JP2769750B2 - ワークの寸法検査装置 - Google Patents

ワークの寸法検査装置

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JP2769750B2 JP3122296A JP12229691A JP2769750B2 JP 2769750 B2 JP2769750 B2 JP 2769750B2 JP 3122296 A JP3122296 A JP 3122296A JP 12229691 A JP12229691 A JP 12229691A JP 2769750 B2 JP2769750 B2 JP 2769750B2
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/02Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワークや標準モデル等
の寸法の測定値を重ね書きして得られる最大値と最小
値、または測定値の平均値を任意測定ポイントにおける
標準偏差によって嵩上げ嵩下げして得られる上限値と下
限値によって細密にパターン化して寸法誤差の許容範囲
を設定し、これに出荷用ワークの実測値を重ね書きして
比較することにより、ワークの特質に応じた寸法検査が
連続してできるようにしたワークの寸法検査装置に関す
る。
【0002】IC(集積回路)等では、リードの高さ寸
法の誤差によっては、プリント基板等への装着時に未接
触部分が発生して作動不能となることにより、このリー
ドの高さ寸法等を検査して良否を判断している。従来、
この種の検査装置としては、基準面に正確に置いたIC
のリード部をCCDカメラにて撮像し、そのデータをコ
ンピュータに取り込み画像処理することによってリード
の状態を検査するようにしたものや、基準面に正確に置
いたICのリードの基準面からの高さをレーザー変位計
を用いて数値として測定するもの等があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の検査装置では、いずれも、正確に判断させるために
ICを常に正確な定位置に置く必要があり、このため、
ICの精密な位置決め装置が必要になるという問題があ
った。また、その位置決め装置を長時間使用することに
より各部の摩耗や変形等の機械的損傷が発生するため、
正確な良否判定ができなくなるという問題があった。そ
れに、位置決め装置の精度の低下程度と、それに対する
不具合対策の復旧がどの程度行われたかの確認が大変で
あるという問題があった。
【0004】また、従来装置では、寸法誤差として設定
した上限値と下限値による許容範囲が多数の実測値に基
づき設定されたものではなく、例えば、現在流れてくる
ICワークのリードがどの程度の範囲で上下にバラつい
ているのか調べるには測定に時間がかかったり、また
は、測定できない構造であるため、不良品と判定された
製品を再検査しながら上限・下限の判定値を作っていか
なければならないという問題があった。
【0005】また、従来装置では、標準偏差等を基にし
た目標とする不良率に合った上限値・下限値の設定が簡
単に設定することができないという構造となっているた
め、検査効率をすぐに上げられないという問題があっ
た。
【0006】また、従来装置では、レーザー変位計のレ
ーザー・ビームがリードのどの部分に当っているかの確
認が難しく、使用者が使用に対し不安感を持つという問
題があった。
【0007】また、従来装置では、零点補正や精度確保
のため位置決め装置やCCDカメラ、レーザー変位計等
の取り付けを精密に行うと共に難しい調整をしなければ
ならないという問題があった。
【0008】本発明のワークの寸法検査装置は、かかる
従来の問題点を解決するためになされたものであって、
その目的とするところは、精密な位置決め装置や零点補
正の必要がなく、また、ラインの途中に組み込んで連続
して検査することができ、また、寸法の許容範囲となる
上限値と下限値を、ワークの任意測定ポイントにおける
標準偏差を基に設定したり、測定値の最大値と最小値、
またはこの最大値と最小値とを修正してより必要形態に
合致するように形成でき、また、良否の判定も確実であ
って手軽くすることができるようにしたワークの寸法検
査装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段として、本発明請求項1記載のワークの寸法検査
装置にあっては、ワークの定速度搬送手段と;計測セン
