JP2777331B2 - 永久磁石形回転電機 - Google Patents
永久磁石形回転電機Info
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Description
係り、特に、高温の使用条件で運転される永久磁石形回
転電機に関する。
まれた永久磁石に採用される従来のネオジウム・鉄・ボ
ロン合金(以下、NdFeB合金と表わす。)は、高温
における温度特性が悪く、詳細後述する図3のグラフの
曲線C及び曲線Dに示すように、 100℃以上では保磁力
が大幅に低下する。したがって、NdFeB合金を用い
た従来の永久磁石形同期電動機は、常温に近い状態で使
用される装置だけに適用されている。
鉄鋼産業用や、自動車用の電動機では、強力な冷却装置
を設けてNdFeB合金を採用した永久磁石の温度を60
℃以下に抑えるか、又は、温度特性が優れているが磁気
エネルギー積の小さなフェライト磁石やサマリウム・コ
バルト合金(以下、SmCo合金と表わす。)を採用し
た永久磁石を採用している。
一例を示す縦断面図で、4極の場合を示す図である。図
12において、回転子8Aの軸心に貫設され機械構造用炭
素鋼(S45C)で製作された回転子鉄心7の外周には、
NdFeB合金で製作された断面弧状の4枚の永久磁石
6が筒状に配設され、これらの永久磁石6の相互間と回
転子鉄心7は、接着剤で接合されている。永久磁石6
は、外周側がN極で内周側がS極となるように磁化され
た磁石と、外周側がS極で内周側がN極に磁化された磁
石が交互に隣接している。
の間には、スロット5がそれぞれ形成され、これらの各
スロット5には、固定子巻線3が2段に挿入され、この
固定子巻線3と各歯4によって電機子を形成している。
各歯4の先端と円筒状に配設された永久磁石6の外周面
との間には、僅かな空隙が形成されている。
においては、固定子巻線3に接続された図示しないイン
バータの三相電源を投入することによって、固定子1の
電機子には回転磁界を発生させるとともに、回転子の磁
石の磁界の位相差を一定に保つように電流の位相を制御
することで、同期して駆動される。
構成された永久磁石形回転電機に組み込まれた、NdF
eB合金を使った永久磁石6は、60℃以下における温度
特性は優れているが、最近原子力用として要求されてい
る 300℃以上の高温の環境下では、前述したSmCo合
金の永久磁石と同様に保磁力が低下するので採用できな
い。
するための接着剤は、長期に亘る運転中には熱劣化によ
って接着力が低下するおそれがあるので、ステンレス鋼
(SUS304)やインコネル等の非磁性鋼材で作られ
た厚い金属リングを永久磁石6の外周面に挿着して、永
久磁石6を回転子鉄心7に強固に固定する方法が採用さ
れる。
維等の線材やエポキシ樹脂を含浸したガラステープ等を
永久磁石に巻き付けて、回転子鉄心に固定する方法も採
用されているが、このタングステンワイヤ,ケプラ繊維
などの線材やエポキシ樹脂を含浸したガラステープを巻
き付ける方法は、構成が複雑で作業に熟練を要し、信頼
性が低下するおそれもある。
イト磁石と比較して約10倍の磁気エネルギー積を有して
おり、磁気応用機器の小形・高出力化が可能となる。し
かし、NdFeB合金による永久磁石は、特に 100℃以
上では保磁力が大幅に低下し、不可逆変化して発生する
磁束が少なくなるため、産業用又は自動車等の車載用な
どの高温環境下では問題となる。
磁制御を行った場合には、電機子反作用による減磁界が
永久磁石にかかるため、この永久磁石が減磁する場合が
ある。例えば、図3のNdFeB合金を採用した磁石の
ヒステリシス曲線の第二象限の磁気特性のグラフに示す
ように、 100℃で電機子反作用による磁界が作用したと
きの回転電機における磁石の動作点が曲線Cの点Poか
ら点Qoに移動するため、不可逆減磁が発生して、永久
磁石の発生する磁束は減少する。
グなどを用いて、永久磁石を回転子鉄心に固定する方法
も考えられるが、この方法は、固定子との間の磁気的な
空隙長が長くなるため、空隙の磁束密度が減少して、回
転電機の出力が低下する。
となり、且つ、電機子反作用が働いたときでも、永久磁
石の減磁を防ぎ、出力の低下を防ぐことのできる永久磁
石形回転電機を得ることである。
の永久磁石形回転電機は、固定子鉄心の内周に電機子巻
線が装着された固定子と、この固定子の軸心に貫設され
