JP2762368B2 - 使用済流動接触分解触媒を利用した触媒の製法 - Google Patents

使用済流動接触分解触媒を利用した触媒の製法

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JP2762368B2 JP1225193A JP22519389A JP2762368B2 JP 2762368 B2 JP2762368 B2 JP 2762368B2 JP 1225193 A JP1225193 A JP 1225193A JP 22519389 A JP22519389 A JP 22519389A JP 2762368 B2 JP2762368 B2 JP 2762368B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炭化水素油の流動接触分解に使用して失活
した使用済流動接触分解触媒の有効利用法に関するもの
で、さらに詳しくは、シリカおよびアルミナ成分を含む
使用済流動接触分解触媒を利用して触媒を製造する方法
に関する。
〔従来の技術〕
従来、炭化水素油の流動接触分解に使用して失活した
使用済流動接触分解触媒(以下廃触媒ということがあ
る。)は、利用価値がなく、埋め立て用に投棄するか、
又はコンクリートへの配合剤として使用される程度であ
った。
近年、重質炭化水素油を流動接触分解するようにな
り、バナジウム、ニッケルなどの金属汚染物が触媒上に
沈着して触媒が失活するケースが生じており、このよう
な失活触媒については再生して使用する方法が種々提案
されている。例えば、特開昭59−150540号公報には金属
汚染物により失活した廃触媒を600〜700℃で空気中に焼
成した後、極性溶媒で金属汚染物を除去して再生する方
法が開示されている。しかし、このように再生して使用
する触媒も最終的には廃触媒として投棄されていた。
一方、USP4,784,980号明細書にはゼオライトYからな
る金属で汚染された廃触媒を水素化アルカリ金属と十分
な量のアルミン酸ソーダからなる溶液と水熱条件下に接
触させて、ゼオライトAを製造する方法が開示されてい
る。しかし、各製油所から抜出される廃触媒の量は非常
に多く、前記のような方法で得られるゼオライトは金属
汚染物を含むためその用途が制限されるので、ゼオライ
ト合成の原料として使用される廃触媒の量は、ほんの少
量にすぎず、大部分の廃触媒はやはり投棄されているの
が現状である。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
従来、炭化水素油の接触分解に使用して失活した廃触
媒は、バナジウム、ニッケルなどの有害金属を含有する
ため再利用の用途がなく投棄されていた。
本発明は、これら廃触媒中のシリカ及びアルミナ成分
を接触分解触媒及び水素化処理触媒などの触媒を製造す
るさいの原料として有効に利用する方法を提供するもの
である。即ち、本発明は、廃触媒中のシリカ成分とアル
ミナ成分を分離、回収し、シリカ成分はゼオライト合成
の原料に使用し、さらに合成されたゼオライトは接触分
解触媒などの触媒の原料として使用し、また、アルミナ
成分はアルミナ担体の原料として使用し、水素化処理触
媒などの触媒として使用する廃触媒の利用方法を提供す
ることを目的とする。
〔発明の構成〕
本発明の第一は、 a)シリカおよびアルミナ成分を含む使用済流動接触分
解触媒に水と該使用済流動接触分解触媒中のアルミニウ
ム1当量に対し1〜5当量の硫酸を加えて反応させた
後、シリカ成分は固形物として、またアルミナ成分は硫
酸アルミニウム水溶液として分離、回収する工程 b)a)工程で回収された硫酸アルミニウム水溶液とア
ンモニアを反応させてアルミナ水和物の沈澱と副生物の
硫酸アンモニウムを生成する工程 c)b)工程で得られたアルミナ水和物の沈澱を洗浄
し、得られたアルミナヒドロゲルを成型、乾燥、焼成し
てアルミナ担体を製造する工程 d)c)工程で得られたアルミナ担体に水素化活性金属