サからワークの測定位置までの距離を該ワークが一方向
へ移動中に連続的に測定して測定値をアナログ信号とし
て出力する計測手段と;ワークの通過を検知してトリガ
ー信号により前記計測手段の測定値の取り込みを開始さ
せるトリガー信号発生手段と;ワークの移動に同期して
パルス信号を出すパルス信号発生手段と;前記パルス信
号と同時に取り込んだ1サイクル分の測定値を保存する
と共に該パルス信号が時系列的に一致するワーク全数分
の測定値によって算出された平均値を1サイクル分時系
列的に保存する平均値保存回路と;前記パルス信号と同
期させた測定値のうち前回サイクルまでの最大値と比較
して最大値のみを時系列的に取り込んだ1サイクル中の
パルス毎の最大値を最大値中の最大値として保存すると
共に、ワークの任意の測定ポイントにおける標準偏差に
よって前記1サイクル中のパルス毎の平均値を嵩上げし
て設定された上限値を保存し、また修正関数によって最
大値を嵩上げ嵩下げして若しくは最小値を嵩上げして設
定された上限値を保存する上限データ保存回路と;前記
パルス信号と同期させた測定値のうち前回サイクルまで
の最小値と比較して最小値のみを時系列的に取り込んだ
1サイクル中のパルス毎の最小値を最小値中の最小値と
して保存すると共に、ワークの任意の測定ポイントにお
ける標準偏差によって前記1サイクル中のパルス毎の平
均値を嵩下げして設定された下限値を保存し、また修正
関数によって最大値を嵩下げして若しくは最小値を嵩上
げ嵩下げして設定された下限値を保存する下限データ保
存回路と;前記上限値を越えたとき又は前記下限値を下
回ったときに不良信号を出す演算処理部と;前記演算処
理部におけるワークの測定個数、測定時間、測定回数の
設定と、前記ワークの任意の測定ポイントにおける全測
定値によって求めた標準偏差を嵩上げと嵩下げする範囲
の設定と、前記最大値波形と最小値波形または前記平均
値による平均値波形とを修正する修正関数の設定と、前
記許容範囲の設定および前記許容範囲と測定値の波形の
表示とを行うコンピュータと;を備えた構成とした。
【0010】また、本発明請求項2記載のワークの寸法
検査装置にあっては、前記演算処理部において測定値が
許容範囲を外れたとき、該演算処理部がそれまで取り込
んだ測定値を保留して測定を停止させるシングルモード
を有する構成とした。
【0011】また、本発明請求項3記載のワークの寸法
検査装置にあっては、前記演算処理部の1サイクル分の
比較エリアが複数のエリアに区分されると共に測定値が
エリアの許容範囲を外れたとき不良信号を出すように設
定されている構成とした。
【0012】
【作用】本発明のワークの寸法検査装置では、まず、検
査時の許容範囲設定用に選定したワークまたはモデルを
一方向に移動させ、該ワークの通過を確認してトリガー
信号を発生させる。このトリガー信号によって、計測セ
ンサからワークの検査一までの距離の測定値と該ワーク
の移動に同期したパルス信号とを次々と取り込んで、前
回サイクルまで取り込んで記憶していた測定値と比較さ
せ、最大値のみを選択して上限データ保存回路に1サイ
クル分時系列的に保存させる。また、下限データ保存回
路では、前記パルス信号に同期した測定値と前回サイク
ルまで取り込んで記憶していた測定値と比鮫させ、最小
値のみを選択して1サイクル分時系列的に保存させる。
また、平均値保存回路では、取り込んだ複数のワークに
おける測定値であって、パルス信号受信位置のポイント
ごとにおける全測定値を積算して算出した平均値を1サ
イクル分時系列的に保存させる。
【0013】また、表示器で前記上限データ保存回路の
最大値と、下限データ保存回路の最小値と、平均値保存
回路の平均値とを表示させる。そして、このとき最大値
と最小値との間が最も開いたポイント、または、重要と
思われるポイントを設定しこれまで取り込んだ測定値に
よってコンピュータに標準偏差を求めさせ、その標準偏
差の2倍区間や3倍区間を設定してその上限値を最大値
の代りとして上限データ保存回路に保存させ、またその
下限値を最小値の代わりとして下限データ保存回路に保
存させる。また、修正関数によって最大値と最小値を修
正することにより寸法検査の許容範囲を設定する。この
後、出荷用のワークを前記と同様に一方向に移動させる
ことにより該ワークの実測値を取り込み、演算処理部に
より該実測値が上限値と下限値の間にあるか比較させ、
実測値が上限値と下限値との間から外れている場合は不
良信号を発信させる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
