JP2768437B2 - 真珠光沢を有する人工セラミック玉石 - Google Patents

真珠光沢を有する人工セラミック玉石

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    • C04B2111/80Optical properties, e.g. transparency or reflexibility

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人工セラミック玉石に関
するもので、特に、真珠光沢を有し、装飾性に優れたこ
れらの窯業品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、玄関や通路、あるいは室内庭
園などには、その美観を高めるために、美装性に富んだ
小石状の玉石を敷設することがなされている。また、同
様の玉石は、鑑賞魚用の水槽の底などにも敷石として使
用されている。
【0003】そして、こうした玉石としては、自然の小
石の中で特に美しいものを採取し、分別したものが一般
に使用されている。また、特に高級な玉石の場合には、
岩石を砕き、または切断し、丸い小石状に加工したもの
もある。
【0004】しかし、これらの玉石は天然であるために
品質が一定せず、このため、不揃いな石が混在すること
によって全体の品質が低下する場合もあった。また、特
に模様入りの玉石の場合は、量を確保することが困難で
あり、しかも高価格となるものであった。そしてまた、
色彩的にも、これらの玉石は天然であるために、自ずと
限界のあるものであった。
【0005】そこで、本発明者等は、こうした玉石を人
工的に製造することを開発し、先の特願平4−3326
08号(人工玉敷石及びその製造方法)において提案し
た。この人工玉石は、所定含水率の坏土を玉石状に成形
した後、焼成したものであり、特に複数の異色の所定含
水率の坏土を複合して形成した模様入りのセラミック成
形物である。そして、この人工セラミック玉石によれ
ば、任意の色彩、模様、大きさなどを有するものが、多
量に、また一定の品質のもとで得ることができる。その
ため、この人工玉石は自然石に代わる敷石としても、非
常に有用なものであった。
【0006】ところで、茶器、仏具など工芸用陶磁器の
中には、虹彩のある真珠様の光沢を有するものが、古く
から知られている。これは、釉薬を施し光沢を付与した
陶磁器に、更にその装飾性を強調するために、ラスター
を塗布し焼成して、虹彩のある薄い金属被膜を形成した
ものである。このラスターは、チタンなどの金属の塩化
物を樹脂石鹸に溶かして金属の樹脂石鹸とし、これを芳
香族系などの溶剤に溶解したもので、真珠ラスターとも
一般に呼ばれている。そして、この金属の樹脂石鹸から
なるラスターを釉掛け面に塗布し、700〜800℃で
焼成することによって、樹脂分は焼失し、透明性を有し
また虹彩を有する金属の薄い被膜が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、人工セラ
ミック玉石は、天然の玉石には見られない鮮明な色彩、
模様を有するものともすることができ、装飾的に優れた
ものである。そのため、この玉石は敷石としてばかりで
なく、その色彩の清潔感により、室内の装飾品などとし
ても好適なものであった。そこで、本発明者等は、この
人工セラミック玉石の装飾品としての利用範囲をなお一
層拡大するために、この人工玉石に前述の真珠光沢を付
与することによって照明などによる光彩効果を高めるこ
とを検討した。
【0008】ところが、従来からラスターによる真珠光
沢は釉掛け面に付与するものと一般に考えられており、
そのため人工セラミック玉石に予め釉掛けを行う必要が
あるが、そのような釉掛けは実際上は不可能なことであ
った。すなわち、釉薬による被膜は釉薬材料が焼成時に
溶融しガラス化することによって形成されるが、玉石成
形物にこのような釉掛けを行った場合、玉石相互が、あ
るいは玉石と焼成皿とが、釉薬によって融着するからで
