JP2764997B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、テレビ受像機などを構成する液晶表示装置
に係り、特に配向膜を酸化アルミニウム製多孔質膜で形
成することにより、プレチルト角の大きな配向が可能
で、かつ大面積でも配向の再現性および配向の安定性が
良く、しかも品質が安定しており製造も容易とされた液
晶表示装置に関する。
「従来の技術」 液晶表示装置には、液晶分子を所定の方向に配向させ
るために配向膜が設けられている。
従来の液晶表示装置に設けられていた配向膜には、ラ
ビング処理された有機薄膜や、斜方蒸着法によって形成
された蒸着膜などがある。
ラビング処理された有機薄膜とは、ポリイミド、ポリ
アミド、ポリビニルアルコール等の有機薄膜をスピナー
法や印刷法で基板表面に形成しこれをラビングすること
によって形成されたものである。
斜方蒸着法による蒸着膜とは、蒸着装着に斜めにセッ
トされた基板に、SiO、SiO2等の酸化珪素やフッ化マグ
ネシウム(MgF2)等の酸化物を蒸着することによって形
成されたものである。
「発明が解決しようとする課題」 前記ラビング処理された有機薄膜を有する液晶表示装
置はTN方式の液晶表示装置では容易に製造でき配向の安
定性も良いが、メモリ型強誘電性液晶素子やSTN型液晶
素子に必要なプレチルト角の大きな配向を実現できない
問題が有った。
また前記斜方蒸着された蒸着膜からなる液晶表示装置
によれば、プレチルト角を比較的大きく設定できるもの
の、配向膜を均一に形成することが困難である。このた
め、この液晶表示装置は、大画面になると配向の再現
性、安定性が悪化するうえ、生産性が悪く、品質も不安
定である問題があった。
「発明の目的」 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、プレチル
ト角の大きな分子配向を実現できるうえ、大面積でも配
向の再現性および配向の安定性が良好で、品質が安定し
ており製造も容易な液晶表示装置を提供することを目的
とする。
「課題を解決するための手段」 本発明の液晶表示装置では、厚さ5nm〜5μmの酸化
アルミニウム多孔質膜(以下、アルマイト膜と記す)か
らなる垂直配向膜を形成し、この垂直配向膜にラビング
処理を施すことによって、前記課題の解決を図った。
特に、アルマイト膜の膜厚は、10nm〜500nmの範囲で
設定されることが望ましい。
アルマイト膜の厚さが5μmを越えると、強誘電性液
晶では配向とメモリー性が劣るという不都合が生じる。
またアルマイト膜が5nm未満になると、液晶分子が配向
しないという不都合が生じる。
またアルマイト膜に存在する微細孔(ポア)の直径
は、この液晶表示装置に封入される液晶の種類や要求さ
れるプレチルト角などに応じて適宜設定されるが、通常
は10nm〜数10nm程度であることが望ましい。
ポアの直径が大き過ぎると、垂直配向能力が劣るとい
う不都合が生じる。またポアの直径を10nm以下に制御す
ることは製造上難しい。
このアルマイト膜からなる配向膜にはラビング処理が
施される。
この液晶表示装置は、次のようにして製造される。
まずガラス等からなる基板に、インジウム・スズ酸化
物(ITO)や酸化スズ(SnO2)等をスパッタリングして
透明電極を形成する。
蒸着法やスパッタ法、溶融塩メッキ法などで透明電極
上にアルミニウム(Al)の皮膜を形成する。
前記で形成したアルミニウム皮膜を酸またはアルカ
リ溶液中で陽極酸化処理してアルマイト化する。
このアルマイト化は、アルミニウム皮膜の全膜厚分行
なわれることが望ましい。
陽極酸化処理時の条件は、特には規制されないが、通
常、電圧0.5〜50V、電流数A〜数十mA、浴温5〜35℃望
ましくは10〜25℃の範囲に設定される。
これらの条件を適宜設定して、アルマイト膜のポア
径、ポア深さ、セルサイズ等を制御することによって、
封入する液晶に適した配向膜を形成できる。
前記の工程で形成した配向膜にラビング処理を施
す。このラビング処理は、アルマイト膜の表面を木綿等
の天然繊維やナイロン等の合成繊維を用いて一方向にこ
することによって行なわれる。
以上のように製造された基板は、公知の方法で液晶表
示装置に組み立てられる。
「作用」 本発明の液晶表示装置では、配向膜がアルマイト膜に
よって形成されているので、配向膜には表面に開口する
多数の微細孔(ポア)が存在している。本発明の液晶表
示装置に封入された液晶分子の一部は、配向膜に存在す
る微細孔に侵入して、略垂直方向に配向する作用を受け
るが、この液晶表示装置の配向膜にはラビング処理が施
されているので、液晶分子を基板に対して水平方向に配
向させる作用が働き、プレチルト角が調整される。
これによりTN方式(比較的低いプレチルト角)、STN
方式(高プレチルト)及び強誘電性液晶方式に有効な配
向膜であることがわかる。
