JP2773003B2 - エアド−ム工法の空圧制御システム及びその装置 - Google Patents

エアド−ム工法の空圧制御システム及びその装置

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JP2773003B2
JP2773003B2 JP13168991A JP13168991A JP2773003B2 JP 2773003 B2 JP2773003 B2 JP 2773003B2 JP 13168991 A JP13168991 A JP 13168991A JP 13168991 A JP13168991 A JP 13168991A JP 2773003 B2 JP2773003 B2 JP 2773003B2
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宏治 石井
源平 安部
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株式会社石井鐵工所
株式会社安部工業所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液体や低温液化ガ
ス、粉体、粒状物等の各種の物を貯蔵する貯槽等の構造
物の上部を被覆するコンクリ−ト製ド−ム(以下、この
発明でいうド−ムとは、球面、曲面、多面体等各種形状
の物をいう)屋根をエアド−ム工法によって構築する場
合の空圧制御システム及びその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】コンクリ−ト製ド−ム屋根を構築するエ
アド−ム工法は、貯槽等構造物上部を貯槽等構造物内の
給排気調節の圧力を受けたスチ−ル殻や可撓膜でド−ム
形状に覆い、そのスチ−ル殻や可撓膜の上にコンクリ−
トを打設してド−ム形状のコンクリ−ト製屋根を構築す
る工法である。そのエアド−ム工法の空圧制御システム
として、例えば、特願平2−228317号にて出願し
たエア−コントロ−ル方法や特開平2−136475号
公報に開示されたシステムがある。また、空圧制御シス
テムは、空気膜構造物の駆動システムとして、例えば、
特公平2−48714号公報に開示されたシステムがあ
る。
【0003】この特願平2−228317号のエア−コ
ントロ−ル方法は、可撓膜で覆われた貯槽等構造物内の
圧力を所定圧力に維持するように、貯槽等構造物に供給
エア−を連続送風し、排風量を内圧検知信号を受けた操
作弁で制御しながら連続排風している。このエア−コン
トロ−ル方法は、コントロ−ル屋根を構築する可撓膜の
所定ド−ム形状を維持する圧力制御システムには適して
いるが、送風と排風を常に連続して行うため、多くのラ
ンニング経費を必要とし、また、停電や貯槽等構造物内
の急激な圧力変化に対する配慮がなされていなかった。
【0004】また、特開平2−136475号公報に開
示された空圧制御システムは、スチ−ル殻の内圧を一定
の圧力に調整するように、空気圧縮器ユニットを間欠駆
動または流量調整して連続駆動し、その空気圧縮器ユニ
ットからスチ−ル殻に至る圧縮空気ラインとスチ−ル殻
の内圧を下げるための減圧ラインに電磁開閉式の制御バ
ルブを介し、これらの制御バルブを介してコンクリ−ト
打設中の内圧を管理している。この空圧制御システムで
は、屋根変位を基準としてコンクリ−ト打設時に生じる
経時的変位に応じてスチ−ル殻の内圧を制御するのに適
しているが、圧力変化に対応して微妙に屋根変位が変わ
る可撓膜ではその微妙な圧力制御が難しく、また、停電
時や貯槽等構造物内の急激な圧力変化に即応した制御も
困難であった。
【0005】さらに、特公平2−48714号公報に開
