JP2765668B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2765668B2
JP2765668B2 JP25602792A JP25602792A JP2765668B2 JP 2765668 B2 JP2765668 B2 JP 2765668B2 JP 25602792 A JP25602792 A JP 25602792A JP 25602792 A JP25602792 A JP 25602792A JP 2765668 B2 JP2765668 B2 JP 2765668B2
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泉 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧縮機をベクトル制御に
より、インバータ制御をするための制御装置を備えた空
気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電源の周波数を可変にするインバ
ータ装置を用いて圧縮機の回転数を増減し、能力制御を
行う空気調和装置が利用されてきている。
【0003】また汎用インバータのインバータ制御方式
としては優れた応答性、及び省電力性が得られることか
ら、ベクトル制御の採用が多い。そのため近年空気調和
装置の圧縮機の可変速制御方式にもベクトル制御が適用
されてきている。
【0004】このベクトル制御方式には、二次磁束をベ
クトル量として検出し一次電流の制御信号に用いる磁束
検出形ベクトル制御方式と、磁束ベクトルを電動機定数
に基いて演算し制御するすべり周波数形ベクトル制御方
式が知られている。
【0005】従来の技術としては、例えば、特開平2−
202387号公報に示されたものがある。
【0006】以下図面を参照しながら、従来技術の動作
の一例について 図15、図16、図17、図18、図
19を用いて説明する。
【0007】図15は従来の空気調和装置の構成図であ
る。図16は従来の空気調和装置のインバータ装置であ
るすべり周波数形ベクトル制御装置のブロック図であ
る。
【0008】図17は図16のトルク電流演算器27の
構成を示したブロック図である。図18は図16のすべ
り周波数演算器35の構成を示したブロック図である。
【0009】図19は従来の空気調和装置のインバータ
装置である磁束検出形ベクトル制御装置のブロック図で
ある。
【0010】図15において、1は圧縮機、2は四方
弁、3は室内熱交換器、4は減圧装置、5は室外熱交換
器であり、これらを環状に連結して冷凍回路を構成して
いる。
【0011】6は室内ファン、7は室外ファンである。
8は圧縮機1の回転数制御を行うインバータ制御装置で
あり、9は三相交流電源である。すなわち10は室内
機、11は室外機の構成となっている。
【0012】以下2種類のインバータ制御装置につい
て、図16、図17、図18、図19を用いて説明をす
る。
【0013】従来のすべり周波数形ベクトル制御装置を
図16に示す。圧縮機1は電力変換器13によって可変
周波数の交流電力が供給され、圧縮機1の一次電流ia
1,ib1,ic1を電流検出器39,40,41によ
り検出し、速度を算出する速度検出器14によって回転
周波数ωRをピックアップしている。
【0014】二次磁束指令φ2*は励磁電流演算器26
において励磁電流指令id1*へ、トルク指令τ*はト
ルク電流演算器27とこれに入力されるモータの二次抵
抗R2*によりトルク電流指令iq1*へ変換される。
励磁電流指令id1*とトルク電流指令iq1*はベク
トル回転器28によって回転磁束座標軸(d,q軸)上
での電流値i1*、位相角θ*に変換される。
【0015】一方トルク電流指令iq1*と二次磁束指
令φ2*とモータの二次抵抗R2*を用いて、すべり周
波数演算器35においてすべり周波数指令ωs*を作
り、回転周波数ωRとすべり周波数指令ωs*の和すな
わち一次周波数ω1を作る。さらに一次周波数ω1は積
