JP2775800B2 - ディーゼル機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

ディーゼル機関の燃料噴射制御装置

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JP2775800B2
JP2775800B2 JP1018400A JP1840089A JP2775800B2 JP 2775800 B2 JP2775800 B2 JP 2775800B2 JP 1018400 A JP1018400 A JP 1018400A JP 1840089 A JP1840089 A JP 1840089A JP 2775800 B2 JP2775800 B2 JP 2775800B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、電歪式アクチュエータの伸縮を利用してパ
イロット噴射を行うディーゼル機関の燃料噴射制御装置
に関する。
[従来の技術] 従来より、電歪式アクチュエータの伸縮を利用してパ
イロット噴射を実行するディーゼル機関の燃料噴射制御
装置が知られており、例えば、特開昭61−25925号,特
開昭62−279234号又は特開昭63−68746号の提案があ
る。これらの提案の装置は、昇圧部を有する高電圧発生
回路を備え、燃料噴射ポンプの加圧室の圧力が所定値に
なったら該回路の一次電流を遮断して二次側に発生させ
た高電圧を電歪式アクチュエータへ印可してこれを伸縮
させることにより加圧室の圧力を急変させてパイロット
噴射を実行するものである。このため、パイロット噴射
に必要な電歪式アクチュエータの伸縮量に見合った高電
圧を発生させるには、高電圧発生回路の一次電流の通電
時間を十分に確保する必要がある。そこで、従来の装置
では、ディーゼル機関の回転数に応じて前記一次電流の
通電開始時期を調節することにより前記通電時間を確保
している。具体的には、例えば4気筒エンジンにおいて
は、電歪式アクチュエータの伸縮制御を行う1制御サイ
クル当たりの時間(以下、制御サイクル時間という)
が、クランク軸が半回転するのに要する時間(以下、18
0℃Aという)となるので、この時間を基準として、今
回の180℃A時間T180から、一次電流の通電に必要な時
間(以下、要求数電時間という)TDを差し引いた時間
を今回の一次電流遮断から次回の一次電流通電開始まで
の時間(以下、遮断時間という)TOFFとして、通電開
始のタイミングを定めていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、車両加速時の様にディーゼル機関の回転数が
短期間に急激に変化する様な場合には、次回の通電開始
時期を今回を180℃A時間T180に基づいて決定している
と要求通電時間TDが確保できず、パイロット噴射の効
果を十分に得られないという問題があり、場合によって
はパイロット噴射が行われないという問題があった。
本発明のディーゼル機関の燃料噴射制御装置において
は、かかる不具合を防止し、加速時においても好適なパ
イロット噴射を実現することを目的とする。
発明の構成 [課題を解決するための手段] 本発明のディーゼル機関の燃焼噴射制御装置は、第1
図に例示する様に、 ディーゼル機関の回転に同期して燃料を加圧すること
によりディーゼル機関に燃料を噴射供給する燃料噴射ポ
ンプと、 該燃料噴射ポンプの燃料の加圧室に連通する可変容積
室に臨んで設けられ、電荷の充放電により伸縮する電歪
式アクチュエータと、 一次電流の遮断により二次側回路に高電圧を発生する
昇圧部を備え、該二次側回路に前記電歪式アクチュエー
タを接続した高電圧発生手段と、 前記加圧室の圧力が所定圧力に達しときに、前記昇圧
部への一次電流の通電を遮断して、前記高電圧発生手段
から前記電歪式アクチュエータに高電圧を印加させる通
電遮断手段と、 前記ディーゼル機関の所定の回転角度毎に検出信号を
発生する回転検出手段と、 該回転検出手段からの検出信号に基づき、前記一次電
流の通電を開始して遮断した後に再び前記一次電流の通
電を開始するまでの時間に対応した、前記電歪式アクチ
ュエータ1制御サイクル当たりの時間を算出する制御サ
イクル時間算出手段と、 該制御サイクル時間算出手段にて算出された制御サイ
