JP2760138B2 - 工作機械における送り軸の動作制御装置 - Google Patents
工作機械における送り軸の動作制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えばドリル加工などの最中に、加工負荷
が大きいためにそのドリルが停止してしまったようなと
きでも加工を再開することができるようにした工作機械
における送り軸の動作制御装置に関する。
が大きいためにそのドリルが停止してしまったようなと
きでも加工を再開することができるようにした工作機械
における送り軸の動作制御装置に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 切削のボーリングなどの機械加工を行なう際には、ワ
ークの材質の不均一やそれらの加工を行なうツールの切
れ味の劣化が原因して、常に一定品質の製品を製造し続
けることができなくなる。
ークの材質の不均一やそれらの加工を行なうツールの切
れ味の劣化が原因して、常に一定品質の製品を製造し続
けることができなくなる。
このような不具合をできるだけ緩和するために、上記
の原因を吸収するような措置が取られている。
の原因を吸収するような措置が取られている。
例えば、ワークに穴明けを行なうボーリング加工の場
合、次のような構成を有する工作機械によって行われる
が、ワークはクランプされて固定され、また、このワー
クに穴明けするドリルは、主軸のモータによって回転さ
れると共に送りねじによってワークに対して接近離間自
在に移動できるようになっている。この移動はボールね
じを回転させる送りモータによって行われるようになっ
ている。
合、次のような構成を有する工作機械によって行われる
が、ワークはクランプされて固定され、また、このワー
クに穴明けするドリルは、主軸のモータによって回転さ
れると共に送りねじによってワークに対して接近離間自
在に移動できるようになっている。この移動はボールね
じを回転させる送りモータによって行われるようになっ
ている。
このような工作機械によってボーリング加工を行なう
と、最初はドリルの切れが良いから、指定された送り速
度でボーリングを行なっても、そのドリルを回転させて
いる主軸のモータには余り負担がかからない。したがっ
て、このような状態でのボーリング加工が行なわれてい
るときには、第4図のように主軸のモータに流れている
電流は通常切削電流A以下であり、予め設定されている
送り速度でこのままボーリング加工を継続してもなんら
の問題もなく製品の加工を行なうことができる。ところ
が、だんだんとドリルの切れ味が悪くなってきたにもか
かわらずに、上記と同一の送り速度でボーリング加工を
行なっていると、主軸のモータに流れる電流が増加して
くる。そこで、この増加を抑えるべくドリルの送り速度
を遅くして、この電流が必要以上に上昇しないようにし
ている。この主軸のモータに流れる電流と送り速度との
関係は第4図に示される通りであり、その電流の増加に
伴って送り速度を遅くするようにしてある。
と、最初はドリルの切れが良いから、指定された送り速
度でボーリングを行なっても、そのドリルを回転させて
いる主軸のモータには余り負担がかからない。したがっ
て、このような状態でのボーリング加工が行なわれてい
るときには、第4図のように主軸のモータに流れている
電流は通常切削電流A以下であり、予め設定されている
送り速度でこのままボーリング加工を継続してもなんら
の問題もなく製品の加工を行なうことができる。ところ
が、だんだんとドリルの切れ味が悪くなってきたにもか
かわらずに、上記と同一の送り速度でボーリング加工を
行なっていると、主軸のモータに流れる電流が増加して
くる。そこで、この増加を抑えるべくドリルの送り速度
を遅くして、この電流が必要以上に上昇しないようにし
ている。この主軸のモータに流れる電流と送り速度との
関係は第4図に示される通りであり、その電流の増加に
伴って送り速度を遅くするようにしてある。
このように、主軸のモータに流れる電流の大きさによ
って送り速度を遅くすれば、換言すれば、加工負荷の増
加に伴って加工速度を遅くすれば、ある程度の品質を維
持しつつ製品の加工を安定して行なうことができる。し
かしながら、ドリルの切れ味が悪くなって、たまたまワ
ークに食い付いて主軸のモータの回転が停止してしまっ
たときには、それ以上の加工ができなくなってしまうば
かりではなく、工作機械自体も作業不能となってしま