た回転子軸の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に
密着配設された断面弧状の複数の永久磁石と、この永久
磁石の外周に密着挿入された円筒状の磁性管を備えたこ
とを特徴とする。
形回転電機は、固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に密着配設さ
れた断面弧状の複数の永久磁石と、固定子鉄心の内周に
密着挿入された円筒状の磁性管を備えたことを特徴とす
る。
形回転電機は、固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と永久磁石の外周に密着挿入された円筒状
の磁性管を備えたことを特徴とする。
形回転電機は、固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と永久磁石の外周に密着挿入され軸方向に
積層された珪素鋼板で構成した円筒状の磁性管を備えた
ことを特徴とする。
形回転電機は、固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と永久磁石の外周に密着挿入され磁性粉末
の圧粉材で形成した円筒状の磁性管を備えたことを特徴
とする。
形回転電機は、固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と永久磁石の外周に密着挿入されフェライ
トで形成した円筒状の磁性管を備えたことを特徴とす
る。
形回転電機は、固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と永久磁石の外周に密着挿入されアモルフ
ァス磁性材で形成した円筒状の磁性管を備えたことを特
徴とする。
形回転電機は、固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と永久磁石の外周に密着挿入され磁束密度
が 0.5T〜 0.8Tのとき比透磁率が 100以上で磁束密度
が 1.6T以上のとき比透磁率が10以下の円筒状の磁性管
を備えたことを特徴とする。
石形回転電機は、請求項1,2,3,4,5,6,7に
おいて、永久磁石の外周の長さと磁性管の厚さの比を8
〜40としたことを特徴とする。
からみた磁気回路の磁気抵抗を、永久磁石の外周に挿入
された円筒状の磁性管によって減らし、電機子反作用時
の永久磁石の動作点の磁束密度を増やす。
は、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を、固定子の
内周に挿着された円筒状の磁性管によって減らし、電機
子反作用時の永久磁石の動作点の磁束密度を増やす。
は、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を、永久磁石
の外周に挿着した円筒状の磁性管によって減らし、この
磁性管を介して隣接した永久磁石間の漏れ磁束を極間磁
石によって抑制して有効磁束とし、電機子反作用時の永
久磁石の動作点の磁束密度を増やす。
は、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を、永久磁石
の外周に挿着され軸方向に積層した珪素鋼板で構成した
円筒状の磁性管によって減らし、この磁性管を介して隣
接した永久磁石間の漏れ磁束を極間磁石によって抑制し
て有効磁束とし、電機子反作用時の永久磁石の動作点の
磁束密度を増やす。
は、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を、永久磁石
の外周に挿着し磁性粉末の圧粉材で形成した円筒状の磁
性管によって減らし、この磁性管を介して隣接した永久
磁石間の漏れ磁束を極間磁石によって抑制して有効磁束
とし、電機子反作用時の永久磁石の動作点の磁束密度を
増やす。
は、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を、永久磁石
の外周に挿着しフェライト磁性材で形成した円筒状の磁
性管によって減らし、この磁性管を介して隣接した永久
磁石間の漏れ磁束を極間磁石によって抑制して有効磁束
とし、電機子反作用時の永久磁石の動作点の磁束密度を
増やす。