分器36によって積分され回転座標軸の位相角φ1*を
求め、加算器34にて前記dq軸上での位相角θ*との
和θ1*を演算する。
【0016】ここで、加算器34では(数1)に従い演
算を行う。
【0017】
【数1】
【0018】(数1)により求めたθ1*は静止軸上で
見た電流の位置となる。一次電流の絶対値i1*は励磁
電流成分とトルク電流成分の合成電流であり、位相角θ
1*はその静止2軸上での位置を示す。従って2相−3
相変換器29により一次電流の絶対値i1*、一次電流
の位相角θ1*を2相−3相変換して3相電流指令ia
1*,ib1*,ic1*を作り比較器30,31,3
2において電力変換器の出力電流ia1,ib1,ic
1と比較する。
【0019】その後の電流制御は通常の比例形又は比例
と積分の兼用形の制御器により、実電流が指令電流に一
致するように制御される。
【0020】以上の方法にてベクトル制御は可能にな
る。また、すべり周波数指令ωs*はすべり周波数演算
器により(数2)で演算する。
【0021】
【数2】
【0022】(数2)において、R2*は二次抵抗、L
2*は二次インダクタンス、M*は相互インダクタンス
を示す。
【0023】トルク電流演算器27の構成を図17に示
す。トルク指令τ*を係数器15,16、微分器19を
通して出力された信号と、係数器15のみを通して出力
された信号が作られ、加算器20によりこれらの信号が
加算されトルク電流指令iq1*が出力される。
【0024】すべり周波数演算器35の構成を図18に
示す。トルク電流指令iq1*を係数器15’,16’
を通して出力された信号は除算器17で二次磁束指令φ
2*で除算され係数器21を通り、すべり周波数指令ω
s*が出力される。
【0025】上述のようにトルク電流指令iq1*およ
びすべり周波数指令ωs*を演算する場合には二次抵抗
R2*が直接関与するが、従来のベクトル制御方式で
は、この二次抵抗R2*を一定として制御を行ってい
た。
【0026】図19は磁束検出形のベクトル制御方式の
例であり磁束は圧縮機1に印加される電圧va1,vb
1,vc1と電流検出器39,40,41によって検出
された一次電流ia1,ib1,ic1をもとにして磁
束演算器24において演算により求められる。
【0027】磁束演算器24の出力は二次磁束ベクトル
の静止2軸成分φα1,φβ1であり、ベクトルアナラ
イザ25によって絶対値成分|φ2|と位相角sin
φ、cosφに変換される。
【0028】一方、二次磁束指令φ2*と発生トルク指
令τ*は励磁電流演算器26とトルク電流演算器27の
処理が行われ回転磁束をd軸に考えた回転座標系におけ
る励磁電流指令id1*、トルク電流指令iq1*に加
工され、ベクトル回転器28は前記励磁電流指令id1
*、トルク電流指令iq1*を、前記位相角φをもとに
固定子座標系における電流指令iα1*,iβ1*に変
換する。
【0029】即ち、ベクトル回転器28の出力iα1
*,iβ1*は二次磁束成分φα1,φβ1を作るため
の電流で、2相−3相変換器29で変換を行って電力変
換器13の一次電流指令ia1*,ib1*,ic1*
を作り、比較器30,31,32で比較を行い、電力変
換器13の出力電流を制御する。
【0030】磁束検出形ベクトル制御方式においては電
流指令を与えて磁束を直接制御するので電動機定数で最
も不確定要素の多い2次側のインダクタンスや抵抗を必
要としない。
【0031】従って、圧縮機1の内部のモータの1次回
路、2次回路の定数が変化しても、磁束演算器24の入
力一次電圧va1,vb1,vc1、入力一次電流ia
1,ib1,ic1の変化として受けとめられ、それに
応じて磁束の演算結果が変るので、パラメータの変化に
よるベクトル制御特性の劣化は少ない。
【0032】しかしながら、磁束を磁束演算器24とベ
クトルアナライザ25により推定することについてはセ
ンサの精度及び分解能に問題が多く、特に低速時の電圧
ひずみのために演算精度に問題があり、実施できないの
