JP2775654B2 - 内燃エンジンの空燃比制御方法 - Google Patents

内燃エンジンの空燃比制御方法

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JP2775654B2 JP2258669A JP25866990A JP2775654B2 JP 2775654 B2 JP2775654 B2 JP 2775654B2 JP 2258669 A JP2258669 A JP 2258669A JP 25866990 A JP25866990 A JP 25866990A JP 2775654 B2 JP2775654 B2 JP 2775654B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は内燃エンジンの空燃比制御方法に関し、特に
排気ガス中の酸素濃度に略比例するで出力特性を有する
排気濃度センサを用いてエンジンに供給する混合気の空
燃比をフィードバック制御する空燃比制御方法関する。
(従来の技術) 従来、内燃エンジンの排気特性、燃費の向上等を図る
ために、排気ガスの酸素濃度を検出し、この検出結果に
応じて、エンジンに供給される混合気の空燃比(以下
「供給空燃比」という)を目標空燃比にフィードバック
制御する技術が周知であり、この場合、排気ガス中の酸
素濃度を検出する酸素濃度センサ等の排気濃度センサと
して、酸素濃度に略比例する出力特性を備えた、いわゆ
る比例型のものが知られている。
この種のセンサとしては、2つの平板状の酸素イオウ
伝導性固体電解質材各々に電極対を設けて酸素ポンプ素
子及び電池素子を形成し、酸素ポンプ素子及び電池素子
の一方の電極面各々が気体拡散室の一部をなしてその気
体拡散室がエンジンの排気管と導入孔を介して連通し、
電池素子の他方の電極面が大気室に面するようにしたも
のが知られている(例えば特開昭59−192955号)。かか
る排気濃度センサにおいては、気体拡散室内の酸素濃度
を常に所定濃度(例えば、0)に保持するように電池素
子の発生電圧と所定基準電圧とを比較してその比較結果
に応じて酸素ポンプ素子の電極間にポンプ電池を供給
し、そのポンプ電流値を酸素濃度に比例した出力として
検出するようになっている。
上記のような排気濃度センサの出力は、エンジン回転
によって発生する排気圧の変動に起因する脈動成分を含
むため、これを除去すべく平滑化手段を設けたもの(特
開昭61−272439号公報)や、出力のサンプリングをエン
ジン回転に同期した所定のタイミングで行うようにした
もの(特開昭61−272438号公報)が従来提案されてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、気体拡散室の酸素濃度は、排気圧の脈
動成分のみならず、排気圧のより長い周期の変化(例え
ばエンジンの低回転運転を継続する場合と、高回転運転
を継続する場合の変化)によっても影響を受けるため、
上記提案の手法のみでは、特に供給空燃比が理論空燃比
からリッチ側又はリーン側にずれた場合に、センサ出力
が排気ガス中の真の酸素濃度からずれた値を示すという
問題があった。
本発明は、この問題を解決するためになされたもので
あり、排気濃度センサの出力を適切に補正して、排気圧
の変化に拘らず所望の目標空燃比に正確にフィードバッ
ク制御することができる空燃比制御方法を提供すること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明は、酸素イオン伝導性
固体電解質材及びこれを挾む一対の電極から各々が構成
され且つ相互間に拡散制限域を形成する酸素ポンプ素子
及び電池素子からなる酸素濃度検出素子と、前記酸素ポ
ンプ素子に直列に接続された電流検出抵抗と、前記電池
素子の電極間に発生するセンサ電圧の所定基準電圧から
の偏差に応じた大きさの電圧を前記酸素ポンプ素子及び
電流検出抵抗の直列回路に印加する電圧印加手段と、前
記電流検出抵抗を流れるポンプ電流値を電圧信号に変換
し、検出信号として出力する出力手段とからなる排気濃
