JP2774073B2 - 真空掃除機の吸入口体 - Google Patents

真空掃除機の吸入口体

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  • Nozzles For Electric Vacuum Cleaners (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動手段の作動による
吸入力によりごみなどの異物を吸入して掃除を行う真空
掃除機に関し、とくに吸入口体内で吸入空気の流入によ
り生じる騒音と駆動モータから生じる騒音を吸音して減
衰させることにより、騒音の発生を最少化せしめた真空
掃除機の吸入口体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の真空掃除機は、図1に示すごと
く、本体1内に強力な吸入力を発生させる駆動手段2が
装着されており、その他側には前記駆動手段2の作動に
より生じる吸入力により吸入されたごみ等の異物を貯蔵
する集塵部3が形成されており、前記集塵部3の一側に
は吸入管4、把手5および延長管6が順に接続されてい
る。
【0003】さらに、前記延長管6の先端には、連結管
7が所定角度で回動可能に結合されており、前記連結管
7にはその低面が床面に所定の間隔をおいて接触され、
前記駆動手段2の作動による吸入力によりごみ等の異物
を吸入する吸入口体8が結合されている。
【0004】したがって、前記本体1内に装着された駆
動手段2の作動により強力な吸入力が発生すると、吸入
口体8をとおしてごみなどの異物が吸入され、この際、
前記吸入口体8内に吸入された異物は連結管7、延長管
6、把手5および吸入管4を通して吸入された後、集塵
部3内にはごみ等の異物だけが集塵され、前記集塵部3
を通過した浄化空気は大気中に排出される。
【0005】ところで、上記のごとき真空掃除機におい
ては、駆動手段2および吸入口体8が騒音を発生させる
騒音源となるため、これにたいする対策が極めて深刻な
実情である。
【0006】従来においてこれを解決するために提案さ
れた真空掃除機は、図2に示すごとく、吸入口体8の内
側にごみおよび空気の吸入される吸入通路8aを形成
し、前記吸入口体8の一側には所定角度で回動される連
結管7を結合したものであって、これは駆動手段の作動
により発生された吸入力によりごみ等の異物を吸入通路
8a内に吸入させて掃除を行うようになる。
【0007】ところで、上記のごとき従来の真空掃除機
は、駆動手段の作動により発生された吸入力により吸入
通路8aに吸入される異物と空気が小内径の連結管7の
内部へ流入されるときに形成される空気の乱流などによ
り、激しい騒音が生じるのみならず、駆動手段から発生
された騒音が吸入口体8に伝播されることにより、騒音
の発生が極甚であるという問題点はそのまま内在されて
いた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これにより、従来にも
図3に示すごとく、吸入口体8に接続される延長管6の
内側に消音体9を挿入し、その内側にば前記消音体9の
形状を保持するよう補形材9aを挿入して吸入通路8a
に吸入される空気等による騒音が有効に吸収されるよう
にして騒音の発生を減少させる真空掃除機が特公昭62
−36690号に開示されており、これは吸入口体8内
より生じた騒音が本体側に伝達されるのは、ある程度に
は吸収できるが、吸入口体内から発生した激しい騒音の
吸収は極めて不充分であるのみならず、本体内の駆動手
段から発生した騒音も吸入口体に伝達されることによ
り、騒音を発生させるという問題点があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記種々の従来技術の問題点
にかんがみなされたものであって、本発明の目的は、吸
入口体内での空気の流入により発生される騒音および駆
動手段の作動により発生される騒音を吸音させて騒音の
発生を最少化すると共に、掃除時に静かな作動がなされ
る真空掃除機の吸入口体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のために
なされた本発明による真空掃除機は、駆動手段の作動に
よる吸入力によりごみなどの異物を吸入口内に吸入して
掃除を行う真空掃除機において、前記吸入口13が下面
の一部に形成された床板11であって、内部における幅
方向両側に、前記吸入口13から吸入される空気により
生じた騒音を吸入する第1吸音材18を充填した床板1
1と、前記第1吸音材18を前記床板11内に固定する