尚、本実施例においては、IC(集積回路)ワークのリ
ード高さの検査を連続的に行うようにした装置で説明す
る。図1は本実施例のICワークの寸法検査装置を示す
説明図、図2は許容範囲の最大値と最小値を求めるフロ
ーチャート、図3は任意ポイントの全測定値による標準
偏差を求めるフローチャート、図4は出荷用ワークの寸
法検査を示すフローチャート、図5は最大値と最小値お
よび平均値のパターン図、図6はポイントPの標準偏差
により求めた上限値と下限値によるパターン図、図7は
ポイントPにおける測定値のバラツキを示す説明図、図
8は出荷用ICワークの測定値を重ね書きしたパターン
図、図9は測定部分の良否を示す説明図、図10は関数
Y=AX+Bにより最大値を嵩下げし最小値を嵩上げし
て形成した許容範囲を示すパターン図である。本実施例
のワークの寸法検査装置は、ICワークWの搬送装置1
と、信号発信機2と、レーザー変位センサ3と、アンプ
4と、パルス発信機5と、上限データ保存回路6と、下
限データ保存回路7と、平均値保存回路8と、演算処理
部(CPU)9と、パーソナルコンピュータ10と、け
り出し装置Bと、を主要な構成としている。尚、前記上
限データ保存回路6と、下限データ保存回路7と、平均
値保存回路8と、演算処理部9とを一式まとめて構成し
たものを判定器Aとする。
【0015】前記搬送装置1は、ICワークWを所定の
速度で一方向に水平移動させるもので、ICワークWの
パッケージ部W1の上下面を挟持して定速度で回転する
ローラ1a,1aを備えている。図中、1bはラインの
途中に設けたICワークWの搬入装置、1cは同搬出装
置である。尚、前記ローラ1aはベルトコンベア等を使
用することができる。
【0016】前記信号発信機2は、ICワークWの通過
を検知することによって外部トリガー信号を出す外部ト
リガー信号発生手段となるものであって、リミットスイ
ッチ、近接スイッチ、赤外線センサ等を使用する。
【0017】前記レーザー変位センサ3は、該センサか
らICワークWのリードW2の上端までの距離を連続し
て測定する計測手段となるものであって、実施例では、
小スポットレーザーを備えたフルスケール5〜10mm
程度の測定範囲のものを使用する。また、該レーザー変
位センサ3は、移動するICワークWの両リード側に位
置するように2個設けられ、判定器Aも2台設けられて
いる。
【0018】前記アンプ4は、レーザー変位センサ3が
測定したICワークWにおけるリードW2の上端までの
距離(変量)を電圧値に変換して出力するものであっ
て、実施例では、0〜10Vに変換するものを使用して
いる。
【0019】前記パルス発信機5は、測定値取り込みの
スタートを合わせると共に1サイクルを時系列的に保存
させるタイミングとなる同調用パルスを出すパルス発生
手段となるものであって、前記搬送装置1におけるロー
ラ1aの回転角度に合せて発生させるように形成されて
いる。
【0020】データ収集時は、前記上限データ保存回路
6は、演算処理部9で判別された最大値のみを1サイク
ル分(ICワークWの1個の長さ分の測定期間に相当)
時系列的に保存する。また、良・不良の判定時は、パー
ソナルコンピュータ10で最大値、最小値、平均値をY
=AX+Bの修正関数で処理した修正値を上限値として
上限データ保存回路6に保存、または、1サイクル中任
意の範囲を必要個所だけ更に修正した修正値を上限値と
して上限データ保存回路6に保存する。
【0021】データ収集時は、前記下限データ保存回路
7は、演算処理部9で判別された最小値のみを前記同様
に1サイクル分時系列的に保存する。また、良・不良の
判定時は、パーソナルコンピュータ10で最大値、最小
値、平均値をY=AX+Bの修正関数で処理した修正値
を下限値として下限データ保存回路7に保存、または、
1サイクル中任意の範囲を必要個所だけ更に修正した修
正値を下限値として下限データ保存回路7に保存する。
【0022】前記平均値保存回路8は、パルス信号受信
位置のポイントごとにおける測定値の平均値、または判
定中の測定値を1サイクル分時系列的に保存するもので
ある。
【0023】前記演算処理部9は、許容範囲設定用のI
Cワークから取り込んだ測定値を前回まで取り込んだ測
定値と比較して最大値のみを上限データ保存回路6に送
り、また、最小値のみを下限データ保存回路7に送って
保存させたり、測定値を積算して積算値を平均値保存回
路8に保存させたり、出荷用ICワークWの測定内容に
