JP2768926B2 - 磁気記録装置及び方法 - Google Patents

磁気記録装置及び方法

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JP2768926B2 JP8107945A JP10794596A JP2768926B2 JP 2768926 B2 JP2768926 B2 JP 2768926B2 JP 8107945 A JP8107945 A JP 8107945A JP 10794596 A JP10794596 A JP 10794596A JP 2768926 B2 JP2768926 B2 JP 2768926B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録装置及びそ
の方法に係り、特に高速度、高密度の記録に適する小電
力の記録増幅器を用いて映像情報、音声情報などを磁気
記録媒体上に磁気ヘッドで記録する磁気記録装置及び磁
気記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録時、磁気ヘッドに流れるヘッド
電流で磁束を発生させて磁気記録媒体を磁化させること
により情報を記録する。誘導性インピ−ダンスを有する
磁気ヘッドに所望の信号波形の電流を供給するために定
電流源の記録増幅器を用いることが一般的である。この
際、所望の電流信号波形を得ようとすれば、先ずこれに
対応する電圧信号波形を信号処理装置で発生させなけれ
ばならない。
【0003】図1は従来のA級の単一出力型記録増幅器
の回路図である。図1に示したように、増幅用トランジ
スタQa のエミッタに電流帰還用抵抗R k を連結し、そ
のベ−スには図2(A)に示したような入力電圧信号E
i を加えてバイアス電流Iboに、入力電圧信号Ei に対
応するベ−ス電流Ibrを加えてベ−スに注入する。その
ベ−ス電流IbrによりトランジスタQa が動作する。従
って、所定の回転トランスフォ−マ(以下、R/Tとす
る)の1次側には、バイアス電流Iboに対応する直流成
分Iaoの他に、コレクタ交流成分Ia 、即ち図2(B)
に示した記録電流Ir が供給され、前記R/Tを介して
2次側には図2(D)に示したようなヘッド電流Ih
流れる。
【0004】一方、磁気ヘッド(H′D)のようなイン
ダクタンス負荷に2値符号化情報を表す2値符号化記録
電流Ir が流れて切り替える瞬間にヘッドの両端、この
場合にはトランジスタQa のコレクタには図2(C)に
示したような過度パルス電圧Vtrが発生する。従って、
コレクタ電圧Va の波形を歪ませないようにトランジス
タQa の動作点を特性曲線の線形部分で設定し、A級の
増幅器として動作させるべきである。
【0005】図1に示したA級の記録増幅器は下記の式
1を成立させる。 E i a K 又はIa /E i (一定値) (式1) 図1に示した記録増幅器は図3に示したように、誘導性
インピ−ダンスであるヘッドインピ−ダンスZh が等価
インダクタLh 、損失抵抗Rh 及び等価キャパシタCh
を並列に接続して発生される等価回路で近似でき、伝送
帯域の上限周波数をfm 、R/Tの1次側巻線数と2次
側巻線数との比をNとすると、 Rh /(2πfm h 3〜4 》1 (式2) のようになる。
【0006】図1のトランジスタQa の負荷は誘導性イ
ンピ−ダンスとなるので、所定のヘッド電流Ih を流す
ためにはトランジスタQa の出力インピ−ダンスRs
ヘッドインピ−ダンスZh より充分大きくする必要があ
る。 Rs 》|Zh |又は Rs 》2πfm h (式3) この際、Aを増幅度とすれば、トランジスタQa から出
力される記録電流Irは、 Ir =A・Ei /(Rs +Zh A・Ei /Rs (式4) である。
【0007】ここで、ヘッドインピ−ダンスZh は、 Zh =Rh ・j2πLh /(Rh +j2πLh ) ≒j2πLh (式5) である。従って、入力電圧信号Ei に比例したヘッド電
流Ih を供給するために図1に示した線形増幅器では記
録等化補償が可能である。
【0008】記録等化補償が可能な場合は、実用帯域上
限周波数をfm とすると、RS 》|Zh |が成立する。
この際、Rh >2πfm h 、2πfm <√Lh h
前提となる。図4はパルストランスフォ−マ(以下、P
/Tとする)を有するB級のプッシュプル型記録増幅器
であり、図5はP/Tを省略したB級のプッシュプル型
記録増幅器である。
【0009】図4に示したようにP/Tを用いたB級の
プッシュプル型の記録増幅器では高出力インピ−ダンス
特性を示すトランジスタQa ,Qa ′の共通エミッタに
電流帰還用のエミッタ抵抗Rk を有している定電流制御
用トランジスタQk のコレクタを接続する。記録増幅器
をプッシュプル型で構成することにより、P/Tの1次
側には直流成分が相殺でき、実際的には無視することが
できる。
【0010】図6(A)及び図6(B)の入力電圧信号
i ,Ei ′により発生される所定の各ベ−ス電流
br,Ibr′をトランジスタQa ,Qa ′の各ベ−スに
供給してトランジスタQa ,Qa ′を交互にon/of
fさせる。ベ−ス電流IbrによりトランジスタQa が導
通されると、図6(C)に示したような所定の記録電流
a が、またベ−ス電流Ibr′によりトランジスタ
a ′が導通されると、図6(D)に示したような所定
のコレクタ電流Ia ′がP/Tの2次側に伝えられて記
録電流Ir となり、これがR/Tを通してヘッド(H′
D)に供給されてヘッド(H′D)には図6(E)に示
したようなヘッド電流I h が流れる。ここで、記録/再
生切替えスイッチREC/PB SW,REC/PB
SW′は記録/再生兼用ヘッドを用いる場合の切替え用
スイッチである。
【0011】一方、図5に示した記録増幅器と図4に示
した記録増幅器を比べると、プッシュプル型増幅器
a ,Qa ′のコレクタ負荷としてそれぞれ抵抗RL
L ′を接続してP/Tを省略する構成よりなっている
点が相違している。ここでは、図4に基づいてB級のプ
ッシュプル記録増幅器で行われる記録等化処理に対して
さらに詳細に説明する。
【0012】図4に示す記録増幅器の等価回路は図7
(A)に示した通りである。図7(A)において、ヘッ
ドインピ−ダンスZh を小信号で測定すると、図4の記
録増幅器は、図7(A)の点線内に示された等価損失抵
抗Rh 、インダクタLh 、寄生キャパシタCh の並列接
続で図7(A)の等価回路により近似できる。記録電流
のような大電流を流す場合でもほぼ同じ等価回路で表せ
る。
【0013】入力2値符号化信号Ei と、これとは極性
が反転している信号Ei ′により電源出力抵抗Rs を通
して供給される電流はスイッチSW及びスイッチSW′
によりスイッチングされてP/T及びR/Tを通して磁
気ヘッドに供給される。ここで、P/Tの結合係数は
1.00 に近く、R/Tの結合係数は 0.94 〜 0.98 程度
である。従って、P/Tの漏洩インダクタンスは無視
し、R/Tの漏洩インダンタンスをLk とし、P/Tと
R/Tのそれぞれの1次側インダクタンスをLPT及びL
RTとし、実際に回路に存在する漂遊容量をCs とし、R
/Tの固定子(1次)側と回転子(2次)側の巻線数の
比をNとすれば、図7(A)に示した等価回路は図7
(B)の等価回路により集約可能である。
【0014】ここで、LRT>N2 h ,Cs 》Ch /N
2 ,LPT>N2 h ,Lk <N2 h のような実用条件
に基づいて1次近似化を求めると、図7(B)に示した
等価回路は図7(C)に示したように簡素化できる。こ
こで、記録磁界を発生させるためのヘッドインダクタL
h に流れるヘッド励磁電流ir は、図7(C)に示した
等価回路をC≡Cs ,L≡N2 h ,R≡N 2 h に置
き換えた図7(D)に示した等価回路から得られる。記
録電流iR は前述したようにEi /Rs で近似可能であ
る。
【0015】先ず、R/Tの1次側の全漂遊キャパシタ
Cに流れる電流ic を最初に設定し、次に磁気ヘッド損
失抵抗Rに流れる電流iRS、磁気ヘッドインダクタLに
流れる電流iL を算出する。ic 波形は図8(A)に示
したように、周期τは正弦波1サイクルとして定義さ
れ、これにより容量Cにかかる電圧VP を算出して得
る。この際、ic は式6のようになる。
【0016】 iC =iCO・sin ( 2πt/τ)=C・dVp /dt (式6) ここで、iCOはic の最大値であり、ic の1周期τは
式7で示すことができる。 τ=2π√(LC) (式7) 図8(B)は抵抗Rに流れる電流iRSであり、このiRS
は式8から求めることができる。
【0017】 iRS=VP /R=∫(ic ・dt)/CR (式8) 図8(B)に示した電流iRSの最大値iROと図8(A)
に示した電流ic の最大値iCOとの比は式9で示すこと
かできる。 iRO/iCO=τ/πCR (式9) インダクタLに流れる電流iL の波形は図8(C)に示
した通りであり、このiL は下記の式10で求められ
る。
【0018】VP =−L・diL /dt なので、 iL =−1/L・∫VP dt (式10) である。したがって、インダクタLに所望のヘッド磁化
電流を流すためには記録電流i R は電流iL のみなら
