JP2764519B2 - 可変バルブタイミング制御装置の自己診断装置 - Google Patents
可変バルブタイミング制御装置の自己診断装置Info
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- JP2764519B2 JP2764519B2 JP5103106A JP10310693A JP2764519B2 JP 2764519 B2 JP2764519 B2 JP 2764519B2 JP 5103106 A JP5103106 A JP 5103106A JP 10310693 A JP10310693 A JP 10310693A JP 2764519 B2 JP2764519 B2 JP 2764519B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可変バルブタイミング制
御装置の自己診断装置に関し、詳しくは、制御信号に応
じて内燃機関のバルブタイミングを可変制御する可変バ
ルブタイミング制御装置の故障を診断する技術に関す
る。
御装置の自己診断装置に関し、詳しくは、制御信号に応
じて内燃機関のバルブタイミングを可変制御する可変バ
ルブタイミング制御装置の故障を診断する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、機関の吸気バルブの開閉時期
を切り換えるバルブタイミング可変機構を機関運転条件
に応じて動作させる可変バルブタイミング制御装置を設
け、機関の高回転,高負荷時には吸気弁と排気弁の開状
態のオーバーラップ量を大きくして、吸気慣性力を利用
して充填効率を高めることが行われている(「新型車解
説書(FGY32−1)」編集発行:日産自動車株式会
社 発行年月:1991年8月 等参照)。
を切り換えるバルブタイミング可変機構を機関運転条件
に応じて動作させる可変バルブタイミング制御装置を設
け、機関の高回転,高負荷時には吸気弁と排気弁の開状
態のオーバーラップ量を大きくして、吸気慣性力を利用
して充填効率を高めることが行われている(「新型車解
説書(FGY32−1)」編集発行:日産自動車株式会
社 発行年月:1991年8月 等参照)。
【0003】上記のような可変バルブタイミング制御装
置では、例えば回転信号,吸入空気量信号などを入力す
る制御ユニットから出力される制御信号により、可変バ
ルブタイミングコントロールソレノイドをON・OFF
させることで、バルブタイミング可変機構を動作させる
油圧を制御して、吸気バルブの開閉時期を切り換え制御
している。
置では、例えば回転信号,吸入空気量信号などを入力す
る制御ユニットから出力される制御信号により、可変バ
ルブタイミングコントロールソレノイドをON・OFF
させることで、バルブタイミング可変機構を動作させる
油圧を制御して、吸気バルブの開閉時期を切り換え制御
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な可変バルブタイミング制御装置の故障を診断する方法
としては、前記可変バルブタイミングコントロールソレ
ノイドに対して所期の制御信号が伝わっているか否か
を、可変バルブタイミングコントロールソレノイドの近
傍における信号ラインから制御信号を制御ユニット内に
取り込むことで確認する方法があった。
な可変バルブタイミング制御装置の故障を診断する方法
としては、前記可変バルブタイミングコントロールソレ
ノイドに対して所期の制御信号が伝わっているか否か
を、可変バルブタイミングコントロールソレノイドの近
傍における信号ラインから制御信号を制御ユニット内に
取り込むことで確認する方法があった。
【0005】しかしながら、かかる方法によると、例え
ばONの制御信号が出力されているにも関わらず、実際
には可変バルブタイミングコントロールソレノイドがO
N制御に見合った動作状態に切り換わらずにOFF状態
のままである場合や、ソレノイドは正常に動作している
が油圧回路やバルブタイミング可変機構に異常があって
所期の切り換え制御が行われないような機械的な故障を
診断することができず、実際にはバルブタイミングが所
期状態に切り換わっていないのに、正常であると誤診断
してしまうことがあった。
ばONの制御信号が出力されているにも関わらず、実際
には可変バルブタイミングコントロールソレノイドがO
N制御に見合った動作状態に切り換わらずにOFF状態
のままである場合や、ソレノイドは正常に動作している
が油圧回路やバルブタイミング可変機構に異常があって
所期の切り換え制御が行われないような機械的な故障を
診断することができず、実際にはバルブタイミングが所
期状態に切り換わっていないのに、正常であると誤診断
してしまうことがあった。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、機関の可変バルブタイミング制御装置において、
機械的な故障も含めた診断が行える自己診断装置を提供
し、診断性能を向上させることを目的とする。
あり、機関の可変バルブタイミング制御装置において、
機械的な故障も含めた診断が行える自己診断装置を提供
し、診断性能を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、制御ユニット
からの制御信号に基づいて内燃機関のバルブタイミング
を可変制御する可変バルブタイミング制御装置の自己診
断装置であって、図1又は図2に示すように構成され
る。図1において、脈動検出手段は、機関吸入空気の脈
動レベルを検出し、脈動レベルによる診断手段は、脈動
検出手段で検出された脈動レベルと、前記制御信号に応
じて機関運転条件毎に設定される所定レベルとを比較
し、該比較結果に基づいて前記可変バルブタイミング制
御装置の故障を診断する。
からの制御信号に基づいて内燃機関のバルブタイミング
を可変制御する可変バルブタイミング制御装置の自己診
