力される信号であ
る。なお、フォトカプラー212b,212cの発光ダ
イオードが、オペアンプ212aの不感帯の役目をし、
フォトカプラー212bと212cとが同時に駆動され
さるのを防止している。
【0058】当該作動信号はスイッチ手段214のソリ
ッドステートリレー214a又は214bに入力され
る。作動信号が入力されたスイッチ手段214のソリッ
ドステートリレー214a又は214bは、それぞれモ
ーター電源と可逆転モーター77aとの間を正転オン又
は逆転オンにし、可逆転モーター77aを正回転又は逆
回転させる。すなわちフォトカプラー212bが駆動さ
れ、バッファー212dによりその出力がHレベルで出
力された作動信号は、ソリッドステートリレー214a
に入力され、モーター電源と可逆転モーター77aとの
間を正転オンにし、可逆転モーター77aを正回転させ
る。フォトカプラー212cが駆動され、バッファー2
12eによりその出力がHレベルで出力された作動信号
は、ソリッドステートリレー214bに入力され、モー
ター電源と可逆転モーター77aとの間を逆転オンに
し、可逆転モーター77aを逆回転させる。
【0059】図1に示されたノズル手段の移動制御装置
200は、以上の記載のように作動して、可逆転モータ
ー77aの回転を制御し、可逆転モーター77aを介し
て次に説明するように、ノズル手段30のローラー手段
10に対する遠近移動を制御する。ちなみに、図1で
は、可逆転モーター77aの正回転でノズル手段30が
ローラー手段10に近づき、可逆転モーター77aの逆
回転でノズル手段30がローラー手段10から遠ざか
る。
【0060】なお、稼動パルス出力手段206のロータ
リーエンコーダー206aは、版胴PCと同期して回転
する回転部、例えば図2に示されているように、主駆動
源112によって駆動回転される主駆動軸113に連係
して設けられる。
【0061】このように構成されたノズル手段の移動制
御装置200を備えた印刷機のダンプニング装置1の作
動を次に説明する。ダンプニング液槽51に貯留されて
いるダンプニング液がポンプ53により管路52を介し
て管部材31に供給され、その供給圧は圧力調整器54
により所定圧に維持される。
【0062】管部材31に圧送されたダンプニング液
は、ノズル32の電磁弁機構が開弁状態にあるときにの
み、刷版との接触部を有するローラー手段10の上流ロ
ーラー12の外周面適宜所定の部位に向けてノズル32
から噴出して供給される。
【0063】そして、上流ローラー12の外周面から落
下する残余のダンプニング液は、外側カバー82の底面
の排出口から排出管を介してダンプニング液槽51に戻
される。
【0064】そこで、先ず、印刷機の稼動により、すな
わち胴版PC又は主駆動源112によって駆動回転され
る主駆動軸113の回転に応じ、稼動パルス出力手段2
06はそのパルス信号を出力する。このパルス信号がノ
ズル作動制御手段100に入力されると、ノズル作動制
御手段100において、当該パルス信号が計数され、そ
の計数値が所定の設定値に達する毎にソレノイドに対す
る励磁信号を出力すると共に、所定時間における計数
値、すなわち印刷速度に応じた所定の設定時間だけ励磁
信号の出力を継続させる。
【0065】そして、ソレノイドドライバーは、上記の
励磁信号に従ってノズル32の電磁弁機構のソレノイド
に励磁信号を印加し、電磁弁を開弁させる。その結果、
上流ローラー12の外周面の適宜所定の部位に対して、
予め設定された条件のダンプニング液の噴出供給が行わ
れる。
【0066】上記の開弁制御における設定値及び設定時
間の内容は、管部材31に列設されたノズル32で個別
に設定され得るので、刷版上の画線の比率や配置により
上流ローラー12の外周面の適宜所定の部位毎に条件を
変えてのダンプニング液の噴出供給が行われる。
【0067】各ノズル32から噴出されたダンプニング
液は、ノズル32の噴出口の形状から上流ローラー12
の外周面上に長円形に分布し、ノズル32からのダンプ
ニング液の分布域32aの各長軸線が上流ローラー12
の軸線に対して傾斜し、且つ互いに略平行である状態に
なる。従って、上流ローラー12の外周面上の各ダンプ
