JP2770463B2 - 水素化共役ジエン系重合体の製造方法 - Google Patents
水素化共役ジエン系重合体の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、共役ジエン系重合体の炭素−炭素二重結合
を効率的に水素化する水素化共役ジエン系重合体の製造
方法に関するものである。
を効率的に水素化する水素化共役ジエン系重合体の製造
方法に関するものである。
[従来の技術] 共役ジエン系重合体の炭素−炭素二重結合を水素化す
る方法としては、従来より、周期律表第VIII族の金属触
媒を用いる方法が知られており、この触媒としては、大
きく分けて、有機錯体触媒やチーグラー型触媒等の均
一系触媒と、カーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ
土等の担体に金属を担持させた担持型不均一系触媒があ
る。前者の均一系触媒は、後者の不均一系触媒と比べ一
般に活性は高いものの、触媒調整が煩雑であることと、
触媒自体が不安定であるために再現性が乏しく、また高
価な触媒金属の回収も困難であることから、工業的には
後者の不均一系触媒が広く用いられている。
る方法としては、従来より、周期律表第VIII族の金属触
媒を用いる方法が知られており、この触媒としては、大
きく分けて、有機錯体触媒やチーグラー型触媒等の均
一系触媒と、カーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ
土等の担体に金属を担持させた担持型不均一系触媒があ
る。前者の均一系触媒は、後者の不均一系触媒と比べ一
般に活性は高いものの、触媒調整が煩雑であることと、
触媒自体が不安定であるために再現性が乏しく、また高
価な触媒金属の回収も困難であることから、工業的には
後者の不均一系触媒が広く用いられている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら不均一系触媒は、高分子量重合体の場合
には、ポリマーの立体障害の影響、或いは高粘度化によ
る撹拌効率の低下等の影響で、触媒との接触効率が悪化
することから、比較的多量の触媒が必要となってくる。
には、ポリマーの立体障害の影響、或いは高粘度化によ
る撹拌効率の低下等の影響で、触媒との接触効率が悪化
することから、比較的多量の触媒が必要となってくる。
またアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(以下
NBRと略す)のようにニトリル基が還元されると耐油性
が著しく低下する場合には重合体中の共役ジエン部分の
炭素−炭素二重結合のみが選択的に水素化されなければ
ならず、このような選択性を有する触媒としてはRh、P
t、Pdのような高価な貴金属が多用される。たとえば、N
BRのブタジエン部の炭素−炭素二重結合を選択的に(部
分)水素化する方法としては、米国特許第3,700,637号
明細書や、ドイツ特許公開第2,539,132号公報のように
過剰の錯体配位子とロジウム錯体化合物を組み合わせた
均一系触媒を用いる方法や、特開昭56−81305号公報及
び特開昭56−81306号公報のようにPdと他元素とを同時
に担体に担持させて、触媒活性を高めた担体担持型不均
一系触媒を用いる方法等が知られている。
NBRと略す)のようにニトリル基が還元されると耐油性
が著しく低下する場合には重合体中の共役ジエン部分の
炭素−炭素二重結合のみが選択的に水素化されなければ
ならず、このような選択性を有する触媒としてはRh、P
t、Pdのような高価な貴金属が多用される。たとえば、N
BRのブタジエン部の炭素−炭素二重結合を選択的に(部
分)水素化する方法としては、米国特許第3,700,637号
明細書や、ドイツ特許公開第2,539,132号公報のように
過剰の錯体配位子とロジウム錯体化合物を組み合わせた
均一系触媒を用いる方法や、特開昭56−81305号公報及
び特開昭56−81306号公報のようにPdと他元素とを同時
に担体に担持させて、触媒活性を高めた担体担持型不均
一系触媒を用いる方法等が知られている。