断装置であって、図1又は図2に示すように構成され
る。図1において、脈動検出手段は、機関吸入空気の脈
動レベルを検出し、脈動レベルによる診断手段は、脈動
検出手段で検出された脈動レベルと、前記制御信号に応
じて機関運転条件毎に設定される所定レベルとを比較
し、該比較結果に基づいて前記可変バルブタイミング制
御装置の故障を診断する。
【0008】また、図2において、脈動レベル変化によ
る診断手段は、前記制御信号に基づいてバルブタイミン
グが切り換えられるときに、脈動検出手段で検出される
脈動レベルの前記バルブタイミング切り換えに応じた変
化量を求め、該変化量に基づいて前記可変バルブタイミ
ング制御装置の故障を診断する。
る診断手段は、前記制御信号に基づいてバルブタイミン
グが切り換えられるときに、脈動検出手段で検出される
脈動レベルの前記バルブタイミング切り換えに応じた変
化量を求め、該変化量に基づいて前記可変バルブタイミ
ング制御装置の故障を診断する。
【0009】
【作用】かかる構成によると、制御信号による所期のバ
ルブタイミング制御状態及び運転条件に応じて予測され
る吸気脈動レベルと、実際に検出した脈動レベルとが比
較され、脈動レベルが運転条件に応じた予測値に対して
異なることに基づいて可変バルブタイミング制御装置の
故障を診断する。
ルブタイミング制御状態及び運転条件に応じて予測され
る吸気脈動レベルと、実際に検出した脈動レベルとが比
較され、脈動レベルが運転条件に応じた予測値に対して
異なることに基づいて可変バルブタイミング制御装置の
故障を診断する。
【0010】即ち、可変バルブタイミング制御装置が正
常に動作しているときの脈動レベルと、本来の制御動作
を行っていないときの脈動レベルとの違いに基づいて、
可変バルブタイミング制御装置の故障を診断するもので
ある。例えば吸気弁と排気弁のオーバーラップ量を小さ
くすべき運転条件で、オーバーラップ量を減少させるべ
く制御信号を出力しているにも関わらず、実際にはオー
バーラップ量が大きい状態に制御されていると、オーバ
ーラップ量の増大によって吸気慣性力が増大して脈動が
正常時よりも大きくなるので、かかる脈動レベルの違い
を捉えることで故障診断が行える。
常に動作しているときの脈動レベルと、本来の制御動作
を行っていないときの脈動レベルとの違いに基づいて、
可変バルブタイミング制御装置の故障を診断するもので
ある。例えば吸気弁と排気弁のオーバーラップ量を小さ
くすべき運転条件で、オーバーラップ量を減少させるべ
く制御信号を出力しているにも関わらず、実際にはオー
バーラップ量が大きい状態に制御されていると、オーバ
ーラップ量の増大によって吸気慣性力が増大して脈動が
正常時よりも大きくなるので、かかる脈動レベルの違い
を捉えることで故障診断が行える。
【0011】また、上記のようにバルブタイミングの可
変によって吸気慣性力が変化して脈動レベルが変化する
から、バルブタイミングが制御信号に応じて切り換えら
れるときには、かかる切り換えに応じて脈動レベルが変
化するはずであり、バルブタイミングが切り換えられた
のに、脈動レベルの変化の絶対値が小さい場合には、所
期の切り換え制御がなされてないものと推定でき、以
て、可変バルブタイミング制御装置の故障を診断でき
る。
変によって吸気慣性力が変化して脈動レベルが変化する
から、バルブタイミングが制御信号に応じて切り換えら
れるときには、かかる切り換えに応じて脈動レベルが変
化するはずであり、バルブタイミングが切り換えられた
のに、脈動レベルの変化の絶対値が小さい場合には、所
期の切り換え制御がなされてないものと推定でき、以
て、可変バルブタイミング制御装置の故障を診断でき
る。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図3は本
発明にかかる可変バルブタイミング制御装置の構成例を
示す図であり、かかる可変バルブタイミング制御装置が
適用される内燃機関は、吸気側カムシャフトと排気側カ
ムシャフトとをそれぞれ独立に備えたものである。
発明にかかる可変バルブタイミング制御装置の構成例を
示す図であり、かかる可変バルブタイミング制御装置が
適用される内燃機関は、吸気側カムシャフトと排気側カ
ムシャフトとをそれぞれ独立に備えたものである。
【0013】この図3に示す可変バルブタイミング制御
装置は、吸気側カムスプロケット1に付設され、クラン
クシャフト(図示省略)と吸気側カムシャフト2との位
相を可変制御するバルブタイミング可変機構3と、該バ
ルブタイミング可変機構3の動作させるための油圧の供
給を制御する可変バルブタイミングコントロールソレノ
イド4と、該可変バルブタイミングコントロールソレノ
イド4にオン・オフの制御信号を機関の運転条件に応じ
て出力する制御ユニット5とによって構成される。
装置は、吸気側カムスプロケット1に付設され、クラン
クシャフト(図示省略)と吸気側カムシャフト2との位
相を可変制御するバルブタイミング可変機構3と、該バ
ルブタイミング可変機構3の動作させるための油圧の供
給を制御する可変バルブタイミングコントロールソレノ
イド4と、該可変バルブタイミングコントロールソレノ
イド4にオン・オフの制御信号を機関の運転条件に応じ
て出力する制御ユニット5とによって構成される。
【0014】前記可変バルブタイミングコントロールソ
レノイド4は、図4及び図5に示すように、基端側(図
4及び図5で上方側)に設けられたソレノイドのオフ
(非通電)状態では前記ロッド11はソレノイド側に退
き、ソレノイドのオン(通電)状態では、前記ロッド11
はソレノイドから離れる方向に伸びる。一方、前記ロッ
ド11を囲むように支持されたハウジング12の先端部に
は、該ハウジング12の内周面に案内されて軸方向に移動
する筒状の弁体13が内設されており、この弁体13は前記
ハウジング12先端部との間に介装されたコイルスプリン
グ14によってロッド11側に付勢されており、該付勢力に