が実情である。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】以上のように構成され
たすべり周波数形ベクトル制御において、温度によって
二次抵抗が変化すると、すべり周波数指令ωs*の計算
に大きな誤差が発生し、本来のベクトル制御が維持でき
なくなり、特性が劣化する。
【0034】従って何等かの手段により二次抵抗が温度
によって変化したことを検出または推定し、トルク電流
指令iq1*およびすべり周波数指令ωs*を演算する
過程でそれを反映させて、ベクトル制御特性を補償する
必要がある。
【0035】本発明は上記課題に鑑み、すべり周波数形
ベクトル制御において、モータの二次抵抗の温度変化を
補正し、温度変化によるベクトル制御特性の低下を補償
する空気調和装置を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の空気調和装置は、電力変換器により回転数制
御される圧縮機と、前記圧縮機の一次電流を検出する電
流検出器と、前記圧縮機の回転数を前記電流検出器の出
力信号により検出する速度検出器と、前記圧縮機の吐出
圧力を検出するシェル吐出圧力検出器の出力信号と前記
圧縮機のシェル吐出管内の冷媒流量を検出する冷媒流量
検出器の出力信号とからシェル吐出温度とモータ温度を
推定するシェル吐出温度・モータ温度推定回路と、前記
シェル吐出温度・モータ温度推定回路の出力信号からモ
ータの二次抵抗を推定する二次抵抗推定回路と、前記速
度検出器の出力信号と前記二次抵抗推定回路の出力信号
とから前記電力変換器を駆動するベクトル制御指令演算
回路により構成されたものであり、前記二次抵抗推定回
路の出力信号によりベクトル制御指令の演算要素である
モータの二次抵抗の温度による変化を補正し、温度変化
によるベクトル制御特性の低下を補償するのである。
【0037】また、前記圧縮機のシェル吐出圧力を検出
するシェル吐出圧力検出器の出力信号と前記圧縮機のシ
ェル吸入圧力を検出するシェル吸入圧力検出器の出力信
号と前記圧縮機のシェル吸入温度を検出するシェル吸入
温度検出器の出力信号とから前記圧縮機内部の吐出端温
度とモータ温度を推定する吐出端温度・モータ温度推定
回路と、前記吐出端温度・モータ温度推定回路の出力信
号から前記圧縮機内部のモータの二次抵抗を推定する二
次抵抗推定回路と、前記速度検出器の出力信号と前記二
次抵抗推定回路の出力信号とから前記電力変換器を駆動
するベクトル制御指令演算回路により構成されたもので
あり、ベクトル制御指令の演算の要素であるモータの二
次抵抗の温度による変化を補償する二次抵抗推定回路を
備えている。
【0038】さらに、前記圧縮機のシェル吐出圧力を検
出するシェル吐出圧力検出器の出力信号と前記圧縮機の
シェル吸入圧力を検出するシェル吸入圧力検出器の出力
信号と、前記圧縮機のシェル吸入温度を検出するシェル
吸入温度検出器の出力信号とから前記圧縮機内部の吐出
端温度を推定し、前記吐出端温度と前記シェル吐出温度
検出器の出力信号から前記圧縮機内部のモータ温度を推
定する吐出端温度・モータ温度推定回路と、前記吐出端
温度・モータ温度推定回路の出力信号から前記圧縮機内
部のモータの二次抵抗を推定する二次抵抗推定回路と、
前記速度検出器の出力信号と、前記二次抵抗推定回路の
出力信号とから前記電力変換器を駆動するベクトル制御
指令演算回路により構成されたものであり、ベクトル制
御指令の演算の要素であるモータの二次抵抗の温度によ
る変化を補償する二次抵抗推定回路を備えている。
【0039】
【作用】本発明は上記した構成によって、温度によって
変化する二次抵抗R2*を補償して二次抵抗の変化によ
って制御精度の低下することを防止し、効率の良い空気
調和装置が実現できる。
【0040】
【実施例】以下本発明の一実施例の空気調和装置につい
て、図面を参照しながら説明する。従来例と同一の構成
のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0041】図1、図2、図3、図4、図5、図6は、
本発明の第一実施例を示す。図1において、37は圧縮