度センサの出力を用いて内燃エンジンに供給する混合気
の空燃比をフィードバック制御する内燃エンジンの空燃
比制御方法において、前記エンジンの吸気管内圧力及び
回転速度と大気圧とを検出し、該検出した吸気管内圧力
及び回転速度と大気圧とに応じて前記排気濃度センサの
出力を補正し、該補正した出力に基づいて前記フィード
バック制御を行うようにしたものである。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明
する。
第1図は本発明の空燃比制御方法が適用される燃料供
給制御装置の全体の構成図である。
同図において、符号100は排気濃度センサとしての酸
素濃度センサ(以下「LAFセンサ」という)1のセンサ
本体(センサ素子部)を示し、該センサ本体100は、内
燃エンジン(図示せず)の排気ガス中のHC,CO,NOx等の
成分の浄化を行う三元触媒が介装された排気系に装着さ
れている。
上記センサ本体100は、第2図に併せて示すように、
ほぼ長方体状をなし、酸素イオン伝導性の固体電解質材
(例えばZrO2(二酸化ジルコニウム))の基体20から成
る。
センサ本体100は、図示の場合は、上下方向(縦型
式)の二素子型(電池素子及び酸素ポンプ素子を各1個
有する酸素濃度検出素子(センサ)を2組備える型式)
のものであり、基体20には第1及び第2の酸素イオン伝
導性固体電解質壁部21,22が互いに並行に形成されてお
り、該両壁部21,22間に、壁部21,22に沿う方向(図中上
下方向)に第1検出素子用の第1気体拡散室(拡散制限
域)231及び第2検出素子用の第2気体拡散室(拡散制
限域)232が形成されている。
第1気体拡散室231は第1検出素子用の第1の導入孔2
41を介して排気管内に連通し、該導入孔241を通して排
気ガスが導入されるようになっており、第2気体拡散室
232は両気体拡散室231,232を連通する第2検出素子用
の第2の導入孔242を介して第1気体拡散室231から排気
ガスが導入されるようになっている。また、前記第1の
壁部21と該壁部21側に形成された外壁部25との間には、
気体参照室26が形成され、大気(基準ガス)が導入され
るようになっている。
第1、第2の固体電解質壁部21,22の内外壁面上には
これを挟んで対向するように電極対が各検出素子につい
てそれぞれ設けられている。即ち、まず、前記第1気体
拡散室231の側に関しては、前記第1の壁部21の両側面
にはPt(白金)から成る一方の電極対(第1電極対)27
1a,271bが互いに対向するように設けられて第1検出素
子用の電池素子(センシングセル)281をなし、前記第
2の壁部22の両側面には同様に他方の電極対(第1電極
対)291a,291bが設けられて第1検出素子用の酸素ポン
プ素子(ポンピングセル)301をなしている。
また、前記第2気体拡散室232の側についても上記と
同様の構造であって、電極対(第2電極対)272a,272b
を有する第2検出素子用の電池素子282と、電極対(第
2電極対)292a,292bを有する第2検出素子用の酸素ポ
ンプ素子302がそれぞれ第1,第2の壁部21,22に設けられ
ている。
一方、前記外壁部25には各電池素子281,282及び酸素
ポンプ素子301,302を加熱してその活性化を促進するた
めのヒータ(加熱素子)31が設けられている。
第1図に示すように、第1検出素子用の電極のうちの
内側電極271b,291b、即ち第1気体拡散室231側の電極
は、共通に接続され(図示の例では、両電極は気体拡散
室231内において適宜の短絡(ショート)部材により短
絡されることによって共通に接続されている)、ライン
lを介して演算増幅回路(オペレーションアンプ)41の
反転入力端に接続されている。
一方、第1検出素子用の電池素子281の外側電極271a
は第1検出素子用の差動増幅回路421の反転入力端子に
接続されている。該差動増幅回路421は、その非反転入
力端に接続される基準電圧源431とともに第1検出素子
用の電圧印加回路、即ち前記電池素子281側の電極対27
