JP2764658B2 - 鋳物砂試験装置 - Google Patents

鋳物砂試験装置

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JP2764658B2
JP2764658B2 JP3032239A JP3223991A JP2764658B2 JP 2764658 B2 JP2764658 B2 JP 2764658B2 JP 3032239 A JP3032239 A JP 3032239A JP 3223991 A JP3223991 A JP 3223991A JP 2764658 B2 JP2764658 B2 JP 2764658B2
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裕司 阿部田
理 西田
悦蔵 川合
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Shinto Industrial Co Ltd
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Shinto Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳物砂のコンパクタビ
リティー値、水分値、通気度、および強度を自動的に計
測する鋳物砂試験装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来鋳型を造型するための鋳物砂の各種性
状を計測するには多数の砂試験片を作製し、計測すべき
性状に応じた単機能の専用試験機で砂試験片を処理して
性状を計測していた。このため同一条件の砂試験片で全
ての計測を行うことは困難であり、連続計測ができない
という問題があった。
【0003】また砂試験片を作製するにも専用機が必要
であり、砂試験片作製機から砂試験機へ砂試験片を移す
時間およびセット時間等計測を開始するまでに時間がか
かり、多くの試験を行う場合には最初と最後では砂の条
件が変化してしまうことがあり、計測精度が悪くなると
いう問題もあった。
【0004】本発明は上記の問題に鑑みて成されたもの
で、同一条件の鋳物砂により鋳物砂のコンパクタビリテ
ィー値、水分値、通気度及び強度を一度に正確に計測で
きる鋳物砂試験装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【問題解決のための手段】上記目的を達成するために本
発明における鋳物砂試験装置は、試験筒内に砂試験片を
作製する過程において砂の沈み量を計測してコンパクタ
ビリティー値を検知し、砂試験片が製作された状態で水
分値及び通気度を計測検知し、さらに砂試験片を上下か
ら狭持して固定状態にして試験筒を抜き上げ直ちに砂試
験片に上方から加圧力を加えて破壊し、その時の加圧力
を計測して強度を検知しうる装置とした。ことを特徴と
するものである。
【0006】
【作用】本発明は上記のような解決手段を採用すること
により一定位置で一個の砂試験片により、コンパクタビ
リティー値、水分値、通気度及び強度を短時間のうちに
正確に計測検知できるようになり、試験条件のばらつき
がなく精度のよい測定値が得られる。
【0007】
【実施例】以下本発明の実施例を図1に基づいて説明す
る。基板1上には門形フレーム2、が立設されており、
該門形フレーム2の天井板3の中央部には垂直シリンダ
4が下向きにして設けられている。該垂直シリンダ4の
ピストンロッド5先端にはロードセルより成る加圧力検
出器6を介して円盤状加圧板7が設けられており、前記
加圧力検出器6は導線8を介して加圧力変換器9に連結
されていて、円盤状加圧板7に加えられた加圧力値を電
圧値に変換しして伝達し得るようになっている。また前
記垂直シリンダ4にはピストンロッド5の下降量(位
置)を検出するリニアエンコーダ10が設けられてい
て、該リニアエンコーダ10は導線11を介して電気信
号変換器12に連結されて、リニアエンコーダ10によ
り検出した下降量(位置)を電気信号に変換して伝達し
得るようになっている。
【0008】前記基板1上における前記垂直シリンダ4
に対向する位置には、中央部外周にフランジ部13を設