機1のシェル吐出圧力を検出するシェル吐出圧力検出器
で、42は圧縮機1のシェル吐出管内の冷媒流量を検出
する冷媒流量検出器であり、このシェル吐出圧力検出器
37と冷媒流量検出器42は図2のシェル吐出温度・モ
ータ温度推定回路43に接続され、シェル吐出温度・モ
ータ温度推定回路43は二次抵抗推定回路34に接続さ
れている。
【0042】すべり周波数指令ωs*は(数2)で計算
する。よってR2*が温度によって変化するとトルク電
流指令iq1*およびすべり周波数指令ωs*に誤差が
含まれる。その結果として一次周波数ω1も誤差を含
み、一次電流の位相角θ1*も誤差を含む。従って、励
磁電流とトルク電流の直交関係は維持できなくなり、ベ
クトル制御特性が劣化する。
【0043】本実施例は圧縮機1のシェル吐出圧力を検
出するシェル吐出圧力検出器37と、圧縮機1のシェル
吐出管内の冷媒流量を検出する冷媒流量検出器42と、
シェル吐出温度と圧縮機1内部のモータ温度を推定する
シェル吐出温度・モータ温度推定回路43と、モータ温
度から圧縮機1内部のモータの二次抵抗を推定する二次
抵抗推定回路34を付加し、その結果をトルク電流演算
及びすべり周波数演算に反映させようとするものであ
る。
【0044】以下二次抵抗の補正方法の流れについて、
図3、図4、図5、図6を用いて説明する。
【0045】図3はモリエル線図であり縦軸は圧力、横
軸はエンタルピである。圧縮機1のシェル吐出圧力P2
とシェル吐出温度T2がわかれば、モータ温度Moを推
定する事ができる事がわかる。
【0046】シェル吐出圧力検出器37で検出した圧縮
機1のシェル吐出圧力P2と冷媒流量検出器42で検出
された冷媒流量G1はシェル吐出温度・モータ温度推定
回路43に入力される。
【0047】シェル吐出温度・モータ温度推定回路43
では、図4に示すような設計段階で設定されている圧縮
機1の冷媒流量G0、G1、G2毎に設定されたシェル
吐出圧力とシェル吐出温度の関係を示す特性によりシェ
ル吐出温度T2を推定し、更に図5で示された設計段階
で設定されている圧縮機1の冷媒流量G0、G1、G2
毎に設定されたシェル吐出温度とモータ温度の関係を示
す特性によりモータ温度Moを推定する。この結果は二
次抵抗推定回路34に入力される。
【0048】二次抵抗推定回路34では、図6に示すよ
うな設計段階で設定されている二次抵抗とモータ温度の
関係を示す特性により二次抵抗R2*を算出し、トルク
電流演算器27およびすべり周波数演算器35に入力
し、トルク電流演算器27とすべり周波数演算器35は
二次抵抗の温度に対する補正を行う。
【0049】以上のように本実施例によれば、二次抵抗
の補正に必要なセンサが、圧縮機1のシェル吐出圧力と
吐出管内に流れる冷媒流量を検出する二種類のもので済
み、かつ二種類とも取り付けが容易で、冷媒流量とシェ
ル吐出圧力とシェル吐出温度の相関関係および圧縮機1
内部のモータの温度とモータ二次抵抗の相関特性を利用
し二次抵抗の補正をおこない、トルク電流指令およびす
べり周波数指令の演算を二次抵抗R2*を一定値として
演算を行う従来と比べ、正確に行うことが出来る。
【0050】次に本発明の第二の実施例について、図
7、図8、図9、図10を参照しながら説明する。
【0051】図7の37は圧縮機1の吐出圧力を検出す
るシェル吐出圧力検出器で、44は圧縮機1の吸入圧力
を検出するシェル吸入圧力検出器で、45は圧縮機1の
吸入温度を検出するシェル吸入温度検出器である。また
このシェル吐出圧力検出器37、シェル吸入圧力検出器
44、シェル吸入温度検出器45は図8の吐出端温度・
モータ温度推定回路46に接続されており、吐出端温度
・モータ温度推定回路46は二次抵抗推定回路34に接
続されている。
【0052】本実施例は圧縮機1の吐出圧力を検出する
シェル吐出圧力検出器37と、吸入圧力を検出するシェ
ル吸入圧力検出器44と、吸入温度を検出するシェル吸
入温度検出器45と、圧縮機1内部の吐出端温度および
モータ温度を推定する吐出端温度・モータ温度推定回路
46と、モータ温度から二次抵抗を推定する二次抵抗推