ず、電流ic と電流iRSを同時に供給する必要がある。
それで、記録電流iR は式11で示すことができる。
【0019】 iR =iL +iC +iRS (式11) 図8(C)に示した電流iL の最大値iLOと電流ic
最大値iCOとの比は式12で示すことができる。 iLO/iCO=τ2 /(2πLC) (式12) 一方、図4に示した記録増幅器はコレクタ配線キャパシ
タCSO,CSO′または記録/再生切替え用スイッチRE
C/PB SW,REC/PB SW′に寄生する漂遊
容量が存在する。ここで、スイッチSW,SW′が半導
体素子ならば、10pF程度の漂遊容量が加えられ、ド
ラムアセンブリの寄生容量はR/T及び平形ケ−ブルの
寄生容量を含み10pF以上に至る。しかしながら、通
常は合計20pF近くの漂遊容量Cs があるとする。電
流iL と電流ic との和(iL +ic )は図8(D)に
示した通りである。
【0020】従って、漂遊容量が大きくなると、当然の
ことながら上記の式7から分るようにヘッド磁化電流i
L 自体の立ち上がり特性(平均立ち上がり時間,τ)が
劣化する。この際、ヘッド磁化電流iL の波形は図8
(C)に点線で示される。図8(C)に実線で示した立
ち上がり特性を有するiL をインダクタLに流すために
は漂遊キャパシタCs に充放電電流ic も同時に供給す
る必要があり、図8(D)に示した立ち上がり特性曲線
をさらに急峻にした電流を得るためには記録増幅器の入
力電圧信号Ei の立ち上がり特性を良好にする必要があ
る。
【0021】かつ、iL の立ち上がり特性を改善するた
めにiL より急峻な立ち上がり特性曲線を有する和電流
(iL +iRS)をヘッド磁化電流として供給する必要が
あり、図8(D)に示した電流ic により補償された電
流、即ち、(iL +ic )に比べるとその量はわずかで
ある。和電流の波形図は図8(E)に示されている。従
って、記録時のインダクタLに流れるヘッド磁化電流i
L の立ち上がり時間を低減するためには入力パルスのア
パ−チャ補正が必要であるが、図8(D)に示したよう
な波形と同じ入力信号を別途の記録等化器で発生させて
記録増幅器に供給すれば記録等化できるので、ディジタ
ル信号の再生時、ビットエラ−率を改善することができ
る。よって、高速度、高密度の記録のためにはヘッド電
流の立ち上がり時間を縮める記録等化処理が求められ
る。
【0022】この記録等化を行わない場合、図8(F)
に示したようにヘッド磁化電流iLの立ち上がり部分の
うち一部が漂遊容量CS の充放電により費されて磁化に
は無効となるので、立ち上がり時間が伸びて磁気テ−プ
を磁化する電流iL の立ち上がり特性を低下させ、これ
は高密度、高速記録の性能を劣化させる。図9及び図1
0は定電流源を用いたスイッチング方式の記録増幅器の
例であって、図9は単一出力型の記録増幅器であり、図
10はプッシュプル型の記録増幅器である。
【0023】図9に示した単一出力型の記録増幅器のト
ランジスタQk はエミッタに電流帰還用抵抗Rk を連結
して記録電流IR が定電流として流れるように制御し、
トランジスタQs は記録電流Ir を2値情報パルス入力
信号Ei に応じて供給または遮断するためのスイッチと
して動作する。この際、スイッチとして動作するトラン
ジスタQS のオン抵抗をRONとし、オフ抵抗をROFF
し、定電流源出力インピ−ダンスをRS とすれば、その
等価回路は図11(A)に示した通りであり、実用回路
では次の条件が成立する。
【0024】 RON《 Rs 《 ROFF (式13) 一方、記録電流Ir の波形は図11(B)に示した通り
である。図11(B)に示したように、Ir の立ち上が
り時定数(τr )と立ち上がり電流IRrは次の式14及
び式15のように表現できる。 τr =N2 h /Rs (式14) (Rs 》 RON) IRr=IO {1− exp (−t/τr )} (式15) ここで、I o E/RS である。
【0025】立ち上がり始め(t<τr )時のIRrは次
の通りである。
【0026】
【数1】
【0027】同様にIr の立ち下がり時定数(τf )と
立ち下がり電流IRfは次の式16及び式17で表現でき
る。 τf =N2 h /RoFF (式16) (ROFF 》 N2 h ) IRf=IO {1− exp (−t/τf )} (式17) 立ち下がり始め(t<τr )時のIRfは次の通りであ
る。
【0028】 IRf=E/(N2 h )・t{ 1-(ROFF /(N2 h ))/2・t+..} この際、図9に示したトランジスタQs のコレクタ側の
容量CSOを考慮した漂遊容量Cs とヘッドインダクタン
ス(N2h )によりリンギングが発生する。このリン
ギングの周期(τrg)は次の式18で与えられる。 τrg=N√(Lh s ) (式18) 式18からわかるように抵抗(N2 h )が記録電流I
r の立ち上がり特性劣化に及ぼす影響は少ない。
【0029】したがって、図11(B)に示した電流波
形から分るように立ち上がり時間と立ち下がり時間とは
相当な差があるので、記録電流に偶数高調波数成分が生
じ、再生信号のアイ(eye)パタ−ンは歪んでエラ−発生
の原因となる。この偶数高調波数成分の発生を防止する
ためには図10に示したプッシュプル型記録増幅器を用
いなければならない。図10に示したプッシュプル型記
録増幅器の等価回路は図12(A)に示した通りであ
り、ヘッドに流れる記録電流Irの波形は図12(B)
に示した通りである。
【0030】図12(B)に示したように、記録電流I
r の立ち上がり及び立ち下がり時定数τr ,τf は同一
になり、次の式19で表現できる。 τr =τf 2 h /Rs (式19) かつ、図10に示したP/TとR/T端子との間に寄生
する寄生容量Cs ′、トランジスタQs ,Qs′のコレ
クタ側容量CSO,CSO′などを考慮した全漂遊容量Cs
により発生するリンギングは図12(B)に示したよう
に上下対称に発生する。
【0031】ヘッド電流Ih と記録電流Ir の立ち上が
りを速くするには前記の式19に示した時定数τr ,τ
f のヘッドインダクタンスLh を小さくするか、定電流
源の出力抵抗Rs を大きくすればよい。そのうち、ヘッ
ドインダクタンスLh は信号再生特性にも関連し、高効
率再生の観点から最適値がヘッドインダクタンスLh
与えられることが一般的である。
【0032】定電流源の出力抵抗Rs を大きくすれば、
漂遊容量Cs によりリンギング発生電圧が大きくなり、
かつ、リンギング減衰は小さくなる。即ち、Rs を大き
くすればリンギングの振幅は大きくなり、その回数も多
くなることである。このため、Rs は数百Ωが限界であ
り、Rs を200Ω、R/Tの1次側インダクタンスN
2h を10μHとすれば、τr ,τf =50nsとな
り、この50nsの立ち上がり特性は高速記録用として
は充分でない。
【0033】以上のように、図1乃至図12(B)と関
連して説明された従来の記録増幅器は次のような問題を
持つ。図1に示したA級の記録増幅器は定電流機能を有
するトランジスタQa に入力されるこの入力電圧端子E
i に別途の記録等化器を設けて記録等化処理を行うこと
により、記録系に寄生する漂遊容量Cs による記録特性
劣化を補償できるが、線形増幅器を動作させるためには
電力損失も大きくなり電力トランジスタが必要となり電
源電圧も高くなる。従って、記録増幅器の構成をコンパ
クトにするには困難な問題があった。
【0034】図4及び図5に示したB級の記録増幅器も
図1に示したA級の記録増幅器のように電力損失が大き
くて電力トランジスタが必要となり、小電力用には不向
きである。したがって、記録等化処理可能のA級とB級
の記録増幅器は線形増幅機能が求められて電力損失が大
きくなるので、小型、省電力用には適当ではない。
【0035】図9及び図10に示した定電流源スイッチ
ング方式による記録増幅器ではヘッド電流の立ち上がり
特性改善のために定電流源用のトランジスタを電力トラ
ンジスタとして用いる必要はあるが、スイッチングトラ
ンジスタQs ,Qs′は電力トランジスタとして用いる
必要はないので、小型、小電力用に適用できる。しかし
ながら、スイッチングトランジスタQS ,QS ′に記録
等化された電圧信号を入力しても単に回路をON/OF
Fするだけで、記録等化による改善はできない問題があ
った。
【0036】また、記録電流の立ち上がり時間を短くす
るときは定電流源用のトランジスタQk の出力特性とし
て広帯域及び高インピ−ダンスを要する問題点があっ
た。
【0037】
【発明の解決しようとする課題】したがって、前記問題
点を克服するために、本発明の目的は別途の記録等化器
なしに記録電流の立ち上がり特性を改善し得る高速度、
高密度記録用の記録増幅器を備えた磁気記録装置を提供
することにある。本発明の他の目的は電力損失は小さ
く、小型の高速度、高密度記録用の記録増幅器を備えた
磁気記録装置を提供することにある。
【0038】本発明の他の目的は一定の瞬時値を有する
記録電流を供給し、該記録電流の極性の切替え時に過度
パルス電流を発生して磁気ヘッドに供給する記録増幅器
を備えた磁気記録装置を提供することにある。前記発明
のさらに他の目的は記録電流の極性の切替え時に発生す
る過度パルス電流によりディジタル信号を記録する高速