示された制御システムは、通常時には主送風機が作動
し、この主送風機、インバ−タ或は駆動制御部に異常が
ある場合には直ちにエンジン駆動の補助送風機が駆動
し、空気膜構造物を常に正常膨張状態に維持し、空気膜
構造物の駆動を完全自動で行うようにしている。この制
御システムは、密封されない空気膜構造物の内部に人が
入れる程の比較的低い圧力で、空気膜がデフレ−トしな
いように内圧制御するもので、例えば、停電の緊急時に
もエンジン駆動の送風で通常圧力の2倍程に昇圧し、空
気膜がデフレ−トしないように比較的ラフな制御をすれ
ばよく、また密封体構造の内部を高い圧力下で可撓膜の
ド−ム形状を厳格に維持するような微妙な精度まで圧力
制御することを望むものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の通り、従来のコ
ンクリ−トド−ム屋根を構築するエアド−ム工法の空圧
制御システムや人が出入りする空気膜構造物の駆動制御
システムでは、打設するコンクリ−ト荷重を支え、安全
に作業者を支持する程高い圧力の下で密封された可撓膜
内の圧力を微妙に厳格な精度で制御することが難しく、
また、ランニングコストが多くかかり、停電時や貯槽等
構造物内の圧力変化に即応した空圧制御をしにくいとい
った問題点があった。この発明は、これらの問題点を解
消し、低ランニングコストで可撓膜形状が厳密に維持さ
れるように、完全自動で安全なエアド−ム工法の空圧制
御システムとその装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上述の課題を
解決するためになされたもので、まず第1の発明は、貯
槽等構造物内の給排気調節の圧力を受けてド−ム形状に
貯槽等構造物上部を可撓膜で覆い、その可撓膜の上にド
−ム形状のコンクリ−ト製屋根を構築するエアド−ム工
法の空圧を制御するにあたり、貯槽等構造物は連続給気
する給気部側に逆止弁を備えた送風機を設置し、空気を
連続して排出する遮断弁からなる空気排出弁を排気部側
に設置し、常時は供給量を貯槽等構造物の内外圧力の差
圧検知信号を受けて制御した連続送風を行い、異常時は
逆止弁と空気排出弁を自動的に遮断して可撓膜のド−ム
形状を維持するように前記貯槽等構造物を密封するよう
にしたものである。
【0008】また、第2の発明は、第1の発明の排気部
に安全弁を加え、貯槽等構造物内の所定圧以上の空気を
排気するようにしたものである。第3の発明は、排気量
を調節するように第1の発明の排気部を貯槽等構造物の
内外圧力の差圧検知信号を受けて弁の開度を調節する開
度操作弁からなる空気排出弁としたものである。第4の
発明は、前記エアド−ム工法の施工に際し、供給される
電力の周波数をコントロ−ル信号を受けて変えることに
よって送風機を駆動するモ−タの回転数を変換しながら
貯槽等構造物内に空気を連続して供給する給気部と、貯
槽等構造物内から所定量の空気を連続して排出する空気
排出弁を備えた排気部と、前記給気部を制御するために
貯槽等構造物の内外の圧力状態を検出し電気信号に変え
て発する圧力発信部と、圧力発信部からの信号を演算処
理して給気部にコントロ−ル信号を送る圧力指示調節計
と、圧力指示調節計、圧力発信部、給気部および排気部
に供給する電源を設け、これらの内、圧力指示調節計、
圧力発信部および給気部とからなる一組の空圧制御系を
独立に複数系統設けるとともに、電源の少なくとも一つ
は非常用発電機を備えた複数の電源とし、かつ複数の独
立した空圧制御系は相互に接続した切替部で制御運転す
るようにしたものである。
【0009】第5の発明は、第1の発明から第3の発明
の給気部に取付ける逆止弁を、弁箱内に弾性体を介して
垂下する薄膜体の弁体と、弁箱内の流路周縁部の弁座に
