JP2770386B2 - 複合線及びその製造方法 - Google Patents

複合線及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、使用時に再溶解される用途の線材、例え
ば溶接線等として用いる複合線、特に、再溶解によって
難加工性の金属間化合物線や合金に変わる複合線とその
線の製造方法に関する。
〔従来の技術と発明の課題〕
Ni−Al系、Fe−Al系、Ti−Al系などの難加工性金属間
化合物の塑性加工特性については、例えば、日本学術振
興会非鉄治金第69委員会特殊金属小委員会第10回研究資
料(61.2.26)のP31〜36に示されている。Ni3AlはB添
加により粒界の脆さが改善されて何とか加工できるよう
になっているが、NiAlやTi−Al系化合物の細径線材への
加工はまだ実現のものとはなっていない。
即ち、極く限られた熱間加工、圧縮加工等で何とかで
きるものの、これ等の金属間化合物は、結晶構造が複雑
で異方性が強い、結晶粒界が脆い、結晶粒が粗大化する
等の理由により、自由な塑性加工が許容されず、このた
め細径線材を伸線して作るのは事実上不可能であった。
Fe−Al系の係合物も、Feリッチの組成であれば常温延
性が得られるが、Feが少ないと塑性加工による細径線材
化は難しい。
なお、金属間化合物の成形に常用されている粉末冶金
法も、単品の製造には適するが、線材の連続的な製造に
は向いていない。
以上の理由から難加工性金属間化合物の細径線材は無
いに等しいのが現状であるが、このような線材がある
と、これを肉盛材として構造材の表面に高温酸化性、高
温強度、耐食性等の特性を簡便かつ確実に付与すると云
ったことが可能になる。
即ち、従来は、金属間化合物の粉末を作り非常に高価
なプラズマ溶接機で溶接していたため、コスト高とな
り、また、粉末が完全に溶けずに溶着することがあるた
め、品質的に劣り、歩留りも低かったが、このような問
題が一挙に解決される。
また、その線材が、溶けるまで通常の金属と変わりの
無い性質を保っていれば取扱いも容易になる。このよう
なことは金属間化合物に限らず、難加工性合金について
も云える。
そこで、この発明は、再溶解時に所望の金属間化合物
や合金に変わる複合線と、この線を容易に作り得る製造
方法を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明の方法では、先ず、金属間化合物又は難加工
性合金の構成材料である複数種の素金属を線材化してそ
の素金属素線の多数本を素金属の一種から成るパイプに
挿入し、伸線加工する。
次に、前工程で得られる複合線又はこの複合線に素金
属素線を含めたものを素金属の一種から成るパイプに多
数本挿入してこれを伸線加工する2次工程を少なくとも
1回実施して所定配分比の素金属が断面の全体に平均的
に存在する線材を得ることから成る。
第1乃至第3図は、素金属がA、Bの2種類から成る
金属間化合物を例に挙げてこの発明の方法をより判り易
く解説しものである。即ち、第1工程では第1図に示す
ように、A又はBの金属から成るパイプ1中にAの金属
で作られた素線2とBの金属で作られた素線3を、偏在
のない配列にして満杯に挿入し、これをスエージングし
たり、ダイスに通したりして伸線する。この伸線は、で
きるだけ細径まで絞り込むのがよい。また、加工性の維
持のために途中で焼き鈍し等の熱処理を施してもよい
が、A、Bの成分が相互に拡散して金属間化合物を作る
程高温、長時間加熱してはならない。
次に、第2工程では、第1工程で得られる複合線4を
第2図に示すように、更にA又はBの金属から成るパイ
プ5中に満杯に装入し、前工程と同様に伸線する。この
場合、パイプ5中には、4以外にAの金属素線2、又は
Bの金属素線3もしくは、2、3の両者を混ぜて挿入し
てもよい。第3図にその一例を示す。
この第2工程は、最終的に得られる複合線中のフイラ
メント化した金属素線が細い程(好ましくは5μm以
下)再溶解時に素金属が均一に混ざり易くなるので、何
回も繰返すのが望ましい。例えば、第2工程の1回目の
伸線で得た複合線を第2図或いは第3図の4に代えて新
たな素金属パイプ中に挿入後伸線し、また、この2回目
の工程で得た複合線を素金属パイプに入れて伸線し、こ
の動作を繰返していくと内部のフイラメント径は次第に
細くなっていく。
以上のように得られる複合線は再溶解するとその際の
熱で金属間化合物に変わる。これは、Cu−Al−Ni系、Cu
−Zn−Ni系などの難加工性合金についても同じであり、
そのための複合線も上と同様にして製造することができ
る。
なお、この発明で使用する素金属の素線は、素金属の
母材上に他の素金属を被覆(この被覆は内側と外側の素
金属が異なるようにして何層にも施してよい)したもの
であってもよい。
また、目的とする金属間化合物や合金の組成の調整
は、用いる素金属素線の本数、線径、他の素金属の被覆
厚などで容易にコントロールし得るが、再溶解物の組成
の安定化のためには、複合線の断面の全体に素金属がま
んべんなく分散されるようにすることが重要である。
〔作用〕
金属間化合物や難加工合金を作るための素金属、例え
ば、Ni、Al、Ti、Fe、Zn等は加工し易く常温での延性も
十分にある。従って素金属をそのまま伸線加工して素金
属がミクロ的に配置された断面構造の複合線を得るこの
発明によれば、マクロ的には所望の金属間化合物や合金
と同じ成分を有する線材が容易に得られる。また、得ら
れた複合線は再溶解で目的の組成に変わるが、それまで
は素金属のままであるので、取扱い等にも優れている。
〔実施例1〕 線径1.0mmφのAl及びTiの焼き鈍しあがりの線を各々2
m長さに切断し、Al線50本、Ti線80本の割合で外径15.0m