成分を担持して水素化処理触媒を製造する工程 e)a)工程で回収されたシリカ成分の固形物にアルミ
ナ成分、アルカリ成分、水を混合して得られる水性混合
物を水熱処理してフォージャサイト型ゼオライトを合成
する工程 f)b)工程で副生した硫酸アンモニウム水溶液を回収
する工程 g)e)工程で合成したフォージャサイト型ゼオライト
をf)工程で回収した硫酸アンモニウム水溶液を使用し
てイオン交換する工程 h)g)工程でアルカリ金属含有量をNa2Oとして4wt%
以下にイオン交換したフォージャサイト型ゼオライトと
多孔性母材物質の前駆体とを混合して得れる混合物を噴
霧乾燥し、得られた微小球状粒子を洗浄、乾燥する工程 からなることを特徴とする触媒の製造方法に関する。
また本発明の第二は、シリカおよびアルミナ成分を含
む使用済流動接触分解触媒に水と該使用済流動接触分解
触媒中のアルミニウム1当量に対し1当量以上の鉱酸を
加えて反応させた後、アルミナ成分をアルミニウム塩水
溶液として分離、回収し、この回収したアルミニウム塩
水溶液と塩基とを反応させ、生成したアルミナ水和物を
洗浄した後、成型、乾燥、焼成して得られるアルミナ担
体に、周期律表第5A族、6A族、8族から選ばれる少なく
とも1種の金属成分を担持することを特徴とする触媒の
製造方法に関する。
〔発明の具体的説明〕
本発明での使用済流動接触分解触媒は、炭化水素油の
流動接触分解装置から抜出される廃触媒であって、平衡
触媒と称されることもある。本発明で使用される廃触媒
は、シリカおよびアルミナ成分を含む廃触媒であれば、
いかなる廃触媒でもよく、シリカ−アルミナ触媒、水素
型または希土類交換したゼオライト系触媒、マグネシウ
ム、スズなどの金属成分を含むゼオライト系触媒などの
廃触媒あるいはバナジウム、ニッケルなどの金属汚染物
が沈着した廃触媒などが例示される。廃触媒は、ケイ素
およびアルミニウムを酸化物として90wt%以上、好まし
くは95wt%以上含むものが望ましい。
本発明の使用済流動接触分解触媒の利用法は、廃触媒
に水と廃触媒中のアルミニウム1当量に対し1当量以上
の鉱酸を加えて反応させた後、シリカ成分は固形物とし
て、またアルミナ成分はアルミニウム塩水溶液として分
離し、固形物とアルミニウム塩水溶液をそれぞれ回収す
る工程を含むが、鉱酸としては、硫酸、硝酸、塩酸など
が使用可能であり、特に硫酸は安価である上に、廃触媒
と水との懸濁液に硫酸を加えた場合に発熱が大きく、廃
触媒中のアルミナ成分を溶出する割合が大きいので望ま
しい。また、本発明で廃触媒中のアルミニウム1当量に
対し使用する鉱酸の量が1当量より少ない場合は、アル
ミナ成分及び金属汚染物などを溶解する割合が低下し、
そのためシリカ成分である固形物中にアルミナ成分や金
属成分の残存量が多くなり、ゼオライト合成の原料に使
用したさいに、結晶度が低いなど好ましくない結果をも
たらす。また、鉱酸の使用量を5当量より多くしても何
等支障はないが、アルミナ成分の溶解割合はそれほど増
大せず、あまり経済的ではない。廃触媒中のアルミニウ
ム1当量に対し好ましい鉱酸の量は1.1〜4.0当量の範囲
である。また、廃触媒中のアルミナ成分の溶解割合を増
大させるためには、廃触媒と水と鉱酸の懸濁液を100〜1
40℃の温度で1〜6時間保持して反応を促進させること
が望ましい。
さらに、本発明の方法では、廃触媒中のアルミニウム
1当量に対し1当量よりも多い鉱酸の量を使用した場合
は、未反応の鉱酸の量に溶解しうる量のバイヤー法で得
られた水酸化アルミニウムを加えて溶解し、アルミニウ
ム塩水溶液として廃触媒中のアルミナ成分と共に分離、
回収することにより、本発明に使用する過剰の鉱酸を有
効に利用することが経済的な面から望ましい。
また、本発明の方法では、シリカ固形物とアルミニウ
ム塩水溶液の分離は通常使用される固体−液体の分離方
法が使用可能である。
廃触媒中のバナジウム、ニッケルなどの金属汚染物
は、前記の固体−液体の分離によりほとんど大部分が液
