JP2770977B2 - 感熱転写記録媒体 - Google Patents

感熱転写記録媒体

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JP2770977B2 JP1088908A JP8890889A JP2770977B2 JP 2770977 B2 JP2770977 B2 JP 2770977B2 JP 1088908 A JP1088908 A JP 1088908A JP 8890889 A JP8890889 A JP 8890889A JP 2770977 B2 JP2770977 B2 JP 2770977B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、感熱転写記録媒体に関する。さらに詳し
く言うと、サーマルヘッドによりイメージワイズに熱を
印加することにより熱軟化性層に形成された画像を、画
像の形成されていな熱軟化性層の一定面積ごと、被記録
媒体に転写することのできる感熱転写記録媒体に関す
る。
[従来技術と発明が解決しようとする課題] 近年、オフィスオートメーションの急速な発展によ
り、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファ
クシミリ等に使用される各種の記録媒体が存在する。
たとえば、プリンターに装填される従来の感熱転写記
録媒体は、支持体の上に熱溶融可能なインク層を形成し
てなり、このインク層にイメージワイズにサーマルヘッ
ドで熱を印加し、熱により溶融したインク層のみを被記
録媒体に転写することにより、被記録媒体たとえば紙に
画像を形成していた。
しかしながら、前記感熱転写記録媒体により形成され
た画像は、ミクロに見ると、凹凸のある紙の表面に、画
像である微小なインク層が点接触している状態であり、
しかもその点接触している面積が小さいので、紙に対す
る画像の定着性に限度がある。
紙に対する画像の定着性を向上させるために、感熱転
写記録媒体におけるインク層を多層構成にして、各イン
ク層の凝集力や粘着力を微妙に調整する等の工夫も多く
なされている。
しかしながら、このような工夫にあっても、紙に対す
る画像の装着は、点接着であることに変わりがないの
で、画像の定着性の大幅な向上を期待することができな
い。
また、最近、支持体上に受容層を形成したシートと支
持体上に熱転写層を有するインクシートとの二種を用意
し、先ず、前記シートで普通紙の任意の場所に受容層を
転写し、次いで前記受容量に重ねて熱転写層を転写する
ことにより、通常のインクリボンで転写が困難とされる
普通紙の任意の場所に転写画像を形成することも提案さ
れている(特開昭64−16671号公報参照)。
しかしながら、かかる方法では、二種の転写媒体(受
容層を転写する転写媒体と熱転写層を転写する転写媒
体)とを必要とするので操作が煩雑である。
この発明は前記事情に基いてなされたものである。
すなち、この発明の目的は、前記問題点を解決し、優
れた印字品質を有すると共に、従来におけるような二種
の転写媒体を使用することなく、定着性にすぐれた画像
を被記録媒体に形成することができる新規な構造の感熱
転写記録媒体を提供することにある。
また、この発明の目的は、定着性に優れた画像を普通
紙上に容易に形成することができる感熱転写記録媒体を
提供することにある。
さらにこの発明の目的は、定着性に優れたフルカラー
画像を普通紙上に容易に形成することのできる感熱転写
記録媒体を提供することである。
[前記課題を解決するための手段] 前記課題を解決するための本発明は、支持体上に、支
持体側から順に、サーマルヘッドによりイメージワイズ
にインクを供給するインク層とサーマルヘッドでイメー
ジワイズに熱を印加することにより形成された画像及び
その画像を含み、かつ(a)切り目、凹部及びミシン線
のいずれか、及び(2)小さな凝集力となるように調整
された樹脂層により、熱が印加されていない所定領域が
剥離可能に形成されてなると共に前記インク層から供給
される色材と共に転写可能な熱軟化性層とを積層してな
る感熱転写記録媒体である。
[作用] 本発明の熱転写記録相対を、サーマルヘッドでイメー
ジワイズに熱を印加することにより形成された画像を、
この画像を有すると共に熱を印加していない熱軟化性層
の所定領域と共に、被記録媒体に転写する。その結果、
被記録媒体においては、画像を有すると共に熱印加され
ていない一定領域の熱軟化性層が接着した状態になって
いる。したがって、画像を有する熱軟化性層の広い面積
