JP2771953B2 - シリンダ形比例制御弁 - Google Patents

シリンダ形比例制御弁

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JP2771953B2 JP32170894A JP32170894A JP2771953B2 JP 2771953 B2 JP2771953 B2 JP 2771953B2 JP 32170894 A JP32170894 A JP 32170894A JP 32170894 A JP32170894 A JP 32170894A JP 2771953 B2 JP2771953 B2 JP 2771953B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮空気により駆動さ
れる比例制御弁に関し、さらに詳細には正確な位置精度
と、高い応答性能とを備えた小型の比例制御弁ユニット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、比例制御弁には、ダイアフラ
ムをアクチュエータに用いたものとシリンダをアクチュ
エータに用いたものとがある。しかし、シリンダ形の比
例制御弁ではピストンとシリンダとの間で摺動摩擦抵抗
が発生し、ピストンの微小な動き(例えば、0.01〜
0.1m/m)が困難であった。そのため、微小駆動を
行う必要のあるものでは、ダイアフラムをアクチュエー
タに用いた比例制御弁が使用されてきた。図7は、その
ダイアフラム形比例制御弁の要所断面を簡単に示した図
である。
【0003】ダイアフラム形比例制御弁は、通常空気圧
力が0の場合には、シート64がロッド63を介してス
プリング65により不図示の弁座に押しつけられ閉弁状
態となっている。そこでレギュレータ66によって圧縮
空気源67からの空気圧力が圧力室62bに加えられる
と、ダイアフラムの受圧面積に圧力を掛けた力が発生す
る。そのため、スプリング65の下方への付勢力に反し
てロッド63が上昇され、縮められたスプリング65の
力と釣合った位置で停止する。従って、圧力室62内圧
力を変化させることにより弁シート64は上下に移動す
ることができる。また、このレギュレータ66を空気圧
比例制御弁に置き換えることにより、電気信号によって
ダイアフラムを上下させることができる。ところで、こ
のダイアフラムを使用した場合は、図からも明らかなよ
うに、シリンダの場合のように駆動時における摺動摩擦
による影響はなく、ダイアフラム60の変形によるその
動きは至ってスムーズである。そのため、ダイアフラム
形比例制御弁は、シリンダの微小な動きが困難な点を解
消するものとして利用価値が高い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリンダの微
小な動きが困難な点を解消するものとして利用価値が高
いダイアフラム形比例制御弁であっても、次のような種
々の問題点がある。ダイアフラム形比例制御弁は、微小
な駆動を可能とする一方で逆にストロークを大きくとる
必要がある場合に不都合が生じる。即ち、ダイアフラム
60の変形量を大きくするためにその直径を大きくする
必要があるが、そうした場合ダイアフラム形比例制御弁
自体の容積が大きくなり、コンパクト化の要求に応える
ことが困難となっている。また、ダイアフラム形比例制
御弁では、ダイアフラムの駆動量が大きくなると、その
変形量が大きくなることによりダイアフラムの破損を引
き起こし、寿命を著しく低下させる結果となる。更に、
駆動量がそれほど大きくない場合であっても、連続使用
や駆動対象によってダイアフラムへの負荷が大きくなっ
て破損が生じる等、耐久性が低いために取り換えや修理
等による費用がかかることの問題点が発生していた。
【0005】ところが、以上のようなダイアフラムをア
クチュエータに用いた比例制御弁の問題点は、シリンダ
をアクチュエータに用いたものを考えた場合には回避さ
れる問題点である。しかしその一方で、シリンダを用い