ようネジで締結される固定板19と、前記床板11の略
中央部に配置された連結管21であって、前記床板11
の前記吸入口13から流入される空気により生じた騒音
を吸音する第2吸音材24を幅方向両側に充填させた連
結管21と、複数の吸音孔22aを穿設され、かつ、前
記連結管21内部の幅方向両側に配置された吸音板22
と、前記床板11から生じた騒音を吸音する第3吸音材
26を底面に付着させるとともに、前記床板11の上側
に結合されるふた板12と、複数の吸音孔27aが穿設
され、この吸音孔27aを通して空気および騒音が容易
に流入されるよう前記ふた板12に締結手段20aが締
結されることにより固定される固定板27とからなり、
空気の吸入時に生じる騒音および駆動手段から発生する
騒音を吸入口体の上下および連結管の両側に形成された
第1吸音材、第2吸音材、第3吸音材で消滅させること
により、騒音の発生が最少化されて掃除作業が極めて静
かに行われることをその特徴とする。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を添付図面4
ないし7に沿って詳述する。図において、符号10は、
床板11の上側にふた板12が結合されてなる吸入口体
を示している。
【0012】前記床板11は、低面にごみおよび空気を
吸入される吸入口13が形成されており、前記吸入口1
3内には回転作動によりごみ等の異物を吸着して吸入さ
せるブラシロール14が回転自在に設置されており、前
記床板11の両側には掃除のさいに容易に移動されるよ
う、車輪15a,15bが回転自在に結合されている。
【0013】さらに、前記床板11の両側には複数のボ
ス部16が突設されており、その周辺には一側壁に空気
の流通を可能にする複数の通孔17aを形成させた一対
の吸音室17が各々形成されており、前記吸音室17内
には掃除時に空気流入により発生された騒音を吸音して
減衰させる第1吸音材18がそれぞれ充填されており、
前記第1吸音材18の上側には固定板19が位置されて
ネジなどの締結手段20が前記ボス部16に締結される
ことにより固定される。
【0014】一方、前記床板11の略中央部には一対の
ガイド溝11aが形成されており、前記ガイド溝11a
内には前記吸入口13から吸入されたごみおよび空気を
吸入してガイドする連結管21が所定角度で回動可能に
結合される。
【0015】前記連結管21は、一側に前記吸入口13
内に吸入されたごみおよび空気を流入される開口部21
aが形成されており、その両側面には図6に示すごと
く、空気および騒音が容易に流入されるよう、外側に向
けて径が漸次縮小される複数の吸音孔22aを形成させ
た吸音板22が一体に形成されており、前記吸音板22
の中央には前記ガイド溝11a内に安着されるヒンジ軸
23が突成されている。
【0016】さらに、前記吸音板22の外側には前記開
口部21aに吸いこまれる空気の乱流により発生された
騒音を吸音して減衰させる第2吸音材24が充填されて
おり、その外側には前記第2吸音材24の離脱防止をす
る結合部材25が緊挿されている。
【0017】一方、前記ふた板12の底面には吸入口体
10内の騒音を吸音して減衰させるための第3吸音材2
6が挿設されており、前記第3吸音材26は複数の吸音
孔27aを形成させた固定板27にネジなどの締結手段
20aが締結されることにより固定される。
【0018】前記第1吸音材18、第2吸音材24、第
3吸音材26は、騒音の減衰効果を有するスポンジ、ガ
ラス繊維などの多孔質材で形成されるのが好ましい。
【0019】次に、上記のごとく構成された本発明によ
る真空掃除機にたいする作用および効果について述べ
る。
【0020】まず、図示のない駆動手段の作動により強
力な吸入力が吸入口体10内に作用すると、吸入口体の
掃除を行おうとする床面に移動させつつ掃除を行うよう
になる。
【0021】次に、床面で回転運動をするブラシロール
14の表面に吸着されたごみ等の異物は連結管21aの
開口部21a内に離脱されて吸入されることにより、掃
除が行われるようになる。
【0022】この際、前記吸入口13から連結管21内
に流入される吸入空気は、管径が縮小されることによ
り、騒音を発生させることになるが、この騒音は吸入口
体10内の各方向へ伝播されながら第1吸音材18、第
2吸音材24、第3吸音材26内で減衰されて騒音の発
生が最少化される。
【0023】すなわち、前記連結管21の入口側から生
じた騒音は、吸音室17の一側に形成された通孔17a
を通して第1吸音材18内に流入された後に消滅され、
その上側へ伝播される騒音は固定板27に形成された複
