JP2772488B2 - 多結晶複合セラミック被覆の製造方法及び多結晶複合セラミック成型体の製造方法 - Google Patents

多結晶複合セラミック被覆の製造方法及び多結晶複合セラミック成型体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の第1項は、50〜2150℃の低高温領域における
環境での鉄、軽金属、チタン、合金、耐火物、ファイバ
ーボード、コンクリート、ブロック材等の建築材料、輸
送、製造機器、あるいは貯蔵設備等の基材に、強度脆性
防止、耐腐食性、耐摩耗性、耐熔化性及び高温耐熱性を
付与し、基材の耐久性を著しく助長する、また形状が複
雑な曲面体や三次元的に変化した基材等にも容易に施工
が可能な多結晶複合セラミック被覆の製造方法に関す
る。
従来の単結晶セラミックの接合方法は固相部−気相系
のCVD法、真空蒸着のPVD法、合金を補強材とするメタラ
イズ法等、接合部分に反応合成装置を用いて1000℃以上
の高温を施すものが多い。これ等の方法で得られるセラ
ミックと基材の接合強度、つまり付着性は、金属のもつ
酸化性、相変態現象、また線膨張係数の異相が原因で、
また目視では見えない微細な異物や油、また有機溶液等
による結合力低下に伴う剥離やブリスターが原因で完全
性に欠ける(第1図〜第3図参照)。また、これらの方
法は、高温高圧での融着時における基材の酸化溶損等の
点でも好ましくない。プラズマフレーム中では酸化や分
解が起き易いからである(第4図参照)。
しかしながら、多結晶複合構造である本発明は、加圧
高温融着等を必要とせずに、室温及び低温処理のみでセ
ラミックと金属類、あるいはセラミックと耐火構造物を
強度結合させるものである。
成分内容に関しては、多結晶粒子はマトリックス結合
相を形成し、とりわけ純固溶体はマトリックスを強化
し、均質な微構造をもつ集合体を形成する。
接合方法に関しては、固相・液相系の方法を用い、結
合初期には特に高温を必要としない。懸濁液は室温で蒸
発、凝固し、また塑性流現象が起きる。そして、均質な
核を生成した状態で硬化する。低温では融点の低い酸化
性共融物が生成され、十分な接合強度が得られる。これ
は酸化物の分子(FeO−Al2O3)が基材の空隙内に浸透
し、一次結晶として結合するからである。また、異種物
質からなる第二の相と複数の結晶格子の間で転移格子が
存在するため、更に結合が強化される。しかし、この温
度域では固溶体はマトリックスに凝集状態で存在する。
更に、350〜600℃の酸化段階では結晶水や飽和蒸気が
完全に消失する。限界含水率となるこの温度帯で組織は
気密になり、SiはCo系固溶体表面に原子核を形成し、核
は成長する。つまり結晶の充填がかなり繊密になり、強
固な複合核が形成される。
600〜1000℃の二次 焼段階では反応拡散が始まる。これはマトリックス結合
相の焼固を促し、分散強化粒子の結合を強化する。この
結果セラミックの機械的強度が高められる。また、この
温度域では固溶体成分中の一部溶融した成分が極めて小
さな粒子としてマトリックスから分離し、結晶粒界に沈
積する。この時、沈積した粒子は粒界のすべりを防止す
る。これについては、供試の端片を検査すると複屈折を
示す微細な粒子がマトリックス結晶子の粒界に存在する
ことが明らかにされる。この現象は相平衡状態図にても
分析できる。また、スピネル固溶体は置換固溶体表面に
核を形成し、その結果相境界反応が進み、固相結合は強
化される。これがそれ以降の拡散現象に対する担体とな
る。固溶体強化は靱性を向上させ、遷移状態で生じる熱
応力や衝撃を低下せしめる。この温度域で多結晶複合セ
ラミックは完全に強度結合し、超高温での連続燃焼にお
いても安定した特性を示すものとなる(第5図参照)。
この多結晶複合セラミックは特に従来のセラミックのも
つ大きな問題点を克服する。つまり1350℃での連続燃焼
における熱衝撃、クリープ破壊、組織帯状によるセラミ
ックの硬度低下に対して、また流体腐食等に対しても、
その優れた熱特性及び腐食耐性ゆえに耐久性を助長する