mφ、内径13.0mmφのAlパイプ中に挿入した。このと
き、Al線とTi線はできるだけ相手金属線と接するように
し、また、Alパイプに接する場所にはTi線を重点的に配
置した。
次に、この組合せ材料を冷間スエージングとダイス伸
線により5.0mmφまで伸線し、Ar雰囲気中で600℃×4分
の連続焼き鈍しを行った。そして、更に、ダイスで1.0m
mφまで伸線し、Ar雰囲気中で600℃×1分の連続焼き鈍
し後、得られた複合線を2m長さに定尺切断した。
続いて、上記複合線100本と、1.0mmφのTi線30本を初
回組合せ時と同一サイズのAlパイプに挿入し、前と同様
の工程で伸線して1.0mmφの複合線を得た。この複合線
の断面は、8〜15μm径のAl及びTi線(但し形状は六角
形が多く原形の円ではない)と80〜160μm形のTi線及
び厚さ15μm、外径80〜160μmのAlパイプが厚さ150μ
m、外径1.0mmのアルミ丸パイプ中に存在する構造にな
っていた。
この線を、TIG溶接で肉盛したところ、その肉盛層は
5%程度のAl及びNi単相も認められたが、残りはTiAl3
とTiAlの混合組織となっていた。
〔実施例2〕 実施例1で得られた拡散熱処理前の複合線をAr雰囲気
中で600℃×1分の連続焼鈍処理に回し、長さ2mに切断
した。そして、その複合線130本を外径15.0mmφ、内径1
3mmφのAlパイプに挿入し、実施例1と同様の方法で1.0
mmφまで伸線した。
この複合線の横断面は、1〜3μm径のAl及びTi線、
9〜20μm径のTi線及び厚さ1μm、外径10〜15μmと
厚さ10〜15μm、外径100〜150μmの各アルミパイプが
厚さ150μm、外径1.0mmφのAlパイプ中に存在する構造
になっていた。
また、この複合線をTIG溶接で肉盛したところ2%程
度のAl単相を含むTiAl3とTiAlの混合組織となってい
た。
〔実施例3〕 線径0.7mmφのAl線の表面に厚さ0.15mmのNiメッキを
施した焼き鈍しあがりの線を2m長さに切断し、外径15.0
mmφ、内径13mmφのアルミパイプ中に、130本挿入し
た。そして、これをスエージングとダイス伸線により5m
mφまで伸線し、Ar雰囲気中で600℃×4分の連続焼鈍後
更に1mmφまで伸線、Ar雰囲気中での600℃×1分の連続
焼鈍後2m長さに定尺切断した。次いで、この複合線を外
径15mmφ、内径13mmφのNiパイプに130本挿入し、前と
同様の方法で1mmφまで伸線した。
以上のようにして得られた複合線の横断面を検鏡した
ところ、厚さ約0.1mm、外径1.0mmφのNiパイプ中に、外
径約0.1mm、厚さ0.08〜0.15mmのアルミパイプ、外径8
〜15μm、厚さ1〜2μmのNiパイプ及び線径6〜13μ
mのアルミ線が配置された構造になっていた。
また、この線をMIG溶接で肉盛したところ、NiAl,Ni2A
l3及びNiAlの混合相となっていた。
〔効果〕
以上説明したように、この発明の方法では、素金属を
そのままの形で組合せながら素金属がミクロ的に配置さ
れるように伸線を行うので、マクロ的には所望の金属間
化合物や難加工性合金と同じ成分の複合線を容易に得る
ことができる。
また、その複合線は再溶解時に所望の金属間化合物や
合金に変化するので、構造物や機械要素などの高温酸化
性、高温強度、耐食性等が要求される部分の肉盛材(溶
接線)として用いると、安価なTIG、MIG溶接で、高品質
の肉盛りを歩留り良く実施することが可能になる。
このほか、再溶解するまでは、素金属のままであるの
で、巻取り、巻戻しなども自由に行え、取扱い性にも優
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、この発明の方法において素金属を
組合せる場合の組合せパターンを工程的に示す図、第3
図は第2図の組合せパターンの変形例を示す図である。 1、5……A又はBの素金属から成るパイプ、 2……Aの金属から成る素線、 3……Bの金属から成る素線、 4……第1工程で得られる複合線。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21C 37/00 - 37/04 B23K 35/40 330 C22F 1/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属間化合物又は難加工性合金の構成材料
    である複数種の素金属を線材化してその素金属素線の多
    数本を素金属の一種から成るパイプに挿入し、伸線加工
    する1次工程、 前工程で得られる複合線又はこの複合線に素金属素線を
    含めたものを素金属の一種から成るパイプに多数本挿入
    してこれを伸線加工する2次工程、 上記1次工程と少なくとも1回の2次工程を経て所定配
    分比の素金属が断面の全体に平均的に存在する線材を得
    ることから成る複合線の製造方法。
  2. 【請求項2】上記素金属線として、素金属の母材上に他
    の素金属を被覆したものを使用する請求項(1)記載の
    複合線の製造方法。
  3. 【請求項3】上記2次工程を2回以上繰り返す請求項
    (1)又は(2)記載の複合線の製造方法。
  4. 【請求項4】2次工程の伸線加工で線材中の素金属フイ
    ラメント径を5μm以下にする請求項(1)乃至(3)
    のいずれかに記載の複合線の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項の(1)乃至(4)のいずれかの方
    法で作られた複合線。
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