ニング液の分布域32aの上流ローラー12の軸方向の
重なりが互いに干渉することを避けることができると共
に、噴出されたダンプニング液の衝突等の相互干渉によ
るダンプニング液の供給量の乱れや飛翔の向きが変化す
ることによる損失を防止することができる。
【0068】上流ローラー12が受け取ったダンプニン
グ液は、ローラー手段10の回転動作により、上流ロー
ラー12と下流ローラー11との接触部を通過するとき
に、周面方向に均しくされると共に、下流ローラー11
に移転され、下流ローラー11を介して刷版に供給され
る。
【0069】刷版には、別に、インキ装置INよってイ
ンキが供給され、刷版上の画像部の親油性である物性
と、親水性である非画像部に移転しているダンプニング
液との相互反発性によって、インキは画像部のみに移転
し、その画像部のインキが、ブランケット胴BCのブラ
ンケット面を介してウェブWに印刷される。
【0070】他方、印刷機の稼動によって作動する上記
稼動パルス出力手段206からのパルス信号は、ノズル
手段の移動制御装置200内のデータセレクト信号出力
手段208に入力される。
【0071】データセレクト信号出力手段208は、入
力されたパルス信号をF/V変換器208a及びA/D
変換器208bで変換処理すると共に、処理後の信号に
基づいてCPU208cが印刷機の稼動速度を演算し、
その結果に基づいて、ノズル移動信号出力手段210の
アナログマルチプレクサー210aにデータセレクト信
号を出力する。
【0072】アナログマルチプレクサー210aは、入
力されたデータセレクト信号に基づいて、別に入力され
ている移動位置設定手段204のポテンショメーター2
04a,204b,204cが出力する正の電圧値から
入力されたデータセレクト信号に適合する正の電圧値を
選択し、ノズル移動信号として作動信号出力手段212
に向けて出力する。なお、移動位置設定手段204のポ
テンショメーター204a,204b,204cの正の
電圧値は、予め適宜に設定されている。
【0073】作動信号出力手段212に向けて出力され
たノズル移動信号は、作動信号出力手段212のオペア
ンプ212aに入力される前に、ノズル手段30の現在
位置に応じた信号を出力するノズル位置信号出力手段2
02のポテンショメーター202aが出力するノズル位
置信号として出力する負の電圧値と加算され、その和で
ある電圧値がオペアンプ212aに入力される。
【0074】オペアンプ212aは、入力された電圧値
を増幅して出力し、フォトカプラー212b又は212
cを駆動する。すなわち印刷機の稼動速度があげられ
て、上述の稼動速度の段階が変わると、データセレクト
信号出力手段208が出力するデータセレクト信号が変
わり、ノズル移動信号出力手段210が移動位置設定手
段204の設定電圧値から選択して出力するノズル移動
信号が変えられる。
【0075】これにより、ノズル移動信号である正の電
圧値とノズル位置信号である負の電圧値との和である電
圧値が正となり、オペアンプ212aの出力が正の電圧
値となって、フォトカプラー212bが駆動され、バッ
ファー212dによりその出力がHレベルとなる。この
Hレベルの作動信号がスイッチ手段214のソリッドス
テートリレー214aに入力される。
【0076】この作動信号が入力されると、ソリッドス
テートリレー214aは、モーター電源と可逆転モータ
ー77aとの間を正転オンにする。すると、可逆転モー
ター77aが正回転作動し、その出力軸に取り付けられ
た歯車77c、一方の歯車軸74に取り付けられた歯車
74bを介して、一方の歯車軸74を回転させ、また上
記歯車77c,74b及び通し軸75の一方端に取り付
けられた歯車75a、通し軸75、通し軸75の他方端
に取り付けられた歯車75a、他方の歯車軸74に取り
付けられた歯車74bを介して、他方の歯車軸74を回
転させ、両方において、歯車軸74の偏心軸部74aを
介して、コロ74cを第2のブロック材72の長孔72
cに沿って移動しつつ、第2のブロック材72に取り付
けられたノズル手段30をローラー手段10に近づける
ように、第2のブロック材72を案内部材76の案内に
従って移動させる。
【0077】また、可逆転モーター77aが正回転作動