たものでは、ピストンとシリンダと間に発生する摺動摩
擦抵抗等のため、微小な駆動が要求される比例制御弁に
対して不適切であるというのも事実である。
【0006】そこで、本発明は、スムーズな微小駆動が
可能であり、耐久性のよい小型化したシリンダ形比例制
御弁を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のシリンダ形比例制御弁は、空気圧シリンダの
ピストンの駆動に連動して弁の開閉が行われる主弁と、
前記空気圧シリンダの圧力室に供給される圧縮空気を制
御する制御弁と、前記制御弁の駆動を制御する制御弁駆
動回路と、前記空気圧シリンダの駆動位置を検出する位
置検出手段とを有し、前記位置検出手段が検出した位置
情報を制御弁駆動回路にフィードバックして空気圧シリ
ンダの駆動位置を制御するものであって、以下のような
特徴を有するものである。即ち、前記空気圧シリンダ
が、摩擦係数の低い摺動リングが嵌着されたピストンを
有し、前記制御弁が、パルス周波数に応じて開閉動作す
るPWM制御電磁弁であって、前記空気圧シリンダ内の
圧力室に圧縮空気供給源からの圧縮空気の供給を行う供
給用電磁弁、及び圧力室の圧縮空気の排出を行う排出用
電磁弁とから構成され、前記制御回路が、前記制御弁に
任意のピストン位置を指令するために外部から入力され
た入力信号と前記位置検出手段の制御信号との誤差を取
るための偏差手段と、その偏差手段によって出力される
偏差信号を前記制御弁を駆動するためのパルス信号に変
換するパルス変換手段とを有するものである。
【0008】また、本発明のシリンダ形比例制御弁は、
前記制御弁駆動回路を構成するパルス変換手段が、前記
偏差手段によって出力される誤差値と、制御弁駆動回路
を構成する三角波発生手段から出力される三角波とを比
較する比較回路であることが望ましい。更に、本発明の
シリンダ形比例制御弁は、前記空気圧シリンダを構成す
るピストンと、前記主弁を構成する弁体と、前記ピスト
ンと弁体とを連結するピストンロッドと、前記位置検出
手段を構成する抵抗体(例えば、ポテンショメータ)
と、前記ピストンと抵抗体とを連結する抵抗ロッドとが
同軸上に設けられるものであることが望ましい。
【0009】
【作用】上記構成を有するシリンダ形比例制御弁は、制
御弁の駆動によって空気圧シリンダの圧力室へ供給され
る圧縮空気が制御され、その圧力室の圧力変化によって
空気圧シリンダ内のピストンが所定方向へ駆動し、その
ピストンの駆動に伴って主弁に設けられた弁体が当該方
向に同じように駆動し、主弁内を流れる流体の流れが調
節されるが、更に弁体の駆動距離による弁の開弁度がピ
ストンの駆動位置として位置検出手段により検出され、
その検出手段により検出された位置情報が制御回路にフ
ィードバックされることによって、任意のピストン位置
を示す入力信号と実際のピストンの位置を示す位置信号
との誤差に基づく信号が制御弁に出力され、適切な圧縮
空気の供給が行われる。
【0010】そして、特に本発明のシリンダ形比例制御
弁では、前記制御回路によって、その偏差手段が出力す
る前記入力信号と位置信号との誤差を示す偏差信号を、
そのパルス変換手段が前記制御弁を駆動するためのパル
ス信号に変換し、そのパルス信号が前記制御弁に入力さ
れ、その制御弁を構成する供給用電磁弁が、前記空気圧
シリンダ内の圧力室に圧縮空気供給源からの圧縮空気の
供給を行い、又は排出用電磁弁が、圧力室の圧縮空気の
排出を行うことによって空気圧シリンダ内のピストンが
駆動するが、そのピストンに嵌着された摺動リングによ
ってスムーズに駆動し、スムーズな微小駆動も正確に行
われる。
【0011】また、本発明のシリンダ形比例制御弁で
は、前記制御弁駆動回路を構成する比較回路であるパル
ス変換手段が、前記偏差手段によって出力される誤差値
と、制御弁駆動回路を構成する三角波発生手段から出力
される三角波とを比較したパルス信号として出力し、制
御弁を駆動するための微調整を高い精度で行う。更に、
本発明のシリンダ形比例制御弁は、前記空気圧シリンダ