よって弁体13はロッド11先端面に当接するようになって
おり、これにより、弁体13はロッド11の進退に連動して
軸方向に移動するようになっている。
レノイド4は、図4及び図5に示すように、基端側(図
4及び図5で上方側)に設けられたソレノイドのオフ
(非通電)状態では前記ロッド11はソレノイド側に退
き、ソレノイドのオン(通電)状態では、前記ロッド11
はソレノイドから離れる方向に伸びる。一方、前記ロッ
ド11を囲むように支持されたハウジング12の先端部に
は、該ハウジング12の内周面に案内されて軸方向に移動
する筒状の弁体13が内設されており、この弁体13は前記
ハウジング12先端部との間に介装されたコイルスプリン
グ14によってロッド11側に付勢されており、該付勢力に
よって弁体13はロッド11先端面に当接するようになって
おり、これにより、弁体13はロッド11の進退に連動して
軸方向に移動するようになっている。
【0015】また、前記ハウジング12の先端側周壁に
は、図示しない油圧源から圧送される作動油をハウジン
グ12内周と弁体13内側とによって囲まれる空間内に導入
するための導入孔15が開口されている。また、弁体13に
は、導入孔15を介して導入した作動油を弁体13外側のハ
ウジング12内周とロッド11外周とによって囲まれる空間
に排出するための連通孔16が開口されている。更に、ハ
ウジング12内周とロッド11外周とによって囲まれる空間
に臨むドレーン孔17がハウジング12の周壁に開口されて
いる。
は、図示しない油圧源から圧送される作動油をハウジン
グ12内周と弁体13内側とによって囲まれる空間内に導入
するための導入孔15が開口されている。また、弁体13に
は、導入孔15を介して導入した作動油を弁体13外側のハ
ウジング12内周とロッド11外周とによって囲まれる空間
に排出するための連通孔16が開口されている。更に、ハ
ウジング12内周とロッド11外周とによって囲まれる空間
に臨むドレーン孔17がハウジング12の周壁に開口されて
いる。
【0016】ここで、可変バルブタイミングコントロー
ルソレノイド4のオフ(非通電)状態では、ロッド11が
ソレノイド側に退くことによって、弁体13がハウジング
12先端から離れ、この状態では弁体13の周壁と前記導入
孔15とが干渉せず、作動油は前記導入孔15を対してハウ
ジング12内に導入され、ハウジング12内で連通孔16を介
して移動し、ドレーン孔17から排出される。
ルソレノイド4のオフ(非通電)状態では、ロッド11が
ソレノイド側に退くことによって、弁体13がハウジング
12先端から離れ、この状態では弁体13の周壁と前記導入
孔15とが干渉せず、作動油は前記導入孔15を対してハウ
ジング12内に導入され、ハウジング12内で連通孔16を介
して移動し、ドレーン孔17から排出される。
【0017】一方、可変バルブタイミングコントロール
ソレノイド4のオン(通電)状態では、ロッド11が弁体
13側に伸びることによって、弁体13がハウジング12先端
に向けて下降し、弁体13の周壁が前記導入孔15を内側か
ら閉塞することになるため、作動油はドレーン孔17を介
して排出されない状態となる。前記導入孔15に連通する
作動油通路18は、その上流側でバルブタイミング可変機
構3の作動油通路に連通しており、ソレノイド4のオフ
状態では、作動油が前記ドレーン孔17を介して排出され
ることによって、油圧がバルブタイミング可変機構3に
作用せず、ソレノイド4がオンされてドレーン孔17が閉
じられると、油圧がバルブタイミング可変機構3に作用
する。
ソレノイド4のオン(通電)状態では、ロッド11が弁体
13側に伸びることによって、弁体13がハウジング12先端
に向けて下降し、弁体13の周壁が前記導入孔15を内側か
ら閉塞することになるため、作動油はドレーン孔17を介
して排出されない状態となる。前記導入孔15に連通する
作動油通路18は、その上流側でバルブタイミング可変機
構3の作動油通路に連通しており、ソレノイド4のオフ
状態では、作動油が前記ドレーン孔17を介して排出され
ることによって、油圧がバルブタイミング可変機構3に
作用せず、ソレノイド4がオンされてドレーン孔17が閉
じられると、油圧がバルブタイミング可変機構3に作用
する。
【0018】前記作動油通路18は、前記ソレノイド4に
至る前にカムシャフト2に設けられた作動油通路19に連
通しており、ソレノイド4がオン状態でソレノイド4側
から作動油が排出されない状態では、前記作動油通路19
に供給された作動油が、カムスプロケット1に設けられ
た作動油通路20を経由してカムスプロケット1内蔵のプ
ランジャー21の前面に達する。そして、プランジャー21
の前面に達した作動油は、その油圧によってプランジャ
ー21をカムシャフト2側に押し付けるように作用する。
至る前にカムシャフト2に設けられた作動油通路19に連
通しており、ソレノイド4がオン状態でソレノイド4側
から作動油が排出されない状態では、前記作動油通路19
に供給された作動油が、カムスプロケット1に設けられ
た作動油通路20を経由してカムスプロケット1内蔵のプ
ランジャー21の前面に達する。そして、プランジャー21
の前面に達した作動油は、その油圧によってプランジャ
ー21をカムシャフト2側に押し付けるように作用する。
【0019】前記プランジャー21は、ヘリカルギヤ22で
カムスプロケット1及びカムシャフト2と噛み合ってい
るため、前記油圧によって押し付けられると、回転しな
がらストッパ位置まで軸方向に移動し、このときカムス
プロケット1は図示しないタイミングチェーンによって
固定されているから、カムシャフト2側がプランジャー
21と共に回転し、カムスプロケット1とカムシャフト2
との周方向の相対位置が変化する。
カムスプロケット1及びカムシャフト2と噛み合ってい
るため、前記油圧によって押し付けられると、回転しな
がらストッパ位置まで軸方向に移動し、このときカムス
プロケット1は図示しないタイミングチェーンによって
