JP2773029B2 - アルミニウム形材の押出製造条件の設定方法 - Google Patents

アルミニウム形材の押出製造条件の設定方法

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規人 汐海
悟司 久湊
博志 高林
政哉 田辺
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富山軽金属工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムビレット
を金型から押出す際の押出製造条件を設定する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】 従来のアルミニウムの押出製造法で
は、アルミニウムビレットを金型から押出す際の押出条
件は、次のように設定される。先ず作業者が、使用する
素材すなわちアルミニウムビレットの長さ、使用する
型、押出されてくる製品の形状、単重等を基にビレット
加熱温度およびビレット押出速度の設定を行っている。
押出された製品の外観を目視によって判断し、この判断
を基に押出の際のビレット加熱温度およびビレット押出
速度の設定値を調整する。これらの調整作業は、作業者
の経験および過去の実績を基に行われている。さらに押
出直後の形材の表面温度(以下形材温度と言う)を測定
し、この表面温度を監視しながら押出速度およびビレッ
ト温度を制御し、形材の品質及び生産性の向上を図って
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来法では、作
業者が押出された製品を目視によって判定し、この判断
を基に押出製造条件を調整しているため、押出製造の生
産性および製品の品質に作業者間のバラツキが生じると
いう問題がある。また製造条件の設定が作業者の経験に
依存しているため、設定された条件が品質の面で必ずし
も最適条件であるとは言えない。さらに、従来の方法に
は、形材の表面温度を測定する装置が必要である。
【0004】本発明の目的は、自動的に収集された押出
製造の実績データおよび実験によって得られたデータを
解析し、その結果見いだされた押出条件算出ロジックを
押出制御システム内に導入することによって、作業者の
経験と手作業に依存していた従来の方法に比べて、生産
性および製品の品質を向上できる新しいアルミニウム押
出製造条件の設定方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、アルミニウムが
金型から押出される時の形材温度に着目し、新しい押出
条件設定法を開発するに至った。
【0006】 すなわち、本発明の方法では、第1に、
押出制御システムにおける、押出時のビレット温度、押
出速度、押出圧力、立ち上がり時間、形材温度等の押出
実績データを収集する。
【0007】 第2に、押出実績データから形材温度を
算出する。この計算には、統計的解析によって求められ
た関係式、すなわち、形材温度をビレット温度、押出速
度、押出圧力、押出比、ベアリングの長さ等形材温度に
影響を及ぼす諸因子の関数として表示した次式を用い
る。 形材温度T=a1χ1+a2χ2+a3χ3+・・anχn+b ・・・(1) a1〜an:定数 χ1〜χn:形材温度に影響を及ぼす因子 b:定数
【0008】第3に、前記の算出された形材温度をその
金型における限界の温度であるとみなし、その形材温度
と同等の形材温度が得られるような他の押出条件を見い
だす。すなわち次式を用いて、形材温度、ビレット温度
および押出速度の関係(図2)を求める。 押出速度y=ax+b ・・・(2) x:ビレット温度 a、b:式(1)で求められた形材温度によって決まる
係数
【0009】第4に、形材温度が同等となる押出条件の
中から押出所要時間が最短になる条件を見いだす。すな
わち、押出所要時間を、ビレットの温度、押出速度、押
出長さ、立ち上がり時間、押出比、ビレットの長さ、終
圧等押出所要時間に影響を及ぼす諸因子の関数として次
式を得る(図3参照)。 所要時間t=L/A+1/2(A/tan θ) ・・・(3) ここで、 tan θ=e[a1・log{a2・(a3・lnR+a4・l)(a5-a6
・T)・P/lnR}+b]1 〜a6 :定数 A:式(2)で求めたaχ+ bの値 b:定数 L:押出長 l:ビレットの長さ P:終圧 R:押出比 T:ビレットの温度 上式から、所要時間tを最小にするビレット温度を算出
し、算出されたビレット温度を式(2)に代入して押出
速度を求める。
【0010】第5に、該押出制御システムの中に前記の
式(1)、式(2)および式(3)を取り込む。
【0011】
【実施例】従来の方法による、すなわち現状の押出条件
におけるアルミニウムの押出製造と、本発明の方法によ
る、すなわち算出された押出条件におけるアルミニウム
の押出製造とをそれぞれ5種類の異なる金型について実
施し、押出所要時間および色調のバラツキを測定して次
のような結果を得た。色調のバラツキは、押出長手方向
の3箇所(頭部、中央部および尾部)で測定した色調デ
ータの標準偏差で下記表1中に表示した。
【0012】
【表1】
【0013】上記の結果に見られるように、押出所要時
間の短縮の程度は、金型によって異なるが、本発明の方
法によって平均3.6秒の短縮がなされた。これは、
1.4%の生産性の向上に相当する。また、本発明の方
法によって、色調のバラツキは約6%縮小された。
【0014】
【発明の効果】本発明の方法でアルミニウムの押出製造
条件を設定することによって、実施例に見られるように
押出所要時間が短縮され、したがって生産性が向上する
と同時に、押出された製品の色調のバラツキが減少し
た。その結果、押出加工費が低減し、製品の品質が向上
した。また、本発明の方法によれば、押出条件の設定お
よび更新が自動的に行われ、作業者が押出条件の設定に
介入する必要がなくなるので、作業の省人化も期待され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】押出製造工程のフローを示す図である。
【図2】形材温度、ビレット温度および押出速度の関係
を示す図である。
【図3】時間と押出速度との関係を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 田辺 政哉 富山県新湊市奈呉の江13番地の3 富山 軽金属工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−151116(JP,A) 特開 平4−89128(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21C 31/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムビレットを金型から押出す
    際の押出製造条件を設定する方法において、先ず、押出
    制御システムにおける、押出時のビレット温度、押出速
    度、押出圧力、立ち上がり時間、押出直後の形材の表面
    温度(以下形材温度と言う)等の押出実績データを収集
    し;次に、前記実績データから統計的解析によって求め
    られた関係式を用いて、押出実績データから形材温度を
    算出し;前記の算出された形材温度をその金型における
    限界の温度であるとみなして、その形材温度と同等の形
    材温度が得られるような他の押出条件を見いだし;形材
    温度が同等となる押出条件の中から押出所要時間が最短
    になる条件を見いだし;押出制御システムの中に前記の
    関係式を取り込むことからなるアルミニウム押出製造条
    件の設定方法。
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