JP2770873B2 - 背膝連動機構を備えたベッド等の床部起伏機構 - Google Patents

背膝連動機構を備えたベッド等の床部起伏機構

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JP2770873B2 JP7217830A JP21783095A JP2770873B2 JP 2770873 B2 JP2770873 B2 JP 2770873B2 JP 7217830 A JP7217830 A JP 7217830A JP 21783095 A JP21783095 A JP 21783095A JP 2770873 B2 JP2770873 B2 JP 2770873B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は背上げに連動して膝上げ
を可能とすると共に、背上げのみを行なえるようにし
た、背膝連動機構を備えたベッド等の床部起伏機構に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ベッドは、背上げや、膝上げが可
能ないわゆるギャッチベッド、そして、昨今では、この
他に床部全体が上下するハイローギャッチベッドという
ように、多機能化の傾向にある。さらに、近年の看護婦
等の人手不足から省力化のために電動化が進んでいる。
かかるハイローギャッチベッドによれば、患者が自ら床
部起伏機構を操作して、望み通りの体位をとることがで
きるとしている。また、在宅用ベッドにおいても、多機
能化が進み、電動によって背上げを初め、脚上げ、床部
を昇降調節する機構が備えられるようになってきた。例
えば最近、本出願人は、頭側および脚側フレームに分割
したフレーム上に、背ボトム、腰ボトム、膝ボトムそし
て脚ボトムを配して、電動により、背上げと同時に、膝
ボトムおよび脚ボトムを連動起伏させるようにしたベッ
ドを既に提案している(特願平5−247392号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のベッドでは、背
上げを行うと、背上げに連動して膝上げをも行う構成と
しているので、背上げのみを行うことはできない。本発
明はこのような背景を基に提案されたものであって、極
力単純な構造で、背上げに連動して膝上げを可能とする
と共に、背上げのみを可能とした、背膝連動機構を備え
たベッド等の床部起伏機構を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、背に対応する床部を、背上げ機構を
構成する背上げリンクにより起伏可能に支持する一方、
膝および脚部に対応する床部を、膝および脚部に対応す
る床部間の連結部を介して、メインフレームに回動可能
に取り付けた膝上げリンクにより起伏可能に支持する構
成とし、前記背上げリンクは、メインフレームに回動自
在な回動軸に突設した起動腕を有し、前記膝上げリンク
は、メインフレームに取り付けた回動軸に所定の角度な
すように突設した一対の腕を有し、前記背上げリンクに
おける起動腕に、背上げ機構の駆動源を連結する一方、
前記膝上げリンクにおける一方の腕により膝および脚部
に対応する床部間の連結部を当接支持するようにし、前
記背上げリンクの起動腕と膝上げリンクにおける他方の
腕とを、所定の長さ調節可能な連結軸によって連結し、
この連結軸は、第1の連結軸および第2の連結軸とを有
し、これら第1連結軸と第2連結軸とは、第1連結軸、
第2連結軸いずれかに突設したピンを、他方の第1また
は第2連結軸側に設けた長穴に遊動可能に係止して連結
する構成とし、前記長穴に、一端側を直角状に屈折させ
た屈折部を設けて、前記第1または第2連結軸側のピン
を係止させることで、背上げ機構の動力を、前記膝上げ
リンク側に伝達して膝および脚部に対応する床部を連動
起伏させるようにし、前記ピンを長穴の屈折部から離脱
させることで、第1連結軸と第2連結軸との長さを伸長
させて膝上げリンクにおける一方の腕を膝および脚部に
対応する床部間の連結部から離脱させて膝および脚部に
対応する床部を起伏不能としたことを特徴とする。
【0005】
【作用】背上げと共に膝上げ動作を行なうときは、第1
または第2連結軸側に突設したピンを他方の連結軸の先
端側にある長穴の屈折部に係止させて、背上げ機構の動
力を、前記膝上げリンク側に伝達して膝および脚部に対
応する床部を連動起伏させるようにする。一方、背上げ
動作のみを行なう場合は、第1または第2連結軸側のピ