「実施例」 (実施例1) 第1図は、本発明の液晶表示装置の一実施例である液
晶表示素子を示すもので、図中符号1,1は透明基板であ
る。透明基板1の一方の面には、透明電極2と配向膜3
が順次積層されている。
これら透明基板1,1は、スペーサ材4…によって間隙
を規制された状態で重ね合わされている。そして透明基
板1,1の周囲は封止材5でシールされている。このよう
に組み合わされた透明基板1,1は、偏光板6,6でサンドイ
ッチされている。また透明基板1,1間の間隙には、液晶
が封入されている。
この液晶表示装置の配向膜3はアルマイト膜で形成さ
れており、その厚さは100nmである。そしてこの配向膜
3には、第2図に拡大して示すように、表面に開口する
微細孔7…が形成されている。この微細孔7の直径は12
nm、隣接する微細孔7,7の中心間距離は25nm、深さは80n
mであった。さらに配向膜3には、ラビング処理が施さ
れている。
この液晶表示装置の液晶には、負の誘電率異方性を有
する液晶が封入されて、強誘電性液晶表示装置とされて
いる。
またこの液晶表示装置の、セル厚は2.0μmである。
次にこの液晶表示装置の製造方法を説明する。
まずインジウム・スズ酸化物(ITO)からなる透明電
極2が形成された平滑度の高いガラス基板1上に、蒸着
法で100nmのAl皮膜を形成した。ついでこのAl皮膜を陽
極酸化処理した。
陽極酸化処理時の印加電圧は、5V、印加電流は200m
A、浴温は25℃、処理時間は1分であった。ついで木綿
を用いてこするラビング処理を行って配向膜3とした。
次に一方の基板1にシリカ系のスペーサ材4…を散布
し、接着剤を所定パターンに印刷したあと、2枚の基板
1,1を張り合わせて液晶セルを作成した。
次に、液晶を前記液晶セルに注入して、エポキシ系の
接着剤で封止した。
この液晶表示装置のN*相(コレステリック相)での
プレチルト角は、45度であった。
この液晶表示装置の配向状態は全体にわたり均一でユ
ニホーム状態が得られた。
この液晶表示装置の、電圧−透過率曲線を測定した。
その結果、高さ+10V、幅1msecのパルスが印加された時
に透過率25%の明状態になった。このパルス印加したあ
と電圧が0Vになっても、透過率は変化せず液晶分子の配
向も変化しなかった。ついで−10Vのパルスを印加した
ところ暗状態となった。この結果から、この液晶表示装
置は、メモリー効果を有するものであることが確認され
た。
(実施例2) アルマイト皮膜にラビング処理を施して配向膜2とし
た液晶セルに、カイラル物質が添加された液晶組成物を
封入して、のSTN型液晶素子を作成した、この液晶表示
装置のプレチルト角は30度であった。
この液晶表示装置の配向の再現性および配向の安定性
を調べたところ、いずれも良好であった。
「発明の効果」 以上説明したように本発明の液晶表示装置は、配向膜
が酸化アルミニウム製多孔質膜で形成され、ラビング処
理が施されたものである。したがって、本発明の液晶表
示装置に封入された液晶分子の一部は、配向膜に存在す
る微細孔に液晶分子が侵入して、基板に対して垂直に配
向する作用を受けるが、この液晶表示装置の配向膜には
ラビング処理が施されているので、液晶分子を基板に対
して水平方向に配向させる作用が働き、プレチルト角を
調整することができる。
また本発明の液晶表示装置は酸化アルミニウム製多孔
質膜によって配向膜が形成されているので、大面積でも
良好な配向の再現性と良好な配向の安定性を有し、しか
も品質が安定しており製造も容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で作成した液晶表示装置を示す断面
図、 第2図は同実施例の要部を示す斜視図である。 3……配向膜、7……微細孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 隆典 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−104112(JP,A) 特開 昭51−13262(JP,A) 特開 昭53−133052(JP,A) 特開 昭51−124941(JP,A) 特開 昭54−61950(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1337 - 1/1337 530

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する2枚の透明基板の内側の面に透明
    電極が形成され、この透明電極面上に、厚さ5nm〜5μ
    mの酸化アルミニウム多孔質膜からなる配向膜が形成さ
    れ、該配向膜にラビング処理が施され、これらの配向膜
    の間に液晶が封入されてなる液晶表示装置。
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