すると、歯車77c、歯車202cを介して、ノズル位
置信号出力手段202のポテンショメーター202aの
操作軸が操作され、上記ノズル位置信号である電圧値
が、ノズル移動信号との和が小さくなるように変更さ
れ、やがて上記和である電圧値が零になる。
【0078】ノズル位置信号とノズル移動信号との和が
零になると、オペアンプ212aが出力する電圧値も零
になり、フォトカプラー212bの駆動が停止されてそ
の出力が停止し、バッファー212dを介した作動出力
も停止し、ソリッドステートリレー214aは、モータ
ー電源と可逆転モーター77aとの間をオフにする。そ
の結果、ノズル手段30は移動位置設定手段204によ
って設定した所定の位置で停止する。
【0079】印刷機の稼動速度がさげられて、上述の稼
動速度の段階が変わると、データセレクト信号出力手段
208が出力するデータセレクト信号が変わり、ノズル
移動信号出力手段210が移動位置設定手段204の設
定電圧値から選択して出力するノズル移動信号が変えら
れる。
【0080】これにより、ノズル移動信号である正の電
圧値とノズル位置信号である負の電圧値との和である電
圧値が負となり、オペアンプ212aの出力が負の電圧
値となって、フォトカプラー212cが駆動され、バッ
ファー212eによりその出力がHレベルとなる。この
Hレベルの作動信号がスイッチ手段214のソリッドス
テートリレー214bに入力される。
【0081】この作動信号が入力されると、ソリッドス
テートリレー214bは、モーター電源と可逆転モータ
ー77aとの間を逆転オンにする。すると、可逆転モー
ター77aが逆回転作動し、その出力軸に取り付けられ
た歯車77c、一方の歯車軸74に取り付けられた歯車
74bを介して、一方の歯車軸74を回転させ、また上
記歯車77c,74b及び通し軸75の一方端に取り付
けられた歯車75a、通し軸75、通し軸75の他方端
に取り付けられた歯車75a、他方の歯車軸74に取り
付けられた歯車74bを介して、他方の歯車軸74を回
転させ、両方において、歯車軸74の偏心軸部74aを
介して、コロ74cを第2のブロック材72の長孔72
cに沿って移動しつつ、第2のブロック材72に取り付
けられたノズル手段30をローラー手段10から遠ざけ
るように、第2のブロック材72を案内部材76の案内
に従って移動させる。
【0082】また、可逆転モーター77aが逆回転作動
すると、歯車77c、歯車202cを介して、ノズル位
置信号出力手段202のポテンショメーター202aの
操作軸が操作され、上記ノズル位置信号である電圧値
が、ノズル移動信号との和が小さくなるように変更さ
れ、やがて上記和である電圧値が零になる。ノズル位置
信号とノズル移動信号との和が零になると、オペアンプ
212aが出力する電圧値も零になり、フォトカプラー
212cの駆動が停止されてその出力が停止し、バッフ
ァー212eを介した作動出力も停止し、ソリッドステ
ートリレー214bは、モーター電源と可逆転モーター
77aとの間をオフにする。その結果、ノズル手段30
は移動位置設定手段204によって設定した所定の位置
で停止する。
【0083】以上の記載のように、ノズル手段30はノ
ズル手段の移動制御装置200に制御されて、印刷機の
稼動速度が一定の範囲を超えて上まわる、又は下まわる
毎に、ローラー手段10の上流ローラー12の外周面に
対して、ノズル32の噴出口が近づき、又は遠ざかるよ
うに、予め適宜に定められた位置まで移動させられ、該
位置で停止させられる。
【0084】その結果、隣り合うノズル32が噴出する
ダンプニング液の上流ローラー12の外周面上の図5に
示された分布域32aの上流ローラー12の軸方向の重
なりの大きさLを、適宜の範囲に設定し、調整すること
ができる。
【0085】なお、本発明にあっては、上述の実施例に
限定されるものではない。すなわち上記可逆転モーター
77aを、減速機付可逆可逆転モーターとし、歯車77
cを減速機の出力軸に取り付けた構成であってもよく、
またノズル手段30の移動位置設定手段204のポテン
ショメーターの数を増加又は削減し、ノズル手段30の
移動停止位置を増加又は削減し、印刷機稼動速度により