ンを他方の連結軸側の長穴の屈折部から離脱させること
で、第1連結軸と第2連結軸との長さを伸長させて膝上
げリンクにおける一方の腕を膝および脚部に対応する床
部間の連結部から離脱させて膝および脚部に対応する床
部を起伏不能とする。
【0006】
【実施例】次に、本発明にかかる背膝連動機構を備えた
ベッド等の床部起伏機構について、一実施例を挙げ、添
付の図面に基づき、以下説明する。図1に示すベッド1
は、背上げ機構(後述)に背膝連動機構(後述)を連結
して、背上げと共に膝上げ動作を連動して行なえるよう
にしたり、背上げのみを行うことができるようにしたも
のである。すなわち、このベッド1は、背に対応する背
ボトム2を、メインフレーム3に第1の支持腕4、第2
の支持腕5を介して回動自在に取り付けた補助枠6を介
し支持する一方、膝および脚部に対応する膝ボトム7お
よび脚ボトム8を、メインフレーム3に回動可能に取り
付けた膝上げリンク9を介して支持する構成としてい
る。なお、前記背ボトム2と膝ボトム7との間には、適
度な曲率で湾曲する湾曲ボトム10、メインフレーム3
に固定状態にある腰ボトム11が、それぞれ順次配設さ
れている。
【0007】前記背ボトム2を支持する補助枠6には、
図2に示すように、背上げ機構を構成する背上げリンク
12が転動部材(図示省略)を介して当接している。前
記背上げリンク12は、メインフレーム3に回動自在に
取り付けられ、背上げリンク12の回動軸に突設した起
動腕13に、背上げ機構の駆動源(図示省略)を連結す
る一方、起動腕13と膝上げリンク9とを、背膝連動機
構を構成する第1の連結軸14および第2の連結軸15
を介して連動可能に連結している。
【0008】前記膝上げリンク9は、メインフレーム3
に取り付けた回動軸に所定の角度(鋭角)なすように突
設した長短の腕9a、9bよりなるもので、短腕9aを
膝ボトム7と脚ボトム8との連結軸に同軸的に取り付け
た受け部16を当接支持する一方、長腕9bを第2連結
軸15の端部に連結している。
【0009】前記第1連結軸14と第2連結軸15と
は、第1連結軸14側に突設したピン17、18を、第
2連結軸15側に設けた長穴19、20に遊動可能に係
止することで連結されている。また、第1連結軸14と
第2連結軸15とは、第2連結軸15と膝上げリンク9
の長腕9bとの連結側を下方位置になるように傾斜した
状態にある。前記第2連結軸15の先端側にある長穴1
9は、一端側を直角状に屈折させた屈折部21を有して
おり、この屈折部21に、前記第1連結軸14側のピン
17を係止させることで、第1連結軸14と第2連結軸
15とを一体的に軸方向に連動するようにし、前記ピン
17を長穴19の屈折部21から離脱させることで、第
2連結軸15を第1連結軸14から長穴19、20の長
さ分、移動自在としている。
【0010】本発明にかかるを備えたベッド等の床部起
伏機構は以上のように構成されるものであり、次にその
作用を説明する。先ず、背上げと共に膝上げ動作を連動
させるには、図1に示すように第1連結軸14側に突設
したピン17を第2連結軸15の先端側にある長穴19
の屈折部21に係止させて、膝上げリンク9における短
腕9aを膝ボトム7と脚ボトム8との受け部16に当接
した状態で、第1連結軸14と第2連結軸15とを一体
的に軸方向に連動するようにしておく。背上げ機構を起
動して、起動腕13を図2のように時計周りに変位させ
ていくと、背上げリンク12により、補助枠6を介して
背ボトム2は起床していく。前記起動腕13が時計廻り
に変位することにより、第1連結軸14と第2連結軸1
5とは、図中一体的に左方に変位し、膝上げリンク9に
おける長腕9bを引き込むように作用する。この結果、
膝上げリンク9は、時計廻り方向に変位し、短腕9aが
受け部16を介して、膝ボトム7と脚ボトム8との連結
箇所を押し上げるので、膝上げが達成される。
【0011】このように、背上げ機構を起動して背ボト
ム2の起伏を行なうのに伴って、背膝連動機構を構成す
る第1連結軸14および第2連結軸15を介して膝上げ
リンク9を連動させて膝上げを行なうことができるの
で、起動機構は、背上げのための背上げ機構だけでよ
く、機構が簡素化することとなり、ベッド全体の重量が
軽減される一方、製造コストの抑制が可能となる。
【0012】次に、背上げ動作のみを行う際の動作を説
明する。図3に示すように、第1連結軸14側における
ピン17を第2連結軸15の先端側にある長穴19の屈
折部21から離脱させて、第1連結軸14と第2連結軸
