JP2763304B2 - 制御棒駆動水圧系 - Google Patents

制御棒駆動水圧系

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JP2763304B2 JP63290822A JP29082288A JP2763304B2 JP 2763304 B2 JP2763304 B2 JP 2763304B2 JP 63290822 A JP63290822 A JP 63290822A JP 29082288 A JP29082288 A JP 29082288A JP 2763304 B2 JP2763304 B2 JP 2763304B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は沸騰水型原子炉等の制御棒駆動水圧系に係
り、特に制御棒緊急挿入のための高圧水の充填に好適な
制御棒駆動水圧系に関する。
〔従来の技術〕
沸騰水型原子炉には、原子炉内の制御棒を駆動するた
めの制御棒駆動機構が設けられているが、この制御棒の
駆動には大別して二種類の機能がある。1つは、通常の
原子炉の出力及び反応度の制御のための駆動機能であ
り、もうひとつは原子炉の緊急停止が必要な場合に制御
棒を炉心に急速に挿入する機能、即ちスクラム機能であ
る。実用化されている制御棒駆動機構には、いくつかの
種類があるが、このスクラム機能達成には、一般に予め
蓄圧された高圧水が利用されている。このため、この高
圧水供給を1つの目的として制御棒駆動水圧系が設けら
れている。
従来の制御棒駆動水圧系の構成として、特開昭56−11
2683号に記載されている例を第5図により説明する。
第5図において、原子炉1の通常運転中は、ポンプ8
は常に運転されており、その吐出水は冷却水ライン10か
ら制御棒駆動機構2に供給され、当該部分の冷却等を行
っている。この状態では、水圧制御ユニット4のスクラ
ム弁6a,6bは閉じており、充填水ライン9中に流れは生
じていないので、アキュムレータ5の圧力は冷却水ライ
ン10と充填水ライン9の分岐点11と同圧力となってい
る。スクラム時にはスクラム弁6a,6bが開となり、この
状態で充填水ライン9中の流量の急激な増加によるポン
プ8のトリップを防止するため自動流量調整弁31が設け
られ、例えば原子炉圧力検出ライン14からの信号と連動
して開度が制御される。スクラムがリセットされると、
スクラム弁6a及び6bが閉となって通常運転中の状態に戻
り、アキュムレータ5への充填が自動的に始まる。充填
が完了した状態では、前述の如く充填水ライン9中の流
量はなくなり、アキュムレータ5の圧力は分岐点11の圧
力に平衡する。
そして、通常運転状態ではポンプ8は一定運転とな
り、その吐出圧力は一定であり、かつ流量も流量計12に
より制御される流量調整弁13により一定となるので、分
岐点11の圧力は原子炉力によらず一定となる。従って、
従来の制御棒駆動水圧系では、アキュムレータ5の充填
圧力が原子炉圧力によらず一定となる構成であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上のように、従来の制御棒駆動水圧系では、スクラ
ムに利用するアキュムレータ5の充填水の圧力は原子炉
圧力によらず一定となるものであった。しかしながら、
充填圧力が一定の場合は、スクラム速度は原子炉圧力の
影響を受けるので、従来の制御棒駆動水圧系では、原子
炉圧力が大気圧等低くなったときのスクラム速度が速く
なり、制御棒駆動機構及びその周辺機器に生じる機械
的、水力学的荷重が厳しくなるという問題があった。
即ち、スクラムに関する制御棒駆動機構の構造は、基
本的には水圧ピストンとなっており、スクラムの速度は
原子炉圧力の影響を受ける。従って、充填圧力が原子炉
圧力によらず一定となる場合には、一般的には、原子炉
圧力の増加に伴いスクラム速度が遅くなる傾向を示す。
そこで、上記従来の制御棒駆動水圧系では、アキュムレ
ータ5の充填圧力は、スクラム速度が最も遅くなる条件
を考慮して、原子炉圧力が最も高いときに原子炉の安全
上要求される許容時間以内にスクラムが可能なように、