取付けた柔軟材のシ−ルとで形成し、給気時は弁体が弁
座から離反し、給気停止時は弁体が逆流しようとする空
気圧によって弁座に押し付けられる逆止弁装置としたも
のである。
【0010】第6の発明としては、第2の発明の貯槽等
構造物の給気部側に設置する安全弁は、加圧具で押さえ
られたダイヤフラムの弁体によって弁箱が二室に仕切ら
れ、この二室に仕切った一方の室には、貯槽等構造物か
らの排気の流入口と、遮断弁に接続した排気の流出口を
設け、前記二室に仕切った他方の室には、貯槽等構造物
からの排気の別の流入口と、この別の流入口と連通する
排気の別の流出口を結ぶ経路に前記加圧具で押さえられ
たダイヤフラムの弁体で閉塞された経路を設けて、前記
加圧具で押さえられたダイヤフラムの弁体を前記二室に
仕切った他方の室の圧力で押し上げて閉塞していた経路
を開け、前記二室に仕切った一方の室から流出しきれな
い前記貯槽等構造物からの排気をこの開けられた経路を
介して流出するように形成した安全弁装置としたもので
ある。
【0011】
【作用】上述の手段によって、この発明のエアド−ム工
法の空圧制御システムとその装置は次の作用をする。ま
ず、給気部側の送風機出口に逆止弁を設け、排気部側に
遮断弁や開度操作弁の空気排出弁を設けているので、可
撓膜を所定のド−ム形状にするための貯槽等構造物内の
昇圧時は、排気部側の空気排出弁を閉じ、送風機の回転
数を上げて給気部側から空気を供給し、短時間に昇圧さ
せる。可撓膜が昇圧によって所定のド−ム形状になる
と、空気排出弁を開放して連続排風し、一方、連続給気
する給気部側からの供給空気量を減らすように送風機の
回転数を下げて調節し制御する。この供給空気量の調節
は、貯槽等構造物内外の差圧を検出部で検出し、その差
圧を変換部で電気信号に変えて圧力発信部から圧力指示
調節計に発信し、その発信された信号を演算処理して圧
力指示調節計から供給空気量を変えるための送風機のモ
−タ回転数を変えるべく供給する電力周波数を調節する
ように給気部のインバ−タにコントロ−ル信号を送って
行う。また、圧力指示調節計で演算処理した結果は、排
気部の開度操作弁にもコントロ−ル信号が送られて排気
量を変えるべく弁の開度が調節される。
【0012】この時インバ−タに送るコントロ−ル信号
は、貯槽等構造物内の圧力が所定値より高い時は送風機
モ−タの回転数を下げるように供給する駆動電力の周波
数を下げ、低い時は周波数を上げる制御信号であり、ま
た、排気部の開度操作弁に送るコントロ−ル信号は、貯
槽等構造物内の圧力が所定値より高い時は弁の開度を大
きくし、低い時は開度を小さくする制御信号である。排
気部の遮断弁は供給電力と連動した信号電流によって弁
の開閉が制御される。これらの制御によって、可撓膜の
ド−ム形状を保つために与えられる貯槽等構造物内の圧
力は常に所定の圧力に収束して維持されている。貯槽等
構造物内の圧力が安定している時や給気出来ない時等
は、自動的に給気側の逆止弁と排気側の空気排出弁が閉
じられて、密封された貯槽等構造物の内圧で可撓膜のド
−ム形状が維持される。
【0013】また、貯槽等構造物に空気を連続して供給
する給気部、その構造物から空気を連続して排出する排
気部、その構造物内外の圧力状態を発する圧力発信部、
前記給気部をコントロ−ルする圧力指示調節計及びこれ
らに電力供給する電源を設け、これらの内、給気部、圧
力発信部、圧力指示調節計および電源を少なくとも独立
に2系統設けて、かつ非常用発電機を備えた電源を使用
するので、一方の電源が停電したり、一方の系統に故障
が生じたとしても、他方の電源や他方の系統が即時に切
替部で自動的に切替わり稼働する。始動時や急激な圧力
低下時には、全ての給気部が作動して貯槽等構造物内の