15との動力的な結合関係を解除しておく。すなわち、
第1連結軸14を持ち上げるようにすると、前記長穴1
9の屈折部21から第1連結軸14側のピン17が離脱
し、第2連結軸15はフリー状態となり、第2連結軸1
5は図中、膝上げリンク9における長腕9bとの連結側
を下方位置とする傾斜状態にあることから、第2連結軸
15は長穴19、20によって、左方へ移動していき、
膝上げリンク9が反時計廻りに変位するので、短腕9a
が受け部16から離脱する。これによって、第1連結軸
14と第2連結軸15との長さが長穴19、20分、伸
長する。 かかる状態で、背上げ機構を起動して背ボト
ム2の起伏を行なって、起動腕13の変位による作用に
より第1連結軸14および第2連結軸15が左方に移動
して膝上げリンク9が時計廻りに変位しても、膝上げリ
ンク9の短腕9aが受け部16に当接するだけで、受け
部16を持ち上げるまでには至らず、従って、膝上げリ
ンク9は静止したままであり、膝ボトム7と脚ボトム8
とは平坦な状態に維持される(図4参照)。
【0013】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、使用状
況、使用者等によって、背上げと膝上げとを同時に行っ
たり、背上げのみを行うことができるようにしたので、
一層使い勝手が向上する。さらに、背上げのみを行う起
動機構を備えれば足り、機構は単純化され、製造コスト
を抑制する効果がある。
【0014】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる背膝連動機構を備えた床部起伏
機構を適用したベッドの一実施例を示す要部側面説明図
である。
【図2】図1に示すベッドにおいて、背上げ動作と共
に、膝上げ動作を連動して行うところを示す要部側面作
用説明図である。
【図3】図1に示すベッドにおいて、背上げ動作のみを
行わせる際の要部側面説明図である。
【図4】図3に示すベッドの状態から、背上げ動作のみ
を行わせた状態を示す要部側面作用説明図である。
【符号の説明】
1 ベッド 2 背ボトム 3 メインフレーム 4 第1支持腕 5 第2支持腕 6 補助枠 7 膝ボトム 8 脚ボトム 9 膝上げリンク 9a 短腕 9b 長腕 10 湾曲ボトム 11 腰ボトム 12 背上げリンク 13 起動腕 14 第1連結軸 15 第2連結軸 16 受け部 17、18 ピン 19、20 長穴 21 屈折部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背に対応する床部を、背上げ機構を構
    成する背上げリンクにより起伏可能に支持する一方、膝
    および脚部に対応する床部を、膝および脚部に対応する
    床部間の連結部を介して、メインフレームに回動可能に
    取り付けた膝上げリンクにより起伏可能に支持する構成
    とし、前記背上げリンクは、メインフレームに回動自在
    な回動軸に突設した起動腕を有し、前記膝上げリンク
    は、メインフレームに取り付けた回動軸に所定の角度な
    すように突設した一対の腕を有し、前記背上げリンクに
    おける起動腕に、背上げ機構の駆動源を連結する一方、
    前記膝上げリンクにおける一方の腕により膝および脚部
    に対応する床部間の連結部を当接支持するようにし、前
    記背上げリンクの起動腕と膝上げリンクにおける他方の
    腕とを、所定の長さ調節可能な連結軸によって連結し、
    この連結軸は、第1の連結軸および第2の連結軸とを有
    し、これら第1連結軸と第2連結軸とは、第1連結軸、
    第2連結軸いずれかに突設したピンを、他方の第1また
    は第2連結軸側に設けた長穴に遊動可能に係止して連結
    する構成とし、前記長穴に、一端側を直角状に屈折させ
    た屈折部を設けて、前記第1または第2連結軸側のピン
    を係止させることで、背上げ機構の動力を、前記膝上げ
    リンク側に伝達して膝および脚部に対応する床部を連動
    起伏させるようにし、前記ピンを長穴の屈折部から離脱
    させることで、第1連結軸と第2連結軸との長さを伸長
    させて膝上げリンクにおける一方の腕を膝および脚部に
    対応する床部間の連結部から離脱させて膝および脚部に
    対応する床部を起伏不能としたことを特徴とする背膝連
    動機構を備えたベッド等の床部起伏機構。
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