は、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を、永久磁石
の外周に挿着しアモルファスの磁性材で形成した円筒状
の磁性管によって減らし、この磁性管を介して隣接した
永久磁石間の漏れ磁束を極間磁石によって抑制して有効
磁束とし、電機子反作用時の永久磁石の動作点の磁束密
度を増やす。
は、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を、永久磁石
の外周に挿着し磁束密度が 0.5T〜 0.8T比透磁率が 1
00以上で磁束密度が 1.6以上のとき比透磁率が 100以下
の円筒状の磁性管によって減らし、この磁性管を介して
隣接した永久磁石間の漏れ磁束を極間磁石によって抑制
して有効磁束とし、電機子反作用時の永久磁石の動作点
の磁束密度を増やす。
は、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を、永久磁石
の外周に設けられ永久磁石の外周の長さの8分の1から
40分の1の厚さの円筒状の磁性管によって減らすととも
に、永久磁石からみた磁気回路のパーミアンス係数と空
隙の磁束密度の低下を防いで、電機子反作用時の永久磁
石の動作点の磁束密度を増やす。
例を図面を参照して説明する。
明の永久磁石形回転電機の一例を示す縦断面図で、従来
の技術で示した図12に対応する図である。図1におい
て、図12と異なるところは、回転子側の構成で、回転子
鉄心7の外周に固定されたNdFeB合金製の4枚の永
久磁石6の更に外周に対して、円筒状に形成された磁性
体の磁性管9が挿入されている。
630)を環状に打ち抜いた後、4枚の永久磁石6によ
って管状となった永久磁石の外側に片側から順に挿入さ
れ、管状となった永久磁石6の軸方向の長さと等しくな
るまで積層され、両側から加圧される。
磁石6は回転子鉄心7に挿入され、真空含浸槽に浸漬さ
れてエポキシ樹脂が含浸され、相互間が接合されて一体
の回転子8となる。
した材料と同一で後述する図6でその磁気特性を示す機
械構造用炭素鋼(S45C)が採用される。一方、磁性管
9は、半径方向の幅をLrとし、永久磁石6の外周の弧
状方向の長さをτとすると、 8<τ/Lr<40・・・・・・・(1)の厚み となっている。
(SUS630)の磁気特性は、図6の磁束密度と比透
磁率の関係を示すグラフに示すように、磁束密度が 0.5
〜 0.8(T)の場合に、比透磁率が 100以上で、磁束密
度が 1.6(T)では、比透磁率がほぼ10である。
においては、永久磁石6の側からみた磁気回路は、次の
ように二つの回路となる。その一つは、通常の回転電機
と同様に、永久磁石6−磁性管9−空隙10−固定子鉄心
2−空隙10−磁性管9−永久磁石6で構成された空隙の
介在する磁気回路である。
−隣極の永久磁石6−回転子鉄心7−元の永久磁石6で
構成された空隙の介在しない磁気回路である。したがっ
て、永久磁石6の負荷側には、前者の空隙を含む従来の
磁気回路に対して、後者の空隙の内側の磁性管9を経由
する空隙の介在しない磁気回路が並列に接続されるの
で、永久磁石6から見た磁気抵抗は、従来の永久磁石形
回転電機と比べて減少する。
C,Dは、永久磁石6からみた磁気抵抗の違いによる永
久磁石6の保磁力と磁束密度の関係を温度別に実験で求
めたグラフで、電機子反作用によるパーミアンス係数の
変化を示している。図3において、本発明の永久磁石形
回転電機では、永久磁石6の温度が 100℃のときを示す
曲線Cにおいても、電機子反作用を考慮しないときの永
久磁石6の動作点は、点Pとなり、従来の回転電機の動
作点を示す点Poに対して大幅に向上している。
動作点Poにおける磁束密度が0.69Tであるのに対し、
本発明の回転電機の永久磁石6の動作点Pの磁束密度
は、0.95Tとなって、磁性管9が挿入されていない従来
の永久磁石形回転電機の1.38倍となっている。
石6の温度が 140℃の場合においても、 100℃の場合の
特性に対して動作点P1は僅かに低下するだけであり、
電機子反作用の影響も、点Q1は、従来の回転電機の 1
00℃における動作点Poの磁束密度を上廻っている。
久磁石形回転電機を示す縦断面図で、図1に対応する図
である。図2においては、固定子鉄心2の内側に突設さ
れた歯4の内周面に、磁性管9と比べて半径方向の厚み
が厚い磁性管9Aが挿入され接合されている。