1a,271b間の電圧(本例の場合は、更にこれに上記ライ
ンl上の電圧が加わった電圧)と上記基準電圧源431
の基準電圧との差電圧に応じた電圧を酸素ポンプ素子30
1側の電極対291a,291b間に印加するための電圧印加手
段を構成するものである。
前記基準電圧源431の基準電圧Vsoは、本例では、通常
時には、供給空燃比が理論混合比と等しいときに前記電
池素子281に生ずる電圧(例えば0.45V)と前記演算増幅
回路41の非反転入力端に印加される後述の基準電圧 (例えば2.5V)との和電圧(=2.95V)に設定されてい
る。
差動増幅回路421の出力端は、切換回路44のスイッチ4
41を介して前記酸素ポンプ素子301の外側電極291aに接
続されるようになっている。スイッチ回路44は、第2検
出素子用のスイッチ442をも含めて、センサ本体100の活
性、不活性の状態に応じて、更にはエンジン運転状態に
応じて制御されるものであって、センサ本体100が不活
性状態にあるときには、いずれのスイッチ441,442もオ
フに維持され、活性化されていることを条件に、エンジ
ン運転状態に応じて選択的にいずれかの一方のスイッチ
がオンとなるように切換制御される。
上記スイッチ441がオンの場合に、酸素ポンプ素子301
の外側電極291aに加わる電圧は、後述のように、供給空
燃比が理論混合比に対してリーン側かリッチ側かで差動
増幅回路421の出力レベルが正または負レベルになるの
に伴ってその印加電圧値が変わり、またこれに応じて酸
素ポンプ素子301及びラインlを通して後述のポンプ電
流検出抵抗に流れるポンプ電流 の向き(正、負)も切り変わる。
前記演算増幅回路41の非反転入力端には基準電圧源45
が接続されているとともに、演算増幅回路41の出力端と
ラインlとの間、即ち演算増幅回路41の反転入力端との
間に、ポンプ電流検出用の電流検出抵抗46が接続されて
いる。従って、該抵抗46は、演算増幅回路41の負帰還路
に挿入されている。
前記ラインlに反転入力端が接続された演算増幅回路
41は、その非反転入力端に基準電圧源45が接続され、酸
素ポンプ素子301のポンプ電流 が流れる電流検出抵抗46(抵抗値は所定値 が該演算増幅回路41の負帰還抵抗として反転入力端と出
力端との間に接続した構成としてあるから、かかる構成
においては、ラインlにポンプ電流が流れないとき、即
のときは、演算増幅回路41の出力端の電圧 (即ち、ポンプ電流検出用の抵抗46の一端側の電圧)
は、上記基準電圧源45により設定される基準電圧源電圧
に等しくなり、且つまた、 の場合は、反転入力端側の電圧 即ち上記ラインl上の電位であって電流検出抵抗46の他
の一端側の電圧も、上記基準電圧源電圧値 に等しくなるようにすることができる。
上述のように、ラインl上の電圧、従って電流検出抵
抗46の一端の電圧 は、ポンプ電流の有無及びその変化にかかわらず、常
に、略 を維持するような定電圧特性を示すものとなり、一方、
演算増幅回路41の出力端側に接続された電流検出抵抗46
の一端の電圧は、ポンプ電流 の向き(正、負)及びその大きさに応じて変化するの
で、上記電圧 は、酸素ポンプ素子301に流れる電流を検出しその検出
電流値を基に空燃比を算出する場合の中心値(中心電
圧)となる。
従って、上記ラインlはアース(ボディアース)電位
ではなく、該ラインl及び電流検出抵抗46を含むポンプ
電流検出系は、全体としてアースから基準電圧源電圧値 分だけかさ上げされており、電流検出抵抗46の両端電位
差からポンプ電流を求める場合において上記各一端の電
圧である を用いるとき、ポンプ電流 が空燃比により正負の値を呈しても、前述の中心電圧た
は勿論、もう一方の端子電圧値である電圧 も、常に正の電圧として取り扱うことができる。
上記の如く定電圧でのプル・アップによるポンプ電流
検出系の中点電位補正は、ノイズ(例えば、特にエンジ
ンの点火パルスノイズ等の高ノイズ)の混入による誤検
出の回避に有効である。
前記演算増幅回路41の非反転入力端に接続される基準
電圧源45の電圧値 は、上記のような意味をも含めて、所定電圧(例えば2.