固定されているから、カムシャフト2側がプランジャー
21と共に回転し、カムスプロケット1とカムシャフト2
との周方向の相対位置が変化する。
【0020】一方、コントロールソレノイド4がオフさ
れると、ソレノイド4のドレーン孔17を介して作動油が
排出されることによって、前記プランジャー21をカムシ
ャフト2側に押し付ける力が無くなり、前記プランジャ
ー21はリターンスプリング23の付勢力によってカムシャ
フト2側から離れた元の位置に戻ることになる。このよ
うにして、本実施例の可変バルブタイミング制御装置で
は、吸気側カムシャフト2のクランクシャフトに対する
位相を変化させることで、作動角一定のまま吸気側カム
の位相を変化させるものであり、本実施例では、図6
(a),(b)に示すように、ソレノイド4のオフ状態
では吸気弁の開時期が遅れ、逆に、ソレノイド4のオン
状態では吸気弁の開時期が早まり、排気弁とのオーバー
ラップ量が増大するようになっている。
れると、ソレノイド4のドレーン孔17を介して作動油が
排出されることによって、前記プランジャー21をカムシ
ャフト2側に押し付ける力が無くなり、前記プランジャ
ー21はリターンスプリング23の付勢力によってカムシャ
フト2側から離れた元の位置に戻ることになる。このよ
うにして、本実施例の可変バルブタイミング制御装置で
は、吸気側カムシャフト2のクランクシャフトに対する
位相を変化させることで、作動角一定のまま吸気側カム
の位相を変化させるものであり、本実施例では、図6
(a),(b)に示すように、ソレノイド4のオフ状態
では吸気弁の開時期が遅れ、逆に、ソレノイド4のオン
状態では吸気弁の開時期が早まり、排気弁とのオーバー
ラップ量が増大するようになっている。
【0021】前記ソレノド4のオン・オフは、制御ユニ
ット5からの制御信号によって制御されるようになって
おり、機関運転条件に応じて前記ソレノイド4をオン・
オフさせ、吸気弁の開閉時期を運転条件に適合して変化
させるために、制御ユニット5には、クランク角センサ
8,熱線式等のエアフローメータ9からの機関回転信号
Ne,機関吸入空気量信号Qが入力されるようになって
いる。
ット5からの制御信号によって制御されるようになって
おり、機関運転条件に応じて前記ソレノイド4をオン・
オフさせ、吸気弁の開閉時期を運転条件に適合して変化
させるために、制御ユニット5には、クランク角センサ
8,熱線式等のエアフローメータ9からの機関回転信号
Ne,機関吸入空気量信号Qが入力されるようになって
いる。
【0022】そして、マイクロコンピュータを内蔵する
制御ユニット5は、前記吸入空気量信号Qと回転信号N
eとから機関負荷相当値を演算し、予め機関負荷と回転
とをパラメータとして設定されているバルブタイミング
制御マップ(図7参照)を参照して、ソレノイド4のオ
ン・オフを決定し、該決定に応じたオン・オフ制御信号
をソレノイド4に出力する。
制御ユニット5は、前記吸入空気量信号Qと回転信号N
eとから機関負荷相当値を演算し、予め機関負荷と回転
とをパラメータとして設定されているバルブタイミング
制御マップ(図7参照)を参照して、ソレノイド4のオ
ン・オフを決定し、該決定に応じたオン・オフ制御信号
をソレノイド4に出力する。
【0023】更に、本実施例では、上記構成の可変バル
ブタイミング制御装置の自己診断を行う機能を制御ユニ
ット5に設けてある。以下に、制御ユニット5における
自己診断の様子を、図8及び図9のフローチャートに従
って説明する。尚、本実施例において、脈動レベルによ
る診断手段としての機能は、前記図9のフローチャート
に示すように制御ユニット5がソフトウェア的に備えて
おり、また、脈動検出手段としての機能は、前記図8の
フローチャートに示す制御ユニット5のソフトウェア的
機能とエアフローメータ9とによって実現されている。
ブタイミング制御装置の自己診断を行う機能を制御ユニ
ット5に設けてある。以下に、制御ユニット5における
自己診断の様子を、図8及び図9のフローチャートに従
って説明する。尚、本実施例において、脈動レベルによ
る診断手段としての機能は、前記図9のフローチャート
に示すように制御ユニット5がソフトウェア的に備えて
おり、また、脈動検出手段としての機能は、前記図8の
フローチャートに示す制御ユニット5のソフトウェア的
機能とエアフローメータ9とによって実現されている。
【0024】図8のフローチャートは、エアフローメー
タ9で検出される吸入空気量Qの脈動幅(吸入空気の脈
動レベルに相当する値)QP-P を求めるためのプログラ
ムを示す。この図8のフローチャートにおいて、まず、
ステップ1(図中ではS1としてある。以下同様)で
は、エアフローメータ9から吸入空気量Qに応じて出力
される電圧信号UsをA/D変換して読み込む。
タ9で検出される吸入空気量Qの脈動幅(吸入空気の脈
動レベルに相当する値)QP-P を求めるためのプログラ
ムを示す。この図8のフローチャートにおいて、まず、
ステップ1(図中ではS1としてある。以下同様)で
は、エアフローメータ9から吸入空気量Qに応じて出力
される電圧信号UsをA/D変換して読み込む。
【0025】そして、次のステップ2では、極大値Q
MAX と今回読み込んだ出力信号Usとを比較し、出力信
号Usが極大値QMAX を上回るときには、ステップ3へ
進み、今回読み込んだ出力信号Usを極大値QMAX にセ
ットする。また、ステップ4では、極小値QMIN と今回
読み込んだ出力信号Usとを比較し、出力信号Usが極
小値QMIN を下回るときには、ステップ5へ進み、今回
読み込んだ出力信号Usを極小値QMIN にセットする。
MAX と今回読み込んだ出力信号Usとを比較し、出力信
号Usが極大値QMAX を上回るときには、ステップ3へ
進み、今回読み込んだ出力信号Usを極大値QMAX にセ
ットする。また、ステップ4では、極小値QMIN と今回
読み込んだ出力信号Usとを比較し、出力信号Usが極