定回路34を付加しその結果をトルク電流演算およびす
べり周波数演算に反映させようとするものである。
【0053】以下二次抵抗の補正方法の流れについて、
図9、図10を用いて説明する。図9はモリエル線図で
あり、縦軸は圧力、横軸はエンタルピである。圧縮機1
の内部のモータ温度を負荷変動に対し精度良く検出する
ためには、圧縮機1の吐出端圧力P2と吐出端温度T3
の2点が検出できれば、モータ温度Moが推定できる事
がわかる。
【0054】そこでシェル吸入圧力検出器44で検出し
た圧縮機1の吸入圧力P1、シェル吸入温度検出器45
で検出した圧縮機1の吸入温度T1、シェル吐出圧力検
出器37で検出した圧縮機1の吐出圧力P2が吐出端温
度・モータ温度推定回路46に入力され、吐出端温度・
モータ温度推定回路46は吐出端温度T3を推定し、
(数3)によりモータ温度の推定値Moを得、得られた
モータ温度の推定値Moが二次抵抗推定回路34に入力
される。
【0055】
【数3】
【0056】(数3)において、Moはモータ温度、T
3は吐出端温度、ΔTは設計段階で設定されている補正
係数である。
【0057】二次抵抗推定回路34では、図10に示す
ような設計段階で設定されている二次抵抗とモータ温度
の関係を示す特性より、二次抵抗R2*を算出し、トル
ク電流演算器27およびすべり周波数演算器35に入力
し、トルク電流演算器27とすべり周波数演算器35は
二次抵抗の温度に対する補正を行う。
【0058】以上のように本実施例によれば、二次抵抗
の補正に圧縮機1の吐出圧力の検出と吸入圧力の検出と
吸入温度の検出の三種類のセンサが必要となるが、圧縮
機1内部の吐出端温度からモータ温度を推定する事で二
次抵抗の補正を負荷変動に対して精度良く検出出来るた
め、従来に比べ細かなシステム内の負荷変動に対して敏
感に制度良く反応し、トルク電流指令およびすべり周波
数指令の演算をより正確に行う事ができる。
【0059】次に本発明の第3の実施例について、図1
1、図12、図13、図14を参照しながら説明する。
【0060】図11で45は圧縮機1の吸入温度を検出
するシェル吸入温度検出器で、44は吸入圧力を検出す
るシェル吸入圧力検出器で、33は吐出温度を検出する
シェル吐出温度検出器で、37は吐出圧力を検出するシ
ェル吐出圧力検出器である。
【0061】また、このシェル吸入温度検出器45とシ
ェル吸入圧力検出器44とシェル吐出温度検出器33と
シェル吐出圧力検出器37は図12の吐出端温度・モー
タ温度推定回路49に接続されており、吐出端温度・モ
ータ温度推定回路49は二次抵抗推定回路34に接続さ
れている。
【0062】本実施例は圧縮機1の吸入温度を検出する
シェル吸入温度検出器45と、吸入圧力を検出するシェ
ル吸入圧力検出器44と、吐出温度を検出するシェル吐
出温度検出器33と、吐出圧力を検出するシェル吐出圧
力検出器37と、圧縮機1内部の吐出端温度とモータ温
度を推定する吐出端温度・モータ温度推定回路49と、
モータ温度から圧縮機1内部のモータの二次抵抗を推定
する二次抵抗推定回路34を付加し、その結果をトルク
電流演算およびすべり周波数演算に反映させようとする
ものである。
【0063】以下二次抵抗の補正方法の流れについて、
図13、図14を用いて説明する。図13はモリエル線
図であり、縦軸は圧力、横軸はエンタルピである。圧縮
機1の内部のモータの温度を負荷変動に対し、精度よく
検出するためには圧縮機1の吐出圧力であるP2に対し
てシェル吐出温度であるT2と圧縮機1内部の吐出端温
度であるT3の2点を検出することで、モータの温度M
oが正確に推定できることがわかる。
【0064】そこでシェル吸入温度検出器45とシェル
吸入圧力検出器44とシェル吐出温度検出器33とシェ
ル吐出圧力検出器37で検出した圧縮機1のシェル吸入
温度T1とシェル吸入圧力P1とシェル吐出温度T2と
シェル吐出圧力P2が吐出端温度・モータ温度推定回路
49に入力される。この吐出端温度・モータ温度推定回
路49ではシェル吸入温度T1、シェル吸入圧力P1、