を構成するピストンと、前記主弁を構成する弁体と、前
記ピストンと弁体とを連結するピストンロッドと、前記
位置検出手段を構成する抵抗体と、前記ピストンと抵抗
体とを連結する抵抗ロッドとが同軸上にコンパクトに設
けられ、少スペース化を図った取付を行うことができ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明のシリンダ形比例制御弁を具体
化した一実施例を図面を参照して説明する。先ず、シリ
ンダ形比例制御弁の具体的構成について説明する。図1
は、シリンダ形比例制御弁の断面を示した図である。こ
のシリンダ形比例制御弁1は、シリンダ部2、制御部
3、そして弁部4によって構成されている。以下、各構
成部について詳細に説明する。シリンダ部2は、シリン
ダハウジング5によりその外形が形成されている。その
シリンダハウジング5の外部には、圧縮空気の供給ある
いは排出が行われるためのパイロットポート6と、大気
と連通した調節ポート7が形成されている。また、シリ
ンダハウジング5内にはピストン8が嵌挿され、内周壁
を摺動するようにそのピストン8の円周部にはOリング
9が嵌着され、更にその周りには摺動リング10が嵌着
されている。この摺動リング10は四フッ化エチレン樹
脂で形成されている。
【0013】ここで摺動リング10に四フッ化エチレン
樹脂を使用したのは、ピストン8が移動する際、シリン
ダハウジング5の内周壁を密閉状態で、かつ微小な動き
が可能なものとすることによる。従って、そのことを考
慮した場合に四フッ化エチレン樹脂は、摩擦係数が0.
2〜0.04とあらゆる固体のうちで最低であり、密閉
性及び摺動性において優れているためである。そして、
ピストン8は、シリンダハウジング5内に嵌装されたス
プリング11によって上方から付勢されている。また、
ピストン8には、その中心を貫いて図面上方に抵抗ロッ
ド12が、図面下方にはピストンロッド13が同軸上に
固設されている。また、ピストン8下部には圧力室15
が設けられている。
【0014】次に、制御部3は、シリンダ部2上に設け
られ、カバー16によって覆われている。カバー16
は、その上方から内部を貫いた状態で四方に設けられた
ボルト17によって固定されている。そして、ボルト1
7に支えられるようにして電子部品が装着された基板か
らなるコントローラ18が内装されている。一方、制御
部3には、シリンダハウジング5上に位置検出センサ1
9が固設されている。位置センサ19は、直線形ポテン
ショメータであり、抵抗ロッド12の先端に延設された
接点14が挿入されて形成されたものである。また、位
置検出センサ19上にはマニホールドブロック20が固
設され、そして側部には第1電磁弁21及び第2電磁弁
22(図2参照)が併設されている。ところで、マニホ
ールドブロック20内には配管が形成され、パイロット
ポート6からの圧縮空気が供給されるためのパイプ2
3、及び第1電磁弁21、第2電磁弁22へ連通されて
いる。更に、第1電磁弁21、第2電磁弁22は、シリ
ンダハウジング5に形成された圧力室15に、不図示の
配管によって連通されている。
【0015】更に、弁部4は、流入ポート25及び流出
ポート26が形成された弁本体24によって構成されて
いる。弁本体24は、シリンダハウジング5下部に固設
されたヨーク27下部に更に固設されている。そして、
そのヨーク27を貫いてピストンロッド13が設けら
れ、そのピストンロッド13の先端には弁体28が形成
されている。また、弁本体24には、流入ポート25及
び流出ポート26を連通する弁座29が形成され、その
弁座29に弁体28が当接するように配設されている。
ところで、ヨーク27内には、ピストンロッド13が摺
動するときにその動きを規制するアダプタ30、及び流
体の漏れを防止するロッドシール31が嵌装されてい
る。
【0016】次に、本実施例のシリンダ形比例制御弁の
制御部3に形成されたコントローラ18について説明す
る。図2は、シリンダ形比例制御弁の構成を示したブロ
ック図である。上記したように、流体の流れを調節する