度及び高密度に適合な磁気記録方法を提供することにあ
る。
【0039】前記発明のさらに他の目的は一定な瞬時値
を有する記録電流を供給し、該記録電流の極性の切替え
時に過度パルス電流を発生して磁気ヘッドに供給してデ
ィジタル信号を記録する磁気記録方法を提供することに
ある。
【0040】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに本発明の一実施例による磁気記録装置は、ディジタ
ル情報に対応する記録電流を磁気ヘッドに供給して磁気
記録媒体を磁化させてディジタル信号を記録する装置に
おいて、前記ディジタル情報に対応して極性の反転され
た正及び負極性の信号を供給する整形駆動部と、前記正
及び負極性の信号に対応して記録電流を発生させるが、
この記録電流の極性の切替え時に過渡パルス電流を発生
して磁気ヘッドに供給するプッシュプル手段と、前記正
及び負極性の信号に応答して前記プッシュプル手段に流
れる電流を切り替える電流切替え手段と、前記プッシュ
プル手段から発生する記録電流の瞬時値の変動に対応す
る補償信号を形成する補償信号形成手段と、 前記補償
信号に応答して前記記録電流の瞬時値が一定になるよう
に制御する定電流制御手段とを具備して前記過渡パルス
電流に基づいて前記磁気記録媒体に前記ディジタル信号
を記録することを特徴とする。
【0041】
【0042】かつ、本発明の磁気記録方法は磁気ヘッド
に供給されるディジタル情報に相応する記録電流により
磁気記録媒体にディジタル信号を記録する磁気記録方法
において、前記ディジタル情報に対応して極性の反転さ
れた正及び負極性の信号を発生する段階と、前記正及び
負極性の信号に対応して記録電流を発生させるが、該記
録電流の極性の切替え時に過パルス電流を発生して前
記磁気ヘッドに供給する段階と、前記記録電流の瞬時値
の振幅変動に対応する補償信号を発生する段階と、前記
補償信号に応答して前記記録電流の瞬時値が一定になる
ように制御する段階とを含み、前記過パルス電流に基
づいて前記磁気記録媒体に前記ディジタル信号を記録す
ることを特徴とする。
【0043】
【0044】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発
明をさらに詳細に説明する。図13は本発明によるディ
ジタル磁気記録装置の概略ブロック図である。図13に
よると、信号源1からは映像及び/又は音声信号がディ
ジタル信号の形態として出力される。ソ−ス符号化器2
ではソ−スデ−タの冗長度を取り除くためにソ−スデ−
タを圧縮する。チャネル符号化器3ではソ−ス符号化器
とは異なり、デ−タの冗長度を加えてチャネルで発生す
るエラ−に対してシステムの強靱度を向上させるために
圧縮されたデ−タをチャネル符号化する。このチャネル
符号化を一名変調ともいう。記録増幅器4ではチャネル
符号化されたデ−タをそれに相応する電流信号に変換
し、立ち上がり特性の改善された過度パルス電流をヘッ
ド(H′D)に供給して記録媒体5を磁化させてディジ
タル情報を記録する。
【0045】図14は図13に示した記録増幅器の一実
施例によるブロック図であって、本発明の提案している
フライバックスイッチング方式の記録増幅器のブロック
図である。図14に示した記録増幅器は、入力パルスに
対応して極性の反転された正、負極性信号を供給する整
形駆動部10と、整形駆動部10から供給される正、負
極性信号に応答してプッシュプル増幅器14への記録電
流供給を切替える電流切替え素子12と、整形駆動部1
0から供給される正または負極性信号を入力して、記録
電流の極性を切替える瞬間に立ち上がり特性の改善され
た反転電流を、即ち、過渡パルス電流をヘッド部18に
供給することにより記録効率を高めるプッシュプル増幅
器14と、プッシュプル増幅器14に常時一定の電流が
流れるように制御する定電流制御素子16よりなってい
る。
【0046】図15は図14に示した記録増幅器の原理
を説明するための回路図であって、フライバックと同一
な原理を用いて記録電流の極性反転を行うと共にC−M
OS回路で問題となるラッチアップと類似な現象を用い
て記録電流のスイッチング速度を増加させる方式で回路
を構成したものである。ここで、ラッチアップと類似な
現象を用いるというのは、直流電圧供給端V+とV-
印加される電源電圧の絶対値を記録増幅器の機能保持と
電流立ち上がり特性を改善するための最小に必要な値と
して設定した場合であり、本発明ではこの電源電圧を適
切に与えて記録電流が反転する時に過度パルス電流を発
生させ、この過度パルス電流の立ち上がり特性を改善し
て記録等化能力を持たせることにより高密度で記録する
ことができる。
【0047】図15によれば、電流切替え用スイッチS
Wに接続された増幅用トランジスタQa よりなる一対の
要素を他の一対の要素と並列に接続してブリッジの形態
で構成し、このブリッジの構成においては対角線方向の
スイッチとトランジスタが同時に動作するように構成さ
れる。一対のスイッチSW,SW′の固定端同志は直流
電圧供給端V+ に共通接続されている。
【0048】一対のトランジスタQa ,Qa ′の各コレ
クタはヘッド(H′D)と連結されたR/Tの1次側の
両端に接続され、各エミッタは定電流源Io を通して直
流電圧供給端V- に共通的に接続されている。正極性と
負極性の電圧信号Ei ,Ei を発生する整形駆動部10
は、一つの入力端は接地され、他の入力端へは駆動パル
スEioが入力され、出力端はトランジスタQa のベ−ス
に接続される排他的論理和ゲ−トGと、一つの入力端は
直流電源供給端V+ に接続され、他の入力端へは駆動パ
ルスEioが入力され、出力端はトランジスタQa ′のベ
−スに接続される排他的論理和ゲ−トG′と、排他的論
理和ゲ−トGの出力端に接続されてスイッチSWを制御
するスイッチ駆動部11と、排他的論理和ゲ−トG′の
出力端に接続されてスイッチSW′を制御するスイッチ
駆動部11′とよりなる。
【0049】そして、定電流源Io の一端は一対のトラ
ンジスタQa ,Qa ′の共通エミッタに接続され、他端
は直流電圧供給端V- に接続されている。ここで、排他
的論理和ゲ−トG,G′とステッチ駆動部11,11′
は整形駆動部10に当たり、1対のスイッチSW,S
W′は電流切替え素子12に当たり、一対のトランジス
タQa ,Qa ′はプッシュプル増幅器14に当たり、定
電流源Io は定電流制御素子16に当たり、ヘッド
(H′D)とR/Tはヘッド部18に当たる。
【0050】記録増幅器の動作原理を図15に基づいて
説明する。図15において、駆動パルスEioが点線内の
整形駆動部10に入力されれば、整形駆動部10の排他
的論理和ゲ−トGと排他的論理和ゲ−トG′を通して正
極性の電圧信号Ei と負極性の電圧信号Ei ′を出力す
る。正極性の電圧信号EiはトランジスタQa のベ−ス
に印加されてトランジスタQa にはコレクタ電流I a
流れる。かつ、負極性の電圧信号Ei ′はトランジスタ
a ′のベ−スに印加されてトランジスタQa ′にはコ
レクタ電流Ia ′が流れる。
【0051】これと同時に、整形駆動部10の排他論理
和ゲ−トG,G′から出力される正極性の電圧信号Ei
と負極性の電圧信号Ei ′は電流切替え用のスイッチS
W,SW′を駆動してこれに流れる電流Is ,Is ′を
制御する。トランジスタQa,Qa ′の共通エミッタ電
流Ik はコレクタ電流Ia とコレクタ電流Ia ′との和
と同一である。
【0052】その共通エミッタは定電流源Io を通して
直流電圧供給端V- に接続される。その結果、R/Tの
一次側に流れる記録電流Ir のピーク−ツウ−ピーク値
は2×Io となる。ここで、電流切替え用スイッチS
W,SW′及びドランジスタQa ,Qa ′が理想的にス
イチッチング動作を行うと仮定し、電流切替えの発生す
る過度期間を無視して示すと、記録増幅器の各部の電圧
及び電流波形は図16(A)乃至図16(G)の通りで
ある。
【0053】図16(A)には駆動パルスEioの波形を
示し、図16(B)には正極性の電圧信号Ei を示し、
図16(C)には電圧信号Ei と逆極性の電圧信号
i ′を示し、図16(D)には電流切替え用スイッチ
SW′に流れる電流Is ′とトランジスタQa に流れる
電流Ia の波形を示し、図16(E)は電流切替え用ス
イッチSWに流れる電流Is とトランジスタQa ′に流
れる電流Ia ′の波形を示し、図16Fにはトランジス
タQa とトランジスタQa ′との共通エミッタ電流Ik
を示し、図16(G)にはR/Tに流れる記録電流Ir
の波形を示す。
【0054】図15に示した電流切替え用スイッチS
W,SW′をトランジスタQs ,Qs′として用いる場
合、このトランジスタQs ,Qs ′と増幅用トランジス
タQa,Qa ′を同時に凡用高速ロジックで駆動する回
路の構成は図17に示す。図17において、図15の増
幅用トランジスタQa はnpnトランジスタで構成さ
れ、電流切替え用スイッチSWはトランジスタQa とは
相補関係のpnpトランジスタQs で構成され、該トラ
ンジスタQs とトランジスタQa は電圧信号Ei により
同時に制御される。これに対応して形成された電流切替
え用トランジスタQs ′と増幅用トランジスタQa ′も
電圧信号Ei とは逆極性の電圧信号E i ′により同時に