これらはいずれも共役ジエン系重合体の炭素−炭素二
重結合を(部分)水素化して該重合体組成物の耐候性、
耐オゾン性及び耐熱性等を改善する目的のために開発さ
れた方法である。
重結合を(部分)水素化して該重合体組成物の耐候性、
耐オゾン性及び耐熱性等を改善する目的のために開発さ
れた方法である。
[課題を解決するための手段] かかる状況下、本発明者等は、鋭意検討を重ねた結
果、共役ジエン系重合体のC−C二重結合を水素化する
際に、触媒金属であるPdの70重量%が、多孔性炭素担体
の外表面部から0.2μmの深さまでの表層部に存在する
ように担持させた触媒を用いることにより、通常の担持
方法−即ちPdをそのままの状態で、或いはPdのハロゲン
化物、酸化物、水酸化物、酸塩化物、硫酸化物、炭酸化
物等の塩の水溶液等に担体を浸せきすることによって担
持し、次いで還元するような方法即ち、Pdが担体の外表
面から内部までほゞ均一に分布させる方法でPdを担持し
た触媒を用いる方法に比べ、著しく活性が上がり、かつ
同一水素化率を得る場合の触媒量が大幅に低減できるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
果、共役ジエン系重合体のC−C二重結合を水素化する
際に、触媒金属であるPdの70重量%が、多孔性炭素担体
の外表面部から0.2μmの深さまでの表層部に存在する
ように担持させた触媒を用いることにより、通常の担持
方法−即ちPdをそのままの状態で、或いはPdのハロゲン
化物、酸化物、水酸化物、酸塩化物、硫酸化物、炭酸化
物等の塩の水溶液等に担体を浸せきすることによって担
持し、次いで還元するような方法即ち、Pdが担体の外表
面から内部までほゞ均一に分布させる方法でPdを担持し
た触媒を用いる方法に比べ、著しく活性が上がり、かつ
同一水素化率を得る場合の触媒量が大幅に低減できるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の目的は、共役ジエン系重合体の炭素−
炭素二重結合を効率的に水素化する方法を提供すること
にあり、全担持量の70重量%好ましくは80重量%以上の
Pdが多孔性炭素担体の外表面部から0.2μmの深さまで
の表層部に担持されている触媒を用いることにある。
炭素二重結合を効率的に水素化する方法を提供すること
にあり、全担持量の70重量%好ましくは80重量%以上の
Pdが多孔性炭素担体の外表面部から0.2μmの深さまで
の表層部に担持されている触媒を用いることにある。
ここでPdを、多孔性炭素粉末状及び/または粒状担体
の外表面部から0.2μmの深さまでの表層部に80重量%
以上存在するように担持させる方法としては、特に制限
はないが、例えば硝酸パラジウムにクエン酸アンモニウ
ムを添加するなどして、立体的に嵩高く分子量の大きな
パラジウム錯体塩を形成させ、担体の小さなポアに浸入
できない状態でPdを担持させる方法、或いはビスアセチ
ルアセトナトパラジウム(II)のようなパラジウム化合
物をこのパラジウム化合物の分解温度により高い温度下
で担体に蒸着する方法、或いはパラジウム塩を含んだ含
浸液に粘度調整剤として粘度の高い不活性物質を加え、
液の移動を抑えた方法、等で実施される。
の外表面部から0.2μmの深さまでの表層部に80重量%
以上存在するように担持させる方法としては、特に制限
はないが、例えば硝酸パラジウムにクエン酸アンモニウ
ムを添加するなどして、立体的に嵩高く分子量の大きな
パラジウム錯体塩を形成させ、担体の小さなポアに浸入
できない状態でPdを担持させる方法、或いはビスアセチ
ルアセトナトパラジウム(II)のようなパラジウム化合
物をこのパラジウム化合物の分解温度により高い温度下
で担体に蒸着する方法、或いはパラジウム塩を含んだ含
浸液に粘度調整剤として粘度の高い不活性物質を加え、
液の移動を抑えた方法、等で実施される。
このような多孔性炭素担体の表面部にPdを偏在させた
触媒が、通常の担持方法でPdが多孔性炭素担体にまでほ
ゞ均一に担持されている触媒に比べ、重合体の水素化活
性が優れる理由としては、立体的に嵩高い高分子量の重
合体が実質的に触媒できる部分にのみ、Pdを有効に担持
したためであり、重合体が入り込めない小さなポアには
Pdが存在しないことから、より効率的にPdと重合体とが
接触できるためと考えられる。
触媒が、通常の担持方法でPdが多孔性炭素担体にまでほ
ゞ均一に担持されている触媒に比べ、重合体の水素化活
性が優れる理由としては、立体的に嵩高い高分子量の重
合体が実質的に触媒できる部分にのみ、Pdを有効に担持
したためであり、重合体が入り込めない小さなポアには
Pdが存在しないことから、より効率的にPdと重合体とが
接触できるためと考えられる。
本発明で使用される多孔性炭素担体は、粉末状及び/
または粒状の炭素担体であり、例えば活性炭、カーボン
ブラック或いは特開昭54−40897号公報に示されるよう
な触媒除去性が改良された多孔性炭素質成型体等であ
る。
または粒状の炭素担体であり、例えば活性炭、カーボン
ブラック或いは特開昭54−40897号公報に示されるよう
な触媒除去性が改良された多孔性炭素質成型体等であ
る。
担体へのPdの担持量は、担体の表面部へ偏在させて担
持させるため、通常法より低減することが可能であり、
担体量当たり0.001〜20重量%、好ましくは0.01〜10重
量%である。
持させるため、通常法より低減することが可能であり、
担体量当たり0.001〜20重量%、好ましくは0.01〜10重
量%である。
また本発明で使用される共役ジエン系重合体は共役ジ
エンモノマーが1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジ
エン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−シクロペ
ンタン等である重合体、或いはこれらの共役ジエンと共
重合可能な1種、或いはそれ以上のモノマーとの共重合
体である。共役ジエンと共重合可能なモノマーとして
は、アクリロニトリル及びメタアクリロニトリルのよう
な不飽和ニトリル、スチレン及びα−メチルスチレンの
ようなアルケニル芳香族炭化水素、イタコン酸、フマル
酸、マレイン酸、アクリル酸及びメタクリル酸のような
α,β−不飽和カルボン酸、及びそのエステルである。
α,β−不飽和カルボン酸エステル等、N−(4−アニ
リノフェニル)マレインイミド、アニリノスチレン、2
−アニリノフェニル−1,3ブタジエン、4−アニリノ−
N−(4−ビニルベンジル)アニリン、4−アニリノフ
ェニル−4−ビニルベンジルエーテル、N−(4−アニ
リノフェニル)ビニルスルホンアミド、N−(4−アニ
リノフェニル)−4−ビニルベンゼンスルホンアミド、
N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミドのよう
な分子内にアニリノフェニル骨格を有するビニル系単量
体等の中から少なくとも1種類選ばれるものである。
エンモノマーが1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジ
エン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−シクロペ
ンタン等である重合体、或いはこれらの共役ジエンと共
重合可能な1種、或いはそれ以上のモノマーとの共重合
体である。共役ジエンと共重合可能なモノマーとして
は、アクリロニトリル及びメタアクリロニトリルのよう
な不飽和ニトリル、スチレン及びα−メチルスチレンの
ようなアルケニル芳香族炭化水素、イタコン酸、フマル
酸、マレイン酸、アクリル酸及びメタクリル酸のような
α,β−不飽和カルボン酸、及びそのエステルである。
α,β−不飽和カルボン酸エステル等、N−(4−アニ
リノフェニル)マレインイミド、アニリノスチレン、2
−アニリノフェニル−1,3ブタジエン、4−アニリノ−
N−(4−ビニルベンジル)アニリン、4−アニリノフ
ェニル−4−ビニルベンジルエーテル、N−(4−アニ
リノフェニル)ビニルスルホンアミド、N−(4−アニ
リノフェニル)−4−ビニルベンゼンスルホンアミド、
N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミドのよう
な分子内にアニリノフェニル骨格を有するビニル系単量
体等の中から少なくとも1種類選ばれるものである。
上記共重合体として、具体的にはポリブタジエンポリ
イソプレン、スチレン−ブタジエン(ランダム或いはブ
ロック)共重合体、アクリロトリル−ブタジエン(ラン
ダム或いは交互)共重合体、アクリロニトリル、ブタジ
エン、α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステルの多
元系共重合体、アクリロニトリル、ブタジエン及びそれ
らと共重合可能な分子内にアニリノフェニル骨格を有す
るビニル系単量体の中から少なくとも1種類選ばれたも
のとの多元系共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合
体、イソプレン−イソブチレン共重合体、クロロプレン
−アクリロニトリル共重合体等が挙げられるが、特にブ
タジエンと(メタ)アクリロニトリル、又は、ブタジエ
ン、アクリロニトリルと、それらと共重合可能なα,β
−不飽和カルボン酸及び/又はそのエステル、分子内に
アニリノフェニル骨格を有するビニル系単量体の中から
少なくとも1種類選ばれたものとの多元共重合体の選択
的水素化に好適である。
イソプレン、スチレン−ブタジエン(ランダム或いはブ
ロック)共重合体、アクリロトリル−ブタジエン(ラン
ダム或いは交互)共重合体、アクリロニトリル、ブタジ
エン、α,β−不飽和カルボン酸又はそのエステルの多
元系共重合体、アクリロニトリル、ブタジエン及びそれ
らと共重合可能な分子内にアニリノフェニル骨格を有す
るビニル系単量体の中から少なくとも1種類選ばれたも
のとの多元系共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合
体、イソプレン−イソブチレン共重合体、クロロプレン
−アクリロニトリル共重合体等が挙げられるが、特にブ
タジエンと(メタ)アクリロニトリル、又は、ブタジエ
ン、アクリロニトリルと、それらと共重合可能なα,β
−不飽和カルボン酸及び/又はそのエステル、分子内に
アニリノフェニル骨格を有するビニル系単量体の中から
少なくとも1種類選ばれたものとの多元共重合体の選択
的水素化に好適である。
これらの共重合体は乳化重合、溶液重合、塊状重合な
どいずれの重合方式で製造されたものであっても良い
が、本発明のメリットをより有効に生かす意味で重合体
の数平均分子量は5,000以上のものの方が好ましい。
どいずれの重合方式で製造されたものであっても良い
が、本発明のメリットをより有効に生かす意味で重合体
の数平均分子量は5,000以上のものの方が好ましい。
重合体は適当な溶媒に溶解して水素化反応を行うこと
ができる。この溶媒としては脂肪族化合物、脂環式化合
物芳香族化合物、ケトン類、アルコール類、エーテル
類、或いはこれらの混合溶媒を使用することができる。
水素化反応に際して使用する触媒の量はPd担持量により
異なるが、通常、重合体に対し0.01〜20重量%の範囲か
ら選ばれる。また反応は固定床、懸濁方式等いかなる反
応形態でも良く、反応温度は0〜300℃、好ましくは20
〜150℃である。水素圧は通常、大気圧〜300kg/cm2の範
囲で行われるが、好ましくは5〜150kg/cm2である。水
素化された重合体は硫黄加硫及び/または過酸化物加硫
が可能であり、この重合体に通常のゴム用副資材等を配
合して加工、加硫して得られた組成物は耐熱性、耐候
性、耐オゾン性等が要求される幅広い分野で使用可能で
ある。
ができる。この溶媒としては脂肪族化合物、脂環式化合
物芳香族化合物、ケトン類、アルコール類、エーテル
類、或いはこれらの混合溶媒を使用することができる。
水素化反応に際して使用する触媒の量はPd担持量により
異なるが、通常、重合体に対し0.01〜20重量%の範囲か
ら選ばれる。また反応は固定床、懸濁方式等いかなる反
応形態でも良く、反応温度は0〜300℃、好ましくは20
〜150℃である。水素圧は通常、大気圧〜300kg/cm2の範
囲で行われるが、好ましくは5〜150kg/cm2である。水
素化された重合体は硫黄加硫及び/または過酸化物加硫
が可能であり、この重合体に通常のゴム用副資材等を配
合して加工、加硫して得られた組成物は耐熱性、耐候
性、耐オゾン性等が要求される幅広い分野で使用可能で
ある。
[実施例] 以下、実施例により、本発明を具体的に説明するが、
これに制限されるものではない。
これに制限されるものではない。
実施例−1 (触媒の調整) 真空蒸着装置内に7gのビスアセチルアセトナトパラジ
ウム(II)と、48gの活性炭(平均粒径15μm)をセッ
トする。真空ポンプを始動し、0.1mmHgの真空下、活性
炭を振動撹拌させながら200℃、2時間、Pdを蒸着させN
2でリークした。その結果、Pdが活性炭に4%担持され
た触媒を50g得た。
ウム(II)と、48gの活性炭(平均粒径15μm)をセッ
トする。真空ポンプを始動し、0.1mmHgの真空下、活性
炭を振動撹拌させながら200℃、2時間、Pdを蒸着させN
2でリークした。その結果、Pdが活性炭に4%担持され
た触媒を50g得た。
この触媒をエポキシ樹脂で包理し、ウルトラミクロト
ームで約800Åの厚さに切断した。TEM(透過型電子顕微
鏡)でPdの分布状態を測定し、画像処理により定量した
結果、担体の外表面部から0.2μmの深さまでの表層部
に90重量%のPdが存在していた。
ームで約800Åの厚さに切断した。TEM(透過型電子顕微
鏡)でPdの分布状態を測定し、画像処理により定量した
結果、担体の外表面部から0.2μmの深さまでの表層部
に90重量%のPdが存在していた。
(水素化反応) 299mlオートクレーブ中に、アクリロニトリル−ブタ
ジェン共重合体(結合アクリロントリル40重量%、M
L1+4(100℃)=56)15gとテトラヒドロフラン80gを
加え、溶解させた後、上記触媒0.3g(重合体当り2重量
部)を添加し、水素にて50kg/m2に加圧し、75℃で4時
間、水素化反応を行なった。
ジェン共重合体(結合アクリロントリル40重量%、M
L1+4(100℃)=56)15gとテトラヒドロフラン80gを
加え、溶解させた後、上記触媒0.3g(重合体当り2重量
部)を添加し、水素にて50kg/m2に加圧し、75℃で4時
間、水素化反応を行なった。
回収したポリマーは、ニトリル基の還元は認められ
ず、炭素−炭素二重結合のみが、93.0%水素化されてい
た。なお水素化率はヨウ素価により求めた。
ず、炭素−炭素二重結合のみが、93.0%水素化されてい
た。なお水素化率はヨウ素価により求めた。
実施例−2 ビスアセチルアセトナトパラジウム(II)を1.75g用
いる以外は実施例−1と同様の方法でPdを1%担持させ
た触媒を調製した。XMA測定の結果、担体の外表面部か
ら0.2μmの深さまでの表層部に92重量%のPdが存在し
ていた。
いる以外は実施例−1と同様の方法でPdを1%担持させ
た触媒を調製した。XMA測定の結果、担体の外表面部か
ら0.2μmの深さまでの表層部に92重量%のPdが存在し
ていた。
該触媒を用い、実施例1と同様の方法で水素化反応を
行なった結果、水素化率は92.0%であった。
行なった結果、水素化率は92.0%であった。
実施例−3 (触媒の調製) 硝酸パラジウム(パラジウム濃度50g/)に、パラジ
ウムと等モル量のクエン酸アンモニウムを添加し、その
溶液を蒸留水で希釈してパラジウム濃度2.5g/の含浸
液を調製した。
ウムと等モル量のクエン酸アンモニウムを添加し、その
溶液を蒸留水で希釈してパラジウム濃度2.5g/の含浸
液を調製した。
この含浸液800ml中に活性炭(平均粒径15μm)48gを
60℃で30分間浸せきさせた。これをホルマリン−カ性ソ
ーダにて還元し、Pdを4%担持させた触媒を50g得た。
60℃で30分間浸せきさせた。これをホルマリン−カ性ソ
ーダにて還元し、Pdを4%担持させた触媒を50g得た。
該触媒はTEM測定の結果、担体の外表面部から0.2μm
の深さまでの表層部に85重量%のPdが存在していた。
の深さまでの表層部に85重量%のPdが存在していた。
(水素化反応) 該触媒を用い、実施例−1と同様の方法で水素化反応
を行なった結果、水素化率は91.5%であった。
を行なった結果、水素化率は91.5%であった。
実施例−4 担体としてカーボンブラックヲ樹脂で含浸後、焼成し
て調製した多孔性炭素成型炭(特開昭54−40897号公報
中に記載)を用い、実施例3と同様な方法でPdを4%担
持した触媒を調製した。該触媒はTEM測定の結果、担体
の外表面部から0.2μmの深さまでの表層部に83重量%
のPdが存在していた。
て調製した多孔性炭素成型炭(特開昭54−40897号公報
中に記載)を用い、実施例3と同様な方法でPdを4%担
持した触媒を調製した。該触媒はTEM測定の結果、担体
の外表面部から0.2μmの深さまでの表層部に83重量%
のPdが存在していた。
該触媒を用い、実施例−1と同様の方法で水素化反応
を行なった結果、水素化率は92.2%であった。
を行なった結果、水素化率は92.2%であった。
比較例−1 (触媒の調製) 塩化パラジウムに蒸留水を加え、パラジウム濃度2.5g
/の含浸液を調製した。この含浸液800ml中に活性炭
(平均粒径15μm)48gを60℃で30分間、浸せきさせ
た。これをホルマリン−カ性ソーダにて還元し、50gの
触媒を得た。該触媒をTEM測定したところ担体の内部に
までPdが多数存在しており、外表面部から0.2μmの深
さまでの表層部には23重量%のPdしか存在していなかっ
た。
/の含浸液を調製した。この含浸液800ml中に活性炭
(平均粒径15μm)48gを60℃で30分間、浸せきさせ
た。これをホルマリン−カ性ソーダにて還元し、50gの
触媒を得た。該触媒をTEM測定したところ担体の内部に
までPdが多数存在しており、外表面部から0.2μmの深
さまでの表層部には23重量%のPdしか存在していなかっ
た。
(水素化反応) 該触媒を用い、実施例1と同様の方法で水素化反応を
行なった結果、水素化率は64.5%であった。
行なった結果、水素化率は64.5%であった。
比較例−2 (触媒の調製) 比較例−1と同様の方法で調製した含浸液を活性炭に
スプレーにて噴霧し、ホルマリン−カ性ソーダにて還元
し、Pdが4%担持した触媒を調製した。該触媒をTEMで
測定した結果、担体の外表面部から0.2μmの深さまで
の表層部には、38重量%のPdが存在していた。
スプレーにて噴霧し、ホルマリン−カ性ソーダにて還元
し、Pdが4%担持した触媒を調製した。該触媒をTEMで
測定した結果、担体の外表面部から0.2μmの深さまで
の表層部には、38重量%のPdが存在していた。
(水素化反応) 該触媒を用い、実施例−1と同様の方法で水素化反応
を行なった結果、水素化率は67.0%であった。
を行なった結果、水素化率は67.0%であった。
以上の結果を[表−1]にまとめたが、いずれの場合
にもニトリル基の還元は認められなかった。
にもニトリル基の還元は認められなかった。
[発明の効果] 本発明方法によれば共役ジエン系統重合体の炭素−炭
素二重結合を効率的に水素化できることができる。
素二重結合を効率的に水素化できることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】共役ジエン系重合体の炭素−炭素二重結合
を担体担持型Pd触媒を用いて水素化するに際して、Pdの
全担持量の70重量%以上が、多孔性炭素担体の外表面部
から0.2μmの深さまでの表層部に存在するように担持
させた触媒を用いることを特徴とする水素化共役ジエン
系重合体の製造方法。 - 【請求項2】共役ジエン系重合体がブタジエン−アクリ
ロニトリル系共重合体である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】共役ジエン系重合体がブタジエン、アクリ
ロニトリル及びそれらと共重合可能な少くとも一種類の
ビニル系単量体から成る多元系共重合体である請求項1
記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21814889A JP2770463B2 (ja) | 1989-08-24 | 1989-08-24 | 水素化共役ジエン系重合体の製造方法 |
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