ある。そして、このような融着を防止し、表裏のない玉
石成形物の全面に釉薬による均一な被膜を形成すること
は、全く不可能ではないにしても、実際にはとうてい不
可能であった。
【0009】そこで、本発明者等は、この問題点に鑑み
研究を重ねた結果、ラスターによる真珠光沢の付与は、
特に釉掛けを行わなくても、その人工セラミック玉石の
表面を研磨処理により適度に滑面化することによって十
分に可能であることを見出だした。そして、ラスターを
塗布し焼成した際、隣接する玉石の接触点での融着は全
く生じないこと、またその接触点での変色も実質的には
生じないことを、合わせて確認した。
【0010】よって、本発明は、真珠光沢を有する装飾
性の高い人工セラミック玉石を提供することを課題とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる人工セラ
ミック玉石は、セラミック製の玉石状成形物の表面を研
磨処理した後、その表面に、金属の樹脂石鹸からなるラ
スターを塗布し、焼成して薄い金属被膜を形成してなる
ものである。
【0012】ここで、この人工セラミック玉石の素材と
するセラミック製の玉石状成形物は、人工玉石以外の目
的で作られたものであっても、玉石状の形状を有し、セ
ラミック製であれば、どのようなものでも利用すること
ができる。また、人工玉石を目的として作られた、例え
ば、坏土の乾燥粉末を玉石状にプレス成形した後焼成し
た成形体であることもできる。しかし、この素材として
は、本発明者等が前述の特願平4−332608号にお
いて提案した、所定含水率の坏土を玉石状に成形した
後、焼成してなる成形物が最も適切である。
【0013】この玉石状成形物は、より具体的には、所
定含水率の坏土からなる棒状基材を所定の寸法に切断
し、切断された塊状片を玉石状に成形した後、焼成して
得られる。ここで、所定含水率は成形時に要求される坏
土の塑性の度合に基づくもので、一般に15〜25%で
あり、また、所定の寸法は要求される玉石の大きさに従
うものである。なお、塊状片を玉石状に成形する手段
は、例えば、その塊状片を回転する容器内で転がして丸
めることである。そして、この成形物は、より好ましく
は、複数の異色の所定含水率の坏土を複合して形成した
模様入りの玉石状物とされる。このために、前記の棒状
基材は、複数の異色の坏土がその長さ方向に複合された
ものとして形成される。具体的には、例えば、複数の異
色の坏土の棒状体を撚り合わせるか、複数の異色の坏土
の板状体を積層するかなどによって、棒状基材が形成さ
れる。このように、棒状基材から玉石状成形体を形成す
ることによって、品質の一定化を図ることができる。
【0014】この坏土の着色は、適宜の顔料を使用して
任意に行うことができ、またその組み合わせも任意であ
る。ただ、顔料は、特に複数の異色の坏土を複合して用
いる場合、その顔料で着色した坏土の泥漿を造粒し、乾
燥後、焼成した着色粉粒体(着色焼成造粒体)として用
いることが好ましい。これによって、顔料の染み出しを
防止することができる。また、坏土原料は、得られる成
形体に緻密な表面を与え、ラスターによる金属被膜をよ
り良好に形成するために、できるだけ細かくすることが
望ましい。
【0015】また、人工セラミック玉石の素材として
は、粉砕媒体用のアルミナボール等の磁器ボールも好適
である。そして、これらは粉砕に使用されている間に研
磨処理が自然となされるので、特に、その使用済みのも
のを有利に利用することができる。
【0016】なお、これらの真珠光沢を有する人工セラ
ミックス玉石において、素材の表面の研磨処理には、そ
れぞれに適した研磨の方法が適用される。人工セラミッ
クス玉石の場合は、バレル研磨法が適している。なおこ
の研磨処理において、素材の表面に比較的大きな凹凸が
ある場合、また、比較的粗い表面層が形成されている場
合などには、いわゆる研削処理を粗研磨処理として含め
て行うことができる。そして、このような研磨処理によ
って面精度を高める程、ラスターによる金属被膜の真珠
光沢は強くすることができる。しかしながら、真珠光沢