(第6図、第7図参照)。
1300℃以上の炎上段階で組織は固相線の平衡状態とな
るが、ある量は均質で溶融しないが、低融点化合物は溶
融し始める。この溶融部分ができることによって固相拡
散が進み、高密度の焼結体となる。
本発明は酸化アルミニウムスピネル15〜25%、チタン
酸アルミニウム3〜11%、アルミニウムコバルト固溶体
17〜24%、アルミニウムニッケル固溶体3〜8%、珪素
18〜25%、酸化コバルト4〜10%、珪素鉄15〜24%、炭
化タンタル0.2〜2%、酸化マンガン0.05〜2%、二珪
化モリブデン0.3〜6.6%、及びスピネル固溶体3〜7%
からなる多結晶系複合粉末混合物と、珪酸リチウム水溶
液、あるいはシリカ系化合物溶液とを混合し、更に分散
性珪酸、あるいは懸濁安定剤としてヒドロキシ化合物と
を混合してなる懸濁液を耐熱用ヒートエンジン部材、IC
及びパッケージ、化合物半導体、超音波モーターの摺動
部材、ローター、ステーター、ホットプレート、スリー
ブ、プランジャー、絶縁基板、タービンブレード、シリ
ンダー部品、エンジン部品、ロケットチャンバーノズ
ル、ロケット摺動部品、コンプレッサー摺動部材(ロー
タリー並びにスクロール型)、射出成型用金型、スクリ
ュー、シリンダー、樹脂用金型プレス、光ディスク成型
用金型、海水耐用ベアシリングシール、高温流体用バル
ブ部材、高温ガス用ファン、タンクローリー、護岸コン
クリート、建築用外壁鉄骨、パイプライン等、また鉄、
ステンレス、チタン、アルミニウム、合金、耐火物、パ
ルプ、あるいは繊維などにコーティングまたは含浸する
ことで、金属等の基材の硬度あるいは強度低下を防止
し、断熱性、耐摩耗性、また基材組織の脆性防止等、過
酷な環境下で優れた特性を発揮する多結晶複合セラミッ
ク被覆の製造方法である。
酸化アルミニウムスピネルは純度98%以上で粒径は0.
1〜40μmである。耐熱性と耐腐食性を付与し、化学的
に浸蝕され難く不活性である。酸化アルミニウムスピネ
ルは 焼により混晶スピネルを生成し、結晶間の結合と異相間
の結合を強める。結晶粒径は10μm以下が結晶間の結合
が早い。また、MnOと共融物を生成して、スピネル型結
晶を生成することによって耐衝撃性を高める。
チタン酸アルミニウムは酸化チタンの含有割合が40〜
60%であり、純度は酸化チタン90%以上、酸化アルミニ
ウム99.5%以上、粒径は0.1〜40%μmとする。二種の
合成による共晶型が組成されるため、耐腐食性、靱性が
向上し、曲げ強度も大幅に増大する。但し、チタン酸ア
ルミニムの含有率15%を越えると、表面上硬度は上昇す
るが、複合組織部内の平均硬度は低下する。
アルミニウムコバルト固溶体はコバルトの含有割合が
30〜70%の均一な固相混合物で、粒径は0.1〜40μmと
する。400℃以下の温度では、固溶化したAl−Coの一部
は混合した形で基材の接触部分に沈積し、反応相を形成
して固結する。また、350℃の酸化段階から1200℃の炎
上段階で於て、固溶体成分の一部小粒子はニッケル固溶
体に固溶し、拡散を助長し強度を高める。更に耐摩耗性
及びクリープ強さを付与する。
アルミニウムニッケル固溶体はニッケルの含有割合40
〜70%で、粒径は0.1〜40μmとする。これは他の複合
成分と広く固溶化するため、チタン酸アルミニウムある
いはコバルト固溶体等と作用して延性、靱性を向上さ
せ、遷移状態で生じる熱応力や熱衝撃を低下させる。つ
まり、高温でのクリープ抵抗に著しい効果を与える。ま
た、1200℃までの環境下における耐酸化性、耐腐食疲
労、水素ガス、塩素ガスや塩酸に対する抵抗性をも高め
る(第8図、第9図、第10図参照)。更に、この系のセ
ラミックは強固な化学結合性をもち、しかも真比重が小
さいので軽量化に有効である。
珪素鉄は珪素の含有割合30〜60%で粒径は0.1〜40μ
mとする。Fe成分は低温での蒸発酸化段階でFe−Al−Fe
系金属鉄として下層に沈下し、これにAl−Co−Ni系固溶
体が作用して鉄基材の各層と強度結合する。但し、鉄基
材表面の油性吸着層が5〜10Åの範囲にある場合は、表