従って下記の許容範囲のうちから設定された任意の許容
範囲によって寸法比較を行うことにより製品の良否を判
断するためのものであって、パーソナルコンピュータ1
0によって次のいずれかの許容範囲が設定される。前記
上限データ保存回路6の最大値波形6aと下限データ保
存回路7の最小値波形7aとによって形成される時系列
的な許容範囲。また、前記最大値波形6aと最小値波形
7aとの許容範囲において、最大値波形6aと最小値波
形7aとの間が広くなった部分や寸法の重要部分におい
て求めた標準偏差σにより前記平均値保存回路8の平均
値を3σ嵩上げしたものを上限値6b、また平均値を3
σ嵩下げしたものを下限値7bとする許容範囲(図6参
照)。また、前記最大値波形6aと最小値波形7a、ま
たは平均値保存回路8の平均値による平均値波形8aを
修正関数Y=AX+BのAまたはBをパルス信号受信位
置のポイントごとに設定して嵩上げ、嵩下げすることに
より修正された許容範囲。また、前記許容範囲は、1サ
イクル分を複数(実施例では8エリア)に区切って監視
区域が設定される。そして、該演算処理部9は、不良品
判定時に不良品発生と、どの領域で発生したかの出力を
出しその不良品の測定値を1ワーク分(1サイクル分)
保持して停止し、コンピュータ10へ不良品の測定値を
転送後、検査を再開するシングルモードと、不良品の判
定出力とどの領域で不良判定が出たかの領域出力を出す
が、測定データは保持せずに連続して検査を行うレピー
トモードとの機能を持っている。そして、不良品を検知
した場合、不良品の判定出力によってけり出し装置Bを
作動させ不良ICワークをライン外に排出させる。図1
において、9aはA/D変換器、9bはインターフェー
ス、9cはI/O、9dは判定器側ソフトおよびアナロ
グ値処理ソフト用のROM、9eは前記上限データ保存
回路6と下限データ保存回路7と平均値保存回路8とを
備えたRAM、9fは時計、9gはコンピュータ10と
の通信用接続部、9hは警報ランプが接続されるエリア
出力部、9jは測定スタートボタン、9kは測定続行用
リセットスイッチである。
【0024】前記コンピュータ10は、標準偏差の算出
や演算処理部9における許容範囲の設定、各波形と出荷
用ICワークWの測定値波形3a等の表示を行うパーソ
ナルコンピュータであって、本体10aに表示器として
のCRT10bやキーボード等を備えている。前記本体
10aは、判定器Aの接続部9gと専用通信線で接続さ
れ、演算処理部9に、重ね書きの回数(搬送装置1に通
す許容範囲作成用ICワークWの数)を測定回数として
設定したり、1個のICリードの測定長さを1サイクル
分の測定値個数として設定したり、測定値の取り込みタ
イミング(実施例では1/500秒毎に1測定)を設定
したり、データの取り込み開始はICワークWを通過し
たのを検知して発信される外部トリガーによって同調す
るように設定したり、入力信号のスケール(実施例では
0〜10Vフルスケール)による分解能(実施例では1
/4096)を設定したりする機能を備えている。ま
た、最大値波形6aと最小値波形7aとの範囲が最大に
開いている任意ポイントの全測定値による標準偏差σ
(全測定値の約7割が含まれる測定値の範囲)を求めた
り、その3倍区間(つまり3σ)を演算処理部9の許容
範囲として設定したり、最大値波形6aと最小値波形7
aと平均値波形8aのいずれかを選んでY=AX+Bの
式で嵩上げして上限値を設定し、また嵩下げして下限値
を設定する。また、前記いずれかの許容範囲を選定し、
その1サイクル分を複数のエリアに区切って所定エリア
のみを不良判定エリアに設定したり、1サイクル中に何
回上・下限から外れたら不良判定を出すかの回数を設定
したり、測定モードをシングルモードまたはレピートモ
ードのいずれかとする機能を備えている。
【0025】次に実施例の作用をフローチャートにより
説明する。まず、最大値波形6aと最小値波形7aと平
均値波形8aの表示を重ね書きによって行い、ICワー
クWのリード高さのバラツキと再現性を確認する(図2
参照)。コンピュータ10により、重ね書きの回数(装
置に通す製品の数)を測定サイクル回数として設定、1
個のICワークの全てのリードに亘る測定長さに応じた
データ個数を1サイクル分のデータ個数として設定、デ
ータの取り込みタイミングは1/500秒毎に1データ
を設定、データの取り込み開始は外部からのワーク(I
C)通過確認信号による開始に設定、入力信号は0〜1
0Vフルスケールとし、分解能は1/4096に設定す