クル時間から、前記電歪式アクチュエータへの高電圧の
印加によって前記燃料噴射ポンプから前記ディーゼル機
関の運転状態に対応した量の燃料を噴射供給させるのに
必要な前記一次電流の要求通電時間を減じることによ
り、前通電遮断手段が前記一次電流の通電を遮断してか
ら次に前記一次電流の通電を開始するまでの遮断時間を
算出する遮断時間算出手段と、 前記通電遮断手段が前記一次電流の通電を遮断してか
ら、前記遮断時間算出手段にて算出された遮断時間が経
過すると、前記昇圧部への一次電流の通電を開始させる
通電開始手段と、 前記通電遮断手段が前記一次電流の通電を遮断してか
ら、燃料のパイロット噴射に要する所定時間が経過する
と、前記電歪式アクチュエータに蓄積された電荷を放電
させる放電手段と、 を備えたディーゼル機関の燃料噴射制御装置におい
て、 前記ディーゼル機関の回転数が上昇又は下降する方向
に変動する、ディーゼル機関の過渡運転状態を検出する
過渡運転状態検出手段と、 該過渡運転状態検出手段にて前記ディーゼル機関の過
渡運転状態が検出されると、前記制御サイクル時間算出
手段にて算出された現在の制御サイクル時間と1制御サ
イクル前の前回の制御サイクル時間との変化量に基づ
き、前記遮断時間算出手段にて算出される遮断時間を、
次回の一次電流の通電時間が前記要求通電時間となるよ
うに補正する遮断時間補正手段と、 を備えたことを特徴とする。
[作用及び発明の効果] このように構成された本発明のディーゼル機関の燃料
噴射制御装置においては、まず燃料噴射ポンプの加圧室
の圧力が所定圧力に達すると、通電遮断手段が、高電圧
発生手段に設けられ昇圧部への一次電流の通段を遮断す
ることにより、高電圧発生手段から電歪式アクチュエー
タに高電圧を印加させる。すると、電歪式アクチュエー
タは、この高電圧により充電されて、その高電圧に対応
した量だけ伸張する。この結果、電歪式アクチュエータ
が設けられた可変容積室の容積が小さくなり、可変容積
室内部、延いては加圧室部の燃料圧が急増し、燃料噴射
ポンプからディーゼル機関への燃料噴射が開始される。
次に、通電遮断時間が一次電流の通電を遮断してか
ら、燃料のパイロット噴射に要する所定時間が経過する
と、放電手段が、電歪式アクチュエータに蓄積された電
荷を放電させる。すると、電歪式アクチュエータは収縮
して、高電圧印加前の体積に戻ることから、可変容積室
の容積が大きくなって、加圧室内部の燃料圧が急減し、
燃料噴射ポンプからディーゼル機関への燃料噴射が停止
される。そして、その後は、燃料噴射ポンプの動作によ
って加圧室の圧力が再び増加することから、燃料噴射ポ
ンプからディーゼル機関への燃料噴射が再開される。つ
まり、電歪式アクチュエータへの電荷の充・放電により
燃料のパイロット噴射が実行され、その後は燃料噴射ポ
ンプの動作によって通常の燃料噴射(所謂メイン噴射)
が実行される。
こうして燃料噴射が実行されると、次回の燃料噴射
(パイロット噴射)のために高電圧発生回路の昇圧部へ
の一次電流の通電を再開する必要があるが、この通電開
始時期は、一次電流の通電を遮断した際に高電圧発生手
段が発生する高電圧に大きな影響を与えることから、正
確に制御する必要がある。
つまり、本発明では、一次電流の通電遮断により発生
する高電圧にて電歪式アクチュエータを充電し、伸張さ
せることから、そのときの電歪式アクチュエータの伸張
量,換言すれば電歪式アクチュエータの伸張によって開
始されるパイロット噴射による燃料噴射量(パイロット
噴射量)は、一次電流の通電遮断時に高電圧発生回路が
発生する高電圧にて決定されることになる。そして、こ
の高電圧は、一次電流の通電を遮断する迄の通電時間に
より決定され、通電遮断時期は、通電遮断手段の動作に
よって、燃料噴射ポンプの加圧室の圧力により一義的に
決定されることから、パイロット噴射量を制御するに
は、一次電流の通電開始時期を制御する必要がある。
このため、本発明においては、一次電流の通電開始時
期を制御するための手段として、制御サイクル時間算出
手段,遮断時間算出手段,及び通電開始手段が設けら
れ、これらの各手段の動作によって、一次電流の通電開
始時期を制御する。
即ち、本発明では、まず、制御サイクル時間算出手段
が、回転検出手段がディーゼル機関の所定の回転角度毎
に発生する検出信号に基づき、一次電流の通電を開始し
て遮断した後に再び一次電流の通電を開始するまでの時
