JP2772671B2 - 水酸化マグネシウム粒子 - Google Patents

水酸化マグネシウム粒子

Info

Publication number
JP2772671B2
JP2772671B2 JP1112584A JP11258489A JP2772671B2 JP 2772671 B2 JP2772671 B2 JP 2772671B2 JP 1112584 A JP1112584 A JP 1112584A JP 11258489 A JP11258489 A JP 11258489A JP 2772671 B2 JP2772671 B2 JP 2772671B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnesium hydroxide
hydroxide particles
weight
coating layer
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1112584A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02293316A (ja
Inventor
良弘 乾澤
良一 清水
康央 亀井
之彦 浅野
敬一 相川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UBE MATERIARUZU KK
Ube Corp
Original Assignee
UBE MATERIARUZU KK
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UBE MATERIARUZU KK, Ube Industries Ltd filed Critical UBE MATERIARUZU KK
Priority to JP1112584A priority Critical patent/JP2772671B2/ja
Publication of JPH02293316A publication Critical patent/JPH02293316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2772671B2 publication Critical patent/JP2772671B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Fireproofing Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、水酸化マグネシウム粒子に関する。さらに
詳しくは、本発明は、熱可塑性樹脂の充填剤、特に難燃
化剤として有利に使用される水酸化マグネシウム粒子に
関する。
[発明の背景] 従来から、熱可塑性樹脂に配合する難燃化剤として、
水酸化マグネシウムを使用することが知られている。上
記水酸化マグネシウム粒子を難燃化剤として配合して得
られる難燃性樹脂は、燃焼しても有害ガスあるいは腐食
性ガスを発生せず、分子中にハロゲン分子を有する難燃
性樹脂あるいはハロゲン系難燃化剤を配合して得られる
樹脂に比較して安全であるので、電気部品、電線外被材
およびケーブル外被材などの用途に広く用いられてい
る。
水酸化マグネシウム粒子を熱可塑性樹脂に配合して難
燃性を得るためには、該樹脂100重量部に対して水酸化
マグネシウム粒子を例えば50重量部程度充填する必要が
あり、さらに充分な難燃性を得るためには数重量倍程度
まで充填しなければならない。ところが、水酸化マグネ
シウムは水酸基を有しており親水性であるので、水酸化
マグネシウム粒子は、有機高分子体である熱可塑性樹脂
に対する分散性が低く、該樹脂に上述の量にて充填した
場合には、樹脂の耐衝撃性、引張強伸度などの機械的特
性、および成形加工性(通常、メルトインデックスで表
わされる)が低下する傾向がある。
そこで、上述の水酸化マグネシウム粒子を難燃化剤と
して配合して得られる難燃化熱可塑性樹脂の問題点を解
決するために、水酸化マグネシウムなど水酸基を有する
金属化合物の表面を界面活性剤で被覆(コーティング)
することが提案されている。たとえば、特開昭52−3026
2号公報には、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネ
シウム、ハイドロタルサイト類似化合物など表面が正に
帯電している粉体の表面に、アルキル硫酸、アルキルア
リールスルホン酸、高級脂肪酸のアルカリ金属塩などア
ニオン系表面活性剤を化学吸着させてモノレイヤー(単
分子の薄層)を形成することにより上記の粉体表面を親
油性(疎水性)化する技術が開示されている。上記公報
の記載によれば、粉体表面を界面活性剤で親油性化する
ことにより、該粉体の熱可塑性樹脂に対する分散性を改
良することができるとされている。
しかしながら、本発明者の検討によれば、上記の方法
により粉体の熱可塑性樹脂に対する分散性はある程度改
良できるものの、該粉体を配合した熱可塑性樹脂は成形
加工性が低減する傾向があることが判明した。熱可塑性
樹脂の成形加工性が低減すると、例えば押出成形により
ケーブル外被材を製造する際に、スクリュー負荷電流が
上昇するので押出成形速度を低下させざるを得ず、製造
コストの上昇につながるという問題がある。
そこで、熱可塑性樹脂に大量に配合された場合に該樹
脂の成形加工性を低下させることのない、水酸化マグネ
シウム粒子の開発が望まれる。
[発明の目的] 本発明の目的は、配合された熱可塑性樹脂において良
好な成形加工性が得られる水酸化マグネシウム粒子を提
供することにある。
[発明の要旨] 本発明者は、配合された熱可塑性樹脂の成形加工性を
低下させることのない水酸化マグネシウム難燃化剤につ
いて、検討を重ねた。その結果、水酸化マグネシウム粒
子の表面に高級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる中間被
覆層を介して、ゴム状ポリマーを含む被覆層を形成し、
該粒子を熱可塑性樹脂に配合することによって、樹脂と
水酸化マグネシウム粒子との間の滑り性が改良され、良
好な成形加工性を有する樹脂が得られることを見出し、
本発明を完成させた。
本発明は、高級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる中間
被覆層を介して、ゴム状ポリマーを含む被覆層が形成さ
れていることを特徴とする水酸化マグネシウム粒子にあ
る。
本発明の水酸化マグネシウム粒子の好ましい態様は以
下の通りである。
(1)上記水酸化マグネシウム粒子が、平均粒子径が0.
