JP2772873B2 - ばら積み船のアンローディング・システム - Google Patents

ばら積み船のアンローディング・システム

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JP2772873B2
JP2772873B2 JP3014798A JP1479891A JP2772873B2 JP 2772873 B2 JP2772873 B2 JP 2772873B2 JP 3014798 A JP3014798 A JP 3014798A JP 1479891 A JP1479891 A JP 1479891A JP 2772873 B2 JP2772873 B2 JP 2772873B2
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watertight
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gate
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望 豊田
三樹男 飯尾
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株式会社 三井三池製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はばら物輸送船のうち、貨
物室隔離型構造のものにおける自動化されたばら物貨物
のアンローディング・システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の貨物室隔離型でないばら積み船は
図4乃至図7に示すごとく、貨物室とコンベア等が収納
される外側室とに大きく区分されてはいるが、両者間は
完全に隔離されていない。特に貨物室底部の排出部分は
処理物が液体でなく、粉粒体又は塊状物である関係上、
完全密封式ではない。
【0003】上記図4及び図5において、ばら物貨物船
1の船体内に複数の貨物室2が仕切3によって区分さ
れ、この貨物室2の下部には勾配付き底部4が形成さ
れ、そしてこの底部4の最低域には切出装置5が設けら
れている。切出装置5の下方の外側室6には集合コンベ
ア7を介して切出しコンベア8が設けられている。また
外側室6の一方の端部には切出しコンベア8から貨物A
を受け取り、船上に搬送する垂直輸送用コンベア9が設
けられていて、貨物Aを船上に設けられた水切用コンベ
ア10に搬送するようになっている。
【0004】また、図6及び図7は前記従来例の変形タ
イプであり、ばら物輸送船1の船体内で複数の貨物室2
が左右に隔てて配設されていて、その間に切出しコンベ
ア8からの貨物Aを船上に搬送する傾斜輸送用コンベア
9aが設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、このよう
な従来の貨物船では一旦衝突して船体の一部に穴があい
た場合には、海水はそこから船内に浸水し、ついには船
内全部を満たすことになり、結果として船は沈没する危
険があった。かかる問題に対処するため、種々の船体構
造が検討されているが、この新しい貨物室隔離型構造の
ばら積み貨物船に不可欠なアンローディング・システム
の開発が要請されている。
【0006】本発明はかかる事情に鑑みて完成されたも
のであり、塊状、粒状、粉状、低流動性のばら物を運搬
する貨物船であって、衝突して船体の一部が破壊されて
も、水が船内全体に進入して沈没することのないよう船
内をいくつもの相互に完全隔離された部屋に区分された
貨物室隔離型としたばら積み貨物船のアンローディング
・システムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】 本発明は上記の目的を
達成するために、貨物室隔離型ばら積み船におけるアン
ローディング・システムにおいて、前記船内を隔離板に
より外側室と内側室とに区分し、該内側室を仕切によっ
て複数に区分された貨物室とし、該隔離された各貨物室
の下部には対向する勾配付き底部が形成され、この各勾
配付き底部上には楔状の突起が多数配設されたストロー
ク式リクレーマが配設され、該ストローク式リクレーマ
は船体の外側室に設けられた往復シリンダによって水密
シールを介して前記勾配付き底部に沿って往復摺動可能
とし、該底部の最低域に設けられたスクリューウコンベ
アからなる払出装置を介して開閉が自動制御される水密
ゲートが設けられていて、船体衝突の際は自動制御され
る水密ゲートを閉塞して前記貨物室全部を水密構造と
し、また該水密ゲートの直下の前記外側室に設けられた
切出しコンベアから船上に設けられた水切りコンベアま
での一連のコンベアを具備してなることを特徴としてお
り、互いに完全隔離板で仕切られてなる内側室と外側室
とから構成されたばら積み船において、内側室は外側室
に比べて十分広く、貨物室として使用され、幾つかに仕
切られた貨物室の各室の勾配付き底部に設けられた水密
ゲートと、その水密ゲート直下に位置する外側室内に設
置された切出しコンベアから船上の水切りコンベアまで
の一連のコンベアとからなるセルフアンローディング・
システムである。これら一連のコンベアは連通した外側
室内に配設されていて、そのスペースは内側室に比べ小
さい。
【0008】
【作用】 上記の構成によると、ばら積みされた貨物の
アンローディングに際し、底部のリクレーマがシリンダ
の往復運動に伴い往復運動し、貨物は強制的に中央の払
出部へ移動されていく。さらに払出し部の水密ゲートが
自動制御により開き、そこから下の切り出しコンベアへ
貨物が落ち、船外へ自動的に運ばれる。ここで、リクレ
ーマとシリンダは円形の軸で連結されているから、シー
ルが完全である。また、上記水密ゲートは閉時のシール
が完全な自動制御弁であるため船体衝突の際には、運転
室におけるスイッチ操作によって全水密ゲートが自動制
御されて閉弁し貨物室全部が水密構造となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る一実施例を図面を参照し
て説明する。本実施例において前記従来例と同一または
同等部分には同一符号を付して示し、詳細な説明は省略
する。図1及び図2は本実施例を示しており、図1は横
断面図であり、図2は1つの貨物室の拡大縦断面図であ
る。
【0010】本実施例はばら物貨物船1の船体内に隔離
された壁2aからなる内側室である貨物室2が仕切3に