う。というのは、主軸がこのようにして停止してしまう
と、主軸のモータには過電流が流れ、その回路を保護す
るサーマルスイッチなどの保護装置が働いてしまうから
である。この保護装置が作動してしまうと、その復帰は
人間が行なわなければならず、また、その復帰に伴っ
て、そのワークには途中からの作業ができなくなってし
まうので、作業内容によっては、そのワークは不良品と
なってしまう。
って送り速度を遅くすれば、換言すれば、加工負荷の増
加に伴って加工速度を遅くすれば、ある程度の品質を維
持しつつ製品の加工を安定して行なうことができる。し
かしながら、ドリルの切れ味が悪くなって、たまたまワ
ークに食い付いて主軸のモータの回転が停止してしまっ
たときには、それ以上の加工ができなくなってしまうば
かりではなく、工作機械自体も作業不能となってしま
う。というのは、主軸がこのようにして停止してしまう
と、主軸のモータには過電流が流れ、その回路を保護す
るサーマルスイッチなどの保護装置が働いてしまうから
である。この保護装置が作動してしまうと、その復帰は
人間が行なわなければならず、また、その復帰に伴っ
て、そのワークには途中からの作業ができなくなってし
まうので、作業内容によっては、そのワークは不良品と
なってしまう。
本発明は、このような従来の不具合を解消するために
成されたものであり、加工負荷が大きすぎて主軸が停止
してしまったようなときでも、可及的に継続してその加
工を行なえるようにした工作機械における送り軸の動作
制御装置の提供を目的とする。
成されたものであり、加工負荷が大きすぎて主軸が停止
してしまったようなときでも、可及的に継続してその加
工を行なえるようにした工作機械における送り軸の動作
制御装置の提供を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明は、ワークをクラン
プするクランプ部材と、当該ワークに対して所定の作業
を行うツールが取り付けられているツール取付部材とを
備え、前記クランプ部材又は前記ツール取付部材のいず
れか一方又は双方を接近させることによって前記ワーク
に対して所定の作業を行うようにした工作機械におい
て、前記クランプ部材又は前記ツール取付部材のいずれ
か一方又は双方を接近離反駆動する送り駆動手段と、前
記ワークが前記ツールによって加工されている際のその
加工負荷を検出する加工負荷検出手段と、当該加工負荷
検出手段によって所定値以上の加工負荷が検出されるま
では検出される加工負荷の大きさに反比例した前記クラ
ンプ部材と前記ツール取付部材との接近速度の補正量を
演算する一方、所定値以上の加工負荷が検出されると検
出される加工負荷の大きさに比例した前記クランプ部材
と前記ツール取付部材との離反速度の補正量を演算する
補正量演算手段と、前記加工負荷検出手段によって所定
値以上の加工負荷が検出されるまでは当該補正量演算手
段によって演算された補正量を指令速度に加えて前記送
り駆動手段に速度指令を与え、前記クランプ部材と前記
ツール取付部材とを検出された加工負荷に見合った速度
で近付ける一方、所定値以上の加工負荷が検出されたと
きには、当該補正量演算手段によって演算された補正量
を指令速度に加えて前記送り駆動手段に戻りの速度指令
を与え、一旦クランプ部材と前記ツール取付部材とを離
反する方向に一定距離戻した後、再度前記クランプ部材
と前記ツール取付部材とを近付けて加工を再開する送り
制御手段とを有することを特徴とする (作用) 以上のように構成された本発明の工作機械における送
り軸の動作制御装置は、次のように作用する。
プするクランプ部材と、当該ワークに対して所定の作業
を行うツールが取り付けられているツール取付部材とを
備え、前記クランプ部材又は前記ツール取付部材のいず
れか一方又は双方を接近させることによって前記ワーク
に対して所定の作業を行うようにした工作機械におい
て、前記クランプ部材又は前記ツール取付部材のいずれ
か一方又は双方を接近離反駆動する送り駆動手段と、前
記ワークが前記ツールによって加工されている際のその
加工負荷を検出する加工負荷検出手段と、当該加工負荷
検出手段によって所定値以上の加工負荷が検出されるま
では検出される加工負荷の大きさに反比例した前記クラ
ンプ部材と前記ツール取付部材との接近速度の補正量を
演算する一方、所定値以上の加工負荷が検出されると検
出される加工負荷の大きさに比例した前記クランプ部材
と前記ツール取付部材との離反速度の補正量を演算する
