JP2777028B2 - 球状黒鉛鋳鉄の製造方法 - Google Patents
球状黒鉛鋳鉄の製造方法Info
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- JP2777028B2 JP2777028B2 JP27105492A JP27105492A JP2777028B2 JP 2777028 B2 JP2777028 B2 JP 2777028B2 JP 27105492 A JP27105492 A JP 27105492A JP 27105492 A JP27105492 A JP 27105492A JP 2777028 B2 JP2777028 B2 JP 2777028B2
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- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銅合金金型等の熱伝導性
に優れた金型を用いた球状黒鉛鋳鉄の製造方法に関す
る。
に優れた金型を用いた球状黒鉛鋳鉄の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】溶湯成分としてMg等を添加することで
鋳鉄中の黒鉛粒子が個々に独立した構造の球状黒鉛鋳鉄
が得られることが知られている。そして、溶湯成分とし
てSiを添加することで、球状黒鉛鋳鉄の靭性が向上す
ることも知られている。例えば、特公平2−35630
号公報にはC:3.4〜4.0%、Si:≧2.7%、
Mn:≦0.3%、P:≦0.1%、S≦0.02%、
Mg:≦0.03%、残部をFeとした溶湯を銅合金製金
型に鋳込むことで、フェライトを基地組織とする球状黒
鉛鋳鉄が得られるとしている。
鋳鉄中の黒鉛粒子が個々に独立した構造の球状黒鉛鋳鉄
が得られることが知られている。そして、溶湯成分とし
てSiを添加することで、球状黒鉛鋳鉄の靭性が向上す
ることも知られている。例えば、特公平2−35630
号公報にはC:3.4〜4.0%、Si:≧2.7%、
Mn:≦0.3%、P:≦0.1%、S≦0.02%、
Mg:≦0.03%、残部をFeとした溶湯を銅合金製金
型に鋳込むことで、フェライトを基地組織とする球状黒
鉛鋳鉄が得られるとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
2−35630号公報に開示される方法にあっては、注
湯時に溶湯が急冷されるのでその表層が白銑組織となる
のは不可避であり、完全なフェライトを主体とする基地
組織にはできず、一部にセメンタイトが析出し、靭性に
優れた鋳鉄が得られない。一方、Siを添加量を多くし
て砂型鋳造した場合には、Siの偏析が生じるので高強
度部材として用いることができない。
2−35630号公報に開示される方法にあっては、注
湯時に溶湯が急冷されるのでその表層が白銑組織となる
のは不可避であり、完全なフェライトを主体とする基地
組織にはできず、一部にセメンタイトが析出し、靭性に
優れた鋳鉄が得られない。一方、Siを添加量を多くし
て砂型鋳造した場合には、Siの偏析が生じるので高強
度部材として用いることができない。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、鋳造後の化学成分が、炭素(C):2.5〜
3.3%、珪素(Si):4.0〜5.0%、マンガン
(Mn):0.4%以下、リン(P):0.1%以下、
マグネシウム(Mg):0.005〜0.025%、硫
黄(S):0.02%以下、残部が鉄(Fe)と不可避
不純物となる溶湯を調製し、この溶湯を加熱手段及び冷
却手段を有する高熱伝導金型に注湯し、内部が未凝固で
表層が白銑化組織の殻状凝固層となった時点で離型し、
この離型直後若しくは一定時間経過後に焼鈍処理し、前
記凝固層の組織をフェライトに変化せしめるようにし
た。
発明は、鋳造後の化学成分が、炭素(C):2.5〜
3.3%、珪素(Si):4.0〜5.0%、マンガン
(Mn):0.4%以下、リン(P):0.1%以下、
マグネシウム(Mg):0.005〜0.025%、硫
黄(S):0.02%以下、残部が鉄(Fe)と不可避
不純物となる溶湯を調製し、この溶湯を加熱手段及び冷
却手段を有する高熱伝導金型に注湯し、内部が未凝固で
表層が白銑化組織の殻状凝固層となった時点で離型し、
この離型直後若しくは一定時間経過後に焼鈍処理し、前
記凝固層の組織をフェライトに変化せしめるようにし
た。
【0005】
【作用】銅合金製の高熱伝導金型を用いて鋳造すること
で、急冷効果によってSiの偏析が抑制され、また鋳造
後の焼鈍により急冷によって析出したセメンタイトは完
全にフェライト化される。
で、急冷効果によってSiの偏析が抑制され、また鋳造
後の焼鈍により急冷によって析出したセメンタイトは完
全にフェライト化される。
【0006】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。先ず本発明方法にあっては、図1に示すよう
な伝熱性に優れた銅合金製金型1の製品部2に方案部3
を介して溶湯を注湯する。この溶湯の注湯にあたっては
予め金型1を加熱し湯流れ性を高めておく。また溶湯と
しては鋳造後の成分が下記に示す割合になるように調製
する。