小値QMIN を下回るときには、ステップ5へ進み、今回
読み込んだ出力信号Usを極小値QMIN にセットする。
【0026】そして、極大値QMAX ,極小値QMIN が求
められると、ステップ6で、極大値QMAX と極小値Q
MIN との偏差、即ち、吸入空気量Qの脈動幅QP-P を演
算する(図10参照)。尚、図8のフローチャートは簡略
化して示したが、実際には、吸入空気量Qが増大変化か
ら減少変化に転じる直前の点を極大値QMAX として求
め、同様に、吸入空気量が減少変化から増大変化に転じ
る直前の点を極小値QMIN として求め、極大値QMAX ,
極小値QMIN が求められる毎に、極大値QMAX −極小値
QMIN =QP-P として脈動幅QP-P を求めるものであ
り、更に、上記のようにして求められる脈動幅QP-P を
平均化処理する構成としても良い。
められると、ステップ6で、極大値QMAX と極小値Q
MIN との偏差、即ち、吸入空気量Qの脈動幅QP-P を演
算する(図10参照)。尚、図8のフローチャートは簡略
化して示したが、実際には、吸入空気量Qが増大変化か
ら減少変化に転じる直前の点を極大値QMAX として求
め、同様に、吸入空気量が減少変化から増大変化に転じ
る直前の点を極小値QMIN として求め、極大値QMAX ,
極小値QMIN が求められる毎に、極大値QMAX −極小値
QMIN =QP-P として脈動幅QP-P を求めるものであ
り、更に、上記のようにして求められる脈動幅QP-P を
平均化処理する構成としても良い。
【0027】一方、図9のフローチャートでは、上記の
ようにして求められる脈動幅QP-Pに基づいて上記可変
バルブタイミング制御装置の自己診断を行う。図9のフ
ローチャートにおいて、ステップ11では、前記可変バル
ブタイミングコントロールソレノイド4に送られている
制御信号のON・OFFを判定し、ON制御信号が出力
されているときには、ステップ12へ進む。
ようにして求められる脈動幅QP-Pに基づいて上記可変
バルブタイミング制御装置の自己診断を行う。図9のフ
ローチャートにおいて、ステップ11では、前記可変バル
ブタイミングコントロールソレノイド4に送られている
制御信号のON・OFFを判定し、ON制御信号が出力
されているときには、ステップ12へ進む。
【0028】ステップ12では、予め制御信号のONに見
合ったバルブタイミングに制御されているときに発生す
る脈動幅QP-P の下限値QRON を、機関負荷Tpと機関
回転速度Neとによって区分される運転領域毎に記憶し
たマップを参照し、現状の機関負荷,回転で制御信号O
Nに見合ったオーバーラップの大きなバルブタイミング
に制御されているときに下回ることのない下限値QRON
(図11参照)を設定する。
合ったバルブタイミングに制御されているときに発生す
る脈動幅QP-P の下限値QRON を、機関負荷Tpと機関
回転速度Neとによって区分される運転領域毎に記憶し
たマップを参照し、現状の機関負荷,回転で制御信号O
Nに見合ったオーバーラップの大きなバルブタイミング
に制御されているときに下回ることのない下限値QRON
(図11参照)を設定する。
【0029】そして、次のステップ13では、前記下限値
QRON と実際に前記図8のフローチャートによって求め
られた脈動幅QP-P とを比較する。ここで、実際の脈動
幅QP-P が下限値QRON を下回る場合には、制御信号と
してはオーバーラップ量を大きくすべく出力されている
が、実際には、オーバーラップ量が大きくなっていな
い、換言すれば、所期のバルブタイミングに切り換えら
れていないと判断し、ステップ14へ進んで、システム故
障を判定する。
QRON と実際に前記図8のフローチャートによって求め
られた脈動幅QP-P とを比較する。ここで、実際の脈動
幅QP-P が下限値QRON を下回る場合には、制御信号と
してはオーバーラップ量を大きくすべく出力されている
が、実際には、オーバーラップ量が大きくなっていな
い、換言すれば、所期のバルブタイミングに切り換えら
れていないと判断し、ステップ14へ進んで、システム故
障を判定する。
【0030】即ち、オーバーラップ量の大きなバルブタ
イミングでは、吸気慣性力の増大によって比較的大きな
吸気脈動が発生し、前記下限値QRON はオーバーラップ
量が大きくなっているときに発生する吸気脈動に応じて
設定されているから、前記脈動幅QP-P が前記下限値Q
RON を下回る場合には、制御信号としてONであっても
実際にはオーバーラップ量が大きくなっておらず、機械
的な故障が発生しているものと判断できるものである。
イミングでは、吸気慣性力の増大によって比較的大きな
吸気脈動が発生し、前記下限値QRON はオーバーラップ
量が大きくなっているときに発生する吸気脈動に応じて
設定されているから、前記脈動幅QP-P が前記下限値Q
RON を下回る場合には、制御信号としてONであっても
実際にはオーバーラップ量が大きくなっておらず、機械
的な故障が発生しているものと判断できるものである。
【0031】一方、ステップ11でソレノイド4にOFF
の制御信号が出力されていると判別されると、ステップ
15へ進み、予め制御信号のOFFに見合ったバルブタイ
ミングに制御されているときに発生する脈動幅QP-P の
上限値QROFFを、機関負荷Tpと機関回転速度Neとに
よって区分される運転領域毎に記憶したマップを参照
し、現状の機関負荷,回転で制御信号OFFに見合った
オーバーラップの小さなバルブタイミングに制御されて
いるときに上回ることのない上限値QROFFを設定する
(図11参照)。
の制御信号が出力されていると判別されると、ステップ
15へ進み、予め制御信号のOFFに見合ったバルブタイ
ミングに制御されているときに発生する脈動幅QP-P の
上限値QROFFを、機関負荷Tpと機関回転速度Neとに
よって区分される運転領域毎に記憶したマップを参照