面処理を行う必要がある。また、珪素鉄は容積変化が大
きく、過飽和状態になるとコーティング表面に酸化鉄を
析出し、不均一な核が生成されることが多くなるので粒
度は10μm以下が望ましい。
酸化コバルトは含有割合5〜10%で、粒径は0.1〜40
μmとする。酸化コバルトは複合成分の一次結晶結合に
重要な成分であり、固相−液相系結合の際に拡散反応を
促進し、450℃以上の酸化段階では不規則な原子間の橋
かけ結合を促す。つまり結晶格子点にCo系化合物が集ま
り、異った原子配列をもつ結晶間の結合を強固にするの
である。更に、耐硝酸性、延性、靱性等の強化にも優れ
た効果を示す。但し、酸化コバルトの含有率が15%を越
えると微視的な硬度の上昇をもたらすが粒子間の結合力
を弱め層内の平均硬度を低下せしめることがある。
珪素は純度95%以上、粒径は0.1〜40μmとする。珪
素の含有割合が15〜30%の範囲である時に最も、特に高
温での優れた耐酸化性が得られる。また、低温において
もAl2O3系粒子と作用し合い優れた酸化保護膜を形成す
る。但し、珪素の割合が10%以下の範囲では耐腐食、耐
酸化性は劣り、40%を越える範囲では非転移結晶の変態
が進むのでマトリックスとの結合力が低下することがあ
る。
炭化タンタルはタンタルをカーボンブラックで炭化し
たものであり、含有割合は0.3〜2%とする。炭化タン
タルは複合酸化物あるいは珪素との相互作用によって酸
化保護膜を生成し、鉱酸弗化水素等には全く侵害され
ず、高温での連続燃焼に際して優れた熱化学安定性を与
える(第11図参照)。また、炭化タンタルは延性を高め
るため0.3〜2%の含有割合で曲げ強度は7〜10%大き
くなる。更に、コバルト系化合物と共晶を作ることによ
り極めて高い強度、硬度、機械的曲げ強度を付与する。
分散強化剤としての酸化マンガン化合物は含有割合0.
2〜3%が適当であり、粒体混合物の焼結性を高めるこ
とに役立つ。但し、一定量を越えるとガラス層として粒
界に沈積し、荷重軟化温度を低下せしめ、不安定とな
る。
二珪化モリブデンは純度98%、密度95%で、モリブデ
ンの含有割合62%以上、シリケート38%以下の比率が望
ましい。二珪化モリブデンは線膨張係数が高いので、18
20℃迄のコバルト域での熱衝撃抵抗性を高める。500℃
以下では酸化保護膜の生成は少ないが、緻密素地ほど保
護膜の生成が早いので粒径はサブミクロンが適当であ
る。また、可塑性が悪いので10重量%を越えると異相結
合が低下する。
スピネル型固溶体は含有割合3〜10%とする。これは
FeOとAl2O3焼後、酸化炉で1500℃にて焼成することによって得られ
る。このスピネルは300℃の低温で固相反応、つまり相
境界反応を始める。これにより混晶酸化物の生成が促進
され、組織は緻密になる。また、含有割合が3〜10%の
範囲で結晶の転移を防止する役割を果たす。
これらの多結晶系複合粉体は使用する目的、用途に応
じて粗粒子、微粒子、超微粒子に分けることが望まし
い。これらの粉体の製法に関してであるが、粗粒子を粉
砕粒度100μm以下にするには、粉砕媒体としてボール
を使用する乾式回転ミル、振動ミル、チューブミル等を
用いるのが適当である。ボールは25〜55φのアルミナボ
ールを使い、粗粒子を1回6時間(1分間で約20〜30
回)粉砕し、混練する。1回当りの原料装入量はミル容
積の1/2程度であり、それと同一重量のボールを粗粒子
とともに混入し、6時間粉砕することにより平均粒子径
10〜40μmの粒子が得られる。
微粒子からサブミクロン粒子をつくり出すための粉砕
は、ボールミル粉砕後スクリーンフィルターで捕収した
10〜40μmの微粒子を気流式粉砕機を用いて8〜10時間
粉砕することにより平均粒子径1〜10μmの粒子が得ら
れる(第12図参照)。
更に、微粒子をジェットミルを用い8〜100時間粉砕
することにより平均粒子径0.3〜2μmの均一な超微粒
子を得ることができる。
なお、粗粒子の混合粉砕操作が1回当り平均6時間が
好ましいのは、粉砕混合する粉体成分間の粒径、硬度、
密度等の物性に差異があるため、粉砕作用と混合作用が