間に対応した、電歪式アクチュエータ1制御サイクル当
たりの時間(制御サイクル時間)を算出する。すると、
遮断時間算出手段が、その算出された制御サイクル時間
から、電歪式アクチュエータへの高電圧の印加によって
燃料噴射ポンプからディーゼル機関の運転状態に対応し
た量の燃料を噴射供給させるのに必要な一次電流の要求
通電時間を減じることにより、通電遮断手段が一次電流
の通電を遮断してから次に一次電流の通電を開始するま
での遮断時間を算出する。そして、通電遮断手段が一次
電流の通電を遮断してから、遮断時間算出手段にて算出
された遮断時間が経過すると、通電開始手段が、昇圧部
への一次電流の通電を開始させる。
つまり、本発明では、通電遮断手段が一次電流の通電
を遮断してから、通電開始手段が一次電流の通電を開始
するまでの遮断時間を、電歪式アクチュエータの制御サ
イクル時間と要求通電時間とに基づき設定することによ
り、次回の燃料噴射(パイロット噴射)のために昇圧部
に流す一次電流の通電時間を制御している。
しかし、既述したように、こうした通電開始時期の制
御は、ディーゼル機関の回転が安定した定常運転時には
問題ないが、ディーゼル機関が加速或いは減速運転され
て、ディーゼル機関の回転数が上昇又は下降すると、遮
断時間を求めるのに用いた基準時間(つまり制御サイク
ル時間)が、実際に燃料噴射を開始するときの時間から
ずれてしまい、次の燃料噴射のために昇圧部に流す一次
電流の通電時間を、要求通電時間に制御できなくなって
しまう。
そこで、更に本発明では、過渡運転状態検出手段によ
り、ディーゼル機関の回転数が上昇又は下降する方向に
変動するディーゼル機関の過渡運転状態を検出するよう
にし、この過度運転状態検出手段にてディーゼル機関の
過渡運転状態が検出されると、遮断時間補正手段によっ
て、制御サイクル時間算出手段にて算出された現在の制
御サイクル時間と1制御サイクル前の前回の制御サイク
ル時間との変化量に基づき、遮断時間算数手段にて算出
される遮断時間を、次回の一次電流の通電時間が要求通
電時間となるように補正するようにしている。
つまり、本発明では、ディーゼル機関の回転数が上昇
又は下降するような過渡運転時には、次回の制御サイク
ル時間は、現在の制御サイクル時間に対して、現在の制
御サイクル時間の前回の制御サイクル時間からの変化量
と同じ変化量で変化するものとして、その変化量を求
め、この変化量に基づき遮断時間を補正することによ
り、次回の燃料噴射のための昇圧部に流す一次電流の通
電時間が要求通電時間となるようにするのである。
この結果、例えば、過渡運転状態検出手段を、ディー
ゼル機関の回転数が上昇しているとき(換言すればディ
ーゼル機関が加速状態にあるとき)に、ディーゼル機関
の過渡運転状態を検出するように構成すれば、ディーゼ
ル機関の加速運転時には、制御サイクル時間算出手段に
て算出される現在の制御サイクル時間は、次回の制御サ
イクル時間よりも長くなり、遮断時間算出手段にて算出
される遮断時間も本来必要な遮断時間よりも長くなって
しまうが、遮断時間補正手段の動作によって、遮断時間
を本体必要な遮断時間となるように補正(この場合短
縮)して、次回の燃料噴射のために昇圧部に流す一次電
流の通電時間を、要求通電時間に制御できるようにな
る。
従って、この場合には、ディーゼル機関の加速運転時
に、一次電流の通電時間が要求通電時間よりも短くなっ
て、燃料噴射開始時の電歪式アクチュエータの伸張量が
不足し、パイロット噴射量が少なくなってしまう、とい
ったことを防止できることになる。
また、逆に、過渡運転状態検出手段を、ディーゼル機
関の回転数が下降しているとき(換言すればディーゼル
機関が減速状態にあるとき)に、ディーゼル機関の過渡
運転状態を検出するように構成すれば、ディーゼル機関
の減速運転時には、制御サイクル時間算出手段にて算出
される現在の制御サイクル時間は、次回の制御サイクル
時間よりも短くなり、遮断時間算出手段にて算出される
遮断時間も本来必要な遮断時間よりも短くなってしまう
が、遮断時間補正手段の動作によって、遮断時間を本来
必要な遮断時間となるように補正(この場合延長)し
て、次回の燃料噴射のために昇圧部に流す一次電流の通
電時間を、要求通電時間に制御できるようになる。
従って、この場合には、ディーゼル機関の減速運転時