し、現状の機関負荷,回転で制御信号OFFに見合った
オーバーラップの小さなバルブタイミングに制御されて
いるときに上回ることのない上限値QROFFを設定する
(図11参照)。
【0032】そして、次のステップ16では、前記上限値
QROFFと実際に前記図8のフローチャートによって求め
られている脈動幅QP-P とを比較する。ここで、実際の
脈動幅QP-P が上限値QROFFを上回る場合には、制御信
号としてはオーバーラップ量を小さくすべく出力されて
いるが、実際には、オーバーラップ量が小さくなってい
ない、換言すれば、所期のバルブタイミングに切り換え
られていないと判断し、ステップ17へ進んで、システム
故障を判定する。
QROFFと実際に前記図8のフローチャートによって求め
られている脈動幅QP-P とを比較する。ここで、実際の
脈動幅QP-P が上限値QROFFを上回る場合には、制御信
号としてはオーバーラップ量を小さくすべく出力されて
いるが、実際には、オーバーラップ量が小さくなってい
ない、換言すれば、所期のバルブタイミングに切り換え
られていないと判断し、ステップ17へ進んで、システム
故障を判定する。
【0033】即ち、前記脈動幅QP-P が前記上限値Q
ROFFを上回る場合には、制御信号としてOFFであって
も実際にはオーバーラップ量が大きい状態であるために
大きな吸気脈動が発生しているものと予測され、以て、
機械的な故障が発生しているものと判断できる。上記実
施例では、検出された脈動幅QP-P が、そのときのバル
ブタイミング制御信号と運転条件とから予測されるレベ
ルになっているか否かに基づいて自己診断を行わせるよ
うにしたが、オーバーラップ量が大きいタイミングに切
り換えられれば、脈動幅QP-P は増大変化するはずであ
るから、制御信号のOFF状態における脈動幅QP-P と
ON状態における脈動幅QP-P との偏差に基づいて、正
規にバルブタイミングが切り換えられているか否かを自
己診断させることもできる。
ROFFを上回る場合には、制御信号としてOFFであって
も実際にはオーバーラップ量が大きい状態であるために
大きな吸気脈動が発生しているものと予測され、以て、
機械的な故障が発生しているものと判断できる。上記実
施例では、検出された脈動幅QP-P が、そのときのバル
ブタイミング制御信号と運転条件とから予測されるレベ
ルになっているか否かに基づいて自己診断を行わせるよ
うにしたが、オーバーラップ量が大きいタイミングに切
り換えられれば、脈動幅QP-P は増大変化するはずであ
るから、制御信号のOFF状態における脈動幅QP-P と
ON状態における脈動幅QP-P との偏差に基づいて、正
規にバルブタイミングが切り換えられているか否かを自
己診断させることもできる。
【0034】かかる実施例を、図12のフローチャートに
従って説明する。尚、本実施例において、脈動レベル変
化による診断手段としての機能は、図12のフローチャー
トに示すように、制御ユニット5がソフトウェア的に備
えている。図12のフローチャートにおいて、まず、ステ
ップ21では、ソレノイド4に送られている制御信号のO
N・OFFを判別する。
従って説明する。尚、本実施例において、脈動レベル変
化による診断手段としての機能は、図12のフローチャー
トに示すように、制御ユニット5がソフトウェア的に備
えている。図12のフローチャートにおいて、まず、ステ
ップ21では、ソレノイド4に送られている制御信号のO
N・OFFを判別する。
【0035】ここで、例えばONの制御信号が出力され
ていると判別されたときには、ステップ22へ進み、前記
図8のフローチャートで求められる脈動幅QP-P を、制
御信号のON状態に対応するデータとしてQP-PON にセ
ットする。次のステップ23では、制御信号がOFFから
ONに切り換えられてからの経過時間が所定時間に一致
するか否かを判別する(図13参照)。そして、所定時間
に一致しないと判別された場合、即ち、制御信号がOF
FからONに切り換えられてから所定時間が経過する前
のバルブタイミングの切り換えの過渡状態、若しくは、
安定した制御信号のON状態であるときには、診断を行
うことなく、本ルーチンをそのまま終了させる。
ていると判別されたときには、ステップ22へ進み、前記
図8のフローチャートで求められる脈動幅QP-P を、制
御信号のON状態に対応するデータとしてQP-PON にセ
ットする。次のステップ23では、制御信号がOFFから
ONに切り換えられてからの経過時間が所定時間に一致
するか否かを判別する(図13参照)。そして、所定時間
に一致しないと判別された場合、即ち、制御信号がOF
FからONに切り換えられてから所定時間が経過する前
のバルブタイミングの切り換えの過渡状態、若しくは、
安定した制御信号のON状態であるときには、診断を行
うことなく、本ルーチンをそのまま終了させる。
【0036】一方、ステップ23で制御信号がOFFから
ONに切り換えられてからの経過時間が所定時間に一致
すると判別されたときには、ステップ24へ進み、図8の
フローチャートで最新に求められた脈動幅QP-P と、切
り換え前のOFF状態で求められていた脈動幅QP-POFF
(OFF→ON切り換え直前の脈動幅QP-P )との偏差
を求め、該偏差(QP-P −QP-POFF)が所定値以上であ
るか否かを判別する。
ONに切り換えられてからの経過時間が所定時間に一致
すると判別されたときには、ステップ24へ進み、図8の
フローチャートで最新に求められた脈動幅QP-P と、切
り換え前のOFF状態で求められていた脈動幅QP-POFF
(OFF→ON切り換え直前の脈動幅QP-P )との偏差
を求め、該偏差(QP-P −QP-POFF)が所定値以上であ
るか否かを判別する。
【0037】尚、上記のようにして、制御信号から切り
換えられる直前の脈動幅と、制御信号切り換え後に実際
にバルブタイミングが切り換えられたものと推定される