補正量演算手段と、前記加工負荷検出手段によって所定
値以上の加工負荷が検出されるまでは当該補正量演算手
段によって演算された補正量を指令速度に加えて前記送
り駆動手段に速度指令を与え、前記クランプ部材と前記
ツール取付部材とを検出された加工負荷に見合った速度
で近付ける一方、所定値以上の加工負荷が検出されたと
きには、当該補正量演算手段によって演算された補正量
を指令速度に加えて前記送り駆動手段に戻りの速度指令
を与え、一旦クランプ部材と前記ツール取付部材とを離
反する方向に一定距離戻した後、再度前記クランプ部材
と前記ツール取付部材とを近付けて加工を再開する送り
制御手段とを有することを特徴とする (作用) 以上のように構成された本発明の工作機械における送
り軸の動作制御装置は、次のように作用する。
通常の加工が行われているときには、加工負荷検出手
段によって検出される加工負荷の大きさに基づいて、そ
の大きさに反比例するクランプ部材とツール取付部材と
の接近速度の補正量が演算される。その接近速度は指令
速度にその補正量が加えられた速度となり、クランプ部
材とツール取付部材とは、検出された加工負荷に見合っ
た速度で近付けられることになる。つまり、加工負荷が
大きくなるにしたがって接近速度(送り速度)が下げら
れて加工が行われる。
段によって検出される加工負荷の大きさに基づいて、そ
の大きさに反比例するクランプ部材とツール取付部材と
の接近速度の補正量が演算される。その接近速度は指令
速度にその補正量が加えられた速度となり、クランプ部
材とツール取付部材とは、検出された加工負荷に見合っ
た速度で近付けられることになる。つまり、加工負荷が
大きくなるにしたがって接近速度(送り速度)が下げら
れて加工が行われる。
一方、この加工中に所定値以上の加工負荷が検出され
たとき、すなわち過負荷が検出されたときには、加工負
荷検出手段によって検出される加工負荷の大きさに基づ
いて、その大きさに比例するクランプ部材とツール取付
部材との接近速度の補正量が演算される。その接近速度
は指令速度にその補正量が加えられた速度となりクラン
プ部材とツール取付部材とは、検出された加工負荷に見
合った速度で離反されることになる。つまり、送りの場
合とは異なって、過負荷の度合いが大きくなるにしたが
って、離反速度(戻し速度)が大きくなる。この速度で
クランプ部材とツール取付部材とは一定量(一定距離)
戻される。
たとき、すなわち過負荷が検出されたときには、加工負
荷検出手段によって検出される加工負荷の大きさに基づ
いて、その大きさに比例するクランプ部材とツール取付
部材との接近速度の補正量が演算される。その接近速度
は指令速度にその補正量が加えられた速度となりクラン
プ部材とツール取付部材とは、検出された加工負荷に見
合った速度で離反されることになる。つまり、送りの場
合とは異なって、過負荷の度合いが大きくなるにしたが
って、離反速度(戻し速度)が大きくなる。この速度で
クランプ部材とツール取付部材とは一定量(一定距離)
戻される。
これによって加工負荷は一時軽減されるので、ツール
がワークに食い付いてしまうような事態を回避でき、し
たがって、過負荷が生じた場合でも継続して加工するこ
とができる。そして、再度前記クランプ部材と前記ツー
ル取付部材とを近付けて加工を再開する。
がワークに食い付いてしまうような事態を回避でき、し
たがって、過負荷が生じた場合でも継続して加工するこ
とができる。そして、再度前記クランプ部材と前記ツー
ル取付部材とを近付けて加工を再開する。
したがって、このような食い付きが万一起こってしま
ったような場合でも、最適の送り速度で加工を継続する
ことができるようになる。
ったような場合でも、最適の送り速度で加工を継続する
ことができるようになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
る。
第1図は、本発明にかかる送り軸の動作制御装置の概
略構成図、第2図は、第1図に示した装置の動作フロー
チャートである。
略構成図、第2図は、第1図に示した装置の動作フロー
チャートである。
第1図に示す工作機械は、ワークに穴明けするボーリ
ング装置である。ワーク10に対して穴明けするツールと
してのドリル12は、ツール取付部材としての送りユニッ
ト14に取り付けられている。ドリル12は主軸モータ16に
よって駆動される。尚、ワーク10は、図示しないチャッ