においては、回転子側と対置する固定子鉄心2の対向面
が図1において各歯4の先端だけであるのに対し、図2
では磁性管9Aの内周の前面で対向している。したがっ
て、対向面の面積は約2倍となり、永久磁石と固定子鉄
心2との間の磁気抵抗が減少するので、永久磁石6の高
温使用による減磁を防ぎ、この減磁によるトルクの低下
を抑えることができる。
形回転電機の一例を示す縦断面図で、図1に対応し、二
極の場合を示す。図4において、図2と異なるところ
は、回転子鉄心7の外周に対して、2枚の永久磁石6A
とこの2枚の永久磁石6Aの間に挿入された短い弧状の
極間永久磁石11が取り付けられて筒状に形成されてい
る。
磁石6Aの磁化方向とは直交する方向、すなわち、弧の
接線方向であり、磁化極性は、永久磁石6Aに接する側
がこの隣接する側の永久磁石6の外周側の極性と同極と
なっている。
永久磁石形回転電機の回転子鉄心7から固定子鉄心2に
至る磁気回路の永久磁石6Aの起磁力による磁束の分布
を発明者が解析した結果を示す図で、図4の断面の4分
の1の分布を示す。ただし、図1,図2で示した各歯4
の間のスロット5は省き、鉄心のみとした場合である。
る磁束は、極端部の極性符号NS付近で、 1.6(T)を
超え、極間永久磁石11の端面と対置する部分では、極間
永久磁石11の端面から永久磁石6Aの端部を経てこの永
久磁石6Aの極端部から磁性管9の極端部を通って隣極
に達する磁束と重なって磁束密度が増し、極間永久磁石
11の中央部では2(T)以上となっている。
す高磁気飽和特性の機械構造用炭素鋼(S45C)の磁気
特性と比べて低磁気飽和特性のステンレス鋼材(SUS
630)を示すグラフで示すように、磁束密度が 1.6
(T)で比透磁率は約10で、極間部の磁気抵抗は高いの
で周方向の磁束の漏れは少なくなり、図5に示すように
極端部の磁束の一部は、空隙10を介して固定子鉄心2を
経由している。
の極間永久磁石11で発生する磁束は、図5に示すよう
に、永久磁石6Aから磁性管9を通過する磁束と方向が
逆となる。したがって、永久磁石6Aの端部の磁束は、
極間永久磁石11による磁束によって漏れ方向への通過が
阻止されるので、対向部の空隙10を経て固定子鉄心2に
直接達する有効磁束量が増加する。
する永久磁石6Aによる磁束密度は、0.92(T)であっ
たのに対し、図12で示した従来の永久磁石形回転電機で
は0.71(T)で、本発明の永久磁石形回転電機の空隙の
磁束密度は、従来の永久磁石形回転電機の空隙の磁束密
度の約 1.3倍であった。
用した永久磁石形回転電機においては、永久磁石による
空隙の磁束密度を 0.8〜1(T)近傍となるように磁気
回路を設計するが、図6で示すように、磁束密度が 0.8
(T)における比透磁率が 120となるステンレス鋼(S
US630)材による磁性管を、永久磁石と固定子鉄心
間に介在させることにより、図5に示すように空隙にお
ける磁束密度の低下を最少限に抑えることができる。
て、ステンレス鋼(SUS630)の代りに弧状の成形
が容易な圧粉磁性材を採用した場合の磁化力と磁束密度
及び比透磁率の関係を示すグラフである。
かに増加した時点で、比透磁率の最大値となる部分があ
り、この時点で磁束密度の増加率は最大となる。磁化力
0eが更に増加するに従って、比透磁率は低下し、これ
に伴い、磁束密度の増加率は減少して、磁化力0eが
1.3T〜 1.6T近傍で飽和する。
高調波分やスロットリップルで磁性管に発生する渦電流
を減らすために、周波数特性の優れた高抵抗の圧粉磁心
や請求項6に対応するフェライトを磁性管に採用した場
合の各材料の周波数と磁束密度の特性を永久磁石6,6
Aに採用した珪素鋼板と比較したグラフである。
固定子を励磁する電源の周波数が高いときには、永久磁
石や磁性管の材料として圧粉鉄心やフェライトを用いて
磁束密度の低下を防いで、請求項5,6に対応する発明
としてもよい。
磁性材料を磁性管に採用したときの磁束密度と比透磁率
の関係を珪素鋼板製の磁性管と対比した場合を示すグラ
フである。
モルファス磁性材料の磁性特性は、珪素鋼板と比べて比
透磁率に優れ、斜線で囲んだ部分のCo基アモルファス
磁性材料は、Fe基アモルファス磁性材と比べて比透磁
率が約2倍である。したがって、これらの圧粉磁性材料
とアモルファス磁性材料を磁性管に採用することによっ