十分高く設定される。一方、このように充填圧力を設定
した場合には、原子炉圧力が低圧のときにはスクラム速
度は必要以上に速くなり、原子炉圧力が最も低いとき、
例えば大気圧時にスクラム速度は最も速くなる。スクラ
ム速度が速くなれば、当然、制御棒駆動機構及びその周
辺機器に生じる機械的、水力学的荷重が厳しくなる。
本発明の目的は、原子炉圧力に応じて充填水圧力を最
適に制御できる制御棒駆動水圧系を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、高圧水を利用して制御棒の緊急挿入を行
う制御棒駆動機構と、常時閉で制御棒緊急挿入時に開く
緊急挿入用弁と、前記制御棒駆動機構に供給する高圧水
を蓄えておくアキュムレータと、ポンプと、前記制御棒
駆動機構と前記緊急挿入用弁とを接続する第1の配管
と、前記緊急挿入用弁と前記アキュムレータとを接続す
る第2の配管と、前記ポンプの出口に接続され、前記第
1の配管に合流する第3の配管と、前記第3の配管の途
中から分岐して前記第2の配管に合流する第4の配管と
からなる原子炉の制御棒駆動水圧系において、前記第3
の配管のうち、前記ポンプの出口と前記第4の配管の分
岐点との間の部分に、原子炉圧力に応じて圧力損失が調
整可能な圧力調整弁を設けることによって達成される。
〔作用〕
このように構成された本発明においては、圧力調整弁
の圧力損失(開度)を原子炉の圧力に応じて調整するこ
とにより、ポンプの出口から前記第3の配管(冷却水ラ
イン)と前記第4の配管(充填水ライン)の分岐点まで
圧力損失が調整され、分岐点での圧力、即ちアキュムレ
ータへの充填圧力が原子炉圧力に応じ調整される。ここ
で、圧力調整弁の圧力損失は、原子炉圧力が高い場合に
はアキュムレータへの充填圧力が高くなるように、また
原子炉圧力が低い場合にはアキュムレータへの充填圧力
が低くなるように設定される。これにより、原子炉圧力
が変化した場合には対応する設定値となるよう圧力調整
弁の圧力損失が制御され、原子炉圧力に応じて最適の充
填圧力が得られる。その結果、原子炉圧力によらずスク
ラム速度をほぼ一定とすることが可能となり、例えば、
原子炉圧力大気圧時のスクラム速度を原子炉圧力が高い
場合のスクラム速度と同程度に遅くすることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。
第1図において、原子炉1に設けられた制御棒駆動機
構2は配管3により水圧制御ユニット4と接続されてい
る。水圧制御ユニット4内には、アキュムレータ5及び
スクラム弁6が設けられ、ポンプ8から充填水が充填水
ライン9を通してアキュムレータ5に供給される。また
冷却水ライン10は分岐点11から配管3に接続され、原子
炉1の通常運転時、制御棒駆動機構2の冷却及び炉水の
侵入防止等のため冷却水が供給される。分岐点11の上流
には流量計12が設けられ、その信号により、分岐点11の
下流に設けられた流量調整弁13が制御される。原子炉1
には原子炉圧力を検出するための圧力センサー14Aが設
けれら、その圧力信号は原子炉圧力検出ライン14を通じ
て圧力調整弁15の制御装置16に取り込まれる。圧力調整
弁15はポンプ8と分岐点11の間に設けられる。
制御装置16には、原子炉1の圧力によらず制御棒駆動
機構2のスクラム速度がほぼ一定となるように、原子炉
圧力Pに応じた圧力調整弁15の開度設定値Xが予め記憶
されている。この開度設定値Xは、図示のごとく、原子
炉圧力Pの増加に従って増加するように定められてい
る。
本実施例において、制御棒駆動機構2の通常の駆動
は、図示しないモータ等の手段により行われる。
このように構成された本実施例において、原子炉1の
圧力が大気圧状態では、圧力調整弁15が設定値Xに従っ
て絞られており、圧力調整弁15での圧力損失は大きく、
分岐点11の圧力即ちアキュムレータ5への充填圧力は低
く抑えられている。流量調整弁13は、流量計12の信号に
より流量一定となるよう自動的に制御されるので、分岐
点11の圧力が低い分絞りが開かれ、制御棒駆動機構2へ
は一定の冷却水が冷却水ライン10を通じて供給される。
原子炉圧力が上昇すると、予め定められた設定値Xに