2〜10μmの範囲にあり、BET比表面積が30m2/g以下の粒
子であること。
(2)上記ゴム状ポリマーが、天然ゴム、または合成ゴ
ムであること。
(3)上記ゴム状ポリマーを含む被覆層が、ゴム状ポリ
マー100重量部に対して0.1重量部以上の量にてアルキル
フェノール・ホルムアルデヒド樹脂を含むこと。
(4)上記ゴム状ポリマーを含む被覆層が、ゴム状ポリ
マー100重量部に対して0.1〜50重量部の範囲にてアルキ
ルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂を含むこと。
[発明の効果] 本発明の水酸化マグネシウム粒子は、ゴム状ポリマー
を含む被覆層を有するので、熱可塑性樹脂に配合した際
に、該粒子と樹脂との界面において良好な滑り性が得ら
れる。また、上記のゴム状ポリマーを含む被覆層は、高
級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる中間被覆層を介して
水酸化マグネシウムの表面に設けられているため、水酸
化マグネシウム表面への親和性が高く、被覆層の水酸化
マグネシウム粒子表面からの離脱が発生しにくいという
利点を持つ。従って、上記水酸化マグネシウム粒子を配
合した熱可塑性樹脂は、高いメルトインデックスを示
し、良好な成形加工性が得られる。
さらに、上記水酸化マグネシウム粒子を配合した熱可
塑性樹脂は、従来公知の水酸化マグネシウム粒子を充填
として使用した熱可塑性樹脂と同等の難燃性、および機
械的特性が得られる。
[発明の詳細な記述] 本発明の水酸化マグネシウム粒子は、粒子表面にゴム
状ポリマーを含む被覆層を有することを特徴とする。
上記粒子の原料として使用する水酸化マグネシウム粒
子に特に限定はないが、平均粒子径が0.2〜10μmの範
囲にあり、BET比表面積30m2/g以下の粒子であること
が、樹脂に対する分散性、および該粒子を配合した樹脂
組成物の成形加工性あるいは機械的特性の点で好まし
い。
上記原料として使用する水酸化マグネシウム粒子は、
その形状が厚みのある六角板状であって、BET比表面積1
0m2/g以下、ブレーン比表面積5m2/g以下、嵩密度0.2〜
0.6g/cm3、および、吸油量25〜40ml/100gの範囲の粒子
であることがさらに好ましい。
上記ゴム状ポリマーは、重量平均分子量が約5000以上
の天然ゴム、合成ゴムから選ばれる少なくとも一種のゴ
ム状ポリマーであることが好ましい。上記合成ゴムとし
て、例えば、シス−1,4−ポリイソプレン、スチレン−
ブタジエン共重合体、カルボキシ変性スチレン−ブタジ
エン共重合体、カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体およびエチレン−プロピレン共重合体な
どを挙げることができる。
上記ゴム状ポリマーは、アルキルフェノール・ホルム
アルデヒド樹脂を含んでいることが好ましい。上記アル
キルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂は粘着性付与剤
として作用するので、水酸化マグネシウム粒子に対する
上記ゴム状ポリマーの親和性を向上させる効果がある。
上記アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂の含有
量は、上記ゴム状ポリマー100重量部に対して、通常は
0.1重量部以上、好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ま
しくは0.1〜10重量部の範囲である。
また、本発明の水酸化マグネシウム粒子は、上記ゴム
状ポリマーを含む被覆層が、水酸化マグネシウム粒子表
面に高級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる被覆層を介し
て形成されていることが好ましい。
水酸化マグネシウム粒子は、前述のとおり親水性であ
るので、上記原料となる水酸化マグネシウム粒子の表面
に高級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる被覆層を形成す
ることによりその表面が疎水化され、該粒子表面とゴム
状ポリマーとの親和性が高くなるので、ゴム状ポリマー
を含む被覆層を有利に形成することができる。
上記高級脂肪酸のアルカリ金属塩としては、炭素数10
〜18の高級脂肪酸のナトリウム塩またはカリウム塩であ
ることが好ましく、たとえば、オレイン酸、ステアリン
酸、バルミチン酸、およびラウリル酸などのナトリウム
塩またはカリウム塩を挙げることができる。上記高級脂
肪酸のアルカリ金属塩は単独で用いてもよく、二種以上
を混合してもよいが、ステアリン酸ナトリウムまたは、
オレイン酸ナトリウムを用いることが特に好ましい。上
記高級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる被覆層は、従来
公知の方法(例えば、特開昭52−30262号公報参照)を