5V)に設定されている として、これを上記の如く2.5Vに設定するときは、前述
した差動増幅回路421側の基準電圧Vs0は、0.45+2.5=
2.95Vに設定されることとなる)。
センサ本体100の第2検出素子側についても、上記と
同様の回路構成をもって第2検出素子使用時の電流検出
出力を取り出すように構成されている。
即ち、電圧印加回路、切換回路44に関しては、第2検
出素子用の差動増幅回路422、基準電圧源433及び既述し
たスイッチ442がそれぞれ設けられ、該スイッチ442が酸
素ポンプ素子302の外側電極292aに接続されるととも
に、電池素子282及び酸素ポンプ素子302の各内側電極27
2b,292bがともにラインlに接続されており、第2検出
素子使用時には、酸素ポンプ素子302に流れるポンプ電
が該ラインlに流れるようになっている。
電流検出抵抗46の両端電圧である演算増幅回路41の出
力電圧 及びラインlの電圧 は、電圧検出手段としての電子コントロールユニット
(以下「ECU」という)4の入力ポート401に供給される
とともに、差動増幅回路(オペレーションアンプ)47の
各入力に供給される。
該差動増幅回路47は、定電圧特性を示す電圧 と演算増幅回路41の出力端側の電圧 との差電圧を増幅し、ポンプ電流 値の0付近即ち空燃比が理論空燃比近傍での所定範囲内
の値を示すときの検出電圧信号の精度を向上させるため
の増幅回路であって、 信号を所定倍α(例えば5倍)に拡大して電圧 として取り出す。
差動増幅回路47の出力電圧 は次式、 で与えられ、該電圧 も入力ポート401に供給される。
従って、上記入力ポート401には、ポンプ電流 に基づく空燃比の算出処理にあたって、中心電圧値を示
3種の電圧信号情報が与えられることとなり、このう
ち、前2者によって電流検出抵抗46の両端電位を検出で
きるので、基本的にはこれら で足りるが、これに加えて、上述のように 信号をも利用するときは、ポンプ電流 が小さな値を示す理論空燃比付近での精度アップが可能
となる。
上記入力ポート401には、使用センサ本体の個体差に
起因する検出空燃比のばらつきを補正するための個体差
補正値情報も供給される。具体的には該情報を有するラ
ベル補正抵抗が入力ポート401に接続されている。
このラベル補正抵抗の抵抗値は、例えば標準となるセ
ンサ本体を基準として比較した場合に、特性値のばらつ
きに対応した値に設定されるものであり、従って、個々
のセンサ本体の特性のばらつきの程度を、その抵抗値を
もって、指標(ラベル)として表示すこととなる。
前記ECU4の入力ポート401は、A/Dコンバータを備え、
上述した各入力信号をA/D変換しデータとして取り込む
ようになっている。
また、ECU4には、大気圧を検出する大気圧(PA)セン
サ10、エンジンの吸気管(図示せず)内の絶対圧力を検
出する吸気管内絶対圧(PBA)センサ12及び他のエンジ
ン運転状態を検出する複数のセンサ(図示せず)からの
それぞれの出力信号が供給され、各信号はレベル変換回
路402で所定電圧レベルに修正された後、マルチプレク
サ403により順次A/D出力コンバータ404に供給される。A
/Dコンバータ404及び上記入力ポート401はデジタル信号
に変換したデータをデータバス450を介して中央演算処
理装置(以下「CPU」という)406に供給する。
エンジンの回転速度を検出するエンジン回転数(NE)
センサ14からの出力信号は波形整形回路407で波形整形
された後、TDC信号パルスとしてCPU406に供給されると
ともに、カウンタ408にも供給される。カウンタ408はエ
ンジン回転数センサ14からのTDC信号パルスの前回入力
時から今回入力時までの時間間隔を計測するもので、そ
の計数値MEはエンジン回転数NEの逆数に比例する。カウ
ンタ408はこの計数値MEをデータバス405を介してCPU406
に供給する。
CPU406は更にデータバス405を介してリードオンリメ
