JP2775520B2 - 水底人工地盤の形成方法 - Google Patents

水底人工地盤の形成方法

Info

Publication number
JP2775520B2
JP2775520B2 JP2299067A JP29906790A JP2775520B2 JP 2775520 B2 JP2775520 B2 JP 2775520B2 JP 2299067 A JP2299067 A JP 2299067A JP 29906790 A JP29906790 A JP 29906790A JP 2775520 B2 JP2775520 B2 JP 2775520B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
water
blocks
sand
slurry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2299067A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04174133A (ja
Inventor
秀雄 豊泉
尋三 園山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kumagai Gumi Co Ltd filed Critical Kumagai Gumi Co Ltd
Priority to JP2299067A priority Critical patent/JP2775520B2/ja
Publication of JPH04174133A publication Critical patent/JPH04174133A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2775520B2 publication Critical patent/JP2775520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、水底に人工地盤を形成する方法に関する。
(従来の技術) 従来、水底に人工地盤を形成するため、水上から砂を
投下して水底に盛土を形成した後、前記盛土を構成する
砂に自硬性を有するスラリーを混ぜ合わせ、前記盛土を
硬化させていた。
(発明が解決しようとする課題) 前記従来の方法によって得られた地盤は単位体積あた
りの重量が大きいため、水底が圧密され、沈下し、ま
た、このために崩壊することがあった。
さらに、前記従来方法では、砂が水中を下降中、砂の
表面に付着していた微粒分が水を汚濁する。また、スラ
リーと砂との混合は、スラリー圧送ホースが接続され、
撹拌翼を有する筒状のケーシングを備える混合処理機を
盛土に突き差し、これを上下動する間に、砂中にスラリ
ーを注入しかつこれらを撹拌することにより行なわれ
る。その結果、スラリーと砂との混合柱状部が多数形成
される。しかし、柱状部相互間にスラリーの未混合部が
生じることがあり、このために不均質のすなわち場所に
よって強度、透水係数等に差異のある人工地盤が形成さ
れるおそれがあった。
本発明は、水底の圧密沈下をできる限り小さいものと
することができる人工地盤の形成方法を提供することに
ある。
また、本発明の他の目的は、水の汚濁および人工地盤
の不均質性を低減することができる人工地盤の形成方法
を提供することにある。
(課題を解決するための手段、作用および効果) 本発明に係る人工地盤の形成方法をは、固化材と、水
と、空気連行材と、砂、掘削残土、浚渫土、石炭灰およ
びスラグのうちの少なくとも一つとの混合物を成形して
成る複数のブロックを水底に設置し、次に、前記ブロッ
ク相互間に自硬性を有するスラリーを注入することによ
り、前記ブロックを相互に連結することを含む。
本発明によれば、前記ブロックは気泡を含むことか
ら、人工地盤の重量は小さく、したがって、軟弱地盤か
ら成る水底の圧密沈下は少ない。このため、人工地盤の
形成に先立つ軟弱地盤の改良を不要としまたは最少限と
することができ、これにより、人工地盤形成のための工
期、工費等を節減することができる。
また、前記砂、掘削残土、浚渫土、石炭灰またはスラ
グは互いに結合されていることから、その結合体である
前記ブロックはこれと同体積の砂に比べて表面積が著し
く小さい。このため、前記ブロックの表面に付着する微
粒分は少なく、このため、水底への設置のためにこれを
水中下降する際の水の汚濁は少ない。また、前記ブロッ
クは予め成形したものを用いることができることから、
均質性を有する人工地盤の形成が可能である。
さらに、前記ブロックの成分である掘削残土、浚渫
土、石炭灰またはスラグは産業副産物であり、これを用
いることにより、その処理問題を解決することができ
る。
前記ブロックは設置水域の水深より大きい高さ寸法を
有する曳航可能の六面体であってその頂面に開放する比
重軽減のための凹所を有する六面体とすることができ
る。前記六面体から成るブロックは前記凹所に土砂を充