よって複数に区分され、この貨物室2の下部には勾配付
き底部4が形成され、この各勾配付き底部4上には楔状
の突起が多数配設されたストローク式リクレーマ11が
配設されており、このリクレーマ11は船体1に設けら
れた往復シリンダ12によって上記底部4に沿って往復
摺動する。往復シリンダ12はリクレーマ11とはピス
トンロッド12aによって連結されており、ピストンロ
ッド12aと貨物室2の壁2aとは水密シール13によ
って完全にシールされている。
【0011】上記リクレーマ11は幅一定の長方形板状
をなし、上面は楔状の突起が多数配設されているから一
方向のみにばら物を移動させる機能を有する。その下面
は貨物室底部と摺動するため平滑に形成されている。図
3に示すように往復シリンダ12はリクレーマ11一個
につき一個あれば足り、水密シール13の軸シールはO
リングなど円形軸用シールなら何でも良い。
【0012】底部4の最低域にはスクリューウコンベア
等からなる払出装置14を介して開閉が自動制御される
水密ゲート15が設けられており、この水密ゲート15
の直下の外側室6には切出しコンベア8が配設されてい
る。水密ゲート15はバタフライ弁、仕切弁等で形成さ
れ、電動式、油圧式などの自動化されたものがよい。な
お、符号16は案内体、符号17は補強板である。
【0013】次に、本実施例の作動を説明すると、ばら
積みされた貨物Aのアンローディングに際し、貨物室底
部4のリクレーマ11がシリンダ12のロッド12aに
よって往復運動し、貨物Aは強制的に中央の払出部へ移
動される。さらに払出し部のスクリューウコンベア等か
らなる払出装置14により水密ゲート方向に送られ、水
密ゲート15が自動的に開き、そこから下の切り出しコ
ンベア8へ貨物Aが落ち、各種のコンベアを経て船外へ
自動的に運ばれる。ここで、リクレーマ11と往復シリ
ンダ12は断面円形のピストンロッド12aで連結され
ているから、シールが容易である。
【0014】また、上記水密ゲート15は閉時のシール
が完全な自動制御弁であるため船体衝突の際には、運転
室における人手によるスイッチオンにて全水密ゲートを
一斉に閉弁して貨物室全部を水密構造にできる。
【0015】さらに、図8は他の実施例を示しており、
本実施例では切出しコンベア8aが仕切板3ごとに分断
され、水密ゲート15からの貨物Aは切出しコンベア8
aからホッパ18を介して次の切出しコンベア8bに送
られるようになっている。
【0016】
【発明の効果】 上述したように本発明によれば、各貨
物室は船体から完全に隔離され、しかも勾配付き底部に
設けられたストローク式リクレーマを作動する往復シリ
ンダのピストンロッド及び底部の最低域に設けられた排
出用のゲートが自動制御される水密ゲートにより各貨物
室を完全水密にできるから、たとえ衝突によって船体の
一部が破壊されても貨物室全部が水密構造であり船体の
沈没は十分避けられるとともに、前記貨物室下側の船底
に設けられた切出しコンベアから船上に設けられた水切
りコンベアまでの一連のコンベアとも各貨物室とは完全
に隔離されているから、容易に、かつ迅速にダメージ対
策を実施できる。さらに、各勾配付き底部上には楔状の
突起が多数配設されたストローク式リクレーマが配設さ
れ、該ストローク式リクレーマは船体の外側室に設けら
れた往復シリンダによって水密シールを介して前記勾配
付き底部に沿って往復摺動可能としたから、勾配付き底
部の全面からばら物貨物を底部の最低域に設けられたス
クリューウコンベアからなる払出装置に完全に掻き集め
ることができ、水密ゲートの直下の前記外側室に設けら
れた切出しコンベアから船上に設けられた水切りコンベ
アまでの一連のコンベアによって効率的な荷揚げができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の横断面の説明図であ
る。
【図2】同じく一部縦断面の説明図である。
【図3】往復シリンダの水密部の拡大斜視図である。
【図4】従来例の縦断面の説明図である。
【図5】同じく横断面の説明図である。
【図6】他の従来例の縦断面の説明図である。
【図7】同じく横断面の説明図である。
【図8】 他の実施例の横断面の説明図である。
【符号の説明】
1 船体 2 貨物室 2a 貨物室の壁 3 仕切板 4 勾配付き底部 6 外側室 8 切出しコンベア 9 垂直輸送用コンベア 10 水切用コンベア 11 リクレーマ 12 往復シリンダ 12a ピストンロッド 13 水密シール 14 払出装置 15 水密ゲート A 貨物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−15195(JP,A) 特開 昭60−86335(JP,A) 実開 昭52−2790(JP,U) 特公 昭58−45393(JP,B2) 実公 昭55−44713(JP,Y2) 実公 昭55−30797(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貨物室隔離型ばら積み船におけるアンロ
    ーディング・システムにおいて、前記船内を隔離板によ
    り外側室と内側室とに区分し、該内側室を仕切によって
    複数に区分された貨物室とし、該隔離された各貨物室の
    下部には対向する勾配付き底部が形成され、この各勾配
    付き底部上には楔状の突起が多数配設されたストローク
    式リクレーマが配設され、該ストローク式リクレーマは
    船体の外側室に設けられた往復シリンダによって水密シ
    ールを介して前記勾配付き底部に沿って往復摺動可能と
    し、該底部の最低域に設けられたスクリューウコンベア
    からなる払出装置を介して開閉が自動制御される水密ゲ
    ートが設けられていて、船体衝突の際は自動制御される
    水密ゲートを閉塞して前記貨物室全部を水密構造とし、
    さらに該水密ゲートの直下の前記外側室に設けられた切
    出しコンベアから船上に設けられた水切りコンベアまで
    の一連のコンベアを具備してなることを特徴としたばら
    積み船のアンローディング・システム。
JP3014798A 1991-01-14 1991-01-14 ばら積み船のアンローディング・システム Expired - Lifetime JP2772873B2 (ja)

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