ク等のクランプ部材によって固定されている。送りユニ
ット14には、ボールねじ18が螺合され、このボールねじ
18の回転によって送りユニット14が図中R,L方向に移動
する。このボールねじ18は送り軸モータ20によって駆動
される。このボールねじ18と送り軸モータ20及び後述す
る送り軸モータ用サーボアンプ26は、送り駆動手段を構
成する。
ング装置である。ワーク10に対して穴明けするツールと
してのドリル12は、ツール取付部材としての送りユニッ
ト14に取り付けられている。ドリル12は主軸モータ16に
よって駆動される。尚、ワーク10は、図示しないチャッ
ク等のクランプ部材によって固定されている。送りユニ
ット14には、ボールねじ18が螺合され、このボールねじ
18の回転によって送りユニット14が図中R,L方向に移動
する。このボールねじ18は送り軸モータ20によって駆動
される。このボールねじ18と送り軸モータ20及び後述す
る送り軸モータ用サーボアンプ26は、送り駆動手段を構
成する。
主軸モータ16には、このモータ16の回転速度を制御す
る主軸モータ用サーボアンプ22が接続されている。この
主軸モータ用サーボアンプ22には、速度指令回路23と主
軸電流検出回路24とが設けられ、速度指令回路23は、NC
制御装置本体25から出力された主軸の回転数指令にした
がって、主軸モータ16に速度指令を出力する。この速度
指令は、具体的には電圧である。したがって、主軸モー
タ16には、NC制御装置本体25から出力された回転数指令
に応じた電圧が印加されることになる。
る主軸モータ用サーボアンプ22が接続されている。この
主軸モータ用サーボアンプ22には、速度指令回路23と主
軸電流検出回路24とが設けられ、速度指令回路23は、NC
制御装置本体25から出力された主軸の回転数指令にした
がって、主軸モータ16に速度指令を出力する。この速度
指令は、具体的には電圧である。したがって、主軸モー
タ16には、NC制御装置本体25から出力された回転数指令
に応じた電圧が印加されることになる。
また、送り軸モータ20には、このモータ20の回転速度
を制御する送り軸モータ用サーボアンプ26が接続されて
いる。送り制御手段として機能する送り軸動作制御部28
は、主軸モータ用サーボアンプ22に設けられている加工
負荷検出手段としての主軸電流検出回路24からの信号を
入力して、NC制御装置本体25から出力された回転数指令
を必要に応じて補正し、その補正後の信号を送り軸用サ
ーボアンプ26に出力する。例えば、主軸モータ16にかか
る負荷が大きくなって主軸電流検出回路24によってある
程度以上の電流が検出されると、送り軸動作制御部28は
NC制御装置本体25から出力された送り軸モータ20の回転
速度を遅くする方向に補正する。送り軸モータ用サーボ
アンプ26は、この補正後の回転速度の指令に基づいて送
り軸モータ20に速度指令を出力する。さらに主軸モータ
16にかかる負荷が大きくなってこのモータ20がロックし
てしまったようなときには、送り軸動作制御部28は逆転
指令を送り軸モータ用サーボアンプ26に出力することに
なる。これによって、ワーク10とドリル12との食い付き
が解除されることになる。
を制御する送り軸モータ用サーボアンプ26が接続されて
いる。送り制御手段として機能する送り軸動作制御部28
は、主軸モータ用サーボアンプ22に設けられている加工
負荷検出手段としての主軸電流検出回路24からの信号を
入力して、NC制御装置本体25から出力された回転数指令
を必要に応じて補正し、その補正後の信号を送り軸用サ
ーボアンプ26に出力する。例えば、主軸モータ16にかか
る負荷が大きくなって主軸電流検出回路24によってある
程度以上の電流が検出されると、送り軸動作制御部28は
NC制御装置本体25から出力された送り軸モータ20の回転
速度を遅くする方向に補正する。送り軸モータ用サーボ
アンプ26は、この補正後の回転速度の指令に基づいて送
り軸モータ20に速度指令を出力する。さらに主軸モータ
16にかかる負荷が大きくなってこのモータ20がロックし
てしまったようなときには、送り軸動作制御部28は逆転
指令を送り軸モータ用サーボアンプ26に出力することに
なる。これによって、ワーク10とドリル12との食い付き
が解除されることになる。
以上のような構成を有している本発明の送り軸の動作
制御装置は、第2図の動作フローチャートに基づいて次
のように動作する。尚、この動作フローチャートは、送