けると共に下側部から内部を通って上端部に通じる通気
路14を構成した円柱状の試験台15が設けられてい
る。該通気路14の上端部にはベントプレート16が嵌
着されていると共に該通気路14の下側部端には空気供
給筒17が連通してもうけられていて、該空気供給筒1
7はエヤー供給管18を介して圧縮空気源19に連通さ
れている。該エヤー供給管18には圧縮空気源19側か
ら順に圧力制御弁20、流量制御弁21、電磁弁22、
が取付けられている。また前記空気供給筒17には空圧
検出器23が設けられており、該空圧検出器23は導線
24を介して圧力変換器25に連結されていて、空圧検
出器23により検出された検出圧力は電気信号に変換さ
れて伝達されるようになっている。
【0009】前記基板1と天井板3の間には前記試験台
15を中心にして左右に適当な間隔をおいて2本の垂直
ガイドロッド26、26が立設されており、該ガイドロ
ッド26、26には案内筒27、27が上下摺動可能に
して嵌合されている。該案内筒27、27には可動プレ
ート28の中間部が連結されていて該可動プレート28
の中心部には前記円盤状加圧板7及び前記試験台15の
上半部分が嵌入可能な貫通孔を有する試験筒29が貫通
して固着立設されている。該試験筒29の上部位置には
一対の電極30、30がその先端を該試験筒29の内面
に一致させて取付けられており、該一対の電極30、3
0は導線31、31を介して水分検出器32に連結して
ある。また該試験筒29には、前記水分検出器32に図
示されない導線を介して連結する熱電対33が設けられ
ていて、前記水分検出器32は前記一対の電極30、3
0間に電圧を印加すると共に熱電対33からの砂温を検
知することにより、電気抵抗値を砂温との関係を演算し
て鋳物砂の水分値を計測検知するようになっている。
【0010】前記門形フレーム2の上部位置外側には正
逆回転モータ34が内向きにして取付けられていて、該
モータ34の回転軸35は門形フレーム2の上部位置に
水平に延びて回転自在にして軸受けされている。該回転
軸35の両端位置にはチェーンホイール36、36が設
けられていて、前記門形フレーム2の両下部位置にもチ
ェーンホイール37、37が前記チェーンホイール3
6、36に対応して配設されている。該チェーンホイー
ル36、37,36、37間には無端チェーン38、3
8が掛け回されており、該チェーン38、38には前記
可動プレート28の両端部が連結して取付けられてい
て、前記正逆回転モータ34の作動により可動プレート
28、試験筒29等がガイドロッド26、26に案内さ
れながら昇降されるようになっている。なお図中40は
鋳物砂である。
【0011】このように構成されたものは図1において
6メッシュの篩目を通った鋳物砂40が試験台15に嵌
合された試験筒29内に手作業で投入され、試験筒29
の上部の鋳物砂を図示されないかき取り板によりかき取
り除去した状態にある。この状態において試験筒29に
取付けられている熱電対33により砂温が測定されて水
分検出器32に電気信号にして伝達される。次に一定圧
に制御された圧縮空気を垂直シリンダ4のヘッド側に供
給し、垂直シリンダ4を伸長作動させる。これにより円
盤状加圧板7が試験筒29内に挿入されてゆき、鋳物砂
40を一定圧力で圧縮して砂試験片を造ることになる。
この際、垂直シリンダ4のピストンロッド5の下降量
(位置)をリニアエンコーダ10により計測し、電気信
号変換器12に伝達されて鋳物砂40のコンパクタビリ
ティー値が検知される。さらに試験筒29に取付けられ
た一対の電極30、30間に交流15ボルトの電圧を印
加して試験筒29内における砂試験片の電気抵抗値を測
定し、その電気抵抗値と先に測定した砂温との関係を演
算して鋳物砂の水分値が検知される。次に垂直シリンダ
4が逆作動して円盤状加圧板7を図1の位置まで上昇さ
せた後、電磁弁22を開き、圧力制御弁20、及び流量
制御弁21によって一定流量の所定圧力に制御された圧
縮空気を空気供給筒17、通気路14を介して試験筒2
9内の砂試験片に供給する。これにより圧縮空気は砂試
験片を貫通して上方に排出される。この際空気供給筒1
7に取付けてある圧力検出器23によりその時の供給側
の圧縮空気の圧力が検出され、圧力変換器25に電気信