圧力を上げ、短時間に貯槽等構造物上部の可撓膜を所定
のド−ム形状にする。
【0014】また、送風機出口側に設けた逆止弁は、送
風機から送られた供給空気の圧力で弁体を開けて貯槽等
構造物内に空気を供給し、送風機が停止した時等は、貯
槽等構造物から送風機側に逆流しようとする空気圧力で
弁体を柔軟材のシ−ルよりなる弁座に押し付けて逆流空
気を遮断する。逆止弁の薄膜弁体は弾性体で弁箱から吊
り下げられているので、微圧で作動して流路を開け、ま
た薄膜体の弁体は微圧で肉厚柔軟材のシ−ルと密着して
遮断する。この微圧作動によって、逆止弁は高い圧力下
においても弁体前後に僅かの圧力差があれば確実に作動
する。
【0015】また、安全弁を設けた場合は、貯槽等構造
物内の異常昇圧の空気を排気部に取付けた遮断弁から排
出する以外に該遮断弁に備えた安全弁からも緊急に排気
して、通常の圧力調節のために供給部から供給する空気
量を極力少なくする。通常の安全弁からの排気はダイヤ
フラムの弁体によって二室に仕切られた弁箱の一方の室
から遮断弁を介して流出し、緊急時の一方の室から流出
しきれない排気は、安全弁の他方の室からその流出しき
れない排気の圧力で経路を塞いだダイヤフラムの弁体を
押し上げて流出し直接排出される。この安全弁が排気作
動する圧力は、ダイヤフラムの弁体を押圧している加圧
具で調節する。
【0016】
【実施例】この発明の実施例を図面参照しながら説明す
る。図1は、この発明に係る第1の実施例のエアド−ム
工法の空圧制御システムを説明する制御系統説明図、図
2は、第1の実施例の排気部に安全弁を備えた第2の実
施例を説明する制御系統説明図であり、図3は、第1の
実施例の排気部を開度操作弁とした第3の実施例を説明
する制御系統説明図であり、図4は、第4の実施例を説
明する制御系統説明図である。エアド−ム工法は、次の
概略手順をもってコンクリ−ト製屋根を構築する方法で
ある。まず、貯槽等構造物1の上部にポリエステル繊維
等の織物又は編物等の繊維にビニ−ル樹脂等の化学樹脂
をコ−ティングした可撓膜2を機密に展設する。貯槽等
構造物1内に供給される空気と排出される空気を調節し
た空気圧を受けて、この可撓膜2は貯槽等構造物1上部
に所定のド−ム形状を呈し、この可撓膜2の上にコンク
リ−トを打設してコンクリ−ト製ド−ム屋根が構築され
る。このエアド−ム工法の可撓膜2が受ける空気圧は、
構築する屋根のコンクリ−ト荷重や人が作業する荷重を
安全に支えることができる水柱数百ミリメ−トルを超え
る高い圧力である。
【0017】貯槽等構造物1への供給空気は、送風機6
のモ−タ5に供給する電力周波数を変換するインバ−タ
4と、送風機6を駆動させるモ−タ5と、該モ−タ5に
よって駆動する送風機6からなる給気部3から逆止弁1
6を介して送り、貯槽等構造物1からの排出空気は、空
気排出弁8からなる排気部7から出す。空気排出弁8
は、第1の実施例では開閉を流体圧力や電気で制御する
遮断弁8aとし、また第3の実施例では弁の開度を流体
圧力や電気で制御する開度操作弁8bとしている。前記
給気部3と排気部7は、貯槽等構造物1の内外の圧力差
を検出する検出部10と、この検出した圧力状態を電気
信号に変える変換部11と、変換した信号を発する発信
部12とからなる圧力発信部9からの信号を演算処理し
てコントロ−ル信号を発する圧力指示調節計13によっ
て、空気の供給と開度操作弁8bからの排出が制御され
る。
【0018】図4の第4の実施例で示すように、これら
の給気部3、圧力発信部9、圧力指示調節計13は、少
なくとも独立に2系統設け、切替部15を介して電源1
4から排気部7および前記少なくとも独立に設けた2系
統に電力供給する。電源14は、通常は電力会社からの