用いて形成することができる。
また、上述の原料となる水酸化マグネシウム粒子表面
に形成される高級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる被覆
層は、高級脂肪酸のアルカリ金属塩の代りに、シランカ
ップリング剤、チタンカップリング剤、または、アルミ
カップリング剤などからなる被覆層であってもよい。
本発明の水酸化マグネシウム粒子は、次に述べる方法
により有利に製造することができる。
まず、前記の原料となる水酸化マグネシウム粒子5〜
70重量%を含む水懸濁液(スラリー)を調製する。
上記原料となる水酸化マグネシウム粒子の表面を疎水
化処理する場合には、たとえば、原料となる水酸化マグ
ネシウム粒子1〜50重量%を含むスラリーに前記高級脂
肪酸のアルカリ金属塩を粉末または水スラリーの形に
て、上記原料となる水酸化マグネシウム粒子100重量部
に対して0.5〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割
合で添加し、50〜100℃の温度範囲にて3〜300分撹拌し
た後、濾過、水洗することにより行なうことができる。
上述の疎水化処理(高級脂肪酸のアルカリ金属塩からな
る被覆層の形成)を行なった水酸化マグネシウム粒子は
一旦乾燥したのち、前述の本発明の水酸化マグネシウム
粒子の原料として、5〜70重量%のスラリーとすること
が好ましい。
次に、上述のスラリーに前記ゴム状ポリマーを、上記
原料となる水酸化マグネシウム粒子100重量部に対し
て、ゴム固形分として0.2〜10重量部となる範囲にて添
加し、1〜30分撹拌混合後、濾過、乾燥することによ
り、表面にゴム状ポリマーを含む被覆層を有する水酸化
マグネシウム粒子が得られる。上記ゴムの添加量が、ゴ
ム固形分として0.2重量部未満の場合には上記水酸化マ
グネシウム粒子を樹脂に配合した際に成形加工性を充分
に改良することができないことがあり、10重量部より多
く添加しても成形加工性を改良する効果は向上しない。
上述の製造方法によって得られる水酸化マグネシウム粒
子は、凝集状態にて得られることが多いので、上記乾燥
処理ののち、解砕することが好ましい。
上記ゴム状ポリマーは、ラテックスの形態であること
が好ましい。ゴム状ポリマーをラテックスの形態にて用
いることにより、水酸化マグネシウム粒子表面に均一な
被覆層が形成され、熱可塑性樹脂に対する分散性に優れ
た粒子が得られる。
また、本発明の水酸化マグネシウム粒子は、原料とな
る水酸化マグネシウム粒子をスラリーにすることなく、
トルエン、キシレン、クロロホルムなどの有機溶剤を媒
体としたゴム状ポリマー溶液と混合したのち、溶媒を減
圧乾燥、熱風乾燥など通常の方法で除去し、乾燥するこ
とによって製造してもよい。
上記ゴム状ポリマーのラテックスまたは、有機溶媒溶
液は、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂をゴ
ム固形分に対して前述の範囲にて含んでいることが好ま
しい。
なお、上述のゴム状ポリマーを含む被覆層は、水酸化
マグネシウム粒子の表面に有利に形成することができる
が、水酸化マグネシウム粒子以外に、水酸化アルミニウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、および、ハイドロタルサ
イトなどの一般に熱可塑性樹脂の充填剤として使用され
る粒子であって、表面が正に帯電している粒子の表面に
形成することもできる。
本発明の水酸化マグネシウム粒子は、熱可塑性樹脂の
充填剤、特に難燃化剤として、難燃性樹脂組成物を製造
する用途に有利に使用することができる。上記水酸化マ
グネシウム粒子を難燃化剤として使用する場合には、熱
可塑性樹脂100重量部に対して、上記粒子を通常50重量
部以上、好ましくは50〜300重量部配合することが好ま
しい。
上記水酸化マグネシウム粒子の配合量が、上記熱可塑
性樹脂100重量部に対して50重量%未満であるときには
樹脂に対する難燃化効果が低く、また500重量部をこえ
る場合には上記難燃性樹脂組成物の成形加工性および機
械的強伸度が不十分になる傾向がある。
上記水酸化マグネシウムを配合する熱可塑性樹脂は、
ポリオレフィン系樹脂であることが好ましく、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、および、各種エチレンコポリマ
ー、たとえば、エチレン−ブテンコポリマー、エチレン
−プロピレンコポリマー、エチレン−アクリル酸エチル
コポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレ
ン−メタクリル酸メチルコポリマーなどを挙げることが
できる。上記の樹脂は、単独で用いてもよく、二種以上
を混合して用いてもよい。
本発明の水酸化マグネシウム粒子は、その粒子表面に
ゴム状ポリマーを含む被覆層を有するので、上記熱可塑
性樹脂に配合された際に、粒子と樹脂との界面において
良好な滑り性が得られ、加熱成形時に高いメルトインデ