填することにより着底させることができる。
前記ブロック同士が固着、連結する前記スラリーの注
入量は前記従来方法における盛土中への注入スラリー量
に比べて少なく、また、注入作業に要する時間も短い。
このことから、船上でのスラリー製造作業およびスラリ
ー注入作業に対する海象および気象の悪影響は少ない。
この場合、ブロック相互の接着面積の増大のために、各
ブロックの表面に凹凸を設けておくことが望ましい。
前記ブロックの一部を成す骨材として、掘削残土、浚
渫土、石炭灰またはスラグのような産業副産物を用いる
ことができ、これにより、産業副産物の処理問題を解決
することができる。
前記ブロックはこれに補強繊維を含ませることにより
強化することができる。
前記スラリーは、例えば、セメント、骨材、一種類以
上の混和材、および、水を含む混合物とすることができ
る。
前記ブロックに予め中空体を埋設しておき、前記ブロ
ックの設置、相互連結の後、前記ブロックを掘削して中
空体相互を連通させれば、車道、鉄道、地下室等のため
の空間を有する人工地盤を形成することができる。
(実施例) 第1図および第2図に示すように、例えばドックで製
造されたブロック10を、本発明に従って形成される後記
人工地盤の造成水域、例えば護岸12に近接する水域まで
曳航船14で曳航する。
次に、第3図および第4図に示すように、造成水域に
到着したブロック10を水底15に設置する。次いで、互い
に適当な間隔をおいて整列された複数のブロック10を相
互に連結すべく、ブロック10相互間にスラリー16を注入
する。必要があれば、ブロック10と護岸12と間にもスラ
リー16を注入する。スラリー16の固化に伴なってブロッ
ク10が互いに強固に接合され、人工地盤18が完成する。
図示のブロック10は六面体から成る。ブロック10の立
体形状として、例えば、人工地盤18の形状に応じて、頂
面または底面が傾斜面から成る六面体や、あるいは、六
面体以外のものを選択することができる。六面体形状の
ブロック10は、その整列配置、相互連結等の容易性の点
において他の立体形状より優れている。ブロック10の寸
法の一例を示すと、20m(縦)×20m(横)×15m(高
さ)である。
ブロック10には、これを水に浮かべて曳航することが
できるように、その頂面に開口する、ブロック10の重量
(比重)軽減のための凹所20が設けられている。ブロッ
ク10は、砂、掘削残土、浚渫土、石炭灰およびスラグの
うちの少なくとも一つと、セメント、セメント系固化材
(例:セメントおよび石膏の混合物、セメントおよびス
ラグの混合物)のような固化材と、水(海水でもよい)
と、起泡材、発泡スチロール(形状は任意であり、ま
た、粒径は5〜10mmが望ましい。)のような空気連行材
とから成る混合物を成形して成る。前記空気連行材の使
用によってブロック10に多数の気泡が形成され、これに
より、重量の小さいすなわち比重の小さいブロック10が
得られる。前記産業副産物の使用はその有効利用だけで
なく、ブロック10の製造費用の低減に寄与する。
ブロック10を形成するための前記混合物の1立方メー
トル当りの配合量の一例およびその成形物の材令7日に
おける一軸圧縮強度および比重を以下に示す。
ブロック10の物理的強度および比重は、人工地盤18の
用途、水底面の性状に応じて定める。物理的強度を高め
るために、鉄筋21、後記補強繊維等を埋設することがで
きる。ブロック10の比重は、前記混合物中の空気連行材
の量を調節することにより、種々に設定することができ
る。軟弱地盤から成る水底の場合は、前記水底の沈下量
をできる限り小さくするため、ブロック10の比重を1.0
〜1.3トン重/m3に設定することが望ましい。また、図示
のブロック10はその設置水域の水深より大きい高さ寸法
を有する。ブロック10の高さ寸法は、この例に限らず、
水深以下の大きさであってもよい。
設置水域に浮くブロック10(第2図)は、その凹所20
に土砂22を充填することにより着底させることができる
(第3図)。土砂22は、例えば、揚上機船24かベルトコ
ンベア25を介して供給することができる。
ブロック10はこれが凹凸状の表面を有するように成形
することが望ましい。これによれば、前記ブロックに対
する前記スラリーの接触面積を増大させることができ、
これにより、前記ブロック相互の付着強度を高めること
ができる。前記凹凸を設けることに代えまたはこれを設
けるとともに、前記ブロックの製造時に、前記混合物中
に鋼繊維、耐アルカリガラス繊維、炭素繊維、ポリエチ
レン繊維、ポリプロピレン繊維等から成る多数の繊維を
混入することにより、前記ブロックの物理的強度を高め
るとともに、前記スラリーの付着性を向上させることが
できる。
前記砂、掘削残土、浚渫土、石炭灰またはスラグは互
いに結合されていることから、その結合体であるブロッ
ク10の表面積は、これと同体積の砂のような粒状物の総
表面積に比べて小さく、このために、ブロック10の表面
に付着している塵、ほこり、その他の微粒子の数もまた
少なく、したがって、前記ブロックが水中を下降中に前