商用電源を用い、商用電源が停電した時は非常用電源に
切替部15で自動的に切替えられる。図4では排気部7
を少なくとも独立に設けた2系統に含めていないが、こ
の系統に含めて切替部15で自動的に切換えてもよい。
【0019】前記の圧力発信部9では、貯槽等構造物1
内外の圧力値PI、POを取り出し、検出部10のダイ
ヤフラムの変位として検出し、この変位を電極間の静電
気容量の変化に変えて、これを変換部11の測定回路の
電圧変化とし、演算増幅回路を経て発信部12から信号
電流を発するようにしている。また、前記の圧力指示調
節計13では、圧力発信部9からの信号電流を内蔵のマ
イクロコンピュ−タにより比例、積分、微分(PID)
の演算処理をし、取り出された貯槽等構造物1内外の圧
力状態が所定値に対して差があれば、送風機6のモ−タ
5の回転数を調節するように給気部3のインバ−タ4へ
対応した比例電流を送り、排気部7の開度操作弁8bに
は開度を制御するように対応した信号電流を送るように
している。
【0020】前記給気部3では、圧力指示調節計13か
らのコントロ−ルによって切替部15を介した電源14
から送られるモ−タ5の駆動電力を、インバ−タ4で出
力周波数を下降、上昇の制御をして送風機6のモ−タ5
に送り、このモ−タ5の回転数を上げ下げして送風機6
の送風量を調節し、逆止弁16を介して貯槽等構造物1
へ空気を供給している。前記排気部7では、開度操作弁
8bを始動時には閉じておき、可撓膜2が給気部3から
の供給空気によって所定ド−ム形状を呈する圧力になる
と、給気部3から送られる最低空気量を確保するととも
に内部異常上昇圧力を防止する空気量を排出するように
開度操作弁8bの開度を調節し、その後、圧力指示調節
計13のコントロ−ルによって可撓膜2が所定のド−ム
形状を呈する圧力を維持するように開度操作弁8bの開
度を調節しながら貯槽等構造物1から空気を排出するよ
うにしている。停電によって給気部3からの空気供給が
止まったり、何らかの原因によって貯槽構造物1内の圧
力が急激に減少しようとする時は、自動的に開度操作弁
8bは締め切り遮断の作動をするようにしている。排気
部7に遮断弁8aを設けたときも、始動時には閉じて所
定圧力まで昇圧し、昇圧後は貯槽構造物1内の圧力が停
電で急激に減少しようとする時に、供給電力と連動する
信号電流によって自動的に遮断弁8aは締め切り遮断の
作動をするようにしている。可撓膜2が所定ド−ム形状
を呈した後の通常作業時は遮断弁8aは全開している。
【0021】図5は、給気部3の送風機6出口側に取り
付けた逆止弁16の断面説明図で、図6及び図7は、図
6の逆止弁要部を説明するために一部を切除し拡大した
断面説明図であり、図6は、逆止弁の弁体が閉じられた
状態を示し、図7は、逆止弁の弁体が開かれた状態を示
す。逆止弁16の弁箱21は、その流入口を送風機6の
出口と接続し、流出口は貯槽等構造物1に接続して、流
入口と流出口は中仕切りで仕切られ、この中仕切りには
弁体22で塞がれた流路27を設けている。この流路2
7を塞ぐ弁体22は、薄膜体、例えばアルミニウム薄板
やステンレス薄板で弁箱21の中仕切りに設けられたフ
ックからゴム板などの弾性体24を介して吊り下げら
れ、フックを支点として微圧の空気圧で作動し、開閉す
る。弁体22が中仕切りの流路27を塞ぐように押圧さ
れる弁座23には、肉厚柔軟材、例えば独立気泡のポリ
ウレタン材等のシ−ル25を取付け、弁体22が微圧で
接したとしても、確実に気密シ−ルする。
【0022】なお、シ−ル25を介して弁体22が弁座
23に押圧された時に弁体22が変形するときは、図示
省略したが、弁座23裏面に流路27を横断するように
補強用のバックステーを取り付けて、弁体22が変形す