シェル吐出圧力P2から吐出端温度T3を推定するのに
加えて(数4)に示す演算を行いモータ温度を推定す
る。
【0065】
【数4】
【0066】(数4)において、T2はシェル吐出温
度、T3は圧縮機1内部の吐出端温度、Kは設計段階で
設定されている定数である。
【0067】そして吐出端温度・モータ温度推定回路4
9の出力であるモータ温度Moが、二次抵抗推定回路3
4に入力される。
【0068】二次抵抗推定回路34では、設計段階で設
定されている図14に示す二次抵抗とモータ温度の関係
を示す特性により、2次抵抗R2*を算出し、トルク電
流演算器27およびすべり周波数演算器35に入力し、
トルク電流演算器27とすべり周波数演算器35は二次
抵抗の温度に対する補正を行う。
【0069】以上のように本実施例によれば、二次抵抗
の補正に対し、圧縮機1の吸入温度の検出と吸入圧力の
検出と吐出温度の検出と吐出圧力を検出する四種類のセ
ンサが必要となるが、二次抵抗の補正を負荷変動に対し
て精度よく検出でき、こまかなシステムの負荷変動に対
して敏感に精度よく反応する事に加えて、圧縮機1内部
のモータの温度をシェル吐出温度と圧縮機1内部の吐出
端温度から推定する事で推定温度範囲を狭く出来るた
め、二次抵抗の推定値自体がより正確になり、トルク電
流指令およびすべり周波数指令の演算を高精度に行うこ
とが出来る。
【0070】また第一、二、三実施例中のシェル吸入温
度、シェル吸入圧力、シェル吐出温度、シェル吐出圧力
は、空気調和装置のシステム制御で使用しているため、
本発明の二次抵抗の補正制御と兼用することが出来、か
つ、容易に実現可能である。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明は、電力変換器によ
り回転数制御される圧縮機と、前記圧縮機の一次電流を
検出する電流検出器、前記圧縮機の回転数を前記電流検
出器の出力から検出する速度検出器と、電力変換器のベ
クトル制御を行うベクトル制御指令演算回路に加えて、
前記圧縮機のシェル吐出圧力を検出するシェル吐出圧力
検出器と前記圧縮機のシェル吐出管内の冷媒流量を検出
する冷媒流量検出器から、前記シェル吐出圧力検出器の
出力信号と前記冷媒流量検出器の出力信号の情報により
シェル吐出温度を推定し更にシェル吐出温度と冷媒流量
より前記圧縮機内部のモータ温度を推定するシェル吐出
温度・モータ温度推定回路と、推定したモータ温度から
前記圧縮機内部のモータの二次抵抗を推定する二次抵抗
推定回路を備えることで、二次抵抗の補正に必要なセン
サが、圧縮機の吐出圧力と吐出管内に流れる冷媒流量を
検出する二種類のもので済み、かつ二種類とも取り付け
が容易で、かつ冷媒流量とシェル吐出圧力とシェル吐出
温度の相関関係および圧縮機内部のモータの温度とモー
タ二次抵抗の相関特性を利用し二次抵抗の補正をおこな
い、トルク電流指令およびすべり周波数指令の演算を二
次抵抗を一定値として演算を行う従来と違い正確に行う
ことが出来る。
【0072】また前記圧縮機の吐出圧力を検出するシェ
ル吐出圧力検出器と前記圧縮機の吸入圧力を検出するシ
ェル吸入圧力検出器と前記圧縮機の吸入温度を検出する
シェル吸入温度検出器から、前記シェル吐出圧力検出器
の出力信号と前記シェル吸入圧力検出器の出力信号と前
記シェル吸入温度検出器の出力信号の情報により前記圧
縮機内部の吐出端温度を推定し、推定された前記吐出端
温度から前記圧縮機内部のモータ温度を推定する吐出端
温度・モータ温度推定回路と、推定した前記圧縮機内部
のモータ温度から前記圧縮機内部のモータの二次抵抗を
推定する二次抵抗推定回路を備えることで、二次抵抗の
補正に圧縮機1の吐出圧力の検出と吸入圧力の検出と吸
入温度の検出の三種類のセンサが必要となるが、圧縮機
内部の吐出端温度からモータ温度を推定する事で二次抵
抗の補正を負荷変動に対して精度良く検出出来るため、
従来に比べ細かなシステム内の負荷変動に対して敏感に
制度良く反応し、トルク電流指令およびすべり周波数指
令の演算を、細かな負荷変動に対しより正確に行う事が
できる。