弁部4にシリンダ部2が係設され、更にシリンダ部2に
は、ピストン8の位置を確認するための位置検出センサ
19が係設されている。そして、位置検出センサ19
は、その位置検出センサ19から出力される制御値に基
づいてシリンダ部2への圧縮空気の供給あるいは排気を
調節するためコントローラ18に接続されている。一
方、シリンダ部2には第1電磁弁21及び第2電磁弁2
2が連結されている。また、その第1電磁弁21には、
シリンダ部2へ圧縮空気を供給するために圧縮空気圧源
32が連結されている。
【0017】ここで、コントローラ18について詳しく
説明する。このコントローラ18には、シリンダ部2の
ピストン8の目標位置を示す目標値を入力するための入
力切換器33が形成され、また、位置検出センサ19か
らの制御値を入力する入力端子34が形成されている。
そして、入力切換器33及び入力端子34は、共に入力
信号、位置センサ入力に影響しないように、それぞれの
バッファ35,36に接続されている。入力端子34に
接続されたバッファ36は、更にそのバッファ36から
の信号を位相を反転する反転増幅器37を介して、バッ
ファ35と共に偏差増幅器38に接続されている。
【0018】そして、入力切換端子33及び入力端子3
4から入力された目標値から制御値の誤差を求める偏差
増幅器38は、コンパレータ39及びコンパレータ40
に接続され、特に、コンパレータ40へは反転増幅器4
1を介して接続されている。また、偏差増幅器38から
の誤差値をうけるコンパレータ39,40には、その誤
差値と比較される三角波を発する三角波発生器42が接
続されている。ところで、コンパレータ39には、シリ
ンダ部2へ圧縮空気を供給するための第1電磁弁21が
接され、コンパレータ40には、シリンダ部2内の圧縮
空気を排出するための第2電磁弁22が接続されてい
る。
【0019】以上本実施例のシリンダ形比例制御弁の構
成について示したが、続いてこのシリンダ形比例制御弁
の作用について説明する。先ず、コントローラ18が生
産計画等により、弁部4の弁の開閉度が決定され、入力
信号を第1電磁弁21、第2電磁弁22へ発信すること
により弁の開閉が行われる。すると、シリンダ部2に対
して、第1電磁弁21を介して圧縮空気圧源32から圧
縮空気の供給、又は第2電磁弁22によってシリンダ部
2から圧縮空気の排出が行われる。このようなエアーの
調整によってシリンダ部2のピストン8が駆動され、弁
部4の弁の開閉が行われる。その際、ピストン8の位置
が逐次位置検出センサ19によって検出され、コントロ
ーラ18にフィードバックされ、ピストン8を正確な位
置に制御するための信号処理が行われる。
【0020】具体的には、シリンダ形比例制御弁1は以
下のようにして制御部3のコントローラ18によって制
御され、シリンダ部2及び弁部4の駆動によって弁の開
閉が行われる。そこで、まずシリンダ部2、制御部3及
び弁部4の駆動作用について図1を用いて詳細に説明す
る。圧縮空気圧源32から供給された圧縮空気は、パイ
ロットポート6からシリンダ形比例制御弁1内に流入
し、パイプ23からマニホールドブロック20内の配管
を通って第1電磁弁21へ流れる。そして、第1電磁弁
21へ供給された圧縮空気は、弁の開閉によって不図示
のパイプを通ってシリンダ部2の圧力室15へ供給され
る。このようにして圧縮空気が圧力室15に供給される
と、圧力室15内の圧力が高められるためピストン8が
スプリング11の付勢力に反して上昇することになる。
【0021】一方、不図示の第2電磁弁22の弁の開閉
の調節によって、圧力室15に連通した同じく不図示の
パイプを介して、圧力室15中から圧縮空気がその第2
電磁弁22を介して大気へ排出されると、スプリング1
1によって付勢されピストン8が下降する。従って、電
磁弁21,22の弁開度の変化により圧力室15内の圧
力が変化すると、ピストン8は、圧力室15内の圧力と
スプリング11の付勢力とのバランスにより所定の位置
へ移動することとなる。この時、作用室15aの空気は