制御される。
【0055】ここで、トランジスタQs はトランジスタ
a と、トランジスタQs ′はトランジスタQa ′と相
補関係にある。一端が直流電圧供給端V+ に接続された
抵抗r1 に直列に接続された抵抗r2と、抵抗r2 とは
並列に接続されたピ−キングキャパシタC1 の各一端は
トランジスタQs のベ−スに共通接続され、その各他端
は排他的論理和ゲ−トGの出力端に共通接続される。
【0056】一端が接地に接続された抵抗r4 に直列に
接続された抵抗r3 と、抵抗r3 とは並列に接続された
ピ−キングキャパシタC2 の各一端はトランジスタQa
のベ−スに接続され、その各他端は排他的論理和ゲ−ト
Gの出力端に接続されている。トランジスタQS ,
a ′のベ−スに連結された抵抗r1 ′〜r3 ′とピ−キ
ングキャパシタC1 ′,C2 ′は抵抗r1 〜r3 とピ−
キングキャパシタC1,C2 とは対称的に構成される。
【0057】一方、定電流制御素子16は電流帰還型の
npnトランジスタQk で構成され、トランジスタQk
のコレクタは一対のトランジスタQa ,Qa ′の共通エ
ミッタに接続され、そのエミッタは電流帰還用の抵抗R
k を通して直流電圧供給端V - に接続され、そのベ−ス
には直流電圧供給端V+ が接続される。ベ−ス電流I BK
を制御する抵抗RB ,RB ′の各一端はトランジスタQ
k のベ−スに共通接続され、他端は直流電圧供給端V+
と直流電圧供給端V- にそれぞれ接続される。
【0058】このようにnpnトランジスタで構成され
た定電流制御用のトランジスタQkのベ−スに一定値の
ベ−ス電流IBkを供給し、かつ、定電流制御効果を高め
るため、電流帰還型Rk を定電流制御トランジスタQk
のエミッタに接続して抵抗帰還をかける。この抵抗Rk
値を変化させることによりトランジスタQk のコレクタ
電流Ik を制御することができる。従って、増幅用トラ
ンジスタQa , a ′の共通エミッタと定電流制御用の
トランジスタQk のコレクタとが接続されているので、
トランジタQa , a ′のコレクタ電流の飽和を一定値
に制御することができる。
【0059】実際に磁気ヘッドに記録電流を供給する回
路で問題となるのは、図18(A)乃至図18(C)に
示したように電流の極性を反転させる瞬間の過度期間の
長さであるが、この期間が短いほど高速度及び高密度の
記録特性が向上される。図18(A)にはディジタル情
報に応じて整形駆動分10から供給される信号Ei の波
形を示し、図18(B)には電圧信号Ei の逆極性信号
i ′を、図18(C)にはこの信号Ei ,Ei ′に相
応する記録電流Ir の波形を示す。
【0060】図19(A)は電流の極性反転スイッチン
グ直前の回路の各部の電圧及び電流の初期値を示したフ
ライバック型の記録増幅器の回路であり、図19(B)
は初期状態(t=0)のとき、各部における電圧電流の
初期条件を示している。トランジスタQs ,Qs ′をス
イッチの形態として示す。図19(A)に示す初期条
(t<0)では、Qs =ON,Qs ′=OFF,Q a
OFF,Qa ′=ONの状態となり、電流Io は点線で
示すようにV+ →Q s (Is )→Lt (−Ir )→
a ′(Ia ′)→Qk (Ik )→V- の順にそれぞれ
の素子電流の定義により流れている。
【0061】ここで、Lt は図20(B)に示したよう
にR/Tの1次側からヘッド側を見る場合のインダクタ
ンスであり、正確には抵抗成分N2 h /2を含めてい
るので複素インダクンタンスである。図20(A)は一
つのP/Tと、一つのR/Tに2チャンネルの伝送路を
有して各チャンネルごとに記録再生兼用のヘッドを有す
るヘッド部の例を示しているが、P/Tを用いないなど
の他の構成例が本発明に適用されることもできる。
【0062】ここで、過度期間に発生する過度パルス電
流の立ち上がり時間を減らすためにP/TとR/Tの1
次側のインダクタンスを考慮する必要がある。図21
(A)はLt に流れる記録電流Ir が反転するまでの経
過(過度期間0≦t≦t2 )を示している。この際、各
トランジスタの動作状態は図21(A)に示したように
s =OFF,Qs ′=ON,Qa =ON,Qa ′=O
FFとなる。
【0063】ここで、トランジスタQs が断となっても
t に流れている記録電流(Ir =Io )は直ちに断と
はならず、インダクタンス特性上から電流を維持、継続
しようとする。この場合、Lt に寄生している並列漂遊
容量Cs からの放電電流Icsによりインダクタンスに流
れる電流Ir が供給される。この放電のため漂遊キャパ
シタCs の両端電圧、即ち、Qa のコレクタ電圧V c
急激に低下する。この上、t<0の安定状態ではV
ct(Lt の充電電圧)=Vcs(Cs の充電電圧)0な
ので、漂遊キャパシタCs に充電された電荷は殆どな
い。従って、Lt に充電された電流が放電されてCs
伝送され、Cs では電流がネカチブ充電される。かつ、
この際のCs は充電状態なので、両端電圧V csは急激に
大きくなる。即ち、Lt の(+)端子電圧がトランジス
タQa のコレクタ電圧Vc より低下する。
【0064】ここで、Lt に流れる電流Ir =Io =0
に達するまでの時間をτ、コレクタ電圧Vc の最大電圧
立ち下がり分を△Vcmとし、Lt に含まれている抵抗成
分を無視すると、エネルギ−保存の法則から下記の関係
が成立する。 Lt ・(Io 2 =Cs (△Vcm2 (式20) τ=(π/2)・√(Lt ・Cs ) (式21) ところが、|V+ −V- |<△Vcmの場合、Vc が△V
cmほど立ち下がる前にトランジスタQa 及びトランジス
タQk のコレクタとベ−スが逆バイアスの状態となり、
c はコレクタ電圧Vcoに達し(t=t1 )、トランジ
スタQa 及びトランジスタQk のコレクタとエミッタの
間が短絡される。これにより、Lt への電流供給経路が
生じ、Cs からの放電電流Icsに代わり、トランジスタ
a 及びトランジスタQk を流れる逆電流−Ir ,−I
k によりLt への電流供給が始まる。
【0065】従って、Cs の放電電流Icsが急減し、V
c の電圧も急激に低下する。次に、t=t2 の場合、V
c が最小電圧に達し、即ち、最大電圧立ち下がり分△V
cmほど立ち下がると、放電電流ICSは0となる。ここ
で、トランジスタQa′に流れる電流Ia ′もLt への
電流供給の一部を占めていると考えられるが、トランジ
スタQa ′の閉じる時間をわずか遅らせるとコレクタ電
流Ia ′は流れない。以上の経過について各部の電流、
電圧の波形は図21(B)に示す。
【0066】図22(A)及び図22(B)はフライバ
ック記録増幅器で電流極性の反転スイッチングの後半の
過度現象を説明するための図面であり、記録電流Ir
反転経過(t2 ≦t≦t4 )を示している。t=t2
達した瞬間には既にIr は反転(Ir >0,Ia >0)
しているが、トランジスタQa とトランジスタQk では
ベ−スに蓄積された過剰キャリアのため、コレクタ・エ
ミッタ間の短絡状態はトランジスタ固有のキャリア蓄積
時間の間、保たれる。従って、R/Tの1次側の巻線L
t の一端にはV+ 電位がトランジスタQs ′を通して印
加され、他端にはV- 電位が印加される状態になるが、
この際、Lt は低インピ−ダンスなのでコレクタ電流I
a は急速に立ち上がり、同時に漂遊キャパシタCs への
充電電流Icsが加わって記録電流Ir は急激に立ち上が
る。
【0067】この結果、Qa のコレクタ電圧Vc は図2
2(B)に示したように、△Vcmほどのオ−バ−シュ−
トを起こすが、定常値であるV+ に収斂していく。一
方、記録電流Ir はt=t3 で定常値電流Io により△
rmほど過度短絡されるが、直ちにIo となる。ここ
で、△IrmはQa のコレクタ電流Ia により供給された
量に当たる。このようにしてラッチアップに似た現象に
より記録電流の極性反転の過度状態が終了する。
【0068】ここで、図23に示したようにダンパ・ダ
イオ−ドD,D′をトランジスタQ a ,Qa ′の各コレ
クトと直流電圧供給端V+ との間に挿入することによ
り、各コレクタ電圧Vc ,Vc ′のオ−バ−シュ−トを
防ぐことができる。この際、ダンパ・ダイオ−ドD,
D′には各ダイオ−ド電流Id ,Id ′が流れる。従っ
て、t≧t3 では各部の電圧及び電流の変化は図22
(B)とは異なり、これを図23に示す。
【0069】図23(B)でわかるように、記録電流I
r の一部はダイオ−ド電流Id に分流するので、やがて
記録電流Ir は定常値電流Io に収斂していく。以上述
べたように、記録等化処理ができる増幅器は線形増幅機
能を必要とするので、電力許容損失の大きい電力トラン
ジスタを用いる必要があり、小型、小電力用には適さな
い。かつ、スイッチングトランジスタを用いる記録増幅
器は電力損失の少ない小型で構成され得るが、記録電流
の立ち上がり特性を改善する等化処理が困難になり、高
速度、高密度の記録には適合でない。これについて本発
明が提案しているラッチアップに似た現象を用いるフラ
イバックスイッチング記録増幅方式は記録等化せずに記
録電流の立ち上がり特性を改善でき、小型、省電力用に
適している。
【0070】このような三つの方式を要約すれば、表1