に、一次電流の通電時間が要求通電時間よりも長くなっ
て、燃料噴射開始時の電歪式アクチュエータの伸張量が
大きくなりすぎ、パイロット噴射量が多くなってしま
う、といったことを防止できることになる。また、一次
電流の通電時間が不要に長くなるのを防止できるため、
電歪式アクチュエータ駆動のための電力消費量を低減で
きるという効果もある。
[実施例] 次に、本発明のディーゼル機関の燃料噴射制御装置を
4気筒エンジン用分配型燃料噴射ポンプに適用した一実
施例を説明する。実施例のシステム構成を第2図に示
す。
ディーゼル機関の燃料噴射制御装置1は、第2図に示
す様に、分配型燃料噴射ポンプのディストリビュータヘ
ッド部2に内嵌されてディーゼルエンジンの四つの気筒
(図示略)に燃料を加圧・圧送するプランジャ3と、プ
ランジャ3の先端とディストリビュータヘッド部2とに
より囲まれる加圧室4と、プランジャ3内に設けられた
燃料通路3aを介して加圧室4と連通する可変容積室5
と、可変容積室5に臨んで設けられた電歪式アクチュエ
ータ6の、電歪式アクチュエータ6に高電圧を印可して
これを伸縮させる高電圧発生回路7と、アクセルペダル
8の操作量から車両の加速状態を検出するアクセルセン
サ9と、アクセルセンサ9等による各種検出値に基づき
高電圧発生回路7を通電制御すると共に各種制御を実行
する電子制御装置10(以下、ECUという)とを備える。
プランジャ3は、ディーゼルエンジンの回転に同期し
て回転すると共に、フェイスカム(図示略)とカムロー
ラ(図示略)との乗り上げ動作により軸方向と往復動さ
れる。プランジャ3は、この回転と往復動とにより、吸
入ポート3bを介して吸入した燃料を加圧室4内にて加圧
し、分配ポート3c及びデリバリバルブ3dを介して各気筒
に備えられた燃料噴射弁3eへ所定のタイミングで燃料を
圧送する。また、燃料通路3aの図示左端に設けられたス
ピルポート3fを塞ぐ様に外嵌されたスピルリング3gの軸
方向位置により燃料の加圧終了時期、即ち燃料噴射の終
了時期が調節されている。
電歪式アクチュエータ6は、可変容積室5に臨んで設
けられたピストン6aの内部に圧電素子6bを備える。圧電
素子6bは、チタン酸ジルコン酸鉛を主成分とするセラミ
ック材であるPZTから成る円板状部材を電極を介装して
複数枚積層したものである。この圧電素子6bは、信号線
6cを介して高電圧発生回路7からの電荷が印可される
と、図示上方に伸長して可変容積室5の容積を減少させ
る。この結果、加圧室4の圧力は上昇する。一方、信号
線6cを介して電荷を取り除くと、圧電素子6bは前述とは
逆に収縮し、可変容積室5の容積を増加させる。この結
果、加圧室4の圧力は下降する。他方、加圧室4内の燃
料圧力は圧電素子6bに対し圧縮力として作用するため、
圧電素子6bは該圧縮力に起因する歪に応じた値の圧電素
子電圧VPZTを発生する。ECU10は信号線6cを介してこの
電圧値を検出することができる。
高電圧発生回路7は、一次側として、車載バッテリ20
と直列に接続されて抵抗器7a,一次巻線7b,一次側トラン
ジスタ7cを備える。一次側トランジスタ7cのベースには
ECU10からの通電制御信号S1が与えられる。また、高電
圧発生回路7の二次側には、圧電素子6bと直列に接続さ
れた二次巻線7d,抵抗器7e,二次側トランジスタ7fを備え
る。二次側トランジスタ7fのベースにはECU10からの放
電制御信号S2が与えられる。なお、二次側トランジスタ
fにはダイオード7gが並列に接続されている。
また、燃料噴射制御装置1は、アクセルセンサ9の他
に、ディーゼルエンジンの回転数を検出する回転数セン
サ91,ディーゼルエンジンの水温を検出する水温センサ9
2,ディーゼルエンジンのクランク角を検出する、回転検
出手段としてのクランク角センサ93等の種々の検出器を
備える。
ECU10は、周知のCPU10a,ROM10b,RAM10c,タイマ10d,入
出力部10f及びこれらを相互に接続するコモンバス10eを
備え、論理演算回路として構成される。上記各センサ9,
91〜93等の検出信号及び圧電素子電圧VPZTは、入出力
部10fを介してCPU10aに入力され、一方、CPU10aは入出
力部10fを介して高電圧発生回路7に制御信号S1,S2を出
力する。
次に、各制御信号S1,S2と電歪式アクチュエータ6の
動作との関係につき説明する。