を比較的低く抑えて素地の色彩あるいは模様を引立たせ
ることもでき、この場合、研磨処理はむしろ適度な段階
で止めることができる。
【0017】また、ラスターによる金属被膜の形成は、
それについての通常の方法に従って行うことができる。
具体的には、素材表面をよく乾燥した後、ラスターを塗
布する。この塗布は、被塗布物の形状などに応じて、浸
漬による方法、スプレーによる方法、あるいはハケ、パ
ッドを用いた方法等によって行うことができる。そし
て、塗布したラスターを、乾燥後、700〜800℃で
焼成する。この焼成によって、金属の樹脂石鹸のその樹
脂分が焼失し、金属が薄い被膜となって形成される。こ
のような樹脂石鹸を形成する金属としては、チタンの他
にも、亜鉛、ビスマスなどが一般的である。しかし、チ
タンの金属被膜は特に透明性に優れているため、このチ
タンの樹脂石鹸からなるラスターは、最も有利に使用す
ることができる。
【0018】
【作用】本発明の人工セラミック玉石においては、素材
とするセラミック製の玉石状成形物の表面が研磨処理に
よって滑面化されているので、この表面に金属の樹脂石
鹸からなるラスターを塗布し焼成することによって、極
めて薄い金属被膜を形成することができる。そして、こ
のラスターによる金属被膜は透明性を有し、また淡い虹
彩を有するので、玉石成形物の素地の色、模様は、この
金属被膜を通して、その真珠様の光沢のもとに表出する
ことができる。こうして、真珠光沢を有する、装飾性の
高い人工セラミック玉石が、特に釉薬を施すことなく得
られる。
【0019】そして、この人工セラミック玉石の素材
は、所定含水率の坏土を玉石状に成形した後焼成したも
のであり、特に、複数の異色の所定含水率の坏土を複合
して形成した模様入りの玉石状成形物である。このた
め、任意の色彩、模様を有する人工セラミック玉石を、
多量に、また一定の品質のもとで得ることができる。ま
た、この素材としては粉砕媒体用の磁器ボールを使用す
ることができるが、例えばアルミナボールを使用した場
合、その純白の地肌が真珠光沢のもとで浮かび上がる、
真珠様の外観の玉石を得ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0021】先ず、本発明の人工セラミック玉石の実施
例について説明する。
【0022】図1は本発明の人工セラミック玉石の実施
例を示すもので、図1(a)に示す1は所定含水率の坏
土の成形体を焼成して得た、特に模様入りの玉石成形物
を素材とする人工セラミック玉石であり、この例では
白、青、緑の帯状のまだら模様を備えている。また、図
1(b)に示す2は粉砕媒体として使用される白色無地
のアルミナボールを素材とする人工セラミック玉石であ
る。そして、これらの人工セラミック玉石1,2は、そ
の表面に金属の樹脂石鹸からなるラスターによる薄い金
属被膜が形成され、淡い虹彩の真珠光沢を有している。
これらは、それぞれ以下のようにして製造した。
【0023】[玉石成形物を素材とする人工セラミック
玉石1] この人工セラミック玉石1の素材である玉石成形物自体
は、前述のように、本出願人の先の出願である特願平4
−332608において詳細に開示されている。ここで
は、この玉石成形物は次のように作製した。
【0024】長石50%、陶石20%、カオリン30%
の混合原料をトロンミル中で水を加えて粉砕した後、得
られた泥漿を2分し、これらにそれぞれ青(トルコ青)
及び緑(酸化クロム)の着色顔料を混合原料の5重量%
添加し、更に撹拌し十分に混合した。そして、これらの
着色された泥漿を噴霧乾燥器で造粒すると共に乾燥し、
約80μmの乾燥造粒物を得、次いでこれらの乾燥造粒
物を1200℃に焼成して、青及び緑の各着色焼成造粒
体を製造した。
【0025】次に、上記の混合原料を同様にトロンミル
中で水を加えてよく粉砕し、含水率約20%の白色無地
の坏土を作成した。また、この白色無地の坏土の一部
に、上記で得た着色焼成造粒体を混合原料と同量宛で加
え、更に水を加えて混練し、含水率約20%の青及び緑
の着色坏土をそれぞれ作成した。そして、これらの白色