記微粒子が水を汚濁する程度もまた低い。
スラリー16は、好ましくは、セメント、骨材(好まし
くは細骨材)、一種類以上の混和材、および、水(海水
でもよい)を含む、流動性および材料分離抵抗性に富む
混合物から成る。スラリー16は、例えば、土木学会基準
(プレパックドコンクリートの注入モルタルに関する試
験方法)に従って試験する場合のPロート試験における
流下時間が25〜50秒の範囲である流動性を有し、また、
前記試験開始後3時間において、2〜5%の範囲の膨張
率および3%以下のブリージング率を有する。前記混和
材として、水溶性高分子、水溶性半合成高分子、水溶性
合成高分子等から成る粘結剤混和材と、粘土、ベントナ
イト、アタパルジャイト、セピオライト、シルト、泥岩
粉砕物等から成る粘土系混和材とがあり、いずれか一方
の系統のうちの少なくとも一つ、または、各系統のうち
の少なくとも一つを選択して使用することができる。
第4図を参照すると、スラリー16は、目的の水域に運
ばれたプラント船26で製造され、ホース28を介して、ブ
ロック10相互間、および、ブロック10および護岸12間に
注入される。
次に、第5図を参照すると、ブロック10中に、予め、
中空体30,32を埋設しておくことができる。護岸12に近
接するブロック10に埋設された中空体30は全体にL形を
呈しかつ矩形の横断面形状を有し、その一端がブロック
10の頂面に開放し、また、その他端が水平に伸びてい
る。他のブロック10に埋設された中空体32は、全体に六
面体の形状を有し、その相対する両側面が中空体30の他
端面と同一の横断面形状を有しかつ同一レベルに位置す
る。
中空体30,32を有するブロック10は、第1図〜第3図
に示すと同様のステップを経て水底15に配置され、第5
図に示すように、第4図に示すと同様にして互いに接合
される。その後、中空体30の開口からその内部に入って
ブロック10を横方向に掘削し、他の中空体32の端部を除
去して両中空体を互いに連通させる。さらに、中空体32
相互間の部分を掘削し、これらを相互に連通させる。中
空体30,32間および中空体32,32間の各部分は覆工34で覆
う。こうして、空間36が形成される(第6図および第7
図参照)。空間36は、例えば道路トンネル、共同溝、地
下室等に利用することができる。
本発明によれば、ブロック10は、地上で品質管理を行
ないかつ製造することができることから、水中に形成さ
れる人工地盤18をより均質なものとすることができる。
さらに、前記従来方法に比べてスラリー16の量を少なく
することができることから、前記スラリーの製造、圧
送、打設等のための水上設備の規模を小さくすることが
できる。したがって、水面の占有スペースは小さく、水
上交通の妨害を最少限に抑えることができ、また、前記
スラリーの材料を運搬するための運搬船の往復回数を減
らすことができ、これは水上交通の混雑の緩和に寄与す
る。さらに、前記スラリー量が少ないため、水上での前
記スラリーの製造、圧送、打設等に要する時間が短く、
このため、この時間が長い場合に比べて海象および気象
条件に左右されない人工地盤の造成作業が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図および第4図は本発明に係る方
法を断面で示す工程図、第5図〜第7図は本発明の他の
方法を断面で示す工程図である。 10:ブロック、15:水底、 16:スラリー、18:人工地盤、 20:凹所、22:土砂、 30,32:中空体。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固化材と、水と、空気連行材と、砂、掘削
    残土、浚渫土、石炭灰およびスラグのうちの少なくとも
    一つとの混合物を成形して成る複数のブロックを水底に
    設置し、次に、前記ブロック相互間に自硬性を有するス
    ラリーを注入して前記ブロックを相互に連結することを
    含む、人工地盤の形成方法。
  2. 【請求項2】前記ブロックは設置水域の水深より大きい
    高さ寸法を有する曳航可能の六面体であってその頂面に
    開放する比重軽減のための凹所を有する六面体から成
    る、請求項(1)に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記水底への前記ブロックの設置のために
    前記凹所に土砂を充填する、請求項(2)に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】前記ブロックは、凹凸状の表面を有する、
    請求項(1)に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記ブロックは補強繊維を含む、請求項
    (1)に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記スラリーは、セメント、骨材、一種類
    以上の混和材、および、水を含む混合物から成る、請求