る(ステップ100)。スタートボタン9jをON(ス
テップ101)することにより搬送装置1にICワーク
Wが1個ずつ搬送開始される(ステップ102)。信号
発信機2がICワークWの通過を検知して発信した外部
トリガー信号が入力されたのを確認(ステップ103)
し、パルス発信機5がICワークWの移動距離20μm
毎に1パルスを発信する(ステップ104)。前記パル
ス信号に同期してレーザー変位センサ3からの変量をア
ンプ4を介しアナログ量として判定器Aに取り込む(ス
テップ105)。
【0026】判定器Aの演算処理部9では、上限データ
保存回路6における前回サイクルの比較後の保存測定値
より今回の測定値が大きいか判断(ステップ106)さ
れ、大きい方の測定値(最大値中の最大値)がこの上限
データ保存回路6に時系列的に(つまりパルス信号受信
位置のポイントごとに)保存される(ステップ10
7)。また、下限データ保存回路7における前回サイク
ルの比較後の保存測定値より今回の測定値が小さいか判
断され(ステップ108)、小さい方の測定値(最小値
中の最小値)がこの下限データ保存回路7に時系列的に
保存される(ステップ109)。また、各測定点毎(パ
ルス信号受信位置のポイント毎)の測定値が平均値保存
回路8に積算して保存される(ステップ110)。この
設定の測定値の個数(1個のICワークWの測定をする
1サイクル時間で得られる測定値の個数)まで測定した
かが判断され(ステップ111)、完了したら設定の測
定回数(測定するICワークWの個数)に達したかが判
断され(ステップ112)、設定数に達したら測定が完
了される(ステップ113)。この後コンピュータ10
に測定値が転送され(ステップ114)、この転送時に
ステップ110で保存した各々の積算値を測定回数(サ
イクル回数)で割って各々の平均値が算出され、各平均
値がコンピュータ10に転送されると共に平均値保存回
路8に保存される(ステップ115)。そしてこれ等の
測定値によりコンピュータ10のCRT画面に、ステッ
プ107で集めた最大値ばかりの波形線6aと、ステッ
プ109で集めた最小値ばかりの波形線7aと、ステッ
プ115で求めた平均値ばかりの波形線8aとを3本の
色違い線で同時表示させる(図5参照)。尚、この波形
は、後日の性能比較のため、記録手段により記録してお
いてもよい。各波形線6a、7a、8aは曲線波形とな
る。
【0027】次に、波形の中の任意のポイントを指定
し、そのポイントだけを集めて測定値の分布図や標準偏
差σを求める(図3、図5〜図7参照)。ここで、最大
値、最小値、平均値および標準偏差σについて例を示し
て説明する。仮にパルス発信機5から出力されるパルス
数が1サイクルに2000個ある場合には図5に示す最
大値は2000個となる。また仮に、1サイクルにおけ
る或る時点で発生したパルスに対応する(つまり時系列
的に見て同一時刻の)測定値が3000個(この数は全
ワーク数の個数である)である場合には、図5に示す最
大値はその3000個の中での最大値(最大値中の最大
値)である。このことは最小値についても同様である。
また、平均値は上記3000個の平均値であり、平均値
は最大値、最小値と同様、パルス数に応じて2000個
存在する。このようにして求められた最大値、最小値、
平均値(平均値は最大値と最小値の中心値ではない)か
ら、適正な測定値分布を想定して標準偏差σを定める。
次に、CRTで重ね書きした各波形で測定値のバラツキ
を知りたいポイントと測定するTCワークWの個数をサ
イクル回数としてコンピュータで設定する(ステップ2
00)。スタートボタン9jをON(ステップ201)
することにより、搬送装置1にICワークWが1個ずつ
搬送開始される(ステップ202)。信号発信機2がI
CワークWの通過を検知して発信した外部トリガー信号
が入力されたのを確認後(ステップ203)、パルス発
信機5がICワークWの移動距離20μm毎に1パルス
発信する(ステップ204)。また、設定ポイントの測
定値を取り込みながらこのパルスがステップ200で設
定したポイントにおける必要数に達するまで発信され
(ステップ205)、測定値の所定数が保存される(ス
テップ206)。そして、設定の測定値個数(1個のI
Cワークの測定をする1サイクル時間)まで測定したか
確認され(ステップ207)、設定した測定回数(測定
するICワークの数)に達するまで測定される(ステッ
プ208)。
【0028】測定回数に達したら測定が終了され(ステ
ップ209)、コンピュータ10に測定値が転送され