動的平衡状態に達する以前の遷移状態の時点で、見掛け
上の完全混合状態を示すためである。従って、それ以上
の粉砕混合操作をしても変化が認められないからであ
る。
本発明第1項の溶液の製造方法であるが溶媒と水及び
分散性珪酸等を円筒形容器等に混入してスクリューミキ
サーに羽根を取りつけ、スクリューを回転させて混合を
行うもので、これによって均質な水溶液が得られる。珪
酸系リチウム溶液の濃度はSiO215〜25%、LiO22〜3.5
%で、シリケート系化合物の濃度はSiO215〜30%、K2O
7〜15%である。また、分散性珪酸あるいはヒドロキシ
プロピル化合物の粉末は0.5〜5%の範囲である。ま
た、珪酸リチウム溶液(LiO2−SiO2)はリチウム溶液60
〜80%に対し水20〜40%の混合割合とする。シリケート
系化合物溶液はシリケート40〜60%に対し水40〜60%の
混合比とする。更に、分散性珪酸あるいは懸濁安定剤と
してヒドロキシ化合物を添加する。これによって得られ
た水溶液にセラミック粉末を所定割合にて混合した懸濁
液を対象物にコーティングあるいは吹付けする。
セラミック被覆は室温蒸発段階にて硬化乾燥する。更
に、低温100〜300℃の温度域では還元性酸化分子の生成
と、基材面に沈積したCo系化合物の拡散層が基材との接
合強度を高め、気密に固塊化する。400〜1000℃の範囲
では拡散反応が顕著になりマトリックスの結合相が反応
融着して焼結する。塗布されたセラミック被覆を室温で
硬化させる場合、30分程で硬化が始まる。しかし100〜3
00℃の温度域で30分〜60分 焼することが望ましい。
なお、上記の接合分類としては初期硬化乾燥は固相−
液相系で、二次低温強度硬化は固相−固相系で最終過程
での反応は固相−液相系に属する。
この方法で得られる多結晶複合セラミックの接合強度
は500kg/cm2である。
本発明第一項によって得られる多結晶複合セラミック
の特性は純固溶体を強化し靱性を高めることにある。つ
まり、本発明の多結晶複合化による機械的性質がその結
晶構造、粒界構造及び原子間結合力によって特徴づけさ
れていることである(第13図参照)。
従来の単結晶セラミックは融点は高く、圧縮強度も大
きいが引張り応力に弱い。即ち、脆性破壊が致命的欠陥
があった。つまり、遷移クリープによって発生した応力
エネルギーは単結晶の場合結晶主軸とそれに直角の方向
で亀裂が起き破壊することである。
しかしながら、本発明の多結晶複合セラミックは、一
方において金属のもつ高い熱膨張係数に対し追随する。
これは構造上、延性と線膨張係数を高めるため、また、
熱膨張係数が金属の界面に達するまでに徐々に変化する
ような複数の相を形成するためである。また、一方にお
いては、多結晶複合セラミックは応力エネルギーを小さ
くし、亀裂を起きづらくさせる。これは多結晶複合体の
構造組織が不規則な原子配列をもち、不均一な構造体だ
からである。したがって、応力エネルギーが多結晶粒を
通り、粒界に達し、結晶粒に進行するに際して、応力エ
ネルギーの一部は粒界に吸収され、また、一部粒界で方
向を変え吸収される。これは多結晶複合体の原子配列が
互いに異なるので応力エネルギーの進行に対して抵抗が
働くからである。
このように本発明の多結晶複合体はバリスターを有す
るため、異相間結合を強固にする。つまり、温度の急
変、熱衝撃、遷移クリープに対して抵抗が大きく、更に
従来のセラミックの最大の欠点とされる引張り強度をも
大きくする(第14図参照)。これにより超高温腐食環境
においても優れた耐久性を示す。
本発明の第2項は酸化アルミニウムスピネル15〜25
%、チタン酸アルミニウム3〜11%、アルミニウムコバ
ルト固溶体17〜24%、アルミニウムニッケル固溶体3〜
8%、珪素18〜25%、酸化コバルト4〜10%、珪素鉄15
〜24%、炭化タンタル0.2〜2%、酸化マンガン0.05〜
2%、二珪化モリブデン0.3〜6.6%、スピネル固溶体3
〜7%以内、本発明第一項の多結晶複合セラミックの微
粒子をそのまま成型体用粉末の原料として使用すること