従って圧力調整弁15が開き、即ち圧力調整弁15での圧力
損失が低減し、分岐点11の圧力即ちアキュムレータ5へ
の充填圧力が上昇する。流量調整弁13は、この際も流量
一定となるように制御される。ただし、圧力調整弁15に
より、分岐点11と原子炉圧力の差の変化幅が小さくなる
ので、流量調整弁13の開度変化幅は小さくて済む。
以上のようにして、本実施例では、アキュムレータ5
への充填圧力が原子炉圧力に応じて最適に制御されるた
め、原子炉圧力によらずスクラム速度がほぼ一定とな
り、原子炉圧力大気圧時のスクラムによる荷重を大幅に
低減することができる。
本実施例において、上記のように原子炉圧力大気圧時
のスクラムによる荷重を大幅に低減することができる点
について、さらに説明する。
沸騰水型原子炉に用いられる制御棒駆動機構にはいく
つかの種類があるが、そのスクラム動作に関しては、前
述の如く、一般に高圧水が利用されている。従って、ス
クラムに関する制御棒駆動機構の構造は基本的に水圧ピ
ストンとなっており、スクラムの速度は原子炉圧力の影
響を受ける。このため従来技術の如く、充填圧力が原子
炉圧力によらず一定となる場合、制御棒駆動機構の種類
によって、原子炉圧力の増加に伴いスクラム速度が遅く
なる傾向を示すものもあり、また原子炉圧力が低いうち
は圧力増加に伴いスクラム速度が遅くなるが、原子炉圧
力がある値より大きくなると逆に圧力増加に伴いスクラ
ム速度が速くなるといった傾向を示すものもある。いず
れにせよ、スクラム速度は原子炉の安全上からは重要な
性能であり、アキュムレータの充填圧力は、スクラム速
度が最も遅くなる条件を考慮して設定される。例えば、
原子炉圧力が上昇するとスクラム速度が遅くなる例で
は、原子炉圧力が最も高くなるような事象を想定した場
合でも、原子炉の安全上要求される許容時間以内にスク
ラムが可能なように、アキュムレータの充填圧力が十分
高く設定される。沸騰水型原子炉の定格圧力は一般には
約70気圧程度であるが、このような例では、アキュムレ
ータの充填圧力は約120気圧から約150気圧に設定されて
いる。
一方、制御棒駆動機構及びその周辺機器の強度設計上
は、スクラム速度が最も速くなる条件が考慮される。ス
クラムは、制御棒駆動機構及びその周辺機器に機械的荷
重、流体力学的荷重を生じせしめるが、これらの荷重の
大きさはスクラム速度に大きく依存する。即ち、スクラ
ム速度が速ければ速いほど、スクラム終了時の減速に伴
う機械的荷重あるいは配管内のスクラム水流速変化に伴
う流体力学的荷重は大きくなる。前述した特開昭56−11
2683号に記載の従来技術では、原子炉の圧力に係わらず
アキュムレータの充填圧力が一定となるため、一般に原
子炉圧力が大気圧のときにスクラム速度が最も速くな
る。これは、例えば、原子炉圧力が定格圧力の場合に
は、充填水圧力と原子炉圧力の差がスクラムの駆動力に
寄与するのに対し、原子炉圧力が大気圧の場合には約12
0気圧から約150気圧の充填圧力がそのままスクラムの駆
動力として寄与するためである。このため、原子炉圧力
が大気圧の場合のスクラム速度は、原子炉圧力が高い場
合に比べて、約1.5倍から約2倍速くなる。このスクラ
ム時の荷重は、実際、制御棒駆動機構及びその周辺機器
の強度設計において最も厳しい条件の1つとなってい
た。
以上のように、原子炉圧力が大気圧の場合のスクラム
速度は、強度設計上の1つの最大荷重を与えるものであ
るが、原子炉圧力が高い場合のこれよりもかなり遅いス
クラム速度でも、原子炉の安全上要求される仕様に対し
十分な余裕を有していることを考えると、この原子炉圧
力大気圧時のスクラム速度を抑えて、制御棒駆動機構及
びその周辺機器に生じる荷重を低減するという点で、従
来技術はなお改良の余地があった。
本実施例によれば、圧力調整弁15の開度を原子炉圧力
に連動させて最適に制御することにより、分岐点11の圧
力、即ちアキュムレータ5の充填圧力を原子炉圧力に応
じて変化させることができるので、原子炉圧力によるス
クラム速度の格差をなくすことが可能となる。これによ
り、強度設計上の制限となっていた、原子炉圧力大気圧
時のようにスクラム速度が最も速くなる場合のスクラム