説明する。先ず本発明方法にあっては、図1に示すよう
な伝熱性に優れた銅合金製金型1の製品部2に方案部3
を介して溶湯を注湯する。この溶湯の注湯にあたっては
予め金型1を加熱し湯流れ性を高めておく。また溶湯と
しては鋳造後の成分が下記に示す割合になるように調製
する。
【0007】 炭素(C) :2.5〜3.3% 珪素(Si) :4.0〜5.0% マンガン(Mn) :0.4%以下 リン(P) :0.1%以下 硫黄(S) :0.02%以下 マグネシウム(Mg) :0.005〜0.025% 鉄(Fe)と不可避不純物:残部
【0008】上記の如く成分割合を特定するのは、以下
の理由による。炭素(C)については、2.5%未満に
なると、鋳造性(湯流れ性)が悪くなり、3.3%を越
えると、後述するようにSi含有量が多いので、炭素当
量(C%+1/3Si%)が増加し、異常黒鉛が発生して
鋳造欠陥の原因となることによる。珪素(Si)につい
ては、4.0%未満ではフェライト基地強化に対し不十
分で、5.0%を越えると、鋳造性(湯流れ性)が悪く
なることによる。マンガン(Mn)については衝撃値が
悪くなるので、出来るだけ少ない方が好ましく、溶解材
からの不可避の混入を考慮すれば0.4%以下とすべき
である。リン(P)についても大量に混入すると組織が
脆くなるので、0.1%以下とすべきである。硫黄
(S)については黒鉛の球状化を阻害するため0.02
%以下とすべきである。更に、マグネシウム(Mg)に
ついては、0.005%未満では黒鉛の球状化不足とな
り、また0.025%を越えると、製品中に引け巣が発
生するとともにコスト的にも不利になる。
の理由による。炭素(C)については、2.5%未満に
なると、鋳造性(湯流れ性)が悪くなり、3.3%を越
えると、後述するようにSi含有量が多いので、炭素当
量(C%+1/3Si%)が増加し、異常黒鉛が発生して
鋳造欠陥の原因となることによる。珪素(Si)につい
ては、4.0%未満ではフェライト基地強化に対し不十
分で、5.0%を越えると、鋳造性(湯流れ性)が悪く
なることによる。マンガン(Mn)については衝撃値が
悪くなるので、出来るだけ少ない方が好ましく、溶解材
からの不可避の混入を考慮すれば0.4%以下とすべき
である。リン(P)についても大量に混入すると組織が
脆くなるので、0.1%以下とすべきである。硫黄
(S)については黒鉛の球状化を阻害するため0.02
%以下とすべきである。更に、マグネシウム(Mg)に
ついては、0.005%未満では黒鉛の球状化不足とな
り、また0.025%を越えると、製品中に引け巣が発
生するとともにコスト的にも不利になる。
【0009】上記の成分割合からなる溶湯を製品部2に
注入すると、製品部2に接する溶湯が急冷され、この部
分が白銑組織(チル組織)となる。そして本発明にあっ
ては表層が白銑化して凝固層を形成し、内部が未凝固の
時に離型する。通常の場合注湯から離型までの時間は6
〜10秒であり、この時の鋳物の温度は1000℃〜1
100℃である。
注入すると、製品部2に接する溶湯が急冷され、この部
分が白銑組織(チル組織)となる。そして本発明にあっ
ては表層が白銑化して凝固層を形成し、内部が未凝固の
時に離型する。通常の場合注湯から離型までの時間は6
〜10秒であり、この時の鋳物の温度は1000℃〜1
100℃である。
【0010】ここで、白銑化組織はセメンタイト(Fe3
C)を主体として一部パーライトを含んでいて総じてチ
ルと呼ばれるものである。このチル(Fe3C)はこのま
までは靭性及び機械加工性に劣る。そこで、本発明にあ
っては離型直後或いは所定時間経過した後に、900℃
〜950℃に保持された熱処理炉に投入し5分〜15分
保持した後徐冷する焼鈍処理を施し、前記凝固層を構成
するセメンタイトを黒鉛化し基地組織をフェライト化す
る。
C)を主体として一部パーライトを含んでいて総じてチ
ルと呼ばれるものである。このチル(Fe3C)はこのま
までは靭性及び機械加工性に劣る。そこで、本発明にあ
っては離型直後或いは所定時間経過した後に、900℃
〜950℃に保持された熱処理炉に投入し5分〜15分
保持した後徐冷する焼鈍処理を施し、前記凝固層を構成
するセメンタイトを黒鉛化し基地組織をフェライト化す
る。
【0011】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
成分調製された溶湯を高熱伝導金型に注湯し、表層が急
冷されて白銑組織の殻状凝固層となった時点で離型する
ようにしたので、多量にSiを添加したにも拘わらず急
冷効果によってSiの偏析が抑制される。また離型後に
焼鈍処理することで、急冷によって析出したセメンタイ
トを黒鉛化し基地組織をフェライト化することができ
る。したがって図2に示すように抗張力及び耐力に優れ
た球状黒鉛鋳鉄が得られる。この球状黒鉛鋳鉄はクラン
クシャフト、ロアアーム、コンロッド、ナックルアーム
等の自動車部品の材料として適している。
成分調製された溶湯を高熱伝導金型に注湯し、表層が急
冷されて白銑組織の殻状凝固層となった時点で離型する
ようにしたので、多量にSiを添加したにも拘わらず急
冷効果によってSiの偏析が抑制される。また離型後に
焼鈍処理することで、急冷によって析出したセメンタイ
トを黒鉛化し基地組織をフェライト化することができ
る。したがって図2に示すように抗張力及び耐力に優れ
た球状黒鉛鋳鉄が得られる。この球状黒鉛鋳鉄はクラン
クシャフト、ロアアーム、コンロッド、ナックルアーム
等の自動車部品の材料として適している。
【0012】また、図3はSiの含有割合とシャルピー
衝撃値との関係を示すグラフ、図4はSiの含有割合と
伸びの関係を示すグラフであり、これらのグラフからも
明らかなように、Siの添加量が増えると、本発明方法
によってもシャルピー衝撃値及び伸びは低下するがその
低下率は従来に比べて大幅に改善されることが分る。
衝撃値との関係を示すグラフ、図4はSiの含有割合と
伸びの関係を示すグラフであり、これらのグラフからも
明らかなように、Siの添加量が増えると、本発明方法
によってもシャルピー衝撃値及び伸びは低下するがその
低下率は従来に比べて大幅に改善されることが分る。
【図1】本発明方法の実施に用いる銅合金製金型の型合
せ面を示す図
せ面を示す図
【図2】Siの含有割合と抗張力及び耐力との関係を示
すグラフ
すグラフ
【図3】Siの含有割合とシャルピー衝撃値との関係を
示すグラフ
示すグラフ
【図4】Siの含有割合と伸びの関係を示すグラフ
【符号の説明】 1…銅合金製金型、2…製品部、3…方案部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小玉 春喜 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホ ンダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 松尾 伸樹 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホ ンダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 酒井 潤 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 安田 正義 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地の1 本田技研工業株式会社 埼玉製作所内 (56)参考文献 特開 平2−149640(JP,A) 特開 平4−316(JP,A) 特開 平4−317(JP,A) 特開 昭57−28669(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 27/00 B22D 27/20 B22D 27/04
Claims (1)
- 【請求項1】 鋳造後の化学成分が、炭素(C):2.
5〜3.3%、珪素(Si):4.0〜5.0%、マン
ガン(Mn):0.4%以下、リン(P):0.1%以
下、硫黄(S):0.02%以下、マグネシウム(M
g):0.005〜0.025%、残部が鉄(Fe)と不
可避不純物となる溶湯を調製し、この溶湯を加熱手段及
び冷却手段を有する高熱伝導金型に注湯し、内部が未凝
固で表層が白銑化組織の殻状凝固層となった時点で離型
し、この離型直後若しくは一定時間経過後に焼鈍処理
し、前記凝固層の組織をフェライトに変化せしめるよう
にしたことを特徴とする球状黒鉛鋳鉄の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27105492A JP2777028B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 球状黒鉛鋳鉄の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27105492A JP2777028B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 球状黒鉛鋳鉄の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0691363A JPH0691363A (ja) | 1994-04-05 |
| JP2777028B2 true JP2777028B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=17494765
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27105492A Expired - Fee Related JP2777028B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 球状黒鉛鋳鉄の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2777028B2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-14 JP JP27105492A patent/JP2777028B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0691363A (ja) | 1994-04-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980421 |
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