細かく対応して、又よりおおまかに対応して、ノズル手
段30をローラー手段10に対して遠近移動させるよう
にしてもよい。
【0086】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、印
刷機の稼動速度の所定の範囲に対応して、ダンプニング
液を噴出するノズルとダンプニング液の噴出先である受
液ローラーとの距離を変更することができ、隣り合うノ
ズルから噴出されるダンプニング液の受液ローラーの外
周面上の分布域の、受液ローラーの軸方向の重なりの大
きさを、自動的に変更することができるようになる。
【0087】従って、印刷機の稼動速度の上昇に伴っ
て、上記ダンプニング液の分布域の、受液ローラーの軸
方向の重なり部分に対応する印刷面に生じる、ダンプニ
ング液の過多による不具合をなくすことができる。
【0088】また、本発明では、印刷機の稼動速度の所
定の範囲毎に、ノズルと受液ローラーとの距離を変更す
るようにしたので、ノズル移動において無用のハンチン
グを引き起こすことがなく、ノズルを移動停止位置に安
定して停止させることができきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノズル式ダンプニング装置のノズ
ル移動制御装置の一実施例構成である。
【図2】ノズル式ダンプニング装置を有する平板印刷機
の概略構成説明斜視図である。
【図3】変位手段の一実施例構成説明図である。
【図4】図3に示した変位手段の一方側の部分斜視図で
ある。
【図5】ダンプニング装置のノズルが噴出したダンプニ
ング液の上流ローラー周面上の分布域を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ダンプニング装置 10 ローラー手段 30 ノズル手段 70 変位手段 77a 可逆転モーター 100 ノズル作動制御手段 200 ノズル手段の移動制御装置 202 ノズル位置信号出力手段 204 移動位置設定手段 206 稼動パルス出力手段 208 データセレクト信号出力手段 210 ノズル移動信号出力手段 212 作動信号出力手段 214 スイッチ手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単数又は複数のローラーを備えたローラ
    ー手段、複数のノズルがローラーの軸線に沿ってローラ
    ー手段と対向し、かつローラー手段の対向部位に対して
    一体で遠近方向に移動可能なノズル手段、及びノズル手
    段を上記遠近方向に移動させる変位手段を有し、ノズル
    手段が噴出するダンプニング液をローラー手段によって
    胴版の版面に供給するように構成された平版印刷機のダ
    ンプニング装置において、 変位手段を駆動しノズル手段を移動させる可逆転モータ
    ーと、 可逆転モーターによって移動するノズル手段の、予め定
    められた基準位置に対する現在位置を出力するノズル位
    置信号出力手段と、 ノズル手段の移動すべき移動位置を予め定めた移動位置
    設定手段と、 印刷機の版胴の回転と同期してパルス信号を出力する稼
    動パルス出力手段と、 稼動パルス出力手段が出力するパルス信号から印刷機の
    稼動速度を検出し、その稼動速度に応じたデータセレク
    ト信号を出力するデータセレクト信号出力手段と、 データセレクト信号出力手段が出力するデータセレクト
    信号に基づいて、移動位置設定手段から対応のノズル手
    段の移動すべき移動位置を選択し、これをノズル移動信
    号として出力するノズル移動信号出力手段と、 ノズル移動信号出力手段から選択されたノズル移動信号
    とノズル位置信号出力手段の現在位置の出力とから、可
    逆転モーターの作動信号を生成する作動信号出力手段
    と、 作動信号出力手段の作動信号に基づいて可逆転モーター
    の回転方向を定めるスイッチ手段とを備えたことを特徴
    とするノズル式ダンプニング装置のノズル移動制御装
    置。
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