体側に移行し、シリカ固形物中には、微量の金属しか残
らない。
本発明の方法で回収されたアルミニウム塩水溶液は、
塩基と通常の条件で水和反応させてアルミナ水和物の沈
澱を生成させ、次いで得られた沈澱物を洗浄して副生塩
を除去した後、通常の方法で所望の形状に成型し、乾
燥、焼成してアルミナ担体の製造に使用される。アルミ
ニウム塩水溶液を中和反応させる塩基としては、苛性ソ
ーダ、アンモニア、尿素、炭酸アンモニウム、アルミン
酸ソーダなどが使用可能であり、特にアンモニア水は、
資源有効利用の面から好ましい。
廃触媒に沈着しているバナジウム、ニッケルなどの金
属汚染物は、溶解して大部分がアルミニウム塩水溶液側
に移行するため、これらの金属も前記中和反応により沈
澱して、アルミナ担体中に含まれることになる。このよ
うなバナジウム、ニッケルなどの金属を含むアルミナ担
体は、水素化処理触媒用担体として、特に多量の金属汚
染物を含む残渣油などの重質炭化水素油の脱メタル触媒
用担体として有用である。すなわち、本発明の方法で得
られるアルミナ担体は、通常の方法で、周期律表第5A
族、6A族、8族の水素化活性金属成分を担持して水素化
処理触媒の製造に使用するが、廃触媒中に含まれるバナ
ジウム、ニッケルなどの金属汚染物は、水素化処理触媒
の水素化活性金属成分として有効に利用されるため資源
有効利用の面からも有益である。なお、アルミニウム塩
水溶液中にバナジウム、ニッケルなどの金属が含まれて
いることが望ましくない場合は、該アルミニウム塩水溶
液をキレート樹脂などに通して、これらの金属を除去す
ることもできる。
また、本発明においては、前記シリカ成分として回収
された固形物は、アルカリ成分、アルミナ成分および水
と混合し、得られた水性混合物を水熱処理してゼオライ
トを合成することができる。
本発明の方法ではとくに回収された前記固形物は、少
量のアルミニウムの外に微量にバナジウム、ニッケルな
どの金属を含むシリカであり、微小球状粒子の形状を保
持している。このシリカ固形物をシリカ源として珪酸ナ
トリウムなどのシリカ源とともに併用してアルカリ成
分、アルミナ成分および水を酸化物としてのモル比が、 SiO2/Al2O3=3〜20 M2O/Al2O3=2〜6 H2O/Al2O3=50〜300 (M:アルカリ金属を示す) の範囲に調製し、得られた水性混合物を50℃以上の温度
で水熱処理してフォージャサイト型ゼオライトを合成す
ることができる。シリカ源としては、シリカ固形物と珪
酸ナトリウムをSiO2としての重量で90:10〜10:90の割合
で使用することが望ましい。
合成されたフォージャサイト型ゼオライトは、通常の
方法でイオン交換してアルカリ金属含有量をNa2Oとして
4wt%以下にした後、多孔性母材物質の前駆体と混合
し、得られた混合物を噴霧乾燥して微小球状粒子とし、
洗浄、乾燥して流動接触分解触媒などの触媒の製造に使
用される。前記多孔性母材物質の前駆体としては、通常
接触分解触媒に使用されるシリカ−アルミナ、シリカ、
アルミナなどの前駆体が使用可能であり、またカオリン
などの粘土物質、アルミナ粒子なども併用することも可
能である。
以下にさらに本発明の実施態様について具体的に説明
する。
第1図にもとずき、本発明の実施態様例について具体
的に以下に説明する。
1.先ず、製油所から抜出された廃触媒を分析してアルミ
ナの含有量を求める。
2.溶解反応槽に、使用する廃触媒の量の約1〜3倍量の
水を張り込む。
3.次に所定量の廃触媒を投入する。
4.所定量の硫酸を添加し、温度100〜150℃で1〜6時間
保持して、廃触媒中のアルミナ成分を溶解させる。
5.前記工程で添加した硫酸の未反応分を有効に利用する
ために所定量の水酸化アルミニウムを投入して溶解す
る。
6.次に、溶解反応槽の懸濁液を貯槽に移し、濾過して固
液を分離する。固液の分離を十分に行うために少量の水
で洗浄する。
7.濾液の硫酸アルミニウム水溶液は貯槽に回収し、洗浄
水で希釈された硫酸アルミニウムを含む濾液は、前記2.
の工程に循環して使用される。この方法は高濃度の硫酸
アルミニウム水溶液が回収されるので好ましい。
8.シリカは固形物として回収される。
9.回収した硫酸アルミニウム水溶液は、アルミナ調合槽
でアンモニア水と中和反応させてアルミナ水和物の沈澱
を生成させる。
10.前記9.の工程で得られたアルミナ水和物は、濾過、
洗浄して、副生塩を除いたアルミナヒドロゲルと濾液に
分離する。
11.濾液の硫酸アンモニウム水溶液は、貯槽に回収す
る。
12.アルミナヒドロゲルは、成型、乾燥、焼成してアル
ミナ担体を製造する。
13.アルミナ担体に水素化活性金属成分を担持して水素
化処理触媒などの触媒を製造する。
14.前記8.の工程で回収したシリカ固形物は、所定量の
アルミナ成分、アルカリ成分および水と混合し、得られ
た水性混合物を水熱処理してフォージャサイト型ゼオラ
イトを合成する。
15.前記14.の工程で合成されたフォージャサイト型ゼオ
ライトは、前記11.の工程で回収した硫酸アルミニウム
水溶液を使用してアルカリ含有量がNa2Oとして4wt%以
下にイオン交換する。
16.アルカリ含有量をNa2Oとして4wt%以下にイオン交換
したフォージャサイト型ゼオライトと多孔性母材物質の
前駆体とを混合して得られる混合物を噴霧乾燥し、得ら
れた微小球状粒子を洗浄、乾燥して流動接触分解触媒を
製造する。
上述のようにして調製された水素化処理触媒や流動接
触分解触媒は、それぞれ優れた触媒活性を有するほか、
工業触媒としての具備すべき性状をも有し、工業触媒と
して使用される。
本発明の方法により、従来埋め立て用に投棄され、利
用価値のなかった廃触媒が、シリカおよびアルミナ資源
として有効に、かつ経済的に利用できる。
〔実施例〕
以下、本発明の方法について実施例により具体的に説
明する。
実施例−1および対照例−1(シリカ固形物とアルミニ
ウム塩水溶液の分離回収) 重質炭化水素油の接触分解に使用された使用済流動接
触分解触媒を分析すると、次のような組成であった。
5つの反応槽に、それぞれ使用済流動接触分解触媒3.
0kgと水3.91kgを加え、次いで濃度98%の硫酸を使用済
流動接触分解触媒中のアルミニウム1当量に対し、それ
ぞれ硫酸の量を0.8(対照例)、1.0、2.0、4.0、5.0当
量に相当する2.47kg、3.09kg、6.18kg、12.35kg、15.44
kg添加し、懸濁液の温度を110〜150℃の範囲に4時間撹
拌しながら保持した。
次にこの懸濁液を濾過し、11.2kgの水で洗浄してシリ
カ固形物と硫酸アルミニウム水溶液に分離して回収し、
固形物について分析を行った。回収した固形物は、全て
約4kgで約50%の水分を含んでいた。分析結果を表−2
に示す。
なお、脱Al率は回収率を100として次式により求め
た。
実施例−2(ゼオライトの合成例) 実施例−1で得られたテストNo.1〜5のシリカ固形物
をシリカ成分の一部として使用してゼオライト合成を行
った。
シリカ成分としては実施例−1で得られた テストNo.1〜5のそれぞれのシリカ固形物に3号水ガラ
ス(SiO2分24wt%)をSiO2重量比で1:1になるように配
合したものを使用した。
前記シリカ成分、アルミナ成分、アルカリ成分および
水を、酸化物としてのモル比が SiO2/Al2O3=9.0 Na2O/Al2O3=3.0 H2O/Al2O3=150 となるように配合して混合水性スラリーを調製した。
それぞれの混合水性スラリーを100℃で24時間水熱処
理してY型ゼオライトの合成を行った。また、使用済流
動接触分解触媒の使用の場合は、使用済流動接触分解触
媒からアルミナ源とSiO2分の34wt%を使用し、残り66wt
%のSiO2分は市販水ガラスを使用して上記のものと同じ
モル比の混合水性スラリーを調製して、同様にして、Y
型ゼオライトの合成を行った。得られた各々のY型ゼオ
ライトの性状を表−3に示す。
対照例−2 実施例−2のシリカ成分として、実施例−1の出発物
質である廃触媒そのものをそのまま使用する以外は、実
施例−2と同一の方法を実施した。
その結果を表−3に示す。
対照例−3 実施例−2のシリカ成分として、全量市販の30wt%シ
リカゾルを使用した以外は、すべて実施例−2と同一の
方法を実施した。
その結果を表−3に示す。
実施例−3(ゼオライトの合成例) 実施例−1、テストNo.3で回収した50wt%の水分を含
むシリカ固形物227.6gを水128.6gに懸濁させ、次いで48
wt%苛性ソーダ液93.8gを加えて加熱して溶解し、24wt
%の水ガラス450gを調製した。
ゼオライト合成のシリカ源として、水ガラスからのSi
O2量が20wt%、シリカ固形物からのSiO2量が80wt%とな
るように上記水ガラス450gとテストNo.3で回収した50wt
%の水分を含むシリカ固形物910.4gを使用した以外は、
実施例−2と同様にしてY型ゼオライトの合成を行っ
た。
得られたY型ゼオライト(テストNo.13)の性状を表
−3に示す。
実施例−4(合成ゼオライトを使用した流動接触分解触
媒の調製とその評価) 実施例−2〜3および対照例2〜3で合成した各々の
Y型ゼオライトを使用して流動接触分解触媒を調製し、
各触媒について性能評価を行った。
実施例−2〜3で得た各ゼオライトは、硫酸アルミニ
ウム溶液でイオン交換を繰返し、各ゼオライト中のアル
カリ含有量をNa2Oとして1.0wt%以下とした。次いで最
終触媒組成物中のゼオライトの利用が30wt%、カオリン
が50wt%、シリカが20wt%となるようにゼオライトおよ
びカオリンをシリカゾルと混合し、得られた混合物を噴
霧乾燥して微小球状粒子とし、該粒子を洗浄、乾燥して
各触媒を調製した。各触媒は600℃で2時間焼成した
後、810℃で17時間、100%水蒸気雰囲気下で水熱処理し
た後、下記に示す反応条件でASTM MATにて水素化処理減
圧軽油の分解活性を測定して、各触媒の性能評価を行っ
た。性能評価結果を表−4に示した。
反応条件 原料油 水素化処理した減圧軽油 反応温度 482℃ 空間速度 16hr-1 触媒/油比 3(重量比) 表−4から分かるように、本発明の方法により使用済
流動接触分解触媒から回収したシリカをシリカ源の一部
に使用して合成したゼオライト(テストNo.7〜10)を用
いて調製した触媒(テストNo.2〜5及び8)は、シリカ
ゾルをシリカ源の一部に使用して合成したゼオライト
(テストNo.12、標準品)を用いて調製した触媒(テス
トNo.7)に比較して、転化率、ガソリン収率はむしろ高
く、水素、コークの生成量においてもそれほど差がな
い。しかし、使用済流動接触分解触媒をシリカ源の一部
に使用して合成したゼオライト(テストNo.11)を用い
て調製した触媒No.6は、触媒No.7に比較して、転化率、
ガソリン収率が小さく、水素の生成量も多い。また、使
用済流動接触分解触媒中のアルミニウム1当量に対し、
1当量より少ない鉱酸を用いて、回収したシリカ固形物
を使用して合成したゼオライト(テストNo.6)を用いた
触媒は、触媒No.7に比較して転化率、ガソリン収率が小
さい。
実施例−5(アルミナ担体の製造例) 実施例−1のテストNo.3で回収した硫酸アルミニウム
水溶液20.25kg(分析値:Al2O34.7wt%、Fe690ppm、Ni2
50ppm、V520ppm)を使用し、つぎのようにアルミナ担体
を調製した。
調合タンクに敷水5.6kgを張込み撹拌しながら60℃に
加温した上記硫酸アルミニウム水溶液と15wt%アンモニ
ア水をpH8.0〜8.5に保ちながら同時転化して60℃でアル
ミナ水和物の沈澱を生ぜしめた。
次に、この擬ベーマイトを含有するアルミナ水和物を
0.2wt%のアンモニア水で掛水洗浄して副生塩を除去し
たアルミナヒドロゲルを95℃で20時間加熱熟成した後、
ニーダーで加熱捏和して可塑性のある捏和物とした。こ
の捏和物を押出成型した後、乾燥し、550℃で3時間焼
成してアルミナ担体を調製した。このアルミナ担体をN
o.C−1とし、その性状を表−5に示す。
実施例−6(アルミナ担体の製造例) 実施例−1で使用した使用済流動接触分解触媒を使用
して、実施例−1と同様にして、廃触媒中のアルミニウ
ム1当量に対して硫酸4.0当量を添加し、懸濁液の温度
を110〜150℃の範囲で4時間撹拌しながら保持して廃触
媒中のアルミナ成分を溶解した。次いで、この懸濁液に
未反応の硫酸と反応しうる量のバイヤー法で得られた水
酸化アルミニウムを添加して溶解し、硫酸アルミニウム
水溶液とした後、濾過、洗浄してシリカ固形物と分離
し、濾液を回収した。
回収した硫酸アルミニウム水溶液はAl2O38.2wt%、Ni
200ppm、V400ppm、Fe540ppmを含有していた。この硫酸
アルミニウム水溶液をAl2O3濃度5.0wt%に希釈した後、
実施例−5と同様にしてアルミナ担体を調製した。この
アルミナ担体をNo.C−2とし、その性状を表−5に示
す。
対照例−4 水素化処理触媒用アルミナ担体を特公昭56−35893号
の実施例1と同様にして調製した(この担体を標準品と
した)。すなわち、アルミナとしての濃度5.0wt%のア
ルミン酸ソーダ溶液80kgを、タンクに張り込み60℃に加
温した。この溶液を撹拌しながら50%のグルコン酸水溶
液280gを加え、次いでアルミナとしての濃度2.5wt%の6
0℃に加温した硫酸アルミニウム溶液を約10分間で添加
して、調合スラリーのpHを7.0にした。
得られたアルミナ水和物の沈澱を0.2wt%のアンモニ
ア水で掛水洗浄して副生塩を除き、擬ベーマイトを含有
するアルミナヒドロゲルを95℃で20時間加熱熟成した
後、ニーダーで加熱捏和して可塑性のある捏和物を得
た。この捏和物を押出成型した後、乾燥し、550℃で3
時間焼成してアルミナ担体を調製した。このアルミナ担
体をC−3とし、その性状を表−5に示す。
実施例−7と対照例5(アルミナ担体を用いた水素化脱
硫触媒の調製) 実施例5,6および対照例4で調製したC−1,C−2,C−
3の各アルミナ担体を用いて水素化脱硫触媒を調製し
た。
各アルミナ担体500gに、触媒基準でMoO310.5wt%、Co
O1.23wt%、NiO0.7wt%を担持せしめるため、パラモリ
ブデン酸アンモニウム60.0g、硝酸コバルト27.3g、硝酸
ニッケル 15.7gおよび15wt%NH4OH277gを水に加えて溶
解し、この溶液を担体に噴霧して含浸し、次いで室温か
ら250℃までゆっくり昇温して乾燥し、550℃で1時間焼
成して水素化脱硫触媒を調製した。これらの触媒をそれ
ぞれDS−1,DS−2,DS−3とし、その性状を表−6に示
す。
実施例−8と対照例6(アルミナ担体を用いた水素化脱
メタル触媒の調製) 実施例5,6および対照例4で調製した各アルミナ担体
を用いて水素化脱メタル触媒を調製した。
各アルミナ担体500gに、触媒基準でV2O53.0wt%、MoO
34.5wt%、NiO3.0wt%となるように、アルミナ担体中に
含まれるV2O5の量を考慮して、パラモリブデン酸アンモ
ニウム、硝酸ニッケルおよびメタバナジン酸アンモニウ
ムのアンモニウム水溶液を含浸して実施例−7と同様に
して水素化脱メタル触媒を調製した。これらの触媒をそ
れぞれDM−1,DM−2,DM−3としその性状を表−6に示
す。
実施例−9 実施例−7及び実施例−8で調製した各触媒について
評価試験を行った。
固定床方式の反応装置で、反応管内径19.2mmφ、長さ
410mmの反応管に各触媒100gを充填して、下記の性状を
有する常圧残渣油を下記の反応条件で100時間通油した
後の脱硫活性、脱メタル活性について測定した。評価結
果を表−6に示す。
常圧残渣油の性状 比重 0.983 g/cc 硫黄分 4.35 wt% ニッケル 24 ppm バンジウム 71 ppm 反応条件 反応温度 370℃ 圧力 150kg/cm2G LHSV 4.0hr-1 H2/Oil 700Nm2/kl 水素濃度 90mol% 表−6から分かるように、本発明の方法により使用済
流動接触分解触媒から回収した硫酸アルミニウム水溶液
を使用して調製したアルミナ担体を用いた水素化脱メタ
ル触媒の脱メタル活性は、従来のアルミナ担体(標準
品)を用いた水素化脱メタル触媒の脱メタル活性に比較
して高い活性を示し、また、水素化脱硫触媒の脱硫活性
においても標準品の触媒(DS−3)に比較して差がな
い。
〔効果〕 (1)本発明は、従来埋め立て用に投棄するか、あるい
はコンクリートへの配合剤として利用する程度しか道が
なかった廃触媒を有効な資源として再利用する方法を提
供するものである。
(2)本発明により再生されたシリカやアルミナは触媒
用担体として使用したとき、新品のシリカやアルミナか
ら得られた触媒担体に較べて優るとも劣らない性能を発
揮する。
(3)本発明により、触媒毒として廃触媒上に沈着した
バナジウムやニッケルを、脱メタル触媒の有効触媒成分
として利用し、併わせて廃触媒中のシリカ、アルミナ成
分は、新しい触媒担体として再生利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の1実施態様を示すフローシートであ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C01B 39/24 C01B 39/24 C01F 7/34 C01F 7/34 Z (56)参考文献 特開 昭53−61600(JP,A) 特開 昭63−203728(JP,A) 特開 昭59−39717(JP,A) 特開 昭62−41716(JP,A) 特開 昭59−56535(JP,A) 特開 昭63−270549(JP,A) 特開 昭58−181724(JP,A) 特開 昭54−137499(JP,A) 特開 昭52−123999(JP,A) 特開 平1−189348(JP,A) 特公 昭45−25762(JP,B1) 特公 昭56−10976(JP,B2) 特公 昭58−48489(JP,B2) 特公 昭60−44013(JP,B2) 特公 昭57−14419(JP,B2) 特公 昭57−20852(JP,B2) 特公 昭58−29143(JP,B2) 特表 昭59−501901(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 23/94 B01J 29/90 B01J 23/84 B01J 29/08 B01J 38/60 C01F 7/34 C01B 39/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)シリカおよびアルミナ成分を含む使用
    済流動接触分解触媒に水と該使用済流動接触分解触媒中
    のアルミニウム1当量に対し1〜5当量の硫酸を加えて
    反応させた後、シリカ成分は固形物として、またアルミ
    ナ成分は硫酸アルミニウム水溶液として分離、回収する
    工程 b)a)工程で回収された硫酸アルミニウム水溶液とア
    ンモニアを反応させてアルミナ水和物の沈澱と副生物の
    硫酸アンモニウムを生成する工程 c)b)工程で得られたアルミナ水和物の沈澱を洗浄
    し、得られたアルミナヒドロゲルを成型、乾燥、焼成し
    てアルミナ担体を製造する工程 d)c)工程で得られたアルミナ担体に水素化活性金属
    成分を担持して水素化処理触媒を製造する工程 e)a)工程で回収されたシリカ成分の固形物にアルミ
    ナ成分、アルカリ成分、水を混合して得られる水性混合
    物を水熱処理してフォージャサイト型ゼオライトを合成
    する工程 f)b)工程で副生した硫酸アンモニウム水溶液を回収
    する工程 g)e)工程で合成したフォージャサイト型ゼオライト
    をf)工程で回収した硫酸アンモニウム水溶液を使用し
    てイオン交換する工程 h)g)工程でアルカリ金属含有量をNa2Oとして4wt%
    以下にイオン交換したフォージャサイト型ゼオライトと
    多孔性母材物質の前駆体とを混合して得られる混合物を
    噴霧乾燥し、得られた微小球状粒子を洗浄、乾燥する工
    程 からなることを特徴とする触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】シリカおよびアルミナ成分を含む使用済流
    動接触分解触媒に水と該使用済流動接触分解触媒中のア
    ルミニウム1当量に対し1当量以上の鉱酸を加えて反応
    させた後、アルミナ成分をアルミニウム塩水溶液として
    分離、回収し、この回収したアルミニウム塩水溶液と塩
    基とを反応させ、生成したアルミナ水和物を洗浄した
    後、成型、乾燥、焼成して得られるアルミナ担体に、周
    期律表第5A族、6A族、8族から選ばれる少なくとも1種
    の金属成分を担持することを特徴とする触媒の製造方
    法。
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