時点の脈動幅とを比較することで、2つの脈動幅が短時
間のうちにサンプリングされ、略同じ運転条件において
制御信号のON・OFFによる脈動幅の変化が判定でき
るようにしている。
換えられる直前の脈動幅と、制御信号切り換え後に実際
にバルブタイミングが切り換えられたものと推定される
時点の脈動幅とを比較することで、2つの脈動幅が短時
間のうちにサンプリングされ、略同じ運転条件において
制御信号のON・OFFによる脈動幅の変化が判定でき
るようにしている。
【0038】このようにして、ステップ24では、略同じ
運転条件において切り換え前のOFF状態における脈動
幅QP-P と切り換え後のON状態における脈動幅QP-P
とが比較されることになるから、制御信号がONに切り
換えられたことに伴ってバルブタイミングとしてオーバ
ーラップ量が大きくなる方向に実際に切り換えられた場
合には、吸気慣性力の増大によって脈動幅QP-P は所定
以上の増大変化を示すはずである。
運転条件において切り換え前のOFF状態における脈動
幅QP-P と切り換え後のON状態における脈動幅QP-P
とが比較されることになるから、制御信号がONに切り
換えられたことに伴ってバルブタイミングとしてオーバ
ーラップ量が大きくなる方向に実際に切り換えられた場
合には、吸気慣性力の増大によって脈動幅QP-P は所定
以上の増大変化を示すはずである。
【0039】換言すれば、制御信号がOFFからONに
切り換えられたときに、脈動幅QP- P がバルブタイミン
グの切り換えに見合うだけの増大変化を示さない場合に
は、機械的な故障によって制御信号の切り換えに応じて
バルブタイミングが切り換わっていないものと判断で
き、この場合には、ステップ25へ進んでシステム故障を
判定する。
切り換えられたときに、脈動幅QP- P がバルブタイミン
グの切り換えに見合うだけの増大変化を示さない場合に
は、機械的な故障によって制御信号の切り換えに応じて
バルブタイミングが切り換わっていないものと判断で
き、この場合には、ステップ25へ進んでシステム故障を
判定する。
【0040】同様に、制御信号がONからOFFに切り
換えられたときにも、切り換え直前のON状態における
脈動幅QP-P ONを求めておき、OFFに切り換えられて
から実際にバルブタイミングが切り換わったと見做され
る時間が経過した時点の脈動幅QP-P と前記脈動幅Q
P-P ONとを比較し、QP-P ON−QP-P が所定値以上でな
い場合には、制御信号に応じたバルブタイミング切り換
えが実際には行われていないと判断して、システム故障
を判定する(ステップ26〜ステップ28)。
換えられたときにも、切り換え直前のON状態における
脈動幅QP-P ONを求めておき、OFFに切り換えられて
から実際にバルブタイミングが切り換わったと見做され
る時間が経過した時点の脈動幅QP-P と前記脈動幅Q
P-P ONとを比較し、QP-P ON−QP-P が所定値以上でな
い場合には、制御信号に応じたバルブタイミング切り換
えが実際には行われていないと判断して、システム故障
を判定する(ステップ26〜ステップ28)。
【0041】尚、図12のフローチャートにおけるステッ
プ23又はステップ27で判定される制御信号の切り換え
は、予め設定された所期の切り換え条件に基づいて行わ
れるものであっても良いが、診断用として強制的にON
・OFF切り換えさせる構成としても良い。また、上記
各実施例では、機関吸入空気の脈動レベルを吸入空気量
の変化として捉える構成としたが、圧力変動等の別のパ
ラメータによって脈動を検出する構成であっても良い。
プ23又はステップ27で判定される制御信号の切り換え
は、予め設定された所期の切り換え条件に基づいて行わ
れるものであっても良いが、診断用として強制的にON
・OFF切り換えさせる構成としても良い。また、上記
各実施例では、機関吸入空気の脈動レベルを吸入空気量
の変化として捉える構成としたが、圧力変動等の別のパ
ラメータによって脈動を検出する構成であっても良い。
【0042】更に、上記実施例では、作動角一定のまま
吸気弁の開閉時期を可変としたが、開閉時期と共に作動
角(リフト量)を変化させる構成の可変バルブタイミン
グ制御装置であっても良く、また、作動角一定のままバ
ルブタイミングを変える場合であっても、上記の可変機
構に限定されるものではないことは明らかである。
吸気弁の開閉時期を可変としたが、開閉時期と共に作動
角(リフト量)を変化させる構成の可変バルブタイミン
グ制御装置であっても良く、また、作動角一定のままバ
ルブタイミングを変える場合であっても、上記の可変機
構に限定されるものではないことは明らかである。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、制
御ユニットからの制御信号に基づいて内燃機関のバルブ
タイミングを可変制御する可変バルブタイミング制御装
置において、バルブタイミングの切り換えに応じて吸気
脈動のレベルが変化することを利用して、実際にバルブ
タイミングが切り換えられているか否かを診断するよう
にしたので、制御信号出力系の電気的な故障の他、バル
ブタイミング制御機構の機械的な故障についても診断す
ることができ、信頼性の高い診断結果を提供できるよう
になるという効果がある。
御ユニットからの制御信号に基づいて内燃機関のバルブ
タイミングを可変制御する可変バルブタイミング制御装
置において、バルブタイミングの切り換えに応じて吸気
脈動のレベルが変化することを利用して、実際にバルブ
タイミングが切り換えられているか否かを診断するよう
にしたので、制御信号出力系の電気的な故障の他、バル
ブタイミング制御機構の機械的な故障についても診断す
ることができ、信頼性の高い診断結果を提供できるよう
になるという効果がある。