て、永久磁石形回転電機の小形化を図ることができる。
機の他の実施例を示す縦断面図で、図1及び図2に対応
し、固定子鉄心2に形成されたスロット5の内周側に帯
板状の磁性材の楔18を挿入した場合を示す。この場合に
も、図2で示した永久磁石形回転電機と同様に、固定子
鉄心2と永久磁石6との間に形成された空隙の磁気抵抗
を減らすことができるので、高温の使用環境下におい
て、電機子反作用が働いたときの永久磁石の減磁を防
ぎ、出力の低下を防ぐことができる永久磁石形回転電機
を得ることができる。
機の異なる他の実施例を示し、磁気カップリングに用い
られる永久磁石6C,6Dの内外周に磁性管9B,9C
を採用した場合を示す。
断面コ字状の外転ヨーク13の内周には、複数の永久磁石
6が配設されている。この永久磁石6Cは、内周に挿入
された筒状の磁性管9Bによって外転ヨーク13に押圧さ
れ固定されている。
が挿入固定され、この内転ヨーク15の外周には、複数の
永久磁石6Dが配設されている。この永久磁石6Dの外
周には、筒状の磁性管9Cが挿入・固定されている。磁
性管9B,9Cの間には、略凸字状の隔壁16が設けられ
ている。
おいても、永久磁石6C,6Dの対向面に磁性管9B,
9Cを挿着することにより、図5の解析図で説明したよ
うに、空隙を経て内外の永久磁石6C,6Dに達する磁
束が増えるので、ファン20のトルクを上げることができ
る。
長さτと、磁性管の厚さLrの関係は、τ/Lrが小さ
い場合には、パーミアンス係数が大となり、永久磁石は
減磁界に対して強くなるが、回転電機の空隙の磁束密度
は減少するので、τ/Lrは、磁性管の材料が珪素鋼板
の場合には、10〜40の範囲が望ましく、磁性管の材料が
磁性粉末,フェライト及びアモルファス材や、磁束密度
が 0.5T〜 0.8Tのとき比透磁率が 100以上で磁束密度
が 1.6T以上のとき比透磁率が10以下の材料の場合に
は、8〜30が望ましい。
ば、固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着された固定子
と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸の外周に半
径方向の極性を逆向きに円筒状に密着配設された断面弧
状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着挿入さ
れこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極となるよ
うに周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、この永
久磁石の外周に密着挿入された円筒状の磁性管とを備え
ることで、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を永久
磁石と固定子の間に設けられた磁性管によって減らし、
電機子反作用時の永久磁石の動作点の磁束密度を増やし
たので、永久磁石が高温となり、且つ、電機子反作用が
働いたときでも、永久磁石の減磁を防ぎ、出力の低下を
防ぐことのできる永久磁石形回転電機を得ることができ
る。
固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着された固定子と、
この固定子の軸心に貫設された回転子軸の外周に半径方
向の極性を逆向きに円筒状に密着配設された断面弧状の
複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着挿入されこ
の永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極となるように
周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、固定子鉄心
の内周に密着挿入された円筒状の磁性管とを備えること
で、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を永久磁石の
外周に挿着された磁性管によって減らし、電機子反作用
時の永久磁石の動作点の磁束密度を増やしたので、永久
磁石が高温となり、且つ、電機子反作用が働いたときで
も、永久磁石の減磁を防ぎ、出力の低下を防ぐことので
きる永久磁石形回転電機を得ることができる。
固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着された固定子と、
この固定子の軸心に貫設された回転子軸の外周に半径方
向の極性を逆向きに円筒状に配設された断面弧状の複数
の永久磁石と、この永久磁石の間に密着挿入されこの永
久磁石の外周側の極性と隣接側が同極となるように周方
向に磁化された極間磁石と、この極間磁石と永久磁石の
外周に密着挿入された円筒状の磁性管とを備えること
で、永久磁石からみた磁気回路の磁気抵抗を永久磁石の
外周に挿着された磁性管によって減らし、磁性管を介し
て隣接した永久磁石間の漏れ磁束は極間磁石によって抑
制して有効磁束とし、電機子反作用時の永久磁石の動作
点の磁束密度を増やしたので、永久磁石が高温となり、
且つ、電機子反作用が働いたときでも、永久磁石の減磁
を防ぎ、出力の低下を防ぐことのできる永久磁石形回転
電機を得ることができる。
固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着された固定子と、
この固定子の軸心に貫設された回転子軸の外周に半径方
向の極性を逆向きに円筒状に配設された断面弧状の複数
の永久磁石と、この永久磁石 の間に密着挿入されこの永
久磁石の外周側の極性と隣接側が同極となるように周方
向に磁化された断面弧状の極間磁石と、この永久磁石の
外周に密着挿入され軸方向に積層された珪素鋼板で構成
した円筒状の磁性管とを備えることで、永久磁石からみ
た磁気回路の磁気抵抗を永久磁石の外周に挿着された磁
性管によって減らし、電機子反作用時の永久磁石の動作
点の磁束密度を増やしたので、永久磁石が高温となり、
且つ、電機子反作用が働いたときでも、永久磁石の減磁
を防ぎ、出力の低下を防ぐことのできる永久磁石形回転
電機を得ることができる。
固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着された固定子と、
この固定子の軸心に貫設された回転子軸の外周に半径方
向の極性を逆向きに円筒状に配設された断面弧状の複数
の永久磁石と、この永久磁石の間に密着挿入されこの永
久磁石の外周側の極性と隣接側が同極となるように周方
向に磁化された断面弧状の極間磁石と、この永久磁石の
外周に密着挿入され磁性粉末の圧粉材で形成した円筒状
の磁性管とを備えることで、永久磁石からみた磁気回路
の磁気抵抗を永久磁石の外周に挿着された磁性管によっ
て減らし、電機子反作用時の永久磁石の動作点の磁束密
度を増やしたので、永久磁石が高温となり、且つ、電機
子反作用が働いたときでも、永久磁石の減磁を防ぎ、出
力の低下を防ぐことのできる永久磁石形回転電機を得る
ことができる。
固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着された固定子と、
この固定子の軸心に貫設された回転子軸の外周に半径方
向の極性を逆向きに円筒状に配設された断面弧状の複数
の永久磁石と、この永久磁石の間に密着挿入されこの永
久磁石の外周側の極性と隣接側が同極となるように周方
向に磁化された断面弧状の極間磁石と、この永久磁石の
外周に密着挿入されフェライトで形成した円筒状の磁性
管とを備えることで、永久磁石からみた磁気回路の磁気
抵抗を永久磁石の外周に挿着された磁性管によって減ら
し、電機子反作用時の永久磁石の動作点の磁束密度を増
やしたので、永久磁石が高温となり、且つ、電機子反作
用が働いたときでも、永久磁石の減磁を防ぎ、出力の低
下を防ぐことのできる永久磁石形回転電機を得ることが
できる。
固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着された固定子と、
この固定子の軸心に貫設された回転子軸の外周に半径方
向の極性を逆向きに円筒状に配設された断面弧状の複数
の永久磁石と、この永久磁石の間に密着挿入されこの永
久磁石の外周側の極性と隣接側が同極となるように周方
向に磁化された断面弧状の極間磁石と、この永久磁石の
外周に密着挿入されアモルファス磁性材で形成した円筒
状の磁性管とを備えることで、永久磁石からみた磁気回
路の磁気抵抗を永久磁石の外周に挿着された磁性管によ
って減らし、電機子反作用時の永久磁石の動作点の磁束
密度を増やしたので、永久磁石が高温となり、且つ、電
機子反作用が働いたときでも、永久磁石の減磁を防ぎ、