ックスを示す。
上記の難燃性樹脂組成物は、上記水酸化マグネシウム
粒子を前記熱可塑性樹脂に前述の範囲の量にて配合し、
バンバリーミキサー、ブラベンダープラストグラフ、二
軸押出機、ロールなどの通常混練装置を用いて加熱溶融
・混練することにより、製造することができる。上記難
燃性樹脂組成物は、前記水酸化マグネシウム粒子の他
に、架橋剤、酸化防止剤、滑剤、軟化剤および分散剤な
ど、一般に熱可塑性樹脂組成物に使用される充填剤、添
加剤などを含んでいてもよい。
次に、実施例および比較例を示す。
[実施例1] 平均粒子径1μm、BET比表面積6m2/gの水酸化マグネ
シウム粒子1.0kgを含む水スラリー20を調製し、該ス
ラリーにステアリン酸ナトリウム20gを添加し、70℃に
て1時間撹拌した後、固形分を濾過洗浄した。
次いで得られた粒子を再び全量5のスラリーとし、
該スラリー中のステアリン酸ナトリウム処理水酸化マグ
ネシウム粒子に対し、ゴム固形分割合が5重量%となる
よう、天然ゴムラテックス(固形分61重量%)を添加
し、10分間撹拌混合後、110℃にて48時間乾燥し、解砕
して、水酸化マグネシウム粒子を得た。上記粒子は、粒
子表面にステアリン酸ナトリウムからなる被覆層を介し
て、天然ゴムからなる被覆層が形成されていた。
上記水酸化マグネシウム粒子の組成、被覆ゴム重量分
率、および、みかけの平均被覆層厚さを第1表に示す。
被覆ゴム重量分率は、上記水酸化マグネシウム粒子の
一定量を100℃にて3時間強熱した後の重量(強熱後の
重量)、および、別に上記水酸化マグネシウム粒子の一
定量をエタノールおよび塩酸で処理して水酸化マグネシ
ウムを溶解し、高級脂肪酸塩をエーテル抽出し、乾固し
て測定した脂肪酸塩吸着量から、次式に従って算出した
値である。
被覆ゴム重量=水酸化マグネシウム粒子重量− (強熱後の重量×Mg(OH)の分子量/MgOの 分子量+脂肪酸塩吸着量) 被覆ゴム重量分率=被覆ゴム重量/水酸化マグ ネシウム粒子重量×100 みかけの平均被覆層厚さは、上記被覆ゴム重量から次
式によって算出した値である。
みかけの平均被覆層厚さ=被覆ゴム重量/(水 酸化マグネシウム粒子重量×ゴムの密度 ×BET比表面積) 次に、ポリエチレン25g(住友化学工業(株)製、商
品名;エクセレンVL100、22.0gと住友化学工業(株)
製、商品名;ポンダインHX8290、3.0gとの混合物)に、
上記水酸化マグネシウム粒子39.4gを添加して、170℃に
加熱されたブラベンダープラストグラフに投入し、回転
数60rpmにて15分間混練し、さらに150℃に加熱されたロ
ールで5分間混練後、シート状にし、160℃で加圧成形
して、厚さ1mmの難燃性樹脂組成物シートを得た。
上記難燃性樹脂組成物シートについて、メルトインデ
ックス(成形加工性の尺度)、引張強さ、伸び、および
酸素指数(難燃性の尺度)を測定した。結果を第2表に
示す。
[実施例2] 実施例1において、ステアリン酸ナトリウムのかわり
にオレイン酸ナトリウムを、天然ゴムラテックスのかわ
りにスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)ラテックス
(日本合成ゴム(株)製、商品名;JSR0598)を用いた外
は、実施例1と同様にして、粒子表面にオレイン酸ナト
リウムからなる被覆層を介して、SBRからなる被覆層が
形成された水酸化マグネシウム粒子を得た。上記水酸化
マグネシウム粒子の組成、被覆ゴム重量分率、および、
みかけの平均被覆層厚さを第1表に示す。
上記水酸化マグネシウム粒子を使用した外は、実施例
1と同様にして難燃性樹脂組成物シートを得た。上記難
燃性樹脂組成物シートについて、メルトインデックス、
引張強さ、伸び、および酸素指数を測定した。結果を第
2表に示す。
[実施例3] 実施例1において、天然ゴムラテックスのかわりにカ
ルボキシ変性アクリロニトリルブタジエン共重合体(NB
R)ラテックス(日本合成ゴム(株)製、商品名;JSR091
0)を用い、ゴム固形分がステアリン酸ナトリウム処理
水酸化マグネシウム粒子に対して3重量%となるように
した外は、実施例1と同様にして、粒子表面にステアリ
ン酸ナトリウムからなる被覆層を介して、NBRからなる
被覆層が形成された水酸化マグネシウム粒子を得た。上
記水酸化マグネシウム粒子の組成、被覆ゴム重量分率、
および、みかけの平均被覆層厚さを第1表に示す。
上記水酸化マグネシウム粒子を使用した外は、実施例
1と同様にして難燃性樹脂組成物シートを得た。上記難
燃性樹脂組成物シートについて、メルトインデックス、
引張強さ、伸び、および酸素指数を測定した。結果を第
2表に示す。
[実施例4] 実施例1において、天然ゴムラテックス固形分100重
量部に対し、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹
脂(田岡化学工業(株)製、商品名;タッキロール130
−G)を1重量部添加した外は、実施例1と同様にし
て、粒子表面にステアリン酸ナトリウムからなる被覆層