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図2】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図3】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図4】制御信号のオン状態における油圧制御の状態を
示す図。
示す図。
【図5】制御信号のオフ状態における油圧制御の状態を
示す図。
示す図。
【図6】制御信号のオン・オフによる吸気弁の開閉時期
の変化を示す図。
の変化を示す図。
【図7】制御信号のオン・オフ運転領域を示す線図。
【図8】実施例の吸気脈動レベルの検出を示すフローチ
ャート。
ャート。
【図9】脈動レベルの判定に基づく診断制御を示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図10】脈動幅の検出特性を示す線図。
【図11】脈動レベルの判定に用いる所定値の特性を説明
するための線図。
するための線図。
【図12】バルブタイミングの切り換え制御に伴う脈動幅
変化に基づく診断制御を示すフローチャート。
変化に基づく診断制御を示すフローチャート。
【図13】バルブタイミング切り換え時の脈動幅の判定特
性を示す線図。
性を示す線図。
1 カムスプロケット 2 カムシャフト 3 バルブタイミング可変機構 4 可変バルブタイミングコントロールソレノイド 5 制御ユニット 8 クランク角センサ 9 エアフローメータ 18〜20 作動油通路 21 プランジャー 22 ヘリカルギヤ 23 リターンスプリング
Claims (2)
- 【請求項1】制御ユニットからの制御信号に基づいて内
燃機関のバルブタイミングを可変制御する可変バルブタ
イミング制御装置の自己診断装置であって、 機関吸入空気の脈動レベルを検出する脈動検出手段と、 該脈動検出手段で検出された脈動レベルと、前記制御信
号に応じて機関運転条件毎に設定される所定レベルとを
比較し、該比較結果に基づいて前記可変バルブタイミン
グ制御装置の故障を診断する脈動レベルによる診断手段
と、 を含んで構成されたことを特徴とする可変バルブタイミ
ング制御装置の自己診断装置。 - 【請求項2】制御ユニットからの制御信号に基づいて内
燃機関のバルブタイミングを可変制御する可変バルブタ
イミング制御装置の自己診断装置であって、 機関吸入空気の脈動レベルを検出する脈動検出手段と、 前記制御信号に基づいてバルブタイミングが切り換えら
れるときに、前記脈動検出手段で検出される脈動レベル
の前記バルブタイミング切り換えに応じた変化量を求
め、該変化量に基づいて前記可変バルブタイミング制御
装置の故障を診断する脈動レベル変化による診断手段
と、 を含んで構成されたことを特徴とする可変バルブタイミ
ング制御装置の自己診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5103106A JP2764519B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 可変バルブタイミング制御装置の自己診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5103106A JP2764519B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 可変バルブタイミング制御装置の自己診断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06317117A JPH06317117A (ja) | 1994-11-15 |
JP2764519B2 true JP2764519B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=14345375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5103106A Expired - Fee Related JP2764519B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 可変バルブタイミング制御装置の自己診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2764519B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3577945B2 (ja) | 1998-04-24 | 2004-10-20 | 日産自動車株式会社 | 内燃機関の動弁装置の異常診断装置 |
JP3799851B2 (ja) | 1999-01-11 | 2006-07-19 | 株式会社日立製作所 | 内燃機関の診断方法 |
DE102008042717B4 (de) | 2007-10-10 | 2016-08-11 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Fehlerdiagnosevorrichtung für eine Verdichtungszündmaschine mit homogener Ladung |
KR101461901B1 (ko) * | 2013-09-25 | 2014-11-17 | 현대자동차 주식회사 | 가변 밸브 리프트 장치용 오일 콘트롤 밸브 고장 진단 방법 |
-
1993
- 1993-04-28 JP JP5103106A patent/JP2764519B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06317117A (ja) | 1994-11-15 |
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Legal Events
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