調節ポート7によって流入及び流出が行われる。このよ
うにして圧力室15内の圧力の調整によってピストン8
が駆動する際には、圧力室15内の圧力とスプリング1
1のバランスが崩れ、ピストン8が所定方向へ移動する
が、そのピストン8の外周に嵌装された摺動リング10
がシリンダハウジング5の内周壁を摺動することとな
る。この摺動リング10は、シリンダハウジング5の内
周壁を密閉状態で、かつ微小距離を移動する際にもスム
ーズに摺動する。
【0022】ところでピストン8が移動すると、その移
動にともなってピストンロッド13が移動し、弁部4の
弁の開閉が行われる。即ち、ピストン8の中心を貫いて
固定されたピストンロッド13は、ピストン8の移動に
伴って移動するが、その際、アダプタ30によって移動
方向に対する抵抗がかかって移動速度が調節される。そ
して、このようなピストンロッド13の移動によって、
ピストンロッド13下端に設けられた弁体28と弁座2
9との接離によって弁の開閉が行われる。このことによ
って、流入ポート25から流出ポート26への流体の流
量が調節される。
【0023】更に、ピストン8の移動に伴ってピストン
ロッド13の同軸上に設けられた抵抗ロッド12が同じ
ように移動する。すると、位置検出センサ19は、抵抗
ロッド12に延設された接点14の位置によってピスト
ン22の位置がモニタされる。即ち、接点14は、位置
検出センサ19内を摺動可能であり、その接点14が摺
動する際に不図示の可変抵抗の接点位置が変わることに
よって2次電圧が変えられる。そしてかかる可変抵抗の
2次電圧は、シリンダ部2のピストン8の現在位置を示
す制御値として位置検出センサ19からコントローラ1
8に入力される。
【0024】続いて、制御部3に設けられたコントロー
ラ18の制御作用について図2を用いて説明する。先
ず、不図示のコンピュータによって、シリンダ部2のピ
ストン8を位置決するための目標値を示す信号が入力信
号として入力切換端器33に入力される。一方、上記の
如く位置検出センサ19からの制御値を示す位置信号
は、制御値として入力端子34から入力される。そし
て、それぞれ入力された信号は、バッファ35,36に
よって変動が防止される。そして、バッファ36に入力
された信号、即ち入力信号は、バッファ36から出力さ
れると反転増幅器37へ入力される。反転増幅器37で
は、バッファ36からの位置信号の位相が反転されて出
力される。
【0025】更に、入力切換端子33から入力された入
力信号と、入力端子34から入力された位置信号は、と
もに偏差増幅器38へ入力されてその誤差がとられる
が、前記したように入力端子34からの制御値が反転増
幅器37で負の値に変換されるので、本実施例では目標
値から制御値が差し引かれた誤差が出力される。そし
て、偏差増幅器38から出力される誤差値が誤差信号と
してコンパレータ39,40に入力される。この時、コ
ンパレータ40に入力される誤差信号は、偏差増幅器3
8から出力された後、反転増幅器41によって反転して
入力される。更に、コンパレータ39,40には、偏差
増幅器38から入力される誤差信号の他に三角波発生器
42から三角波が入力され、そこでの比較信号が第1電
磁弁21、第2電磁弁22を駆動するためのパルス信号
として出力される。
【0026】具体的には、先ず、目標値を増加させてい
った場合、最初はピストン位置が所定位置にまで達せ
ず、位置検出センサ19からフィードバックされる制御
値が目標値より小さいため、偏差増幅器38から出力さ
れる誤差値は正の値となる。従って、コンパレータ39
では、偏差増幅器38から出力される増幅された誤差の
値と三角波発生器42からの三角波とが比較され、その
ときの誤差がしきい値より大きければ、第1電磁弁21
に駆動パルス信号が入力される。そして、パルス信号が
第1電磁弁21に入力されると、第1電磁弁21が開弁
され圧縮空気圧源32から圧縮空気がシリンダ部2の圧
力室15内に供給される。すると、圧力室15内の圧力
がスプリング11の付勢力を上回ってピストン8が上昇