【0073】さらに前記圧縮機の吐出圧力を検出するシ
ェル吐出圧力検出器と前記圧縮機の吸入圧力を検出する
シェル吸入圧力検出器と前記圧縮機の吸入温度を検出す
るシェル吸入温度検出器と前記圧縮機の吐出温度を検出
するシェル吐出温度検出器から、前記シェル吐出圧力検
出器の出力信号と前記シェル吸入圧力検出器の出力信号
と前記シェル吸入温度検出器の出力信号の情報により前
記圧縮機内部の吐出端温度を推定し、前記シェル吐出温
度検出器の出力信号と推定した前記吐出端温度の情報に
より前記圧縮機内部のモータ温度を推定する吐出端温度
・モータ温度推定回路と、推定した前記圧縮機内部のモ
ータ温度から前記圧縮機内部のモータの二次抵抗を推定
する二次抵抗推定回路とを備えることで、二次抵抗の補
正に圧縮機のシェル吸入温度の検出とシェル吸入圧力の
検出とシェル吐出温度の検出とシェル吐出圧力を検出す
る四種類のセンサが必要となるが、二次抵抗の補正を負
荷変動に対して精度よく検出でき、こまかなシステムの
負荷変動に対して敏感に精度よく反応する事に加えて、
圧縮機内部のモータの温度をシェル吐出温度と圧縮機内
部の吐出端温度から推定する事で推定温度範囲を狭く出
来るため、二次抵抗の推定値自体がより正確に推定で
き、トルク電流指令およびすべり周波数指令の演算を高
精度に行うことが出来る。
【0074】これらの構成により、温度によって変化す
る二次抵抗を補償して、二次抵抗の変化によって制御精
度が低下することを防止し、効率の良い空気調和装置が
実現でき、その実用的効果は大なるものがある。
【0075】また圧縮機の吸入温度、吸入圧力、吐出温
度、吐出圧力は空気調和装置のシステム制御で使用して
いるため、本発明の二次抵抗の補償制御と兼用すること
が出来、容易に実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例における空気調和装置の概
略構成図
【図2】本発明の第一実施例における空気調和装置のイ
ンバータ制御装置のブロック図
【図3】本発明の第一実施例における空気調和装置のモ
リエル線図
【図4】本発明の第一実施例におけるシェル吐出温度・
モータ温度推定回路に設定されているシェル吐出圧力と
シェル吐出温度と冷媒流量の関係を示す特性図
【図5】本発明の第一実施例におけるシェル吐出温度・
モータ温度推定回路に設定されているシェル吐出温度と
モータ温度と冷媒流量の関係を示す特性図
【図6】2次抵抗推定回路に設定されているモータ温度
と2次抵抗の関係を示す特性図
【図7】本発明の第二実施例における空気調和装置の概
略構成図
【図8】本発明の第二実施例における空気調和装置のイ
ンバータ制御装置のブロック図
【図9】本発明の第二実施例における空気調和装置のモ
リエル線図
【図10】二次抵抗推定回路に設定されているモータ温
度と二次抵抗の関係を示す特性図
【図11】本発明の第三実施例における空気調和装置の
概略構成図
【図12】本発明の第三実施例における空気調和装置の
インバータ制御装置のブロック図
【図13】本発明の第三実施例における空気調和装置の
モリエル線図
【図14】二次抵抗推定回路に設定されているモータ温
度と二次抵抗の関係を示す特性図
【図15】従来例における空気調和装置の概略構成図
【図16】従来例における空気調和装置のすべり周波数
形ベクトル制御インバータ装置のブロック図
【図17】従来例における空気調和装置のすべり周波数
形ベクトル制御インバータ装置のトルク電流演算器のブ
ロック図
【図18】従来例における空気調和装置のすべり周波数
形ベクトル制御インバータ装置のすべり周波数演算器の
ブロック図
【図19】従来例における空気調和装置の磁束検出形ベ
クトル制御インバータ装置のブロック図
【符号の説明】
1 圧縮機 27 トルク電流演算器 33 シェル吐出温度検出器 35 すべり周波数演算器 34 二次抵抗推定回路 37 シェル吐出圧力検出器 42 冷媒流量検出器 43 シェル吐出温度・モータ温度推定回路 44 シェル吸入圧力検出器 45 シェル吸入温度検出器 46 吐出端温度・モータ温度推定回路 49 吐出端温度・モータ温度推定回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換器により回転数制御される圧縮