り軸動作制御部の動作フローチャートを示している。
尚、この説明は第3図を参照しつつ行なうが、この第3
図に示してあるグラフは横軸で表わされる主軸モータ16
に流れる電流と送り軸の送り速度との関係を示すもので
あり、このグラフに相当するデータは送り軸動作制御部
28に記憶されているものである。
制御装置は、第2図の動作フローチャートに基づいて次
のように動作する。尚、この動作フローチャートは、送
り軸動作制御部の動作フローチャートを示している。
尚、この説明は第3図を参照しつつ行なうが、この第3
図に示してあるグラフは横軸で表わされる主軸モータ16
に流れる電流と送り軸の送り速度との関係を示すもので
あり、このグラフに相当するデータは送り軸動作制御部
28に記憶されているものである。
ZC制御装置本体25から加工指令が出され、主軸モータ
16の回転速度と送り軸モータ20の回転速度の指令が主軸
モータ用サーボアンプ22及び送り軸動作制御部28にそれ
ぞれ出力される。主軸モータ用サーボアンプ22に設けら
れている速度指令回路23は、この回転速度の指令に基づ
いた電圧を主軸モータ16に印加する。また、送り軸動作
制御部28は入力したその回転速度の指令を送り軸モータ
用サーボアンプ26にそのまま出力し、送り軸モータ用サ
ーボアンプ26は、この回転速度の指令に基づいた電圧を
送り軸モータ20に印加する。主軸モータ16と送り軸モー
タ20とは、この指令に基づいた回転速度で回転を開始す
る。送り軸モータ20の回転に伴って予め定められた速度
で送りユニット14がワーク10の方向に移動し、ドリル12
がワークに接したときから穴明け加工が開始されるが、
送り軸動作制御部28は、主軸モータ用サーボアンプ22に
設けられている主軸電流検出回路24によって検出された
主軸モータ16に流れている電流MAを入力する(S1)。こ
の検出されている電流MAの値が記憶されている第3図に
示すようなグラフの通常切削電流Aよりも小さければ、
主軸モータ16の負荷が軽く、正常に穴明け加工が行われ
ているのであるから、送り軸動作制御部28は、NC制御装
置本体25から出力されている送り軸モータ20の回転速度
の指令をそのまま送り軸モータ用サーボアンプ26に出力
する。このため、送りユニット14は指令に基づく送り速
度でワーク10側に前進し、所定速度での穴開け加工が行
われる(S2,S3)。
16の回転速度と送り軸モータ20の回転速度の指令が主軸
モータ用サーボアンプ22及び送り軸動作制御部28にそれ
ぞれ出力される。主軸モータ用サーボアンプ22に設けら
れている速度指令回路23は、この回転速度の指令に基づ
いた電圧を主軸モータ16に印加する。また、送り軸動作
制御部28は入力したその回転速度の指令を送り軸モータ
用サーボアンプ26にそのまま出力し、送り軸モータ用サ
ーボアンプ26は、この回転速度の指令に基づいた電圧を
送り軸モータ20に印加する。主軸モータ16と送り軸モー
タ20とは、この指令に基づいた回転速度で回転を開始す
る。送り軸モータ20の回転に伴って予め定められた速度
で送りユニット14がワーク10の方向に移動し、ドリル12
がワークに接したときから穴明け加工が開始されるが、
送り軸動作制御部28は、主軸モータ用サーボアンプ22に
設けられている主軸電流検出回路24によって検出された
主軸モータ16に流れている電流MAを入力する(S1)。こ
の検出されている電流MAの値が記憶されている第3図に
示すようなグラフの通常切削電流Aよりも小さければ、
主軸モータ16の負荷が軽く、正常に穴明け加工が行われ
ているのであるから、送り軸動作制御部28は、NC制御装
置本体25から出力されている送り軸モータ20の回転速度
の指令をそのまま送り軸モータ用サーボアンプ26に出力
する。このため、送りユニット14は指令に基づく送り速
度でワーク10側に前進し、所定速度での穴開け加工が行
われる(S2,S3)。
一方、加工中に検出されている電流MAの値が、記憶さ
れている第3図に示すようなグラフの通常切削電流A以
上最高切削電流B以下であるときには(S6)、ドリルの
切れ味が悪くなってきたなどの原因で正常な穴明けの加
工は期待できないから、送り軸動作制御部28は、その検
出されている電流値に基づいて次のようにして送り速度
を設定することになる。例えば、第3図に示すように、
加工中、Cという電流値が主軸電流検出回路24によって
検出されたとすると、送り軸動作制御部28は第3図に相