(ステップ210)、CRT画面上の横軸に各サイクル
順に設置したポイントの測定値を表示し(図7参照)、
また必要があればCRT画面上で拡大して測定値の確認
をする(ステップ211)。そして、1サイクル目から
設定サイクル数までの範囲のなかで測定値のバラツキと
標準偏差を調べたい範囲を設定し(ステップ212)、
設定したサイクル数の各サイクル中で、指定ポイントP
(図5参照)の測定値ばかり集めて、標準偏差σとバラ
ツキをグラフに出す(ステップ213)。ステップ21
2で標準偏差を調べたい範囲を設定するのは異常な測定
値を排除して妥当な標準偏差を得るためである。
【0029】次に、前記測定値の重ね書きと、バラツ
キ、標準偏差σをもとに平均値波形8aを3σだけ嵩上
げ嵩下げして上限、下限の線を引き、良品と不良品の判
定を行わせる(図6、図8、図9参照)。なお、上限値
は各パルスに対応する許容範囲の上限値である。たとえ
ば1サイクルで2000個のパルスが発生するとすれ
ば、2000個の上限値が存在する。上限値波形とはそ
の2000個の上限値を直線で結んで波形化したもので
ある。また、最大値とは、全ワーク数を3000個とし
た場合、或るパルスに対応する(つまり時系列的に同一
時刻、換言すればワーク上での同一位置)3000個の
中の最大値(最大値中の最大値)である。まず、コンピ
ュータ10で次の許容範囲のうちいずれかの設定を行
う。最大値波形6aと最小値波形7aとによる許容範
囲、またはCRT画面上に最大値波形と最小値波形と平
均値波形を描かせ3本の波形線のどれか1本を選んで、
自動的に選んだ線を修正関数Y=AX+Bの式でかさ上
げして上限を設け、若しくは最大値波形と平均値波形の
2本の波形線のどれか1本を選んで、自動的に選んだ線
を修正関数Y=AX+Bの式でかさ下げして上限を設
け、同じく最大値波形と最小値波形と平均値波形のどれ
か1本を選んで、自動的に選んだ線をY=AX+Bの式
でかさ下げし下限を設け、若しくは最小値波形と平均値
波形の2本の波形線のどれか1本を選んで、自動的に選
んだ線をY=AX+Bの式でかさ上げして下限を設けて
許容範囲を設定。または前記標準偏差σの3倍区間を設
けて許容範囲を設定。または前記標準偏差σの2倍区間
を設けて許容範囲を設定。上限・下限値で良品・不良品
の判定の必要の無い部分、又は、より厳しく判定をする
必要の無い部分は、領域を設定してマニュアルにて、点
を打ち折れ線にて上限・下限を設けて許容範囲を設定。
不良判定時のワークのデータを保持する必要が有れば、
シングル・モードに設定。不良判定時のデータが必要な
ければ、レピート・モードに設定。測定領域を均等でも
不均等でも最大8分割までの領域出力の分割線を引き設
定。1サイクル中に何回上・下限から外れたら不良判定
をだすかの回数設定(ステップ300)。ステップボタ
ン9jをON(ステップ301)して、判定器Aが良品
不良品の判定可能な状態になっているのを確認後(ステ
ップ302)、搬送装置1にICワークWが1個ずつ搬
送開始される(ステップ303)。信号発信機2がIC
ワークWの通過を検知して発信した外部トリガー信号が
入力されたのを確認後(ステップ304)、パルス発信
機5がICワークWの移動距離20μm毎に1パルス発
信する(ステップ305)。前記パルス信号に同期して
レーザー変位センサ3からの変量をアンプ4を介してア
ナログ量として判定器Aに取り込む(ステップ30
6)。前に設定した領域に入ったら領域判断の出力を出
させる(ステップ307)。そして、測定値が演算処理
部9で設定した上限値と下限値の間に入っているか判断
し(ステップ308)、入っていない場合は設定したア
ラーム回数に達したとき(ステップ309)、不良品発
生信号と発生領域判別信号を出力させ(ステップ31
0)、不良品のけり出し、またはマーキングを行う(ス
テップ311)。
【0032】また、寸法の許容範囲となる上限値と下限
値を、測定値のバラツキのひどい部分や上下に広く膨ら
んだ部分、あるいは寸法の最重要と思われる部分等の標
準偏差算出位置を任意に定めて求めた標準偏差によって
設定できるため、ICワーク全体に係る寸法を合理的な
許容範囲にすることにより検査することができる。ま
た、寸法検査に用いる波形は、取り込んだ測定値の最大
値波形や最小値波形をY=AX+Bで修正した上限値波
形、下限値波形、あるいは任意のポイントの標準偏差σ
で平均値波形8aを上下に2σあるいは3σ分移動させ
ることで形成した上限値波形や下限値波形等、あるいは