を特徴とするものである。これら微粒子に超微粒粉砕と
分級を行い、0.3〜2μmの超微粒子径とする。得られ
た粉末混合物とセルロース誘導体、ステアリン酸、ある
いはポリビニールアルコール(CH2−CHOH−)2〜5重
量%を含む液体等を混合し懸濁液とする。よく攪拌した
懸濁液から超微粉を捕集し、熱処理炉で150〜200℃にて 焼し、吸着水分の除去とアルコール分の揮発を行う。脱
気した超微粒子を均一成型、粉末乾式プレス、あるいは
射出成型を用い1,000kg/cm2〜10,000kg/cm2の加圧成型
することによって15〜25%収縮したグリーン成型体が得
られる。焼成は雰囲気炉、高周波誘導炉、常圧焼結炉、
真空炉等にて 焼400℃、2時間行い、1300℃/100分で焼結する。この
時の成型体収縮は6〜10%の範囲である。このように焼
成することを特徴とする多結晶複合セラミック成型体は
(第15図参照)、連続的な熱衝撃に耐え、軽量かつ緻密
で高い靱性を付与するものであるから、航空宇宙機器、
ガスタービン、自動車エンジン部品、電子摺動部品の製
作に適する。とりわけこのセラミックはかさ密度(0.75
g/cc)が小さく、軽く熱衝撃損傷抵抗が高いので、熱流
抵抗用のハニカム型構造のパネル、ボード(第16図、第
17図、第18図参照)、また成型ブロックの製作に優れた
特性を付与するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は耐硫酸腐食試験の結果を示す図、第4
図は多結晶複合セラミックの疲れ限度試験の結果を示す
図、第5図は連続燃焼試験の結果を示す図、第6図はNa
融液沸湯浸漬試験の結果を示す図、第7図は高温耐熱及
びアルカリ腐食試験の結果を示す図、第8図はタービン
動翼耐熱試験の結果を示す図、第9図は耐腐食性試験の
結果を示す図、第10図は水素過濃高温ガス耐腐食試験の
結果を示す図、第11図はバーナーリグを用いた多結晶複
合セラミックの耐久性に関する試験の結果を示す図、第
12図は多結晶複合セラミックの粒度分布測定データを示
す図、第13図は多結晶複合セラミックの気孔と強度の関
係を示す図、第14図は多結晶複合セラミックの引張強度
を示す図、第15図は多結晶複合セラミックブロック成形
体を示す図、第16図は多結晶複合セラミックの熱伝導率
を示す図、第17図は多結晶複合セラミックの膜厚と遮熱
との関係を示す図、第18図は多結晶複合セラミックの密
度と熱伝導比の関係を示す図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化アルミニウムスピネル15〜25%、チタ
    ン酸アルミニウム3〜11%、アルミニウムコバルト固溶
    体17〜24%、アルミニウムニッケル固溶体3〜8%、珪
    素18〜25%、酸化コバルト4〜10%、珪素鉄15〜24%、
    炭化タンタル0.2〜2%、酸化マンガン0.05〜2%、二
    珪化モリブデン0.3〜6.6%、及びスピネル固溶体3〜7
    %からなる多結晶系複合粉末混合物と、珪酸リチウム溶
    液、あるいはシリケート系化合物溶液とを混合し、更に
    懸濁安定剤としてヒドロキシ化合物、あるいは分散性珪
    酸とを混合してなる懸濁液を鉄、ステンレス、アルミニ
    ウム、銅、チタニウム、タングステン、ニオブ、ニッケ
    ル、コバルト、他鉄族、白金族、鋳物合金類、耐火物、
    モルタル、コンクリート、ファイバーボード、フェルト
    類の表面に塗布し、室温及び低温にて硬化結合させるこ
    とを特徴とする多結晶複合セラミック被覆の製造方法
  2. 【請求項2】特許請求範囲第1項に記載の成分からなる
    粉末混合物と、セルロース誘導体、ステアリン酸、ある
    いはポリビニールアルコール2〜5重量%を含む液体と
    を混合してなる懸濁液を 焼、成型し、更に焼結することを特徴とする多結晶複合
    セラミック成型体の製造方法。
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