を介して、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂
を含む天然ゴムからなる被覆層が形成された水酸化マグ
ネシウム粒子を得た。上記水酸化マグネシウム粒子の組
成、被覆ゴム重量分率、および、みかけの平均被覆層厚
さを第1表に示す。
上記水酸化マグネシウム粒子を使用した外は、実施例
1と同様にして難燃性樹脂組成物シートを得た。上記難
燃性樹脂組成物シートについて、メルトインデックス、
引張強さ、伸び、および酸素指数を測定した。結果を第
2表に示す。
[比較例1] 天然ゴムラテックスを用いなかった外は、実施例1と
同様にして、ステアリン酸ナトリウムからなる被覆層を
有する水酸化マグネシウム粒子を得た。上記水酸化マグ
ネシウム粒子の組成を第1表に示す。
実施例1で使用したものと同じポリエチレン25gに、
上記水酸化マグネシウム粒子37.5gを添加した外は、実
施例1と同様にして難燃性樹脂組成物シートを得た。上
記難燃性樹脂組成物シートについて、メルトインデック
ス、引張強さ、伸び、および酸素指数を測定した。結果
を第2表に示す。
[比較例2] SBRラテックスを用いなかった外は、実施例2と同様
にして、オレイン酸ナトリウムからなる被覆層を有する
水酸化マグネシウム粒子を得た。上記水酸化マグネシウ
ム粒子の組成を第1表に示す。
実施例1で使用したものと同じポリエチレン25gに、
上記水酸化マグネシウム粒子37.5gを添加した外は、実
施例1と同様にして難燃性樹脂組成物シートを得た。上
記難燃性樹脂組成物シートについて、メルトインデック
ス、引張強さ、伸び、および酸素指数を測定した。結果
を第2表に示す。
[物性の評価] 本発明の水酸化マグネシウム粒子を配合したポリエチ
レン樹脂組成物は、従来品と同等の機械的特性(引張強
さおよび伸び)および難燃性(酸素指数)を有し、しか
も、メルトインデックスは従来品よりも高い値を示して
いる。このことから、本発明の水酸化マグネシウム粒子
を配合することによって、樹脂の成形加工性が改良され
ることが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 21/02 C09K 21/02 (72)発明者 亀井 康央 千葉県市原市五井南海岸8番1号 宇部 興産株式会社千葉石油化学工場内 (72)発明者 浅野 之彦 山口県宇部市大字小串1985番地 宇部化 学工業株式会社内 (72)発明者 相川 敬一 山口県宇部市大字小串1985番地 宇部化 学工業株式会社内 (56)参考文献 米国特許4373039(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01F 5/14 - 5/22 C09C 1/02 C09K 21/02 CA

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子表面に、高級脂肪酸のアルカリ金属塩
    からなる中間被覆層を介して、ゴム状ポリマーを含む被
    覆層が形成されていることを特徴とする水酸化マグネシ
    ウム粒子。
JP1112584A 1989-05-01 1989-05-01 水酸化マグネシウム粒子 Expired - Lifetime JP2772671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1112584A JP2772671B2 (ja) 1989-05-01 1989-05-01 水酸化マグネシウム粒子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1112584A JP2772671B2 (ja) 1989-05-01 1989-05-01 水酸化マグネシウム粒子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02293316A JPH02293316A (ja) 1990-12-04
JP2772671B2 true JP2772671B2 (ja) 1998-07-02

Family

ID=14590386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1112584A Expired - Lifetime JP2772671B2 (ja) 1989-05-01 1989-05-01 水酸化マグネシウム粒子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2772671B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4625586B2 (ja) * 2001-02-05 2011-02-02 宇部マテリアルズ株式会社 水酸化マグネシウム粒状物、及び水酸化マグネシウム含有粒状肥料