のように分類できる。
【0071】
【表1】
【0072】しかしながら、前記フライバックスイッチ
ング方式では直流成分を含む2値符号化情報(以下、デ
ィジタル信号という)を磁気記録する場合には共通問題
がある。図20(A)に示したように、回転シリンダに
搭載されている磁気ヘッドに直流成分を含むディジタル
信号記録電流Ir を流す場合、R/T及びP/Tを介し
て磁気ヘッド電流Ih を供給するので、直流成分が欠落
するのは当然として特に問題なのはヘッド電流瞬時値の
振幅変動を生じることである。即ち、微素子化を発生す
るということである。図20(A)に示したヘッド部で
P/Tは必ずしも必要としない。
【0073】この対策として、回転シリンダ内にディジ
タル信号整形処理回路と記録増幅器を搭載する方式があ
る。図24(A)乃至図24(C)に示したように、P
/T及びR/Tを経由し直流成分欠落により波形歪みを
発生したディジタル信号(図24(A))をディジタル
信号整形回路(図示せず)で整形し直し、元の直流成分
を復元した信号(図24(B))を記録増幅器(図示せ
ず)に入力し、記録増幅器でこの信号に対応する磁気ヘ
ッド駆動電流(図24(C))を供給する方法である。
前記方式の問題点としては、回転シリンダ内に波形処理
のためのディジタル信号整形回路、特に記録増幅器を搭
載することは装置を複雑にしてコストアップの要因とな
る。このうち、電源用直流を回転シリンダ内に供給する
方法には信頼性その他で問題が多い。
【0074】R/Tを経由することにより生じる記録電
流直流分の欠落はディジタル信号の歪曲はヘッドの帯磁
を防ぐ効果がある一方で、記録電流立ち上がりの瞬時値
の変動を引き起こす欠点がある。この記録電流立ち上が
り瞬時値の変動について詳細に検討する。記録電流の立
ち上がり部分に着目し、記録増幅器、P/T、R/T及
びヘッドから構成される記録系で解析するため、各々の
等化回路は図25のように設定される。ここでは、直流
電流の欠落の影響を調べるため、漂遊キャパシタCs
びヘッド並列漂遊キャパシタCh を省略し、またR/T
の1次側巻線数と2次巻線数との比を1とし、駆動する
磁気ヘッドの数も1とする。従って、図20(B)に示
した等価回路の常数は下記のように定義し直して図25
に示したような回路常数とする。
【0075】即ち、Lpt:P/Tの1次側インダクタン
ス、Lrt;R/Tの1次側インダクタンス、Lk :R/
Tの漏洩インダクタンス、Lh :磁気ヘッドの並列イン
ダクタンス、Rh :磁気ヘッドの並列損失抵抗、
prt ;Lpt・Lrt合成インダクタンス、Lhprt:P/
T,R/T,ヘッドの並列インダクタンス、RS :記録
増幅器の出力抵抗、Ipt:P/Tの励磁電流、Irt:R
/Tの励磁電流、Ih1:ヘッドの励磁電流、Iprt :合
成励磁電流、Ihr:ヘッドの損失電流、Io :定電流制
御出力電流、Is :記録増幅器出力電流、Ido:ダンパ
電流初期値、δ:ダンパ電流減衰時定数、Rd :ダンパ
・ダイオ−ドon抵抗、s:複素周波数、t:時間、
¶:デルタ関数である。
【0076】この定義により、 Lprt =(Lpt・Lrt)/(Lpt+Lrt) Iprt =Ipt+Irt (式22) Lhprt=(Lh ・Lprt )/(Lh +Lprt ) (式23) ここで、実際はLprt >>Lk の場合が一般であり、ま
た、計算を簡易化するためにLK をLh に含めることと
し、下記の近似条件の式24で説明する。
【0077】 Lprt 》Lk ,Lh +Lk →Lh (Lh 》Lk ) (式24) ここで、α≡Rh /Lprt β≡Rh /Lh γ≡Rh /Lhprt (従って、α+β=γ) δ≡Rd /Lhprt と置く。
【0078】ところで、図23(A)及び図23(B)
に示したように、記録増幅記の出力電流Is には定電流
制御素子で制御されている定電流成分Ia (=Io )と
ダンパ・ダイオ−ドDを通る電流成分Id (Qs ′→L
t →D)とが含まれている。ダンパ・ダイオ−ドDのo
n抵抗をRd とすると、Id の減衰時定数Rd /L t は Lt ≒Lhprt or Rd /Lt ≒Rd /Lhprt=δである。 (式25) 従って、 Id =Ido・exp(−δ・t) or Id =Ido・¶/(s+δ) (式26) のように示すことができる。
【0079】また、定電流制御成分は、 Ia =Io or Ia =Io ・Io (¶/s) (式27) である。故に、記録増幅器出力電圧Is は、 Is =Io +Ido・exp(−δ・t) または、Is =Io ・¶/s+Ido・¶/(s+δ) (式28) 従って、P/T及びR/Tの合成励磁電流Iprt は、
【0080】
【数2】
【0081】のように示すことができる。式29のラプ
ラス変換を求めると、 Iprt =Io ・(α/r)・〔1−exp(−r・t)〕+ Ido・(α/r−α)・〔exp(−δ・t)−exp(−r・t)〕 (式30) 一方、ヘッド励磁電流Ih1は式31で示すことができ
る。
【0082】
【数3】
【0083】ここで、β/α=Lprt /Lh 式31のラプラス変換を求めると、式32のようにな
る。 Ih1=(β/α)・Iprt (式32) 反面、ヘッド損失電流Ihrは、
【0084】
【数4】
【0085】式33のラプラス変換は式34の通りであ
る。 Ihr=Io ・exp(-r・t)+ Ido・ r/(r-δ) ・exp(-r・t)+ δ/(δ-r) ・exp( -δ・t) (式34) ここで、 r/(r-δ) =Rh /Lhprt/(Rh /Lhprt−Rd /Lhprt) =1/(1−Rd /Rh ) δ/(δ-r) =Rd /(Rd −Rh )=−Rd /Rh /(1−Rd /Rh ) α/(r-δ) =Rh /Lprt /(Rh /Lhprt−Rd /Lhprt) =(Lhprt/Lprt )/(1−Rd /Rh ) β/(r-δ) =(Lhprt/Lh )/(1−Rd /Rh ) 従って、 Iprt =Io ・〔(Lhprt/Lprt )・{1-exp(-r・t)}〕+ Ido〔(Lhprt/Lprt )/(1-Rd /Rh ) ・{exp( -δ・t)- exp(-r・t)}〕 (式35) Ih1=Io ・〔(Lhprt/Lh )・{1-exp(-r・t)}〕+ Ido・〔(Lhprt/Lh ) /(1-Rd /Rh ) ・{exp( -δ・t)- exp(-r・t)}〕 (式36) Ihr=Io ・ exp( -r・t) +Ido・〔 1/( 1-Rd /Rh ) ・exp(-r・t) + ( -Rd /Rh ) / (1-Rd /Rh ) ・exp( -δ・t)〕 (式37) 以上の結果をさらに簡略にするため、ヘッドの損失抵抗
h に比べ、ダンパ・ダイオ−ドDのon抵抗Rd は十
分に小さいとする。
【0086】 Rh 》Rd (式38) 従って、 Iprt =Io ・ (Lhprt/Lprt ) ・{ 1-exp・(-r ・t)} + Ido・ (Lhprt/Lprt ) ・(exp( -δ・t)- exp(-r・t)} = ( Lhprt/Lprt ) Ido・(1-exp ・(-r ・t)}+Ido・{exp ・(-δ・ t)- exp(-r・t)} (式39) Ih1=Io ・〔(Lhprt/Lh )・{1-exp(-r・t)}〕+ Ido・〔(Lhprt/Lh ) ・{exp( -δ・t)- exp(-r・t)}〕 = (Lhprt/Lh ) 〔Io ・(1-ex(-r ・t)}+Ido・{exp ・(-δ・t) - exp(-r・t)} (式40) Ihr=Io ・ exp( -r・t) +Io ・exp(-r・t) (式41) 前記の式を用いて計算した定電流源電流Is 、P/Tと
R/Tの合成励磁電流Iprt 、ヘッド損失電流Ihrとヘ
ッド励磁電流Ih1はそれぞれ図26(A)乃至図26
(E)に示した通りである。
【0087】ここで、図26(A)に示したIs は式2
8で示すことができ、図26(B)に示したIprt は式
39で示すことができる。かつ、図26(C)に示した
hはIhrとIh1との和電流であり、図26(D)に示
したIhrは式41で示すことができ、図26(E)のI
h1は式40で示すことができる。ところで、フライバッ
クスイッチング方式の記録増幅器では電流源出力Is
うち、過度パルス電流振幅成分Idoは増幅器のインダン
タクス負荷Lpt,Lrt及びLh に蓄積されたエネルギ−
pt,Ert及びEh により発生する。ここで、P/T及
びR/Tの合成励磁電流Iprt 及び合成インダクタンス
Prt を用いて蓄積エネルギ−値Eprt を示すと、式4
2のようになる。
【0088】 Eprt ≡Lpt・Ipt 2 /2+Lrt・Irt 2 /2=Lprt ・Iprt 2 /2 (式42) 一方、磁気ヘッドインダクタンスに蓄積されたエネルギ
h は式43のようになる。
【0089】 Eh =Lh ・Ih1 2 /2 (式43) 従って、記録増幅器のインダクタンス負荷Lprt 及びL
h に蓄積された合計エネルギ−Et は、 Et =Eprt +Eh (式44) である。
【0090】ここで、Et は式38に示した実用条件で
式39〜式41を代入して得られるが、数式で簡潔に表
せないので、この計算結果の概要を図27に示す。図2