出力の低下を防ぐことのできる永久磁石形回転電機を得
ることができる。
固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着された固定子と、
この固定子の軸心に貫設された回転子軸の外周に半径方
向の極性を逆向きに円筒状に配設された断面弧状の複数
の永久磁石と、この永久磁石の間に密着挿入されこの永
久磁石の外周側の極性と隣接側が同極となるように周方
向に磁化された断面弧状の極間磁石と、この永久磁石の
外周に密着挿入され磁束密度が 0.5T〜 0.8Tのとき比
透磁率が 100以上で磁束密度が 1.6T以上のとき比透磁
率が10以下の円筒状の磁性管とを備えることで、永久磁
石からみた磁気回路の磁気抵抗を永久磁石の外周に挿着
された磁性管によって減らし、電機子反作用時の永久磁
石の動作点の磁束密度を増やしたので、永久磁石が高温
となり、且つ、電機子反作用が働いたときでも、永久磁
石の減磁を防ぎ、出力の低下を防ぐことのできる永久磁
石形回転電機を得ることができる。
ば、請求項1,2,3,4,5,6,7又は請求項8に
記載の永久磁石形回転電機において、永久磁石の外周の
長さと磁性管の厚さの比を8〜40とすることで、永久磁
石からみた磁気回路の磁気抵抗を永久磁石の外周に設け
られた円筒状の磁性管によって減らすとともに、永久磁
石からみた磁気回路のパーミアンス係数と空隙磁束密度
の低下を防いで、電機子反作用時の永久磁石の動作点の
磁束密度を増やしたので、永久磁石が高温となり、且
つ、電機子反作用が働いたときでも、永久磁石の減磁を
防ぎ、出力の低下を防ぐことのできる永久磁石形回転電
機を得ることができる。
石形回転電機の一実施例を示す縦断面図。
の一実施例を示す縦断面図。
合金を採用した場合の電機子反作用によるパーミアンス
係数の変化を示すグラフ。
の一実施例を示す部分拡大縦断面図。
の作用を示す図。
電機に組み込まれるロータ鉄心の磁気特性と、請求項
1,2,8に対応する発明の永久磁石形回転電機に組み
込まれる磁性管の磁気特性を示すグラフ。
に組み込まれる磁性粉末材の磁性管の磁化特性を示すグ
ラフ。
に組み込まれる磁性管の材料の珪素鋼板と請求項6に対
応する発明の永久磁石形回転電機に組み込まれる磁性管
の材料のフェライト及び圧粉磁心の周波数特性を示すグ
ラフ。
に組み込まれる磁性管の材料のアモルファスの磁性材と
珪素鋼板の磁気特性を対比して示したグラフ。
示す縦断面図。
施例を示す断面図。
面図。
歯、5…スロット、6,6A,6B,6C,6D…永久
磁石、7…回転子鉄心、8…回転子、9,9A,9B…
磁性管、10…空隙、11…極間磁石、18…楔。
Claims (9)
- 【請求項1】 固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に密着配設さ
れた断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の外周
に密着挿入された円筒状の磁性管とよりなる永久磁石形
回転電機。 - 【請求項2】 固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に密着配設さ
れた断面弧状の複数の永久磁石と、前記固定子鉄心の内
周に密着挿入された円筒状の磁性管とよりなる永久磁石
形回転電機。 - 【請求項3】 固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と前記永久磁石の外周に密着挿入された円
筒状の磁性管とよりなる永久磁石形回転電機。 - 【請求項4】 固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と前記永久磁石の外周に密着挿入され軸方
向に積層された珪素鋼板で構成した円筒状の磁性管とよ
りなる永久磁石形回転電機。 - 【請求項5】 固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と前記永久磁石の外周に密着挿入され磁性
粉末の圧粉材で形成した円筒状の磁性管とよりなる永久
磁石形回転電機。 - 【請求項6】 固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と前記永久磁石の外周に密着挿入されフェ