ることなく均一な平面体をもって肉厚柔軟材のシ−ル2
5に接するように形成する。
【0023】かくして送風機6からの送風供給空気は、
逆止弁16の構成部材である薄膜体の弁体22を押し開
けて流路27を通り、貯槽等構造物1に送られ、貯槽等
構造物1から送風機6側に逆流しようとする流出空気
は、流路27を塞ぐ弁体22で遮られる。この逆止弁1
6は、流路27を塞ぐ弁体22が非常に軽く、微圧で開
閉作動をするため、貯槽等構造物1内の圧力と送風機6
からの送風圧力の差を小さくして貯槽等構造物1に空気
供給でき、微妙なコントロ−ルで貯槽等構造物1内の圧
力を調整して、貯槽等構造物1上部の可撓膜2で形成す
るド−ム形状を所定形状に維持することができる。
【0024】図8及び図9は、排気部7に取り付けた空
気排出弁8に備えた安全弁の断面説明図で、図8は、安
全弁が閉じた状態を示し、図9は、安全弁が開いた状態
を示す。安全弁17はその弁箱31が、ダイヤフラムの
弁体32で気密に二室に仕切られ、二室に仕切られた一
方の室33には、貯槽等構造物1に接続された流入口3
4と遮断弁8aに接続された流出口35を設け、二室に
仕切られた他方の室36には、貯槽等構造物1に接続さ
れた流入口37と大気開放される流出口38を設け、こ
の他方の室36の流入口37と流出口38の間にダイヤ
フラムの弁体32で閉塞された経路39を設ける。この
経路39を閉塞するダイヤフラムの弁体32は、加圧具
40で押圧している。
【0025】貯槽等構造物1から排出される空気は、通
常、一方の室33の流入口34、流出口35を通って遮
断弁8aから出される。しかし、何らかの原因によって
貯槽等構造物1に多量の空気が供給されたり、台風等で
外気圧が異常に低下したり、直射日光等で加温されて貯
槽等構造物1内部が異常に昇圧すると、安全弁17が働
き、その昇圧した空気を、遮断弁8からだけでは排気し
きれなくなり、この排気しきれなくなった空気の圧力で
他方の室36から加圧具40にて押圧されたダイヤフラ
ムの弁体32が押し上げられて経路39を開口し、この
排気しきれなくなった空気は開けられた経路39を通っ
て流出口38から大気中へ放出される。
【0026】経路39を開口して空気を大気に放出させ
る圧力の調整は、ダイヤフラムの弁体32を押圧してい
る加圧具40で調節し、この加圧具40は梃子形式の図
8および図9や図示省略した重り形式、バネ形式などの
加圧具とし、貯槽等構造物1の上にド−ム形状に形成し
た可撓膜2の形状を維持し得る圧力値とする。図5の実
施例では、安全弁17と貯槽等構造物1との接続を大口
径の配管で貯槽等構造物1と二室に仕切った他方の室3
6の流入口37を接続し、大口径の配管から小口径の配
管を分岐して一方の室33の流入口34に接続している
が、一方の室33の流入口34と他方の室36の流入口
37それぞれを貯槽等構造物1に直接接続してもよい。
【0027】
【発明の効果】この発明は、以下に記載する効果を奏す
る。給気部側での空気流出を遮断する逆止弁と排気部側
の空気排出弁を閉じて、貯槽等構造物を密閉すると、万
一停電で給気できなくても密閉圧力で貯槽等構造物上部
の可撓膜のド−ム形状を維持できて安全であり、貯槽等
構造物内部の圧力が安定しているときは給気駆動を休む
ことができてランニングコストが低減する。また常時は
貯槽等構造物の内外圧力の差圧検知信号により送風機の
回転数を変化させて送風量を制御しながら連続送風し、
かつ内外圧力の差圧検知信号を受けて開度操作弁による
排出量を調整しながら連続排風すると、経済的な給排気
の下に可撓膜体の形状維持が行われる。給気部、圧力発
信部及び圧力指示調節計を少なくとも独立に二系統設
け、排気部と前記少なくとも独立に設けた二系統に電力
供給する電源を非常用発電機を備えた電源を含み複数設