モリ(以下「ROM」という)409、ランダムアクセスメモ
リ(以下「RAM」という)410及び駆動回路412〜414に接
続されている。RAM410はCPU406における演算結果を一時
的に記憶し、ROM409はCPU406で実行される燃料噴射弁11
の燃料噴射時間 を算出するための制御プログラムその他の各種のプログ
ラム、及び各種マップ、テーブル等を記憶している。
CPU406はROM409に記憶されている制御プログラムに従
ってヒータ31のオン−オフ及びスイッチ441,442のオン
−オフを決定し、その結果に応じた駆動信号を、駆動回
路412,413を介してヒータ31、切換回路44に供給する。
また、CPU406は、上述した検出素子構造、回路構成の
LAFセンサ1の検出信号を含む各種エンジンパラメータ
信号に基づいて、空燃比フィードバック運転領域等のエ
ンジン運転状態を判別するとともに、エンジン運転状態
に応じ、図示しない制御プログラムに従って燃料噴射弁
11の燃料噴射時間 を次式(2)に基づき、前記TDC信号パルスに同期する
燃料噴射弁の燃料噴射時間 を演算する。
ここにTiは基準燃料噴射時間を示し、例えば吸気管内
絶対圧 及びエンジン回転数Neに応じて、前述のROM409に記憶さ
れた図示しないTiマップから算出される。
KCMDMは、修正目標空燃比係数であり、エンジン運転
状態に応じて設定され、目標空燃比を表わす目標空燃比
係数KCMDに燃料冷却補正係数KETVは、燃料を実際に噴射
することによる冷却効果によって供給空燃比が変化する
ことを考慮して燃料噴射量を予め補正するための係数で
あり、目標空燃比係数KCMDの値に応じて設定される。な
お、前記式(2)から明らかなように、目標空燃比係数
KCMDが増加すれば燃料噴射時間TOUTは増加するので、KC
MD値及びKCMDM値はいわゆる空燃比A/Fの逆数に比例する
値となる。
KLAFは、空燃比補正係数であり、空燃比フィードバッ
ク制御中はLAFセンサ1によって検出された空燃比が目
標空燃比に一致するように設定され、オープンループ制
御中はエンジン運転状態に応じた所定値に設定される。
K1はK2は夫々各種エンジンパラメータ信号に応じて演
算される他の補正係数及び補正変数であり、エンジン運
転状態に応じた燃費特性、エンジン加速特性等の諸特性
の最適化が図られるような値に設定される。
CPU406は上記演算結果に基づく駆動信号を駆動回路41
4を介して燃料噴射弁11に供給する。
上記LAFセンサ1による酸素濃度の検出は、空燃比の
リーン側、リッチ側において、下記のようにしてなされ
る。
まず、第1図に示すように切換回路44が第1検出素子
の選択状態にあるときには、第1検出素子使用時のセン
サ出力が取り出される。
即ち、エンジンの運転に伴い、排気ガスが第1の導入
孔241を介して第1気体拡散室231へ導入されると、該気
体拡散室231内と大気が導入されている気体参照室26内
との間に酸素濃度差が生ずる。該酸素濃度差に応じて電
池素子281の電極271a,271bの間に電圧が発生し、該電
極271a,271b間電圧と上記ラインl電圧 とが加算された電圧が差動増幅回路421の反転入力端に
供給される。前述したように該差動増幅回路421の非反
転入力端に供給される基準電圧VSOは、供給空燃比が理
論混合比に等しいときに電池素子281に生ずる電圧と前
記演算増幅回路41側の基準電圧源電圧値 との和電圧に設定されている。
したがって、供給空燃比がリーン側にあるときには、
電池素子281の電極271a,271b間発生電圧が低下し、一
方、ラインlの電圧 は上記 に維持されることから、電極271a,271b間電圧と電圧 との加算電圧が基準電圧VSOより小さくなる。これによ
り、差動増幅回路421の出力レベルが正レベルとなり、
この正レベル電圧がスイッチ441を介して酸素ポンプ素
子301に印加される。この正レベル電圧の印加によっ