DE112007002791B4 (de) * 2006-11-21 2020-04-16 Autonetworks Technologies, Ltd. Flammschutzmittel, flammschutzmittelzusammensetzung,verfahren zur herstellung der flammschutzmittelzusammensetzung, isolierter draht und kabelbaum
JP2010111718A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Autonetworks Technologies Ltd 難燃剤、難燃性組成物および絶縁電線
JP5589413B2 (ja) 2010-02-03 2014-09-17 株式会社オートネットワーク技術研究所 難燃剤、難燃性樹脂組成物及び絶縁電線

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4373039A (en) 1980-06-11 1983-02-08 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Elastomer coated fillers and composites thereof comprising at least 60% by wt. of a hydrated filler and an elastomer containing an acid substituent

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4373039A (en) 1980-06-11 1983-02-08 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Elastomer coated fillers and composites thereof comprising at least 60% by wt. of a hydrated filler and an elastomer containing an acid substituent

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02293316A (ja) 1990-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3926299B2 (ja) ポリオレフィンまたはその共重合体用難燃剤
EP0906933B1 (en) Flame retardant resin composition
JP2010168589A (ja) 難燃剤の製造方法
TW201231398A (en) High-aspect-ratio magnesium hydroxide
CN110372941B (zh) 一种高密度聚乙烯管及其制备方法
DE69904353T2 (de) Raucharmes selbstlöschendes elektrisches kabel und flammwidrige zusammensetzung
JP2003129056A (ja) 高い実効表面積を有する難燃剤とその製造方法とそれを含む難燃性樹脂組成物
JP3706208B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JP2772671B2 (ja) 水酸化マグネシウム粒子
JP2007106620A (ja) 流動性ハイドロタルサイト粉体及びその製造方法
WO2017211889A1 (en) Polymer composition, its process of preparation, its use and composition comprising it
JP2001019966A (ja) 難燃剤、難燃性樹脂組成物及びその成形品
WO2005021641A1 (en) Flame retardant polymer composition comprising nanofillers
CN110914351A (zh) 用于减少挥发性有机化合物排放的沉淀碳酸钙
JP3499716B2 (ja) 耐酸性水酸化マグネシウム粒子難燃剤および難燃性樹脂組成物
JP2736545B2 (ja) 水酸化マグネシウム粒子
JPH02293317A (ja) 水酸化マグネシウム粒子
EP0292233A2 (en) Fillers
US4908396A (en) Fillers
JP2002265948A (ja) シランカップリング剤被覆の水酸化マグネシウム系難燃剤とその製造方法及び難燃性樹脂組成物
JPS603417B2 (ja) タルク含有プロピレン系樹脂組成物
JP4106508B2 (ja) 塩素含有樹脂組成物
JP2002053722A (ja) 塩素含有樹脂組成物
JP4875793B2 (ja) プラスチックマグネット組成物
JP4032626B2 (ja) 樹脂組成物およびその製造方法