による荷重を、速度で3分の2から半分に相当する分だ
け低減できる。その結果、制御棒駆動機構、その周辺機
器、配管等の荷重が大幅に低減されるため、機器の設計
条件を緩和することが可能であり、材料、寸法の変更に
より機器のコストを低減することができる。
また、荷重低減のための他の手法として、例えば多数
の制御棒駆動機構、配管、あるいは水圧制御ユニットに
対策を施す方法も考えられるが、本実施例の場合はこの
ような手法に比べて、対策品が制御棒駆動水圧系の全体
に対して基本的に1組の調整弁15及び制御装置16を設け
ればよく、この点でもコスト低減上有利である。
本発明の他の実施例を第2図により説明する。図中、
第1図に示す部材と同じ部材には同じ符号を付してあ
る。
第2図において、原子炉1には、複動ピストン型の制
御棒駆動機構2Aが設けられており、挿入配管3a引抜配管
3bにより水圧制御ユニット4Aに接続されている。水圧制
御ユニット4Aの内部には、アキュムレータ5、スクラム
入口弁6a、スクラム出口弁6b、及び常駆動切換弁17a,17
b,17c,17dが設けられている。ポンプ8からアキュムレ
ータ5への充填水は充填水ライン9を通じて供給され
る。また、制御棒駆動機構2Aの通常の駆動のための駆動
水が駆動水ライン18を通じて水圧制御ユニット4Aに供給
される。更に、冷却水が冷却水ライン10及び挿入配管3a
を通じて制御棒駆動機構2Aに供給される。分岐点19の下
流には、平衡弁20a,20b及び駆動水圧力調整弁21が設け
られている。分岐点11と分岐点19の間には流量調整弁13
があり、分岐点11の上流に設けられた流量計12の信号に
応じて制御される。原子炉1及び充填水ライン9には圧
力センサー14A,22Aが設けられ、原子炉圧力検出ライン1
4及び充填水圧力検出ライン22を通じて原子炉1の圧力
信号P1及び充填水ライン9の圧力信号P2が制御装置16A
に取り込まれる。ポンプ8と分岐点11の間には圧力調整
弁15が設けられ、これは制御装置16Aにより制御され
る。
制御装置16Aには、原子炉圧力P1に応じた最適の充填
圧力設定値Pcが予め記憶されており、充填圧力P2が設定
値Pcに一致するよう圧力調整弁15の開度を制御し、原子
炉1の圧力によらず制御棒駆動機2Aのスクラム速度が一
定となるように充填圧力を調整する。充填圧力設定値Pc
は、図示のごとく、原子炉圧力P1の増加に従って増加す
るように定められている。
制御装置16Aで上記のように圧力調整弁15の開度を調
整する具体的内容としては、例えば、上記原子炉圧力P1
に応じた充填水圧力設定値Pcから、圧力センサー14Aで
検出された圧力信号P1に対応する充填圧力設定値Pcを求
め、この充填圧力設定値Pcと圧力センサー22Aで検出し
た充填水ライン9の充填圧力P2との差ΔPを演算し、圧
力差ΔPに応じた駆動信号を生成し、その駆動信号で圧
力調整弁15の開度を調整すればよい。
このように構成された本実施例において、原子炉の圧
力が低い場合には、それに応じて低い充填水圧力設定値
Pcを求め、検出された充填圧力がこの設定値Pcになるよ
うに圧力調整弁15が自動的に制御される。また、原子炉
圧力が高くなると、それに応じて制御装置16内の設定値
Pcは、高い値にシフトし、検出された充填圧力がこの新
たな設定値Pcになるように圧力調整弁15が制御される。
このようにして、アキュユレータ5への充填水圧力は原
子炉1の圧力に応じ最適に制御される。
制御棒駆動機構2Aへの冷却水流量は、第1の実施例と
同様、流量調整弁13により原子炉圧力によらず一定に制
御される。
制御棒駆動機構2Aの通常の挿入動作は、常駆動切換弁
17a,17dを開、平衡弁20aを閉とすることにより、また引
抜動作は常駆動切換弁17b,17cを開、平衡弁20bを閉とす
ることにより行われる。
一方、駆動に必要な分岐点19の駆動水圧力は、駆動水
圧力調整弁21の圧力損失を調整することで確保される。
駆動水圧力調整弁21を通過する流量は流量調整弁13によ
り原子炉1の圧力によらず一定に保たれるので、駆動水
圧力調整弁21の開度は、一旦設定すれば基本的には調整