て、酸素ポンプ素子301が活性状態にあるときには、気
体拡散室231内の酸素がイオン化して電極291b,第2の
壁部22及び電極291aを介して放出されることにより、LA
Fセンサ1の外部へ汲み出されるとともに、ポンプ電流 が電極291aから電極291bに向かって流れ、ラインlを通
して電流検出抵抗46を流れる。この場合、ポンプ電る は、ラインl側から演算増幅回路41の出力端側に向かう
方向で該抵抗46中を流れることとなる。
一方、供給空燃比がリッチ側にあるときには、電池素
子281の電極271a,271b間電圧とラインl上の電圧 との加算電圧が基準電圧VSOより大きくなることによ
り、差動増幅回路421の出力レベルが負レベルとなり、
上述と逆の作用によって、外部の酸素が酸素ポンプ素子
301を介して気体拡散室231内へ汲み込まれるとともに、
ポンプ電流 が電極291bから電流291aに向かって流れる。この場合に
は、ラインl上のポンプ電流 の方向は反転し、上述のリーン側の場合とは逆の向きで
ポンプ電流 が電流検出抵抗46中を流れる。
また、供給空燃比が理論混合比に等しいときは、電池
素子281の電極271a,271b間電圧と電圧 との加算電圧が基準電圧VSOと等しくなることにより、
上述のような酸素の汲出及び汲込は行われず、したがっ
てポンプ電流は流れない(即ちこの場合には、ポンプ電
流値 である)。
以上のように、気体拡散室231内の酸素濃度が一定に
なるように酸素の汲出及び汲込が行われ、ポンプ電流が
流れるので、このポンプ電流値 は供給空燃比のリーン側及びリッチ側において、排ガス
の酸素濃度に夫々比例するものとなる。
電流検出抵抗46に流れるポンプ電流 の大きさを検出するための信号は、該抵抗46の両端電圧
を示す電圧 信号更には電圧 信号としてECU4に供給される。
第2検出素子使用時(即ち、切換回路44が第1図の切
換状態と逆の状態に切り換えられた場合)にも、上記し
た第1検出素子の場合と同様の動作により第2の気体拡
散室232内の酸素濃度が一定となるように酸素の汲出及
び汲込が行われて、即ち電池素子282の電極対272a,27
2b間電圧が一定となるようにフィードバックがかけられ
て、そのとき流れるポンプ電流値 を検出するための上記3種の各電圧信号が第2検出素子
使用時の出力としてECU4に供給されることになる。
第3図は、ECU4に供給される前記電圧信号のうち排気
ガス中の酸素濃度に比例する電圧信号 をA/D変換したパラメータ(以下「LAFセンサ出力」とい
う)VAFに基づいて、検出した空燃比を表わす当量比KAC
Tを算出するプログラムフローチャートである。
ステップS1では、吸気管内絶対圧PBA、エンジン回転
数NE及び大気圧PAに応じて補正係数KPEX1〜3がそれぞ
れ設定されたPBA−KPEX1テーブル、NE−KPEX2テーブ
ル、及びPA−KPEX3テーブルから、検出したPBA値、NE
値、PA値に対応する補正係数値を読み出す。
PBA−KPEX1テーブルは、第4図(a)に示すように、
所定圧PBES1〜4(それぞれ例えば260,410,560,660mmH
g)に対して所定補正係数値KPEX11〜KPEX14(それぞれ
例えば1.03,1.0,0.984,0.953)が設定されたものであ
り、NE−KPEX2テーブルは、第4図(b)に示すよう
に、所定回転数NEEX1〜4(それぞれ例えば500,1500,30
00,4500rpm)に対して所定補正係数値KPEX21〜KPEX24
(それぞれ例えば1.03,1.0,0.961,0.938)が設定された
ものであり、PA−KPEX3テーブルは、第4図(c)に示
すように、所定圧PAEX1〜4(それぞれ例えば500,600,7
00,760mmHg)に対して所定補正係数値KPEX31〜KPEX34
(それぞれ例えば1.0,0.984,0.961,0.938)が所定され
たものである。これらのテーブルにおいて、設定値以外