7に示したように蓄積エネルギ−Et はオ−バ−シュ−
トを起こすが、時間経過と共に減衰して一定値に収斂し
ていく。一方、離散値を有する入力デ−タビット長さに
対応する電流スイッチング時間は(t/τ)=1,2,
3 or 4と変化する。その電流切替え時点での蓄積
電子エネルギ−Et は並列漂遊容量Cs に転移して蓄積
電荷エネルギ−となり、図28(A)乃至図28(C)
に示したようにフライバックパルスが発生するが、この
パルスの振幅は蓄積エネルギ−の平方根に比例する。
【0091】即ち、図28(A)はスイッチング時間
(t/τ)が1のとき、図28(B)はスイッチング時
間(t/τ)が2のとき、図28(C)はスイッチング
時間(t/τ)が4のとき、フラスバックパルスの振幅
を示しており、時間経過と共にフライバックパルスの振
幅が減衰することがわかる。このCs の蓄積エネルギ−
は必ず電子エネルギ−に転移されて過度パスル電流成分
の初期値Idoを発生する。このため、時間経過と共に電
子蓄積エネルギ−が減衰していくフライバックスイッチ
ング方式の記録増幅器では、電流の極性切替え時に電流
立ち上がり瞬時値が変動する問題点があった。
【0092】この問題点を改善したフライバック型のス
イッチング方式の記録増幅器の他の実施例によるブロッ
ク図は図29に示す。図29において、2値符号化入力
信号に対応して正及び負極性信号を出力する整形駆動部
10と、整形駆動部10から供給される正及び負極性信
号に対応してプッシュプル増幅器14に供給する電流を
切り替える電流切替え素子12と、整形駆動部10から
供給される正及び負極性の信号を入力として電流極性の
高速切替えによる得られた記録電流をヘッド部18に供
給するプッシュプル増幅器14と、プッシュプル増幅器
14に一定な電流が流れるように制御する定電流制御素
子16と、P/T及びR/Tを経由することにより発生
される記録電流の瞬時値振幅の変動に対応するために記
録電流の瞬時値を一定値に制御するための補償信号を形
成する補償信号形成部20より構成されている。
【0093】図30は図29に示した記録増幅器の原理
を説明するための回路図である。図30において、増幅
用トランジスタQa ,Qa ′はnpnトランジスタによ
り構成され、一方、電流切替え素子12はpnpトラン
ジスタQs ,Qs ′により構成されている。ここで、ト
ランジスタQa 及びトランジスタQs のベ−ス駆動源は
同じ信号源Ei を共用し、そこからそれぞれ抵抗分割に
よりトランジスタQa のベ−スにはEabが、トランジス
タQs のベ−スにはEsbが加えられている。これに対し
て、トランジスタQa ′及びトランジスタQs ′の各ベ
−スには前記Ei とは逆極性の共用信号源Ei ′により
駆動されるが、Ei ′から抵抗分割によりトランジスタ
a ′のベ−スにはEab′が、トランジスタQs ′のベ
−スにはEsb′が加えられている。
【0094】かつ、トランジスタQa 及びトランジスタ
s の共通接続コレクタR/Tの1次側の一端子に接続
され、トランジスタQa ′及びトランジスタQs ′の共
通接続コレクタはR/Tの1次側の他の端子に接続され
て記録電流はR/TまたはR/TとP/Tを通してヘッ
ドに供給される。かつ、トランジスタQa 及びトランジ
スタQs の共通コレクタと直流電圧供給端V+ との間に
はダンパ・ダイオ−ドDが、トランジスタQa ′及びト
ランジスタQs ′の共通コレクタと直流電圧供給端V+
との間にはダンパ・ダイオ−ドD′が挿入されている。
【0095】一方、Qa 及びQa ′の共通エミッタには
定電流制御トランジスタQk のコレクタに接続され、そ
の定電流制御トランジスタQk のエミッタには電流帰還
用の抵抗Rk が接続されているので、定電流制御トラン
ジスタQk のベ−ス電圧Ekbにほぼ比例した電流I
k (=Ia +Ia ′)が流れて記録電流Ir の定常時振
幅のピーク−ツウ−ピーク値を制御する。
【0096】ところで、式39に示したP/T、R/T
の合成励磁電流Iprt 及び式40に示したヘッド励磁電
流Ih1は下記の式45及び46のようになる。 Iprt =(Lhprt/Lprt ) ・〔(Io + Ido)・{ 1-exp・(-r ・t)}− Ido・{ 1- exp( -δ・t)}〕 (式45) Ih1=(Lhprt/Lh )・〔(Io + Ido)・{ 1-exp・(-r ・t)}− Ido・{ 1- exp( -δ・t)}〕 (式46) ここで、合成励磁電流Iprt に含まれている二つの電流
成分(Io +Ido)及びIdoをみると、前者の減衰時定
数γは後者の時定数δに比べて大きく、直ちに定常値に
達するが、後者が定常値に達するまでの時間は比較的長
く、その電流変化が問題を生ずる。
【0097】従って、この電流変動を打ち消すためには
式47に示す補償電流△Iprt を余分に流すように制御
すれば、合成励磁電流Iprt の電流変動がなくなり、入
力デ−タビットの長さが変化しても合成励磁電流Iprt
は一定値に保たれてP/Tの1次側のインダクタンスL
ptとR/Tの1次側のインダクタンスLrtの合成インダ
クタンスLprt に蓄積される電子エネルギ−の変動は生
じない。
【0098】 △Iprt =(Lhprt/Lprt ) ・Ido・{ 1-exp・( -δ・t)}− (式47) Iprt +△Iprt =(Lhprt/Lprt ) ・(Io +Ido) {1-exp ・( -r・t)} (式48) これはヘッド励磁電流Ih1については式49に示す同様
の補償電流△Ih1を流し、ヘッド励磁電流Ih1の電流変
動をなくすことができる。
【0099】 △Ih1 =(Lhprt/Lh ) ・Ido・{1-exp ・( -δ・t)} (式49) △Ihprt=△Iprt +△Ih1 =Ido・{1-exp ・( -δ・t)} (式50) Ihprt+△Ihprt=(Io + Ido)・{ 1-exp・(-r ・t)} (式51) である。
【0100】このために電流制御用トランジスタQk
ベ−ス電圧Ekbに補償用電流△Ihp rtを発生させる補償
用信号Vccを加える必要がある。このVccの形成方法を
図31(A)乃至図31(E)に示した信号波形で説明
する。即ち、記録電流Ir の極性反転に伴い、トランジ
スタQa のコレクタ及びトランジスタQa ′のコレクタ
には図31(A)及び図31(B)に示したようなフラ
イバックパルスが発生し、このフライバックパルスを抵
抗Rac,Rac′,Rciにより加算して演算増幅器OPで
増幅及び極性反転により図31(C)に示したような合
成パルスVbcを得てこれを補償信号形成用のスイッチン
グトランジスタQc のベ−スに加えるが、この場合、ス
イッチングトランジスタQc のエミッタには一定の基準
電圧E(=Eco+V- )をかけておき、スイッチングト
ランジスタQc がonの時の電圧に設定とする。従っ
て、スイッチングトランジスタQcのコレクタ電圧Vcc
は図31(D)に示したような充放電波形が形成され
る。
【0101】この波形形成のパラメ−タはQc の電源電
圧Ec と充電時定数Rc ・Cc により下記の式52で与
えられる。 Vcc=Eck+(Ec −Eck)/〔 1-exp{−t/Rc ・Cc }〕 =Eck〔1+(Ec /Eck−1){ 1-exp(−t/Rc ・Cc )}〕 (式52) 式52の各定数を式51の定数と対応させて適当な波形
形成パラメ−タを選ぶことにより補償電流(△Ihprt
を形成させることができる。
【0102】電流制御用トランジスタQk のベ−スに注
入される補償電圧信号Vcc(図31(D))により流れ
る電流Ik の波形は図31(E)に示した通りである。
このように電流制御用トランジスタQk のベ−スに補償
信号を注入させる結果として図27に示したように、記
録系インダクタンスに蓄積される電子エネルギ−の合計
量は減衰せず一定に保たれるので、入力ビット長さに対
応して記録電流極性のスイッチング時刻が変動しても図
28(A)乃至図28(C)に示したこととは異なり、
フライバックパルスの振幅値の変動は発生しない。即
ち、常に一定パルス幅、一定パルス振幅を保つことによ
り記録電流極性の切替え時の記録電流立ち上がり特性
(立ち上がり時間、立ち下がり瞬時値)を常に一定に保
つことができる。
【0103】図32は記録電流スイッチング特性の安定
化のために加える補償電流の計算値を示す。本発明の第
2実施例ではパルストランスフォ−マ及び回転トランス
フォ−マを用いることにより発生する記録電流の瞬時値
の変動を補償して記録電流極性の切替え時の記録電流の
立ち上がり特性を非常に安定に保ことができる。
【0104】
【発明の効果】以上述べたたように、本発明の装置は定
電流制御スイッチング方式による記録増幅器の構成で、
本発明で用いられるトランジスタの電力損失は小さくな
り、電力用トランジスタを必要としないのでコンパクト
な小電力型の記録増幅器を構成することができる。
【0105】かつ、本発明の装置は別途の記録等化器な
しにもヘッド電流の立ち上がり特性を改善すると共に過
渡(オーバシュート)特性を有することが可能である。
これによりヘッド電流から発生する磁束の開始を加速化
させ、テ−プ上に記録された磁化パタ−ンの解像度を高
め、数Mbps〜数十Mbpsの速度で記録できて高速
度及び高密度の記録が可能である。