不要である。従って、このような構成により、制御棒駆
動機構2Aの通常に駆動も問題なく実現できる。
本実施例によれば、万一圧力調整弁15の圧力損失特
性、即ち開度と圧力損失の関係が変化した場合でも、ア
キュムレータ5の充填圧力の変化が生じないという効果
がある。
本発明の更に他の実施例を第3図及び第4図により説
明する。図中、第1図及び第2図に示した部材と同じ部
材には同じ符号を付してある。
第3図において、原子炉1には、制御棒駆動機構2が
設けられている。本実施例において、制御棒駆動機構2
の通常の駆動は、第1図の実施例と同様図示しないモー
タ等の手段により行われる。制御棒駆動機構2は配管3
により水圧制御ユニット4Bと接続されている。水圧制御
ユニット4Bの内部には、アキュムレータ5及びスクラム
弁6が設けられ、ポンプ8とアキュムレータ5は充填水
ライン9により接続されている。充填水ライン9の途中
には、後述する機能を有する逆止弁23が設けられてい
る。冷却水ライン10は分岐点11から水圧制御ユニット4B
内の配管3に接続されている。分岐点11の下流には流量
制御弁13が設けられ、分岐点11の上流に設けられた流量
計12の信号により制御される。ポンプ8と分岐点11の間
には、圧力調整弁15が設けられ、制御装置16Aにより制
御される。原子炉1及び充填水ライン9には圧力センサ
ー14A,22Aが設けられ、原子炉圧力検出ライン14及び充
填水圧力検出ライン22を通じて原子炉1の圧力信号P1及
び充填水ライン9の圧力信号P2が制御装置16Aに取り込
まれる。
制御装置16Aによる圧力調整弁15の制御内容は第2図
の実施例と同じである。即ち、制御装置16Aには、原子
炉圧力P1に応じた最適の充填圧力設定値Pcが予め記憶さ
れており、充填圧力P2が設定値Pcに一致するよう圧力調
整弁15を制御し、原子炉1の圧力によらず制御棒駆動機
構2Aのスクラム速度が一定となるように充填圧力を調整
する。
一方、逆止弁23は、充填水ライン9からアキュムレー
タ5への流れは自由に許すと共に、アキュムレータ5か
ら充填水ライン9への流れに対しては、逆止弁23の前後
差圧が小さい場合には作動せず、従ってその流れを許
し、前後差圧がある値を越えると作動し、その流れを阻
止する機能を有している。
このような逆止弁の構造例を第4図に示す。第4図に
おいて、逆止弁23は、ブロック24、ボール26、リテーナ
27からなり、ブロック24には充填水ラインのアキュムレ
ータ5側に接続される入口ポート28及び分岐点11側に接
続される出口ポート29が設けられている。また、入口ポ
ート28から、ボール26をバイパスする形で、出口ポート
29に向けて、通水孔30が設けられている。
この逆止弁25は、例えば、ポンプ8のトリップ等、充
填水圧が喪失する事象を想定した場合に、アキュムレー
タ5の圧力低下を防止し、スクラムの能力を維持する目
的で設けられる。充填水圧力が喪失する事象としては、
ポンプ8のトリップの他、配管の破断が考えられる。こ
のような場合には、いずれも充填水圧力が急激に低下す
るので、逆止弁23には大きな差圧が加わり、ボール26が
浮き上がって、逆止弁が作動する。これにより、スクラ
ム機能が維持される。一方、原子炉1の通常停止時の圧
力降下は急激なものではなく、従って、制御装置16Aに
よる充填圧力設定値P2の低下も緩やかなものとなる。こ
のため逆止弁23には大きな差圧が生じないので、通水孔
30を通る流量はわずかであり、ボール26は浮き上がらな
い。このように、原子炉1の通常停止時の圧力降下に際
しては、圧力調整弁15の開度制御による分岐点11の圧力
降下に追従して、アキュムレータ5の圧力が低下して行
く。従って、逆止弁23により圧力調整弁15によるアキュ
ムレータ5の圧力制御機能が阻害されることはない。
本実施例によれば、ポンプトリップ等の充填圧力喪失
に対してもアキュムレータの圧力が維持できるため、ス
クラムの信頼性が向上するという効果がある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、以下の効果がある。
(1)スクラムのためのアキュムレータ充填圧力を原子