第3図(イ)のタイミングチャートに示す様に、一次
側トランジスタ7cのベースに通電制御信号S1が与えられ
ると、トランジスタ7cはターンオンし、高電圧発生回路
7では一次電流I1の通電が開始される(時刻H1)。この
状態では二次側回路には高電圧が発生してはおらず、圧
電素子6bは縮んだ状態のままである。ところで、プラン
ジャ3はディーゼルエンジンの回転に同期して燃料加圧
動作を行っており、加圧室4内の圧力が上昇すると、こ
れに対応して圧電素子6bの圧力素子電圧VPZTも上昇す
る。ECU10は、この圧電素子圧電VPZTを検出しており、
この圧電素子電圧VPZTが所定値VTHに達すると、一次
側トランジスタ7cをターンオフする(時刻H2)、通電遮
断手段としての処理を実行する。この結果、高電圧発生
回路7の二次側回路には瞬時に高電圧が発生し、この高
電圧が圧電素子6bに印可される(時刻H3)。この結果、
圧電素子6bは伸張し、加圧室4の圧力が急上昇され、パ
イロット噴射が開始される。
その後所定の短時間TAが経過するとECU10は二次側ト
ランジスタ7fに所定時間TBに渡り放電制御信号S2を与
える(時刻H4〜H6)、放電手段としての処理を実行す
る。この結果、高電圧発生回路7の二次側回路が短絡さ
れて圧電素子6bからの放電電流I2が流される(時刻H4〜
H5)。これに伴って、圧電素子6bが収縮し、加圧室4の
圧力急減によりパイロット噴射が終了する。
以下、同様にして高電圧発生回路7に制御信号S1,S2
を繰り返し与え、パイロット噴射を伴う燃料噴射を実行
する。
高電圧発生回路7の発生する高電圧の値は、通電制御
信号S1により制御される一次電流I1の通電時間TCによ
り決定される。一次電流I1の通電終了時期は、前述の様
に加圧室4の圧力に対応した圧電素子電圧VPZTにより
決まるため、現実の通電時間は、第4図に示す通電制御
処理により決定れる一次電流の遮断時間TOFFにより決
定される。この遮断時間TOFFを制御して要求通電時間
TDを確保するための通電制御処理につき、第3図
(ロ)のS1信号のタイミングチャート及び第4図のフロ
ーチャートに基づき説明する。
通電制御処理においては、まずクランク角センサ93の
検出値に基づき前回及び今回の180℃A時間T180',T180
を算出する、制御サイクル時間算出手段としての処理を
実行する(ステップ100,110)。続いて、アクセルセン
サ9の検出値に基づき所定時間内のアクセル開度変化量
からアクセル変化率ACCPを算出する(ステップ120)。
算出されたアクセル変化率ACCPと基準アクセル変化率
ACCPOとを比較し、車両が加速状態に入っているか否か
を判断する(ステップ130)。基準アクセル変化率ACCP
0はエンジン回転数の急変する過渡状態を判定するため
の値であり、エンジンの型式等によって予め定めること
ができる。なお、エンジン回転数に応じて基準アクセル
変化率ACCP0を可変としてもよい。
アクセル8が踏み込まれACCP≧ACCP0となると所定
の加速状態であると判断され、加速状態であることを示
すフラグFを1とし(ステップ140)、遮断時間TOFFを
次式に基づいて算出する(ステップ150)。
TOFF=T180−(T180′−T180)−TD …(1) ここで、本実施例における要求通電時間TDは高電圧
発生回路7の二次側回路に例えば400Vの高電圧を発生さ
せるのに要求される通電時間であり、回転数センサ91,
水温センサ92等の検出値に基づいてROM10b内のマップか
ら求められる値である。
その後、運転者によるアクセルの踏み込みが終了する
とステップ130は否定判断となりステップ160以下の処理
へ進む。
ステップ160ではフラグFが1であるか否かを判断す
る。ステップ130が否定判断となった直後はF=1であ
るためステップ170へ進みアクセル操作後の経過時間カ
ウンタCをカウントアップする。続いて、カウンタCの
値が所定値C0を越えたか否かを判断する(ステップ18
0)。カウンタCが所定値C0以下の場合には、ステップ1
50へ進み(1)式に基づいて遮断時間TOFFを算出す
る。所定値C0はアクセル操作後加速過渡状態にある時間
を表し、予めROM10b内に設定されている。
一方、アクセル操作から所定時間経過した後は、フラ
グFを0とし(ステップ190)、遮断時間TOFFを(2)