号にして伝達されて前記砂試験片の通気度が計測検知さ
れる。
【0012】次に垂直シリンダ4が再び作動して円盤状
加圧板7を試験筒29内の砂試験片上部に当接するまで
下降させ、その位置を保持した状態で駆動モータ34を
作動させて回転軸35を介しチェーンホイール36、3
6を回転させる。これによりチェーン38、38に連結
されている可動プレート28、及びこれに取付けられて
いる試験筒29が上昇される。この作動の際、試験筒2
9内の砂試験片は、円盤状加圧板7により上昇を阻止さ
れた状態になっていることから、試験筒29内から相対
的に抜き出され(実際には試験筒29が抜き上げられ
る)砂試験片は試験台15と円盤状加圧板7とによって
挾持された状態になる。次に垂直シリンダ4に低圧の圧
縮空気を徐々に圧力を上げながら供給してピストンロッ
ド5を伸長作動させ砂試験片が破壊するまでその作動を
続ける。この際ロードセルより成る加圧力検出器6が作
動して砂試験片破壊の瞬間の加圧力を検出し加圧変換器
9により試験片の強度が電気信号として計測検知され
る。次いで垂直シリンダ4が図1の位置に復帰され試験
台15上の清掃が行われた後、駆動モータ34が逆作動
して可動プレート28と共に試験筒29を下降させて、
試験台15に嵌合(試験台15のフランジ部13に当接
するまで下降)させて下降を停止し、次の試験に備え
る。
【0013】
【発明の効果】本発明は上記の説明から明らかなように
試験筒内に砂試験片を造る過程において、鋳物砂の沈み
量を計測してコンパクタビリティー値を検知し、砂試験
片が製作された状態で水分値及び通気度を測定し、さら
に砂試験片を試験筒から抜き出して加圧力を加えて破壊
し、その時に加圧力を測定して砂試験片の強度を検知し
得るようにしたから、同一条件の鋳物砂により一度にコ
ンパクタビリティー値、水分値、通気度及び強度を人手
をほとんどわずらわすことなく正確に計測でき、計測誤
差の少ない高精度な鋳物砂試験を行うことができるとい
うすぐれた効果を奏するものであり業界に寄与するとこ
ろは著大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す要部切欠き正面図であ
る。
【符号の説明】
4 垂直シリンダ 6 加圧力検出器 7 円盤状加圧板 10 リニアエンコーダ 14 通気路 15 試験台 17 空気供給筒 23 空圧検出器 28 可動プレート 29 試験筒 30 電極 33 熱電対

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられた門形のフレームの天
    井板中央部にリニアエンコーダによりそのピストンロッ
    ドの下降量を検出可能にした垂直シリンダを下向き設け
    ると共に該垂直シリンダのピストンロッド先端にロード
    セルより成る加圧力検出器を介して円盤状加圧板を設
    け、前記リニアエンコーダは検出値を電気信号に変換す
    る信号変換器に、また該加圧力検出器は検出圧力値を電
    圧値に変換する加圧力変換器にそれぞれ接続し、前記基
    板上における前記垂直シリンダに対向する位置に、中央
    部外周にフランジ部を設けると共に下側部から内部を通
    って上端部に通じる通気路を構成した円柱状の試験台を
    配設し、該通気路の下側部端に空気供給筒を連通すると
    共に該通気路の上端部にベントプレートを嵌着し、該空
    気供給筒には、圧力及び流量を調整可能にしたエナー供
    給管を連通すると共に検出圧力を電気信号に変換する圧
    力変換器に接続された空気検出器を取付け、前記基板と
    天井板間には可動プレートを昇降制御可能にして配設
    し、該可動プレートにおける前記試験台と垂直シリンダ
    とを結ぶ位置に、前記円盤状加圧板及び試験台の上半分
    が嵌入可能な貫通孔を有する試験筒を貫通して取付け、
    該試験筒には電気抵抗値を砂温に応じて演算することに
    よって水分値を検知する水分検出器に接続された一対の
    電極及び熱電対を取り付けたことを特徴とする鋳物砂試
    験装置。
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