炉圧力に応じて最適に制御できるので、原子炉圧力の低
い状態での制御棒駆動機構及びその周辺機器に生じる機
械的、水力学的荷重が大幅に低減され、機器の信頼性が
向上する。
(2)制御棒駆動機構、その周辺機器、配管等の荷重が
大幅に低減されるため、機器の設計条件を緩和すること
が可能であり、材料、寸法の変更により機器のコストを
低減することができる。
(3)また、荷重低減のための他の手法、例えば多数の
制御棒駆動機構、配管、あるいは水圧制御ユニットに対
策を施す方法に比べて、対策品が制御棒駆動水圧系の全
体に対して基本的に1組あればよく、この点でもコスト
低減上有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による制御棒駆動水圧系の系
統構成図であり、第2図は本発明の他の実施例による制
御棒駆動水圧系の系統構成図であり、第3図は本発明の
更に他の実施例による制御棒駆動水圧系の系統構成図で
あり、第4図は同制御棒駆動水圧系に設けられた逆止弁
の構造を示す断面図であり、第5図は従来の制御棒駆動
水圧系を示す系統構成図である。 符号の説明 1…原子炉 2;2A…制御棒駆動機構 3;3a…配管(第1の配管) 5…アキュムレータ 6;6a…スクラム弁 8…ポンプ 9…充填水ライン(第4の配管;第3の配管) 10…冷却水ライン(第3の配管) 11…分岐点 14A…圧力センサー 15…圧力調整弁 16;16A…制御装置 22A…圧力センサー 23…逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−70193(JP,A) 特開 平2−52292(JP,A) 特開 昭63−70194(JP,A) 特開 昭56−112683(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 7/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧水を利用して制御棒の緊急挿入を行う
    制御棒駆動機構と、常時閉で制御棒緊急挿入時に開く緊
    急挿入用弁と、前記制御棒駆動機構に供給する高圧水を
    蓄えておくアキュムレータと、ポンプと、前記制御棒駆
    動機構と前記緊急挿入用弁とを接続する第1の配管と、
    前記緊急挿入用弁と前記アキュムレータとを接続する第
    2の配管と、前記ポンプの出口に接続され、前記第1の
    配管に合流する第3の配管と、前記第3の配管の途中か
    ら分岐して前記第2の配管に合流する第4の配管とから
    なる原子炉の制御棒駆動水圧系において、前記第3の配
    管のうち、前記ポンプの出口と前記第4の配管の分岐点
    との間の部分に、原子炉圧力に応じて圧力損失が調整可
    能な圧力調整弁を設けたことを特徴とする制御棒駆動水
    圧系。
  2. 【請求項2】原子炉圧力を検出する圧力検出手段と、こ
    の圧力検出手段の圧力信号から前記圧力調整弁の開度設
    定値を求め、この開度設定値となるよう該圧力調整弁を
    制御する制御手段とを設けたことを特徴とする請求項1
    記載の制御棒駆動水圧系。
  3. 【請求項3】原子炉圧力を検出する第1の圧力検出手段
    と、前記アキュムレータの充填圧力を検出する第2の圧
    力検出手段と、前記第1の圧力検出手段の圧力信号から
    前記アキュムレータの充填圧力設定値を求め、前記第2
    の圧力検出手段で検出された充填圧力がこの充填圧力設
    定値になるように前記圧力調整弁を制御する制御手段と
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の制御棒駆動水
    圧系。
  4. 【請求項4】前記第4の配管に、差圧が小さい場合は作
    動せず、差圧がある値を越えると作動する型式の逆止弁
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の制御棒駆動水
    圧系。
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