それ等を組み合わせた上限値波形、下限値波形を使用で
きるのでワークにマッチした寸法検査をすることができ
る。この場合、不良率をあらかじめ設定できるので、品
質管理をより自在に行うことができる。また、波形の中
に平均値による波形を表示してみることにより、ワーク
の寸法の片寄り具合が判るし、また同一モデルを測定し
てみることにより検査装置自体の変化も見つけ出すこと
ができる。
【0033】また、不良監視エリアを設定することによ
りどのエリアで不良が発生したか直ちに判別することが
できる。また、シングルモードの場合、大量に検査する
中でいつ発生するか判らない不良品のデータを直ちに検
討することができる。
【0034】以上、本発明の実施例を説明してきたが、
本発明の具体的な構成はこの実施例に限定されるもので
はなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があ
っても本発明に含まれる。例えば、実施例では、検査ワ
ークはICワークにより説明したが、これに限らず、他
の電子部品やメカ部品、容器内の部品や収容物の寸法や
嵩高、加工中の物品の寸法や形状、等任意に選定するこ
とができる。
【0035】また、実施例では、搬送装置はICワーク
を一方向に水平移動させるもので説明したが、これに限
らず、搬送途中で水平方向に回転する反転機構を設けて
もよい。この場合はレーザー変位センサ3を増やす等し
て四方にリードが設けられたICも簡単に検査すること
ができる。また、搬送装置はワークの形状にマッチした
ものを複数用意しておき、カセット式に入替えるように
してもよい。
【0036】また、実施例では、コンピュータ10は表
示用CRT10bを備えたもので説明したが、これに限
らず、いずれか一方が判定器A内に組み込まれていても
よい。
【0037】また、測定値を同調(同期)させるパルス
は判定器の時計9fから取り出してもよい。
【0038】またトリガー信号は外部トリガーを利用し
たが、これに限らず、取り込んだアナログ値の変化を内
部トリガーとして使用するようにしてもよい。また、外
部トリガーと内部トリガーを組合せることもできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明のワーク
の寸法検査装置にあっては、出荷用ワークと同等品のワ
ークを計測し、その測定値を時系列的に重ね書きしてパ
ターン化した波形と比較して出荷用ワークの寸法検査を
するようにしたので、従来の精密な位置決め装置を設け
たり、常に零点調整を厳しくしないでも測定値を常に同
一状態で取り込んで正確な寸法検査をすることができ
る。また、そのため、検査装置を低コストで製造するこ
とができる。また、ワークは移動させながら計測するの
で、ライン途中に組み込んでライン搬送中に計測して検
査することができる。また、許容範囲は取り込んだ測定
値によりパターン化するので、検査面に凹凸があった
り、曲面があっても簡単に検査することができる。ま
た、過去の判定用波形と現在の判定用波形を比較するこ
とにより、検査装置全体の変化の具合や修理後の復旧の
度合いが判明する。
【0040】また、許容範囲の上限と下限は、任意に定
めたポイントの標準偏差σで平均値波形を嵩上げ嵩下げ
して設定したり、全体を修正関数によって嵩上げや嵩下
げができるため、ワーク全体に係る寸法を合理的な許容
範囲にして検査することができる。また、測定値におけ
る最大値のみによる最大値波形や最小値のみによる最小
値波形、あるいは平均値等いずれも寸法検査に使用でき
るので、それ等を適宜選定使用することにより、ワーク
にマッチした検査を合理的に行うことができる。また、
不良品の発生率をあらかじめ設定することにより、品質
管理を自在に行うことができる。
【0041】また、不良品発生時それまで取り込んだ測
定値を保留して測定を停止させるようにしたので、いつ
発生するか判らない不良品のデータを直ちに分析するこ
とができる。
【0042】また、不良監視エリアを設定することによ
りどのエリアで不良が発生したか直ちに判別でき、不良
品のデータを直ちに検討することができる等の効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICワークの寸法検査装置を示す説明図であ
る。
【図2】許容範囲の最大値と最小値を求めるフローチャ
ートである。
【図3】測定範囲にポイントを定め、そのポイントにお
ける全測定値の標準偏差を求めるフローチャートであ
る。
【図4】出荷用ワークの寸法検査を示すフローチャート