無地、青、及び緑の各坏土を押出成形機にかけて、径1
0mm、長さ1000mmの丸棒材を形成した。
【0026】これらの白色無地、青、及び緑の丸棒材
を、次いで、三ッ編状に撚合せて縄状物とした後、これ
を布に包んで手で押さえながらころがして、三色の坏土
が入り交じった径約16mmの棒状基材を形成した。そし
てこの棒状基材を30mmの長さに切断し、得られた多数
の切断片を少し手でまるめた後、桶状の容器内に入れて
この容器を回転させた。これにより、各切断片は、角の
ない30mm程度の紡錘形の玉石状に成形された。そして
この玉石状成形体を1200℃で焼成し、図1(a)に
示すような白、青、緑の帯状のまだら模様を持つ玉石成
形物を得た。
【0027】この模様入り玉石成形物の研磨処理には、
バレル研磨法を採用した。
【0028】10リットル内容の磁器ポットを用意し、
その模様入り玉石成形物5kgに対し、100〜200メ
ッシュのジルコン砂5kgに水2.5リットルを加え、回
転速度100rpm で24時間運転して、ラッピング(砂
ずり)を行った。次に、水1リットルを追加して、更に
24時間運転して、仕上げ研磨としてのポリッシングを
行った。メジャーとしてのジルコンは最終的には5μm
程度になり、ポリッシング剤となることが判明した。
【0029】研磨を終了した玉石成形物は水で洗い流し
ジルコンと分離した後、更に表面をよく水洗いして乾燥
した。そして、次いでこれに、ラスターによる表面処理
を施した。
【0030】ラスターとしては、日本金液(株)製のチ
タン系のラスター(チタン5.05%、樹脂分53.2
5%、引火点約48℃の混合溶剤41.70%)を、ト
ルエンで更に50%に稀釈して用いた。またこのラスタ
ーの塗布には浸漬法を採用し、グラスファイバー製の網
に入れた玉石成形物をラスター液中に浸漬し、液を表面
に付着させた後取り出す操作を3回繰返した。そしてラ
スター液を十分に切った玉石成形物を焼成皿に移して、
100℃以下の温度で乾燥した後、電気炉で徐々に温度
を上げ、最終的に800℃で焼成した。
【0031】これによってチタンの極く薄い被膜が形成
された人工玉石が得られ、そしてこの玉石は、図1
(a)に示すように、淡い虹彩の真珠光沢を通して白、
青、緑の模様が浮かび出されるものであった。なおこれ
らの玉石には、焼成時に接触していた部分のいくらか
に、やや変色するところが認められた。しかしこれは、
特別な注意を払わない限り、容易には見つけることがで
きないものであった。また、焼成時の玉石の接触部分で
の融着の心配は、全くなかった。
【0032】なお、この実施例は、請求項1,2,3の
態様に相当するものである。
【0033】[アルミナボールを素材とする人工セラミ
ック玉石] 本実施例の人工セラミック玉石において素材とするアル
ミナボールは、ファインセラミックスに属し、アルミナ
を主原料とするコランダム質の磁器であるが、一般に2
〜10mmの直径の球状形状を有し、例えば先の坏土原料
の粉砕、混合時における粉砕媒体として使用される。そ
して本実施例では、10mmの直径のアルミナボールを素
材として用いた。
【0034】このアルミナボールはモース硬度が8以上
あるため、ジルコン砂での短時間での研磨処理は不可能
である。そこで、GC(カーボランダム)#220 5kgを
ラッピング剤とし、鉄製10リットルのポット中にアル
ミナボール5kg、GC5kg、及び水2.5リットルを入
れ、100rpm で24時間研磨した。そして更に、この
研磨したアルミナボールを磁製ポットに移し、水2.5
リットルと共にジルコンフラワー(350メッシュ)5
kgをポリッシング剤として加え、100rpm で24時間
運転し、仕上げ研磨を行った。
【0035】研磨を終わったアルミナボールについて
は、チタン系のラスターを使用して、前述の玉石成形物
の場合と同じ方法及び条件で、表面処理を行った。
【0036】これによって、チタンの極く薄い被膜を有
するアルミナボールが得られるが、そのチタン被膜の融
着あるいは変色は、前述の玉石成形物の場合と同様に、
全く見られなかった。そして、このアルミナボールを素