ライトで形成した円筒状の磁性管とよりなる永久磁石形
回転電機。 - 【請求項7】 固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と前記永久磁石の外周に密着挿入されアモ
ルファス磁性材で形成した円筒状の磁性管とよりなる永
久磁石形回転電機。 - 【請求項8】 固定子鉄心の内周に電機子巻線が装着さ
れた固定子と、この固定子の軸心に貫設された回転子軸
の外周に半径方向の極性を逆向きに円筒状に配設された
断面弧状の複数の永久磁石と、この永久磁石の間に密着
挿入されこの永久磁石の外周側の極性と隣接側が同極と
なるように周方向に磁化された断面弧状の極間磁石と、
この極間磁石と前記永久磁石の外周に密着挿入され磁束
密度が0.5T〜 0.8Tのとき比透磁率が 100以上で磁束
密度が 1.6T以上のとき比透磁率が10以下の円筒状の磁
性管とよりなる永久磁石形回転電機。 - 【請求項9】 永久磁石の外周の長さと磁性管の厚さの
比を8〜40としたことを特徴とする請求項1,2,3,
4,5,6,7又は請求項8に記載の永久磁石形回転電
機。
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JP6106357A JP2777331B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 永久磁石形回転電機 |
US08/429,755 US5808392A (en) | 1994-04-28 | 1995-04-27 | Permanent magnet type rotating machine |
EP95106466A EP0680131B1 (en) | 1994-04-28 | 1995-04-28 | Permanent magnet type rotating machine |
DE69531022T DE69531022T2 (de) | 1994-04-28 | 1995-04-28 | Rotierende Maschine der permanentmagnetischen Bauart |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6106357A JP2777331B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 永久磁石形回転電機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07322539A JPH07322539A (ja) | 1995-12-08 |
JP2777331B2 true JP2777331B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=14431512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6106357A Expired - Fee Related JP2777331B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-05-20 | 永久磁石形回転電機 |
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JPH11215748A (ja) * | 1998-01-23 | 1999-08-06 | Toshiba Corp | 永久磁石形回転電機 |
JP4614510B2 (ja) * | 2000-08-01 | 2011-01-19 | リコーエレメックス株式会社 | 携帯機器用小型発電装置およびそれを備えた電子腕時計 |
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---|---|---|---|---|
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1994
- 1994-05-20 JP JP6106357A patent/JP2777331B2/ja not_active Expired - Fee Related
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