については補間によって補正係数値が算出される。
これらのテーブルは、吸気管内絶対圧PBA、エンジン
回転数NE又は大気圧PAが上昇すると排気圧が上昇する結
果、LAFセンサ出力VAFは、供給空燃比が理論空燃比より
リッチ側のときにはよりリッチ方向へずれ、逆にリーン
側のときにはリーン方向へずれることを考慮して設定さ
れている。
ステップS2では、ステップS1で算出した各補正係数値
KPEX1〜3を乗算することにより、排気圧補正係数KPEX
を算出する。
ステップS3では、次式(3)により当量比KACTを算出
する。
KACT=VAFCENT+(VAF−VAFCENT)×KPEX …(3) ここで、VAFCENTは、供給空燃比が理論空燃比と等し
い場合のLAFセンサ出力に対応するLAFセンサ出力VAFの
中央値(前記中心電圧VCENTに相当する)である。
上記式(3)によれば、供給空燃比比が理論空燃比と
等しい場合(VAF=VAFCENT)を除き、LAFセンサ出力VAF
を排気圧補正係数KPEXによって補正することによって、
当量比KACTが算出される。この当量比KACTは検出された
空燃比(A/Fの逆数に比例する値)を示すものであり、
本プログラム実行後、当量比KACTと前記目標空燃比係数
KCMDとが一致するように、空燃比補正係数KLAFが決定さ
れる。これにより、排気圧の変化に拘らず所望の目標空
燃比への正確なフィードバック制御を行うことができ
る。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明によれば、検出したエンジ
ンの吸気管内圧力及び回転速度と大気圧とに応じて排気
濃度センサの出力が補正されるので、排気圧の変化に拘
らず目標空燃比への正確なフィードバック制御を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の空燃比制御方法が適用される燃料供給
制御装置の全体構成図、第2図は排気濃度センサ本体の
斜視図、第3図は排気濃度センサ出力(VAF)の補正を
行うプログラムのフローチャート、第4図は第3図のプ
ログラムで使用する補正係数(KPEX1〜3)を算出する
ためのテーブルを示す図である。 1…排気濃度センサ(LAFセンサ)、4…電子コントロ
ールユニット(ECU)、10…大気圧センサ、11…燃料噴
射弁、12…吸気管内絶対圧センサ、14…エンジン回転数
センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 45/00 395

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素イオン伝導性固体電解質材及びこれを
    挾む一対の電極から各々が構成され且つ相互間に拡散制
    限域を形成する酸素ポンプ素子及び電池素子からなる酸
    素濃度検出素子と、前記酸素ポンプ素子に直列に接続さ
    れた電流検出抵抗と、前記電池素子の電極間に発生する
    センサ電圧の所定基準電圧からの偏差に応じた大きさの
    電圧を前記酸素ポンプ素子及び電流検出抵抗の直列回路
    に印加する電圧印加手段と、前記電流検出抵抗を流れる
    ポンプ電流値を電圧信号に変換し、検出信号として出力
    する出力手段とからなる排気濃度センサの出力を用いて
    内燃エンジンに供給する混合気の空燃比をフィードバッ
    ク制御する内燃エンジンの空燃比制御方法において、前
    記エンジンの吸気管内圧力及び回転速度と大気圧とを検
    出し、該検出した吸気管内圧力及び回転速度と大気圧と
    に応じて前記排気濃度センサの出力を補正し、該補正し
    た出力に基づいて前記フィードバック制御を行うことを
    特徴とする内燃エンジンの空燃比制御方法。
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