する。この時、ピストン8の移動に伴う位置検出センサ
19からの制御値が同じように入力端子34に入力さ
れ、目標値を追うように制御値との誤差が偏差増幅器3
8によって出力され、第1電磁弁21の弁開度が調節さ
れる。
【0027】そして、位置検出センサ19からの目標値
と制御値とが等しくなり、誤差が0となった時点で第1
電磁弁21への駆動パルスの入力が止められ、弁が閉弁
されて圧縮空気圧源32から圧縮空気の供給が停止され
る。一方、圧縮空気の供給過剰によってピストン8が所
定位置以上となった場合、又はピストン8を戻す場合に
は、コントローラ18によって第2電磁弁22の駆動が
制御される。具体的には、入力端子34に入力される制
御値の方が大きいため、偏差増幅器38から出力される
誤差が負となる。この場合、偏差増幅器38から出力さ
れ増幅された誤差値と三角波発生器42からの三角波と
が比較され、そのときの値がしきい値より小さければ、
第2電磁弁22にパルス信号が入力される。そして、駆
動パルス信号が第2電磁弁22に入力されると、第2電
磁弁22が開弁され圧力室15から圧縮空気が排出さ
れ、スプリング11の付勢力が圧力室15内の圧力を上
回わることによりピストン8が下降する。
【0028】ところで、このシリンダ形比例制御弁1の
シリンダ部2において、第1電磁弁21から圧力室15
に供給される圧縮空気は、ピストン8を図面上方に動か
す推力として働き、一方、圧力室15から排出される圧
縮空気は、ピストン8を図面下方への吸引力として働
く。そして、これら圧縮空気の供給と排出を制御するこ
とにより、ピストンロッド4を介して上方または下方の
駆動力が得られる。しかし、このときのピストン3にか
かる力(ピストンロッド4からの力を除く)は、推力、
と吸引力の他にリングパッキン9とシリンダハウジング
2の内壁との間の摩擦力がある。
【0029】この摩擦力の向きは、ピストン3の動いて
いる向き、若しくは動こうとしている向きの逆向きであ
るため、駆動に対する抵抗として働く。例えば上向きの
駆動を得ようとする場合、推力を吸引力より大きくする
のであるが、実際に得られる駆動力は、推力から吸引力
を引き、さらに摩擦力を引いた残余である。そのため、
微小駆動を行おうとする場合には推力と吸引力との差が
小さいので、摩擦力の変動により実駆動力の大きさが受
ける影響は大きくなる。
【0030】しかし、本実施例では、摺動リング10に
使用した四フッ化エチレン樹脂の摩擦係数が0.2〜
0.04と低いものであるため、摩擦力の影響が極めて
小さいものであるといえる。そのため、ピストン8に生
じる駆動力には、実質的に摩擦力を除いた推力と吸引力
の差によるものとしてとらえることができる。従って、
わずかな圧力変化によって摺動リング10がスムーズに
滑り、シリンダハウジング5の内壁をピストン8が微小
距離駆動する場合、その動きは極めてスムーズである。
よって、ピストン8の同軸上に連結されたピストンロッ
ド13を介して、弁体28がピストン8の動きに連動し
て上下し、流入ポート25と流出ポート26との連通あ
るいは遮断により流体の流れが微妙に調節される。
【0031】次に、本実施例のシリンダ形比例制御弁1
の効果を位置精度を測定した試験結果に基づいて説明す
る。測定は、入力切換端子33に入力する目標値を0〜
100パーセントまで、即ち閉弁状態から弁が最高に開
いた状態まで60秒間の時間をかけて入力する。また、
閉弁時も同様の条件で行った。そして、このときの入力
信号と弁体の位置を示す弁体位置信号をデジタルメモリ
によって記憶する。図3は、その入力信号と弁体位置信
号による値をグラフに示したものであり、縦軸に弁開度
(%)、横軸に入力信号の電流値(mA)がとってあ
る。このとき、弁本体24内には流体の流れがないない
無負荷状態であり、圧力室15に供給される圧縮空気の
圧力が5kg/cm2 、コントローラ電圧がDC24
V、そして弁体位置信号はリニアセンサ出力で代用され
たものである。
【0032】そしてその結果は、図からも明かなように