    機と、前記圧縮機の一次電流を検出する電流検出器と、
    前記圧縮機の回転数を前記電流検出器の出力信号により
    検出する速度検出器と、前記圧縮機の吐出圧力を検出す
    るシェル吐出圧力検出器の出力信号と前記圧縮機のシェ
    ル吐出管内の冷媒流量を検出する冷媒流量検出器の出力
    信号とからシェル吐出温度とモータ温度を推定するシェ
    ル吐出温度・モータ温度推定回路と、前記シェル吐出温
    度・モータ温度推定回路の出力信号からモータの二次抵
    抗を推定する二次抵抗推定回路と、前記速度検出器の出
    力信号と前記二次抵抗推定回路の出力信号とから前記電
    力変換器を駆動するベクトル制御指令演算回路により構
    成されたものであり、前記ベクトル指令演算回路は前記
    二次抵抗推定回路の出力信号によりベクトル制御指令の
    演算要素であるモータの二次抵抗の温度変化を補正し、
    温度変化によるベクトル制御特性の低下を補償する事を
    特徴とする空気調和装置。
  2. 【請求項2】 電力変換器により回転数制御される圧縮
    機と、前記圧縮機の一次電流を検出する電流検出器と、
    前記圧縮機の回転数を前記電流検出器の出力信号により
    検出する速度検出器と前記圧縮機のシェル吐出圧力を検
    出するシェル吐出圧力検出器の出力信号と前記圧縮機の
    シェル吸入圧力を検出するシェル吸入圧力検出器の出力
    信号と前記圧縮機のシェル吸入温度を検出するシェル吸
    入温度検出器の出力信号とから前記圧縮機内部の吐出端
    温度とモータ温度を推定する吐出端温度・モータ温度推
    定回路と、前記吐出端温度・モータ温度推定回路の出力
    信号から前記圧縮機内部のモータの二次抵抗を推定する
    二次抵抗推定回路と、前記速度検出器の出力信号と前記
    二次抵抗推定回路の出力信号とから前記電力変換器を駆
    動するベクトル制御指令演算回路により構成されたもの
    であり、前記ベクトル制御指令演算回路は前記二次抵抗
    推定回路の出力信号によりベクトル制御指令の演算要素
    であるモータの二次抵抗の温度変化を補正し、温度変化
    によるベクトル制御特性の低下を補償する事を特徴とす
    る空気調和装置。
  3. 【請求項3】 電力変換器により回転数制御される圧縮
    機と、前記圧縮機の一次電流を検出する電流検出器と、
    前記圧縮機の回転数を前記電流検出器の出力信号により
    検出する速度検出器と、前記圧縮機のシェル吐出圧力を
    検出するシェル吐出圧力検出器の出力信号と前記圧縮機
    のシェル吸入圧力を検出するシェル吸入圧力検出器の出
    力信号と前記圧縮機のシェル吸入温度を検出するシェル
    吸入温度検出器の出力信号とから前記圧縮機内部の吐出
    端温度を推定し、前記吐出端温度と前記圧縮機のシェル
    吐出温度を検出する前記シェル吐出温度検出器の出力信
    号から前記圧縮機内部のモータ温度を推定する吐出端温
    度・モータ温度推定回路と、前記吐出端温度・モータ温
    度推定回路の出力信号から前記圧縮機内部のモータの二
    次抵抗を推定する二次抵抗推定回路と、前記速度検出器
    の出力信号と、前記二次抵抗推定回路の出力信号とから
    前記電力変換器を駆動するベクトル制御指令演算回路に
    より構成されたものであり、前記ベクトル制御指令演算
    回路は前記二次抵抗推定回路の出力信号によりベクトル
    制御指令の演算要素であるモータの二次抵抗の温度変化
    を補正し、温度変化によるベクトル制御特性の低下を補
    償する事を特徴とする空気調和装置。
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