    項(1)に記載の方法。
  7. 【請求項7】中空体が埋設された複数のブロックであっ
    て固化材と、水と、空気連行材と、砂、掘削残土、浚渫
    土、石炭灰およびスラグのうちの少なくとも一つとの混
    合物を成形して成る複数のブロックを水底に設置し、前
    記ブロックを相互に連結した後、前記ブロックを掘削
    し、前記中空体を相互に連通させる、人工地盤の形成方
    法。
JP2299067A 1990-11-06 1990-11-06 水底人工地盤の形成方法 Expired - Fee Related JP2775520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2299067A JP2775520B2 (ja) 1990-11-06 1990-11-06 水底人工地盤の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2299067A JP2775520B2 (ja) 1990-11-06 1990-11-06 水底人工地盤の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04174133A JPH04174133A (ja) 1992-06-22
JP2775520B2 true JP2775520B2 (ja) 1998-07-16

Family

ID=17867775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2299067A Expired - Fee Related JP2775520B2 (ja) 1990-11-06 1990-11-06 水底人工地盤の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2775520B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02125021A (ja) * 1988-11-04 1990-05-14 Shimizu Corp 人工地盤の構築方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04174133A (ja) 1992-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200116022A1 (en) Methods and systems for foam mine fill
CN101824820B (zh) 一种吹填淤泥造地的施工工艺及其装置
CN1264784A (zh) 用骨料填充空穴的方法
CN101672026A (zh) 合理利用砂砾石料的面板堆石坝结构及其施工方法
JP3452330B2 (ja) 砕石粉混入固化材料及び砕石粉混入固化材料による施工方法
CN201738297U (zh) 一种吹填淤泥造地的施工装置
CN109881547B (zh) 高铁隧道下穿机场道面路基不均匀沉降控制结构及施工工艺
CN107032660B (zh) 一种铺设透水路面的复合材料的制备方法
JP2775520B2 (ja) 水底人工地盤の形成方法
Adaska Controlled low-strength materials (CLSM)
JP2823947B2 (ja) 水底人工地盤の形成方法
JP2006233424A (ja) 脱水ケーキを使用した遮水性構造物の構築方法及び該方法による遮水性構造物
CN113073629A (zh) 一种固化土桩的施工方法
JP2021063360A (ja) 既設石積み砂防堰堤の補強構造
Pierzyna Liquidation of shafts’ workings with the use of the mobile installation
EP0541998A1 (en) Refilling material and refilling method
CN216999559U (zh) 基于高水材料-泥浆复合体的填海造陆吹填系统
JP4644646B2 (ja) ポーラスコンクリート擁壁の構築方法
JP3007940B2 (ja) 軟弱地盤上打設軽量地盤及びその構築方法
Rajendran Controlled low strength materials (CLSM), reported by ACI Committee 229
CN116657581A (zh) 一种流态固化土换填回填方法
Asthana et al. Construction Aspects of Dams
JP2010189974A (ja) 埋め立て材
JP5806152B2 (ja) セメント組成物、及びセメント組成物の製造方法
Miki et al. New soil treatment methods in Japan

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees