JP2776545B2 - 炭素繊維製吸着剤およびその製造方法 - Google Patents

炭素繊維製吸着剤およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低濃度域の極性ガス、例えばアンモニア等
に対して優れた吸着能を有する炭素繊維製吸着剤および
その製造方法に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 活性炭素繊維は、一般に粒状活性炭に比べて吸着能に
優れていることから、種々の用途に使用されている。例
えば、活性炭素繊維の用途は、工場や自動車等から発生
する排ガス中の有毒成分、例えば窒素酸化物の吸着除去
用材料や、溶剤の回収、精製のための気相吸着剤、上下
水や排水処理等の液相吸着剤等、広範に亘っている。こ
のように活性炭素繊維の用途が拡大するにつれて、活性
炭素繊維の吸着性能を更に高めることが要求されてい
る。そして、セルロース系活性炭素繊維を空気加熱によ
り酸化処理することにより、水分吸着性能を高めた活性
炭素繊維が提案されている(特開昭59−32921号公報参
照)。
しかしながら、上記の方法では、粒状活性炭よりも高
価な活性炭素繊維を更に処理するため、吸着剤がより一
層高価なものとなる。
また、上記の方法により得られた活性炭素繊維は低濃
度のアンモニアガス等の極性ガスに対する吸着能が十分
でない。より詳細には、無極性又は極性の弱い各種溶剤
に対する吸着機構は、細孔による物理吸着が支配的であ
る。従って、活性炭素繊維及び粒状活性炭の比表面積が
大きくなる程、各種溶剤等に対する吸着量が大きくな
る。これに対して、アンモニアや水等の極性ガスに対す
る吸着機構は、活性炭素繊維及び粒状活性炭の表面に存
在する含酸素基や含窒素基等との水素結合力が大きく関
与する。従って、この機構による吸着は、その表面の含
酸素基や含窒素基等により左右される。
一方、非常に低濃度のガスに対する吸着効率は、細孔
半径が小さい程、大きい。しかしながら、高度に賦活処
理した比表面積の大きな活性炭素繊維や粒状活性炭は、
比表面積の小さな活性炭素繊維等に比較して細孔半径が
相対的に大きくなる。
従って、活性炭素繊維を更に加熱酸化した前記従来の
活性炭素繊維は、比表面積が大きいものの、細孔半径が
大きく、低濃度のガス、特に極性ガスに対する吸着能が
十分でない。
本発明の目的は、低濃度の極性ガスに対する吸着能に
優れた炭素繊維吸着剤を提供することにある。
また本発明の他の目的は、上記特性を有する吸着剤を
効率的かつ安価に製造できる炭素繊維製吸着剤の製造方
法を提供することにある。
[発明の構成] 本発明は、比表面積が30〜700m2/g、酸素含有量が3
〜15重量%である炭素繊維製極性ガス吸着剤により、上
記課題を解決するものである。
また本発明は、賦活処理が施されていない比表面積5m
2/g以下の炭素繊維を、酸素存在下、250〜900℃の温度
で酸化処理し、その後の工程で賦活処理することなく炭
素繊維製極性ガス吸着剤を製造する方法により、上記課
題を解決するものである。
本発明の吸着剤は、繊維状であり、非常に低濃度の極
性ガスに対する吸着能を高めるため、上記のような特性
を有している。
本発明の吸着剤の比表面積は、30〜700m2/gである。
比表面積が30m2/g未満であると吸着量が十分でなく、70
0m2/gを越えると細孔半径が大きくなり、低濃度の極性
ガスに対する吸着効率が低下する。
また吸着剤の酸素含有量は3〜15重量%である。酸素
含有量が3重量%未満であると極性ガスであるアンモニ
ア等に対する吸着能が十分でない。また酸素含有量を15
重量%以上にすることは困難である。なお、吸着剤の他
の成分のうち主な成分である炭素は、通常、85〜92重量
%程度である。
より好ましい吸着剤は、10ppmの濃度のアンモニアに
対する吸着量が1mg/g以上、好ましくは2〜10mg/g程度
である。
このような吸着剤は、炭素繊維を、酸素存在下、加熱
処理することにより得られる。
上記炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル系、レ
ーヨン系、セルロース系、フェノール系、ピッチ系等の
種々の炭素繊維が一種又は二種以上使用できる。これら
の炭素繊維は賦活処理が施されていないので、通常、比
表面積が5m2/g以下であり、ベンゼン吸着能を殆んど有
していない。なお、本発明では、予め賦活処理した繊維
状活性炭ではなく、未賦活の炭素繊維を用いるので、吸
着剤を安価に製造できる。
このような炭素繊維を、酸素存在下、例えば、空気、
炭酸ガス等の酸素含有物質の存在下、好ましくは空気中
で処理する。酸素存在下で処理すると、酸素含有率が向
上し、炭素繊維にカルボニル基、カルボキシル基等の酸
素含有基が生成し、極性ガスに対する吸着能を著しく高
めることができる。なお、酸素存在下で処理した吸着剤
は、通常、ベンゼンに対する吸着量が0.3g/g以下であ
り、無極性ガスに対する吸着能が著しく低い。
処理温度は250〜900℃、好ましくは300〜750℃程度で
ある。処理温度が250℃未満であると酸化処理に長時間
を要し、生産性が低下する。また900℃を越えると極性
ガスに対する吸着能が低下すると共に、吸着性能に優れ
た吸着剤を歩留りよく製造するのが困難である。このよ
うな温度で加熱処理すると、円滑に酸化反応が進行し、
低濃度の極性ガスに対して優れた吸着能を示す吸着剤が
得られる。
上記の条件で炭素繊維を処理すると、炭素繊維の比表
面積が大きくなり、酸化による賦活が進行するが、活性
炭素繊維と比較して比表面積が非常に小さく、細孔半径
の小さな繊維状吸着剤を短時間で得ることができる。な
お、処理時間は、処理温度に依存するので一概に規定で
きないが、通常30分〜2時間程度である。
なお、上記炭素繊維の加熱処理は、加圧下で行なうこ
ともできる。
このようにして得られた吸着剤は、低濃度、例えば10
0ppm以下、特に10ppm以下の活性ガス、特にアンモニア
に対する吸着能に優れている。
[発明の効果] 以上のように、本発明の炭素繊維製吸着剤は、炭素繊
維を、賦活処理することなく酸素存在下での酸化処理に
より得られた吸着剤であり、低濃度の極性ガス、特にア
ンモニア、トリメチルアミンなどに対する吸着能に優れ
ている。
また本発明の炭素繊維製吸着剤は、未賦活の炭素繊維
を、酸素存在下、250〜900℃の温度で処理し、その後の
工程で賦活処理することなく得られるので、吸着剤を効
率的かつ安価に製造できる。
[実施例] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明す
る。
実施例 汎用のピッチ系炭素繊維((株)ドナック製、商品名
ドナカーボS−200−10、比表面積3m2/g、ベンゼン吸着
能≒0g/g)を、空気中、温度480℃で1時間加熱処理す
ることにより、吸着剤を得た。出発材料である上記炭素
繊維と、得られた吸着剤との物性値を表1に示す。
比較例1 比表面積1000m2/gのピッチ系繊維状活性炭((株)ア
ドール製、商品名A−10)を、空気中、温度500℃で1
時間加熱処理することにより、吸着剤を得た。
比較例2 上記比較例1の繊維状活性炭に代えて、比表面積1500
m2/gのピッチ系繊維状活性炭((株)アドール製、商品
名A−15)を用いる以外、上記比較例1と同様に加熱処
理することにより、吸着剤を得た。
比較例3 上記比較例1の繊維状活性炭に代えて、比表面積2000
m2/gのピッチ系繊維状活性炭((株)アドール製、商品
名A−20)を用いる以外、上記比較例1と同様に加熱処
理することにより、吸着剤を得た。
そして、実施例及び各比較例で得られた吸着剤のアン
モニアに対する吸着量を、次のようにして測定した。
すなわち、実施例及び各比較例の吸着剤1gをガラス製
カラムに充填密度50kg/m3となるように充填し、ガラス
製カラムを温度25℃に調温した恒温槽に設置した。アン
モニアガス及び窒素ガスボンベに接続した流量コントロ
ーラによりアンモニア濃度10ppmの混合ガスを調製し、
該混合ガスを1/分の速度で上記カラムに通過させ
た。カラム通過後のガスをコック操作により一定時間毎
に熱イオン化(FTD)型検出器を有するガスクロマトグ
ラフィー分析装置に導き、カラム出口のアンモニア濃度
を測定した。
結果を、添付の破過曲線図に示すと共に、アンモニア
の5%破過吸着量を表2に示した。
図及び表2より明らかなように、繊維状活性炭を更に
加熱処理した比較例の吸着剤に比べて、炭素繊維を加熱
処理した実施例の吸着剤は、アンモニアに対する吸着能
に著しく優れていた。
【図面の簡単な説明】
図は実施例及び比較例の結果を示す破過曲線図である。
フロントページの続き (72)発明者 堺 啓二 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−132193(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】比表面積が30〜700m2/g、酸素含有量が3
    〜15重量%である炭素繊維製極性ガス吸着剤。
  2. 【請求項2】賦活処理が施されていない比表面積5m2/g
    以下の炭素繊維を、酸素存在下、250〜900℃の温度で処
    理し、その後の工程で賦活処理することなく炭素繊維製
    極性ガス吸着剤を製造する方法。
JP1079282A 1989-03-29 1989-03-29 炭素繊維製吸着剤およびその製造方法 Expired - Fee Related JP2776545B2 (ja)

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