材とする場合には、蛋白石様の地肌が真珠光沢の下に見
られ、人工セラミック玉石として装飾性の高いものであ
った。なお、このような白地の玉石素材に対しては、ラ
スターは、チタン系に限らず、亜鉛系またはビスマス系
のものも特に好適であることがわかった。
【0037】なお、本実施例では、アルミナボール素材
に特に滑面化のための研磨処理を施したが、このような
研磨処理は、アルミナボールを粉砕媒体として使用する
間に自然になされることでもある。例えば、ジルコン
(白色顔料)粉砕にアルミナボールを使用した場合、ア
ルミナボールはジルコンの硬度より大であるのにかかわ
らず、数時間使用されている間に表面の研磨効果が現わ
れる。そこで、こうしたアルミナボールを素材とする場
合には、粉砕媒体として使用後のものを必要に応じて更
に研磨処理して用いることが、特に好適である。なお、
ジルコニアボール等の他の粉砕媒体用磁器ボールも、ア
ルミナボールと同様に、人工セラミック玉石の素材とし
て有利に使用することができる。また、粉砕媒体として
は例えば棒状の形態のものも使用されているが、これら
も人工セラミック玉石の素材として同様に利用すること
ができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明の人工セラミック
玉石は、セラミック製の玉石状成形物の表面を研磨処理
した後、その表面に、金属の樹脂石鹸からなるラスター
を塗布し焼成して薄い金属被膜を形成したものである。
したがって、ラスターによる淡い虹彩を有する金属被膜
を備えるので、真珠様の光沢の下に素地が浮き出して見
える、装飾性の高い人工セラミック玉石とすることがで
きる。そして、この人工セラミック玉石は、釉薬を施す
ことなく得られるので、容易に製造することができる。
【0039】また、これの素材とするセラミック製の玉
石状成形物は、所定含水率の坏土を玉石状に成形した後
焼成したものであり、特に、複数の異色の所定含水率の
坏土を複合して形成した模様入りの玉石状成形物であ
る。このため、天然の玉石には見られないような色彩、
模様のものでも、多量に、また一定の品質で得ることが
できる。また粉砕媒体用のアルミナボール等の磁器ボー
ルを素材とする場合には、それの使用後の廃棄物を装飾
用として有効利用することができる。
【0040】そして、このような真珠光沢を有する人工
セラミック玉石は、玄関や通路、あるいは室内庭園など
の装飾用敷石として、また熱帯魚の水槽などにおける敷
玉石として、好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例による人工セラミック玉
石の外観図である。
【符号の説明】
1,2 人工セラミック玉石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 41/88 - 41/90 A44C 17/00 E04F 13/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック製の玉石状成形物の表面を研
    磨処理した後、その表面に、金属の樹脂石鹸からなるラ
    スターを塗布し、焼成して薄い金属被膜を形成してなる
    ことを特徴とする真珠光沢を有する人工セラミック玉
    石。
  2. 【請求項2】 前記セラミック製の玉石状成形物は、所
    定含水率の坏土を玉石状に成形した後、焼成してなるも
    のであることを特徴とする請求項1記載の人工セラミッ
    ク玉石。
  3. 【請求項3】 前記セラミック製の玉石状成形物は、複
    数の異色の所定含水率の坏土を複合して形成した模様入
    りの玉石状成形物であることを特徴とする請求項2記載
    の人工セラミック玉石。
  4. 【請求項4】 前記セラミック製の玉石状成形物は、粉
    砕媒体用の磁器ボールであることを特徴とする請求項1
    記載の人工セラミック玉石。
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