である。
【図5】最大値と最小値および平均値のパターン図であ
る。
【図6】ポイントPの標準偏差により求めた上限値と下
限値によるパターン図である。
【図7】ポイントPにおける測定値のバラツキを示す説
明図である。
【図8】出荷用ICワークの測定値を重ね書きしたパタ
ーン図である。
【図9】測定部分の良否を示す説明図である。
【図10】最大値を嵩上げし最小値を嵩下げして形成し
た許容範囲を示すパターン図である。
【符号の説明】
A 判定器 1 搬送装置(定速度搬送手段) 2 信号発信機(トリガー信号発生手段) 3 レーザー変位センサ(計測手段) 4 アンプ(計測手段) 5 パルス発信機(パルス発生手段) 6 上限データ保存回路 7 下限データ保存回路 8 平均値保存回路 9 演算処理部 10 パーソナルコンピュータ(コンピュータ) 10b CRT(表示器) P 標準偏差を求めるポイント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 21/00 - 21/32 G01B 7/00 - 7/34 G01B 11/00 - 11/30 H01L 21/66 H01L 23/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの定速度搬送手段と; 計測センサからワークの測定位置までの距離を該ワーク
    が一方向へ移動中に連続的に測定して測定値をアナログ
    信号として出力する計測手段と; ワークの通過を検知してトリガー信号により前記計測手
    段の測定値の取り込みを開始させるトリガー信号発生手
    段と; ワークの移動に同期してパルス信号を出すパルス信号発
    生手段と; 前記パルス信号と同時に取り込んだ1サイクル分の測定
    値を保存すると共に該パルス信号が時系列的に一致する
    ワーク全数分の測定値によって算出された平均値を1サ
    イクル分時系列的に保存する平均値保存回路と; 前記パルス信号と同期させた測定値のうち前回サイクル
    までの最大値と比較して最大値のみを時系列的に取り込
    んだ1サイクル中のパルス毎の最大値を最大値中の最大
    値として保存すると共に、ワークの任意の測定ポイント
    における標準偏差によって前記1サイクル中のパルス毎
    の平均値を嵩上げして設定された上限値を保存し、また
    修正関数によって最大値を嵩上げ嵩下げして若しくは最
    小値を嵩上げして設定された上限値を保存する上限デー
    タ保存回路と; 前記パルス信号と同期させた測定値のうち前回サイクル
    までの最小値と比較して最小値のみを時系列的に取り込
    んだ1サイクル中のパルス毎の最小値を最小値中の最小
    値として保存すると共に、ワークの任意の測定ポイント
    における標準偏差によって前記1サイクル中のパルス毎
    の平均値を嵩下げして設定された下限値を保存し、また
    修正関数によって最大値を嵩下げして若しくは最小値を
    嵩上げ嵩下げして設定された下限値を保存する下限デー
    タ保存回路と;前記上限値を越えたとき又は前記下限値を下回ったとき
    不良信号を出す演算処理部と; 前記演算処理部におけるワークの測定個数、測定時間、
    測定回数の設定と、前記ワークの任意の測定ポイントに
    おける全測定値によって求めた標準偏差を嵩上げと嵩下
    げする範囲の設定と、前記最大値波形と最小値波形また
    は前記平均値による平均値波形とを修正する修正関数の
    設定と、前記許容範囲の設定および前記許容範囲と測定
    値の波形の表示とを行うコンピュータと;を備えたこと
    を特徴とするワークの寸法検査装置。
  2. 【請求項2】 前記演算処理部において測定値が許容範
    囲を外れたとき、該演算処理部がそれまで取り込んだ測
    定値を保留して測定を停止させるシングルモードを有す
    ることを特徴とする請求項1記載のワークの寸法検査装
    置。
  3. 【請求項3】 前記演算処理部の1サイクル分の比較エ
    リアが複数のエリアに区分されると共に測定値がエリア
    の許容範囲を外れたとき不良信号を出すように設定され
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    ワークの寸法検査装置。
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