で以って熱軟化性層が被記録媒体に装着しているので、
従来の様に画像部分だけが被記録媒体に点接着している
状態と比べて、この発明の感熱転写記録媒体により形成
された画像は、より一層優れた定着性を以って、被記録
媒体に定着することになる。
この熱印加されていない熱軟化性層と共に画像が被記
録媒体に定着した状態は、一種のラベルが貼付された状
態と同じである。
それ故に、この発明の感熱転写記録媒体によると、特
別に調製されたラベル用紙を用意する必要が無く、ワー
ドプロセッサ、パーソナルコンピュータ等のプリンター
を利用することにより、たとえば普通紙の任意の場所に
軽便にラベルと同等の機能および形態を有する画像形成
層が形成される。
また、画像を有する熱軟化性層を被記録媒体に転写し
た後に、被記録媒体上のその受像層の上にさらに、画像
を有する熱軟化性層を重ねて転写すると、被記録媒体に
カラー画像が形成される。
[実施例] この発明の一実施例である感熱転写記録媒体4は、た
とえば第1図ないし第3図に示すように、支持体1に、
インク層2を介して、断続した受像層3を設けてなる。
この感熱転写記録媒体は、支持体上に、インク層と熱
軟化性層とをこの順に少なくとも形成してなり、被記録
媒体と前記熱軟化性層とを重ねあわせ、イメージワイズ
にサーマルヘッドでインク層を熱を印加し、次いで、被
記録媒体からこの感熱転写記録媒体を剥離することによ
り、第6図に示すように、被記録媒体5上に、表面にイ
ンク層2により形成された画像6を有すると共に、熱の
印加されていない領域を含む一定面積の熱軟化性層3を
装着する。
以下、この発明の感熱転写記録媒体について、支持
体、インク層および熱軟化性層の順に説明する。
−−支持体−− 感熱転写記録媒体における支持体は、良好な耐熱強度
を有するとともに寸法安定性の高いことが望ましい。
その材料としては、たとえば、普通紙、コンデンサー
紙、ラミネート紙およびコート紙等の紙類;ポリエチレ
ン、ポリエチレンテレフチレート、ポリスチレン、ポリ
プロピレンおよびポリイミド等の樹脂フィルム類;紙と
樹脂フィルムとの複合体ならびにアルミ箔等の金属シー
トなどがいずれも良好に使用される。
支持体の厚みは、通常、30μm以下、好ましくは2〜
10μmの範囲内である。支持体の厚みが30μmを超える
と、熱伝動性が劣化して、印字品質の低下を招くことが
ある。
なお、この感熱転写記録媒体において、支持体の裏面
側の構成については任意であり、たとえばスティッキン
グ防止層等のバッキング層を設けても良い。
支持体には、次に詳述するインク層が積層される。
−−インク層−− この感熱転写記録媒体におけるインク層は、前記支持
体と次に詳述する熱軟化性層との間に設けられる。
前記インク層は、結合材および色材を含有する。
前記結合材としては、熱溶融性物質、熱可塑性樹脂を
挙げることができる。
前記熱溶融性物質の具体例としては、カルナバロウ、
木ロウ、オウリキュリーロウおよびエスパルロウ等の植
物ロウ;密ロウ、昆虫ロウ、セラックロウおよび鯨ロウ
等の動物ロウ;パラフィンワックス、マイクロクリスタ
ルワックス、ポリエチレンワックス、エステルワックス
および酸ワックス等の石油ロウ;ならびに、モンタンロ
ウ、オゾケライトおよびセレシン等の鉱物ロウ等のワッ
クス類を挙げることができ、さらにこれらのワックス類
などの他に、パルミチン類、ステアリン酸、アルガリン
酸およびベヘン酸等の高級樹脂酸;パルミチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、マル
ガニルアルコール、ミリシルアルコールおよびエイコサ
ノール等の高級アルコール;パルミチン酸セチル、パル
ミチン酸ミリシル、ステアリン酸セチルおよびステアリ
ン酸ミリシル等の高級樹脂酸エステル;アセトアミド、
プロピオン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン
酸アミドおよびアミドワックス等のアミド類;ならびに
ステアリルアミン、ベヘニルアミンおよびパルミチルア
ミン等の高級アミン類などが挙げられる。
前記熱可塑性樹脂としては、エチレン系共重合体、ポ
リアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビ
ニル系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系樹脂、アイオ
ノマー樹脂および石油系樹脂等の樹脂類;天然ゴム、ス
チレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレン
ゴムおよびジエン系コポリマーなどのエラストマー類;
エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロジンフェノー
ル樹脂および水添ロジン等のロジン誘導体;ならびにフ
ェノール樹脂、テルペン樹脂、シクロペンタジエン樹脂
および芳香族系炭化水素樹脂等の軟化点50〜150℃の高
分子化合物などを挙げることができる。
色材としては、たとえば無機顔料および有機顔料など
の顔料ならびに染料を挙げることができる。
前記無機顔料としては、二酸化チタン、カーボンブラ
ック、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、
酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウムおよびカルシウムの
クロム酸塩などが挙げられる。
前記有機顔料としては、アゾ系、チオインジゴ系、ア
ントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオ
キサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔
料、たとえば銅フタロシアニンおよびその誘導体ならび
にキナクリドン顔料などが挙げられる。
前記染料としては、酸性染料、直接染料、分散染料、
油溶性染料、含金属油溶性染料、ロイコ染料(可溶性バ
ット染料)、塩基性染料、酸性媒染染料、金属鎖塩染
料、硫化染料、バット染料、アゾイック染料、反応染
料、酸化染料、油溶染料などなどが挙げられる。
この発明において好適な染料の分子量としては、通
常、80〜4,000の範囲内であり、特に好ましいのは100〜
1,000の範囲内である。
前記染料は、その融点あるいは昇華温度ないし気化温
度が40〜300℃の範囲内にあるのが好ましく、さらに、6
0〜250℃の範囲内にあるのが好ましい。
インク層における前記色材の含有率は、通常、5〜40
重量%の範囲内であり、好ましくは10〜30重量%の範囲
内である。
このインク層における結合材および色材の種類および
その配合量等については、従来公知の組成であれば良
く、その要求物性に用いて前記熱溶融性物質および熱可
塑性物質を適宜に鰓で形成することができる。
前記インク層は、たとえば、、溶媒を用いた塗布法、
ホットメルト塗布法などを採用して支持体上に形成する
ことができる。
このようにして形成されるインク層の厚みは、通常、
0.5〜10μmの範囲内であり、好ましくは1〜5μmの
範囲内である。
−−熱軟化性層−− この熱軟化性層は、被記録媒体への転写の際に、サー
マルヘッドで熱印加されて形成された画像と共に熱印加
されていない一定領域が剥離して、被記録媒体に移動す
る。
画像を有する熱軟化性層と、熱印加されていない熱軟
化性層とを被記録媒体に移動させるには種々の手段たと
えば物理的手段あるいは化学的手段により実現すること
ができる。
たとえば、第1図に示すように、インク層上2に、
熱軟化性層3を全く設けない部位を有するようにして熱
軟化性層を不連続に設けてもよく、第2図に示すよう
に、熱軟化性層3に凹部を儲けてもよく、第3図に示
すように、熱軟化性層3と異なる、小さな凝集力を有す
る組成に調製された樹脂層7を隣接する熱軟化性層3間
に形成することにより、被記録媒体から感熱転写記録媒
体を剥離する際に、熱印加されていない一定領域の熱軟
化性層が転写される。
前記においては、第4図に示すように、インク層上
2に、熱軟化性層3が各々完全に分離するように切り目
を入れて、熱軟化性層を各々独立するように形成しても
良く、第5図に示すように、インク層2上の熱軟化性
層3に破断線(ミシン線)設けてもよい。
前記切り目、凹部、あるいはミシン線は任意の方法に
より形成することができ、特に制限がない。
被記録媒体に転写される、熱印加されない熱軟化性層
の領域あるいは大きさは任意である。
前述のように感熱転写記録媒体を被記録媒体から剥離
する際に、熱印加されていない一定領域の熱軟化性層を
転写するためには、この熱軟化性層に熱着性を付与する
のが好ましい。
熱軟化性層に粘着性を付与する手段としては、熱軟化
性層自体が粘着性を有するような組成にすること、粘着
性を有しない熱軟化性層を、感熱転写記録後に、画像が
乱されない程度の熱で、ヒートセットすることにより、
被記録媒体に溶融接着すること、熱軟化性層の外表面に
粘着層を形成すること等を挙げることができる。
軟化層自体に粘着性にするためには、たとえば、エチ
レン−酢ビ、エチレン−エチルアクリレート等のエチレ