【0106】かつ、本発明は定電流制御素子を制御して
安定化補償電流を加えることにより記録電流極性切替え
時の記録電流の立ち上がり特性を極めて安定に保つこと
ができ、この装置により記録したテ−プから再生アイパ
タ−ンの開口率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のA級記録増幅器を示す。
【図2】(A)〜(D)は図1に示した記録増幅器の各
部の電圧及び電流波形図である。
【図3】図1に示した記録増幅器の等価回路図である。
【図4】従来のB級記録増幅器の例である。
【図5】従来のB級記録増幅器の例である。
【図6】(A)〜(E)は図4に示した記録増幅器の各
部の電圧及び電流波形図である。
【図7】(A)〜(D)は図4に示した記録増幅器の等
価回路図である。
【図8】(A)〜(F)は図7(D)に示した等価回路
の各部の電流波形図である。
【図9】従来の定電流制御スイッチング方式の記録増幅
器の例である。
【図10】従来の定電流制御スイッチング方式の記録増
幅器の例である。
【図11】(A)及び(B)は図9に示した記録増幅器
の等価回路図及びヘッド電流の波形図である。
【図12】(A)及び(B)は図10に示した記録増幅
器の等価回路図及びヘッド電流の波形図である。
【図13】本発明によるディジタル磁気記録装置の概略
的なブロック図である。
【図14】図13に示した記録増幅器の一実施例による
詳細ブロック図である。
【図15】図14に示した記録増幅器の原理を説明する
回路図である。
【図16】(A)乃至(G)は図15に示した記録増幅
器の各部の電圧及び電流波形図である。
【図17】図15に示した記録増幅器の詳細回路図であ
る。
【図18】(A)〜(C)は図17に示した記録増幅器
に供給される入力電圧信号とヘッド電流の波形図であ
る。
【図19】(A)はフライバック型の記録増幅器で電流
極性反転スイッチング直前の回路図であり、(B)はt
=0のとき、各部の電圧及び電流の初期値を示す図面で
ある。
【図20】(A)及び(B)はヘッド部の負荷インピ−
ダンスと等価回路を示す図である。
【図21】(A)はフライバック型の記録増幅器で電流
極性反転スイッチング前半の過度現象を説明するための
回路各部の電圧及び電流の変化を示す回路状態図であ
り、(B)はこの際の電圧及び電流波形図である。
【図22】(A)はフライバック型の記録増幅器で電流
極性反転スイッチング後半の過度現象を説明するための
回路各部の電圧及び電流の変化を示す回路状態図であ
り、(B)はこの際の電圧及び電流波形図である。
【図23】(A)は図22(A)に示した回路に一対の
ダンパ・ダイオ−ドを加えた場合の回路各部の電圧及び
電流の変化を示す回路状態図であり、(B)はこの際の
電圧及び電流波形図である。
【図24】(A)乃至(C)は回転シリンダ内に搭載し
た記録増幅器の入力及び出力信号波形図である。
【図25】記録電流瞬時値の変動を説明するための記録
系の等価回路図である。
【図26】(A)乃至(E)は図25に示した各部の電
流変化図である。
【図27】図25に示した記録系の負荷インピ−ダンス
に蓄積されたエネルギ−合計量の時間変化図である。
【図28】(A)乃至(C)は入力ビット長さに対応す
るフライバックパルスの振幅値の変化を示す図面であ
る。
【図29】図13に示した記録増幅器の他の実施例によ
るブロック図である。
【図30】図29に示した記録増幅器の詳細回路図であ
る。
【図31】(A)乃至(E)は図29に示した補償信号
形成部の入出力信号の波形図である。
【図32】記録電流スイチッング特性の安定化のために
加える補償電流計算値を示した図面である。
【符号の説明】
1 ソース 2 ソース符号化器 3 チャンネル符号化器 4 記録増幅器 10 整形駆動部 12 電流切替え素子 14 プッシュプル増幅器 16 定電流制御素子 18 ヘッド部 20 補償信号形成部

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル情報に対応する記録電流を磁
    気ヘッドに供給して磁気記録媒体を磁化させてディジタ
    ル信号を記録する装置において、 前記ディジタル情報に対応して極性の反転された正及び
    負極性の信号を供給する整形駆動部と、 前記正及び負極性の信号に対応して記録電流を発生さ
    せ、該記録電流の極性切替え時に過渡パルス電流を発生
    して磁気ヘッドに供給するプッシュプル手段と、 前記正及び負極性の信号に応答して前記プッシュプル手
    段に流れる電流を切り替える電流切替え手段と 前記プッシュプル手段から発生する記録電流の瞬時値の
    変動に対応する補償信号を形成する補償信号形成手段
    と、 前記補償信号に応答して前記記録電流の瞬時値が一定に
    なるように制御する定電流制御手段と を具備して、 前記過渡パルス電流に基づいて前記磁気記録媒体に前記
    ディジタル信号を記録することを特徴とする磁気記録装
    置。
  2. 【請求項2】 ディジタル情報に対応する記録電流を磁
    気ヘッドに供給して磁気記録媒体を磁化させてディジタ
    ル信号を記録する装置において、 前記ディジタル情報に対応する極性の反転された正及び
    負極性の電流信号を供給する整形駆動部と、 前記正及び負極性の電流信号を切り替える一対のスイッ
    チング手段と、 前記一対のスイッチング手段の一つにより切り替えられ
    た電流信号に相応する記録電流を発生させ、記録電流の
    極性の切替え時に過パルス電流を発生して前記磁気ヘ
    ッドに供給する第1増幅素子と、 前記一対のスイッチング手段のもう一つにより切り替え
    られた電流信号に相応する記録電流を発生させ、記録電
    流の極性切替え時に過パルス電流を発生して前記磁気
    ヘッドに供給する第2増幅素子と、 前記第1及び第2増幅素子に一定の電流が流れるように
    制御する定電流制御素子と 一端は前記一対のスイッチング手段の一つと前記第1増
    幅素子との間に接続さ れ、他端は電源に接続された第1
    ダンパ素子と、 一端は前記一対のスイッチング手段のもう一つと前記第
    2増幅素子との間に接続され、他端は前記電源に接続さ
    れた第2ダンパ素子とを具備して、 前記第1及び第2ダンパ素子により前記過渡パルス電流
    が速く定常値電流値に収斂していくようにして 前記磁気
    記録媒体にディジタル信号を記録することを特徴とする
    磁気記録装置。
  3. 【請求項3】 ディジタル情報に対応する記録電流を回
    転トランスフォ−マを通して磁気ヘッドに供給して磁気
    記録媒体を磁化させてディジタル信号を記録する装置に
    おいて、 前記ディジタル情報に対応する極性の反転された正及び
    負極性の電流信号を供給する整形駆動部と、 前記正及び負極性の電流信号を切り替える一対のスイッ
    チング手段と、 前記一対のスイッチング手段の一つにより切り替えられ
    た電流信号に相応する記録電流を発生させ、記録電流の
    極性の切替え時に過パルス電流を発生して前記磁気ヘ
    ッドに供給する第1増幅素子と、 前記一対のスイッチング手段のもう一つにより切り替え
    られた電流信号に相応する記録電流を発生させ、記録電
    流の極性の切替え時に過パルス電流を発生して前記磁
    気ヘッドに供給する第2増幅素子と、 前記記録電流が回転トランスフォ−マを経ることにより
    発生する記録電流の瞬時値の変動に応じて電圧信号形態
    の補償信号を発生する補償信号発生器と、 前記補償信号に応答して前記記録電流の瞬時値が一定に
    なるように定電流制御素子とを具備して、 前記過パルス電流を前記磁気ヘッドに流して前記磁気
    記録媒体にディジタル信号を記録することを特徴とする
    磁気記録装置。
  4. 【請求項4】 一端は前記一対のスイッチング手段の一
    つと前記第1増幅素子との間に接続され、他端は電源に
    接続された第1ダンパ素子と、 一端は前記一対のスイッチング手段のもう一つと前記第
    2増幅素子との間に接続され、他端は前記電源に接続さ
    れた第2ダンパ素子とをさらに含み、 前記第1及び第2ダンパ素子により前記過パルス電流
    が速く定常値電流値に収斂していくようにすることを特
    徴とする請求項3に記載の磁気記録装置。
  5. 【請求項5】 ディジタル情報に対応する記録電流を磁
    気ヘッドに供給して磁気記録媒体を磁化させてディジタ
    ル信号を記録する装置において、 前記ディジタル情報に対応する極性の反転された正及び
    負極性の信号を供給すする整形駆動部と、 前記正極性の信号に応答して記録電流を発生させ、記録
    電流の極性の切替え時に過パルス電流を発生して前記
    磁気ヘッドに供給する第1相補半導体素子と、 前記第1相補半導体素子とは並列に連結され、前記負極
    性の信号に応答して記録電流を発生させ、記録電流の極
    性の切替え時に過パルス電流を発生して前記磁気ヘッ
    ドに供給する第2相補半導体素子と、 前記第1及び第2相補半導体素子に共通的に連結されて
    前記第1及び第2相補半導体素子に常時一定の電流が流