数の27aを通して第3吸音材26内に流入された後に
消滅され、前記連結管21に吸入空気が流入されるとき
に発生された騒音は吸音孔22aを通して第2吸音材2
4内に流入された後に消滅されることにより、騒音の発
生が最少化されるのである。
【0024】さらに、吸入力を発生させる駆動手段から
生じた騒音も連結管21および吸入口体10内に流入さ
れながら前記第1吸音材18、第2吸音材24、第3吸
音材26により有効に消滅されることにより、掃除作業
がさらに静かな状態で行われるのである。
【0025】また、前記吸音板22に形成された吸音孔
22aは、その径が第2吸音材24側へ漸次縮小される
よう形成されることにより、騒音が容易に流入されて騒
音の消滅がいっそう円滑になされるようになる。
【0026】
【発明の効果】上述のごとく、本発明による真空掃除機
によれば、空気の吸入時に生じる騒音および駆動手段か
ら生じた騒音を吸入口体の上下側および連結管の両側に
形成された第1吸音材、第2吸音材、第3吸音材で消滅
されることにより、騒音の発生が最少化されて掃除作業
が極めて静かな状態で行われるなどのいろいろな効果を
有する。とりわけ、各吸音材が孔開きの固定板または吸
音板により締結手段を介して堅固に固定されているこ
と、および、第2吸音材が連結管の両側に設けられてい
ること、に基づいて、吸音材を確実に保持して騒音吸収
を確実になし得ることに加えて、真空掃除機の吸込流を
阻害することがなく真空掃除機の機能を十分に発揮させ
得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による通常の真空掃除機を示す全体斜視
図である。
【図2】従来の真空掃除機に適用した吸入口体の一例を
示す一部縦断面図である。
【図3】従来の真空掃除機に適用した吸入口体の他の例
を示す一部縦断面図である。
【図4】本発明による真空掃除機の吸入口体を示す分解
斜視図である。
【図5】本発明による真空掃除機の吸入口体を示す結合
状態の横断面図である。
【図6】本発明による真空掃除機の吸入口体を示す結合
状態の縦断面図である。
【図7】本発明の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
10 吸入口体 11 床板 12 ふた板 13 吸入口 16 ボス部 17 吸音室 17a 通孔 18 第1吸音材 21 連結管 22 吸音板 22a 吸音孔 24 第2吸音材 26 第3吸音材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動手段の作動による吸入力によりごみ
    などの異物を吸入口内に吸入して掃除を行う真空掃除機
    において、前記吸入口13が下面の一部に形成された床板11であ
    って、内部における幅方向両側に、前記吸入口13から
    吸入される空気により生じた騒音を吸入する第1吸音材
    18を充填した 床板11と、 前記第1吸音材18を前記床板11内に固定するようネ
    ジで締結される固定板19と、前記床板11の略中央部に配置された連結管21であっ
    て、 前記床板11の前記吸入口13から流入される空気
    により生じた騒音を吸音する第2吸音材24を幅方向
    側に充填させた連結管21と、複数の吸音孔22aを穿設され、かつ、前記連結管21
    内部の幅方向両側に配置された 吸音板22と、 前記床板11から生じた騒音を吸音する第3吸音材26
    を底面に付着させるとともに、前記床板11の上側に結
    合されるふた板12と、 複数の吸音孔27aが穿設され、この吸音孔27aを通
    して空気および騒音が容易に流入されるよう前記ふた板
    12に締結手段20aが締結されることにより固定され
    る固定板27とからなる、ことを特徴とする真空掃除機
    の吸入口体。
  2. 【請求項2】 前記連結管21の両側には吸音室22が
    形成され、前記吸音室22には前記第2吸音材24側に
    向けて径が漸次縮小する複数の吸音孔22aが形成され
    た、ことを特徴とする請求項1記載の真空掃除機の吸入
    口体。
  3. 【請求項3】 前記床板11は、両側に複数のボス部1
    6が突成され、前記ボス部16の周辺には空気が流通で
    きるように複数の通孔17aを穿設させた一対の吸音室
    17を具備された、ことを特徴とする請求項1記載の真
    空掃除機の吸入口体。
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