式に基づいて算出する(ステップ200)。
TOFF=T180−TD …(2) その後は、即ち車両が定常状態になった場合にはステ
ップ130,160共に否定判断となり、カウンタCをリセッ
トし(ステップ210)、(2)式に基づいて遮断時間TO
FFを算出する(ステップ200)。
以上説明した様に、本実施例によれば加速状態のおい
ては(1)式に基づいて次回の通電開始までの一次電流
の遮断時間TOFFを算出することから、今回の回転数に
応じた通電時間間隔(第3図(ロ)に点線で示すT180−
TD)にて定まる通電開始時期より早い時期に高電圧発
生回路7への一次電流の通電を開始することができる。
従って、加速状態においても要求通電時間TDを確保す
ることができ、燃料噴射制御装置1による好適なパイロ
ット噴射を実現することができる。この結果、加速時に
おける騒音や振動を低減することができる。
また、アクセル変化率ACCPが所定値ACCP0以上にな
った場合を加速過渡状態であると判断する構成としたか
ら(ステップ130)、運転中の些細なアクセル操作を捉
えることがない。
さらに、ACCP≧ACCP0のなってから所定時間C0の間
だけ(1)式に基づく補正制御を実行する構成としたか
ら(ステップ180)、真に補正の必要な加速過渡時にの
み補正制御を実行することができる。即ち、本実施例で
は、真に補正の必要な加速過渡状態にのみ(1)式に基
位づく補正制御を実行し、それ以外の場合には(2)式
に基づき通電開始時期を決定する構成としたから、定常
運転中に発生する回転変動を捉えることがない。従っ
て、回転変動による過補正は起こらず、消費電力量を低
減でき、よって車載バッテリ20の容量を必要以上に大き
くしなくてよい。
加えて、エンジン回転数の急激な変化に対応する補正
を行うに際し、補正を行う条件をエンジン回転数の変化
によって定めるのではなく、アクセル変化率によって定
め、補正量をエンジン回転変化によって定めたため、定
常運転中の回転変動(各気筒への燃料噴射量ばらつき等
に起因する瞬間的な回転数変化)を捉えて誤った補正を
することがない。
ここで、本実施例においては、遮断時間TOFFを
(1)式を用いて算出するか、(2)式を用いて算出す
るかを、エンジンの加速過渡状態に基づき切り換える、
ステップ130〜ステップ210の処理が、本発明の過渡運転
状態検出手段として機能し、(1)式又は(2)式を用
いて遮断時間TOFFを算出するステップ150及びステップ
200の処理が、本発明の遮断時間算出手段として機能す
る。
また(1)式を用いて遮断時間TOFFを算出すること
により、(2)式を用いて算出される通常時の遮断時間
TOFF(=T180−TD)を、前回の180℃A時間T180′と
今回の180℃A時間T180との偏差(T180′−T180)に基
づき補正するステップ150の処理は、本発明の遮断時間
補正手段としても機能する。
そして、ECU10は、第3図(ロ)に示したように、上
記通電制御ルーチンにて算出された遮断時間TOFFだけ
制御信号S1の出力を停止し、遮断時間TOFF経過後に、
制御信号S1の出力を再開して、一次電流I1の通電を開始
させることから、本発明の通電開始手段は、こうした動
作のためにECU10が実行する制御処理にて実現される。
なお、上記実施例において、燃料噴射量指令値がアク
セル開度変化をよく代表する場合にはアクセル変化率に
代えて燃料噴射指令値が急激に変化する場合を捉えて補
正制御の開始時期を決定してもよい。さらに、補正制御
においては、例えば単に補正量(T180′−T180)を算出
し、その値をステップ200にて算出された遮断時間TOFF
から差し引く構成としてもよい。また、加速時に限ら
ず、ACCP0の値を負の値としてステップ130をACCP≦A
CCP0とすれば減速時においても同様の制御を行うことが
でき、この場合には消費電力を節約する効果が大であ
る。
以上本発明の一実施例について説明したが、本発明は
この様な実施例に何ら限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施
し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を例示する基本的構成図、第2図
は本発明一実施例のシステム構成図、第3図(イ)はEC
U10による制御信号と圧電素子に印可される電圧の関係