ン系共重合体;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹
脂;ポリウレタン系樹脂;アクリル系樹脂;塩化ビニル
系樹脂などの樹脂から選択される軟化点(あるいはガラ
ス転移点Tg)の低い樹脂、粘着付与材、熱溶融性物質な
どを熱軟化性層に含有させると良い。
前記粘着付与剤としては、たとえばロジン粘着付与
剤、水添加ロジン系粘着付与剤、ロジンマレイン酸系粘
着付与剤、重合ロジン系粘着付与剤およびロジンフェノ
ール系粘着付与剤などの未変性もしくは変性ロジン系粘
着付与剤、テルペン系粘着付与剤ならびに石油樹脂系粘
着付与剤およびそれらの変性粘着付与剤などが挙げられ
る。
前記熱軟化性層に含有させることのできる熱溶融性物
質は、前記インク層に含有させることのできる前記熱溶
融性物椎と同様である。
熱軟化性層の表面に設ける熱着層としては特に制限が
なく、従来から公知の粘着剤組成物を塗布することによ
り形成することができる。
熱軟化性層の表面に粘着剤を形成するときには、熱軟
化性層自体は特に粘着性にしなくても良い。
また、前述のように感熱転写記録媒体を被記録媒体か
ら剥離する際に、熱印加されていない一定領域の熱軟化
性層を転写するために、インク層から良好に熱軟化性層
を剥離することが望ましい。
インク層から熱軟化性層を剥離するには、剥離層中
に、シリコン系樹脂を含有するのが好ましい。
前記シリコン系樹脂としては、たとえば次式 [ただし、式中、Rは有機基を示し、kは1以上の整数
を示す。] で表わされるオルガノポリシロキサン、変性ポリシロキ
サン樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、シリコン変性ウ
レタン樹脂、シリコン変性ウレア樹脂、シリコン変性エ
ポキシ樹脂などのシリコン変性樹脂を好適に使用するこ
とができる。これらのシリコン変性樹脂は、たとえばア
クリル樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、エポキシ樹脂
などをポリシロキサンにより変性したものである。
前記各種のシリコン変性樹脂において、シリコン部分
の含有率は、通常、1〜90重量%の範囲内であり、好ま
しくは5〜50重量%の範囲内であるのが好ましい。
これらのシリコン系樹脂は一種単独で用いても良い
し、二種以上を組合わせて用いても良い。
前記各種のシリコン系樹脂の中でも、好ましいのは前
記の各種シリコン変性樹脂である。
前記シリコン系樹脂は、架橋剤により硬化させるのが
好ましい。
なお、前記架橋剤としては特に制限がなく、たとえば
イソシアナート類、アジリジン類、エポキシ類などが挙
げられる。
熱軟化性層における前記シリコン系樹脂の含有率は、
通常、1〜100重量%の範囲内であり、好ましくは10〜8
0重量%の範囲内である。
前記シリコン系樹脂は、樹脂の状態で添加して、熱軟
化性層の硬化体中に均一に含有させることもできるし、
さらに、微粉末の形態で熱軟化性層に含有させることも
できる。
ところで、この熱軟化性層は色材を含有せずに無色透
明であっても良いのであるが、前記インク層中の色材の
色と異なる色の色材を含有しても良い。
前記熱軟化性層を色材を含有すると、この色材の色を
地色とする画像を形成することができる。
前記色材としては、前記インク層における色材と同様
のものを挙げることができる。
前記熱軟化性層は、たとえば、溶媒を用いた塗工法、
ホットメルト塗工法などを採用してインク層上に形成す
ることができる。
このようにして形成される熱軟化性層の厚みは、通
常、0.5〜50μmの範囲内であり、好ましくは1〜10μ
mの範囲内である。
−−その他−− このようにして得られる感熱転写記録媒体は、たとえ
ばテープ状あるいはシート状などの形態で使用される。
この感熱転写記録媒体によると、例えば次のようにし
て画像を形成することができる。
被記録媒体とこの感熱転写記録媒体とを、適宜の手段
たとえばプラテン等を使用することにより、密着させ
る。次いで、サーマルヘッドにより画像情報に応じてイ
メージワイズにインク層に熱を支持体裏面から印加す
る。
熱の印加により、熱印加されたインク層部分と熱軟化
性層との接着力が熱印加されていないインク層部分と熱
軟化性層との接着力よりも増加し、インク層と熱軟化性
層との分離に際しては、第6図に示すように、熱印加さ
れたインク層の少なくとも一部が熱軟化性層に側に転写
され、第7図に示すように、被記録媒体5たとえば普通
紙の一部に画像6を有する熱軟化性層3が転写される。