けて切替部で制御運転するので、始動時には排気部を閉
じて全ての給気部から給気することによって短時間に貯
槽等構造物上部に可撓膜をド−ム形状に形成できて工期
短縮となり、いずれかに故障が発生したり、停電になっ
たとしても即時に他の系統が稼働し、ド−ム形状を壊す
ことなく安全に作業を継続できる。
【0028】送風機出口側と貯槽等構造物の間の逆止弁
は、流路を開閉する薄膜体の弁体を弁箱から弾性体で懸
架し、弁座に肉厚柔軟材のシ−ルを設けているので逆止
弁装置の小型化が図られ、かつ弁体前後の少しの圧力差
で確実に開閉作動し、貯槽等構造物からの空気流出を遮
断して圧力降下による可撓膜のド−ム形状破壊を防ぎ、
貯槽等構造物内に微圧差の空気供給ができ、可撓膜のド
−ム形状を精密な圧力でコントロ−ル出来る。排気部に
排気圧力で作動する安全弁を取り付けると、異常昇圧の
時にも安全弁から空気を緊急放出し安全に可撓膜のド−
ム形状を保つことができる。
【0029】上述の通りこの発明は、エアド−ム工法で
コンクリ−ト製屋根を構築するにあたり、高い圧力下に
密閉された貯槽等構造物内の圧力制御を正確にし、短時
間に可撓膜のド−ム形状を所定形状にするとともにその
形状確保を経済運転で行い、停電等の異常時にも安全が
確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る第1の実施例を示す制御系統説
明図である。
【図2】この発明に係る第2の実施例を示す制御系統説
明図である。
【図3】この発明に係る第3の実施例を示す制御系統説
明図である。
【図4】この発明に係る第4の実施例を示す制御系統説
明図である。
【図5】この発明に係る逆止弁の一実施例を示す断面説
明図である。
【図6】図5の逆止弁の要部を示す一部切除の拡大断面
説明図で、弁体が経路を閉じた状態を示す。
【図7】図5の逆止弁の要部を示す一部切除の拡大断面
説明図で、弁体が経路を開いた状態を示す。
【図8】この発明に係る安全弁の一実施例を示す断面説
明図で、弁体が経路を塞いた状態を示す。
【図9】図8の安全弁の弁体が経路を開けた状態を示す
断面説明図である。
【符号の説明】
1 貯槽等構造物 2 可撓膜 3 給気部 4 インバ−タ 5 モ−タ 6 送風機 7 排気部 8 空気排出弁 8a 遮断弁 8b 開度操作弁 9 圧力発信部 10 検出部 11 変換部 12 発信部 13 圧力指示調
節計 14 電源 15 切替部 16 逆止弁 17 安全弁 21 逆止弁の弁箱 22 逆止弁の弁
体 23 逆止弁の弁座 24 弾性体 25 シ−ル 27 流路 31 安全弁の弁箱 32 ダイヤフラ
ムの弁体 33 一方の室 34 一方の室の
流入口 35 一方の室の流出口 36 他方の室 37 他方の室の流入口 38 他方の室の
流出口 39 経路 40 加圧具

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯槽等構造物への給気と該構造物からの
    排気を調節して生じる該構造物内の空気圧を受けた可撓
    膜で該構造物上部をド−ム形状に被覆し、そのド−ム形
    状の可撓膜上面にコンクリ−トド−ム屋根を構築するエ
    アド−ム工法において、貯槽等構造物内外圧力の差圧検
    知信号を受けて供給電力の周波数を変換するインバ−タ
    によって送風機のモ−タ回転数を制御しながら逆止弁を
    介して貯槽等構造物へ連続して給気する給気部と、遮断
    弁からなる空気排出弁を介して所定量を貯槽等構造物か
    ら連続して排気する排気部を設置して、可撓膜のド−ム
    形状を維持するように前記貯槽等構造物内の圧力制御す
    ることを特徴とするエアド−ム工法の空圧制御システ