入力信号に対する弁開度は直線性が良好であり、開弁時
と閉弁時において乖離しておらず同一直線上で示され
る。ピストン22の動きにおけるヒステリシス成分は無
視できることがわかる。これらのことから、シリンダ形
比例制御弁の位置精度が優れていることが理解できる。
すなわち、60秒もの時間で開弁(閉弁)するにもかか
わらず図に示したように位置精度が高いということは、
時間当りの安定性、即ち微小距離でのピストン駆動の安
定性が高いことを示している。
【0033】また、図4、図5に実際に弁部4内に流体
を流して、閉弁時から開弁時に至る間の流量を測定した
結果をグラフに示した。これは、コントローラ18に入
力される目標値によって期待される開弁度によって、弁
本体24を流れるであろうと予測される流体の流量(計
算値)と、実際に弁本体24を流れた流量(実測値)と
を比較したグラフである。このとき、図4が開弁過程の
流量を示した図であり、図5が逆に閉弁過程の流量を示
した図である。ところで、両図のグラフでは、縦軸には
流量、横軸には開弁度としてピストンのストロークを示
した。
【0034】そして、これらの図を見て明かなように、
いずれの場合にも計算値と実測値はほぼ同じ曲線で描か
れ、同じ値をとっていることがわかる。特に、図4で示
した開弁過程において、その結果が顕著に現れている。
これによってコントローラ18に入力される目標値に対
応し、ピストン8が精度良く制御されていることが分か
る。即ちこのことは、ピストン8にかかる摩擦による影
響が改善されたことを示しているといえる。
【0035】以上、本実施例のシリンダ形比例制御弁1
によれば、上記試験結果でも示されたように、ピストン
8に四フッ化エチレン樹脂による摺動リング10を設け
たので、摩擦抵抗による微小駆動への影響をなくすこと
ができた。また、圧力室15への圧縮空気の供給又は排
出を行う電磁弁21,22を、本実施例で示したような
PWM制御方式を採用したコントローラ18からのパル
ス信号によって駆動させることとしたので、素早い応答
と、ピストン8の微小駆動のためのわずかなな圧縮空気
の供給又は排出とを行うことが可能となった。更に、三
角波の周波数を電磁弁の応答の範囲で高くすることで簡
易に精度を上げることが可能となった。更に、本実施例
のシリンダ形比例制御弁1では、ピストン8、抵抗ロッ
ド12、ピストンロッド13、位置検出センサ19そし
て弁体28を同軸上に設けたことによりコンパクトな形
状とすることができた。
【0036】尚、本発明のシリンダ形比例制御弁は上記
実施例のものに限定されるものではなく、その趣旨を逸
脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、上記
実施例では、摺動リング10に四フッ化エチレンを使用
したが、ピストンの摺動時の摩擦の影響を防止できるも
のであればこれに限るものではない。また例えば、上記
実施例では、ピストン、位置検出センサ及び弁体を同軸
上に設けたが、カギ形の連結棒等によって位置検出セン
サとピストンとを並列になるように設けてもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明のシリンダ形比例制御弁は、シリ
ンダ内のピストンに摩擦係数の低い摺動リングを嵌着
し、パルス周波数に応じて開閉動作することにより圧力
室内の圧縮空気を調節する給又は排出用電磁弁を、入力
信号と位置信号の誤差に基づくパルス信号によって駆動
させたことにより、微小な動きが可能であり、また耐久
性のよいシリンダ形比例制御弁を提供することが可能と
なった。また、本発明のシリンダ形比例制御弁は、制御
弁駆動回路を構成するパルス変換手段が、前記偏差手段
によって出力される誤差値と、制御弁駆動回路を構成す
る三角波発生手段から出力される三角波とを比較する比
較回路としたことにより、スムーズな微小駆動が可能な
シリンダ形比例制御弁を提供することが可能となった。
更に、本発明のシリンダ形比例制御弁は、ピストンと弁
体とをピストンロッドによって同軸上に連結し、かつピ
ストンと抵抗体とを抵抗ロッドによって同軸上に連結す
るように設けたので、小型化したシリンダ形比例制御弁
を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るシリンダ形比例制御弁
のを示した断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係るシリンダ形比例制御弁
のコントローラの構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係るシリンダ形比例制御弁
における入力信号と弁体位置信号の関係の測定結果をグ
ラフに示した図である。
【図4】本発明の一実施例に係るシリンダ形比例制御弁
におけるピストンの駆動位置に対する弁部内を流れる流
体の流量の測定結果をグラフに示した図である(開弁
時)。
【図5】本発明の一実施例に係るシリンダ形比例制御弁
におけるピストンの駆動位置に対する弁部内を流れる流
体の流量の測定結果をグラフに示した図である(開弁
時)。
【図6】従来のエアーサーボシリンダシステムを示した
ブロック図である。
【図7】従来のダイアフラム形比例制御弁の要部断面を
示した図である。
【符号の説明】
1 シリンダ形比例制御弁 8 ピストン 10 摺動リング 11 スプリング 12 抵抗ロッド 13 ピストンロッド 15 圧力室 18 コントローラ 19 位置検出センサ 21 第1電磁弁 22 第2電磁弁 28 弁体 38 偏差増幅器 42 三角波発生器 39 コンパレータ 40 コンパレータ 42 三角波発生器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気圧シリンダのピストンの駆動に連動
    して弁の開閉が行われる主弁と、前記空気圧シリンダの
    圧力室に供給される圧縮空気を制御する制御弁と、前記
    制御弁の駆動を制御する制御弁駆動回路と、前記空気圧
    シリンダの駆動位置を検出する位置検出手段とを有し、 前記位置検出手段が検出した位置情報を制御弁駆動回路
    にフィードバックして空気圧シリンダの駆動位置を制御
    するシリンダ形比例制御弁において、 前記空気圧シリンダが、摩擦係数の低い摺動リングが嵌
    着されたピストンを有し、 前記制御弁が、パルス周波数に応じて開閉動作するPW
    M制御電磁弁であって、前記空気圧シリンダ内の圧力室
    に圧縮空気供給源からの圧縮空気の供給を行う供給用電
    磁弁、及び圧力室の圧縮空気の排出を行う排出用電磁弁
    とから構成され、 前記制御回路が、前記制御弁に任意のピストン位置を指
    令するために外部から入力された入力信号と前記位置検
    出手段の制御信号との誤差を取るための偏差手段と、そ
    の偏差手段によって出力される偏差信号を前記制御弁を
    駆動するためのパルス信号に変換するパルス変換手段と
    を有することを特徴とするシリンダ形比例制御弁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシリンダ形比例制御弁
    において、 前記制御弁駆動回路を構成するパルス変換手段が、前記
    偏差手段によって出力される誤差値と、制御弁駆動回路
    を構成する三角波発生手段から出力される三角波とを比
    較する比較回路であることを特徴とするシリンダ形比例
    制御弁。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のシリンダ形比例制御弁
    において、 前記空気圧シリンダを構成するピストンと、 前記主弁を構成する弁体と、 前記ピストンと弁体とを連結するピストンロッドと、 前記位置検出手段を構成する抵抗体と、 前記ピストンと抵抗体とを連結する抵抗ロッドとが同軸
    上に設けられたことを特徴とするシリンダ形比例制御
    弁。
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