当するデータをルックアップして送り速度の補正演算を
行なう。NC制御装置本体25からは送り軸モータ20の回転
速度の指令値として第3図に示すようにV0という指令が
出ているが、上記のようにCという値の電流値が検出さ
れたときには、その指令速度に補正を加えてV1という回
転数の指令を送り軸モータ用サーボアンプ26に出力す
る。これによって送りユニット14は指令に基づく送り速
度でワーク10側に前進し、その速度での穴開け加工が行
われることになる(S7,S8)。
れている第3図に示すようなグラフの通常切削電流A以
上最高切削電流B以下であるときには(S6)、ドリルの
切れ味が悪くなってきたなどの原因で正常な穴明けの加
工は期待できないから、送り軸動作制御部28は、その検
出されている電流値に基づいて次のようにして送り速度
を設定することになる。例えば、第3図に示すように、
加工中、Cという電流値が主軸電流検出回路24によって
検出されたとすると、送り軸動作制御部28は第3図に相
当するデータをルックアップして送り速度の補正演算を
行なう。NC制御装置本体25からは送り軸モータ20の回転
速度の指令値として第3図に示すようにV0という指令が
出ているが、上記のようにCという値の電流値が検出さ
れたときには、その指令速度に補正を加えてV1という回
転数の指令を送り軸モータ用サーボアンプ26に出力す
る。これによって送りユニット14は指令に基づく送り速
度でワーク10側に前進し、その速度での穴開け加工が行
われることになる(S7,S8)。
さらに、加工中に検出されている電流MAの値が、記憶
されている第3図に示すようなグラフの通常切削電流B
よりも大きくなったときには、ドリル12がワーク10に食
い付いてしまい、主軸モータ16が停止してしまったもの
と思われるので(S6)、このようなときには、送り軸モ
ータ20を逆転させてこの食い付きが解除されるようにす
る。例えば、第3図に示すように、加工中、Dという異
常に大きな電流値が主軸電流検出回路24によって検出さ
れたとすると、送り軸動作制御部28は第3図に相当する
データをルックアップして送り速度の補正演算を行な
う。NC制御装置本体25からは送り軸モータ20の回転速度
の指令値として第3図に示すようにV0という指令が出て
いるが、上記のようにDという値の電流値が検出された
ときには、その指令速度に補正を加えて−V2という逆回
転の回転数の指令を送り軸モータ用サーボアンプ26に出
力する。これによって送りユニット14は指令に基づく送
り速度でワーク10から離れる方向に一旦後退する。この
ため、主軸モータ16は一時無負荷に近い状態となるの
で、主軸電流検出回路24によって検出された電流の値は
かなり小さな値になる。すると、送り軸動作制御部28は
ZC制御装置本体25から出力されているV0という指令を送
り軸モータ用サーボアンプ26に出力する。これによって
送りユニット14は指令に基づく送り速度でワーク10側に
再び前進し、その速度での穴開け加工が再開されること
になる(S9〜S11)。以上の処理は穴明け加工が完了す
るまで行われ、加工が終了すれば、NC制御装置本体から
は、送りユニット14の原位置復帰指令が出力され、これ
に伴って、送り軸18が逆転することになる(S4,S5)。
されている第3図に示すようなグラフの通常切削電流B
よりも大きくなったときには、ドリル12がワーク10に食
い付いてしまい、主軸モータ16が停止してしまったもの
と思われるので(S6)、このようなときには、送り軸モ
ータ20を逆転させてこの食い付きが解除されるようにす
る。例えば、第3図に示すように、加工中、Dという異
常に大きな電流値が主軸電流検出回路24によって検出さ
れたとすると、送り軸動作制御部28は第3図に相当する
データをルックアップして送り速度の補正演算を行な
う。NC制御装置本体25からは送り軸モータ20の回転速度
の指令値として第3図に示すようにV0という指令が出て
いるが、上記のようにDという値の電流値が検出された
ときには、その指令速度に補正を加えて−V2という逆回
転の回転数の指令を送り軸モータ用サーボアンプ26に出
力する。これによって送りユニット14は指令に基づく送
り速度でワーク10から離れる方向に一旦後退する。この
ため、主軸モータ16は一時無負荷に近い状態となるの
で、主軸電流検出回路24によって検出された電流の値は
かなり小さな値になる。すると、送り軸動作制御部28は
ZC制御装置本体25から出力されているV0という指令を送
り軸モータ用サーボアンプ26に出力する。これによって
送りユニット14は指令に基づく送り速度でワーク10側に
再び前進し、その速度での穴開け加工が再開されること
になる(S9〜S11)。以上の処理は穴明け加工が完了す
るまで行われ、加工が終了すれば、NC制御装置本体から
は、送りユニット14の原位置復帰指令が出力され、これ
に伴って、送り軸18が逆転することになる(S4,S5)。
以上のように、本発明においては、加工負荷がある程
度大きくなるまでは、その加工負荷の程度に応じて加工
速度を低下させ、さらに加工負荷が増加したときには、
一旦加工負荷を低減させた後再度加工を行なうようにし
ている。このようにすれば、加工負荷が大きくなり過ぎ
たことが原因で工作機械自体が停止してしまうようなこ
とを防止できることになる。
度大きくなるまでは、その加工負荷の程度に応じて加工
速度を低下させ、さらに加工負荷が増加したときには、
一旦加工負荷を低減させた後再度加工を行なうようにし
ている。このようにすれば、加工負荷が大きくなり過ぎ
たことが原因で工作機械自体が停止してしまうようなこ
とを防止できることになる。
尚、上記の実施例においては、ドリル加工を例示して
本発明の思想を説明したが、これに限らず、例えば、バ
イトあるいは砥石を用いての切削加工などにおいても本
発明を適用することができる。
本発明の思想を説明したが、これに限らず、例えば、バ
イトあるいは砥石を用いての切削加工などにおいても本
発明を適用することができる。
(発明の効果) 以上の説明により明らかなように、本発明によれば、
加工負荷が異常に大きくなったときには、送り駆動手段
によって一旦クランプ部材とツール取り付け部材とを過
負荷に応じた速度で離反する方向に一定量駆動して一旦
加工を停止させた後、再度クランプ部材とツール取り付
け部材とを接近方向に駆動して加工を再開するようにし
たので、ツールが磨耗したような場合でも、サイクルタ
イムが長くなることを極力抑制することができ、また、
過負荷が生じた場合でも継続して加工することができ
る。
加工負荷が異常に大きくなったときには、送り駆動手段
によって一旦クランプ部材とツール取り付け部材とを過
負荷に応じた速度で離反する方向に一定量駆動して一旦
加工を停止させた後、再度クランプ部材とツール取り付
け部材とを接近方向に駆動して加工を再開するようにし
たので、ツールが磨耗したような場合でも、サイクルタ
イムが長くなることを極力抑制することができ、また、
過負荷が生じた場合でも継続して加工することができ
る。
第1図は、本発明にかかる送り軸の動作制御装置の概略
構成図、 第2図は、第1図に示した装置の動作フローチャート、 第3図は、本発明にかかる送り軸の動作制御装置の送り
制御を示す図、 第4図は、従来の送り軸の制御装置の送り制御を示す図
である。 10…ワーク、12…ドリル(ツール)、14…送りユニット
(ツール取付部材)、18…ボールねじ(送り駆動手
段)、20…送り軸モータ(送り駆動手段)、24…主電流
検出回路(加工負荷検出手段)、26…送り軸モータ用サ
ーボアンプ(送り駆動手段)、28…送り軸動作制御部
(送り制御手段)。
構成図、 第2図は、第1図に示した装置の動作フローチャート、 第3図は、本発明にかかる送り軸の動作制御装置の送り
制御を示す図、 第4図は、従来の送り軸の制御装置の送り制御を示す図
である。 10…ワーク、12…ドリル(ツール)、14…送りユニット
(ツール取付部材)、18…ボールねじ(送り駆動手
段)、20…送り軸モータ(送り駆動手段)、24…主電流
検出回路(加工負荷検出手段)、26…送り軸モータ用サ
ーボアンプ(送り駆動手段)、28…送り軸動作制御部
(送り制御手段)。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 19/18 - 19/19,19/406 G05B 19/416
Claims (1)
- 【請求項1】ワークをクランプするクランプ部材と、当
該ワークに対して所定の作業を行うツールが取り付けら
れているツール取付部材とを備え、前記クランプ部材又
は前記ツール取付部材のいずれか一方又は双方を接近さ
せることによって前記ワークに対して所定の作業を行う
ようにした工作機械において、 前記クランプ部材又は前記ツール取付部材のいずれか一
方又は双方を接近離反駆動する送り駆動手段と、 前記ワークが前記ツールによって加工されている際のそ
の加工負荷を検出する加工負荷検出手段と、 当該加工負荷検出手段によって所定値以上の加工負荷が
検出されるまでは検出される加工負荷の大きさに反比例
した前記クランプ部材と前記ツール取付部材との接近速
度の補正量を演算する一方、所定値以上の加工負荷が検
出されると検出される加工負荷の大きさに比例した前記
クランプ部材と前記ツール取付部材との離反速度の補正
量を演算する補正量演算手段と、 前記加工負荷検出手段によって所定値以上の加工負荷が
検出されるまでは当該補正量演算手段によって演算され
た補正量を指令速度に加えて前記送り駆動手段に速度指
令を与え、前記クランプ部材と前記ツール取付部材とを
検出された加工負荷に見合った速度で近付ける一方、所
定値以上の加工負荷が検出されたときには、当該補正量
演算手段によって演算された補正量を指令速度に加えて
前記送り駆動手段に戻りの速度指令を与え、一旦クラン
プ部材と前記ツール取付部材とを離反する方向に一定距
離戻した後、再度前記クランプ部材と前記ツール取付部
材とを近付けて加工を再開する送り制御手段とを有する
ことを特徴とする工作機械における送り軸の動作制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2160640A JP2760138B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | 工作機械における送り軸の動作制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2160640A JP2760138B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | 工作機械における送り軸の動作制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0449403A JPH0449403A (ja) | 1992-02-18 |
JP2760138B2 true JP2760138B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=15719305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2160640A Expired - Lifetime JP2760138B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | 工作機械における送り軸の動作制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2760138B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030007316A (ko) * | 2002-12-12 | 2003-01-23 | 성우테크론 주식회사 | 서보 프레스 잼 방지 장치 |
JP2006334537A (ja) | 2005-06-03 | 2006-12-14 | Nitto Denko Corp | 通気部材および通気部材キットならびにこれらを用いた通気筐体および通気タンク |
US9685985B2 (en) | 2013-09-11 | 2017-06-20 | Nec Corporation | Antenna device and container box for electric device |
JP7412158B2 (ja) * | 2019-12-18 | 2024-01-12 | オークマ株式会社 | 工作機械の送り軸診断装置及び送り軸診断方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6080545A (ja) * | 1983-10-06 | 1985-05-08 | Enshu Cloth Kk | ステツプフイ−ド制御方法とその装置 |
-
1990
- 1990-06-19 JP JP2160640A patent/JP2760138B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0449403A (ja) | 1992-02-18 |
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