を表すタイミングチャート、同(ロ)は加速過渡時にお
ける通電制御信号S1を表すタイミングチャート、第4図
は実施例の通電制御処理の手順を表すフローチャートで
ある。 1……ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置 2……ディストリビュータヘッド部 3……プランジャ 4……加圧室、5……可変容積室 6……電歪式アクチュエータ、6b……圧電素子 7……高電圧発生回路 7b……一次巻線、7d……二次巻線 8……アクセルペダル、9……アクセルセンサ 10……電子制御装置(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 51/00 F02M 51/00 E (56)参考文献 特開 昭62−240449(JP,A) 特開 昭61−271881(JP,A) 特開 昭61−25925(JP,A) 特開 昭63−72381(JP,A) 特開 昭63−289238(JP,A) 特開 昭62−150051(JP,A) 特開 平2−136545(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 41/40 F02M 51/00 F02M 45/06 F02D 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディーゼル機関の回転に同期して燃料を加
    圧することによりディーゼル機関に燃料を噴射供給する
    燃料噴射ポンプと、 該燃料噴射ポンプの燃料の加圧室に連通する可変容積室
    に臨んで設けられ、電荷の充放電により伸縮する電歪式
    アクチュエータと、 一次電流の遮断により二次側回路に高電圧を発生する昇
    圧部を備え、該二次側回路に前記電歪式アクチュエータ
    を接続した高電圧発生手段と、 前記加圧室の圧力が所定圧力に達しときに、前記昇圧部
    への一次電流の通電を遮断して、前記高電圧発生手段か
    ら前記電歪式アクチュエータに高電圧を印加させる通電
    遮断手段と、 前記ディーゼル機関の所定の回転角度毎に検出信号を発
    生する回転検出手段と、 該回転検出手段からの検出信号に基づき、前記一次電流
    の通電を開始して遮断した後に再び前記一次電流の通電
    を開始するまでの時間に対応した、前記電歪式アクチュ
    エータ1制御サイクル当たりの時間を算出する制御サイ
    クル時間算出手段と、 該制御サイクル時間算出手段にて算出された制御サイク
    ル時間から、前記電歪式アクチュエータへの高電圧の印
    加によって前記燃料噴射ポンプから前記ディーゼル機関
    の運転状態に対応した量の燃料を噴射供給させるのに必
    要な前記一次電流の要求通電時間を減じることにより、
    前記通電遮断手段が前記一次電流の通電を遮断してから
    次に前記一次電流の通電を開始するまでの遮断時間を算
    出する遮断時間算出手段と、 前記通電遮断手段が前記一次電流の通電を遮断してか
    ら、前記遮断時間算出手段にて算出された遮断時間が経
    過すると、前記昇圧部への一次電流の通電を開始させる
    通電開始手段と、 前記通電遮断手段が前記一次通電を遮断してから、燃料
    のパイロット噴射に要する所定時間が経過すると、前記
    電歪式アクチュエータに蓄積された電荷を放電させる放
    電手段と、 を備えたディーゼル機関の燃料噴射制御装置において、 前記ディーゼル機関の回転数が上昇又は下降する方向に
    変動する、ディーゼル機関の過渡運転状態を検出する過
    渡運転状態検出手段と、 該過渡運転状態検出手段にて前記ディーゼル機関の過渡
    運転状態が検出されると、前記制御サイクル時間算出手
    段にて算出された現在の制御サイクル時間と1制御サイ
    クル前の前回の制御サイクル時間との変化量に基づき、
    前記遮断時間算出手段にて算出される遮断時間を、次回
    の一次電流の通電時間が前記要求通電時間となるように
    補正する遮断時間補正手段と、 を備えたことを特徴とするディーゼル機関の燃料噴射制
    御装置。
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