一方、熱の印加されていないインク層(熱非印加インク
層)は支持体に残存する。このような熱による接着力の
増加は、インク層および熱軟化性層の材質にもよるが、
両層間の混ざり、なじみ、タックの増加によるものと思
われる。
前記被記録媒体としては、平滑紙および普通紙を選ば
ず各種の紙類、フィルム類、シート類を用いることがで
きる。
いずれの被記録媒体にあっても、画像を有する熱軟化
性層は、従来のように画像部分だけで被記録媒体に接着
しているのではなく、画像形成領域よりも遥かに広い面
積を有する熱軟化性層全体で被記録媒体に接着してい
る。
[実施例] (実施例1) 支持体として厚み6μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)上に、以下の組成、厚みおよび面積のインク
層、剥離層、熱軟化性層および粘着層をこの順に積層形
成した。
〈インク層〉 組成 パラフィンワックス 50重量% エチレン酢酸ビニル共重合体(MI=20g/10分、Co含有
量28%) 10重量% ポリエステルワックス 20重量% カーボンブラック 20重量% 厚み 6μm 面積 14cm×10cm 〈剥離層〉 組成 シリコン変性ウレタンポリマー 65重量% パラフィンワックス 35重量% 厚み 0.3〜0.5μm 面積 14cm×10cm 〈熱軟化性層〉 組成 ポリエステル(バイロン200) 100重量% 厚み 8μm 面積 10cm×6cm 〈粘着層〉 組成 アクリル樹脂(Tg=0℃、Mw=40,000) 80重量% 水添ロジン(sp=70℃) 20重量% 厚み 3μm 面積 14cm×10cm 前記四層構成の感熱転写記録媒体を、被記録媒体(A4
サイズ、普通紙)に圧着し、サーマルラインヘッド(8
ドット/mm・0.8mj/ドット)にて印字した。その結果、
鮮明かつ定着性の良好な画像が得られた。
[発明の効果] この発明によると、 (1) ワードプロセッサー、パーソナルコンピュータ
等のOA機器のプリンターに装填して被記録媒体に画像を
形成することができ、 (2) 熱印加されたインク層のみを被記録媒体に転写
するのではなく、画像を有する熱軟化性層と共に熱印加
されていない一定領域の熱軟化性層を被記録媒体に転写
するので、たとえ熱軟化性層と被記録媒体の表面とが点
接触しているにしても、熱印加されたインク層のみを被
記録媒体に転写した場合に比べて遥かに大きな接触面積
を以って、熱軟化性層と被記録媒体とが接直しているの
で、画像の定着性が極めて大きく、 (3) しかも、被記録媒体にラベルを貼付けたように
して画像を形成することができ、 (4) したがって、たとえば紙、フィルム、シート等
の被記録媒体に粘着ラベルを付する代わりに、ラベル用
紙を使用することなく、この感熱転写記録媒体により、
簡単に、ラベルを被記録媒体に形成することができる。
(5) 熱軟化性層を支持体上に設けた第一転写シート
とインク層を支持体上に設けた第二転写シートとの二種
の転写シートを必要とすることなく、任意の普通紙上に
画像を形成することができる、 等の利点を有する感熱転写記録媒体を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、この発明の感熱転写記録媒体の
一例を示す断面説明図である。第4図および第5図は、
この発明の感熱転写記録媒体の一例を示す説明図であ
る。第6図は、この発明の感熱転写記録媒体により被転
写媒体に形成される画像の一態様を示す断面説明図であ
る。第7図は、この発明の感熱転写記録媒体により被転
写媒体に形成される画像の一例を示す説明図である。 1……支持体、2……インク層、3……熱軟化性層、4
……感熱転写記録媒体、5……被記録媒体、6……面
像、7……熱軟化性層と異なる組成の樹脂層。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、支持体側から順に、サーマル
    ヘッドによりイメージワイズにインクを供給するインク
    層とサーマルヘッドでイメージワイズに熱を印加するこ
    とにより形成された画像及びその画像を含み、かつ
    (a)切り目、凹部及びミシン線のいずれか、及び
    (2)小さな凝集力となるように調整された樹脂層によ
    り、熱が印加されていない所定領域が剥離可能に形成さ
    れてなると共に前記インク層から供給される色材と共に
    転写可能な熱軟化性層とを積層してなる感熱転写記録媒
    体。
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