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1の排気部を遮断弁からなる空気
    排出弁と貯槽等構造物内の所定圧以上の空気を排気する
    安全弁で形成したことを特徴とするエアド−ム工法の空
    圧制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項1の排気部を貯槽等構造物内外圧
    力の差圧検知信号を受けて弁の開度を調節する開度操作
    弁からなる空気排出弁で形成したことを特徴とするエア
    ド−ム工法の空圧制御システム。
  4. 【請求項4】 貯槽等構造物上部を、給気と排気を調節
    した貯槽等構造物内の空気圧を受けた可撓膜でド−ム形
    状に被覆し、そのド−ム形状の可撓膜上面にコンクリ−
    トド−ム屋根を構築するエアド−ム工法において、供給
    される電力の周波数を変えることによって送風機を駆動
    するモ−タの回転数を変換しながら逆止弁を介して前記
    貯槽等構造物内に空気を連続して供給する給気部と、貯
    槽等構造物内から所定量の空気を連続して排出する空気
    排出弁を備えた排気部と、前記給気部を制御するために
    貯槽等構造物内外の圧力状態を検出し電気信号に変えて
    発する圧力発信部と、圧力発信部からの信号を演算処理
    して給気部にコントロ−ル信号を送る圧力指示調節計を
    設け、これらの内、圧力指示調節計と圧力発信部と給気
    部からなる一組の空圧制御系を独立に複数系統設けると
    ともに、少なくとも一つは非常用発電機を備えた電源と
    して前記排気部と独立に複数系統設けた空圧制御系とに
    電力供給する電源を複数設け、かつ前記排気部と独立し
    た空圧制御系と電源は相互に接続した切替部で制御運転
    することを特徴とするエアド−ム工法の空圧制御システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2または請求項
    3記載の給気部の送風機出口側の逆止弁は、弁箱内に弾
    性体を介して垂下する薄膜体の弁体と、弁箱内の流路周
    縁部の弁座と、その弁座に取付けた柔軟材のシ−ルとで
    形成し、貯槽等構造物への給気時には弁体がシ−ルを取
    付けた弁座から離反し、給気停止時には弁体が逆流しよ
    うとする空気圧によってシ−ルを取付けた弁座に押し付
    けられるように形成したことを特徴とするエアド−ム工
    法の空圧制御システムの逆止弁装置。
  6. 【請求項6】 請求項2の排気部に取付ける安全弁
    は、加圧具で押さえられたダイヤフラムの弁体によって
    弁箱が二室に仕切られ、この二室に仕切った一方の室に
    は、貯槽等構造物からの排気の流入口と、空気排出弁に
    接続した排気の流出口を設け、前記二室に仕切った他方
    の室には、貯槽等構造物からの排気の別の流入口と、こ
    の別の流入口と連通する排気の別の流出口を結ぶ経路に
    前記加圧具で押さえられたダイヤフラムの弁体で閉塞さ
    れた経路を設け、前記加圧具で押さえられたダイヤフラ
    ムの弁体を前記二室に仕切った他方の室の圧力で押し上
    げて閉塞していた経路を開け、前記二室に仕切った一方
    の室から流出しきれない前記貯槽等構造物からの排気を
    この開けられた経路を介して流出する如く形成したこと
    を特徴とするエアド−ム工法の空圧制御システムの安全
    弁装置。
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