    れるように制御する定電流制御素子と 一端は前記一対のスイッチング手段の一つと前記第1増
    幅素子との間に接続され、他端は電源に接続された第1
    ダンパ素子と、 一端は前記一対のスイッチング手段のもう一つと前記第
    2増幅素子との間に接続され、他端は前記電源に接続さ
    れた第2ダンパ素子と を具備して、前記第1及び第2ダンパ素子により過渡パルス電流が速
    く定常値電流値に収斂していくようにして 磁気記録媒体
    にディジタル信号を記録することを特徴とする磁気記録
    装置。
  6. 【請求項6】 ディジタル情報に対応する記録電流を回
    転トランスフォ−マを通して磁気ヘッドに供給して磁気
    記録媒体を磁化させてディジタル信号を記録する装置に
    おいて、 前記ディジタル情報に対応する極性の反転された正及び
    負極性の信号を供給すする整形駆動部と、 前記正極性の信号に応答して記録電流を発生させ、記録
    電流の極性の切替え時に過パルス電流を発生して前記
    磁気ヘッドに供給する第1相補半導体素子と、 前記第1相補半導体素子とは並列に連結され、前記負極
    性の信号に応答して記録電流を発生させ、記録電流の極
    性の切替え時に過パルス電流を発生して前記磁気ヘッ
    ドに供給する第2相補半導体素子と、 前記記録電流が回転トランスフォ−マを経ることにより
    発生する記録電流の瞬時値の変動に応じて電圧信号形態
    の補償信号を発生する補償信号発生器と、 前記第1及び第2相補半導体素子に共通的に連結されて
    前記補償信号に応答して前記記録電流の瞬時値が一定に
    するように定電流制御素子とを具備して、 前記過パルス電流に基づいて磁気記録媒体にディジタ
    ル信号を記録することを特徴とする磁気記録装置。
  7. 【請求項7】 一端は前記一対のスイッチング手段の一
    つと前記第1増幅素子との間に接続され、他端は電源に
    接続された第1ダンパ素子と、 一端は前記一対のスイッチング手段のもう一つと前記第
    2増幅素子との間に接続され、他端は前記電源に接続さ
    れた第2ダンパ素子とをさらに含み、 前記第1及び第2ダンパ素子により過パルス電流が速
    く定常値電流値に収斂していくようにすることを特徴と
    する請求項6に記載の磁気記録装置。
  8. 【請求項8】 ディジタル情報に対応する記録電流を磁
    気ヘッドに供給して磁気記録媒体を磁化させてディジタ
    ル信号を記録しこれを再生する装置において、 前記ディジタル情報に対応して極性の反転された正及び
    負極性の信号を供給すする整形駆動部と、 所定の第1及び第2直流電圧を受信する第1及び第2直
    流電圧供給端と、 ベ−スは整形駆動部に結合され、エミッタは前記第1直
    流電圧供給端に結合され、前記負極性の信号に応じて導
    通される第1pnpトランジスタと、 ベ−スは前記整形駆動部に結合され、エミッタは前記第
    1直流電源供給端に結合され、前記正極性の信号に応じ
    て導通される第2pnpトランジスタと、 ベ−スは前記整形駆動部に結合され、コレクタは前記第
    1pnpトランジスタのコレクタに結合され、前記第1
    pnpトランジスタが遮断される瞬間の立ち上がりパル
    ス電流を発生して前記磁気ヘッドに記録電流として供給
    する第1npnトランジスタと、 ベ−スは前記整形駆動部に結合され、コレクタは前記第
    2pnpトランジスタのコレクタに結合され、前記第2
    pnpトランジスタが遮断される瞬間の立ち上がりパル
    ス電流を発生して前記磁気ヘッドに記録電流として供給
    する第2npnトランジスタと、 ベ−スは前記第1直流電源供給端に結合され、コレクタ
    は前記第1及び第2npnトランジスタのエミッタに共
    通的に接続され、エミッタには第2直流電圧供給端に結
    合された電流制御用の可変抵抗が接続される第3npn
    トランジスタとを具備して、前記第1及び第2直流電圧の大きさを調節して前記記録
    電流の極性の切替え時に前記第1乃至第3npnトラン
    ジスタを短絡させて全ての電源に相当する電圧を前記磁
    気ヘッドに印加して急速に立ち上がり特性の改善された
    過渡パルス電流を発生して 前記磁気記録媒体にディジタ
    ル信号を記録することを特徴とする磁気記録装置。
  9. 【請求項9】 一端は前記第1pnpトランジスタと前
    記第1npnトランジスタとの共通コレクタに接続さ
    れ、他端は前記第1直流電圧供給端に接続された第1ダ
    ンパ・ダイオ−ドと、 一端は前記第2pnpトランジスタと前記第2npnト
    ランジスタとの共通コレクタに接続され、他端は前記第
    1直流電圧供給端に接続された第2ダンパ・ダイオ−ド
    とをさらに含み、 前記第1及び第2ダンパ・ダイオ−ドにより立ち上がり
    パルス電流が速く定常値電流値に収斂していくようにす
    ることを特徴とする請求項に記載の磁気記録装置。
  10. 【請求項10】 ディジタル情報に対応する記録電流を
    回転トランスフォ−マを通して磁気ヘッドに供給して磁
    気記録媒体を磁化させてディジタル信号を記録する装置
    において、 前記ディジタル情報に対応して極性の反転された正及び
    負極性の信号を供給する整形駆動部と、 所定の第1及び第2直流電圧を受信する第1及び第2直
    流電圧供給端と、 ベ−スは整形駆動部に結合され、エミッタは前記第1直
    流電圧供給端に結合され、前記負極性の信号に応じて導
    通される第1pnpトランジスタと、 ベ−スは前記整形駆動部に結合され、エミッタは前記第
    1直流電圧供給端に結合され、前記正極性の信号に応じ
    て導通される第2pnpトランジスタと、 ベ−スは前記整形駆動部に結合され、コレクタは前記第
    1pnpトランジスタのコレクタに結合され、前記第1
    pnpトランジスタが遮断される瞬間の立ち上がりパル
    ス電流を発生して前記磁気ヘッドに記録電流として供給
    する第1npnトランジスタと、 ベ−スは前記整形駆動部に結合され、コレクタは前記第
    2pnpトランジスタのコレクタに結合され、前記第2
    pnpトランジスタが遮断される瞬間の立ち上がりパル
    ス電流を発生して前記磁気ヘッドに記録電流として供給
    する第2npnトランジスタと、 前記第1及び第2npnトランジスタの各コレクタに接
    続されて前記記録電流を回転トランスフォ−マを経るこ
    とにより発生される記録電流の瞬時値の変動を予め設定
    された基準値とを比べる比較器と、 前記比較器の出力を積分して電圧信号形態の補償信号を
    発生する積分器と、 ベ−スは前記積分器の出力端に接続され、コレクタは前
    記第1及び第2npnトランジスタのエミッタに共通的
    に接続され、エミッタは第2直流電圧供給端に結合され
    た電流制御用の可変抵抗が接続される第3npnトラン
    ジスタとを具備して、 前記立ち上がりパルス電流に基づいて前記磁気記録媒体
    にディジタル信号を記録することを特徴とする磁気記録
    装置。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2直流電圧の大きさを
    調節して前記記録電流が反転するとき、前記第1乃至第
    3npnトランジスタを短絡させて全ての電源に相当す
    る電圧を磁気ヘッドに印加して急速に立ち上がり特性の
    改善された過パルス電流を発生することを特徴とする
    請求項10に記載の磁気記録装置。
  12. 【請求項12】 一端は前記第1pnpトランジスタと
    前記第1npnトランジスタとの共通コレクタに接続さ
    れ、他端は前記第1直流電圧供給端に接続された第1ダ
    ンパ・ダイオ−ドと、 一端は前記第2pnpトランジスタと前記第2npnト
    ランジスタとの共通コレクタに接続され、他端は前記第
    1直流電圧供給端に接続された第2ダンパ・ダイオ−ド
    とをさらに含み、 前記第1及び第2ダンパ・ダイオ−ドにより立ち上がり
    パルス電流が速く定常値電流値に収斂していくようにす
    ることを特徴とする請求項10に記載の磁気記録装置。
  13. 【請求項13】 磁気ヘッドに供給されるディジタル情
    報に相応する記録電流により磁気記録媒体にディジタル
    信号を記録する磁気記録方法において、 前記ディジタル情報に対応して極性の反転された正及び
    負極性の信号を発生する段階と、 前記正及び負極性の信号に対応して記録電流を発生さ
    せ、この記録電流の極性の切替え時に過パルス電流を
    発生して前記磁気ヘッドに供給する段階と 前記記録電流の瞬時値の変動に対応する補償信号を発生
    する段階と、 前記補償信号に応答して前記記録電流の瞬時値が一定に
    なるように制御する段階と を含み、 前記過ルス電流に基づいて前記磁気記録媒体に前記
    ディジタル信号を記録することを特徴とする磁気記録方
    法。
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